JP2899323B2 - ヒートシール性包装材料の製造方法 - Google Patents

ヒートシール性包装材料の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は内容物の変質を防止し、かつヒートシール性
の良好なポリエステル樹脂系包装材料に関する。
[従来の技術] 従来、軟包装材料、容器材料、蓋材等の包装材料とし
ては一般にポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィンが一般に用いられ、これら相互をヒートシールす
る方式によって封止されていた。
しかし、ポリオレフィンからなる包装材料はフィルム
等に成形する過程で酸化防止剤、その他添加剤が溶出
し、これらが包装された内容物に移行し、さらにポリオ
レフィン臭の移行による内容物の変味、異臭の発生の問
題、内容物中の着香成分その他有効成分の包装材への吸
着の問題がある。
上記吸着は、溶解度パラメーター(SP値)と相関関係
があることが知られており、例えば特開昭57−163654号
などに示されている。
即ち、SP値は、プラスチック材料を揮発性のある溶剤
に溶解する際の溶解のしやすさを示す数値であって、プ
ラスチック材料のSP値と溶剤のSP値が近いほど溶解しや
すい、即ち吸着量が大きくなる。SP値は一般に高分子物
質と溶剤の蒸発潜熱、蒸発熱などから算出される。
事実、ポリエチレンはリモネンの吸着が大きいがリモ
ネンのSP値は8.33、ポリエチレンのSP値は8.00である。
このような問題を改善するため異臭発生がなく、しか
も吸着性に優れたポリエチレンテレフタレート(PET)
を包装材料の最内層として用いることが提案されてい
る。しかし、PETはヒートシール性に問題があり、その
ための解決が要望されていた。
包装材料としてのヒートシール性は、120〜180℃のヒ
ートシール温度で1.0kg/15mm巾以上のシール強度(T型
剥離)がなければ不十分である。
[発明が解決しようとする課題] 吸着性、ヒートシール性を満足させるためには、酸成
分、ジオール成分を種々組み合わせた共重合体を検討す
ることが有効であるが、従来はその組成を適当に組み合
わせて共重合ポリエステルを作成し、その後吸着性、ヒ
ートシール性等について評価するといった、試行錯誤を
繰り返さなければならなかった。
そこで本発明者らは、種々の共重合ポリエステルにつ
いて検討を重ねた結果、SP値と各成分のモル%に一定の
相関関係が成立することを見出し、このSP値を規定する
ことにより吸着性を満足させることができ、しかもヒー
トシール製についても満足させることがわかり、本発明
を完成するに致った。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明は式[1]で算出される溶解度パラメー
タの値がYが9.8以上となるように、ジカルボン酸成分a
1ないしa5のうち少なくとも2成分と、ジオール成分b1
及びb2のうち少なくとも1成分とを配合して共重合ポリ
エステル樹脂を合成し、この共重合ポリエステル樹脂を
内面層として形成するヒートシール性包装材料の製造方
法: Y=9.949−0.003a1+0.007a2 +0.003a3+0.002a4−0.018a5 +0.001b1−0.002b2 …[1] (式中 a1=テレフタル酸、 a2=イソフタル酸、a3=アジピン酸 a4=グルタル酸,a5=ダイマー酸 b1=エチレングリコール、 b2=1,4−ブタンジオール のモル%であり、a1〜a5のいずれか2以上、b1,b2のい
ずれか1以上が必ず存在する)を提供するものである。
吸着性の目安として、香気成分であるリモネンの吸着
量を指標とすることが一般に行なわれている。ポリエチ
レンのリモネン吸着量を測定したところ34mg/gであっ
た。
そこで、まず種々の共重合ポリエステルのSP値(実験
値)(A)とリモネン吸着量(B)との関係を各々プロ
ットして図2を得た。
そこでポリエチレンのリモネン吸着量を上図に適用し
てSP値を求めると、A=9.8となり、従ってAが9.8以上
であれば共重合ポリエステルは吸着性を満足させること
がわかった。
上記結果に従い、SP値を満足させるポリエステルの各
成分のモル%を検討、解析したところ、上記式[1]が
導かれた。
[作用] 本発明の包装材料は少なくとも内面層がSP値として9.
8以上、酸成分を2以上含む共重合ポリエステル樹脂か
ら構成されているため、内容物中の香料等の有効成分の
吸着を著しく改善することができ、かつヒートシール性
にすぐれたものとなる。
[実施例] 以下、本発明の包装材料を図面を参照して説明する。
図面は3層構造の例を示すもので、本発明の特徴をな
す共重合ポリエステル樹脂からなる内面層1と,この内
面層上に中間層2を介して積層された外面層とからなっ
ている。内面層1は酸成分としてテレフタル酸、イソフ
タル酸、アジピン酸、グルタル酸、ダイマー酸から選ば
れる少なくとも2種からなるものを主成分とし、ジオー
ル成分としてエチレングリコール及び1,4−ブタンジオ
ールから選ばれる少なくとも1種を含み上記式[1]の
Y値が9.8以上のポリエステル樹脂から構成されてい
る。
中間層2及び外面層3は包装材料の使用目的に応じ適
宜選択し得るものであり、例えば良好なバリアー性を必
要とする場合は、中間層2として、エチレンビニルアル
コール(EVOH)、アルミニウム箔等の金属箔、ポリ塩化
ビニリデン(PVDC)等を用い、外面層3としてポリエチ
レンテレフタレート(PET)等を用いることができる。
なお、使用目的に応じて上記中間層2を省いたり、あ
るいは中間層2を2層以上の積層体としてもよい。
例えば内容物の包装材への吸着防止のみを主として考
慮する場合は中間層2を省き、内面層1として上述の構
成からなるポリエステル樹脂(例えば厚み20〜50μm)
を用い、外面層3としてポリエチレンテレフタレート、
ナイロンあるいは二軸延伸ポリプロピレンを用いた2層
構造のものとしてもよい。
次に本発明の包装材料をPETからなる容器に対する蓋
材として用いた具体例について説明する。
上記容器内にリモネンを含む飲料水を密封し、上記蓋
体に170時間接触させたのち、この飲料水を取り出し、
蓋体中に吸着したリモネンを所定量の酢酸エチルで抽出
し、溶液中のリモネンをガスクロマトグラフィで測定し
た。
その結果を表1に示す。なお、同表中には、同時にヒ
ートシール強度、ガラス転移点(Tg)及び融点(Tm)も
示すとともに、比較例も併せて示した。
蓋材は二軸延伸PET(厚さ25μm)シートの内面に下
記表1に示す組成のポリエステル樹脂をコーティング
(厚み50μm)したものを用いた。
[発明の効果] 以上述べたように、包装材料として好ましい性質を有
する共重合ポリエステルを得るためには、各成分比を本
発明に示される式に適用して計算することができるの
で、従来のように試行錯誤することなく目的とする共重
合ポリエステルを得ることができ、そして、本発明で得
られる包装材料は上述の共重合ポリエステルを内面層と
して用いているので、内容物中の着香料等の有効成分の
吸着が極めて少なく、かつヒートシール性も良好なた
め、食品、トイレタリー製品、医薬品等種々の包装材料
として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の包装材料の一例を示す断面図、第2図
は本発明を説明する線図である。 1……内面層、2……中間層、3……外面層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−163654(JP,A) 特開 昭59−59435(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 65/40 C08G 63/00 - 63/91

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式[1] Y=9.949−0.003a1+0.007a2+0.003a3+0.002a4 −0.018a5+0.001b1−0.002b2 …[1] (式中 a1=テレフタル酸、 a2=イソフタル酸、a3=アジピン酸、 a4=グルタル酸,a5=ダイマー酸 b1=エチレングリコール b2=1,4−ブタンジオールのモル%である。) で算出される溶解度パラメータの値Yが9.8以上となる
    ように、ジカルボン酸成分a1ないしa5のうち少なくとも
    2成分と、ジオール成分b1及びb2のうち少なくとも1成
    分とを配合して共重合ポリエステル樹脂を合成し、この
    共重合ポリエステル樹脂を内面層として形成するヒート
    シール性包装材料の製造方法。
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JP2762174B2 (ja) * 1991-04-25 1998-06-04 凸版印刷株式会社 包装材料
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