JP2767114B2 - 永久磁石ロータ - Google Patents

永久磁石ロータ

Info

Publication number
JP2767114B2
JP2767114B2 JP63276652A JP27665288A JP2767114B2 JP 2767114 B2 JP2767114 B2 JP 2767114B2 JP 63276652 A JP63276652 A JP 63276652A JP 27665288 A JP27665288 A JP 27665288A JP 2767114 B2 JP2767114 B2 JP 2767114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
permanent magnet
adhesive
intervening member
rotor
knurl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63276652A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH027841A (ja
Inventor
雅孝 楠本
秀司 沖田
久幸 佐野
文男 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FDK Corp filed Critical FDK Corp
Priority to JP63276652A priority Critical patent/JP2767114B2/ja
Publication of JPH027841A publication Critical patent/JPH027841A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2767114B2 publication Critical patent/JP2767114B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はPM(永久磁石)型ステッピングモータ等で用
いるロータに関し、更に詳しくは、円筒状の永久磁石
と、その中心に位置するロータ軸との間に介在部材を配
置して永久磁石と介在部材とを接着剤により結合一体化
した永久磁石ロータに関するものである。
[従来の技術] 小型モータの永久磁石ロータとして、円筒状永久磁石
の中心にロータ軸が位置し、両者の間にアルミニウム等
の金属材料からなる介在部材を装着して結合一体化した
ものは従来公知である。この場合、介在部材とロータ軸
とは、介在部材の中心に形成した貫通孔へのロータ軸の
打ち込みあるいは圧入によって固定することが多い。
ロータ軸付きの介在部材を永久磁石に固着するには、
永久磁石の外周面とロータ軸との同軸度が得られるよう
に位置合わせする組立治具を使用して両者を保持し、間
に接着剤を充填し固定する方法が採用されている。
ここで介在部材は、通常、外周面が滑らかで単純な円
筒形状をなしている。またこの接着には、あるレベル以
上の接着強度をもたせ且つ安定な接着を行わせるため熱
硬化性接着剤を用いる。
[発明が解決しようとする課題] 接着剤を硬化させるためには熱処理を行わなければな
らない。しかし永久磁石がフェライト等のセラミック材
料からなり、介在部材がアルミニウム等の金属材料から
なると、両者の熱膨張係数は1桁程度は異なる。このた
め両者のクリアランスが小さすぎると介在部材の熱膨張
で接着層が破壊されたり、甚だしい場合には永久磁石が
破損することさえ生じる。
そこで前記クリアランスを若干大きくし、弾性率の大
きな軟らかい接着剤を使用することによって、厚い接着
層に発生する大きな熱応力を緩和し、前記の熱膨張係数
の差による様々な弊害の発生を防止する。しかし軟らか
い接着剤は、特に滑らかな表面の金属との接着や高温下
では接着強度が小さいから、介在部材と接着層との間で
要求される接着強度が満たされずスリップする場合が起
こる。
また前記クリアランスに接着剤を流し込むと接着剤が
下方に流れ出し、組立治具を汚したり、甚だしくは再使
用不能になる等の問題も生じる。
本発明の目的は、上記のような従来技術の欠点を解消
し、組み立て作業性が良好であり、しかも十分な接着強
度をもち信頼性の高い永久磁石ロータを提供することに
ある。
本発明の他の目的は、バックヨークの効果を十分発揮
させ、特に多極着磁に適した磁気特性の高い永久磁石ロ
ータを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、円筒状永久磁石と、その中心に位置するロ
ータ軸との間に介在部材を配置して接着剤により介在部
材と永久磁石とを結合一体化する構造の永久磁石ロータ
である。
そして前記のような目的を達成するため本発明におい
ては、介在部材は、その外周面に綾目ローレットが形成
されていると共に外周端部に面取り部が設けられた構造
をなし、永久磁石の内周面と僅かなクリアランスを有す
る状態で組み合わせられ接着剤で固着されており、この
点に本発明の特徴がある。
ここで介在部材としては例えば鉄のような磁性体が望
ましい。その場合、綾目ローレットは、好ましくは山の
1/3〜3/4が削り取られたような平坦部分を有する形状と
する。
[作用] 円筒状永久磁石と介在部材とは僅かなクリアランスを
もつように設定し、組立治具を用いて両者を組み合わせ
ることによって永久磁石の外周面とロータ軸とで十分な
同軸度を得る。そして介在部材の永久磁石内に挿入した
り状態で介在部材の外周端縁に形成した面取り部と永久
磁石内周面との間に接着剤を入れる。接着剤はそこから
綾目ローレットを通って永久磁石と介在部材との間隙部
に流れ込む。綾目ローレットでは溝が斜め方向に形成さ
れているため接着剤は軸方向と円周方向に万遍なく流
れ、接着むらが生じず、均一な接着層を形成できる。
また綾目ローレットによって接着剤の流れる速さや時
間が緩和され、その間に接着剤が硬化するから、ローレ
ット加工がされていない場合のように流れ出すことはな
い。
しかも接着剤はそれら綾目ローレットの溝にも入り込
んでいるから、永久磁石とロータ軸との間で軸方向およ
び円周方向の力に対して大きな抵抗力が働き、強固な結
合構造が得られる。
介在部材に形成されている綾目ローレットとその溝に
入り込んでいる接着剤は、永久磁石と介在部材との熱膨
張差による応力を緩和し、両者のクリアランスが狭くて
も永久磁石の破壊が生じることはない。
従って磁性体からなる介在部材と永久磁石とのクリア
ランスを極力狭くできるため、介在部材のバックヨーク
としての効果が大きくなり表面磁束は向上する。
[実施例] 第1図は本発明に係る永久磁石ロータの一実施例を示
す分解斜視図であり、第2図はその縦断面図、第3図は
平面図である。これらの図から明らかなように、この永
久磁石ロータは、円筒状のフェライト等からなる永久磁
石10と、その中心に位置するロータ軸12と、それらの間
に設けられる介在部材14とから構成される。
介在部材14は金属材料によって製作する。介在部材14
の中心には貫通孔16が穿設されており、その貫通孔16中
にロータ軸12が打ち込まれ、または圧入されて一体化さ
れる。
さて本発明の特徴は、このような介在部材14の外周面
構造である。この介在部材14は、その外周面に綾目ロー
レット18が形成されており、また外周端縁に面取り部20
が設けられている。そして介在部材14の外周面は永久磁
石10の内周面に対して僅かなクリアランスをもつように
設定され、組立治具を用いて永久磁石10と組み合わせる
ことによって永久磁石10の外周面とロータ軸12との間で
十分満足し得る同軸度が得られるように設計される。
前記のようにロータ軸12を取り付けた介在部材14を永
久磁石10内に挿入し、両者を接着剤により固定する。接
着剤は第2図において符号Aで示す面取り部20と永久磁
石10とで形成される円周状の溝内に入れられる。すると
綾目ローレット18の溝が接着剤の通路となり、その粘度
が多少変動しても軸方向と円周方向にわたって全面にむ
らなく均一に流れ良好な接着層ができる。接着面が軸方
向に長い場合は、片側から接着剤の流し込みを行った
後、ロータ全体を反射させて反対側からも同様の操作を
すれば、より一層確実且つ強固な接着層を形成できる。
本発明では介在部材14の外周表面に綾目ローレット18
により多数の凹凸が形成されているから、介在部材14と
接着層との接着強度が低くても永久磁石10の回転方向あ
るいは軸方向の力に対して抵抗が増大し、抜去や回転に
対する機械的強度が著しく増大する。また綾目ローレッ
ト18の山と谷とで永久磁石10とのクリアランスに幅がで
き、熱膨張係数の違いにより生じる熱応力を接着剤の弾
性により緩和でき、永久磁石10に過大な応力が加わるの
を防止することができる。
本発明で特に綾目ローレットを形成するのは、もし介
在部材の外周面に平目ローレットを形成したとすると、
その形成方向によって接着剤が円周方向もしくは軸方向
の何れか一方には非常に流れ易いがそれと直交する方向
には流れ難く、接着層にむらが生じ好ましくないし、ま
た回転もしくは抜去方向の力に対して要求される機械的
強度を満足しない場合がありうるからである。例えば軸
方向平目ローレットの場合は抜去に対して弱く、また円
周方向平目ローレットの場合は回転に対して弱い。しか
し本発明のような綾目ローレットを採用すると、永久磁
石との間に接着剤がむらなく付着し、接着強度は十分高
くなる。
介在部材として使用する金属にアルミニウムを用いれ
ば軽量化され慣性モーメントを小さくできる利点があ
る。しかし特に永久磁石の肉厚を薄くして多極着磁を行
うような場合には、介在部材に鉄のような磁性体を使用
してバックヨーク効果を発揮させるのが望ましい。その
場合には第4図に示すように、綾目ローレット18の山の
高さのうち1/3〜3/4を削り取ったような平坦部18aを有
する形状にするのがよい。実際に削り取ってもよいし、
目的とする形状に合わせた溝加工のみを行ってもよい。
そして第5図に示すように、その平坦部18aが永久磁石1
0の内面に比較的広い面積で近接するように設定する。
組立は第6図に示すように、組立治具22を用い、軸の
挿入孔24にロータ軸12を挿入して位置決めし、組立治具
22の永久磁石の外径位置決め用収納部26に円筒状の永久
磁石10を挿入して位置を決定し、その状態で接着剤を流
し込み固着一体化する。
介在部材14の外周平坦部と永久磁石10の内面とのギャ
ップは出来るだけ小さいことが望ましく、0.3mm以内が
良い。このように磁性体からなる介在部材14が永久磁石
10に比較的広い面積で近接すると、介在部材14がバック
ヨークとして作用する。着磁ピッチが永久磁石肉厚の1/
2以下の場合、特に効果は大きい。その様子を第7図に
示す。第7図は外径が18mmφで肉厚が3mmの円筒状永久
磁石に10極着磁を施した場合の表面磁束分布を示してい
る。同図において実線Bは介在部材として磁性体(鉄)
を用いた場合であり、破線Cは非磁性体(アルミニウ
ム)を用いた場合である。この第7図からも判るよう
に、鉄のような磁性体を用いると、表面磁束密度で約8
%の向上が見られた。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本
発明はこのような構成のみに限定されるものではない。
前記のように接着面積が小さい場合、特に介在部材の軸
方向高さが低い場合には面取り部は片側にのみ形成して
もよい。本発明では介在部材に複数個の円筒状永久磁石
を軸方向で一定間隔をおいて取り付ける構造のロータに
も適用できる。
[発明の効果] 本発明は上記のように永久磁石と接する介在部材の外
周面に綾目ローレットを形成し、両者を接着剤で固定す
るように構成したから、接着剤がその斜め方向の溝に沿
って流れ、そのためロータの軸方向と円周方向とに万遍
なく広がり、均一な接着層を形成でき、非常に高い接着
強度が得られる。
また本発明では綾目ローレットの山と谷とで永久磁石
内周面とのクリアランスに幅ができ、それのため熱膨張
係数の違いを接着層で吸収し永久磁石に過大な熱応力が
加わるのを防止できる。従って永久磁石が熱応力で破損
する虞れはまったくない。また綾目ローレットの形状効
果(多数の凹凸)により、回転方向ならびにロータの軸
方向の移動・抜去に対する抵抗力も増大する。
介在部材として鉄等の磁性体を使用すると、バックヨ
ーク効果が得られる。その場合に綾目ローレットの山の
1/3〜3/4程度を取り除いたような外側面に平坦部を有す
る形状にすれば、永久磁石の内面と介在部材の外側面が
比較的広い面積で近接し、バックヨーク効果が大きくな
り、特に永久磁石の肉厚が薄く多極着磁を行う場合には
磁気特性を向上させることができる。
これらの効果が相俟て本発明によって低コストで信頼
性が高く且つ高性能の永久磁石ロータが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る永久磁石ロータの一実施例を示す
分解斜視図、第2図はその縦断面図、第3図はその平面
図、第4図は綾目ローレットの断面形状を示す説明図、
第5図は永久磁石と介在部材との組み合わせ状態を示す
拡大説明図、第6図は組立治具とその使用状態を示す断
面図、第7図は永久磁石ロータの表面磁束分布の一例を
示す説明図である。 10……永久磁石、12……ロータ軸、14……介在部材、16
……貫通孔、18……綾目ローレット、20……面取り部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 文男 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−190153(JP,A) 実開 昭57−27874(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02K 1/27

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状永久磁石と、その中心に位置するロ
    ータ軸との間に介在部材を配置して結合一体化したロー
    タにおいて、前記介在部材はその外周面に綾目ローレッ
    トが形成されていると共に外周端縁に面取り部が設けら
    れていて、介在部材と永久磁石とが接着剤で固定されて
    いる永久磁石ロータ。
  2. 【請求項2】介在部材が磁性体からなる請求項1記載の
    永久磁石ロータ。
  3. 【請求項3】介在部材が鉄からなる請求項2記載の永久
    磁石ロータ。
  4. 【請求項4】綾目ローレットは、山の1/3〜3/4が削り取
    られたような平坦部を有する形状をなしている請求項2
    記載の永久磁石ロータ。
JP63276652A 1988-01-16 1988-11-01 永久磁石ロータ Expired - Fee Related JP2767114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63276652A JP2767114B2 (ja) 1988-01-16 1988-11-01 永久磁石ロータ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63-7122 1988-01-16
JP712288 1988-01-16
JP63276652A JP2767114B2 (ja) 1988-01-16 1988-11-01 永久磁石ロータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH027841A JPH027841A (ja) 1990-01-11
JP2767114B2 true JP2767114B2 (ja) 1998-06-18

Family

ID=26341384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63276652A Expired - Fee Related JP2767114B2 (ja) 1988-01-16 1988-11-01 永久磁石ロータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2767114B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006101629A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Mitsui High Tec Inc 積層鉄心の製造方法
EP2203968B1 (de) 2007-10-31 2011-09-07 Ebm-Papst St. Georgen GmbH & CO. KG Elektromotor
GB2467967B (en) 2009-02-24 2015-04-22 Dyson Technology Ltd Rotor assembly
GB2487921B (en) 2011-02-08 2013-06-12 Dyson Technology Ltd Rotor for a turbomachine
JP6715625B2 (ja) * 2016-03-17 2020-07-01 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 回転電機用ロータ
FR3066657B1 (fr) * 2017-05-16 2019-06-14 IFP Energies Nouvelles Machine electrique comprenant un arbre de rotor molete et procede de fabrication d'une telle machine

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5727874U (ja) * 1980-07-23 1982-02-13
JPH0744795B2 (ja) * 1984-03-09 1995-05-15 松下電器産業株式会社 無整流子モータの回転子

Also Published As

Publication number Publication date
JPH027841A (ja) 1990-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0129675B1 (ko) 전기모터용 회전자
GB2117188A (en) A permanent magnet rotor for synchronous motors
JPS6079231U (ja) 磁石式回転電機用固定子
JPH04340340A (ja) 磁気集束型磁石を用いる電動機
US4332079A (en) Method of making rotor rectangularly shaped tongues
US6313553B1 (en) Rotating electromagnetic actuator comprising at least one magnet embedded in ferromagnetic material
JPH0284032A (ja) 永久磁石回転子
JPH0583892A (ja) 永久磁石回転子
JP2767114B2 (ja) 永久磁石ロータ
US7164216B2 (en) Motor
JP3770300B2 (ja) 回転子およびステッピングモータ
JP3674649B2 (ja) 内磁形モータとその永久磁石固定方法
JPH0588165U (ja) 電動機のロータ
JP2000295824A (ja) 回転子の組立方法、回転子、ステッピングモータ
JP2007306688A (ja) モータ
JP3075474B2 (ja) リニアモータのマグネット固定構造
JPH0956090A (ja) 回転電機の界磁装置
JPS6142257A (ja) 磁石回転型電動機
JPH06284650A (ja) 永久磁石形回転子の組立て方法
JP2007037293A (ja) マグネットシート、それを用いたモータ
JPH0640437Y2 (ja) 整流子モータの電機子用鉄芯
JPH0140315Y2 (ja)
JPH10191586A (ja) マグネットを有する電動機の回転子
JPH0681439B2 (ja) 同期電動機のラジアルタイプロータ
JPS6035946A (ja) 永久磁石同期モ−タ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees