JP2766583B2 - シート体の給送方法 - Google Patents

シート体の給送方法

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JP2766583B2
JP2766583B2 JP4111609A JP11160992A JP2766583B2 JP 2766583 B2 JP2766583 B2 JP 2766583B2 JP 4111609 A JP4111609 A JP 4111609A JP 11160992 A JP11160992 A JP 11160992A JP 2766583 B2 JP2766583 B2 JP 2766583B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、複写機などにおいてシート体を
給紙する場合に好適に実施されるシート体の給送方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】単票の原稿を複数枚積み重ね、積み重ね
られた方向の上方側または下方側から原稿を1枚ずつ分
離して搬送し、原稿読み取り後に積み重ねた位置に下方
側または上方側から戻す循環式自動原稿供給装置(RD
H装置)を備えた複写機では、上記原稿の供給装置や予
め積み重ねられた記録紙を、1枚ずつ分離して供給する
給紙装置などのシート体の給送装置が用いられている。
また、各種印字装置や印画装置などにおいても、同様に
予め積み重ねられた記録紙を1枚ずつ分離して給送する
装置が用いられている。
【0003】このような給送装置では、積み重ねられた
状態のシート体を1枚ずつ分離する必要があるため、空
気流による分離方式や分離爪を用いる分離方式、また、
シート体の搬送方向に対して相対的に逆回転するローラ
を用いた分離方式などが知られている。
【0004】このうち、空気流を用いてシート体を分離
する本発明の一実施例を示す図面を参照して、実施例の
構成を、先行技術とともに説明する。図1は本発明の実
施例の吸引搬送手段の系統図であり、図2は本発明の実
施例の給紙装置19の断面図である。給紙装置19は記
録紙50が積み重ねられて収納されている枠体51と、
枠体51内に積み重ねられて収納されている記録紙50
を1枚ずつ分離して給送方向A1下流側に給送する給送
装置52とを備えている。枠体51の内部には記録紙5
0を積み重ねた状態で載置し、後述するような昇降機構
によって昇降駆動される載置板53が配置される。載置
板53には給送方向A1に沿って延びる長孔54が形成
され、また、載置板53の下方には給送方向A1に沿っ
て延びる案内レール55が設けられる。この案内レール
55には後端規制部材56が配置され、取付部57にお
ける複数個所の挿通孔58を挿通して長手方向に摺動自
在に設けられる。前記後端規制部材56の上方の予め定
められた位置にはセンサ59が設けられている。
【0005】このセンサ59には時計回りに回転自在な
アクチュエータ49が取付けられており、下降していた
載置板53が上昇し、その上に記録紙50が載置されて
いるとき、アクチュエータ49は記録紙50上に止まっ
た状態となるが、最後の記録紙50が給紙されて載置板
53上に記録紙50が載置されていない状態になると、
アクチュエータ49は載置板53にあいている長孔54
を抜けて垂下した状態となり、これによって載置板53
上に記録紙50がないことが検知される。記録紙50が
新たに載置されるときには載置板53は最も低い位置ま
で下降し、載置後、再び上昇するとその上昇とともにア
クチュエータ49は下方に落ちた状態から時計回りに回
転し、新たに記録紙50の上で停止する。
【0006】次にカバー部材60は後端規制部材56に
固定されており、後端規制部材56の給送方向A1と平
行な変位に応じて同方向にカバー部材60が変位し、給
送用ベルト62の給送面を形成する下張架部分の給送方
向A1上流側の領域を、その領域の給送方向A1の長さ
を調整可能に覆い、給送方向A1の前後に移動可能に設
けられる。このカバー部材60は変位され、後述する真
空吸引箱63の吸引領域を記録紙50の寸法に合わせて
変更し、重送を防いでいる。
【0007】また、給送装置52としては記録紙50の
上方に一対のローラ61が配置され、このローラ61に
張架され多数の透孔が形成された無端状の給送用ベルト
62が記録紙50に上方から臨む位置に設けられる。各
ローラ61の間には前記記録紙50に給送用ベルト62
を介して臨む真空吸引箱63が配置され、当該真空吸引
箱63と吸引ファン65との間の空気経路にはダンパ6
4が設けられ、相互に連通している真空吸引箱63と吸
引ファン65とをプランジャ66によって角変位駆動さ
れるダンパ64により連通または遮断する。
【0008】これにより、載置板53上の記録紙50を
給送用ベルト62に真空吸着して、給送用ベルト62の
走行駆動により搬送方向A1に沿って搬送し、その後、
記録紙50は搬送方向A1下流部に配置された搬送ロー
ラ67に挟まれて搬送される。
【0009】前記真空吸着を行う場合、載置板53上の
記録紙50は複数枚が給送用ベルト62に同時に吸着さ
れて搬送される可能性があるため、載置板53より搬送
方向A1下流側下方にダクト部69とノズル部70a,
70bとからなるノズル部材68を設ける。
【0010】当該ノズル部材68は真空吸引箱63の搬
送方向A1下流側端部付近に相当する給送用ベルト62
に空気流を吹き付けるノズル70bと、搬送方向A1と
平行であって記録紙50の搬送方向A1下流側端部に空
気流を吹き付けるノズル70aとを含んで構成されてい
る。前記ノズル70aからの空気流で、積み重ねられた
記録紙50を浮遊させる。またノズル70bは、給送用
ベルト62付近に浮遊している記録紙50を1枚毎に分
離して、最上部の記録紙50aを給送用ベルト62に吸
着させ搬送するようにしている。
【0011】従来における記録紙50が搬送される場合
の給送装置各部の動作は実施例の項で後述するが、この
中の吸引動作に関してのみ記述すると、複写機2の電源
を投入すると同時にモータ90を駆動させて吸引ファン
65を回転させ、真空吸引箱63内に負圧を発生させ、
記録紙50の吸引に適する必要空気圧に達した状態にし
ておき、そこで複写開始キーが操作されると記録紙50
の搬送動作が開始される。複写開始キーが操作された時
点でもうすでに真空吸引箱63内は記録紙50の吸引に
必要な空気圧の状態となっており、真空吸引箱63内を
負圧状態にして記録紙50の吸引を行ったり、ノズル部
材68に空気流を送って記録紙50への空気の吹き付け
を行ったりすることが常時可能となり、したがって、そ
れらの動作の開始や停止を直接的に管理するダンパ64
の開閉動作を確実に行う必要が生じる。
【0012】このように、ダンパ64の開閉動作は吸引
動作上非常に重要な役割を果たしているため、ダンパ6
4に関する周辺の構造は繰り返し行われるダンパ64の
開閉動作にも耐え得るように、強靭なものにする必要が
あるため、装置が大型化したり、何らかの補強手段を用
いなければならなかった。また、ダンパ64の開閉動作
はプランジャ66を操作することにより、プランジャ6
6とダンパ64を連結しているワイヤなどの連結部材が
緊張したり弛緩したりして行われ、記録紙50の寸法や
厚さに応じた風量を送るために、微妙な角度などを要求
される動作は困難であった。
【0013】また、従来例によると、モータ90は複写
機2の電源投入時から電源を落とす時まで常に回転駆動
しており、これにより第1枚目の記録し50aの吸引を
行う際に、吸引ファン65が予め定める回転数となって
真空吸引箱63内が最低必要空気圧となるまで待つ必要
がなく、従って給送時間が短縮され複写に要する時間が
短縮されることになるが、反面、複写を行っていない時
でもモータ90が駆動し吸引ファン65が回転している
ためその駆動による騒音が大きい。そこで、モータ90
を回転させるのは複写機2の電源投入時からではなく、
複写開始キー操作時からとし、この時のモータ90の回
転数をたとえば5000回転/分とし、記録紙50を吸
引するために必要な吸入圧(最低必要空気圧)をたとえ
ば50mmH2Oとすると、複写開始キーが操作されて
モータ90が駆動を開始してから例として約0.7秒後
にモータ90の回転数は5000回転/分となり、約
2.7秒後に吸入圧が最低必要空気圧である50mmH
2Oに達することが実験により確かめられており、この
時点で記録紙50の吸引が行われ給送動作が開始され、
モータ90はその後5000回転/分を維持して回転駆
動される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】モータの駆動を複写機
の電源投入時から行うのではなく、複写開始キーが操作
されてから行い、モータの回転数をたとえば5000回
転/分で駆動させ、最低必要空気圧、たとえば50mm
2Oを達成させて複写動作を行った場合、モータの駆
動による騒音は軽減されるが、最低必要空気圧になって
記録紙への吸引が可能となり、第1枚目の記録紙に要す
る給送時間が長くなり、複写動作全体の時間が長くなっ
ていた。
【0015】本発明の目的は、第1枚目の記録紙などの
シート体のために要する搬送開始までの時間を短縮し、
これによってたとえば複写時間などを短縮するシート体
の給送方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、載置台に積み
重ねられたシート体を1枚ずつ上から順次的に、そのシ
ート体よりも上方に配置された吸引搬送手段で真空吸引
して搬送し、吸引ファンによって前記吸引搬送手段に負
圧を供給するシート体の給送方法において、操作キーを
操作して吸引ファンを始動する第1の時刻t0から予め
定める時間T1,T3,T4経過した第2の時刻t1,
t3,t4で、第1回転数C2,C3,C4になるよう
に、第1の時刻t0から第2の時刻t1,t3,t4ま
での時間T1,T3,T4中、一定の第1電圧V2,V
3,V4を、吸引ファンを駆動するモータ90に与え、
これによって吸引空気圧は、時間経過に伴って大きくな
ってゆき、第2の時刻t1,t3,t4以降で、第1回
転数C2,C3,C4よりも低い第2回転数C1,C
6,C7になるように、第1電圧V2,V3,V4未満
である一定の第2電圧V1,V6,V7をモータ90に
与え、これによって第2の時刻t1,t3,t4以降で
吸引空気圧は、第2回転数C1,C6,C7に対応する
一定の値P1,P2,P3に保たれ、シート体の寸法が
大きくなる程、第1および第2電圧V2,V3,V4;
V1,V6,V7を高く設定して、吸引空気圧の前記一
定の値P1,P2,P3を高くし、第2の時刻t1,t
3,t4以降で、シート体を搬送することを特徴とする
シート体の給送方法である。
【0017】
【作用】本発明に従えば、載置台に積み重ねられたシー
ト体の上方には、シート体を真空吸引して搬送する吸引
搬送手段が配置され、当該吸引搬送手段にはモータで駆
動し、回転制御することにより負圧を供給することがで
きるファンが連通している。操作キー、たとえば後述の
複写開始キーを操作することによって、第1の時刻t0
から第2の時刻t1,t3,t4までの時間T1,T
3,T4中、吸引ファンを駆動するモータ90に、一定
の第1電圧V2,V3,V4を与えたままとし、これに
よってファンは、回転数が零である状態から、第1回転
数C2,C3,C4に到達し、この第2の時刻t1,t
3,t4では、吸引空気圧、すなわち負圧の絶対値は、
一定の値P1,P2,P3に到達する。第2の時刻t
1,t3,t4以降で、モータ90には、第1電圧V
2,V3,V4未満である一定の第2電圧V1,V6,
V7を与え、これによって第1回転数C2,C3,C4
よりも低い第2回転数C1,C6,C7になり、したが
って吸引空気圧は、前記一定の値P1,P2,P3に保
たれたままとなる。このようにして第2の時刻t1,t
3,t4以降では、シート体の寸法に最適な吸引空気圧
の一定の値P1,P2,P3に保たれて、シート体が搬
送されることになり、その吸引空気圧の第2時刻t1,
t3,t4付近でオーバシュートおよびアンダシュート
が後述の図6、図9および図12に示されるように、発
生することはなく、シート体が安定して吸引されること
になる。このように、モータ90の回転数を、第2の時
刻t1,t3,t4で、一旦、第1回転数C2,C3,
C4に上昇した後、第2回転数C1,C6,C7に低下
させ、こうしてモータ90の回転数にいわばオーバシュ
ートが生じるけれども、吸引空気圧は、第2の時刻t
1,t3,t4以降、オーバシュートおよびアンダシュ
ートが生じることなく、前記一定の値P1,P2,P3
に保たれたままになる。この理由は、吸引ファンと吸引
搬送手段における外部からの空気を吸引する吸引口まで
の間に空気流の経路が存在するからである。したがって
モータ90の回転数の変化が、前記空気圧の変化として
反映されるまでに、或る程度のタイムラグが存在する。
したがってモータ90の回転数に上述のようにオーバシ
ュートが生じても、空気圧のオーバシュートは直ちに現
れてくることはなく、たとえ空気圧のオーバシュートが
現れたとしても、非常に小さい値になる。もっと詳しく
述べると、ファンから吸引搬送手段における外部からの
空気を吸引する吸引口までには、空気流の経路が存在
し、吸引ファンによってその吸引ファン付近に発生する
負圧によって、経路内の空気がその吸引ファンから吸引
搬送手段側である上流側に、吸引されて、負圧の絶対値
が、経路内でファンから吸引搬送手段側の上流側に、時
間経過に伴って大きく変化してゆく。モータの回転数が
上述のようにオーバシュートしている期間中に吸引され
たファン付近の空気流が、吸引搬送手段側である上流側
に隣接する領域の空気を負圧の絶対値が大きくなるよう
に吸引する最中に、吸引ファンの回転数が上述のように
低下して第2回転数C1,C6,C7になり、一定回転
数の状態に入る。したがって吸引ファンで上流側に後続
する空気を吸引するための負圧が、経路内の全ての空気
に波及することはなく、したがってこのモータ90の回
転数がオーバシュートしている最中に、経路内の全ての
空気を、負圧の絶対値が大きくなるように吸引すること
はできない。したがって吸引搬送手段では、空気圧のオ
ーバシュートまたはアンダシュートが生じることをなく
すことができるのである。
【0018】さらに本発明に従えば、第1および第2電
圧V2,V3,V4;V1,V6,V7、したがって吸
引空気圧の前記一定の値P1,P2,P3は、シート体
の寸法が大きくなる程、高い値に設定される。こうして
充分な吸引力で、寸法が大きく、したがって重いシート
体であっても、搬送が確実に行われる。また寸法が小さ
く、したがって軽いシート体にも適切な吸引力を与え
て、確実な搬送が可能になる。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の実施例の給紙装置19に備
えられる給送装置52の系統図であり、図2は図1の給
送装置52が用いられる給紙装置19の断面図であり、
図3は給紙装置19を備えた複写機2の断面図である。
複写機2は循環式自動原稿供給装置(RDH装置と略
す)3と、本体4とを備える。RDH装置3はいわゆる
上取り下戻し方式の原稿供給装置5を備え、取り出され
た原稿は搬送路6を搬送されつつ光源7による露光領域
8で露光されて原稿供給装置5に戻される。原稿供給装
置5は、原稿の載置板9と給送装置10とを備えてい
る。
【0020】本体4は内部に前記光源7を備え、光源7
によるRDH装置3の露光領域8と、本体4の露光領域
12とが設定されている。各露光領域28および32か
らの原稿反射光は光学系13を経て、感光ドラム14上
で結像する。感光ドラム14の周囲には帯電装置15,
現像装置17および転写装置16などが配置され、帯電
装置15によって帯電された感光ドラム14の領域に原
稿の静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置1
7によってトナー像に顕像化され、転写装置16を通る
各種寸法のたとえば3種の給紙装置18,19,20か
ら供給される記録紙50の一方表面に転写され、その
後、定着装置22において定着される。
【0021】記録紙50の他方の表面にもまた複写を行
うために、定着装置22において一方表面が定着された
記録紙50は搬送経路27を経て、またさらにスイッチ
バック経路25を経て、中間トレイ1に一旦積み重ねら
れて堆積される。この中間トレイ1からの記録紙50は
搬送経路11および26を経て再び転写装置16に導か
れ、記録紙50の他方表面に他の原稿が複写される。こ
うして両面複写された記録紙50は定着装置22によっ
て定着され、締結装置29で所定枚数毎に綴じられ、排
出ローラ28から排紙トレイ24に排出されて受けられ
る。前記給紙装置18,19,20および原稿供給装置
5には、図1に示す給送装置52がそれぞれ用いられ
る。
【0022】次に、本実施例の記録紙50が1枚ずつ搬
送される場合の給送装置52の各部の動作について説明
する。給送装置52の構成は従来の項で示した通りであ
る。まず、ノズル部材68のノズル70a,70bから
空気流を積み重ねられた記録紙50の搬送方向A1下流
側端部に吹き付けて、記録紙50を舞い上がらせてさば
く一方で、吸引ファン65はモータ90(後述の図4参
照)によって常時回転駆動され、真空吸引箱63内を負
圧にする。真空吸引箱63とファン65との間の空気経
路にはダンパ64が設けられ、吸引ファン65と真空吸
引箱63とをプランジャ66の伸縮動作によって空気経
路が連通または遮断される。積み重ねられた記録紙50
の先端への空気流吹き付け時にはダンパ64はプランジ
ャ66によって駆動され、吸引ファン65と真空吸引箱
63とを連通し、給送用ベルト62に記録紙50が吸着
される。この真空吸引箱63内の真空吸引の負圧の絶対
値は、後述の図6、図9および図12に吸引の空気圧と
して示されている。その後、ローラ61が回転駆動さ
れ、給送用ベルト62が走行して記録紙50は一対の搬
送ローラ67によってプランジャ66の動作によりダン
パ64が作動し、ノズル部材68と真空吸引箱63とが
吸引ファン65に対して遮断される。
【0023】カバー部材60は様々な大きさの記録紙5
0の搬送を行うときに重送を防止するためのものであ
る。給送用ベルト62への吸引時間が一定であると、小
さな記録紙50を吸着して搬送する場合に吸引時間を過
ぎていない間に吸着が完了して記録紙50が搬送されて
しまうため、次の記録紙50まで吸着し、重送が起こる
場合がある。カバー部材60は後端規制部材56に固定
されているため、記録紙50の大きさに合わせて後端規
制部材56が移動すると、カバー部材60も同じく動作
して真空吸引箱63の吸引領域を調節する。
【0024】図4は、複写機2の電気的構成を示すブロ
ック図である。前記複写機2は、たとえばマイクロプロ
セッサを含んで構成される中央処理装置(CPUと略
す)80を備えており、CPU80はROM(リードオ
ンリメモリ)81に予め記憶されている制御用プログラ
ムに従って制御を行う。RAM(ランダムアクセスメモ
リ)82は、バッフア用メモリや複写制御などに必要と
なるフラグその他の入力設定データなどに関する演算用
領域として使用される。例として複写開始キーや複写倍
率あるいは複写部材などの設定キーなどのキースイッチ
や複写用紙検出センサなどによる検出信号などの信号入
力装置83は、インタフェイス回路84を介して前記C
PU80へ信号を転送している。すなわち、複写機2本
体においては、記録紙50の搬送位置の検知信号,感光
体の位置検知の信号など、あるいはキー操作による入力
信号などがインタフェイス回路84を介してCPU80
に送られる。
【0025】また、複写倍率の表示やその他の表示を行
う回路および複写機2本体のプランジャ87などの各負
荷を制御するドライバアレイ85が設けられ、該ドライ
バアレイ85のインタフェイス回路86は、CPU80
からの制御信号をドライバアレイ85に転送している。
CPU80から出力される電圧などに関する制御信号が
駆動回路89に入力され、モータ90の電圧を変化させ
て駆動される。これらの各要素がCPU80によって互
いに関連して駆動制御され、複写機2本体が駆動され
る。
【0026】次に、図5はモータ90の回転数と時間と
の関係を、図6は空気圧と時間との関係を、図7はモー
タ90の印加電圧と時間との関係をそれぞれ示したグラ
フである。本件発明者の実験によれば、モータ90を回
転数C1たとえば5000回転/分で動作させたい場
合、図5の特性92のように、モータ駆動開始時刻t0
から所望回転数に達する時刻t1までに要する時間T1
はたとえば0.7秒となり、図6の特性93のように、
最低必要空気圧P1たとえば50mmH2Oに達するま
でに要する時間T2はたとえば約2.5秒であったが、
モータ90を回転数C2たとえば8000回転/分で動
作させた場合、図5の特性94のように、時刻t0から
時刻t1までの時間T1はたとえば約0.7秒であり、
図6の特性95のように、最低必要空気圧P1にも同時
間T1で達することが実験により確認された。
【0027】また、モータ90の回転数を回転数C2の
まま維持すると空気圧P5はたとえば70〜80mmH
2Oにまで達し、複数の記録紙50が給送用ベルト62
に吸着して重送を引き起こしたり、給送用ベルト62に
吸着した記録紙50が搬送ロ67に挟まれる時点になっ
ても、給送用ベルト62から記録紙50が離れず、搬送
ローラへの噛み込み不良を起こしたりするため、給紙不
良を起こす要因となる。そこで、本発明の実施例の第1
の動作では複写開始キーが操作されると同時にタイマ9
1を作動させ、モータ90に、図7のように、モータ9
0の許容上限電圧V2たとえば24Vに印加し、モータ
90の回転数を回転数C2にして最低必要空気圧P1に
達するまでに要する時間T1を計測し時間T1が経過し
て適正吸引力が得られるようになると、モータ90の電
圧を適正空気圧を維持する電圧V1たとえば12Vに低
下し、回転数を回転数C1に減速し、その電圧V1を維
持する。これにより、図5の特性96および図6の特性
97を得ることができ、従来に比べ最初の一枚に要する
複写時間は約1/3程度に短縮され、その後の複写動作
においても適量の空気圧を送ることができる。モータ9
0の回転数は、図5の特性96で示されるように時刻t
1付近でオーバシュートを生じるけれども、空気圧は図
6の特性97で示されるようにオーバシュートおよびア
ンダシュートを生じることはない。この理由は、モータ
90の回転数の変化が、給送用ベルト62の給送面を形
成する下張架部分で記録紙50に臨む吸引口までの間
に、空気流の経路が存在し、したがってモータ90の回
転数の変化が、空気圧の変化として反映されるまでに、
或る程度のタイムラグがあるからである。したがってモ
ータ90の回転数のオーバシュートが、空気圧のオーバ
シュートとして直ちに現れてくることはなく、たとえ空
気圧のオーバシュートが現れても、非常に小さい。もっ
と詳しく述べると、ファン65から給送用ベルトの下張
架部分の記録紙50に臨む吸引口までには、上述のよう
に空気流の経路が存在し、ファン65によってそのファ
ン付近に発生する前記経路内における負圧によって吸引
された空気によって、経路内の空気が給送用ベルト62
側に、すなわち上流側に、順次吸引されて負圧の絶対値
が上流側に順次的に大きくなる。モータ90の回転数が
オーバシュートしている間に吸引されたファン65付近
の空気流が、給送用ベルト62側すなわち上流側に隣接
する領域の空気を吸引する最中に、ファン65の回転数
が、回転数C2から、それよりも低い回転数C1に低下
して一定回転数の状態になると、回転数がオーバシュー
トしている間に、もっと上流側の空気を吸引するための
負圧が、経路内全ての空気に波及せず、すなわち経路内
の全ての空気を、負圧の絶対値が大きい値で吸引するこ
とはできない。したがって給送用ベルト62の記録紙5
0に臨む吸引口では、空気圧のオーバシュートが現れて
くることはなく、あるいはそのような空気圧のオーバシ
ュートがたとえ生じたとしても、非常に小さい。本発明
では、ファン65とダクト部69との間に設けられても
よい。
【0028】次に、この実施例の第2の動作では、寸法
が大きかったり厚みのある記録紙50の給送において示
したものである。寸法が大きかったり厚みのある記録紙
50においては、より大きな吸引力と空気流の吹き付け
とが必要になる。そこでモータ90の回転数と時間との
関係を示した図8と、空気圧と時間との関係を示した図
9と、モータ90の印加電圧と時間との関係を示した図
10とに示すように、モータ90の回転数を前述の回転
数C2よりも大きい回転数C3で駆動させる場合モータ
90は時刻t0から時刻t3に要する時間T3で所望と
する大きな回転数C3を得ることができる。その時間T
3が経過したとき、空気圧は空気圧P2に達しており、
より大きな吸引力と空気流とを生む。また、モータ90
には回転数C3を得るために図10のように電圧V3を
印加し、所望とする空気圧P2を得るために要した時間
T3を経過した後、適正空気圧を維持する電圧V6に低
下し、モータ90の回転数を回転数C6に減速し、その
電圧V6を維持する。これにより、第1の実施例同様、
最初の1枚目の記録紙50に要する複写時間が短縮され
る。また、寸法が大きかったり厚みのある記録紙であっ
ても、充分な吸引力と空気流が得られるため搬送が容易
になる。
【0029】次に、この実施例の第3の動作において
は、逆に寸法が小さかったり、比較的軽い記録紙50の
給送について説明する。図11から図13に示すように
モータ90の回転数を第2の動作の回転数C3よりも小
さくまた前述の回転数C1よりは大きい回転数C4で駆
動させる場合、モータ90は時刻t0から時刻t4に要
する時間T4で所望とする回転数C4を得ることができ
る。その時間T4が経過したとき空気圧は適正な空気圧
P3に達しており、モータ90の印加電圧は回転数C4
を得るために電圧V4に印加し、所望とする空気圧P3
を得るために要した時間T4を経過した後、適正空気圧
P3を維持する電圧V7に低下し、モータ90の回転数
を回転数C7に減速し、その電圧V7を維持する。以上
のことから、寸法が小さかったり、比較的軽い記録紙5
0にも適当な吸引力と空気流を与えることができ、搬送
が可能になる。また、最初の第1枚目の記録紙50aに
要する複写時間が短縮される。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、シート体を真空吸引し
て搬送する吸引搬送手段内の吸引ファンによる負圧が、
第1の時刻t0から第2時刻t1,t3,t4までの時
間T1,T3,T4で、一定の値P1,P2,P3とな
るように吸引ファンを駆動するモータ90に、前記時間
T1,T3,T4中、一定の第1電圧V2,V3,V4
を与えたままとし、その第2の時刻t1,t3,t4以
降で第1電圧V2,V3,V4未満の第2電圧V1,V
6,V7をモータ90に与えたままとして、吸引空気圧
が前記一定の値P1,P2,P3に保たれたままとす
る。こうして第2の時刻t1,t3,t4経過後におけ
る吸引空気圧が、一定の値P1,P2,P3よりも高く
なったり、またはその第2の時刻t1,t3,t4経過
後に低くなったりして不所望に変動することはなく、し
たがってシート体を安定して確実に吸引することができ
る。また上述のように、前記時間T1,T3,T4で
は、第2電圧V1,V6,V7よりも高い第1電圧V
2,V3,V4をモータ90内に与えるようにしたの
で、吸引空気圧が、前記一定の値P1,P2,P3に到
達するまでの前記時間T1,T3,T4を短縮すること
ができる。これによってたとえば複写動作全体に要する
時間を短縮することができる。また本発明によれば、吸
引ファンを駆動するモータ90に印加する電圧を、前述
のように第1および第2の各電圧V2,V3,V4;V
1,V6,V7の変化によって、ファンの回転数を変化
して、吸引空気圧を変えて調整するので、構成が簡略化
されることになり、しかもたとえばダンパなどによる空
気圧の変化のための微妙な調節を行う必要がなく、また
吸引搬送手段の搬送領域を変化して調整する必要がな
く、シート体の各種の寸法、重さに応じた、確実な搬送
が可能である。さらに本発明によれば、シート体の寸
法、したがって重さが大きくなる程、第1および第2電
圧V2,V3,V4;V1,V6,V7を高く設定して
吸引空気圧の前記一定の値P1,P2,P3を高くする
ので、シート体の寸法が大きく、したがって重い場合、
確実な搬送が可能であり、またシート体の寸法が小さ
く、軽い場合、確実な搬送を1枚ずつ行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における吸引搬送手段の側面図
である。
【図2】本発明の実施例における給紙装置19の側面図
である。
【図3】複写機2の断面図である。
【図4】複写機2の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図5】本発明の実施例の第1の動作におけるモータ9
0の回転数と時間の関係を示したグラフである。
【図6】本発明の実施例における図5に対応する空気圧
と時間の関係を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例における図5および図6に対応
するモータ印加電圧と時間の関係を示したグラフであ
る。
【図8】本発明の実施例の第2動作におけるモータ90
の回転数と時間の関係を示したグラフである。
【図9】本発明の実施例における図8に対応する空気圧
と時間の関係を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例における図8および図9に対
応するモータ印加電圧と時間の関係を示したグラフであ
る。
【図11】本発明の実施例の第3の動作におけるモータ
90の回転数と時間の関係を示したグラフである。
【図12】本発明の実施例における図11に対応する空
気圧と時間の関係を示すグラフである。
【図13】本発明の実施例における図11および図12
に対応するモータ印加電圧と時間の関係を示したグラフ
である。
【符号の説明】
18,19,20 給紙装置 50 記録紙 52 給送装置 53 載置板 61 ローラ 62 給送用ベルト 63 真空吸引箱 64 ダンパ 65 吸引ファン 66 プランジャ 68 ノズル部材 69 ダクト部 70a,70b ノズル C1,C2,C3,C4,C6,C7 モータ回転数 P1,P2,P3,P5 空気圧 V1,V2,V3,V4,V6,V7 モータ印加電圧 T1,T2,T3,T4 時間 t0,t1,t2,t3,t4, 時刻

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 載置台に積み重ねられたシート体を1枚
    ずつ上から順次的に、そのシート体よりも上方に配置さ
    れた吸引搬送手段で真空吸引して搬送し、吸引ファンに
    よって前記吸引搬送手段に負圧を供給するシート体の給
    送方法において、 操作キーを操作して吸引ファンを始動する第1の時刻t
    0から予め定める時間T1,T3,T4経過した第2の
    時刻t1,t3,t4で、第1回転数C2,C3,C4
    になるように、第1の時刻t0から第2の時刻t1,t
    3,t4までの時間T1,T3,T4中、一定の第1電
    圧V2,V3,V4を、吸引ファンを駆動するモータ9
    0に与え、これによって吸引空気圧は、時間経過に伴っ
    て大きくなってゆき、 第2の時刻t1,t3,t4以降で、第1回転数C2,
    C3,C4よりも低い第2回転数C1,C6,C7にな
    るように、第1電圧V2,V3,V4未満である一定の
    第2電圧V1,V6,V7をモータ90に与え、これに
    よって第2の時刻t1,t3,t4以降で吸引空気圧
    は、第2回転数C1,C6,C7に対応する一定の値P
    1,P2,P3に保たれ、 シート体の寸法が大きくなる程、第1および第2電圧V
    2,V3,V4;V1,V6,V7を高く設定して、吸
    引空気圧の前記一定の値P1,P2,P3を高くし、 第2の時刻t1,t3,t4以降で、シート体を搬送す
    ることを特徴とするシート体の給送方法。
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