JP2772545B2 - 内燃エンジン用ピストン - Google Patents
内燃エンジン用ピストンInfo
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- JP2772545B2 JP2772545B2 JP1156759A JP15675989A JP2772545B2 JP 2772545 B2 JP2772545 B2 JP 2772545B2 JP 1156759 A JP1156759 A JP 1156759A JP 15675989 A JP15675989 A JP 15675989A JP 2772545 B2 JP2772545 B2 JP 2772545B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- groove
- internal combustion
- combustion engine
- blocking plate
- Prior art date
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、ピストンの所要部の耐摩耗性と耐熱強度の
向上を図るようにした内燃エンジン用ピストンに関す
る。
向上を図るようにした内燃エンジン用ピストンに関す
る。
《従来の技術》 ピストンの所要部の耐摩耗性の向上を図るようにした
ピストンとしては、一例として特開昭62−233456号公報
に開示されているものが知られている。このピストンを
概説すると、第3図に示すようにピストン1に設けられ
たトップリング溝2には強化材料を含有する溶加材(不
図示)によって肉盛溶接された肉盛部3が形成され、複
合強化部を成している。
ピストンとしては、一例として特開昭62−233456号公報
に開示されているものが知られている。このピストンを
概説すると、第3図に示すようにピストン1に設けられ
たトップリング溝2には強化材料を含有する溶加材(不
図示)によって肉盛溶接された肉盛部3が形成され、複
合強化部を成している。
一方ピストンの所要部の耐熱強度の向上を図るように
したピストンとしては、ピストンの所要部に冷却手段を
用いなくてはならない。
したピストンとしては、ピストンの所要部に冷却手段を
用いなくてはならない。
そこでピストンの所要部内壁に冷却オイル(一般に
は、エンジンオイル)の通路を設けるめにピストン本体
の鋳造時にソルトコアを同時に所要部へ鋳ぐるみし、そ
の後に温水による溶解脱塩処理を施こし、所要部周辺に
冷却オイル通路を形成するなどの方法がとられていた。
は、エンジンオイル)の通路を設けるめにピストン本体
の鋳造時にソルトコアを同時に所要部へ鋳ぐるみし、そ
の後に温水による溶解脱塩処理を施こし、所要部周辺に
冷却オイル通路を形成するなどの方法がとられていた。
《発明が解決しようとする課題》 しかし上記従来の内燃エンジン用ピストンにおいて、
前者のピストンでは所要部を複合強化したことにより耐
摩耗性に勝れるし、また鋳造時、加工時において工数が
かかることもないが、反面耐熱強度に対する問題を生じ
る恐れがある。
前者のピストンでは所要部を複合強化したことにより耐
摩耗性に勝れるし、また鋳造時、加工時において工数が
かかることもないが、反面耐熱強度に対する問題を生じ
る恐れがある。
一方、後者のピストンでは冷却オイル通路を設けたこ
とにより耐熱強度に勝れるものの鋳造時にソルトコアを
使用するので、金型に腐食が生じ易く金型の寿命が悪
い。また上記と同様に鋳造時に砂の中子を使用すると、
マトリクスがしみ込むので、塗型材を塗る必要があるた
め、工程のサイクルタイムが長くなり、コスト高にな
る。
とにより耐熱強度に勝れるものの鋳造時にソルトコアを
使用するので、金型に腐食が生じ易く金型の寿命が悪
い。また上記と同様に鋳造時に砂の中子を使用すると、
マトリクスがしみ込むので、塗型材を塗る必要があるた
め、工程のサイクルタイムが長くなり、コスト高にな
る。
本発明はこのような従来の問題点を解決するために、
ピストンの所要部の耐摩耗性と耐熱強度を向上すること
ができる内燃エンジン用ピストンを提供することを目的
とするものである。
ピストンの所要部の耐摩耗性と耐熱強度を向上すること
ができる内燃エンジン用ピストンを提供することを目的
とするものである。
《課題を解決するための手段》 本発明は、上記の目的を達成するために、ピストン本
体の上部外周に、開先口付の周方向に延びる段付溝を形
成し、段付溝の中間部に位置する段部にリング状の遮断
板を挿入当接して、該遮断板の内周面と前記段付溝の段
部より底部側とによって冷却オイル通路を形成すると共
に、前記遮断板の外周面より開先口側に強化材料を含有
する溶加材による肉盛溶接を施してなる複合強化部を機
械加工することによりリング溝を形成したことを特徴と
する。
体の上部外周に、開先口付の周方向に延びる段付溝を形
成し、段付溝の中間部に位置する段部にリング状の遮断
板を挿入当接して、該遮断板の内周面と前記段付溝の段
部より底部側とによって冷却オイル通路を形成すると共
に、前記遮断板の外周面より開先口側に強化材料を含有
する溶加材による肉盛溶接を施してなる複合強化部を機
械加工することによりリング溝を形成したことを特徴と
する。
《作用》 したがって本発明による内燃エンジン用ピストンで
は、ピストンの所要部に複合強化部を有するリング溝
と、このリング溝に並べて冷却オイル通路が形成され
る。このため鋳造時にソルトコア等を使用しないので鋳
造時の工数は減らすことができる。
は、ピストンの所要部に複合強化部を有するリング溝
と、このリング溝に並べて冷却オイル通路が形成され
る。このため鋳造時にソルトコア等を使用しないので鋳
造時の工数は減らすことができる。
《実施例》 以下、本発明の実施例を第1図及び第2図(a),
(b),(c)に基づいて説明する。
(b),(c)に基づいて説明する。
第1図は本発明に係る内燃エンジン用ピストンの一実
施例を示す断面図、第2図(a),(b),(c)は、
同内燃エンジン用ピストンの要部を示す断面図である。
施例を示す断面図、第2図(a),(b),(c)は、
同内燃エンジン用ピストンの要部を示す断面図である。
第1図及び第2図において、内燃エンジン用ピストン
10は、アルミニウム合金を重力鋳造でほぼ円柱の形状を
なすとともに、その上部外周面には3つのリング溝11,1
2,13が形成されている。トップリング溝11には複合強化
部10dが形成してあり、このトップリング溝11内部に冷
却オイル通路10cが設けてある。
10は、アルミニウム合金を重力鋳造でほぼ円柱の形状を
なすとともに、その上部外周面には3つのリング溝11,1
2,13が形成されている。トップリング溝11には複合強化
部10dが形成してあり、このトップリング溝11内部に冷
却オイル通路10cが設けてある。
すなわちピストン本体15の外周部上側に開先口10a付
の周方向に延びる段付溝11aが全周に渡って形成してあ
り、この段付溝11aの略途中に位置する段部10bに遮断板
2を挿入当接して、この遮断板20内の内周面と段付溝11
の段部10bより底部側とによって、冷却オイル通路10cを
形成しており、この冷却オイル通路10cは全周に渡って
形成されている。また、遮断板20の外周面より開先口10
a側に複合強化部10dが形成され、この複合強化部10dを
機械加工等することにより、トップリング溝11を形成し
ている。肉盛部21を遮断する遮断板20は、トップリング
溝11の底部11bを形成し、リング状をしており、一部が
切断されている。さらに、全周に渡り前記開先口10aに
は強化材料として例えばSi,Ni,Cu等を含む溶加材(不図
示)を用い、レーザビーム溶接、あるいはミグ溶接等の
方法によって肉盛溶接を施すことにより肉盛部21を形成
し、機械加工等により、複合強化部10dを有するトップ
リング溝11が形成してある。なお、冷却オイル通路10c
には、ピンボス部のピンを避けて下向きに連通孔(不図
示)が設けられている。
の周方向に延びる段付溝11aが全周に渡って形成してあ
り、この段付溝11aの略途中に位置する段部10bに遮断板
2を挿入当接して、この遮断板20内の内周面と段付溝11
の段部10bより底部側とによって、冷却オイル通路10cを
形成しており、この冷却オイル通路10cは全周に渡って
形成されている。また、遮断板20の外周面より開先口10
a側に複合強化部10dが形成され、この複合強化部10dを
機械加工等することにより、トップリング溝11を形成し
ている。肉盛部21を遮断する遮断板20は、トップリング
溝11の底部11bを形成し、リング状をしており、一部が
切断されている。さらに、全周に渡り前記開先口10aに
は強化材料として例えばSi,Ni,Cu等を含む溶加材(不図
示)を用い、レーザビーム溶接、あるいはミグ溶接等の
方法によって肉盛溶接を施すことにより肉盛部21を形成
し、機械加工等により、複合強化部10dを有するトップ
リング溝11が形成してある。なお、冷却オイル通路10c
には、ピンボス部のピンを避けて下向きに連通孔(不図
示)が設けられている。
また、トップリング溝11の深さは、必要に応じて変更
できる。
できる。
したがって上記実施例によれば、ピストンのトップリ
ング溝11内部に冷却オイル通路10cを設けるとともに、
このトップリング溝11に複合強化部10dを形成している
ので、ピストンリング溝11周辺の耐摩耗性と耐熱強度を
ともに向上することができる。
ング溝11内部に冷却オイル通路10cを設けるとともに、
このトップリング溝11に複合強化部10dを形成している
ので、ピストンリング溝11周辺の耐摩耗性と耐熱強度を
ともに向上することができる。
《発明の効果》 以上のように、本発明による内燃エンジン用ピストン
は、ピストン本体の上部外周に、開先口付の周方向に延
びる段付溝を形成し、段付溝の中間部に位置する段部に
リング状の遮断板を挿入当接して、該遮断板の内周面と
前記段付溝の段部より底部側とによって冷却オイル通路
を形成すると共に、前記遮断板の外周面より開先口側に
強化材料を含有する溶加材による肉盛溶接を施してなる
複合強化部を機械加工することによりリング溝を形成し
ているので、ピストンリング溝周辺の耐摩耗性と耐熱強
度をともに向上することができる。
は、ピストン本体の上部外周に、開先口付の周方向に延
びる段付溝を形成し、段付溝の中間部に位置する段部に
リング状の遮断板を挿入当接して、該遮断板の内周面と
前記段付溝の段部より底部側とによって冷却オイル通路
を形成すると共に、前記遮断板の外周面より開先口側に
強化材料を含有する溶加材による肉盛溶接を施してなる
複合強化部を機械加工することによりリング溝を形成し
ているので、ピストンリング溝周辺の耐摩耗性と耐熱強
度をともに向上することができる。
第1図は本発明の一実施例を示す内燃用エンジンのピス
トンの断面図、第2図(a),(b),(c)は同内燃
エンジン用ピストンの要部を示す断面図、第3図は従来
の内燃エンジン用ピストンの要部を示す断面図である。 10……ピストン、10c……冷却オイル溝、10d……複合強
化部、11……トップリング溝、20……遮断板、21……肉
盛部。
トンの断面図、第2図(a),(b),(c)は同内燃
エンジン用ピストンの要部を示す断面図、第3図は従来
の内燃エンジン用ピストンの要部を示す断面図である。 10……ピストン、10c……冷却オイル溝、10d……複合強
化部、11……トップリング溝、20……遮断板、21……肉
盛部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02F 3/22 F02F 3/00
Claims (1)
- 【請求項1】ピストン本体の上部外周に、開先口付の周
方向に延びる段付溝を形成し、段付溝の中間部に位置す
る段部にリング状の遮断板を挿入当接して、該遮断板の
内周面と前記段付溝の段部より底部側とによって冷却オ
イル通路を形成すると共に、前記遮断板の外周面より開
先口側に強化材料を含有する溶加材による肉盛溶接を施
してなる複合強化部を機械加工することによりリング溝
を形成したことを特徴とする内燃エンジン用ピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1156759A JP2772545B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 内燃エンジン用ピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1156759A JP2772545B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 内燃エンジン用ピストン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0326859A JPH0326859A (ja) | 1991-02-05 |
JP2772545B2 true JP2772545B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=15634702
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1156759A Expired - Lifetime JP2772545B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 内燃エンジン用ピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2772545B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009540199A (ja) * | 2006-06-13 | 2009-11-19 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 内燃機関に用いられるピストンおよび該ピストンを製造するための方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4811101B2 (ja) * | 2006-04-24 | 2011-11-09 | パナソニック電工株式会社 | 磁性体装置及びその製造方法、放電灯点灯装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58190538A (ja) * | 1982-04-30 | 1983-11-07 | Yamaha Motor Co Ltd | 内燃機関用鍛造製ピストン |
JPH0451019Y2 (ja) * | 1987-02-06 | 1992-12-01 | ||
JPS63318365A (ja) * | 1987-06-19 | 1988-12-27 | Atsugi Motor Parts Co Ltd | ピストン |
-
1989
- 1989-06-21 JP JP1156759A patent/JP2772545B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009540199A (ja) * | 2006-06-13 | 2009-11-19 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 内燃機関に用いられるピストンおよび該ピストンを製造するための方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0326859A (ja) | 1991-02-05 |
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