JP2767005B2 - エアブラスト弁 - Google Patents

エアブラスト弁

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JP2767005B2 JP30608990A JP30608990A JP2767005B2 JP 2767005 B2 JP2767005 B2 JP 2767005B2 JP 30608990 A JP30608990 A JP 30608990A JP 30608990 A JP30608990 A JP 30608990A JP 2767005 B2 JP2767005 B2 JP 2767005B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエアブラスト弁に関する。
〔従来の技術〕
圧縮空気通路の一端にノズル口を形成し、このノズル
口を機関燃焼室内に配置し、このノズル口にノズル口を
開閉制御する開閉弁を設け、ノズル口に形成された弁座
を外方に向けて拡開する円錐状に形成して開閉弁の弁体
をこの弁座に着座させ、弁座に続いて外方に延びる末端
円錐部を弁座よりも大きい拡がり角で外方に向けて拡開
する円錐状に形成し、圧縮空気通路内に供給された燃料
を圧縮空気通路内に供給された圧縮空気によって開閉弁
の開弁時にノズル口から噴出せしめるエアブラスト弁が
公知である(特表昭63-500323号公報参照)。このエア
ブラスト弁ではノズル口から噴出せしめられる圧縮空気
の一部が壁面付着効果によって末端円錐部壁面に沿って
ほぼ円錐状に広がって流出する。機関低負荷運転時には
燃料噴霧の粒径が小さくなり、燃料噴霧が上述の円錐状
をなす空気流にのって噴出せしめられる。従って噴射角
の大きい燃料噴霧が形成される。一方、機関高負荷運転
時には燃料噴霧の粒径が大きくなるため燃料噴霧の慣性
力が大きく、従って燃料噴霧は上述の円錐状をなす空気
流にのって半径方向外方に拡がらずに直進する。斯くし
て機関高負荷運転時には機関低負荷運転時に比べて噴射
角の小さい燃料噴霧が形成される。このようにこのエア
ブラスト弁では機関負荷に応じて燃料噴霧の噴射角を燃
料噴霧の全周に亘って全体的に大きくしたり小さくした
りしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで燃焼室の形状によっては、噴射燃料が点火栓
やシリンダヘッド内壁面上に付着することを防止する等
の理由により、燃料噴霧の一部分の噴射角を小さくする
ことが必要な場合がある。しかしながら上述のエアブラ
スト弁では燃料噴霧の噴射角を全体的に大きくしたり或
いは小さくしたりすることはできるが、燃料噴霧の一部
分の噴射角だけを小さくすることはできないと問題があ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために本発明によれば圧縮空気
通路の一端にノズル口を形成し、ノズル口にノズル口を
開閉制御する開閉弁を設け、圧縮空気通路内に供給され
た燃料を圧縮空気通路内に供給された圧縮空気によって
開閉弁の開弁時にノズル口から噴出せしめるエアブラス
ト弁において、ノズル口に形成された弁座を外方に向け
てエアブラスト弁の先端面に至るまでほぼ円錐状に拡開
する形状に形成して開閉弁の弁体を弁座に着座させ、弁
体を外方に向かうにつれて断面積が徐々に増大する形状
に形成し、円錐状弁座の先端部の一部が弁体の最大リフ
ト時に弁体端面とほぼ面一かまたは外方に突出すると共
に、円錐状弁座の先端部の残りの部分が弁体の最大リフ
ト時に弁体端面よりも内方に位置するように形成されて
いる。
〔作用〕
開閉弁の開弁時に圧縮空気通路内の圧縮空気が円錐状
弁座の内壁面に沿って円錐状に広がりつつ高速でノズル
口から噴出せしめられる。この円錐状に広がりつつ噴出
せしめられた噴出空気流には噴出空気流の内側に位置す
る空気が巻き込まれ、その結果噴出空気流で囲まれた内
側の領域内の圧力が低くなる。一方、噴出空気流の外側
にもエアブラスト弁の外部の空気が巻き込まれる。ここ
で、円錐状弁座の先端部が弁体端面よりも内方に位置し
ているノズル口部分から噴出せしめられた噴出空気流部
分、即ち第2の噴出空気流部分は円錐状弁座の先端部が
弁体端面とほぼ面一かまたは外方に突出しているノズル
口部分から噴出せしめられた噴出空気流部分、即ち第1
の噴出空気流部分に比べて早い時期にエアブラスト弁の
外部の空気に接するので、第2の噴出空気流部分に対す
る外側の巻き込み流は第1の噴出空気流部分に対する外
側の巻き込み流よりも早い時期に発生せしめられる。こ
の外側の巻き込み流の流速が速い間は噴出空気流の外側
の圧力が噴出空気流の内側の圧力と同様に低くなる。次
いで外側の巻き込み流が次第に減速されるにつれて噴出
空気流の外側の圧力はその周りの領域、即ち噴出空気流
の外側の領域内の全体的な圧力に次第に近づく。この噴
出空気流の外側の領域は開放された空間であるのでその
圧力は高く、従って外側の巻き込み流が減速されるにつ
れて噴出空気流の外側の圧力が高くなることになる。こ
こで第2噴出空気流部分に対する外側の巻き込み流は上
述のようにその発生時期が早いのでその減速もまた早い
時期に生ずる。その結果、第2噴出空気流部分の外側の
圧力が上昇して外側の圧力が内側の圧力よりも高くな
り、この圧力差によって第2噴出空気流部分が内側に曲
げられる。このように第2噴出空気流部分が内側に曲げ
られると噴出空気流で囲まれた内側の領域が圧縮される
のでこの内側の領域内の圧力が上昇せしめられ、斯くし
て噴出空気流の外側の圧力と内側の圧力との圧力差がほ
とんどなくなる。その結果、第1噴出空気流部分は内側
に曲がらずに円錐状に広がる流れ方向をほぼそのまま持
続することとなる。斯くして、円錐状弁座の先端部が弁
体の最大リフト時に弁体端面よりも内方に位置している
ノズル口部分からは噴射角の小さな噴出空気流、即ち第
2噴出空気流部分が形成されると共に、円錐状弁座の先
端部が弁体の最大リフト時に弁体端面とほぼ面一かまた
は外方に突出しているノズル口部分からは噴射角の大き
な噴出空気流、即ち第1噴出空気流部分が形成される。
エアブラスト弁から噴出せしめられる燃料噴霧の粒径
が小さい場合には燃料噴霧は上述の噴出空気流にのって
噴出せしめられる。従って一部分の噴射角が小さい燃料
噴霧が形成される。一方、燃料噴霧の粒径が大きい場合
には燃料噴霧の慣性力が大きいので、燃料噴霧は上述の
噴出空気流にのらずに全体的に円錐状をなして噴出せし
められる。
〔実施例〕
第4図から第7図は本発明を2サイクル内燃機関に適
用した場合を示している。
第4図から第7図を参照すると、1はシリンダブロッ
ク、2はピストン、3はシリンダヘッド、4は燃焼室、
5は点火栓、6は一対の給気弁、7は給気ポート、8は
一対の排気弁、9は排気ポート、10はエアブラスト弁を
夫々示す。第11図に示されるように第4図から第7図に
示す2サイクル内燃機関では排気弁8が給気弁6よりも
先に開弁し、排気弁8が給気弁6よりも先に閉弁する。
即ち、ピストン2が下降するとまず始めに排気弁8が開
弁し、燃焼室4内の既燃ガスが排気ポート9内に排出さ
れる。次いで給気弁6が開弁すると図示しない過給機か
ら送り出された新気が給気ポート7から燃焼室4内に送
り込まれる。次いで下死点を過ぎてピストン2が上昇す
ると排気弁8が閉弁し、次いで給気弁6が閉弁する。排
気弁8が閉弁する直前又は閉弁した後にエアブラスト弁
10から圧縮空気と共に燃料が噴射され、この噴射燃料が
点火栓5によって着火せしめられる。第5図および第7
図に示されるようにシリンダヘッド3の内壁面上には排
気弁8側の給気弁6開口を給気弁6の全開弁期間に亘っ
て閉鎖するマスク壁11が形成される。従って給気弁6が
開弁すると新気が排気弁8と反対側の給気弁6開口を通
って燃焼室4内に流入し、次いでこの新気は第7図にお
いて矢印Wで示されるように燃焼室4内をループ状に流
れるので良好なループ掃気が行われることになる。
第4図および第6図に示されるようにピストン2の頂
面上には点火栓5の下方からエアブラスト弁10の先端部
の下方まで延びる凹溝12が形成される。第4図および第
6図に示される2サイクル内燃機関ではこの凹溝12は点
火栓5とエアブラスト弁10とを含む垂直平面K−Kに対
して対称な形状をなし、ピストン2の上方から見ると凹
溝12は第6図に示すようにエアブラスト弁10側から点火
栓5側に向けて次第に幅が広くなる雫状の形状をなす。
また、垂直平面K−Kに沿ってみた凹溝12の断面形状は
第4図に示すように点火栓5の下方においてエアブラス
ト弁10と反対側に向けて若干へこんだ形状をなすと共に
そこからエアブラスト弁10の下方に向けてなだらかに上
方に傾斜した形状をなす。ピストン2が上死点に達する
と点火栓5が凹溝12内に侵入する。
第4図を参照するとエアブラスト弁10は燃焼室4内に
配置されたノズル口15と、このノズル口15を開閉制御す
る開閉弁16と、外方に向けてエアブラスト弁10の先端面
に至るまでほぼ円錐状に拡開する弁座17と、この円錐弁
座17上に着座可能な開閉弁16の弁体18と、開閉弁16を駆
動するソレノイド19と、圧縮空気流入口20と、圧縮空気
流入口20からソレノイド19内を通り、次いで一旦横方向
に屈曲した後に開閉弁16周りを通ってノズル口15に至る
圧縮空気通路21と、この圧縮空気通路21内に配置された
燃料噴射弁22とを具備する。圧縮空気流入口20は圧縮空
気供給ポンプ23に連結されており、従って圧縮空気通路
21内は常時圧縮空気によって満たされている。一方、圧
縮空気通路21内には燃料噴射弁22から燃料が噴射され
る。ソレノイド19が励磁されて弁体18がノズル口15を開
口せしめると圧縮空気が燃料と共にノズル口15から燃焼
室4内に噴出せしめられる。
第1図から第3図は夫々エアブラスト弁10の先端部を
拡大して示した図である。ここで第1図は開閉弁15の弁
体18の閉弁時の状態を示し、第3図は弁体18の最大リフ
ト時の状態を示している。第1図から第3図を参照する
と、ノズル口15には外方に向けてエアブラスト弁10の先
端面に至るまでほぼ円錐状に拡開する弁座17が形成され
ている。第1図から第3図に示す実施例ではこの円錐状
弁座17の開き角θは約60°に形成されている。一方、開
閉弁16の弁体18は外方に向かうにつれて断面積が徐々に
増大するほぼ半球形状に形成されている。開閉弁16の閉
弁時には第1図に示されるように弁体18が円錐状弁座17
上に着座せしめられてノズル口15が閉鎖される。また第
3図に示すように、円錐状弁座17の先端部25の一部25
a、即ち第1部分25aが弁体18の最大リフト時に弁体18の
端面18aとほぼ面一をなすと共に、円錐状弁座先端部25
の残りの部分25b、即ち第2部分25bが弁体18の最大リフ
ト時に弁体端面18aよりも内方に位置するように形成さ
れている。本実施例では円錐状弁座先端部の第2部分25
bは第1図に示されるように開閉弁16の閉弁時に弁体端
面18aとぼほ面一をなすように形成されている。また第
2図に示されるように第2部分25bは円周方向について
円錐状弁座先端部25全体のほぼ1/3を占めるように形成
されている。なお、本実施例では円錐状弁座先端部の第
1部分25aが弁体18の最大リフト時に弁体端面18aとほぼ
面一をなすように形成されているが、第1部分25aを弁
体18の最大リフト時に弁体端面18aよりも外方に突出す
るように形成することもできる。
次に第8図から第10図を参照して本発明のエアブラス
ト弁10における燃料および圧縮空気のノズル口15からの
噴出形態について説明する。なお、第8図および第9図
はノズル口15から噴出せしめられる燃料噴霧の粒径が小
さい場合を示しており、第10図は燃料噴霧の粒径が大き
い場合を示している。
第8図に示されるように開閉弁16の開弁時に圧縮空気
通路21内の圧縮空気が円錐状弁座17の内壁面に沿って円
錐状に広がりつつ高速でノズル口15から噴出せしめられ
る。この円錐状に広がりつつ噴出せしめられた噴出空気
流27には噴出空気流27の内側に位置する空気が巻き込ま
れ、その結果噴出空気流27で囲まれた内側の領域29内の
圧力が低くなる。一方、噴出空気流27の外側にもエアブ
ラスト弁10の外部の空気が巻き込まれる。ここで、円錐
状弁座17の先端部25が弁体端面18aよりも内方に位置し
ているノズル口部分15bから噴出せしめられた噴出空気
流部分27b、即ち第2の噴出空気流部分27bは円錐状弁座
17の先端部25が弁体端面18aとほぼ面一をなしているノ
ズル口部分15aから噴出せしめられた噴出空気流部分27
a、即ち第1の噴出空気流部分27aに比べて早い時期にエ
アブラスト弁10の外部の空気に接するので、第2噴出空
気流部分27bに対する外側の巻き込み流は第1噴出空気
流部分27aに対する外側の巻き込み流よりも早い時期に
発生せしめられる。この外側の巻き込み流の流速が速い
間は噴出空気流27の外側の圧力が噴出空気流27の内側の
圧力と同様に低くなる。次いで外側の巻き込み流が次第
に減速されるにつれて噴出空気流27の外側の圧力はその
周りの領域、即ち噴出空気流27の外側の領域30内の全体
的な圧力に次第に近づく。この噴出空気流27の外側の領
域30は開放された空間であるのでその圧力は高く、従っ
て外側の巻き込み流が減速されるにつれて噴出空気流27
の外側の圧力が高くなることになる。ここで第2噴出空
気流部分27bに対する外側の巻き込み流は上述のように
その発生時期が早いのでその減速もまた早い時期に生ず
る。その結果、第2噴出空気流部分27bの外側の圧力が
上昇して外側の圧力が内側の圧力よりも高くなり、この
圧力差によって第2噴出空気流部分27bが内側に曲げら
れる。このように第2噴出空気流部分27bが内側に曲げ
られると噴出空気流27で囲まれた内側の領域29が圧縮さ
れるのでこの内側の領域29内の圧力が上昇せしめられ、
斯くして噴出空気流27の外側の圧力と内側の圧力との圧
力差がほとんどなくなる。その結果、第1噴出空気流部
分27aは内側に曲がらずに円錐状に広がる流れ方向をほ
ぼそのまま維持することとなる。斯くして、円錐状弁座
17の先端部25が弁体18の最大リフト時に弁体端面18aよ
りも内方に位置しているノズル口部分15bからは噴射角
の小さな噴出空気流、即ち第2噴出空気流部分27bが形
成されると共に、円錐状弁座17の先端部25が弁体18の最
大リフト時期に弁体端面18aとほぼ面一をなしているノ
ズル口部分15aからは噴射角の大きな噴出空気流、即ち
第1噴出空気流部分27aが形成される。
ノズル口15から噴出せしめられる燃料噴霧の粒径が小
さい場合には燃料噴霧は第8図および第9図に示される
ように上述の噴出空気流27にのって噴出せしめられる。
従って一部分の噴射角が小さい燃料噴霧が形成される。
一方、燃料噴霧の粒径が大きい場合には燃料噴霧の慣性
力が大きいので、燃料噴霧は第10図に示されるように噴
射空気流27にのらずに全体的に円錐状をなして噴出せし
められる。
次に第11図から第13図を参照して、第4図から第7図
に示した2サイクル内燃機関におけるエアブラスト弁10
から燃料噴出方法について説明する。なお第11図は給排
気弁の開弁時期、燃料噴射弁22から圧縮空気通路21内へ
の燃料噴射時期、および開閉弁16の開弁時期、即ちエア
ブラスト弁10の開弁時期を示している。また第12図は機
関低負荷運転時における燃焼室4内の様子を示してお
り、第13図は機関高負荷運転時における燃焼室4内の様
子を示している。また第12図および第13図に示されるよ
うにエアブラスト弁10はノズル口部分15bが上方、即ち
ピストン2頂面と反対側に位置するようにシリンダヘッ
ド3の内壁面上に配置されてる。
機関低負荷運転時には、第11図および第12図に示すよ
うに排気弁8および給気弁6が閉弁した後圧縮行程中期
においてエアブラスト弁10のノズル口15から凹溝12の凹
状内壁面に向けて燃料が噴出せしめられる。機関低負荷
運転時には燃料噴射量が少く、ノズル口15から噴出せし
められる燃料噴霧の粒径が小さくなる。その結果、第8
図および第9図に示したようにノズル口部分15bからは
噴射角の小さい燃料噴霧が噴出せしめられると共に、ノ
ズル口部分15aからは噴射角の大きい燃料噴霧が噴出せ
しめられる。従って第12図に示されるようにピストン2
が比較的低い位置にある圧縮行程中期においてエアブラ
スト弁10から燃料を噴出せしめたときにも、すべての噴
出燃料を凹溝12の凹状内壁面上に衝突させることができ
る。この凹溝12の凹状内壁面は上述したように燃料噴霧
Fを包み込むような形状に形成されているので、凹溝12
の凹状内壁面上に衝突した燃料が凹溝12内から外部へ飛
散することが防止され、斯くしてほとんどすべての噴出
燃料が凹溝12内に留められる。また、ピストン2が比較
的低い位置にあるときに燃料が噴出せしめられるので、
点火栓5による点火が行われるまでに燃料が良好に気化
するのに十分な時間が与えられる。斯くして、燃料噴射
量が少い機関低負荷運転時であっても点火栓5の周りに
良好に気化した可燃混合気を集めることができ、その結
果良好な着火とそれに続く良好な燃焼を得ることができ
る。また、ノズル口部分15bから噴出せしめられる燃料
噴霧の噴射角が小さいので、凹溝12の深さをさほど深く
形成してなくても全噴出燃料を凹溝12内に集めることが
でき、従って高い圧縮比を確保することができる。
一方、機関高負荷運転時には給気弁6が閉弁したと
き、或いは給気弁6が閉弁する前後においてエアブラス
ト弁10から燃焼室4内に向けて燃料が噴出せしめられ
る。機関高負荷運転時には燃料噴射量が多く、ノズル口
15から噴出せしめられる燃料噴霧の粒径が大きくなる。
その結果、第10図および第13図に示すようにノズル口15
の全周から噴射角が大きくかつ円錐状に広がった燃料噴
霧が噴出せしめられるので、噴出された多量の燃料噴霧
が燃焼室4内の広い範囲に拡散される。従って燃料と空
気とが十部に混合されて燃焼室4内全体に均質な混合気
が形成され、斯くして所要の機関高出力が確保される。
ところで円錐状弁座17および弁体18は第1図から第3
図に示す形状の他にも種々の形状をとりうる。以下に第
14図から第18図を参照していくつかの別の実施例につい
て説明する。なお、同様の構成要素に対しては同一の参
照符号を用いる。また、第14図、第16図および第18図に
おいて2点鎖線は弁体18の最大リフト時の状態を示して
いる。
まず第14図および第15図を参照して第2の実施例につ
いて説明する。第1図から第3図に示す実施例では円錐
状弁座先端部の第2部分25bが円周方向について円錐状
弁座先端部25全体のほぼ1/3(約120°)を占めるように
形成されているが、第14図および第15図に示す実施例で
は円錐状弁座先端部の第2部分25bの円周方向の幅が約2
55°に形成されている。この円錐状弁座先端部の第2部
分25bの幅は、ピストン2頂面上に形成された凹溝12の
形状や、シリンダヘッド3の内壁面上に配置されたエア
ブラスト弁10および点火栓5の位置などを含む燃焼室4
の形状等によって任意の最適な幅に形成することができ
る。
次に第16図および第17図を参照して第3の実施例につ
いて説明する。第1図から第3図に示す実施例では円錐
状弁座17の先端部25の一部を円錐状弁座17の軸線に直角
方向に切除することにより円錐状弁座先端部の第2部分
25bを形成しているが、第16図および第17図に示す実施
例では先端部25の一部を円錐状弁座17の軸線に対し斜め
方向に切除することにより第2部分25bを形成してい
る。
次に第18図を参照して第4の実施例について説明す
る。第1実施例から第3実施例では弁体18が外方に向か
うにつれて断面積が徐々に増大するほぼ半球形状に形成
されているが、第18図に示す実施例では弁体18が外方に
向かうにつれて断面積が徐々に増大するほぼ円錐形状に
形成されている。
〔発明の効果〕
エアブラスト弁から噴出せしめられる燃料噴霧の粒径
が小さい場合には一部分の噴射角が小さくかつ残りの部
分の噴射角が大きい燃料噴霧を得ることができる。一
方、エアブラスト弁から噴出せしめられる燃料噴霧の粒
径が大きい場合にはノズル口の全周に亘って噴射角が大
きくかつ円錐状に広がる燃料噴霧を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は閉弁時におけるエアブラスト弁の先端部の拡大
側面断面図、第2図は第1図の矢印IIに沿ってみた拡大
底面図、第3図は開弁時におけるエアブラスト弁の先端
部の拡大側面断面図、第4図は第5図のIV-IV線に沿っ
てみた2サイクル内燃機関の側面断面図、第5図は第4
図のシリンダヘッドの底面図、第6図はピストンの平面
図、第7図は第5図のVII-VII線に沿ってみた側面断面
図、第8図は燃料噴霧の粒径が小さい場合における燃料
噴霧の噴出形態を説明するための拡大断面図、第9図は
第8図のIX-IX線に沿ってみた拡大断面図、第10図は燃
料噴霧の粒径が大きい場合における燃料噴霧の噴出形態
を説明するための拡大断面図、第11図は給排気弁の開弁
時期、エアブラスト弁の開弁時期等を示す線図、第12図
は機関低負荷運転時における燃焼室内の様子を説明する
ための図、第13図は機関高負荷運転時における燃焼室内
の様子を説明するための図、第14図は第2の実施例の拡
大側面断面図、第15図は第14図の矢印XVに沿ってみた拡
大底面図、第16図は第3の実施例の拡大側面断面図、第
17図は第16図の矢印XVIIに沿ってみた拡大底面図、第18
図は第4の実施例の拡大側面断面図である。 10……エアブラスト弁、15……ノズル口、16……開閉
弁、17……円錐状弁座、18……弁体、18a……弁体端
面、21……圧縮空気通路、25……円錐状弁座先端部、25
a……円錐状弁座先端部の第1部分、25b……円錐状弁座
先端部の第2部分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 調 尚孝 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 山本 一男 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 実開 平1−174567(JP,U) 特表 昭63−500323(JP,A) 特表 平2−503938(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 67/02 F02M 67/12 F02M 61/08 F02M 61/04 F02B 15/02 F02M 69/08 F02M 69/00 F02M 69/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮空気通路の一端にノズル口を形成し、
    該ノズル口に該ノズル口を開閉制御する開閉弁を設け、
    該圧縮空気通路内に供給された燃料を該圧縮空気通路内
    に供給された圧縮空気によって該開閉弁の開弁時に該ノ
    ズル口から噴出せしめるエアブラスト弁において、該ノ
    ズル口に形成された弁座を外方に向けてエアブラスト弁
    の先端面に至るまでほぼ円錐状に拡開する形状に形成し
    て該開閉弁の弁体を該弁座に着座させ、該弁体を外方に
    向かうにつれて断面積が徐々に増大する形状に形成し、
    上記円錐状弁座の先端部の一部が該弁体の最大リフト時
    に弁体端面とほぼ面一かまたは外方に突出すると共に、
    上記円錐状弁座の先端部の残りの部分が該弁体の最大リ
    フト時に該弁体端面よりも内方に位置するように形成さ
    れているエアブラスト弁。
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