JP2762705B2 - 半導体装置実装用回路基板の構造 - Google Patents

半導体装置実装用回路基板の構造

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JP2762705B2 JP2137771A JP13777190A JP2762705B2 JP 2762705 B2 JP2762705 B2 JP 2762705B2 JP 2137771 A JP2137771 A JP 2137771A JP 13777190 A JP13777190 A JP 13777190A JP 2762705 B2 JP2762705 B2 JP 2762705B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体装置の実装構造に係り、特に半導体
装置実装用回路基板の構造に関するものである。
〔従来の技術〕
第9図は、従来の半導体装置の実装構造を示すもので
ある。半導体装置1が実装される基板2は平板状であ
り、かつその表面は略平坦で、アルミナ、ソーダガラス
等の半導体装置1よりも熱膨張率の大きいセラミック系
材料で形成され、その上には、銅、クロム、ニッケル等
の材料により回路パターンとして導体リード3が設けら
れ、その導体リード3の先端部分には突起状電極バンプ
4が設けられている。この突起状電極バンプ4は、金系
材料からなり、半導体装置1のアルミパッド5と対向す
る位置に設けられ、半導体装置1がフェースダウンボン
ディングされて熱圧着されることにより、半導体装置1
のアルミパッド5と金−アルミ拡散により接合される。
第10図は、従来の別の半導体装置の実装構造を示すも
ので、突起状電極バンプ4が、半導体装置1の電極部に
形成された半田バンプで、半導体装置1が、いわゆるフ
リップチップと呼ばれるものであり、このような半導体
装置1が、基板2上にフェースダウンボンディングさ
れ、突起状電極バンプ4と平板状の基板に設けられた導
体リード3と接合されて電気的接続がとられるように構
成されたものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、このように構成された従来の半導体装置1
の実装構造においては、半導体装置1と基板2の熱膨張
率の差により、応力が発生し、導体リード3と突起状電
極バンプ4の接合部に、クラックが生じたり、基板2が
反る等の問題点があり、大きな半導体装置1を搭載でき
ず、また、半導体装置1と熱膨張率が大きく違う基板材
料を使用することができないという欠点があった。
本発明は、前記背景に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、半導体装置と基板の熱膨張率の
差が大きい場合においても、導体リードと突起状電極バ
ンプの接合部に、クラックが生じたり、基板がほとんど
反ることがなく、接続が安定する基板の構造を提供する
ことにある。
〔問題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため本発明は、表面に導体リード
3を有し、半導体装置1が、フェースダウンボンディン
グされる回路基板2において、該回路基板2の半導体装
置1に対向する位置に、閉じた経路を有する溝2aを少な
くとも1つ設け、半導体装置1搭載側の表面において、
溝2aで囲まれた島状部2bを形成したことを特徴とするも
のである。
また前記回路基板1において、溝2aが基板2を貫通し
て設けられ、島状部2bとその外側の基板2が、基板材料
以外の材料である樹脂5で充填されて構成されたことを
特徴とするものである。
〔作用〕
上記のように構成したことにより、半導体装置1が実
装される基板2の溝2aで囲まれた内側である島状部2b
は、その側壁が自由であるため、半導体装置1と基板2
の熱膨張率の差による熱応力が吸収でき、半導体装置1
と基板2の熱膨張率の差が大きい場合においても、導体
リード3と突起状電極バンプ4の接合部に、クラックが
生じたり、基板2がほとんど反ることがなく、接続が安
定する。
〔実施例〕
第1図及び第2図は、本発明の第1の実施例を示すも
のである。半導体装置1が実装される基板2には、導体
リード3を有する面であって、半導体装置1に対向する
位置に、閉じた経路を有するロ字形の溝2aが1つ形成さ
れ、基板2の溝2aを有する側の表面においては、溝2aに
より基板2の外側と隔壁された島状部2bが形成されてお
り、島状部2bから溝2aも含めた表面に、導電性金属(C
u,Ni等)により形成された導体リード3が設けられ、導
体リード3の一端には、金、銅、インジウム、半田等の
導電性金属材料からなる突起状電極バンプ4が、設けら
れている。即ち、導体リード3は溝2aの横断方向に向け
て溝表面に沿わせて設けられている。そして、突起状電
極4は、半導体装置1の電極部であるパッドに対向する
位置に設けられる。ただし、半導体装置1がフリップチ
ップの場合は、突起状電極バンプを設けてなくとも良
い。基板2に形成された溝2aは、半導体装置1と対向す
る位置に設けられ、溝2aは、突起状電極バンプ4に対し
て半導体装置1の外側に設けられている。なお、この溝
2aは、突起状電極バンプ4に対して半導体装置1の中心
側又は中心側と外側の両側に設けられたものであっても
良い。
第2図は、本実施例の製造工程を示すもので、まず、
基板2の導体リード3を有する面で、半導体装置1に対
向する位置に、基板2をハーフカットして比較的幅の広
いロ字形の溝2aを1つ形成し、基板2の溝2aを有する側
の表面においては、溝2aにより基板2の外側と隔壁され
た島状部2bを形成する(同図(a)参照)。この時、ハ
ーフカットは、一例としてはダイシングソー又はセラミ
ック基板の場合はグリーンシート時でのパンチング又は
CO2レーザーカット等の方法が採られる。次に、その島
状部2b上をも含めて基板2の表面に、それぞれ独立した
導体リード3を形成する。この時、導体リード3は、島
状部2bでは半導体装置1に平行な平行部3aを有し、その
外側では前記溝2aに沿って凹状となり、さらにその外側
で再び半導体装置1に平行となる構成とされ、半導体装
置1のパッド部に対向する位置であって、島状部2bに形
成させた導体リード3の平行部3aに突起状電極バンプ4
を設ける(同図(b)参照)。
このように構成された基板2に半導体装置1がフェー
スダウンボンディングにより実装され、半導体装置1の
パッドと導体リード3の突起状電極バンプ4が、加熱及
び加圧することにより、接合される。
このように構成したため、ロ字形の溝2aで囲まれた基
板2の内部である島状部2bは、その側壁が自由であるた
め、半導体装置1と基板2の熱膨張率の差による熱応力
が吸収でき、半導体装置1と基板2の熱膨張率の差が大
きい場合においても、導体リード3と突起状電極バンプ
4の接合部に、クラックが生じたり、基板2がほとんど
反ることがなく、接続が安定する。
なお、上記実施例においては、閉じた経路を有する溝
2aを施例を1つ設けた例を示したが、本発明はこれに限
らず、複数設けたものであっても良く、また、その設け
方も碁盤目状や、中心位置を合わせた同心状のようなど
の様なものであっても良い。さらには、閉じた経路を有
する溝2aの経路はロ字形に限らず、円形や多角形のよう
などのような形であっても良い。
第3図及び第4図は、本発明の第2の実施例を示すも
のである。前記第1の実施例と異なる点は、基板2に設
けられたロ字形の溝2aと、導体リード3であり、他は前
記第1の実施例と同様である。
基板2に設けられた溝2aは、その幅が比較的狭く、そ
の溝2a内には電解メッキによる導体リードの形成が困難
なもので、導体リード3は、ロ字形の溝2aで囲まれた基
板2の島状部2bから四方に向かって、それぞれ独立して
設けられ、その形状がフラットで、基板2に設けられた
溝2aを跨いで架状に形成されたものであり、溝2aには低
応力の樹脂5が注入されたものである。また、導体リー
ド3の中央側端部には、前記第1の実施例と同様に突起
状電極バンプ4が設けられたものである。
第4図は、本実施例の製造方法を示すもので、まず、
基板2の半導体装置1に対向する位置に、基板2をハー
フカットして比較的幅の狭いロ字形の溝2aを形成し、基
板2の表面においては、溝2aにより基板2の外側と隔壁
された島状部2bを形成する(同図(a)参照)。次に、
その溝2aにポリイミド等の樹脂6を充填し、基板2表面
を平坦化させ、島状部2bをも含めて基板2表面に、それ
ぞれ独立した導体リード3を電解メッキ法により形成す
る。さらに、その導体リード3の一端に突起状電極バン
プ4を電解メッキ、転写、塗布等により形成する(同図
(b)参照)。その後、ポリイミド等の樹脂6をエッチ
ングにより除去して溝2a上での導体リード3を架状とす
る(同図(c)参照)。最後に、溝2a上での導体リード
3の機械的強度を確保するために、溝2aに低応力の樹脂
5を注入する(同図(d)参照)。
以上により、本実施例においても、前記第1の実施例
と同様の効果を奏する。
なお、本発明は、本実施例の構成において、溝2aに低
応力の樹脂5を充填しない構成のものであっても良く、
また、本実施例の製法において、基板2に設けた溝2aに
ポリイミド等の樹脂6を充填する代わりに、最初から低
応力の樹脂5を充填し、エッチングによる除去作業を取
り除いたものであっても良いことは勿論である。
第5図及び第6図は、本発明の第3の実施例を示すも
ので、前記第2の実施例において、基板2に設けた溝2a
を基板2を貫通させてフルカットして設けたもので、そ
のフルカットされた溝2aにより、基板2の外側と完全に
遮断された島状部2bは、溝2aに注入された低応力の樹脂
5により接着されて基板2の外側と接続されたものであ
る。
第6図は、本実施例の製造方法を示すもので、同図
(a)〜(e)は、前記第2の実施例と同様であり、基
板2をハーフカットしてロ字形の溝2aを形成し、導体リ
ード3を設け、溝2aに樹脂5を注入したものである(同
図(a)〜(e)参照)。本実施例では、その後、その
基板2の溝2aの底部をCO2レーザー等でカットし、島状
部2bが樹脂5のみによって外側の基板2と接続される状
態としたものである(同図(f)参照)。以上が一般的
な製法であるが、他には、基板2を最初にフルカット
し、その裏側に接着シートを貼り付け、樹脂5を注入後
接着シートを剥がす方法もある。
このような構成においても、前記第1の実施例と同様
の効果を奏する。
第7図は、本発明の第4の実施例を示すもので、前記
第3の実施例において、溝2aが、突起状電極バンプ4に
対して、半導体装置1の中心側に設けられたものであ
り、その製法は、前記第3の実施例と略同じである。こ
のように構成しても、前記第1の実施例と同様の効果を
奏する。
なお、本実施例においては、溝2aに充填する樹脂5を
透明のものを使用すれば、基板2の裏側から半導体装置
1が見え、このため、半導体装置1に印等を付けると、
基板2の裏側から半導体装置1の実装時の位置合わせが
行えるという効果をも奏する。
第8図は、本発明の第5の実施例を示すもので、前記
第3の実施例において、溝2aが、半導体装置1の突起状
電極バンプ4に対して、外側と中心側の両方に設けられ
たものであり、その製法は、前記第3の実施例と略同じ
である。このように構成しても、前記第1の実施例と同
様の効果をそうする。
〔発明の効果〕
本発明によれば、閉じた経路を有する溝で囲まれた基
板の内部である島状部は、その側壁が自由であるため、
半導体装置と基板の熱膨張率の差による熱応力が吸収で
き、半導体装置と基板の熱膨張率の差が大きい場合にお
いても、導体リードと突起状電極バンプの接合部に、ク
ラックが生じたり、基板がほとんど反ることがなく、接
続が安定する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す一部断面側面図、
第2図(a)、(b)は同上の製造方法を示す一部断面
側面図、第3図は本発明の第2の実施例を示す一部断面
側面図、第4図(a)〜(d)は同上の製造方法を示す
一部断面側面図、第5図は本発明の第3の実施例を示す
一部断面側面図、第6図(a)〜(f)は同上の製造方
法を示す一部断面側面図、第7図は本発明の第4の実施
例を示す一部断面側面図、第8図は本発明の第5の実施
例を示す一部断面側面図、第9図は半導体装置の従来の
実装構造を示す一部断面側面図、第10図は従来の半導体
装置の別の実装構造を示す側面図である。 1……半導体装置、2……回路基板 2a……溝、2b……島状部 3……導体リード、5……樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−125859(JP,A) 特開 昭55−151341(JP,A) 実開 昭61−146953(JP,U) 実開 昭62−112144(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に導体リードを有し、半導体装置がフ
    ェースダウンボンディングされている回路基板におい
    て、該回路基板の半導体装置に対向する位置に、閉じた
    経路を有する溝を少なくとも1つ設け、半導体装置搭載
    側の表面において、溝で囲まれた島状部を形成すると共
    に、前記導体リードを前記溝の横断方向に向けて前記溝
    表面に沿わせたことを特徴とする半導体装置実装用回路
    基板の構造。
  2. 【請求項2】表面に導体リードを有し、半導体装置がフ
    ェースダウンボンディングされている回路基板におい
    て、該回路基板の半導体装置に対向する位置に、閉じた
    経路を有する溝を少なくとも1つ設け、半導体装置搭載
    側の表面において、溝で囲まれた島状部を形成すると共
    に、前記溝が基板を貫通して設けられ、前記島状部とそ
    の外側の基板が、基板材料以外の材料である樹脂が充填
    されて構成されたことを特徴とする半導体装置実装用回
    路基板の構造。
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