JP2767138B2 - 光学式情報記録再生装置用光学系の光軸調整方法及び治具 - Google Patents

光学式情報記録再生装置用光学系の光軸調整方法及び治具

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、レーザダイオードなどから出射されたレー
ザ光束を利用して光磁気ディスク等の記憶媒体に対し
て、情報の記憶及び再生を行なう光学式情報記録再生装
置用光学系の光軸調整方法及び治具に関するものであ
る。
[従来の技術] 光学式情報記録再生装置においては、一般に、記憶媒
体に対するアクセスを行うために、レーザ光束の集束点
を記憶媒体に沿って移動させねばならない。そのため
に、従来はレーザダイオードと対物光学系などを含む光
学系を一体に移動させることによって、レーザ光束の集
束点を移動させるようにしていた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、レーザダイオードと対物光学系とを一体に移
動させると、移動する部分の重量が重いために、アクセ
ス時間画遅くなってしまう。そこで、最近では、レーザ
ダイオードは固定したままで、対物光学系の一部のみを
移動させる、いわゆる分離型の光学式情報記録再生装置
が開発されている。
しかし、このような分離型のものは、対物光学系の一
部のガイドレールに沿って移動させるので、ガイドレー
ルに対するレーザ光束の光軸の傾きに狂いが生じると、
対物光学系の一部の移動にしたがって、光学系の軸に対
するレーザ光束のずれが大きくなって、強度分布が中心
からずれてしまう。そして、この強度分布のずれが大き
くなると、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボの
信号を検出するためのサーボ信号検出系に悪影響を及ぼ
す。
このような光軸の傾きの狂いは、例えば2′以内程度
という微小な誤差しか許されないため、その調整は非常
に困難であり、正確な調整を行うためには、多大な労力
とコストを必要とする欠点があった。
本発明は、そのような従来の欠点を解消し、ガイドレ
ールに対するレーザ光束の光軸の傾き調整を簡単かつ正
確に行える光学式情報記録再生装置用光学系の光軸調整
方法、及びそれらに用いられる治具を提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明の光学式情報記録
再生装置用光学系の光軸調整方法は、レーザ光源から出
射されたレーザ光束を記憶媒体上に集束させるための対
物光学系の少なくと一部を、ガイドレールに沿って移動
させてアクセスを行なうようにした光学式情報記録再生
装置用光学系において、上記レーザ光束の光路上に反射
面を有する光軸調整用治具を、その反射面が上記ガイド
レールに対して垂直になるように上記ガイドレールの取
付け部に取り付け、オートコリメータをその光軸が上記
反射面に対して垂直になるようにセットした後、上記レ
ーザ光源から出射されて、上記光軸調整用治具の反射面
で反射されたレーザ光束を上記オートコリメータで観測
しながら光学式情報記録再生装置用光学系の光軸調整を
行なうようにしたことを特徴とする。
また、本発明の光学式情報記録再生装置用光学系の光
軸調整用治具は、レーザ光源から出射されたレーザ光束
を記憶媒体上に集束させるための対物光学系の一部を、
ガイドレールに沿って移動させてアクセスを行なうよう
にした光学式情報記録再生装置用光学系において、上記
ガイドレールの取付け部に着脱自在に取り付けられて、
上記ガイドレールに対して垂直になる反斜面を上記レー
ザ光束の光路上に有することを特徴とする。
[作用] まず、光軸調整用治具を、その反射面がガイドレール
に対して垂直になるように、ガイドレールの取付け部に
取り付ける。そして、レーザ光源からレーザ光束を出射
すると、そのレーザ光束の光軸がガイドレールに対して
平行ならば、反射面に対して反射光束の光軸は垂直にな
り、光軸の傾きに狂いが生じると、反射面に対して反射
光束の光軸は垂直にならない。そこで、あらかじめオー
トコリメータをその光軸が上記反射面に対して垂直にな
るようにセットすると、オートコリメータの光軸はガイ
ドレールに対して平行な基準軸となるので、オートコリ
メータによって、その基準軸と光軸調整用治具の反射面
に対する反射光束の光軸のずれ、即ちレーザ光源から出
射されたレーザ光束の光軸のガイドレールに対する傾き
が観測可能となり、このオートコリメータで観測しなが
ら、光学式情報記録再生装置用光学系の光軸の傾きを調
整することができる。
[実施例] 図面を参照して実施例を説明する。
第5図は、光学式情報記録再生装置用光学系を示して
いる。図中1は、情報の記憶媒体と光磁気ディスクであ
り、軸2を中心として回転するように設けられている。
そして、第5図において光磁気ディスク1の上面側に形
成された磁性薄膜1aにレーザ光束を照射して、その照射
スポット(ピット)部分だけ磁性薄膜1aの磁性の方向を
変えることによって、ディジタル情報を記憶するもので
ある。
この情報は、容易に書き込み及び読み出しをすること
ができるが、それを正確に行うためには、光磁気ディス
ク1の磁性薄膜1aに、レーザ光束のスポットを1μm程
度の直径で正確に集束させる必要がある。
10は、レーザダイオード(LD)11とコリメータレンズ
12とを内蔵するレーザレーザペンであり、内蔵されたレ
ーザダイオード11は、楕円形状に拡がるレーザ光束を出
射する。また、コリメータレンズ12は、レーザダイオー
ド11から発射されたレーザ光束を平行光束にするための
ものであり、コリメータレンズ12の焦点位置付近にレー
ザダイオード11が配置されている。
13はアナモフィックプリズムであり、楕円形断面で入
射するレーザ光束を、レーザダイオード11の接合面に水
平な方向(第1図の紙面方向)にだけ屈折、拡大して円
形断面の光束として出射する。
15は、固定ミラー、16は可動ミラーであり、両ミラー
はあい対向して配置されている。そして、アナモフィッ
クプリズム13を通過したレーザ光束は、固定ミラー15で
反射された後、可動ミラー16で反射され、対物レンズ
(対物光学形)17を通ることによって光磁気ディスク1
の磁性薄膜1a面に集束する。
18は、可動ミラー16と対物レンズ17とが取り付けられ
たキャリッジである。このキャリッジ18には、第2図に
示されるように、車輪18aが光軸をはさんで複数(例え
ば3個)設けられている。ただし、第2図においては、
キャリッジ18から対物レンズ17は取り外されている。
第2図中、40,41は、一様な直径の円柱状の基準ガイ
ドレール及び補助ガイドレールであり、基準ガイドレー
ル40には2個の車輪18aが係合し、補助ガイドレール41
には車輪18aは1個だけ係合している。このようにし
て、キャリッジ18は、車輪18aを介して両ガイドレール4
0,41に支持されており、ディスク1の径方向に沿って矢
印A方向に移動することによって、光磁気ディスク1に
対してアクセスさせることができる。
42,43は、それぞれ基準ガイドレール40及び補助ガイ
ドレール41を着脱自在に取り付けるための基準取付け部
及び補助取付け部であり、光学式情報記録再生装置用光
学系の光学素子を固定するためのベース50に一体的にそ
れぞれ一対ずつ突設されている。基準取付け部42には、
基準ガイドレール40を下方から密着して支持する水平座
42aと、側方から密着して支持する垂直座42bとが形成さ
れている。また補助取付け部43には、補助ガイドレール
41を下方から支持する水平座43aが基準取付け部42の水
平座42aと平行になるように形成されている。
第5図にもどって、20は、固定ミラー15と可動ミラー
16との間に固設されたビームスプリッタである。ここで
は、まず固定ミラー15側から入射した光束が分けられ、
第1の集光レンズ21を通ってレーザ出力モニタ用の第1
の光電素子22に集束する。
ビームスプリッタ20を通過して光磁気ディスク1から
反射してきた反射光束は、再びビームスプリッタ20へ戻
る。ここで分けられた光束は、2分の1波長板25を通過
して偏光面の方向が45度回転する。そして、さらに副ビ
ームスプリッタ26によって偏光方向と45度をなす偏光反
射面によって分けられ、第2及び第3の集光レンズ27,2
8を通って、S偏光強度検出用とP偏光強度検出用の第
2及び第3の光電素子29,30に集束する。この第2及び
第3の光電素子29,30の出力信号によって、情報の読み
取りが行われる。
ビームスプリッタ20におけるもう一ヶ所の半透面で分
けられた光磁気ディスク1からの反射光束は、第4の集
光レンズ34とシリンドリカルレンズ35とを通過して、フ
ォーカス及びトラッキングを行うためのサーボ信号を出
力するための第4の光電素子36に集束する。フォーカス
サーボは対物レンズ17をB方向、即ち光磁気ディスク1
面に対して垂直の方向に微動させて、レーザ光束の最小
スポットを光磁気ディスク1の磁性薄膜1a面に集束させ
る。トラッキングサーボは、対物レンズ17をA方向、即
ち、光ディスク1の情報記録用トラックに対して垂直方
向に微動させ、レーザ光束をトラックからはみ出さない
ように制御するものである。
本実施例では、第4の光電素子36は、受光面が例えば
4以上に分割されており、その各部からの出力信号を組
み合わせることによって、フォーカスサーボ及びトラッ
キングサーボ用の信号を得ることができる。
第1図は光軸調整を行うための装置を示している。
350はオートコリメータ光学系である。このオートコ
リメータ光学系350において、353は、オートコリメータ
光学系350から出射する光束の方向を変更するための調
整ミラーであり、基準反射面303で反射されて戻ってき
た光束は、第1のビームスプリッタ354によって方向変
更され、結像レンズ356によって光束の径が絞り込まれ
て、第2のビームスプリッタ357によって2光束に分け
られる。
そして、その2光束のうち、第2のビームスプリッタ
357の半透面に反射された方の光束は、粗調用TVカメラ3
51の結像面360に結像する。また、第2のビームスプリ
ッタ357の半透面を透過した方の光束は、ミラー362で反
射されたのち、微調用TVカメラ352の結像面367に拡大用
結像レンズ364によって結像される。
この微調用TVカメラ352における像は、粗調用TVカメ
ラ351における像より拡大倍率が大きいので、微調用TV
カメラ352においては、粗調用TVカメラ351よりも精度の
高い測定を行うことができる。359及び365は、光量を調
節するために各々独立して光軸回りに回転自在に設けら
れた偏光フィルタである。
370は、オートコリメータ光学系350用光源として設け
られた補助レーザペンである。370aは光源となる補助レ
ーザダイオード、370bはコリメータレンズである。補助
レーザダイオード370aの発光点は両TVカメラ351,352の
結像面360,367の基準点(中央位置)と共役に配置され
ている。この補助レーザペン370から出たレーザ光束
は、第1のビームスプリッタ354を通過して、調整ミラ
ー353で反射されたのち、オートコリメータ光学系350外
に出射される。そして、ビームスプリッタ20を通って外
部(反射面303)で反射され、再びオートコリメータ光
学系350に入射して、第1のビームスプリッタ354で反射
されたのち、粗調用TVカメラ351及び微調用TVカメラ352
に結像する。そして、スケールの付された画面を有する
粗調モニタ381及び微調モニタ382で出力スポットを観測
しながら、調整ミラー353を回転させて両モニタ381,382
画面上で出力スポットがスケールの基準点(中央位置)
にくるように、即ち、補助レーザペン370から出射され
たレーザ光束が基準反射面303に垂直に照射されるよう
にアライメントを行う。
301は、レーザ光束の光軸調整を行うための基準治具
であり、ガイドレール40,41を取り外した状態でその取
り付け部42,43に取り付けられる。そいて、レーザダイ
オード11から出射された後にビームスプリッタ20を通過
したレーザ光束を反射するように、基準反射面303が基
準治具301の側面(前面)に設けられている。基準反射
面303は、基準治具301の底面301a及び側面301bに対して
垂直が保証されるように形成されている。したがって、
基準治具301の底面301a及び側面301bを、取付け部42,43
の水平座42a,43a及び垂直座42bに密着させれば、基準反
射面303が基準ガイドレール40に対して垂直を保証され
る向きに設置されたことになる。
なお、基準治具301の側面301bと、補助取付け部43と
の間には僅かに隙間ができるように形成されている。
次に、本実施例の光軸調整方法について説明する。
まず、第3図に示されるように、両取付け部42,43か
ら基準ガイドレール40及び補助ガイドレール41を取り外
した状態にする。そして、第4図に示されるように、基
準治具301を両取付け部42,43に取り付ける。その際、基
準反射面303をビームスプリッタ20の方に向くように基
準治具301を取り付け、水平座42a,43aの上に基準治具30
1の底面301aが密着するように、基準治具301を両取付け
部42,43の上に載せて、垂直座42bに基準治具301の側面3
01bを密着させる。このように、基準治具301を両取付け
部42,43に取り付ければ、上述したように、基準反射面3
03が基準ガイドレール40に対して垂直になっている。
基準治具301を上述のように取り付けたら、第1図に
湿れるように、基準反射面303からの反射光束がビーム
スプリッタ20の半透面で反射されて、オートコリメータ
光学系350内に入射するように、オートコリメータ光学
系350をセットする。そして、補助レーザペン370からレ
ーザ光束を出射させて、そのレーザ光束の光軸が基準反
射面303に対して垂直になるように、調整ミラー353を回
転させてアライメントを行う。即ち、オートコリメータ
光学系350の光軸が基準反射面303に対して垂直になるよ
うにセットする。
アライメントが完了したら、レーザダイオード11から
レーザ光束を出射させる。すると、そのレーザ光束は、
基準反射面303に反射され、ビームスプリッタ20に方向
変換されてオートコリメータ光学系350に入射して、粗
調モニタ381及び微調モニタ382で観測される。
基準反射面303は基準ガイドレール40に対して垂直な
ので、レーザダイオード11からのレーザ光束の光軸がガ
イドレール40に対して完全に平行ならば、基準反射面30
3で反射された反射光束の光軸は、オートコリメータ光
学系350の光軸と完全に合致して、各モニタ381,382のス
ケールの基準点にスポットが観測される。
したがって、粗調モニタ381及び微調モニタ382に写し
出されたスポットが基準点と一致しない場合は、まず粗
調モニタ381で観測しながら、例えば、レーザペン10や
固定プリズム15の姿勢を変化させることによって、レー
ザダイオード11からのレーザ光束の光軸の傾きを大まか
に調整し、次に微調モニタ382で観測しながら、さら
に、レーザペン10や固定プリズム15の姿勢を変化させ
て、レーザ光束の光軸の傾きの微調整を行う。
なお、レーザペン10においては、例えば、第5図に示
されるように、支点202を中心にして、その先端部を矢
印Czの方向、即ち第5図の紙面に対して垂直な方向に回
転させることによって、基準ガイドレール40に対して紙
面と垂直な方向にレーザ光束の傾きを調整することがで
きる。
また、固定プリズム15においては、その反射面を矢印
Cyの方向、即ち第5図の紙面に沿って回転させることに
よって、基準ガイドレール40に対して紙面と水平な方向
にレーザ光束の光軸の傾きを調整することができる。
第6図ないし第18図は、レーザ光束の傾き調整を行う
ための機構の一例を示している。
第6図はレーザペン10の拡大斜視図、第7図は平面
図、第8図は第7図のVIII−VIII線切断面図、第9図は
IX−IX線切断面図である。
レーザペン10は、貫通孔の形成されたレーザペン本体
201と、その貫通孔の先端部に嵌着されたコリメータレ
ンズ12と、コリメータレンズ12の焦点位置付近にレーザ
発光点が配置されるように貫通孔の基端部に嵌着固定さ
れたレーザダイオード11とによって構成されている。レ
ーザペン10は、ベース50に固定ねじ208,209によって固
定されるようになっており、先端から矢印Gの方向へレ
ーザ光束が出射される。
202は、レーザペン10の姿勢を変化させるときの支点
となる支点ねじであり、レーザペン本体201の後側の一
ケ所のコーナー付近に螺合されて、その先端はベース50
に当接している。
204は、紙面と垂直のz方向の偏位を調整するための
z方向偏位調整ねじであり、光軸をはさんで支点ねじの
反対側においてレーザペン本体201に螺合して、その先
端がベース50に当接している。
206は、z方向の傾きを調整するためのz方向傾き調
整ねじであり、光軸に対して支点ねじ202と同じ側の前
側のコーナー付近においてレーザペン法体201に螺合さ
れて、その先端がベース50に当接している。
したがって、固定ねじ208,209を緩めておいて、第8
図に示されるように、z方向偏位調整ねじ204を調整す
ることによって、レーザペン10は、支点ねじ202とベー
ス50との接点を中心にして、z方向偏位調整ねじ204の
軸方向に回動する。そして、この回動によって、第5図
に示される矢印Pzの方向、即ち第5図の紙面に対して垂
直な方向にのみレーザペン10の軸が平行移動する。その
結果、対物レンズ17の軸に対するレーザ光束の光軸の偏
光量をz方向(第5図の紙面と垂直な方向)にのみ調整
することができる。
なお、このようなレーザペン10の回転によって、レー
ザペン10は第5図の紙面方向(y方向)に偏位するが、
その量は微々たるものである。
また、第9図に示されるように、z方向傾き調整ねじ
206を調整することによって、レーザペン10は、支点ね
じ202とベース50との接点を中心にして、z方向傾き調
整ねじ206の軸方向に回動する。そして、この回動によ
って、第5図に示される矢印Czの方向、即ち第5図の紙
面に垂直な方向にのみレーザペン10の軸の傾きが変化す
る。その結果、基準ガイドレール40に対するレーザ光束
の平行度をz方向(第5図の紙面と垂直な方向)に調整
することができる。
このようにして、レーザペン10の姿勢変化によってレ
ーザ光束の偏位量と平行度の調整が完了したら、固定ね
じ208,209をベース50に締め込んで、レーザペン10を固
定する。
第10図はアナモフィックプリズム13取付部の拡大斜視
図、第11図は平面図、第12図は第11図のXII−XII線切断
面図、第13図は第11図のXIII−XIII線切断面図である。
230は、偏位調整棒であり、先端に円柱状の突起が偏
心して突設されている。231は、アナモフィックプリズ
ム13が固着された支持台であり、アナモフィックプリズ
ム13のレーザ光束出射面と平行な面を有する板状の突起
231aが下面に突設されている。231bは、偏位調整棒230
と係合するように支持台231に形成された凹部である。
50aは突起231aを嵌め込むための溝であり、ばね232に
よって突起231aをベース50の壁面に押さえつけて、支持
台231をアナモフィックプリズム13のレーザ光束出射面
と平行に移動させる。50bは、偏位調整棒230の突起を差
し込むための小孔である。236,238は、支持台231をベー
ス50に固定するための固定ねじである。
第13図に示されるように、偏位調整棒230の突起を小
孔50bに差し込み、第11図の矢印Iに示されるように、
偏位調整棒230を回転させる。すると、アナモフィック
プリズム13が第5図の矢印Pyの方向に移動することによ
って、対物レンズ17の軸に対するレーザ光束の偏位量を
y方向(第5図の紙面方向)に調整することができる。
このようにして、アナモフィックプリズム13を移動さ
せることによってレーザ光束の偏位量の調整が完了した
ら、固定ねじ236,238をベース50に締め込んでアナモフ
ィックプリズム13を固定する。
第14図は固定プリズム15の拡大斜視図、第15図は平面
図、第16図は第15図のXVI−XVI線切断面図、第17図は第
15図のXVII−XVII線切断面図である。
260は、傾き調整棒であり、先端の円柱状の突起が偏
心して突設されている。261は、固定プリズム15が固着
された支持台であり、傾き調整棒260が係合する凹部261
bが形成されている。262は、支持台261から下方に突設
されたピンである。
50cは、ピン262が回転自在に嵌合するようにベース50
に突設された小孔であり、50dは、傾き調整棒260の突起
を差し込むための小孔である。266,268は、支持台261を
ベース50に固定するための固定ねじである。
第17図に示されるように、傾き調整棒260の突起を小
孔50dに差し込み、第15図に示されるように、矢印Mの
方向で傾き調整棒260を回転させる。すると、固定プリ
ズム15は、ピン262の軸中心に矢印Cyの方向に回転し、
第18図に示されるように、その回転による回転角度θに
対して、反射光軸は角度2θ傾く。このような光軸の傾
く方向は、第5図においては、紙面と平行な方向であ
る。したがって、固定プリズム15が矢印Cyの方向に回転
することによって、レーザ光束が矢印Cyの方向に傾き、
基準ガイドレール40に対するレーザ光束の光軸の平行度
をy方向(第5図の紙面方向)に調整することができ
る。
このように、レーザペン10のCz方向の姿勢変化固定プ
リズム15のCy方向の回転とによって基準ガイドレール40
に対するレーザ光束の光軸の平行度を、それぞれz方向
及びy方向に調整することができる。また、レーザペン
10のPz方向の姿勢変化と、アナモフィックプリズム13の
Py方向の平行移動とによって対物レンズ17の軸線に対す
るレーザ光束の光軸の偏位量を、それぞれz方向及びy
方向に調整することができる。しかも、偏位量の調整と
平行度の調整を互いになんら影響を与えることなく行う
ことができる。
[発明の効果] 本発明の光学式情報記録再生装置用光学系の光軸調整
方法によると、レーザ光源から出射されたレーザ光束の
光軸のガイドレールに対する傾きをオートコリメータで
観測しながら、光学式情報記録再生装置用光学系の光軸
のガイドレールに対する傾きの調整を行うことができ
る。
しかも、ガイドレールを取り外した状態で、ガイドレ
ールの取付け部に極めて簡単な構造の光軸調整用治具を
取り付けるだけで、ガイドレールに対する光軸の傾きを
極めて簡単かつ正確に調整することができる優れた効果
を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の略示図、 第2図はそのガイドレール部分の拡大斜視図、 第3図はガイドレール取付け部の拡大斜視図、 第4図はガイドレール取付け部に基準治具を取り付けた
状態の拡大斜視図、 第5図は光学式情報記録再生装置用光学系の略示図、 第6図はレーザペンの拡大斜視図、 第7図はレーザペンの平面図、 第8図は第7図のVIII−VIII線切断面図、 第9図は第7図のIX−IX線切断面図、 第10図はアナモフィックプリズムの拡大斜視図、 第11図はアナモフィックプリズムの平面図、 第12図は第11図のXII−XII線切断面図、 第13図は第11図のXIII−XIII線切断面図、 第14図は固定プリズムの拡大斜視図、 第15図は固定プリズムの平面図、 第16図は第15図のXVI−XVI線切断面図、 第17図は第15図のXVII−XVII線切断面図、 第18図は固定プリズムの回転による光軸の傾きを説明す
る説明図である。 1……光磁気ディスク、10……レーザペン、11……レー
ザダイオード、15……固定ミラー、16……可動ミラー、
17……対物レンズ、18……キャリッジ、40……基準ガイ
ドレール、41……補助ガイドレール、42……基準取付け
部、43……補助取付け部、301……基準治具、350……オ
ートコリメータ光学系。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定部に設けられたレーザ光源から出射さ
    れたレーザ光束を記憶媒体上に集束させるための対物光
    学系の少なくとも一部を、ガイドレールに沿って移動さ
    せてアクセスを行なうようにした光学式情報記録再生装
    置用光学系の光軸調整方法において、 上記レーザ光束の光路上に反射面を有する光軸調整用治
    具を、その反射面が上記ガイドレールに対して垂直にな
    るように上記ガイドレールの取付け部に取り付け、 オートコリメータをその光軸が上記反射面に対して垂直
    になるように固定部にセットした後、 上記レーザ光源から出射されて、上記光軸調整用治具の
    反射面で反射されたレーザ光束を上記オートコリメータ
    で観測しながら光学式情報記録再生装置用光学系の光軸
    調整を行なうようにしたことを 特徴とする光学式情報記録再生装置用光学系の光軸調整
    方法。
  2. 【請求項2】固定部に設けられたレーザ光源から出射さ
    れたレーザ光束を記憶媒体上に集束させるための対物光
    学系の一部を、ガイドレールに沿って移動させてアクセ
    スを行なうようにした光学式情報記録再生装置用光学系
    の光軸調整用治具において、 上記ガイドレールの取付け部に着脱自在に取り付けられ
    て、上記ガイドレールに対して垂直になる反射面を上記
    レーザ光束の光路上に有することを特徴とする光学式情
    報記録再生装置用光学系の光軸調整用治具。
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