JP2770864B2 - クロメート処理液 - Google Patents
クロメート処理液Info
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- chromate
- treatment liquid
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- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C22/00—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C22/05—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
- C23C22/06—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
- C23C22/24—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing hexavalent chromium compounds
- C23C22/26—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing hexavalent chromium compounds containing also organic compounds
- C23C22/28—Macromolecular compounds
-
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- C23C22/24—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing hexavalent chromium compounds
- C23C22/30—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing hexavalent chromium compounds containing also trivalent chromium
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐食性、塗膜密着性、電着塗装性等が優れ
たクロメート処理液に関するものである。
たクロメート処理液に関するものである。
(従来の技術) 従来クロメート処理液の性能を改良するために以下の
ような提案がなされている。
ような提案がなされている。
(イ)耐食性、塗装性、耐6価クロムイオン溶出性等を
向上させるために、クロム水和酸化物を主体とする処理
液に水溶性樹脂の低濃度水溶液を適用する特公昭52−35
620号公報に開示されている方法。水溶性樹脂として
は、オレオレジナス系、アルキッド系、フェノールアル
キッド系、アミノアルキッド系、アクリル系樹脂が挙げ
られている。
向上させるために、クロム水和酸化物を主体とする処理
液に水溶性樹脂の低濃度水溶液を適用する特公昭52−35
620号公報に開示されている方法。水溶性樹脂として
は、オレオレジナス系、アルキッド系、フェノールアル
キッド系、アミノアルキッド系、アクリル系樹脂が挙げ
られている。
(ロ)6価クロムイオンとアクリル系樹脂の共存する水
溶液で金属表面を処理する特公昭58−47230号公報に開
示されている方法。
溶液で金属表面を処理する特公昭58−47230号公報に開
示されている方法。
(ハ)3価クロム、硫酸イオンおよびポリカルボン酸樹
脂を主成分とするpH3.5以下のクロム含有水溶液を塗布
し、水洗した後、水分散性のオレフィン系樹脂を主成分
とする特定組成の有機高分子水溶液を塗布乾燥する特公
昭58−53069号公報に開示されている方法。
脂を主成分とするpH3.5以下のクロム含有水溶液を塗布
し、水洗した後、水分散性のオレフィン系樹脂を主成分
とする特定組成の有機高分子水溶液を塗布乾燥する特公
昭58−53069号公報に開示されている方法。
(ニ)フッ素錯塩とアクリル樹脂をCrO3に分散させた水
溶液を塗布する特開昭60−228682に開示されて方法。
溶液を塗布する特開昭60−228682に開示されて方法。
(ホ)無水クロム酸、フッ素イオンあるいはフッ素錯イ
オン、ケイ酸化合物によりなる水溶液を、還元剤で無水
クロム酸を還元しpH1.5〜4に調整した溶液に特定のシ
ランカップリング剤、クロム酸との混和安定性の良好な
水分散または水溶性樹脂を特定量添加し、均一に分散ま
たは溶解せしめた後に塗布し、乾燥皮膜重量を50〜1500
mg/m2とする特開昭61−584号公報に開示されている方
法。
オン、ケイ酸化合物によりなる水溶液を、還元剤で無水
クロム酸を還元しpH1.5〜4に調整した溶液に特定のシ
ランカップリング剤、クロム酸との混和安定性の良好な
水分散または水溶性樹脂を特定量添加し、均一に分散ま
たは溶解せしめた後に塗布し、乾燥皮膜重量を50〜1500
mg/m2とする特開昭61−584号公報に開示されている方
法。
(ヘ)クロメート処理液に還元剤とさらに酸根、樹脂お
よびシリカの中から選ばれる1種以上を添加する特開昭
63−143265号公報に開示された方法。
よびシリカの中から選ばれる1種以上を添加する特開昭
63−143265号公報に開示された方法。
これらに提案されたクロメート処理液は何れもクロメ
ート処理液中に有機系樹脂を添加し、上記の諸性能を改
善させているものである。
ート処理液中に有機系樹脂を添加し、上記の諸性能を改
善させているものである。
(発明が解決しようとする課題) 以上のような、クロメート処理液中に添加された有機
系樹脂はクロメート処理後クロメート皮膜中の水可溶性
成分の量を低減し得ないので、クロメート処理物を未塗
装で使用した場合にはクロム等が溶出することにより環
境を汚染する懸念があるので、有機樹脂を添加したクロ
メート皮膜の使用用途にはおのずと制限があった。また
有機樹脂を添加したクロメート処理液により物理物上に
形成された皮膜を塗装の下地として使用した場合には、
塗膜の密着性が有機樹脂を分散させるために使う活性剤
の影響で有機樹脂を添加していない同様のクロメートに
比して劣るという欠点を有している。
系樹脂はクロメート処理後クロメート皮膜中の水可溶性
成分の量を低減し得ないので、クロメート処理物を未塗
装で使用した場合にはクロム等が溶出することにより環
境を汚染する懸念があるので、有機樹脂を添加したクロ
メート皮膜の使用用途にはおのずと制限があった。また
有機樹脂を添加したクロメート処理液により物理物上に
形成された皮膜を塗装の下地として使用した場合には、
塗膜の密着性が有機樹脂を分散させるために使う活性剤
の影響で有機樹脂を添加していない同様のクロメートに
比して劣るという欠点を有している。
また、クロメート−有機樹脂系皮膜の耐食性の向上程
度は、クロメート皮膜の効果に樹脂が塗膜として持つバ
リヤー効果を加えた程度に止まる。かつ樹脂使用量を増
やすとクロムイオンの自己補修性が損なわれるので、ク
ロメート−有機樹脂系皮膜の耐食性は単なる樹脂膜の効
果に負うところとなりクロメート皮膜よりかえって耐食
性が低度のものとなるのである。
度は、クロメート皮膜の効果に樹脂が塗膜として持つバ
リヤー効果を加えた程度に止まる。かつ樹脂使用量を増
やすとクロムイオンの自己補修性が損なわれるので、ク
ロメート−有機樹脂系皮膜の耐食性は単なる樹脂膜の効
果に負うところとなりクロメート皮膜よりかえって耐食
性が低度のものとなるのである。
さらにクロメート−有機樹脂系の場合の欠点は、クロ
メート処理後のクロメート皮膜の絶縁性が増し電気電導
度が極めて低くなるという点である。例えば、通常の自
動車の車体用に使用する鋼板や家電用のプレコートメタ
ル等はクロメート皮膜への電着塗装性およびスポット溶
接性はクロメート皮膜の電気電導度に大きく依存するた
めに、クロメート−有機樹脂系皮膜はこれらの用途で必
要性とされる電着塗装性および溶接性を犠牲にしている
のである。
メート処理後のクロメート皮膜の絶縁性が増し電気電導
度が極めて低くなるという点である。例えば、通常の自
動車の車体用に使用する鋼板や家電用のプレコートメタ
ル等はクロメート皮膜への電着塗装性およびスポット溶
接性はクロメート皮膜の電気電導度に大きく依存するた
めに、クロメート−有機樹脂系皮膜はこれらの用途で必
要性とされる電着塗装性および溶接性を犠牲にしている
のである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、クロム酸からなるクロメート処理液中にブ
ロックイソシアネートの1種または2種以上を添加した
こと;好ましくはクロメート処理液中に含まれるイソシ
アネート基重量が全Crイオン重量との比で0.01以上1以
下であることを特徴とするクロメート処理液を処理物に
適用することによって従来技術の問題点、特に塗膜密着
性、電着塗装性、耐食性等の問題点を解消する。本発明
のクロメート処理液による被処理材はいかなる金属、金
属合金でもよい。
ロックイソシアネートの1種または2種以上を添加した
こと;好ましくはクロメート処理液中に含まれるイソシ
アネート基重量が全Crイオン重量との比で0.01以上1以
下であることを特徴とするクロメート処理液を処理物に
適用することによって従来技術の問題点、特に塗膜密着
性、電着塗装性、耐食性等の問題点を解消する。本発明
のクロメート処理液による被処理材はいかなる金属、金
属合金でもよい。
以下、本発明の構成を説明する。
本発明で言うクロメート処理液は有機樹脂を含有して
はならず、一方クロム酸を含有しなければならないが、
その他の組成上の制限はなく、公知のクロメート処理液
であってよい。クロム酸は反応型、塗布型のノンリンス
型焼付けクロメート等の処理法を問わずクロメート処理
液成分の耐食性にかかわる必須要素であることは公知で
ありまた、本処理液でも不可欠な成分である。またクロ
メート処理液にはリン酸等のアニオン成分が添加される
のが通常である。
はならず、一方クロム酸を含有しなければならないが、
その他の組成上の制限はなく、公知のクロメート処理液
であってよい。クロム酸は反応型、塗布型のノンリンス
型焼付けクロメート等の処理法を問わずクロメート処理
液成分の耐食性にかかわる必須要素であることは公知で
ありまた、本処理液でも不可欠な成分である。またクロ
メート処理液にはリン酸等のアニオン成分が添加される
のが通常である。
クロメート処理液中のイソシアネートは例えばメチル
フェニルジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソ
シアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)等、あるい
はこれらのプレポリマーであるが、これらの1種または
2種以上の組合せでもよく、また上記以外のものでもイ
ソシアネート基を1分子中に2個以上有する化合物であ
ればよい。
フェニルジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソ
シアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)等、あるい
はこれらのプレポリマーであるが、これらの1種または
2種以上の組合せでもよく、また上記以外のものでもイ
ソシアネート基を1分子中に2個以上有する化合物であ
ればよい。
本発明のクロメート処理液で使用されるブロックイソ
シアネートのブロック剤は水中でのイソシアネート基の
反応を制御するものであり、例えばアルコール系、オキ
シム系、ラクタム系、重亜硫酸系、フェノール系、シア
ン系等を使用できるが、これらに限定されずいかなるも
のでもよい。さらに、ブロックイソシアネート化合物を
水に分散し安定性を向上させる海面活性剤を併用する方
法も可能である。
シアネートのブロック剤は水中でのイソシアネート基の
反応を制御するものであり、例えばアルコール系、オキ
シム系、ラクタム系、重亜硫酸系、フェノール系、シア
ン系等を使用できるが、これらに限定されずいかなるも
のでもよい。さらに、ブロックイソシアネート化合物を
水に分散し安定性を向上させる海面活性剤を併用する方
法も可能である。
請求項2記載のクロメート処理液中に含まれるイソシ
アネート基重量が全Crイオンに対し、0.01以上1以下の
重量比である理由は、0.01未満であると本発明の効果、
特に上塗り塗膜との密着性向上が顕著には認められなく
なり、またイソシアネート基重量と全Crイオン重量との
比が1超でであるとブロックイソシアネートの自己重合
反応により高分子化が進み耐食性は向上するが、クロメ
ート皮膜の層の電気電導度が低度になり電着塗装性、ス
ポット溶接性等の性能を損なうからである。しかし、処
理物が電着塗装やスポット溶接をしない用途に使用され
るか、あるいは処理物の塗装密着性が厳しくないなど、
これらの性能の幾つかが低度でよい場合は、請求項2の
範囲外の組成のクロメート液を使用することができる。
アネート基重量が全Crイオンに対し、0.01以上1以下の
重量比である理由は、0.01未満であると本発明の効果、
特に上塗り塗膜との密着性向上が顕著には認められなく
なり、またイソシアネート基重量と全Crイオン重量との
比が1超でであるとブロックイソシアネートの自己重合
反応により高分子化が進み耐食性は向上するが、クロメ
ート皮膜の層の電気電導度が低度になり電着塗装性、ス
ポット溶接性等の性能を損なうからである。しかし、処
理物が電着塗装やスポット溶接をしない用途に使用され
るか、あるいは処理物の塗装密着性が厳しくないなど、
これらの性能の幾つかが低度でよい場合は、請求項2の
範囲外の組成のクロメート液を使用することができる。
クロメート液の塗布量は、乾燥後のCr付着量で、アル
ミニウム板の場合は0.5〜450mg/m2、Zn−Niメッキ鋼板
の場合は0.5〜450mg/m2、合金化溶融亜鉛メッキの場合
は0.5〜450mg/m2鋼板であることが好ましい。
ミニウム板の場合は0.5〜450mg/m2、Zn−Niメッキ鋼板
の場合は0.5〜450mg/m2、合金化溶融亜鉛メッキの場合
は0.5〜450mg/m2鋼板であることが好ましい。
(作用) ブロックイソシアネートの作用を説明する。クロメー
ト処理後の乾燥工程における熱でブロック剤がイソシア
ネート基から解離して、クロメート皮膜中にイソシアネ
ートを生成させる。このイソシアネートは、クロメート
皮膜の上に活性水素基を持つ樹脂を塗装した場合にその
樹脂の活性水素基と反応してクロメート皮膜とその上塗
り塗膜との層間密着性、付着性を飛躍的に向上させる。
またイソシアネートは、クロメート皮膜中においては、
皮膜中の残存水分と反応してアミンになり、そのアミン
がイソシアネートと反応して尿素結合を生成することに
よりクロメート皮膜中の水分を除去しクロメート皮膜層
を強固なものにせしめ、クロムイオンの溶出を減少さ
せ、さらに耐食性を向上させる。またさらに副次的では
あるが、イソシアネートが塗膜の乾燥中に適度に自己重
合反応を起こすことによっても、耐食性向上効果は期待
ができる。
ト処理後の乾燥工程における熱でブロック剤がイソシア
ネート基から解離して、クロメート皮膜中にイソシアネ
ートを生成させる。このイソシアネートは、クロメート
皮膜の上に活性水素基を持つ樹脂を塗装した場合にその
樹脂の活性水素基と反応してクロメート皮膜とその上塗
り塗膜との層間密着性、付着性を飛躍的に向上させる。
またイソシアネートは、クロメート皮膜中においては、
皮膜中の残存水分と反応してアミンになり、そのアミン
がイソシアネートと反応して尿素結合を生成することに
よりクロメート皮膜中の水分を除去しクロメート皮膜層
を強固なものにせしめ、クロムイオンの溶出を減少さ
せ、さらに耐食性を向上させる。またさらに副次的では
あるが、イソシアネートが塗膜の乾燥中に適度に自己重
合反応を起こすことによっても、耐食性向上効果は期待
ができる。
次に本発明の実施例及び比較例を示す。
(実施例) 実施例1〜5及び比較例1〜4の組成のクロメート処
理液を、アルミニウム板、Zn−Niメッキ鋼板、合金化溶
融亜鉛メッキ鋼板の各素材にロールコーターで塗布し、
続けて水洗することなく180℃で乾燥した。
理液を、アルミニウム板、Zn−Niメッキ鋼板、合金化溶
融亜鉛メッキ鋼板の各素材にロールコーターで塗布し、
続けて水洗することなく180℃で乾燥した。
これらの供試材に電着塗料(関西ペイント製EL−940
0)を外観が良好になるように電着塗装した後に、165℃
のオーブンで20分焼付けを行い、供試材を作製した。
0)を外観が良好になるように電着塗装した後に、165℃
のオーブンで20分焼付けを行い、供試材を作製した。
なおクロメート皮膜層のクロム付着量は、蛍光X線装
置で測定したところいずれも約70mg/m2であった。
置で測定したところいずれも約70mg/m2であった。
上述の方法で作製した供試材の性能評価を下記の各項
目について実施した。
目について実施した。
(1)1次密着性試験 ゴバン目試験:1mm平方のマス目を下地に達するように
100個カッターで切込み、その上にセロハンテープを貼
付けた後に引き剥して、塗膜の残存率を調べた。
100個カッターで切込み、その上にセロハンテープを貼
付けた後に引き剥して、塗膜の残存率を調べた。
デュポン衝撃試験:直径12.7mm(1/2インチ)、重量5
00grの鍾りを50cmの高さから塗装面に落下させ、塗装面
の異常程度を目視観察した。
00grの鍾りを50cmの高さから塗装面に落下させ、塗装面
の異常程度を目視観察した。
エリクセン押出試験:エリクセン押出機により塗装面
を6mm押出し、塗装面のひび割れ、剥離等の異常程度を
目視観察した。
を6mm押出し、塗装面のひび割れ、剥離等の異常程度を
目視観察した。
上記項目の塗膜密着性は塗膜の剥離程度によって次の
4段階に分けて評価した。
4段階に分けて評価した。
◎:塗膜剥離 0% ○: 同上 10%未満 △: 同上 10%以上30%未満 ×: 同上 30%以上 (2) 塩水噴霧試験 JISZ2371に準拠し、クロスカットを塗膜から下地に達
するまでカッターで切込み、1500時間塩水噴霧を実施し
た。試験片の全面積に対する錆発生面積から耐食性を評
価した。
するまでカッターで切込み、1500時間塩水噴霧を実施し
た。試験片の全面積に対する錆発生面積から耐食性を評
価した。
◎:錆発生面積 0% ○: 同上 10%未満 △: 同上 10%以上30%未満 ×: 同上 30%以上 (3)2次密着性試験 塩水噴霧試験1500時間終了後の塗装面に、1次密着性
試験と同様にゴハン目試験を実施した。評価方法も1次
密着性試験と同様である。
試験と同様にゴハン目試験を実施した。評価方法も1次
密着性試験と同様である。
(4)電着塗装性 前記(1)の電着塗装性判定とは別に電着塗装性を判
定するために、電着電圧を350Vに設定して、塗装面に生
成したクレーターの数を測定し、1dm2あたりの個数で次
の4段階に分けて評価した。
定するために、電着電圧を350Vに設定して、塗装面に生
成したクレーターの数を測定し、1dm2あたりの個数で次
の4段階に分けて評価した。
◎:クレーター数 20個以下 ○: 同上 20個以上40個未満 △: 同上 40個以上60個未満 ×: 同上 60個以上 (5)スポット溶接性 供試材作製方法中で電着塗装を行わないSPCC板、Zn−
Niメッキ板、溶融亜鉛メッキ鋼板、合金化溶融亜鉛メッ
キ鋼板を、クロメート処理面を溶接電極接触面として連
続スポット溶接試験を以下の条件で行った。溶接試験片
は30×100mmの寸法であり、この試験片に100点の溶接ス
ポットを作った。試験片の引張りセン断強度が400Kg以
上を確保できるまでの打点数で評価した。
Niメッキ板、溶融亜鉛メッキ鋼板、合金化溶融亜鉛メッ
キ鋼板を、クロメート処理面を溶接電極接触面として連
続スポット溶接試験を以下の条件で行った。溶接試験片
は30×100mmの寸法であり、この試験片に100点の溶接ス
ポットを作った。試験片の引張りセン断強度が400Kg以
上を確保できるまでの打点数で評価した。
溶接面 :実施例及び比較例のクロメート処理面−無塗
布面 加圧力 :200Kg 電 流:8.5KA 通電時間:10サイクル 電 極:R40(ラジアス型)、材質クロム−銅 ◎:打点数 1000点以上 ○:同上 900点以上1000点未満 △:同上 800点以上900点未満 ×:同上 800点以下 以下、イソシアネート基重量と全Crイオン重量比をI/
Crと表示する 実施例1 無水クロム酸130gを純水870gに溶解し、次いで6価ク
ロムを還元する目的でメタノール9gを加えた水溶液に、
特開昭52−96698の実施例4のように調製したブロック
イソシアネートをI/Cr=0.50となるように添加したクロ
メート処理液。
布面 加圧力 :200Kg 電 流:8.5KA 通電時間:10サイクル 電 極:R40(ラジアス型)、材質クロム−銅 ◎:打点数 1000点以上 ○:同上 900点以上1000点未満 △:同上 800点以上900点未満 ×:同上 800点以下 以下、イソシアネート基重量と全Crイオン重量比をI/
Crと表示する 実施例1 無水クロム酸130gを純水870gに溶解し、次いで6価ク
ロムを還元する目的でメタノール9gを加えた水溶液に、
特開昭52−96698の実施例4のように調製したブロック
イソシアネートをI/Cr=0.50となるように添加したクロ
メート処理液。
実施例2 無水クロム酸130gを純水870gに溶解し、次いで6価ク
ロムを還元する目的でメタノール9gを加えた水溶液に、
特開昭52−96698の実施例4のように調製したブロック
イソシアネートをI/Cr=0.01となるように添加したクロ
メート処理液。
ロムを還元する目的でメタノール9gを加えた水溶液に、
特開昭52−96698の実施例4のように調製したブロック
イソシアネートをI/Cr=0.01となるように添加したクロ
メート処理液。
実施例3 無水クロム酸200gとリン酸(工業用75%)60gを純水7
40gに溶解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタ
ノール18gを加えた水溶液に、特開昭52−96698の実施例
4のように調製したブロックイソシアネートをI/Cr=1.
00となるように添加したクロメート処理液。
40gに溶解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタ
ノール18gを加えた水溶液に、特開昭52−96698の実施例
4のように調製したブロックイソシアネートをI/Cr=1.
00となるように添加したクロメート処理液。
実施例4 無水クロム酸200gとリン酸(工業用75%)60gを純水7
40gに溶解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタ
ノール18gを加えた水溶液に、特開昭55−82119の例1の
ように調製したブロックイソシアネートをI/Cr=0.3と
なるように添加したクロメート処理液。
40gに溶解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタ
ノール18gを加えた水溶液に、特開昭55−82119の例1の
ように調製したブロックイソシアネートをI/Cr=0.3と
なるように添加したクロメート処理液。
実施例5 無水クロム酸200gとリン酸(工業用75%)120gを純水
680gに溶解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタ
ノール26gを加えた水溶液に、特開昭58−80320の実施例
1のように調製したブロックイソシアネートをI/Cr=0.
05となるように添加したクロメート処理液。
680gに溶解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタ
ノール26gを加えた水溶液に、特開昭58−80320の実施例
1のように調製したブロックイソシアネートをI/Cr=0.
05となるように添加したクロメート処理液。
比較例1 無水クロム酸130gを純水870gに溶解し、次いで6価ク
ロムを還元する目的でメタノール9gを加えたクロメート
処理液。
ロムを還元する目的でメタノール9gを加えたクロメート
処理液。
比較例2 無水クロム酸200gとリン酸(工業用75%)60gを純水7
40gに溶解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタ
ノール18gを加えたクロメート処理液。
40gに溶解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタ
ノール18gを加えたクロメート処理液。
比較例3 実施例1と同様に、無水クロム酸130gを純水870gに溶
解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタノール9g
を加えた水溶液に、特開昭52−96698の実施例4のよう
に調製したブロックイソシアネートをI/Cr=0.005とな
るように添加したクロメート処理液。
解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタノール9g
を加えた水溶液に、特開昭52−96698の実施例4のよう
に調製したブロックイソシアネートをI/Cr=0.005とな
るように添加したクロメート処理液。
比較例4 実施例1と同様に、無水クロム酸130gを純水870gに溶
解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタノール9g
を加えた水溶液に、特開昭52−96698の実施例4のよう
に調製したブロックイソシアネートをI/Cr=1.1となる
ように添加したクロメート処理液。
解し、次いで6価クロムを還元する目的でメタノール9g
を加えた水溶液に、特開昭52−96698の実施例4のよう
に調製したブロックイソシアネートをI/Cr=1.1となる
ように添加したクロメート処理液。
(発明の効果) 第1表、第2表、及び第3表から判るように、本発明
によるクロメート処理液による被処理材は、耐食性、上
塗り塗料とを密着性、電着塗装性、溶接性等に優れてお
り、本発明による効果が確認された。
によるクロメート処理液による被処理材は、耐食性、上
塗り塗料とを密着性、電着塗装性、溶接性等に優れてお
り、本発明による効果が確認された。
Claims (2)
- 【請求項1】クロム酸を必須成分とし、有機樹脂を含有
しないクロメート処理液中にブロックイソシアネートの
1種または2種以上を添加したことを特徴とするクロメ
ート処理液。 - 【請求項2】前記クロメート処理液中に含まれるイソシ
アネート基重量が全Crイオン重量との比で0.01以上1以
下であることを特徴とする請求項1記載のクロメート処
理液。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2177598A JP2770864B2 (ja) | 1990-07-06 | 1990-07-06 | クロメート処理液 |
PCT/US1991/004549 WO1992001085A1 (en) | 1990-07-06 | 1991-06-26 | Composition and method for chromating treatment of metals |
AU80093/91A AU8009391A (en) | 1990-07-06 | 1991-06-26 | Composition and method for chromating treatment of metals |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2177598A JP2770864B2 (ja) | 1990-07-06 | 1990-07-06 | クロメート処理液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0466672A JPH0466672A (ja) | 1992-03-03 |
JP2770864B2 true JP2770864B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=16033799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2177598A Expired - Lifetime JP2770864B2 (ja) | 1990-07-06 | 1990-07-06 | クロメート処理液 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2770864B2 (ja) |
AU (1) | AU8009391A (ja) |
WO (1) | WO1992001085A1 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4098620A (en) * | 1977-06-20 | 1978-07-04 | Diamond Shamrock Corporation | Composite coating of enhanced resistance to attack |
JPS63143265A (ja) * | 1986-12-05 | 1988-06-15 | Kawasaki Steel Corp | 焼付硬化性に優れた有機被覆鋼板の製造方法 |
JPS6411830A (en) * | 1987-07-06 | 1989-01-17 | Nippon Steel Corp | Organic composite plated steel plate excellent in press formability, weldability, electrocoating property and corrosion resistance |
-
1990
- 1990-07-06 JP JP2177598A patent/JP2770864B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1991
- 1991-06-26 AU AU80093/91A patent/AU8009391A/en not_active Abandoned
- 1991-06-26 WO PCT/US1991/004549 patent/WO1992001085A1/en unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0466672A (ja) | 1992-03-03 |
AU8009391A (en) | 1992-02-04 |
WO1992001085A1 (en) | 1992-01-23 |
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