JP2767162B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2767162B2 JP3028079A JP2807991A JP2767162B2 JP 2767162 B2 JP2767162 B2 JP 2767162B2 JP 3028079 A JP3028079 A JP 3028079A JP 2807991 A JP2807991 A JP 2807991A JP 2767162 B2 JP2767162 B2 JP 2767162B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録が付される磁
気記録媒体に関するもので、主として、交通手段の乗車
券,駐車券,紙カード等に利用され、廉価に供給される
磁気記録媒体を提供する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録が付される磁気記録媒体は、支
持体と該支持体上に形成されている磁気記録層とを基本
的な構成として具備するものであって、紙製の支持体に
よる磁気記録媒体と熱可塑性樹脂製の支持体による磁気
記録媒体とが利用されている。
【0003】また、支持体に対して形成されている磁気
記録層には、磁性体を有機溶剤中に分散させた有機溶剤
系の磁性塗料による塗工層からなるものと、磁性体を水
中に分散させた水系の磁性塗料による塗工層からなるも
のとがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の磁気記録媒体に
おいて、有機溶剤系の磁性塗料による磁気記録層を有す
るものは、信頼性のある高密度記録が行なえるものの、
その製造に際して有機溶剤を利用する際の諸種の弊害を
有し、しかも、製造コストが高く付くという欠点を有す
る。
【0005】また、熱可塑性樹脂製の支持体に対して水
系の磁性塗料による磁気記録層を形成したものは、支持
体に対する水系の磁性塗料の濡れが悪く、支持体と磁気
記録層との間の接着性が不十分なことにより、支持体か
ら磁気記録層が剥れ易く、磁気記録後の読み取り出力変
動や直流ノイズレベルが大きくなるため、信頼性のある
高密度記録を行なうことができなく、しかも、支持体自
体も紙製の支持体に比較してコスト高になる。
【0006】さらに、紙製の支持体に対して水系の磁性
塗料による磁気記録層を形成した磁気記録媒体は、支持
体が安価であり、しかも、磁気記録層の形成が簡単であ
るため、廉価に供給されることから、例えば、交通手段
の乗車券,駐車券,紙カード等として利用されている
が、磁気記録層の形成面である紙の表面が平滑でないこ
とにより、支持体上の磁気記録層の厚さが均一でなく、
磁性粉末粒子の量にバラツキが発生し、また、形成され
る磁気記録層の表面の平滑性が不十分なため、磁気記録
後の読み取り出力の変動や直流ノイズレベルが大きく、
信頼性のある高密度記録を行なうことができない。
【0007】なお、紙製の支持体の表面を平滑にする目
的で、無機質填料を含有するアンダーコート層を形成
し、該アンダーコート層面に対して水系の磁性塗料によ
る磁気記録層を設けることも試みられたが、磁気記録後
の読み取り出力電圧のバラツキを十分に改良し得る程の
平滑表面にすることはできないのが実情である。
【0008】これに対して本発明の磁気記録媒体は、紙
製の支持体に対して、手軽にかつ安価に取り扱える水系
の磁性塗料による磁気記録層を形成することによって得
られるものであり、表面の平滑性が十分でしかも均一な
厚さの磁気記録層が形成されるため、磁気記録後の読み
取り出力変動や直流ノイズレベルが小さく、信頼性のあ
る高密度記録を行なえる磁気記録媒体を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、紙製の支持体と、該支持体の片面に対して、プラス
チックピグメントと水溶性樹脂及び/又は水分散性樹脂
からなるバインダー用樹脂とを主成分とする水系のコー
ティング剤によって形成されているアンダーコート層
と、該アンダーコート層面に対して、水系の磁性塗料に
よって形成されている磁気記録層とを具備する積層構成
からなる。
【0010】前記構成による本発明の磁気記録媒体にお
いて、紙製の支持体には、例えば、上質紙,中質紙,コ
ート紙等が主として利用される。
【0011】紙製の支持体の片面におけるアンダーコー
ト層は、プラスチックピグメントと水溶性樹脂及び/又
は水分散性樹脂からなるバインダー用樹脂とを主成分と
する水系のコーティング剤による塗工層からなるもので
あり、プラスチックピグメントと、水溶性樹脂及び/又
は水分散性樹脂からなるバインダー用樹脂と、さらに必
要に応じて添加されるその他の添加剤、例えば、クレ
ー,炭酸カルシウム,合成シリカ,酸化チタン等の無機
質顔料や耐水化剤等の添加剤を含有する水系のコーティ
ング剤を利用して形成される。
【0012】アンダーコート層における主成分の一方を
なすプラスチックピグメントは、例えば、ポリスチレン
やスチレン−プロピレン共重合体等による0.1〜5.
0μ程度の粒子からなり、例えば、特開昭59−597
41号公報や特開平2−14222号公報等に記載され
ている方法によって得られるものであり、特に、特開平
2−14222号公報等に記載されているプラスチック
ピグメントのような凹部を有するドーナツ状の扁平粒子
からなるプラスチックピグメントが好適である。
【0013】アンダーコート層における主成分の他方を
なすバインダー用樹脂には、例えば、ウレタン樹脂やエ
ポキシ樹脂等の水分散性合成樹脂や、カゼイン,ポリビ
ニルアルコール,エポキシ変性ポリビニルアルコール,
メチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,ヒド
ロキシエチルセルロース,ポリアクリル酸,澱粉及びそ
の誘導体等の水溶性高分子物質が利用される。
【0014】前記アンダーコート層におけるプラスチッ
クピグメントとバインダー用樹脂との割合は、プラスチ
ックピグメント100重量部に対してバインダー用樹脂
が10重量部未満になるとアンダーコート層の塗膜強度
が低くなり、また、50重量部を超えるとプラスチック
ピグメントの混合によって果たされる表面平滑性の向上
が十分でなくなる。
【0015】また、アンダーコート層の塗工量が4g(dr
y)/m2未満になると、均一な塗膜層からなるアンダーコ
ート層が得られ難くなり、また、15g(dry)/m2 を超え
ると、塗膜の強度の低下や、後工程での紙粉の発生のト
ラブル等が生じ易くなる。
【0016】したがって、紙製の支持体の片面における
アンダーコート層は、プラスチックピグメント100重
量部に対してバインダー用樹脂を10〜50重量部程度
含有するコーティング剤によって、1〜15g (dry)/
m2、好ましくは7〜12g(dry)/m2程度の塗膜層として
形成される。
【0017】なお、前記アンダーコート層を形成する際
のコーティング剤中のバインダー用樹脂は、水溶液また
は水性エマルジョンの形態で調整され、該コーティング
剤はプラスチックピグメントを含有する水分散液、すな
わち水系のコーティング剤として調製される。
【0018】プラスチックピグメントを主成分とするア
ンダーコート層が、例えば、ウレタン樹脂,エポキシ樹
脂,アクリル樹脂等の耐水性に優れた作用を奏する樹脂
をバインダー用樹脂とするコーティング剤によって形成
される場合には、紙製の支持体の表面の凹凸がアンダー
コート層中のプラスチックピグメントによって埋められ
ることに起因する表面平滑性と、該アンダーコート層に
おけるバインダー用樹脂の耐水性に起因する水系の磁性
塗料に対する不浸透性とによって、均一性において極め
て良好な性質の磁気記録層が形成される。
【0019】プラスチックピグメントを主成分とするア
ンダーコート層面に対して形成される磁気記録層は、例
えば、γ・Fe2O3 ,γ・Fe3O4 とFe3O4 との混晶,Cr
O2,コバルトをドープしたγ・Fe2O3 またはFe3O4 ,バ
リウムフェライト,さらには、Fe−CoやFe−Co−Ni等の
合金等による磁性粉末粒子と、カゼイン,ポリビニルア
ルコール,エポキシ変性ポリビニルアルコール,メチル
セルロース,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシ
エチルセルロース,ポリアクリル酸,澱粉及びその誘導
体,ウレタン樹脂,エポキシ樹脂等によるバインダー成
分とを含有し、さらに必要に応じて、高級脂肪酸の金属
塩やワックス類等の潤滑剤、帯電防止剤、分散剤、消泡
剤等の添加剤が適宜混合されている水系の磁性塗料の塗
工層として形成される。
【0020】前記水系の磁性塗料による塗工層は、グラ
ビアコーター法やリバースコーター法等の塗工手段によ
って形成され、必要に応じて塗工層中の磁性粉末粒子の
配向処理に付された後、さらに乾燥に付されることによ
り、厚さ10〜20μ程度に形成される。
【0021】なお、前記水系の磁性塗料におけるバイン
ダー成分は、水溶液あるいは水系のエマルジョンの形態
で利用される。
【0022】
【作用】本発明の磁気記録媒体は、紙製の支持体の片面
に対して、プラスチックピグメントと水溶性樹脂及び/
又は水分散性樹脂からなるバインダー用樹脂とを主成分
とする水系のコーティング剤によるアンダーコート層を
形成し、該アンダーコート層面に対して、水系の磁性塗
料による磁気記録層を形成したものであって、プラスチ
ックピグメントを含有するアンダーコート層によって、
磁気記録層の形成面が極めて良好な平滑面になるため、
該アンダーコート層に対して水系の磁性塗料によって形
成した塗工層が、平滑表面を有する厚さの均一な磁気記
録層になる。
【0023】したがって、本発明の磁気記録媒体におい
ては、磁気記録層中の磁性粉末粒子が不均一になるよう
なことがなく、また、磁気記録層と磁気ヘッドとの間の
スペーシングロクが大きくなるようなこともないため、
磁気記録を読み取る際の読取出力の変動率や直流ノイズ
レベルが小さく、信頼性のある高密度記録が行なえると
いう優れた作用が奏される。
【0024】
【実施例】以下、本発明の磁気記録媒体の具体的な構成
を製造実施例を以って説明し、該磁気記録媒体の磁気記
録特性を、比較例の磁気記録媒体の磁気記録特性と比較
して説明する。
【0025】実施例1 (1) アンダーコート層用のコーティング剤の調製 ポリスチレン樹脂製のドーナツ状の扁平粒子からなる平
均粒径0.5μのプラスチックピグメント44重量%を
含有する水系のエマルジョン[三井東圧 (株):グロス
デール240−V]100重量部と、12重量%のポリ
ビニルアルコール溶液40重量部とを混合,撹拌するこ
とによって、アンダーコート層用のコーティング剤(a)
を調製した。
【0026】(2) 水系の磁性塗料の調製 下記の組成[A]をペイントコンディショナーで分散さ
せた水性スラリー210重量部に対して、アクリル樹脂
エマルジョン[日本合成 (株) :L−8910A]20
重量部を混合,撹拌することによって、水系の磁性塗料
(b) を調製した。
【0027】組成[A] 磁性粉末粒子・・・・・・・・・・・・・・70重量部 [γ・Fe2O3 (保磁力 300 Oe )] ポリカルボン酸ソーダ・・・・・・ 2重量部 [アロンA−6330] 12重量%カセイン溶液・・・・78重量部 水 ・・・・・・・・・・・・・・60重量部
【0028】(3) 磁気記録媒体の製造 坪量160g/m2の市販の上質紙の片面に対して、前述の
コーティング剤(a) をメイヤーバーコート法によって1
0g(dry) / m2 の割合に塗工し、乾燥後にスーパーカレ
ンダーに通すことにより、プラスチックピグメントを主
成分とするアンダーコート層(ベック平滑度:300
秒)が片面に形成されている紙製の支持体を得た。
【0029】次いで、前記工程によって得られた紙製の
支持体のアンダーコート層面に対して、先の水系の磁性
塗料(b) を、同じくメイヤーバーコート法によって30
g(dry) /m2の割合に塗工し、さらに、3500ガウスの
永久磁石を利用して塗工層中の磁性粉末粒子を配向させ
た後、乾燥に付すことにより、本発明の1実施例品であ
る磁気記録媒体を得た。
【0030】実施例2 実施例1における水系の磁性塗料(b) 中の磁性粉末粒子
γ・Fe2O3 の代わりに、磁性粉末粒子 BaO−6 Fe2O3
(保磁力 2750 Oe)を利用し、それ以外の構成は全て実
施例1の対応する部分と同一の構成からなる磁気記録媒
体を得た。
【0031】実施例3 実施例1における水系の磁性塗料(b) 中の磁性粉末粒子
γ・Fe2O3 の代わりに、磁性粉末粒子Co−Fe2O3 (保磁
力 650 Oe )を利用し、それ以外の構成は全て実施例1
の対応する部分と同一の構成からなる磁気記録媒体を得
た。
【0032】実施例4 実施例1におけるアンダーコート層用のコーティング剤
(a) 中のプラスチックピグメント[三井東圧 (株) :グ
ロスデール240−V]の代わりに、ポリスチレン樹脂
製のプラスチックピグメント[旭化成 (株) :L−88
01]を利用し、それ以外の構成は全て実施例1の対応
する部分と同一の構成からなる磁気記録媒体を得た。
【0033】実施例5 実施例1におけるアンダーコート層用のコーティング剤
(a) 中の12重量%のポリビニルアルコール溶液40重
量部の代わりに、アクリル樹脂エマルジョン[三井東圧
(株) :ボンロンS−1120]10重量部を利用し、
それ以外の構成は全て実施例1の対応する部分と同一の
構成からなる磁気記録媒体を得た。
【0034】比較例1 実施例1による磁気記録媒体の製造工程中の紙製の支持
体の表面に対するアンダーコート層の形成工程を省略
し、それ以外の工程については全て実施例1の対応する
工程と同一の工程により、比較のための磁気記録媒体を
得た。
【0035】比較例2 実施例1による磁気記録媒体の製造工程中の紙製の支持
体の表面に対するアンダーコート層の形成を、30重量
%の炭酸カルシウム分散液300重量部と12重量%の
ポリビニルアルコール溶液50重量部との分散液からな
るコーティング剤を利用して行ない、それ以外の構成は
全て実施例1の対応する部分と同一の構成からなる比較
のための磁気記録媒体を得た。
【0036】比較例3 実施例1による磁気記録媒体の製造工程中の紙製の支持
体の表面に対するアンダーコート層の形成を、シリカ
[水沢化学 (株) :P−527]100重量部と、12
重量%のポリビニルアルコール溶液80重量部と、水5
0重量部との分散液からなるコーティング剤を利用して
行ない、それ以外の構成は全て実施例1の対応する部分
と同一の構成からなる比較のための磁気記録媒体を得
た。
【0037】[実験]実施例1〜5及び比較例1〜3で
得られた各磁気記録媒体の磁気記録特性を、(A) 再生出
力電圧特性と(B) 直流ノイズレベルとによって比較し
た。(A) 再生出力電圧特性を[表1]に、また、(B) 直
流ノイズレベルを[表2]に示す。
【0038】なお、(A) 再生出力電圧特性は、下記の方
法によって得られる平均再生出力電圧相対値と再生出力
電圧の変動率(%)とで以って表示した。
【0039】(1) 平均再生出力電圧相対値 [表1]の所定欄に表示されている記録電流で記録した
磁気記録の再生出力電圧の1ビット毎のピーク値を測定
し、その平均値によって示される平均再生出力電圧を計
測し、実施例1の磁気記録媒体の平均再生出力電圧を1
00としたときの各磁気記録媒体の平均再生出力電圧の
値。
【0040】(2) 再生出力電圧の変動率(%) [表1]の所定欄に表示されている記録電流で記録した
磁気記録の再生出力電圧の1ビット毎のピーク値を測定
し、式「{(最大値−最小値)×100 }/ 最大値」によ
って得られる値。
【0041】また、(B) 直流ノイズレベルは、先の記録
電流で記録した磁気記録の再生出力電圧の1ビット毎の
ピーク値を測定し、その平均値によって示される平均再
生出力電圧を計測した後に、この磁気記録を[表2]の
所定欄に表示されている消去電流で消去し、続いて出力
電圧の測定を行なったときの最大値をノイズ最大値とす
ることにより、「{ノイズ最大値×100}/ 平均再生
出力電圧」で表示される百分率で示した。
【0042】以上の磁気記録特性は、 搬送速度・・・・・・・・19cm/s 記録用ヘッド・・・・ギャップ30μのパーマロイヘッド 再生用ヘッド・・・・ギャップ30μのパーマロイヘッド 記録周波数・・・・・・50FRPI の条件による市販のリーダー/ライターによって行なっ
た。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】[表1]及び[表2]に示される結果か
ら、アンダーコート層が形成されていない紙製の支持体
の表面に対して、直接、水系の磁性塗料による磁気記録
層を形成した磁気記録媒体(比較例1)は、再生出力変
動率と直流ノイズレベルとが大きく、信頼性のある高密
度記録が行なえないことが確認できるが、これは、紙の
表面の凹凸によって平滑表面を有する均一な厚さの磁気
記録層が得られないことに起因している。
【0046】また、無機質顔料を含有するアンダーコー
ト層を有する紙製の支持体を利用した磁気記録媒体(比
較例2、3)は、アンダーコート層を有さない紙製の支
持体を利用した磁気記録媒体(比較例1)に比較すれ
ば、再生出力変動率と直流ノイズレベルとの両者共が小
さくなっていることが確認できるが、信頼性のある高密
度記録を行なうには、これらの磁気記録特性が依然とし
て不十分であることが明らかである。
【0047】これに対して本発明の磁気記録媒体(実施
例1〜5)は、紙製の支持体に対して水系の磁性塗料に
よる磁気記録層を有するものでありながら、磁気記録を
読み取る際の読取出力の変動率が小さく、また、直流ノ
イズレベルが小さく、信頼性のある高密度記録が付し得
るもので、磁気記録特性に優れた作用を奏する。
【0048】また、アンダーコート層中のバインダー用
樹脂として耐水性の良好なものが利用されている場合に
は、このバインダー用樹脂の耐水性に起因する水系の磁
性塗料に対する不浸透性により、均一性において極めて
良好な性質を有する磁気記録層が形成されるため、磁気
記録特性においてより優れた作用を奏する磁気記録媒体
(実施例5)が得られることが確認される。
【0049】
【効果】本発明の磁気記録媒体は、紙製の支持体に対し
て、水系のコーティング剤によるアンダーコート層と、
水系の磁性塗料による磁気記録層とを順次形成したもの
であるから、有機溶剤系のアンダーコーティング剤や磁
性塗料を利用する場合に生ずる作業上の弊害がなく、し
かも廉価に供給することができ、かつ、磁気記録を読み
取る際の読取出力の変動率が小さく、また、直流ノイズ
レベルの小さい磁気記録が得られるため、信頼性のある
高密度記録を得るに適した磁気記録媒体になる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙製の支持体と、該支持体の片面に対し
    て、プラスチックピグメントと水溶性樹脂及び/又は水
    分散性樹脂からなるバインダー用樹脂とを主成分とする
    水系のコーティング剤によって形成されているアンダー
    コート層と、該アンダーコート層面に対して、水系の磁
    性塗料によって形成されている磁気記録層とを具備する
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
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