JP2770232B2 - X線回折による単結晶板の表裏判定方法 - Google Patents

X線回折による単結晶板の表裏判定方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、X線回折によって単結晶板の表裏を判定
する方法に関し、特に、特定の格子面が表面に対して傾
斜しているような単結晶板の表裏を判定する方法に関す
る。
[従来の技術] シリコンウェーハは、通常、特定の格子面、たとえば
(100)面が、ウェーハ表面に平行となっている。とこ
ろが、この特定の格子面を、ウェーハ表面に対して、所
定の傾斜角で傾斜させているようなシリコンウェーハも
ある。このようなシリコンウェーハでは、X線回折によ
って、上述の傾斜角の方向を見付け、これにより、シリ
コンウェーハのどちらが表でどちらが裏であるかを判定
することが可能となる。
[発明が解決しようとする課題] 特定の格子面がウェーハ表面に対してどのように傾斜
しているかを測定するには、ディフラクトメータを利用
すればよい。この場合、X線源と、シリコンウェーハ
と、X線検出器との、相対的位置関係を変化させなが
ら、特定の結晶面からの回折ピークを探すのが一般的で
ある。しかし、このような測定方法を利用してシリコン
ウェーハの表裏を判定しようとすると、1枚のウェーハ
に対して判定時間がかかり過ぎ、多くのシリコンウェー
ハを全数検査するのには適さない。
この発明は、このような事情にかんがみてなされたも
のであり、その目的は、単結晶板の表裏を極めて短時間
で判定できるような、X線回折による単結晶板の表裏判
定方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、この発明に係る表裏判定方
法は、つぎの各段階を有する。すなわち、特定の格子面
が表面に対してある傾斜角で傾斜しているような単結晶
板の表裏を判定するにあたって、まず、単結晶板に対し
て相対位置が固定されたX線源から、単結晶板にX線を
照射する。つぎに、単結晶板に対して相対位置が固定さ
れた検出器によって、特定の格子面からの回折X線を検
出する。つぎに、検出器の出力と所定のしきい値とを比
較して、2値信号を発生する。この2値信号が、単結晶
板の表裏を表すことになる。
この場合、単結晶板に照射するX線の発散角を1〜10
゜の範囲に設定するのが好ましい。
[作用] この発明に係る表裏判定方法では、X線源と検出器と
格子面との相対的位置関係を固定して、特定の格子面か
らの回折X線が検出器に到達するかどうかを調べてい
る。上述の相対的位置関係を、たとえば、単結晶板が裏
を向いている条件のときに特定の格子面からの回折X線
が検出できるように、あらかじめ固定しておく。そし
て、検出器の出力と所定のしきい値とを比較器で比較し
て、2値信号を発生させるようにしておく。こうする
と、単結晶板が表(オモテ)を向いているときは、比較
器から信号が出ない。したがって、測定系をなんら動か
すことなく、単結晶板の表裏の判定が自動的にかつ簡単
におこなえる。
この場合、単結晶板に照射するX線の発散角をある程
度広くとっておくことが重要である。具体的には、発散
角を1〜10゜の範囲に設定することができる。発散角が
1゜未満であると、格子面の傾斜角のばらつきや、単結
晶板の姿勢のばらつきなどの影響で、検出されるべき回
折X線が検出できなくなる恐れがある。また、発散角が
10゜を越えると、測定系の制約が大きくなる。
[実施例] 次に、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
第1図は、この発明に係る方法で表裏を判定されるシ
リコンウェーハの一例を示す。このシリコンウェーハ10
は、特定の格子面、たとえば(100)面が、第3図に示
すように、ウェーハ表面10aに対して所定の傾斜角αで
傾斜している。なお、特定の格子面12は、二点鎖線で示
している。また、第1図から第3図までにおいては、図
面をわかりやすくするために、シリコンウェーハの厚さ
方向を拡大して示してある。第1図に戻って、格子面12
とシリコンウェーハ10の表面10aとの交線12aは、オリエ
ンテーション・フラット14に対して角度βで傾斜してい
る。
このようなシリコンウェーハ10に対して、図に示すよ
うな方向に、直交座標軸、X、Y、Z軸を仮定する。X
軸はオリエンテーション・フラット14に平行に、Z軸は
ウェーハ表面10aに垂直にとる。いま、Y軸を中心とし
てシリコンウェーハ10を180゜回転すると、第2図の状
態となる。このとき、シリコンウェーハ10の裏面10bが
見え、格子面12と裏面10bとの交線12bは、表面10aの交
線12aとは逆向きに見えることになる。なお、もし、第
1図の角度βがゼロであれば、ウェーハを180゜回転し
ても、交線12aと12Bの見え方は同じになる。
上述の特定の格子面12の傾斜状態について正確に議論
すると次のようになる。格子面の向きは、その面の法線
の方向を向く単位ベクトル(以下、法線ベクトルとい
う。)で表すことができる。第4図において、第1図の
状態のシリコンウェーハ10の格子面12の法線ベクトルA
は、(−a,−a,b)のベクトル成分を有する。もし、シ
リコンウェーハ10の(100)格子面12が、ウェーハ表面
と平行であれば、格子面12の法線ベクトルは、まっすぐ
上を向くことになる。このまっすぐ上を向く法線ベクト
ルを、式「X=Y」で表される平面内で、角度αだけ傾
斜させると、ベクトルAとなる。つぎに、第1図のシリ
コンウェーハ10をY軸を中心に180゜回転させて、第2
図の状態にすると、元の法線ベクトルA(−a,−a,b)
は、ベクトルB(a,−a,−b)になる。つまり、Y成分
は変化せずに、X成分およびZ成分の符号が逆になる。
この法線ベクトルBは、第2図の状態のシリコンウェー
ハ10を下から見た場合の格子面12の法線ベクトルを表し
ている。したがって、第2図の格子面12を上から見た場
合は、その法線ベクトルCは、ベクトルBの反対向きと
なる。すなわち、法線ベクトルCの成分は(−a,a,b)
となる。結局、第1図の状態の格子面12の法線ベクトル
A(−a,−a,b)と、第2図の状態の格子面の法線ベク
トルC(−a,a,b)とを比較すると、Y成分の符号が逆
になっている。
X線回折によって第1図の状態と第2図の状態とを見
分けるということは、法線ベクトルAで表される格子面
からの回折X線と、法線ベクトルCで表される格子面か
らの回折X線とを区別することにほかならない(つま
り、この発明は、第3図に示す傾斜角αと、第1図に示
す角度βとが、ともにゼロでないようなシリコンウェー
ハを対象とするものである)。そのためには、どちらか
の回折X線だけが検出できるように、測定系の相対位置
を固定しておけばよい。つまり、回折ピークを探すため
に測定系の相対位置を変化させることは必要ない。
第5図は、この発明に係る方法を実施するためのX線
回折装置の配置の一例を示す正面図である。水平に置か
れたシリコンウェーハ10に対して、X線源20と検出器22
とは、その相対位置が固定されている。まず、シリコン
ウェーハ10は、孔の開いた支持台30の上に置かれ、オリ
エンテーション・フラットが常に特定の方向(たとえば
紙面の手前の方向)を向くように配置される。なお、こ
の実施例では、シリコンウェーハ10が裏になっていると
きだけ格子面12からの回折X線が検出器22で検出される
ように、X線源20と検出器22とが配置されている。とこ
ろで、もしX線源20と検出器22とを2θ固定で全体的に
回転させて回折測定をしたと仮定すれば、シリコンウェ
ーハ10が表か裏かによって、第6図に示す二つの回折ピ
ーク30,32のいずれかが現れることになる。この実施例
では、シリコンウェーハが裏になっているときの回折ピ
ーク30の位置に、測定系が固定されているのである。
ところで、通常のX線回折測定では、回折ピークの角
度分解能は、0.1゜以下である。すなわち、発散スリッ
トや受光スリットを利用することによって、測定系の角
度分解能を高めている。しかし、この発明では、単に表
裏の判定だけにX線回折を利用しているので、角度分解
能を高める必要は全くない。むしろ、角度分解能を高め
ると、シリコンウェーハの格子面12の傾斜角αのばらつ
きや、シリコンウェーハの姿勢のばらつきのために、検
出されるべき回折X線が検出されない場合も考えられ
る。したがって、この発明では、測定系の角度分解能を
広くとってある。なお、この明細書で「角度分解能」と
は、回折ピークの半価幅で定義される。この実施例で判
定されるシリコンウェーハは、上述のα=4゜、β=45
゜のものである。傾斜角αは、最大で±0.5゜程度のば
らつきがあるので、測定系の角度分解能はこれより広く
する必要がある。実際はもう少し余裕をみて、第7図に
示すように傾斜角αが3゜〜5゜の範囲において、検出
器22の出力Iが、しきい値Iを十分に越えるように、角
度分解能を広くしてある。第7図の場合の角度分解能
は、2゜より大きい。
測定系の角度分解能を広くするには、シリコンウェー
ハに入射するX線の発散角を広くすればよい。発散角を
広くするには、(1)第5図のスリット24の間隙を広く
する、(2)焦点サイズの大きなX線源を利用する、な
どの手段をとることができる。この実施例では、スリッ
ト24を用いて、X線の発散角は5゜に設定してある。
第5図の測定装置を用いて多数のシリコンウェーハ10
を順番に測定した結果を第8図に示す。横軸は測定番
号、縦軸は検出器の出力Iである。この図では、4番目
と8番目の測定のときに、検出器の出力Iが、しきい値
Iを越えている。検出器の出力Iは、比較器によって、
しきい値Iと比較されているので、この比較器の出力
は、4番目と8番目の測定のときにハイレベルとなる。
それ以外のときはロウレベルを保つ。すなわち、比較器
の出力は2値信号であり、この2値信号が、シリコンウ
ェーハの表裏を表している。つまり、第8図の例では、
4番目と8番目の測定のときに、比較器の出力がハイレ
ベルとなり、このときにシリコンウェーハが裏向きであ
ることがわかる。
以上のようにして表裏が判定されると、搬送装置によ
って運ばれてくる多数のシリコンウェーハの中から、裏
向きのシリコンウェーハを取り除いたり、あるいは反転
したりする。
この実施例の表裏判定方法では、測定系の相対位置を
動かす必要がないので、1枚のシリコンウェーハの表裏
を判定するのに、1秒もかからない。
上述の実施例では、シリコンウェーハを判定対象にし
ているが、この発明はシリコンウェーハに限られず、そ
の他の単結晶板の表裏判定にも有効である。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明に係る表裏判定方法で
は、単結晶板とX線源と検出器との相対的位置関係を固
定して、特定の格子面からの回折X線が検出器に到達す
るかどうかを調べている。そして、その結果を2値信号
の形で出力している。したがって、測定系を動かさずに
済み、単結晶板の表裏の判定が短時間におこなえる。
この場合、単結晶板に照射するX線の発散角を1〜10
゜の範囲に設定すれば、単結晶板の特定の格子面の傾斜
角がばらついていたとしても、確実に表裏判定ができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の方法で表裏を判定されるシリコン
ウェーハの斜視図、 第2図は、このシリコンウェーハを反転した状態の斜視
図、 第3図は、第1図のIII−III線で切断した断面図、 第4図は、格子面の法線ベクトルを説明する斜視図、 第5図は、この発明の方法を実施するX線回折装置の配
置を示す正面図、 第6図は、2θ固定で測定系を回転したときの、格子面
による2種類の回折ピークを示すグラフ、 第7図は、傾斜角αと検出強度との関係を示すグラフ、 第8図は、多数のシリコンウェーハの表裏を判定したと
きの検出器の出力を示すグラフである。 10……シリコンウェーハ 12……格子面 20……X線源 22……検出器 α……格子面の傾斜角 I……検出器の出力のしきい値

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定の格子面が表面に対してある傾斜角で
    傾斜しているような単結晶板の表裏を判定する方法であ
    って、 前記単結晶板に対して相対位置が固定されたX線源か
    ら、前記単結晶板にX線を照射する段階と、 前記単結晶板に対して相対位置が固定された検出器によ
    って、前記特定の格子面からの回折X線を検出する段階
    と、 前記検出器の出力と所定のしきい値とを比較して、2値
    信号を発生する段階とを有し、 前記単結晶板に照射されるX線の発散角が1〜10゜の範
    囲に設定されていることを特徴とする単結晶板の表裏判
    定方法。
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