JP2762564B2 - 留守番電話装置 - Google Patents

留守番電話装置

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は留守番電話装置に係り、特に応答メッセージ
や伝言メッセージ機能のついた留守番電話装置に用いて
好適なものである。
〔発明の概要〕
磁気テープの録再装置と半導体メモリの録再装置とを
音声信号の双方向転送路で結合させて設け、発呼者に送
出する応答メッセージや、特定の人に送出したりするメ
ッセージ等を予め磁気テープに録音する際に、上記半導
体メモリを経由させるとともに、録音終了後に上記磁気
テープから上記応答メッセージを再生して上記半導体メ
モリに書込んでおくようにすることにより、メモリ容量
を増大させることなく、即座にメッセージ録音できるよ
うにするとともに、録音内容の確認のための再生も即座
にできるようにした留守番電話装置である。
〔従来の技術〕
留守中にかかってくる電話を録音するようにした、い
わゆる留守番電話装置においては、一般に、電話がかか
ってくると先ず発呼者に対して留守録音を行なう旨の応
答メッセージを伝え、しかる後に用件を録音するように
している。また、このような留守番電話装置において、
例えば母から子供のように、特定の人に用件を伝えるこ
とができる伝言メッセージ機能が設けられているものが
ある。
従来、応答メッセージや伝言メッセージ機能のついて
留守番電話装置においては、上記メッセージの記録媒体
としてカセットテープやメモリICが主に使用されてい
る。そして、応答メッセージや伝言メッセージを上記記
録媒体に記録する場合、応答及び伝言メッセージ共にカ
セットテープに記録したり、応答メッセージをメモリIC
に記録し伝言メッセージをカセットテープに記録した
り、応答及び伝言メッセージ共にメモリICに記録したり
している。
〔発明が解決しようとする課題〕
応答メッセージの再生終了位置と用件メッセージの記
録を開始する位置とが一般に異なる。したがって、応答
及び伝言メッセージの両方をカセットテープに記録する
ように構成すると、着信時に応答メッセージを再生した
後で、用件メッセージを記録する位置までカセットテー
プを巻取らなければならない。また、このような巻取り
は伝言メッセージを記録する場合も同様に行なう必要が
ある。そこで、各メッセージの記録媒体としてカセット
テープだけを使用するようにした場合は、テープの巻取
り時間がかかるために各メッセージの録音や録音内容の
確認再生に時間がかかる不都合があった。
一方、応答メッセージをメモリICに記録し伝言メッセ
ージをカセットテープに記録するようにした場合は、着
信時にメッセージを素早く再生できるとともに、応答メ
ッセージを出力した後で用件メッセージを直ぐに録音す
ることができる。しかし、伝言メッセージを記録する際
にはその記録領域までカセットテープを巻取らなければ
ならないので、伝言メッセージに関しては録音及び録音
内容の確認再生を素早く行なうことができない問題が解
消されていない。
これに対し、応答及び伝言メッセージの両方をメモリ
ICに記録するようにした場合は、伝言メッセージの録音
及び確認再生に関しても速応性が得られ、上述の不都合
を解消できる。しかし、このようにするためにはメモリ
容量を大幅に増加させなければならないので、製造コス
トが増大してしまう。なお、メモリ容量の増加をできる
だけ抑えるために音声の変換レートを下げることが考え
られるが、このようにすると音質が劣化してしまう不都
合があった。
本発明は上述の問題点にかんがみ、半導体メモリのメ
モリ容量を増加させたり音質を劣化させたりすることな
く、メッセージを予め磁気テープに録音する際に、録音
及び記録内容の確認再生を即座に行なうことができるよ
うにすることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の留守番電話装置は、発呼者からの着信に応答
して発呼者に再生送出する応答メッセージ、特定の発呼
者に対してのみ再生送出する伝言メッセージ及び発呼者
から送られる用件メッセージを磁気テープ1に対して記
録再生するテープ記録再生手段7と、上記応答メッセー
ジ及び伝言メッセージを半導体メモリ2に対して記録再
生するメッセージ記録再生手段8と、設定された各モー
ドに応じて、少なくとも上記テープ記録再生手段、上記
メモリ記録再生手段及び音声信号の入出力切替え手段の
動作を制御する制御手段(システムコントローラ3)と
を備え、上記制御手段3は、上記モードとして、入力さ
れる応答メッセージを上記半導体メモリに一旦記録し、
記録終了後に該半導体メモリに記録された応答メッセー
ジを再生して上記磁気テープの所定の領域に転送して記
録する応答メッセージの記録モードと、入力される伝言
メッセージを上記半導体メモリに一旦記録し、記録終了
後に該半導体メモリに記録された伝言メッセージを再生
して上記磁気テープの所定の伝言メッセージ領域に転送
して記録し、その後上記半導体メモリに記録された伝言
メッセージを消去し、上記磁気テープの応答メッセージ
領域に記録してある上記応答メッセージを再生して上記
半導体メモリに転送して記録する伝言メッセージの記録
モードとを備えたことを特徴とする。
〔作用〕
半導体メモリ2は発呼者に送出する応答メッセージや
特定の人に聞かせるための伝言メッセージ等を予め磁気
テープ1に録音するときに経由させるだけであり、しか
も各メッセージで同一の半導体メモリを共用しているの
で、メッセージ1個分のメモリ容量を設けただけで応答
メッセージ及び伝言メッセージの両方について、録音及
び録音内容の確認再生を行なうときの速応性が得られ
る。また、伝言メッセージの録音が終了したときに、磁
気テープ1に記録されている応答メッセージを再生して
半導体メモリ2に記録し、着信時には常に応答メッセー
ジを半導体メモリ2から出力できるようにして、本来の
機能を損なわないようにする。
〔実施例〕
第1図は本発明の留守番電話装置の一実施例を示す要
部ブロック図、第2図は実施例に用いられる磁気テープ
の記録フォーマット説明図、第3図は装置の外観を示す
斜視図である。実施例の留守番電話装置は、音声の記録
媒体として磁気テープ(カセットテープ)1とメモリIC
2とを備え、これら記録媒体の記録動作をマイクロコン
ピュータより成るシステムコントローラ3で制御してい
る。
第3図に示すように、装置本体29の表面にはカセット
蓋30が開閉自在に設けられ、この蓋30を開いてカセット
収納部31を露出させカセットテープ1を着脱する。この
カセットテープ1を記録媒体とするテープ記録再生装置
7の動作モードを選択するために、通話記録釦32、再生
/早送り釦33、停止釦34及び巻戻し釦35等が設けられて
いる。また留守番電話装置の動作を制御するための操作
釦として記録釦36、応答メッセージ釦37、伝言メッセー
ジ釦38及び留守(OUT)/在宅(IN)モード設定釦39が
設けられている。
したがって、応答メッセージの録音を行なう場合はこ
れらの釦36、37を操作して、応答メッセージの録音動作
を指定する動作指定信号S1をシステムコントローラ3に
与える。システムコントローラ3は動作指定信号S1が与
えられると、切換器4に切換信号S2を導出し、第1図に
示すように切換接点を固定接点a側に切換える。また、
記録/再生指定信号S3、S4を信号変換回路5及びメモリ
IC2にそれぞれ導出し、信号変換回路5をA/D変換モード
で動作させるとともにメモリIC2を書込みモードで動作
させる。
これにより、メモリIC2や信号変換回路5及びシステ
ムコントローラ3等から成るメモリ記録再生装置8の録
音動作が開始して、装置本体29上に設けられているマイ
クロホン40から入力される応答メッセージがアンプ6及
び切換器4の固定接点aを通じて信号変換回路5に供給
される。そして、信号変換回路5においてディジタル信
号に変換されてメモリIC2に順次書込まれていく。
メモリIC2に書込まれた応答メッセージは、書込み終
了時に即座に再生される。すなわち、応答メッセージの
録音を終了する操作がなされると、システムコントロー
ラ3の制御によりメモリIC2が読出しモードに切換えら
れるとともに、信号変換回路5がD/A変換モードに切換
えられる。また、切換器4の切換接点が固定接点b側に
切換えられる、これにより、メモリIC2に書込まれた応
答メッセージが読出されて信号変換回路5に与えられ、
信号変換回路5でアナログ信号に戻されてから固定接点
bを通してスピーカ41に供給されるとともに、テープ記
録再生装置7に供給される。また、応答メッセージは切
換器16の固定接点aに与えられ、留守モードで動作時に
システムコントローラ3から出力される切換信号S7の制
御により固定接点aが選択されるときは、入出力装置15
を介して電話回線14に送出される。
テープ記録再生装置7は、システムコントローラ3か
ら与えられる制御信号S5により記録動作が制御されてい
て、1回目の再生時、すなわち録音内容の確認再生時に
は録音動作をしないようになされている。したがって、
この確認再生時には書込み内容のモニタのみが行なわれ
る。なお、スピーカ41の容量をスライド摘み42で可変で
きるようになっている。
確認再生が行なわれた後に録音内容の訂正がなけれ
ば、システムコントローラ3の制御により、メモリIC2
に書込まれている応答メッセージが再度最初から読み出
されるとともに、テープ記録再生装置7の録音動作が開
始される。これにより、メモリIC2から読み出された応
答メッセージが磁気テープ1上の応答メッセージ記録領
域10、すなわち第2図のテープトップa点からb点まで
の領域に磁気記録される。
応答メッセージは、磁気テープ1の応答メッセージ領
域に転送された後もメモリIC2に保持されていて、留守
モードで動作中に着信があると、メモリIC2から読出さ
れて発呼者に伝達される。このように、応答メッセージ
をメモリIC2から読出すので、テープ記録再生装置7の
磁気ヘッド(図示せず)を第2図のc点以後の、次に用
件記録可能な用件メッセージ領域12に位置させておくこ
とができる。したがって、応答メッセージを再生してか
ら直ぐに用件メッセージを録音することができる。
次に伝言メッセージの録音動作について説明する。伝
言メッセージの録音を行なう操作がなされるとその動作
を行なわせるための動作指定信号S6がシステムコントロ
ーラ3に与えられる。これにより、システムコントロー
ラ3が切換器4の切換接点を固定接点a側に切換える。
また、信号変換回路5をA/D変換モードで動作させると
ともに、メモリIC2を書込みモードで動作させ、メモリ
記録再生装置8を録音状態にする。したがって、マイク
ロホン40から伝言メッセージが入力されるとそれがメモ
リIC2に順次書込まれていく。そして、伝言メッセージ
の書込み終了操作が行なわれると書込み内容を確認する
ための確認再生が行なわれる。そして、書込み内容に訂
正がない場合は、メモリIC2に書込まれている伝言メッ
セージが再度再生されそれが磁気テープ1の伝言メッセ
ージ記録領域11、すなわち第2図のb点からc点の領域
に記録される。
以上の動作は応答メッセージを録音する場合と同じで
あるが、伝言メッセージの録音時には次の動作が引続き
行なわれる。すなわち、伝言メッセージ記録領域11への
書込みが終了すると磁気テープ1が応答メッセージ記録
領域の先頭位置a点まで巻き戻され、磁気テープ1に記
録されている応答メッセージが再生される。この再生出
力は切換器4の固定接点b、信号変換回路5を通してメ
モリIC2に与えられ、メモリIC2の書込み内容が応答メッ
セージに書換えられる。したがって、メモリIC2を伝言
メッセージに書込み用メモリとして使用することによ
り、応答メッセージがメモリIC2から一時消えるが、録
音終了時にこのように再書込みされるので、着信スタン
バイ状態においては応答メッセージがメモリIC2に必ず
書込まれていることになる。このため、着信があったと
きは応答メッセージをメモリIC2から読出して即座に出
力することができるとともに、応答メッセージの伝送後
に用件メッセージを即座に書込むようにすることができ
る。したがって、着信時の応答性及び用件メッセージ書
込みの速応性を損なうことなく、メモリIC2を使用して
伝言メッセージを磁気テープ1に記録することができ
る。
なお、テープ記録再生装置7の再生出力が切換器16の
固定接点bに与えられている。したがって、電話回線14
を通して所定の暗証コードを入力し、装置をメッセージ
再生モードで動作させれば切換器16の固定接点b、電話
入出力装置15を通してテープ再生出力を電話回線14に送
出することができ、磁気テープ1に記録されている用件
メッセッジや伝言メッセージ等を外部電話で聞くことが
できる。
実施例の留守番電話装置はこのようにして各メッセー
ジを録音するので、応答メッセージや伝言メッセージを
録音するとき及び録音内容の確認再生を行なうときの速
応性が得られ、しかも録音時間を短くしたりサンプリン
グ周波数を下げたりすることなくメモリ容量の増加を抑
えることができる。
また、メモリIC2に書込んだメッセージを磁気テープ
1にコピーして残すことにより、停電によってメモリデ
ータが消失してもそれを容易に復帰させることができ
る。
なお、上記実施例では装置本体29を直接操作して各メ
ッセージを録音したが、電話回線14を介して電話機から
所定の暗証コードを電話入出力装置15に与えることによ
り、システムコントローラ3に動作指定信号S1やS6を与
えて装置の動作制御を行ない、電話機からメッセージを
録音することもできる。この場合、電話を切ったときに
メモリIC2に書込まれたメッセージが磁気テープ1に転
送されるようにすると都合がよい。
また、第4図の記録フォーマット説明図に示すよう
に、各メッセージ記録領域10、11にそれぞれ複数の応答
メッセージや伝言メッセージを記録するようにしてもよ
い。このようにした場合も、外部からのコード入力によ
りメモリIC2に書込む内容を入れ換えて使用することが
できるので、メモリIC2のメモリ内容は各メッセージの
1個分でよい。
なお、上記実施例においては電話機と別体に形成した
例を示したが、電話機と一体的に構成してもよい。
〔発明の効果〕
本発明は上述のように、特定の発呼者に対してのみ再
生送出する伝言メッセージを記録しておくために半導体
メモリの容量を追加しないでも、応答メッセージの記録
に用いる半導体メモリを経由して伝言メッセージをテー
プに記録し、その後応答メッセージを半導体メモリに復
帰記録させることにより、伝言メッセージの記録をテー
プの特定記録位置の位置出し動作を待たずに即座に行
い、しかも記録確認のための再生も即座に行えるように
なり、また伝言メッセージが半導体メモリからテープに
転送記録された後には応答メッセージがテープから半導
体メモリに復帰されるから、留守時に応答メッセージと
して半導体メモリの内容を送出し、発呼者の用件録音は
磁気テープを使用する構成を利用するだけで、構成要素
の追加なく特定発呼者への伝言メッセージ機能の使い勝
手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す留守番電話装置の要部
ブロック図、第2図は実施例に用いる磁気テープの記録
フォーマット説明図、第3図は装置の外観を示す斜視
図、第4図は第2図と異なる例を示す磁気テープの記録
フォーマット説明図である。 なお図面に用いた符号において、 1……磁気テープ 2……メモリIC 3……システムコントローラ 5……信号変換回路 7……テープ記録再生装置 8……メモリ記録再生装置 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 博 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−42609(JP,A) 特開 昭55−83366(JP,A) 特開 昭63−226160(JP,A) 特開 昭63−253751(JP,A) 特開 昭63−290440(JP,A) 実開 昭59−52765(JP,U) 実開 昭63−181041(JP,U) 米国特許4959852(US,A) 米国特許4985913(US,A) 英国公開2190563(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04M 1/64 - 1/65

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発呼者からの着信に応答して発呼者に再生
    送出する応答メッセージ、特定の発呼者に対してのみ再
    生送出する伝言メッセージ及び発呼者から送られる用件
    メッセージを磁気テープに対して記録再生するテープ記
    録再生手段と、 上記応答メッセージ及び伝言メッセージを半導体メモリ
    に対して記録再生するメモリ記録再生手段と、 設定された各モードに応じて、少なくとも上記テープ記
    録再生手段、上記メモリ記録再生手段及び音声信号の入
    出力切替え手段の動作を制御する制御手段とを備え、 上記制御手段は、上記モードとして、入力される応答メ
    ッセージを上記半導体メモリに一旦記録し、記録終了後
    に該半導体メモリに記録された応答メッセージを再生し
    て上記磁気テープの所定の領域に転送して記録する応答
    メッセージの記録モードと、 入力される伝言メッセージを上記半導体メモリに一旦記
    録し、記録終了後に該半導体メモリに記録された伝言メ
    ッセージを再生して上記磁気テープの所定の伝言メッセ
    ージ領域に転送して記録し、その後上記半導体メモリに
    記録された伝言メッセージを消去し、上記磁気テープの
    応答メッセージ領域に記録してある上記応答メッセージ
    を再生して上記半導体メモリに転送して記録する伝言メ
    ッセージの記録モードとを備えたことを特徴とする留守
    番電話装置。
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