JP2765200B2 - 平面型表示装置 - Google Patents
平面型表示装置Info
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- JP2765200B2 JP2765200B2 JP2186293A JP18629390A JP2765200B2 JP 2765200 B2 JP2765200 B2 JP 2765200B2 JP 2186293 A JP2186293 A JP 2186293A JP 18629390 A JP18629390 A JP 18629390A JP 2765200 B2 JP2765200 B2 JP 2765200B2
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- electrons
- electrode
- block
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- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電子ビームを利用した平面型表示装置に
関するものである。
関するものである。
第3図は例えば特開昭63−184239号公報に示されるよ
うな従来の平面型表示装置の一部を示す斜視図であり、
図において、1は支持体に接続され、通電することによ
って電子を放射する電子放射源としての線状熱陰極、2
はこの線状熱陰極1の上面を覆う断面楕円形状の有孔の
グリッド電極である。
うな従来の平面型表示装置の一部を示す斜視図であり、
図において、1は支持体に接続され、通電することによ
って電子を放射する電子放射源としての線状熱陰極、2
はこの線状熱陰極1の上面を覆う断面楕円形状の有孔の
グリッド電極である。
この有孔グリッド電極2は電子を通過させるための多
数の小孔3を有しており、適当な電位を印加すること
で、上記線状熱陰極1から電子が引き出される。
数の小孔3を有しており、適当な電位を印加すること
で、上記線状熱陰極1から電子が引き出される。
4はこのグリッド電極2によって引き出された電子に
より励起されて、赤,緑,青に発光する発光体としての
蛍光体5が内面側にドット状に塗膜され、さらに、その
上に導電性を持たせるためのアルミ膜(図示せず)が形
成された前面ガラスであり、このアルミ膜に10〜30KV程
度の電圧を印加することにより、電子が加速され、蛍光
体5を励起し発光させる。
より励起されて、赤,緑,青に発光する発光体としての
蛍光体5が内面側にドット状に塗膜され、さらに、その
上に導電性を持たせるためのアルミ膜(図示せず)が形
成された前面ガラスであり、このアルミ膜に10〜30KV程
度の電圧を印加することにより、電子が加速され、蛍光
体5を励起し発光させる。
6はこの前面ガラス4と上記線状熱陰極1との間に介
在し、上記グリッド電極3によって引き出され、前面ガ
ラス4へ向かう電子を通過あるいは遮断する制御電極部
であり、第4図(a)にその分解斜視図で示すように、
前面ガラス4上の画素に対応する電子通過孔7を有する
絶縁基板8と、その絶縁基板8の下面(グリッド電極
側)に画素の1列ずつに対応して配列され、電子通過部
9bを有する短冊状の金属電極9aからなる第1の制御電極
群9と、同様に電子通過部10bを有して絶縁基板8の上
面に画素の1行ずつに対応して配列された短冊状の金属
電極10aからなる第2の制御電極群10とから構成され
る。
在し、上記グリッド電極3によって引き出され、前面ガ
ラス4へ向かう電子を通過あるいは遮断する制御電極部
であり、第4図(a)にその分解斜視図で示すように、
前面ガラス4上の画素に対応する電子通過孔7を有する
絶縁基板8と、その絶縁基板8の下面(グリッド電極
側)に画素の1列ずつに対応して配列され、電子通過部
9bを有する短冊状の金属電極9aからなる第1の制御電極
群9と、同様に電子通過部10bを有して絶縁基板8の上
面に画素の1行ずつに対応して配列された短冊状の金属
電極10aからなる第2の制御電極群10とから構成され
る。
これら第1,第2の制御電極群9,10の各金属電極はそれ
ぞれ短冊状の金属からなり、その電子通過部9b,10bは第
4図(b)に拡大図を示したように、上記絶縁基板8の
電子通過孔7に対応する部分に多数の小穴11をあけてメ
ッシュ状に形成したものである。
ぞれ短冊状の金属からなり、その電子通過部9b,10bは第
4図(b)に拡大図を示したように、上記絶縁基板8の
電子通過孔7に対応する部分に多数の小穴11をあけてメ
ッシュ状に形成したものである。
なお、図示していないが、前面ガラス4の周囲はさら
に下方に向かってわん曲しながら伸び、背面電極30の下
で閉じており、内部は真空に保たれている。各電極は側
面に設けられた封止部から外部へ電気的に接続されてい
る。
に下方に向かってわん曲しながら伸び、背面電極30の下
で閉じており、内部は真空に保たれている。各電極は側
面に設けられた封止部から外部へ電気的に接続されてい
る。
次に動作について説明する。線状熱陰極1から放出さ
れた熱電子は、線状熱陰極1に印加された電圧に対して
約5〜30V高い電圧が印加されているグリッド電極2に
よって引き出される。さらに、線状熱陰極1と直交する
方向に配設された金属電極9aからなる第1の制御電極群
9のうちの一本に線状熱陰極1の電位に対して約20〜40
Vのプラス電位を印加することにより、熱電子はこの電
極に引き寄せられ、制御電極部6に達する。
れた熱電子は、線状熱陰極1に印加された電圧に対して
約5〜30V高い電圧が印加されているグリッド電極2に
よって引き出される。さらに、線状熱陰極1と直交する
方向に配設された金属電極9aからなる第1の制御電極群
9のうちの一本に線状熱陰極1の電位に対して約20〜40
Vのプラス電位を印加することにより、熱電子はこの電
極に引き寄せられ、制御電極部6に達する。
なお、ここで線状熱陰極1の動作中に印加されている
平均電圧を0Vとして基準の電圧とする。
平均電圧を0Vとして基準の電圧とする。
グリッド電極2の楕円柱形状、第1の制御電極群9の
位置、およびそれぞれの金属電極9aへの印加電圧を調整
することにより、上記第1の制御電極群9の任意の一本
の金属電極9aの前面での電子流密度がほぼ均一になるよ
うになっている。
位置、およびそれぞれの金属電極9aへの印加電圧を調整
することにより、上記第1の制御電極群9の任意の一本
の金属電極9aの前面での電子流密度がほぼ均一になるよ
うになっている。
制御電極部6の動作については、上記特開昭63−1842
39号公報には説明されていないが、例えば特開昭62−17
2642号公報および特開平1−126688号公報などに記載さ
れているような一般のマトリクス型ディスプレイと類似
であり、以下の通りである。
39号公報には説明されていないが、例えば特開昭62−17
2642号公報および特開平1−126688号公報などに記載さ
れているような一般のマトリクス型ディスプレイと類似
であり、以下の通りである。
すなわち、上記のように、第1の制御電極群9のう
ち、1本の金属電極9aのみプラス電位となり、他は0Vま
たはマイナス電位となっていれば、線状熱陰極1から放
出された熱電子はこのプラス電位の1本の金属電極9aに
のみ引き寄せられ、その金属電極9aの各電子通過部9bを
通って絶縁基板8の電子通過孔7に入っていく。
ち、1本の金属電極9aのみプラス電位となり、他は0Vま
たはマイナス電位となっていれば、線状熱陰極1から放
出された熱電子はこのプラス電位の1本の金属電極9aに
のみ引き寄せられ、その金属電極9aの各電子通過部9bを
通って絶縁基板8の電子通過孔7に入っていく。
この電子通過孔7に入った電子はそのまま全てが前面
ガラス4側へ通過するのではなく、電子通過孔7上部に
配置された第2の制御電極群10のうち、例えば40〜100V
の電位が印加されている金属電極10aの電子通過部10bの
み電子が通過し、他の0Vまたはマイナス電位となってい
る金属電極10aの電子通過部10bは通過せず、電子通過孔
7内に止まる。
ガラス4側へ通過するのではなく、電子通過孔7上部に
配置された第2の制御電極群10のうち、例えば40〜100V
の電位が印加されている金属電極10aの電子通過部10bの
み電子が通過し、他の0Vまたはマイナス電位となってい
る金属電極10aの電子通過部10bは通過せず、電子通過孔
7内に止まる。
したがって、第1の制御電極群9のうち、プラス電位
の印加されたオン状態の1本の金属電極9aと、第2の制
御電極群10のうちプラス電位が印加されている金属電極
10aとの交点の電子通過孔7のみで電子が通過する。
の印加されたオン状態の1本の金属電極9aと、第2の制
御電極群10のうちプラス電位が印加されている金属電極
10aとの交点の電子通過孔7のみで電子が通過する。
この通過電子により、その電子通過孔7に対応する画
素の位置の蛍光体5が発光し、画面表示が行われる。
素の位置の蛍光体5が発光し、画面表示が行われる。
したがって、上記交点が所望の位置に対応するように
各金属電極9a,10aへの電位印加を制御することにより、
所望の画像表示が行える。例えば、第1の制御電極群9
のうち、金属電極9aを一本ずつ順次走査してオン状態と
し、それに同期させて発光させるべき位置に対応する第
2の制御電極群10中の金属電極10aをオン状態とし、こ
れを人間の目に感じない程度の周期、例えば1秒あたり
60画面繰り返す(走査する)ことにより画像が表示され
る。
各金属電極9a,10aへの電位印加を制御することにより、
所望の画像表示が行える。例えば、第1の制御電極群9
のうち、金属電極9aを一本ずつ順次走査してオン状態と
し、それに同期させて発光させるべき位置に対応する第
2の制御電極群10中の金属電極10aをオン状態とし、こ
れを人間の目に感じない程度の周期、例えば1秒あたり
60画面繰り返す(走査する)ことにより画像が表示され
る。
なお、第4図(b)に示すように、絶縁基板8の電子
通過孔7に対応する各制御電極9,10の電子通過部9b,10b
は多数の小穴11をあけてメッシュ状に形成してなるもの
であるが、これは、電子を通過させない状態(オフ状
態)にしたときに、電子通過部9b,10b全体的に電子を遮
断する電位を生じさせる必要があり、各制御電極9,10に
0Vから数10Vの小さいマイナス電位を印加すれば、電子
の通過を遮断できるようにするためのものである。
通過孔7に対応する各制御電極9,10の電子通過部9b,10b
は多数の小穴11をあけてメッシュ状に形成してなるもの
であるが、これは、電子を通過させない状態(オフ状
態)にしたときに、電子通過部9b,10b全体的に電子を遮
断する電位を生じさせる必要があり、各制御電極9,10に
0Vから数10Vの小さいマイナス電位を印加すれば、電子
の通過を遮断できるようにするためのものである。
また、各画素の輝度は、第2の制御電極群10の各金属
電極10aをオン状態とする時間により制御している。す
なわち、第1の制御電極群9のオン状態時間をtyする
と、所定位置の画素をP%の輝度にする場合、その位置
に対応する第2の制御電極群10の金属電極10aのオン状
態時間txをPty/100とすればよい。
電極10aをオン状態とする時間により制御している。す
なわち、第1の制御電極群9のオン状態時間をtyする
と、所定位置の画素をP%の輝度にする場合、その位置
に対応する第2の制御電極群10の金属電極10aのオン状
態時間txをPty/100とすればよい。
〔発明が解決しようとする課題〕 従来の平面型表示装置は以上のように構成されている
ので、有孔グリッド電極2には、常にプラスの電位が印
加され、線状熱陰極1から引き出した電子の相当部分を
この有効グリッド電極2自身が吸収し、不必要な電力を
消費してしまうという課題があった。
ので、有孔グリッド電極2には、常にプラスの電位が印
加され、線状熱陰極1から引き出した電子の相当部分を
この有効グリッド電極2自身が吸収し、不必要な電力を
消費してしまうという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解消するためなされ
たもので、輝度を減少させずに、有孔グリッド電極に吸
収される電子を減少させ、さらに電子をオン状態の制御
電極に集めることにより、消費電力の少ない、かつ輝度
の高い平面型表示装置を得ることを目的とする。
たもので、輝度を減少させずに、有孔グリッド電極に吸
収される電子を減少させ、さらに電子をオン状態の制御
電極に集めることにより、消費電力の少ない、かつ輝度
の高い平面型表示装置を得ることを目的とする。
この発明に係る平面型表示装置は、制御電極群のう
ち、グリッド電極に面する側の組を線状熱陰極と直交す
る方向に配列して、順次1本ずつオン状態とし、またグ
リッド電極を線状熱陰極と直交する方向に相互に絶縁し
て複数個のブロックに分割し、かつ、このグリッド電極
に面する側の制御電極群のうちオン状態の電極と最も近
い上記ブロックとその近傍のブロックのみ、電子を引き
出す電位を印加し、他のブロックはその電位より低い電
位を印加するようにしたものである。
ち、グリッド電極に面する側の組を線状熱陰極と直交す
る方向に配列して、順次1本ずつオン状態とし、またグ
リッド電極を線状熱陰極と直交する方向に相互に絶縁し
て複数個のブロックに分割し、かつ、このグリッド電極
に面する側の制御電極群のうちオン状態の電極と最も近
い上記ブロックとその近傍のブロックのみ、電子を引き
出す電位を印加し、他のブロックはその電位より低い電
位を印加するようにしたものである。
この発明の平面型表示装置においては、上記ブロック
のうち、有効に蛍光体まで達する電子を引き出すグリッ
ド電極に面する側の制御電極のオン状態の電極と最も近
いブロックまたはその近傍のブロック以外のブロックは
電子を引き出さず、有効に使われない電子を減少させる
ように作用し、さらにオン状態の制御電極近傍のブロッ
クから放出された電子に対しては、レンズ効果でオン状
態の制御電極の方向へ押しだし、オン状態の制御電極前
面での電子密度を増加させ、通過電子量を増加させるよ
うに作用する。
のうち、有効に蛍光体まで達する電子を引き出すグリッ
ド電極に面する側の制御電極のオン状態の電極と最も近
いブロックまたはその近傍のブロック以外のブロックは
電子を引き出さず、有効に使われない電子を減少させる
ように作用し、さらにオン状態の制御電極近傍のブロッ
クから放出された電子に対しては、レンズ効果でオン状
態の制御電極の方向へ押しだし、オン状態の制御電極前
面での電子密度を増加させ、通過電子量を増加させるよ
うに作用する。
以下、この発明の平面型表示装置の実施例を図に基づ
いて説明する。第1図はその一実施例の一部分の斜視図
であり、この第1図において、符号1,3〜10で示す部分
は第3図,第4図の従来例と同じものであり、7,8は第
1図で示されていない。この第1図において、第3図,
第4図と同一部分には同一符号を付して構成の重複説明
を避ける。
いて説明する。第1図はその一実施例の一部分の斜視図
であり、この第1図において、符号1,3〜10で示す部分
は第3図,第4図の従来例と同じものであり、7,8は第
1図で示されていない。この第1図において、第3図,
第4図と同一部分には同一符号を付して構成の重複説明
を避ける。
また、2a,2b,2cはグリッド電極であり、線状熱陰極1
と垂直方向、すなわち、第1の制御電極群9と平行方向
にわずかな間隙をもってブロック状に分割されている。
と垂直方向、すなわち、第1の制御電極群9と平行方向
にわずかな間隙をもってブロック状に分割されている。
また、30a,30b,30cは背面電極で、グリッド電極2a,2
b,2cのそれぞれに接続されて、同様に分割されており、
それぞれの間隙には、絶縁性のセラミック板31a,31b,31
c(31cは図示せず)を挾み込んで固定してある。その結
果、各々のグリッド電極2a,2b,2cはそれぞれ絶縁され、
異なる電位がかけられるようになっている。
b,2cのそれぞれに接続されて、同様に分割されており、
それぞれの間隙には、絶縁性のセラミック板31a,31b,31
c(31cは図示せず)を挾み込んで固定してある。その結
果、各々のグリッド電極2a,2b,2cはそれぞれ絶縁され、
異なる電位がかけられるようになっている。
なお、図示していないが、この実施例では、第1の制
御電極群9の金属電極10本につき、1ブロックのグリッ
ド電極を設け、全部で400本の第1の制御電極群9の電
極と、それに対応する40ブロックと両端の第1の制御電
極に対応しない2ブロックの計42ブロックのグリッド電
極2がある。
御電極群9の金属電極10本につき、1ブロックのグリッ
ド電極を設け、全部で400本の第1の制御電極群9の電
極と、それに対応する40ブロックと両端の第1の制御電
極に対応しない2ブロックの計42ブロックのグリッド電
極2がある。
次に動作について説明する。このような構成の平面型
表示装置においては、以下で説明するグリッド電極の動
作以外は従来例と同じであり、金属電極9aとグリッド電
極の各ブロックのタイミングチャートを第2図に示して
ある。
表示装置においては、以下で説明するグリッド電極の動
作以外は従来例と同じであり、金属電極9aとグリッド電
極の各ブロックのタイミングチャートを第2図に示して
ある。
この第2図中a,b,c…は金属電極9aに最も近いグリッ
ド電極の対応関係を示すものである。
ド電極の対応関係を示すものである。
第1の制御電極群9のうち金属電極9aを1本ずつ順次
走査してオン状態とするが、それに対応し、オン状態の
金属電極9aに最も近いブロックのグリッド電極とそれに
近接するブロックのグリッド電極に約5〜30Vの電圧を
印加して、電子を引き出し、オン状態の金属電極9aに電
子を供給する。
走査してオン状態とするが、それに対応し、オン状態の
金属電極9aに最も近いブロックのグリッド電極とそれに
近接するブロックのグリッド電極に約5〜30Vの電圧を
印加して、電子を引き出し、オン状態の金属電極9aに電
子を供給する。
一方、この3ブロックのグリッド電極以外のブロック
のグリッド電極は約−5〜−20Vの電圧が印加され、電
子が引き出されないようになっている。このため、この
3ブロック以外では、電流が流れず、電力を消費しな
い。
のグリッド電極は約−5〜−20Vの電圧が印加され、電
子が引き出されないようになっている。このため、この
3ブロック以外では、電流が流れず、電力を消費しな
い。
また、もしこの3ブロック以外のブロックのグリッド
電極から電子を引き出したとしても、オン状態の金属電
極9から距離があるため、そこに達する率は小さく、こ
れらの電子が引き出されなくても、輝度の減少は小さ
い。
電極から電子を引き出したとしても、オン状態の金属電
極9から距離があるため、そこに達する率は小さく、こ
れらの電子が引き出されなくても、輝度の減少は小さ
い。
さらに、上記3ブロック以外のブロックがマイナスと
なるため、レンズ効果で上記3ブロックから引き出され
た電子はオン状態の金属電極9aにより効率的に達するた
め、輝度は、従来例よりも上昇する。このレンズ効果に
ついて、グリッド電極と制御電極の間の電位と電子軌道
を模式的に示した第5図と第6図を用いて説明する。第
5図は従来例の平面型表示装置、第6図は実施例の平面
型表示装置である。従来例のようにグリッド電極2がす
べて同電位の場合、グリッドの電位に近い等電位線、た
とえば21dはグリッド電極にほぼ平行になり、又制御電
極に近い等電位線たとえば、21c〜21aもオン状態の第1
の制御電極9xの方向に向かって曲がるが、オン状態の第
1の制御電極9xからやや離れると制御電極と平行に近づ
く。一方、実施例のようにグリッド電極の3ブロック2
j、2k、2lのみ他のブロックより高電位になっている場
合、いずれの等電位線、たとえば21a〜21d(一例ではそ
れぞれ15V、10V、5V、0V)がグリッド電極に全く平行に
ならずに、中央が盛り上がった形になる。電子の放出さ
れる領域を3ブロックに狭めても、第5図に示す電子の
軌道のように、オン状態の第1の制御電極に到達できな
い電子が多い。実際、従来例ではオン状態の第1の制御
電極に到達できる電子を放出できたグリッド電極の幅
は、このオン状態の第1の制御電極の幅の5倍程度の幅
であり、それより外側で放出された電子はオン状態の第
1の制御電極に到達できない。一方、実施例において
は、第6図に示すように、従来例より等電位線の平行か
らのずれが大きいため、電子に対して、中央方向(電子
の軌道22に対して、右側の方向)に働く力が大きく、電
子軌道はより中心(右側)に向かう。すなわち、この構
成では電界が電子に対して強く凸レンズ状に働き、電子
ビームをより集中させることになる(レンズ効果と呼
ぶ)。このため、オン状態の第1の制御電極に到達する
電子が増加し、この実施例では、オン状態の第1の制御
電極の幅の8倍程度の幅のグリッド電極から放出される
電子がオン状態の第1の制御電極9xに到達し、従来例よ
り輝度は上がる。なお、この場合も、それより外側の電
子は制御電極に到達できない。
なるため、レンズ効果で上記3ブロックから引き出され
た電子はオン状態の金属電極9aにより効率的に達するた
め、輝度は、従来例よりも上昇する。このレンズ効果に
ついて、グリッド電極と制御電極の間の電位と電子軌道
を模式的に示した第5図と第6図を用いて説明する。第
5図は従来例の平面型表示装置、第6図は実施例の平面
型表示装置である。従来例のようにグリッド電極2がす
べて同電位の場合、グリッドの電位に近い等電位線、た
とえば21dはグリッド電極にほぼ平行になり、又制御電
極に近い等電位線たとえば、21c〜21aもオン状態の第1
の制御電極9xの方向に向かって曲がるが、オン状態の第
1の制御電極9xからやや離れると制御電極と平行に近づ
く。一方、実施例のようにグリッド電極の3ブロック2
j、2k、2lのみ他のブロックより高電位になっている場
合、いずれの等電位線、たとえば21a〜21d(一例ではそ
れぞれ15V、10V、5V、0V)がグリッド電極に全く平行に
ならずに、中央が盛り上がった形になる。電子の放出さ
れる領域を3ブロックに狭めても、第5図に示す電子の
軌道のように、オン状態の第1の制御電極に到達できな
い電子が多い。実際、従来例ではオン状態の第1の制御
電極に到達できる電子を放出できたグリッド電極の幅
は、このオン状態の第1の制御電極の幅の5倍程度の幅
であり、それより外側で放出された電子はオン状態の第
1の制御電極に到達できない。一方、実施例において
は、第6図に示すように、従来例より等電位線の平行か
らのずれが大きいため、電子に対して、中央方向(電子
の軌道22に対して、右側の方向)に働く力が大きく、電
子軌道はより中心(右側)に向かう。すなわち、この構
成では電界が電子に対して強く凸レンズ状に働き、電子
ビームをより集中させることになる(レンズ効果と呼
ぶ)。このため、オン状態の第1の制御電極に到達する
電子が増加し、この実施例では、オン状態の第1の制御
電極の幅の8倍程度の幅のグリッド電極から放出される
電子がオン状態の第1の制御電極9xに到達し、従来例よ
り輝度は上がる。なお、この場合も、それより外側の電
子は制御電極に到達できない。
なお、この実施例においては、第1の制御電極群9の
金属電極のピッチは0.75mm、背後電極30a〜30cと第1の
制御電極群9の距離は15mmであった。
金属電極のピッチは0.75mm、背後電極30a〜30cと第1の
制御電極群9の距離は15mmであった。
この実施例においては、金属電極9a10本につき1ブロ
ックのグリッド電極を設け、さらに、3ブロック同時に
電子を引き出すようにしており、結局、金属電極9a30本
分の巾のグリッド電極から電子を引き出している。
ックのグリッド電極を設け、さらに、3ブロック同時に
電子を引き出すようにしており、結局、金属電極9a30本
分の巾のグリッド電極から電子を引き出している。
この電子を引き出すグリッド電極の巾は狭いほど消費
電力は小さくなり、また上述したように輝度も上昇す
る。
電力は小さくなり、また上述したように輝度も上昇す
る。
しかし、狭くしすぎると、引き出される有効な電子数
が減少して輝度が減少してゆく。例えば、電子を引き出
すグリッド電極の巾が金属電極9a15本分の場合輝度が最
大となり、金属電極9a6本分ではその1/2の輝度となる。
が減少して輝度が減少してゆく。例えば、電子を引き出
すグリッド電極の巾が金属電極9a15本分の場合輝度が最
大となり、金属電極9a6本分ではその1/2の輝度となる。
また、上記実施例では、3ブロック同時に電子を引き
出すようにしているが、これは引き出すブロック数が多
いほど画面にむらが小さく、3ブロック以上ではほとん
ど画面のむらはない。1ブロックのみ電子を引き出すよ
うにした場合では、かなりはっきりむらが見える。この
ように均一に表示するために3ブロック必要な理由は、
オン状態のブロックのレンズ効果でオン状態の制御電極
に電子ビームを集束しているために、オン状態のブロッ
ク全体の中心とオン状態の制御電極の中心とのずれが小
さくても、その集束の度合いに敏感に影響し、むらが見
えるようになるためである。一方、電子ビームがこのよ
うにオン状態のブロックのレンズ効果で大きく集束しな
いと仮定すると1ブロックから2ブロックでも十分であ
り、制御電極に到達しない電子数は減少する。すなわ
ち、輝度を増加させるために、グリッド電極を分割し、
さらに、むらをなくするために、3ブロック以上オン状
態にする必要がある。
出すようにしているが、これは引き出すブロック数が多
いほど画面にむらが小さく、3ブロック以上ではほとん
ど画面のむらはない。1ブロックのみ電子を引き出すよ
うにした場合では、かなりはっきりむらが見える。この
ように均一に表示するために3ブロック必要な理由は、
オン状態のブロックのレンズ効果でオン状態の制御電極
に電子ビームを集束しているために、オン状態のブロッ
ク全体の中心とオン状態の制御電極の中心とのずれが小
さくても、その集束の度合いに敏感に影響し、むらが見
えるようになるためである。一方、電子ビームがこのよ
うにオン状態のブロックのレンズ効果で大きく集束しな
いと仮定すると1ブロックから2ブロックでも十分であ
り、制御電極に到達しない電子数は減少する。すなわ
ち、輝度を増加させるために、グリッド電極を分割し、
さらに、むらをなくするために、3ブロック以上オン状
態にする必要がある。
以上のように、この発明によれば、制御電極群のうち
グリッド電極に面する側の組(第1の制御電極群)を線
状熱陰極と直交する方向に配列し、順次1本ずつオン状
態とするとともに、グリッド電極を線状熱陰極と直交す
る方向に相互に絶縁して複数個のブロックに分割し、か
つこのグリッド電極に面する側の制御電極群のうち、オ
ン状態の電極と最も近い上記ブロックまたはその近傍の
ブロックのみ、電子を引き出す電位を印加し、その他の
ブロックにはそれより低い電位を印加するように構成し
たので、輝度を下げることなく有効に使われない電子の
引き出しが減少し、消費電力を減少させることができる
という効果がある。
グリッド電極に面する側の組(第1の制御電極群)を線
状熱陰極と直交する方向に配列し、順次1本ずつオン状
態とするとともに、グリッド電極を線状熱陰極と直交す
る方向に相互に絶縁して複数個のブロックに分割し、か
つこのグリッド電極に面する側の制御電極群のうち、オ
ン状態の電極と最も近い上記ブロックまたはその近傍の
ブロックのみ、電子を引き出す電位を印加し、その他の
ブロックにはそれより低い電位を印加するように構成し
たので、輝度を下げることなく有効に使われない電子の
引き出しが減少し、消費電力を減少させることができる
という効果がある。
第1図はこの発明の一実施例による平面型表示装置の一
部の斜視図、第2図は同上実施例の第1の制御電極群と
グリッド電極の動作のタイミングを示す図、第3図は従
来の平面型表示装置の部分斜視図、第4図(a)は第3
図の平面型表示装置の制御電極部の部分斜視図、第4図
(b)は第4図(a)における制御電極部の部分拡大図
である。第5図は従来例のグリッド電極と制御電極の間
の等電位線と電子の軌道を示す模式図である。第6図は
実施例のグリッド電極と制御電極の間の等電位線と電子
の軌道を示す模式図である。 1……線状熱陰極、2a〜2c……グリッド電極、4……前
面ガラス、5……蛍光体、6……制御電極部、9……第
1の制御電極群、10……第2の制御電極群、30a〜30c…
…背面電極、31a〜31c……セラミック板。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
部の斜視図、第2図は同上実施例の第1の制御電極群と
グリッド電極の動作のタイミングを示す図、第3図は従
来の平面型表示装置の部分斜視図、第4図(a)は第3
図の平面型表示装置の制御電極部の部分斜視図、第4図
(b)は第4図(a)における制御電極部の部分拡大図
である。第5図は従来例のグリッド電極と制御電極の間
の等電位線と電子の軌道を示す模式図である。第6図は
実施例のグリッド電極と制御電極の間の等電位線と電子
の軌道を示す模式図である。 1……線状熱陰極、2a〜2c……グリッド電極、4……前
面ガラス、5……蛍光体、6……制御電極部、9……第
1の制御電極群、10……第2の制御電極群、30a〜30c…
…背面電極、31a〜31c……セラミック板。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福山 敬二 神奈川県鎌倉市大船2丁目14番40号 三 菱電機株式会社生活システム研究所内 (72)発明者 大平 卓也 神奈川県鎌倉市大船2丁目14番40号 三 菱電機株式会社生活システム研究所内 (56)参考文献 特開 平2−15539(JP,A) 特開 平2−66838(JP,A) 特開 平3−252030(JP,A) 特公 昭57−46179(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 31/12 - 31/15 H01J 29/46 G09G 3/30,301 H04N 5/68
Claims (1)
- 【請求項1】密閉容器内に設けられた発光体に電子を放
射する直熱型の線状熱陰極と、この線状熱陰極と上記発
光体との間に介在し、上記線状熱陰極から電子を引き出
すグリッド電極と、このグリッド電極と上記発光体との
間に介在し、複数の電子通過孔を有し、かつその両面に
この電子通過孔を通過する電子を制御する制御電極群を
有する制御電極部とからなる平面型表示装置において、 上記グリッド電極に面する側の制御電極群の組を第1の
制御電極群とすると、この第1の制御電極群を線状熱陰
極と直交する方向に配列して、1本づつ順次電子通過電
圧を印加する手段、 上記発光体に面する側の制御電極群の組を第2の制御電
極群とすると、この第2の制御電極群を上記第1の制御
電極群と直交する方向に配列して、画像情報に対応して
電子通過電圧を印加する手段、 上記グリッド電極を線状熱陰極と直交する方向に相互に
絶縁して複数個のブロックに分割し、かつ、上記第1の
制御電極群のうち電子通過電圧を印加している電極に最
も近いブロック、および、少なくとも、そのブロックと
両端で接するブロックを含む、近傍のブロックのみ電子
を引き出す電位を印加し、他のブロックは当該電位より
低い電位を印加する手段、 を備えたことを特徴とする平面型表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2186293A JP2765200B2 (ja) | 1990-07-11 | 1990-07-11 | 平面型表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2186293A JP2765200B2 (ja) | 1990-07-11 | 1990-07-11 | 平面型表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0471148A JPH0471148A (ja) | 1992-03-05 |
JP2765200B2 true JP2765200B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=16185781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2186293A Expired - Lifetime JP2765200B2 (ja) | 1990-07-11 | 1990-07-11 | 平面型表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2765200B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6410553A (en) * | 1987-07-03 | 1989-01-13 | Sony Corp | Plane indicator tube |
JPH0215539A (ja) * | 1988-07-04 | 1990-01-19 | Futaba Corp | 真空蛍光発光管とその駆動方法 |
-
1990
- 1990-07-11 JP JP2186293A patent/JP2765200B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0471148A (ja) | 1992-03-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |