JP2768601B2 - 自動販売機のストッカー装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は缶入飲料、その他の商品
の自動販売機における商品ストッカー装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にこの種の自動販売機においては、
機体の高さを大きくすることなく、商品を効果的に収容
し、しかも商品を円滑に送り出させることが要望されて
いる。

【０００３】このようなことから従来の自動販売機は図
４に示すように構成されていた。すなわち、機体１の内
部には搬送を兼ねたストッカーユニット２が複数列に設
けられ、このストッカーユニット２の下端部にはストッ
カーユニット２に収められた商品（図示せず）の落下送
り出しを制御する送り出し制御部３を設けている。前記
ストッカーユニット２は、商品の収納高さを小さくする
ために蛇行路４を形成しており、具体的には蛇行路壁は
図５に示す湾曲した複数の金属板５を縦方向に順次に連
設して構成されている。

【０００４】なお、図４中の６は商品送り込み部、７は
シュータ、８は商品取出口、９は冷却・加温ユニット、
10は冷却ユニットである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで前記従来の商
品ストッカー装置では、ストッカーユニットにおける蛇
行路壁が複数の湾曲した金属板５によって構成されてい
るため、金属缶を用いた商品を蛇行路４内に充填、なら
びに落下搬送させるとき、衝撃音が大きい。さらに蛇行
路壁を構成する部品が多いこと、さらに蛇行路壁の清掃
が行いにくい等の問題があった。本発明は上記従来の問
題に留意し、商品の充填、落下搬送時の音が小さく、部
品点数が少なく、しかも清掃しやすい自動販売機の商品
ストッカー装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、商品を収容・搬送するストッカーユニッ
トにおける商品収容・搬送路の両側壁の一方もしくは双
方を弾性ベルトによって構成し、前記弾性ベルトを適当
間隔ごとに商品収容・搬送路に向けて突出させて商品収
容・搬送路の通路巾を調整する通路巾調整機構を付設し
たものである。

【０００７】

【作用】上記構成において、商品収容・搬送路の壁は弾
性を有し、商品の充填時ならびに落下搬送時に、商品の
衝撃を吸収し、衝撃音を抑える。また、通路巾調整機構
によって弾性ベルトは容易に曲げられ、蛇行路の形成な
らびに蛇行路の巾の調整が簡単にできることとなる。

【０００８】

【実施例】以下本発明の一実施例の自動販売機のストッ
カー装置について図１〜図３にもとづき説明する。な
お、自動販売機全体の説明は省略し、本発明に係る主要
機構について説明する。図において11は商品投入口であ
り、この商品投入口11に商品収容・搬送路（以下ストッ
カーと呼ぶ）12が連接されている。前記ストッカー12は
上端および下端が固定された長い弾性ベルト13によって
内側壁が形成されている。この弾性ベルト13はゴムベル
トあるいは布製ベルト、軟質合成樹脂ベルト等で形成す
る。

【０００９】前記弾性ベルト13の背面側には通路巾調整
機構14を関係づけている。この通路巾調整機構14は一端
が枢結され、かつ、一部にテーパ部15をもつ可動片16
と、前記テーパ部15に対応した作動子17をもち、上下に
スライド自在な連動機構としてのスライドレバー18と、
このスライドレバー18を動作させるための操作部19より
なっている。

【００１０】前記操作部19は図３に示すようにスライド
レバー18の下部に連結されたガイドリンク20の下部に当
接した箱状の可動体22と、可動体22の両側に位置し、斜
状の長孔21をもつ機体のフレーム23と、可動体22に取付
けられ前記長孔21を貫通したガイドシャフト24と、前記
可動体22に側方に突出するように付勢支持され、かつつ
まみ部25を有する固定ピン26よりなっている。なお、フ
レーム23には前記固定ピン26を位置決めする複数の係止
穴27を設けている。また可動片16は上下方向に適当間隔
をもって複数個設けられている。

【００１１】上記構成において、商品の種類に応じてス
トッカー12の巾を変更する場合、また、ストッカー12を
蛇行路とする場合、スライドレバー18を任意量だけ上動
させる。このスライドレバー18の上動により作動子17が
可動片16のテーパ部15を押し、可動片16を任意角度だけ
回動させる。この可動片16の回動によって弾性ベルト13
は内方に押されて移動し、ストッカー12の巾の調整、蛇
行路の形成をする。なお図２中の鎖線は弾性ベルト13の
移動位置を示している。

【００１２】前記スライドレバー18の上動は次のように
して行なわれる。すなわち、図３において固定ピン26の
つまみ部25を指でつまみ、固定ピン26を内方にスライド
させた状態でこれを可動体22とともに後方に押し、つぎ
に固定ピン26より指をはなすと固定ピン26は外側に突出
し、フレーム23の奥の係止穴27に係止する。ここで可動
体22は斜め上方に移動し、ガイドリンク20を介してスラ
イドレバー18を上動させる。

【００１３】上記のように弾性ベルト18は位置を調整さ
せられるが、ここで商品を充填あるいは商品を落下搬送
するとき、弾性ベルト18が商品の衝撃を吸収し、その衝
撃音を抑えることができるものであり、もちろん、商品
の損傷を防止することもでき、さらに、ストッカー12の
壁構成部品の減少、その清掃性を良くする。

【００１４】なお、本発明における弾性ベルトの通路巾
調整機構は図示実施例の構造に限られるものではなく、
他の機構を用いてもよい。また、実施例では弾性ベルト
はストッカーの両側壁を構成するようにしているが、ス
トッカーの片方の壁のみを弾性ベルトとしても前述の作
用効果に差異を生じない。

【００１５】

【発明の効果】前記実施例の説明より明らかなように、
本発明はストッカーの壁を弾性ベルトによって構成し、
これに通路巾調整機構を付設したことにより、ストッカ
ーへの商品の充填あるいはストッカーにおける商品の落
下搬送時の衝撃音を抑え、かつ、商品の保護をはかるこ
とができる。また、ストッカーの構成部品を減少させ、
ストッカーの清掃性を向上させる等の効果をもつ自動販
売機のストッカー装置を提供でき、さらに、通路巾調整
機構により商品収容・搬送路の通路巾を調整することが
できるので、各種の商品に適した通路巾に調整すること
で、各種の商品に対して良好に収容、搬送することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の自動販売機のストッカー装
置の要部側面図

【図２】同ストッカー装置のベンディング機構の一部を
示す側面図

【図３】同ストッカー装置のベンディング機構の他の部
分の斜視図

【図４】従来の自動販売機の内部概略側面図

【図５】同自動販売機のストッカーの壁面構成部材の斜
視図

【符号の説明】

11 商品投入口 12 ストッカー（商品収容・搬送路） 13 弾性ベルト 14 ベンディング機構

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品を収容・搬送するストッカーユニッ
   トにおける商品収容・搬送路の両側壁の一方もしくは双
   方を弾性ベルトによって構成し、前記弾性ベルトを適当
   間隔ごとに商品収容・搬送路に向けて突出させて商品収
   容・搬送路の通路巾を調整する通路巾調整機構を付設し
   た自動販売機のストッカー装置。
2. 【請求項２】 通路巾調整機構は、弾性ベルトの裏面位
   置に適当間隔に複数配設されて弾性ベルトを商品収容・
   搬送路に向けて突出させる可動片と、これらの可動片を
   連動させる連動機構と、操作されることにより複数の位
   置に切り換え自在とされ、可動片を連動機構を介して移
   動させる操作部とからなる請求項１記載の自動販売機の
   ストッカー装置。