JP2762174B2 - 包装材料 - Google Patents

包装材料

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JP2762174B2
JP2762174B2 JP3122712A JP12271291A JP2762174B2 JP 2762174 B2 JP2762174 B2 JP 2762174B2 JP 3122712 A JP3122712 A JP 3122712A JP 12271291 A JP12271291 A JP 12271291A JP 2762174 B2 JP2762174 B2 JP 2762174B2
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polyester resin
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郁乃 示野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品用又は医薬品用包装
材料に関し、特に、ポリエステル系熱接着性樹脂を用い
た複合フィルムからなる包装材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、包装材料として用いられる複合フ
ィルムの熱接着性樹脂としては、ポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹
脂が代表的なものとして挙げられる。
【0003】しかしながら、このようなポリオレフィン
系熱接着性樹脂を用いた包装材料の場合、内容物が例え
ばジュース等である場合その香り成分、またハップ剤等
の場合その有効成分の吸着又は収着が大きく、更にオレ
フィン臭等の低分子量成分の溶出が多く、このため味覚
変化や異臭等の原因となる等の欠点があった。また、ポ
リオレフィンとしてPPを用いた場合、PPの酸化劣化
防止のため酸化防止剤の使用が不可避であるため、例え
ば食品包装に用いた場合、上記酸化防止剤が食品等内容
物に溶出・移行することも問題であった。
【0004】このため、特に食品用や医薬品用の包装材
料の熱接着性樹脂として、近年上記欠点のないポリエス
テル系熱接着性樹脂が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなポリエステル系熱接着性樹脂を用いた場合、確か
にポリオレフィン系樹脂の有する欠点は改良されるが、
そのような包装材はポリエステル系樹脂自体に起因して
柔軟性に劣り、特にレトルト殺菌、ボイル殺菌等の加熱
処理が施されると、ポリエステル系樹脂の結晶化が促進
され、脆くなるため、耐衝撃性が十分でなく、軽包装に
しか適用できないという欠点があった。
【0006】特開平1-182255号公報は、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂フィルムを用いた包装材を開示してい
るが、かかる包装材は、レトルト処理を行なうと白化し
て美観を損ねる問題があり、またヒートシール性も劣っ
ている。
【0007】本発明は上記従来の課題に鑑みなされたも
ので、その目的は、香り成分、有効成分等の吸着・収着
が少なく、低分子量成分や各種添加剤の内容物への溶出
がなく、更に耐衝撃性に優れ、加熱処理を行なっても白
化を生じない包装材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の包装材料は、少なくとも一層のフィルムま
たはシートからなる基材フィルムの内容物と接する側
に、グリコール成分として1,4−ブタンジオールを主
成分とし、酸成分としてHOC−(A)−CO
(Aは直鎖部分の炭素原子数が4又は5の直鎖または分
岐のアルキレン基を表す。)で示される脂肪族系ジカル
ボン酸を少なくとも35モル%含むポリエステル系樹脂
層を設けてなることを特徴とする。
【0009】なお、上記の酸成分として脂肪族系ジカル
ボン酸を含むポリエステル系樹脂を以下「本発明の柔軟
性ポリエステル系樹脂」と称する。
【0010】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0011】本発明の包装材料を構成する複合フィルム
としては、具体的には本発明の柔軟性ポリエステル系樹
脂上に、少なくとも1層以上のフィルムまたはシートか
らなる基体フィルムを積層したものであり、基体フィル
ムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレートや他の
ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、
ポリカーボネート、ポリアミド等の一般に用いられる延
伸された、または無延伸の樹脂層、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル等の
ガスバリヤー性に優れた樹脂層、金属箔、金属や金属酸
化物、無機酸化物ないしは無機化合物の薄膜層、さらに
は、紙、不織布等を、単独で、あるいは目的に応じて複
数積層したものが使用可能である。より具体的には、ア
ルミニウム箔/ポリエステル系樹脂フィルム、延伸ナイ
ロンフィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂層/延伸ナイロ
ンフィルム、延伸ナイロンフィルム/アルミニウム箔/
ポリエステル系樹脂フィルム、ポリプロピレン/ポリビ
ニルアルコール/ポリプロピレン等の構成が例示でき
る。
【0012】本発明において使用する柔軟性ポリエステ
ル系樹脂は、酸成分としてHOC−(A)−CO
(Aは直鎖部分の炭素原子数が4又は5の直鎖又は分岐
のアルキレン基を表わす。)で示される脂肪族系ジカル
ボン酸が少なくとも35モル%含まれ、かつグリコール
成分として1,4−ブタンジオールを主成分とするポリ
エステル系樹脂である。前記のポリブチレンテレフタレ
ート樹脂、あるいは上記特定の脂肪酸を酸成分として含
まないポリエステル系樹脂を使用した場合には、例えば
レトルト処理を行なうと白化して美観を損ねる。この理
由は明らかでないが、熱によるポリエステル系樹脂の結
晶化の促進、樹脂中への水分の取り込みが原因と考えら
れる。これに対し、本発明は、脂肪族系ジカルボン酸を
酸成分として含むポリエステル樹脂を使用するとレトル
ト処理後も白化が生ぜず、外観上好ましい結果が得られ
ることを発見し、完成したものである。
【0013】酸成分として含まれる脂肪族系ジカルボン
酸HOC−(A)−COHにおいて、Aで表わされ
るアルキレン基は直鎖でも分岐のものでもよく、直鎖部
分の炭素原子数は4又は5である。該炭素原子数が2個
以下のものを使用すると出来た樹脂のフィルム成膜性が
悪く使用には好ましくない。本発明に使用される脂肪族
系ジカルボン酸の具体的化合物を挙げると、アジピン酸
等である。また、上記脂肪族系ジカルボン酸は全酸成分
中少なくとも35モル%、好ましくは40モル%含まれ
ることが必要で、同一種類の化合物を単独で用いるほ
か、異なる種類の化合物を混合して用いてもよい。これ
が35モル%未満であると、レトルト処理後の白化を防
止することが出来ない。酸成分として上記脂肪族系ジカ
ルボン酸と併用することのできる二塩基酸としては特に
限定はなく、例えばテレフタル酸、イソフタル酸等の芳
香族系ジカルボン酸などを用いることができる。
【0014】さらにグリコール成分には1,4−ブタン
ジオールが主成分として含まれるが、他のジオール、例
えばエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等と
混合して用いることができる。この場合、主成分である
1,4−ブタンジオールは全グリコール成分中少なくと
も50モル%以上含まれていることが望ましい。50モル%
未満であると、出来た樹脂の柔軟性が悪くなり耐衝撃性
が劣化する。
【0015】上記の柔軟性ポリエステル系樹脂は公知の
ポリエステル樹脂の合成手段を用いて容易に得られる。
【0016】本発明に用いられる柔軟性ポリエステル系
樹脂フィルムの厚さは少なくとも40μm、好ましくは50
〜60μmとする。40μmより薄いと、十分な耐衝撃性が得
られず、また、80μm以上とすることは、耐衝撃性の点
からはそれ以上の効果がなく、かえって作業性等の点か
らは不利である。
【0017】本発明の柔軟性ポリエステル系樹脂は、香
り成分、有効成分等の吸着・収着がなく、また、低分子
量成分や各種添加剤の内容物への溶出もない。さらに、
本発明の柔軟性ポリエステル系樹脂は、ヒートシール性
が良好である。実用上、ヒートシール後の接着強度は少
なくとも2.3kg/15mm幅以上、好ましくは2.5kg/15mm幅
以上であることを要し、本発明の柔軟性ポリエステル系
樹脂はこの条件を十分に満足する。従って、従来ヒート
シール性を持たせるために熱接着性樹脂フィルムとの積
層を行なっていたが、本発明ではこの積層の手間が省
け、生産性、コスト面でも有利である。
【0018】また、アルミニウム箔は厚さが9μm〜15
μmであるものが一般的であり、柔軟性ポリエステル系
樹脂あるいは最外層のポリエステルとドライラミネート
する際に用いられる接着剤としては、例えばエステル系
接着剤(タケラックA 515;武田薬品工業(株)製等)
等が挙げられる。
【0019】上述の如き本発明の包装材料としては具体
的には、耐衝撃性を必要とする液体パウチ、レトルトパ
ウチ等に用いられる食品包装用フィルム、耐衝撃性を必
要とする液体容器の蓋材等の食品容器蓋材、ハップ剤等
その有効成分の包装フィルムへの吸着・収着の著しいも
の、又は薬効成分が高価で使用量の低減が要求されるも
のに用いる医薬品包装用フィルム等が挙げられる。
【0020】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に
説明する。
【0021】下記の方法により、図1に示すように、2
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)
/ドライラミネート/アルミニウム箔(7μm)/ドラ
イラミネート/ポリエステル樹脂フィルム(15μm)の
構成の積層フィルムを作製した。
【0022】フィルム作製 まず、印刷1を施した2軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム2にアルミニウム箔3を接着剤4にてドラ
イラミネートし、更に表1に示す組成からなるポリエス
テル樹脂フィルム5を接着剤6にてドライラミネートし
て積層フィルムを作成した。
【0023】この積層フィルムから大きさ170mm×130mm
の袋を作製し、これに水180ccを充填しヒートシールし
た後、120℃で30分間レトルト処理を施し、その後120cm
の高さからコンクリート面に落下させ、破袋するまでの
落下回数にて耐衝撃性を評価した。なお、破袋するまで
の落下回数が20回以上の場合を○、19〜11回の場合を
△、10〜5回の場合を△〜×、4回以下の場合を×とし
て表中に示した。
【0024】また、ヒートシール性についても検討し、
ヒートシール後の接着強度が3.0kg/15mm幅以上の場合
を○、2.3kg/15mm幅以上3.0kg/15mm幅未満の場合を○
〜△、1.5kg/15mm幅以上2.3kg/15mm幅未満の場合を
△、1.5kg/15mm幅未満の場合を×としてヒートシール
性を評価した。
【0025】さらにレトルト殺菌した後の白化の有無を
目視により観察した。結果をまとめて表1に示す。
【0026】
【表1】 TPA:テレフタル酸 IPA:イソフタル酸 ADA:アジピン酸 HOC−(CH)4−C
H EG:エチレングリコール BD:1,4−ブタンジオール
【0027】上記の結果から明らかなように、酸成分と
して脂肪族系ジカルボン酸を少なくとも35モル%、好ま
しくは40モル%含み、かつグリコール成分として1,4
−ブタンジオールを主成分として少なくとも50モル%含
むポリエステル系樹脂フィルムを使用することにより、
レトルト処理後でも優れた耐衝撃性を維持し、しかも白
化の問題を解決できることがわかる。
【0028】次に、No.4からNo.13の袋、およ
び比較のため内層としてポリプロピレンを用いた袋に、
ミネラルウォーター、オレンジジュースをそれぞれ充
填、密封し、1週間保存した後、開封して官能検査を行
ったところ、ポリプロピレンを用いた袋は、ミネラルウ
ォーターにオレフィン臭が移行していたが、No.4か
らNo.13の袋はいずれも異臭は感じられなかった。
【0029】また、オレンジジュースを充填したもの
は、No.4からNo.13の袋とポリプロピレンを用
いた袋の間には明らかに味覚に差があり、No.4から
No.13の袋の方が優れていた。
【0030】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、特定の脂肪族
系ジカルボン酸を酸成分として含む熱接着性を有する柔
軟性ポリエステル系樹脂を使用することにより、香り成
分、有効成分等の吸着・収着が少なく、低分子量成分や
各種添加剤の溶出がなく、耐衝撃性に優れるだけでな
く、レトルト処理を行なっても白化を生じない包装材料
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装材料を構成する複合フィルムの一
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 印刷 2 ポリエチレンテレフタレート層 3 アルミニウム箔 4,6 接着剤 5 ポリエステル樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−96345(JP,A) 特公 昭51−48513(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 65/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一層のフィルムまたはシート
    からなる基材フィルムの内容物と接する側に、グリコー
    ル成分として1,4−ブタンジオールを主成分とし、酸
    成分としてHOC−(A)−COH(Aは直鎖部分
    の炭素原子数が4又は5の直鎖または分岐のアルキレン
    基を表す。)で示される脂肪族系ジカルボン酸を少なく
    とも35モル%含むポリエステル系樹脂層を設けてなる
    ことを特徴とする包装材料。
JP3122712A 1991-04-25 1991-04-25 包装材料 Expired - Lifetime JP2762174B2 (ja)

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