JP2760836B2 - ジオキサン系液晶物質 - Google Patents
ジオキサン系液晶物質Info
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- JP2760836B2 JP2760836B2 JP5379189A JP5379189A JP2760836B2 JP 2760836 B2 JP2760836 B2 JP 2760836B2 JP 5379189 A JP5379189 A JP 5379189A JP 5379189 A JP5379189 A JP 5379189A JP 2760836 B2 JP2760836 B2 JP 2760836B2
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- Japan
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- liquid crystal
- compound
- trifluoro
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はジオキサン環を含む液晶、さらに詳細には、
スメクチック液晶物質、特に強誘電性液晶物質及び三安
定状態を示す液晶物質に関するものである。
スメクチック液晶物質、特に強誘電性液晶物質及び三安
定状態を示す液晶物質に関するものである。
従来技術、発明の解決しようとする課題 液晶表示素子は、1)低電圧作動性、2)低消費電力
性、3)薄形表示、4)受光型などの優れた特長を有す
るため、現在まで、TN方式、STN方式、Gest-Host方式な
どが開発され実用化されている。
性、3)薄形表示、4)受光型などの優れた特長を有す
るため、現在まで、TN方式、STN方式、Gest-Host方式な
どが開発され実用化されている。
しかし、現在広く利用されているネマチック液晶を用
いたものは、応答速度が数msec〜数十msecと遅い欠点が
あり、応用上種々の制約を受けている。
いたものは、応答速度が数msec〜数十msecと遅い欠点が
あり、応用上種々の制約を受けている。
これらの問題を解決するため、STN方式や薄層トラン
ジスタなどを用いたアクティブマトリックス方式などが
開発されたが、STN型表示素子は、表示コントラストや
視野角などの表示品位は優れたものとなったが、セルギ
ャップやチルト角の制御に高い精度を必要とすることや
応答がやや遅いことなどが問題となっている。
ジスタなどを用いたアクティブマトリックス方式などが
開発されたが、STN型表示素子は、表示コントラストや
視野角などの表示品位は優れたものとなったが、セルギ
ャップやチルト角の制御に高い精度を必要とすることや
応答がやや遅いことなどが問題となっている。
このため、応答性のすぐれた新しい液晶表示方式の開
発が要望されており、光学応答時間がμsecオーダーと
極めて短かい超高速デバイスが可能になる強誘電性液晶
の開発が試みられてきた。
発が要望されており、光学応答時間がμsecオーダーと
極めて短かい超高速デバイスが可能になる強誘電性液晶
の開発が試みられてきた。
強誘電性液晶は、1975年、Meyer等によりDOBAMBC〔p
−デシルオキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチル
ブチルシンナメート〕が初めて合成された。さらに、19
80年ClarkとLagawallによりDOBAMBCのサブマイクロ秒の
高速応答、メモリー特性など表示ディバイス上の特性が
報告されて以来、強誘電性液晶が大きな注目を集めるよ
うになった。**(N.A.Clark,et al.,Appl.Phys.Lett.3
6,899(1980)) しかし、彼らの方式には、実用化に向けて多くの技術
的課題が有り、特に室温で強誘電性液晶を示す材料は無
く、表示ディスプレーに不可欠な液晶分子の配列制御に
有効かつ実用的な方法も確立されていなかった。
−デシルオキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチル
ブチルシンナメート〕が初めて合成された。さらに、19
80年ClarkとLagawallによりDOBAMBCのサブマイクロ秒の
高速応答、メモリー特性など表示ディバイス上の特性が
報告されて以来、強誘電性液晶が大きな注目を集めるよ
うになった。**(N.A.Clark,et al.,Appl.Phys.Lett.3
6,899(1980)) しかし、彼らの方式には、実用化に向けて多くの技術
的課題が有り、特に室温で強誘電性液晶を示す材料は無
く、表示ディスプレーに不可欠な液晶分子の配列制御に
有効かつ実用的な方法も確立されていなかった。
この報告以来、液晶材料/デバイス両面からの様々な
試みがなされ、ツイスト二状態間のスイッチングを利用
した表示デバイスが試作されたが、高いコントラストや
適正な閾値特性が得られていない。
試みがなされ、ツイスト二状態間のスイッチングを利用
した表示デバイスが試作されたが、高いコントラストや
適正な閾値特性が得られていない。
このような観点から他のスイッチング方式についても
探索され、過渡的な散乱方式が提案された。その後、19
88年に本発明者らによる三安定状態液晶の三状態スイッ
チング方式が報告された。****(A.D.L.Chandani,T.Hag
iwara,Y.Suzuki et al.,Japan J.of Appl.Phys.,27,
(5),L729-L723(1988)) 三状態スイッチング方式は、液晶分子配向において従
来の双安定状態とは基本的に異なる三安定状態を示す液
晶相S(3) *が示す駆動電圧に対する明確な閾特性とヒス
テリシス特性とを応用するものであり、単純マトリック
ス方式で大画面の動画像表示が実現できる画期的な駆動
方法と考えられる。
探索され、過渡的な散乱方式が提案された。その後、19
88年に本発明者らによる三安定状態液晶の三状態スイッ
チング方式が報告された。****(A.D.L.Chandani,T.Hag
iwara,Y.Suzuki et al.,Japan J.of Appl.Phys.,27,
(5),L729-L723(1988)) 三状態スイッチング方式は、液晶分子配向において従
来の双安定状態とは基本的に異なる三安定状態を示す液
晶相S(3) *が示す駆動電圧に対する明確な閾特性とヒス
テリシス特性とを応用するものであり、単純マトリック
ス方式で大画面の動画像表示が実現できる画期的な駆動
方法と考えられる。
これらの三安定状態を示す相S(3) *を相系列に有する
液晶化合物は、特許の開示において、本発明者の開示し
た特願昭63-21159号、特願昭63-21160号以外には報告さ
れていない。
液晶化合物は、特許の開示において、本発明者の開示し
た特願昭63-21159号、特願昭63-21160号以外には報告さ
れていない。
本発明は、上記の問題点を鑑み、複素環を含む液晶化
合物について鋭意検討した結果、複素環として、ジオキ
サン環を含む液晶化合物が化学的・光化学的に安定で、
しかも大きい誘電異方性を有し、さらに従来の強誘電性
液晶では得られなかった室温を含む非常に広い範囲で三
安定状態を示す液晶相S(3) *相を示すことを見い出し
た。三安定状態を示すS(3) *相を利用した新しい電気光
学素子や液晶ディスプレーなどに応用が期待できる、新
規な液晶化合物を提供するものである。
合物について鋭意検討した結果、複素環として、ジオキ
サン環を含む液晶化合物が化学的・光化学的に安定で、
しかも大きい誘電異方性を有し、さらに従来の強誘電性
液晶では得られなかった室温を含む非常に広い範囲で三
安定状態を示す液晶相S(3) *相を示すことを見い出し
た。三安定状態を示すS(3) *相を利用した新しい電気光
学素子や液晶ディスプレーなどに応用が期待できる、新
規な液晶化合物を提供するものである。
課題を解決するための手段 本発明は、一般式 で示される液晶化合物である。
式(1)中、R1は炭素数1〜20のアルキル基、アルコ
キシ基又はアルキルカルボニルオキシ基、で R1の好ましいものはCnH2n+1−、CnH2n+1O−又は である。CnH2n+1は好ましくはペンチル基(C5H11)、オ
クチル基(C8H17)、ノニル基(C9H19)およびデシル基
(C10H21)などである。
キシ基又はアルキルカルボニルオキシ基、で R1の好ましいものはCnH2n+1−、CnH2n+1O−又は である。CnH2n+1は好ましくはペンチル基(C5H11)、オ
クチル基(C8H17)、ノニル基(C9H19)およびデシル基
(C10H21)などである。
式(1)中 である。
R′は水素原子または低級アルキル基で例えばメチル
基、またはエチル基、lは1〜16の整数である。
基、またはエチル基、lは1〜16の整数である。
Xの好ましいものは -OCH2-,-OCH2CH2-,-OCH2CH2CH2-,-CH2O-,-CH2CH2O-,-CH
2CH2CH2O-基などである。
2CH2CH2O-基などである。
−O−,−S−,又は−CH2O−基である。
ZはCF3,C2F5,CHF2,CH2F,CClF2,CCl2F,CH3CCl2、又はC3
F7基; R3は炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基、ア
ラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカル
ボニルアルキル基、置換ビニル基、置換シクロプロピル
基、置換エポキシ基、アルコキシアルキル基であり、m
は0〜20の整数、好ましくは0〜10の整数である。
F7基; R3は炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基、ア
ラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカル
ボニルアルキル基、置換ビニル基、置換シクロプロピル
基、置換エポキシ基、アルコキシアルキル基であり、m
は0〜20の整数、好ましくは0〜10の整数である。
Zは好ましくはCF3基、C2F5基およびC3F7基である。
さらに好ましくは、 mは0〜10の整数、nは1〜10の整数、CnH2n+1基は好
ましくはペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、ZはCF3基、C2F5基およびC3F7基であ
る。
ましくはペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、ZはCF3基、C2F5基およびC3F7基であ
る。
上記式中R2は以下に示す光学活性アルコール類から誘
導されるものである。
導されるものである。
1,1,1−トリフルオロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1−ジフルオロ−2−C6〜C16アルカノール 1−モノフルオロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−3−C6〜C16アルカノール 1−モノフルオロ−1,1−ジクロロ−2−C6〜C16アルカ
ノール 1,1,1−トリクロロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1−ジフルオロ−1−モノクロロ−2−C6〜C16アルカ
ノール 1−トリフルオロメチル−1−フェニルメタノール 1−トリフルオロメチル−2−フェニルエタノール 1−トリフルオロメチル−3−フェニルプロパノール 1,1,1−トリフルオロ−3−デセン−2−オール 1,1,1−トリフルオロ−3−ヘプテン−2−オール メチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート エチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート プロピル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート ブチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート ペンチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート ヘキシル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート ヘプチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート オクチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート ノニル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート デシル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート 上記に示す含ハロゲンアルコール類の合成方法につい
ては、以下の文献等に一部例示されている方法により製
造した。
ノール 1,1,1−トリクロロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1−ジフルオロ−1−モノクロロ−2−C6〜C16アルカ
ノール 1−トリフルオロメチル−1−フェニルメタノール 1−トリフルオロメチル−2−フェニルエタノール 1−トリフルオロメチル−3−フェニルプロパノール 1,1,1−トリフルオロ−3−デセン−2−オール 1,1,1−トリフルオロ−3−ヘプテン−2−オール メチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート エチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート プロピル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート ブチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート ペンチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート ヘキシル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート ヘプチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート オクチル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチ
レート ノニル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート デシル−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレ
ート 上記に示す含ハロゲンアルコール類の合成方法につい
ては、以下の文献等に一部例示されている方法により製
造した。
1)J.Org.Chem.,52,(15),3211(1987) 2)科学、56,(9),531(1986) 上記一般式(1)で表わされる液晶化合物中特に好ま
しいものは次のものである。
しいものは次のものである。
式(1)中、R1は炭素数4〜20のアルキル基、アルコ
キシ基又はアルキルカルボニルオキシ基で、R1の好まし
いものはCnH2n+1,CnH2n+1O又は である。CnH2n+1は好ましくはnが5より10である直鎖
のアルキル基である。
キシ基又はアルキルカルボニルオキシ基で、R1の好まし
いものはCnH2n+1,CnH2n+1O又は である。CnH2n+1は好ましくはnが5より10である直鎖
のアルキル基である。
−CH2O−,−O−,又は−O−CH2−基である。
Xの特に好ましいものは である。
−O−,−S−,−CH2O−基である。
ZはCF3,C2F5,CHF2,CH2F,CClF2,CCl2F,CF3CCl2,又はC3
F7基;R3は炭素数3〜15の直鎖状又は分岐状アルキル基
である。
F7基;R3は炭素数3〜15の直鎖状又は分岐状アルキル基
である。
mは0〜15の整数、好ましくは0〜10の整数である。
Zは好ましくはCF3基、C2F5基およびC3F7基である。
さらに好ましくは、 CnH2n+1基は好ましくはペンチル基、ヘキシル基、オク
チル基、ノニル基デシル基、ZはCF3基およびC2F5基で
ある。
チル基、ノニル基デシル基、ZはCF3基およびC2F5基で
ある。
上記式中R2は下記の光学活性アルコール類から誘導さ
れるものである。
れるものである。
1,1,1−トリフルオロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1−ジフルオロ−2−C6〜C16アルカノール 1−モノフルオロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−3−C6〜C16アルカノール 1−モノフルオロ−1,1−ジクロロ−2−C6〜C16アルカ
ノール 1,1,1−トリクロロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1−ジフルオロ−1−モノクロロ−2−C6〜C16アルカ
ノール 3)一般式(1)で表わされる液晶化合物中三安定状態
を示す液晶化合物は次のようである。
ノール 1,1,1−トリクロロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1−ジフルオロ−1−モノクロロ−2−C6〜C16アルカ
ノール 3)一般式(1)で表わされる液晶化合物中三安定状態
を示す液晶化合物は次のようである。
式(1)中、R1は炭素数5〜20のアルキル基、アルコ
キシ基又はアルキルカルボニルオキシ基で、R1の好まし
いものはCnH2n+1−又はCnH2n+1O−基である。CnH2n+1は
好ましくはnが6〜10である直鎖のアルキル基である。
キシ基又はアルキルカルボニルオキシ基で、R1の好まし
いものはCnH2n+1−又はCnH2n+1O−基である。CnH2n+1は
好ましくはnが6〜10である直鎖のアルキル基である。
ZはCF3,C2F5,CHF2,CH2F,CClF2,CCl2F,CF3CCl2;R3は炭
素数3〜15の直鎖状又は分岐状アルキル基である。mは
0〜3の整数、好ましくは0〜1の整数である。
素数3〜15の直鎖状又は分岐状アルキル基である。mは
0〜3の整数、好ましくは0〜1の整数である。
Zは好ましくはCF3基およびC2F5基である。さらに好
ましくは CnH2n+1基は好ましくはペンチル基、ヘキシル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基。ZはCF3基、およびC2F5
基である。
ましくは CnH2n+1基は好ましくはペンチル基、ヘキシル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基。ZはCF3基、およびC2F5
基である。
上記式(1)中のR2は下記の光学活性アルコール類か
ら誘導されるものである。
ら誘導されるものである。
1,1,1−トリフルオロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1−ジフルオロ−2−C6〜C16アルカノール 1−モノフルオロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−3−C6〜C16アルカノール 1−モノフルオロ−1,1−ジクロロ−2−C6〜C16アルカ
ノール 1,1,1−トリクロロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1−ジフルオロ−1−モノクロロ−2−C6〜C16アルカ
ノール 本発明の化合物の製造法の1例を示せば次のようであ
る。
ノール 1,1,1−トリクロロ−2−C6〜C16アルカノール 1,1−ジフルオロ−1−モノクロロ−2−C6〜C16アルカ
ノール 本発明の化合物の製造法の1例を示せば次のようであ
る。
(式中R1,R2は前記と同意義を示す)。
すなわち、 〔A〕マロン酸エチルにナトリウムアルコラートとアル
キルブロミドとを反応させて2−アルキルマロン酸エチ
ルを得、次にこのエステルをエーテル又はテトラヒドロ
フラン溶媒中で水素化リチウムアルミニウムを用いて還
元し、2−アルキル−1,3−プロパンジオール(1)を
得る。次に得られた化合物(1)に4−シアノベンズア
ルデヒドを作用させて2−(4′−シアノフェニル)−
5−アルキル−1,3−ジオキサン(2)を得る。次に得
られた化合物(2)を苛性カリとエチレングリコールと
の存在でシアノ基を加水分解して2−(4′−カルボキ
シフェニル)−5−アルキル−1,3−ジオキサン(3)
を得る。次に化合物(3)をチオニルクロリドを作用さ
せて相当する酸塩化物(4)を得る。
キルブロミドとを反応させて2−アルキルマロン酸エチ
ルを得、次にこのエステルをエーテル又はテトラヒドロ
フラン溶媒中で水素化リチウムアルミニウムを用いて還
元し、2−アルキル−1,3−プロパンジオール(1)を
得る。次に得られた化合物(1)に4−シアノベンズア
ルデヒドを作用させて2−(4′−シアノフェニル)−
5−アルキル−1,3−ジオキサン(2)を得る。次に得
られた化合物(2)を苛性カリとエチレングリコールと
の存在でシアノ基を加水分解して2−(4′−カルボキ
シフェニル)−5−アルキル−1,3−ジオキサン(3)
を得る。次に化合物(3)をチオニルクロリドを作用さ
せて相当する酸塩化物(4)を得る。
〔B〕次に4−ベンジルオキシ安息香酸クロリドに、ピ
リジン存在下に光学活性な1−トリフルオロメチル−1
−アルカノールを加え、4−ベンジルオキシ安息香酸−
1−トリフルオロメチル−1−アルキルエステル(5)
を得、得られた化合物(5)をPd−カーボンを触媒とし
て水添反応して4−ヒドロキシ安息香酸−1−トリフル
オロ−メチル−1−アルキルエステル(6)を得る。
リジン存在下に光学活性な1−トリフルオロメチル−1
−アルカノールを加え、4−ベンジルオキシ安息香酸−
1−トリフルオロメチル−1−アルキルエステル(5)
を得、得られた化合物(5)をPd−カーボンを触媒とし
て水添反応して4−ヒドロキシ安息香酸−1−トリフル
オロ−メチル−1−アルキルエステル(6)を得る。
〔C〕次に2−(4′−カルボキシフェニル)−5−ア
ルキル−1,3−ジオキサン(3)の酸塩化物(4)と4
−ヒドロキシ安息香酸−1−トリフルオロメチル−1−
アルキルエステル(6)とを反応させて目的化合物であ
る4−(5−アルキル−1,3−ジオキサン−2−イル)
安息香酸−4′−(1−トリフルオロメチルアルキルオ
キシカルボニル)フェニルエステル(7)を得る。
ルキル−1,3−ジオキサン(3)の酸塩化物(4)と4
−ヒドロキシ安息香酸−1−トリフルオロメチル−1−
アルキルエステル(6)とを反応させて目的化合物であ
る4−(5−アルキル−1,3−ジオキサン−2−イル)
安息香酸−4′−(1−トリフルオロメチルアルキルオ
キシカルボニル)フェニルエステル(7)を得る。
以下に実施例を掲げて本発明を説明するが、これに限
定されるものではない。
定されるものではない。
実施例1 1)(R)−(+)−4−ベンジルオキシ安息香酸−1
−トリフルオロメチルノニルエステルの合成 4−ベンジルオキシ安息香酸クロリド3.6gと(R)−
(+)−1,1,1−トリフルオロ−2−デカノール2.2g
(〔α〕d=+22.3°)とをピリジン35mLに加え、室温
にて12時間撹拌し、次いで反応液を氷水中に注ぎ、塩化
メチレンにて抽出し、塩化メチレン層を1N炭酸ナトリウ
ム溶液、水、希塩酸、水にて順次洗浄して有機層を回収
し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥して溶媒を留去し、
さらにトルエン−シリカゲルクロマトにかけ、上記の目
的化合物2.0gを得た。
−トリフルオロメチルノニルエステルの合成 4−ベンジルオキシ安息香酸クロリド3.6gと(R)−
(+)−1,1,1−トリフルオロ−2−デカノール2.2g
(〔α〕d=+22.3°)とをピリジン35mLに加え、室温
にて12時間撹拌し、次いで反応液を氷水中に注ぎ、塩化
メチレンにて抽出し、塩化メチレン層を1N炭酸ナトリウ
ム溶液、水、希塩酸、水にて順次洗浄して有機層を回収
し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥して溶媒を留去し、
さらにトルエン−シリカゲルクロマトにかけ、上記の目
的化合物2.0gを得た。
2)(R)−(+)−4−ヒドロキシ安息香酸−1−ト
リフルオロメチルノニルエステルの合成 上記1)項で得られた化合物をメタノール50mlに溶解
し、10%担持Pd−カーボン0.2gを加え、水素加圧下水添
反応を行ない、上記の目的化合物1.52gを得た。
リフルオロメチルノニルエステルの合成 上記1)項で得られた化合物をメタノール50mlに溶解
し、10%担持Pd−カーボン0.2gを加え、水素加圧下水添
反応を行ない、上記の目的化合物1.52gを得た。
3)(R)−(+)−4−(5−n−ペンチル−トラン
ス−1,3−ジオキサン−2−イル)安息香酸−4′−
(1−トリフルオロメチルノニルオキシカルボニル)フ
ェニルエステルの合成 常法により合成した4−(5−ペンチル−1,3−ジオ
キサン−2−イル)ベンゾニトリル2.2gをエチレングリ
コール溶媒にてアルカリ加水分解して得られた4−(5
−n−ペンチル−トランス−1,3−ジオキサン−2−イ
ル)−安息香酸を過剰の塩化チオニルと共に還流下にて
6時間反応させた後、未反応の塩化チオニルを留去して
酸クロリド体1.74gを得た。
ス−1,3−ジオキサン−2−イル)安息香酸−4′−
(1−トリフルオロメチルノニルオキシカルボニル)フ
ェニルエステルの合成 常法により合成した4−(5−ペンチル−1,3−ジオ
キサン−2−イル)ベンゾニトリル2.2gをエチレングリ
コール溶媒にてアルカリ加水分解して得られた4−(5
−n−ペンチル−トランス−1,3−ジオキサン−2−イ
ル)−安息香酸を過剰の塩化チオニルと共に還流下にて
6時間反応させた後、未反応の塩化チオニルを留去して
酸クロリド体1.74gを得た。
先に合成した(R)−(+)−4−ヒドロキシ安息香
酸−1−トリフルオロメチルノニルエステル1.52gと上
記酸クロリド体1.74gとをピリジン20mLに加えて室温に
て一昼夜反応させた。次いで、反応液を氷水に注ぎ、塩
化メチレンにて抽出し、塩化メチレン層を1N炭酸ナトリ
ウム溶液、水、希塩酸、水にて順次洗浄して、有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去して、粗
生成物を得た。
酸−1−トリフルオロメチルノニルエステル1.52gと上
記酸クロリド体1.74gとをピリジン20mLに加えて室温に
て一昼夜反応させた。次いで、反応液を氷水に注ぎ、塩
化メチレンにて抽出し、塩化メチレン層を1N炭酸ナトリ
ウム溶液、水、希塩酸、水にて順次洗浄して、有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去して、粗
生成物を得た。
これをトルエン−シリカゲルクロマトにかけ、光学活
性な目的物1.1g(▲〔α〕D 20=+28.9°)を得た。
性な目的物1.1g(▲〔α〕D 20=+28.9°)を得た。
実施例1の目的液晶化合物の相転移は次の通りであ
る。
る。
さらにこの目的化合物の赤外線吸収スペクトル図(KB
r)を第1図に示す。
r)を第1図に示す。
実施例2 1)4−ベンジルオキシ安息香酸−1−トリフルオロメ
チルヘプチルエステルの合成 4−ベンジルオキシ安息香酸クロリド4.3gを塩化メチ
レン50mlに溶解させ、次いで光学活性な1,1,1−トリフ
ルオロ−2−オクタノール2.9gとジメチルアミノピリジ
ン0.6gとトリエチルアミン1.7gとを塩化メチレン50mlに
溶解した溶液を氷冷下にて少量づつ加えた。
チルヘプチルエステルの合成 4−ベンジルオキシ安息香酸クロリド4.3gを塩化メチ
レン50mlに溶解させ、次いで光学活性な1,1,1−トリフ
ルオロ−2−オクタノール2.9gとジメチルアミノピリジ
ン0.6gとトリエチルアミン1.7gとを塩化メチレン50mlに
溶解した溶液を氷冷下にて少量づつ加えた。
反応混合物を室温に戻し、一昼夜反応させ、反応液を
氷水に投入し、塩化メチレンにて抽出し塩化メチレン相
を希塩酸、水、1N炭酸ナトリウム水溶液、水にて順次洗
浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥して溶媒を留去
し、粗生成物を得た。これをトルエン−シリカゲルクロ
マトグラフで処理し、さらにエタノールにて再結晶して
目的物3.8gを得た。
氷水に投入し、塩化メチレンにて抽出し塩化メチレン相
を希塩酸、水、1N炭酸ナトリウム水溶液、水にて順次洗
浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥して溶媒を留去
し、粗生成物を得た。これをトルエン−シリカゲルクロ
マトグラフで処理し、さらにエタノールにて再結晶して
目的物3.8gを得た。
2)4−ヒドロキシ安息香酸−1−トリフルオロメチル
ヘプチルエステルの合成 1)で得られた化合物をメタノール100mlに溶解し、1
0%担持Pd−カーボン0.4gを加え、水素雰囲気下水添反
応を行ない、目的化合物2.8gを得た。
ヘプチルエステルの合成 1)で得られた化合物をメタノール100mlに溶解し、1
0%担持Pd−カーボン0.4gを加え、水素雰囲気下水添反
応を行ない、目的化合物2.8gを得た。
3)4−(5−n−ノニル−トランス−1,3−ジオキサ
ン−2−イル)安息香酸−4′−(1−トリフルオロメ
チルヘプチルオキシカルボニル)フェニルエステルの合
成 常法により合成した4−(5−ノニル−トランス−1,
3−ジオキサン−2−イル)ベンゾニトリルをエチレン
グリコール溶媒にてアルカリ加水分離し、4−(5−ノ
ニル−トランス−1,3−ジオキシ−2−イル)安息香酸
を得た。この安息香酸誘導体0.700gと2)で得た4−ヒ
ドロキシ安息香酸−1−トリフルオロメチルヘプチルエ
ステル0.537gとジシクロヘキシルカルボジイミド0.546g
とごく少量のジメチルアミノピリジンを30mlのテトラヒ
ドロフラン中に入れ室温にて一昼夜反応させた。濾過
し、不溶解分を除去した後、テトラヒドロフランを留去
した。残渣物をシリカゲルクロマトグラフにて精製し、
さらにエタノールにて再結晶し、光学活性な目的化合物
0.179gを得た。その光学旋光度は▲〔α〕D 20▲=−30.
47°であった。
ン−2−イル)安息香酸−4′−(1−トリフルオロメ
チルヘプチルオキシカルボニル)フェニルエステルの合
成 常法により合成した4−(5−ノニル−トランス−1,
3−ジオキサン−2−イル)ベンゾニトリルをエチレン
グリコール溶媒にてアルカリ加水分離し、4−(5−ノ
ニル−トランス−1,3−ジオキシ−2−イル)安息香酸
を得た。この安息香酸誘導体0.700gと2)で得た4−ヒ
ドロキシ安息香酸−1−トリフルオロメチルヘプチルエ
ステル0.537gとジシクロヘキシルカルボジイミド0.546g
とごく少量のジメチルアミノピリジンを30mlのテトラヒ
ドロフラン中に入れ室温にて一昼夜反応させた。濾過
し、不溶解分を除去した後、テトラヒドロフランを留去
した。残渣物をシリカゲルクロマトグラフにて精製し、
さらにエタノールにて再結晶し、光学活性な目的化合物
0.179gを得た。その光学旋光度は▲〔α〕D 20▲=−30.
47°であった。
本目的化合物は三安定状態液晶相を示す液晶化合物で
あり、相転移点はホットステージによる顕微鏡観察によ
り次のとおりである。
あり、相転移点はホットステージによる顕微鏡観察によ
り次のとおりである。
ここでS(3) *は三安定状態液晶相を示すものである。
上記目的化合物の赤外線吸収スペクトル(KBr)を第
2図に、核磁気共鳴スペクトルを表1に示した。
2図に、核磁気共鳴スペクトルを表1に示した。
実施例3 1)(R)−(+)−1−トリフルオロメチル−2−エ
トキシカルボニルエチル−4−ベンジルオキシベンゾエ
ート 4−ベンジルオキシベンゾイルクロリド1.8gを塩化メ
チレン30mlに溶解し、次いで(R)−(+)−エチル−
4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレート1.2g
(〔α〕d=+21.8°)、トリエチルアミン0.7gおよび
ジメチルアミノピリジン0.2gを塩化メチレン20mlに溶か
したものを、氷冷下少量ずつ滴下した。滴下後、反応液
を室温に戻して、12時間撹拌した。次いで反応液を氷水
中に注ぎ、塩化メチレンにて抽出し、塩化メチレン層を
希塩酸、水、1N炭酸ナトリウム水溶液、水にて順次洗浄
して有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し
て溶媒を留去し、さらにシリカゲルクロマトグラフ法
(トルエン展開液)により精製して、目的化合物1.1gを
得た。
トキシカルボニルエチル−4−ベンジルオキシベンゾエ
ート 4−ベンジルオキシベンゾイルクロリド1.8gを塩化メ
チレン30mlに溶解し、次いで(R)−(+)−エチル−
4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブチレート1.2g
(〔α〕d=+21.8°)、トリエチルアミン0.7gおよび
ジメチルアミノピリジン0.2gを塩化メチレン20mlに溶か
したものを、氷冷下少量ずつ滴下した。滴下後、反応液
を室温に戻して、12時間撹拌した。次いで反応液を氷水
中に注ぎ、塩化メチレンにて抽出し、塩化メチレン層を
希塩酸、水、1N炭酸ナトリウム水溶液、水にて順次洗浄
して有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し
て溶媒を留去し、さらにシリカゲルクロマトグラフ法
(トルエン展開液)により精製して、目的化合物1.1gを
得た。
2)(R)−(+)−1−トリフルオロメチル−2−エ
トキシカルボニルエチル−4−ヒドロキシベンゾエート 上記1)項で得られた化合物をメタノール50mlに溶解
し、10%担持Pd−カーボン0.2gを加え、水素雰囲気下水
添反応を行ない目的化合物0.8gを得た。
トキシカルボニルエチル−4−ヒドロキシベンゾエート 上記1)項で得られた化合物をメタノール50mlに溶解
し、10%担持Pd−カーボン0.2gを加え、水素雰囲気下水
添反応を行ない目的化合物0.8gを得た。
3)(R)−(+)−4−(1−トリフルオロメチル−
2−エトキシカルボニルエチルオキシカルボニル)フェ
ニル−4−(5−n−ペンチル−トランス1,3−ジオキ
サン−2−イル)ベンゾエート 常法により合成した4−(5−ペンチル−トランス−
1,3−ジオキサン−2−イル)ベンゾニトリル1.2gをエ
チレングリコール溶媒にてアルカリ加水分解して得られ
た4−(5−n−ペンチル−トランス−1,3−ジオキサ
ン−2−イル)安息香酸を過剰の塩化チオニルと共に還
流下にて6時間反応させた後、未反応の塩化チオニルを
留去して酸クロリド体0.9gを得た。
2−エトキシカルボニルエチルオキシカルボニル)フェ
ニル−4−(5−n−ペンチル−トランス1,3−ジオキ
サン−2−イル)ベンゾエート 常法により合成した4−(5−ペンチル−トランス−
1,3−ジオキサン−2−イル)ベンゾニトリル1.2gをエ
チレングリコール溶媒にてアルカリ加水分解して得られ
た4−(5−n−ペンチル−トランス−1,3−ジオキサ
ン−2−イル)安息香酸を過剰の塩化チオニルと共に還
流下にて6時間反応させた後、未反応の塩化チオニルを
留去して酸クロリド体0.9gを得た。
先に合成した(R)−(+)−1−トリフルオロメチ
ル−2−エトキシカルボニルエチル−4−ヒドロキシベ
ンゾエート0.8g、トリエチルアミン0.3gおよびジメチル
アミノピリジン0.1gを塩化メチレン50mlに溶解し、上記
酸クロリド体を塩化メチレン20mlに溶かした溶液に加
え、室温にて一昼夜反応させた。
ル−2−エトキシカルボニルエチル−4−ヒドロキシベ
ンゾエート0.8g、トリエチルアミン0.3gおよびジメチル
アミノピリジン0.1gを塩化メチレン50mlに溶解し、上記
酸クロリド体を塩化メチレン20mlに溶かした溶液に加
え、室温にて一昼夜反応させた。
反応液を氷水中に注ぎ、塩化メチレンにて抽出し、塩
化メチレン層を希塩酸、水、1N炭酸ナトリウム溶液、水
の順にて洗浄して、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、溶媒を留去して、粗生成物を得た。
化メチレン層を希塩酸、水、1N炭酸ナトリウム溶液、水
の順にて洗浄して、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、溶媒を留去して、粗生成物を得た。
このものをシリカゲルカラムクロマト法(ヘキサン−
酢酸エチル混合展開液)により精製して目的化合物0.5g
(▲〔α〕D 20▼=+24.5°)。
酢酸エチル混合展開液)により精製して目的化合物0.5g
(▲〔α〕D 20▼=+24.5°)。
本液晶化合物の相転移はホットステージを用いた偏光
顕微鏡観察により以下の通りであった。
顕微鏡観察により以下の通りであった。
さらに、この液晶化合物の赤外吸収スペクトル図(KB
r)を第3図に示す。
r)を第3図に示す。
実施例4 ラピング処理したポリイミド配向膜をITO電極基板上
に有するセル厚2.3μmの液晶セルに、実施例3で得ら
れた液晶化合物をイソトロピック相において充填し、液
晶薄膜セルを作成した。
に有するセル厚2.3μmの液晶セルに、実施例3で得ら
れた液晶化合物をイソトロピック相において充填し、液
晶薄膜セルを作成した。
この薄膜セルを0.1〜1.0℃/1分間の温度勾配にて徐冷
し、SA相を配向させ、±15V、10Hzの矩形波を印加し、
フォトマルチプライヤー付偏光顕微鏡にて電気光学的応
答動作を検出したところ、第4図に示すように、SA相に
おいて印加電界に対して光学応答するエレクトロクリニ
ック効果を観察した。
し、SA相を配向させ、±15V、10Hzの矩形波を印加し、
フォトマルチプライヤー付偏光顕微鏡にて電気光学的応
答動作を検出したところ、第4図に示すように、SA相に
おいて印加電界に対して光学応答するエレクトロクリニ
ック効果を観察した。
実施例2の化合物においても同一の効果が観察され
た。
た。
実施例5 実施例2の化合物を用いた他は実施例4と全く同様の
方法にて作成した液晶セルを2枚の偏光板を直交させた
フォトマルチプライヤー付き偏光顕微鏡に、無電圧印加
時の分子長軸方向と偏光子が22.5℃をなす状態に配置し
た。この液晶セルを0.1〜1.0℃/1分間の温度勾配にてSc
*相まで徐冷した。さらに冷却してゆき、70.0℃〜18.0
℃の温度範囲において、±30V、10Hzの三角波電圧を印
加した場合を第5図に示した。印加電圧がマイナス域で
の暗状態、0ボルト域での中間状態、プラス域での明状
態と光透過率が三つの状態に変化していることを観察
し、三つの安定な液晶分子の配向状態があることを確認
した。
方法にて作成した液晶セルを2枚の偏光板を直交させた
フォトマルチプライヤー付き偏光顕微鏡に、無電圧印加
時の分子長軸方向と偏光子が22.5℃をなす状態に配置し
た。この液晶セルを0.1〜1.0℃/1分間の温度勾配にてSc
*相まで徐冷した。さらに冷却してゆき、70.0℃〜18.0
℃の温度範囲において、±30V、10Hzの三角波電圧を印
加した場合を第5図に示した。印加電圧がマイナス域で
の暗状態、0ボルト域での中間状態、プラス域での明状
態と光透過率が三つの状態に変化していることを観察
し、三つの安定な液晶分子の配向状態があることを確認
した。
発明の効果 本発明の液晶化合物は、強誘電性液晶として印加電界
に対する応答性が良好であり、液晶表示素子、液晶光学
シャッター、および非線型光機能材料への利用が可能で
ある。
に対する応答性が良好であり、液晶表示素子、液晶光学
シャッター、および非線型光機能材料への利用が可能で
ある。
また、三安定状態を示す液晶相S(3) *を応用した電気
光学素子への応用が期待できる。
光学素子への応用が期待できる。
本発明の液晶化合物は、室温を含む広い温度範囲の相
転移温度領域を有しており、単独で液晶材料として利用
できるが、他の液晶化合物と混合して使用し、相転移温
度を実用上好ましい範囲に拡張し、しかも光学応答速度
をより速くした液晶組成物を提供することができる。
転移温度領域を有しており、単独で液晶材料として利用
できるが、他の液晶化合物と混合して使用し、相転移温
度を実用上好ましい範囲に拡張し、しかも光学応答速度
をより速くした液晶組成物を提供することができる。
本発明の液晶化合物は、スメクチックA相において、
印加電界に対して光学応答を示すエレクトロクリニック
効果をあらわし、電気光学シャッターなどへの応用が可
能である。
印加電界に対して光学応答を示すエレクトロクリニック
効果をあらわし、電気光学シャッターなどへの応用が可
能である。
第1図は実施例1に示す本発明の目的化合物の赤外線吸
収スペクトル図 第2図は実施例2に示す本発明の目的化合物の赤外線吸
収スペクトル図、 第3図は実施例3に示す本発明の目的化合物の赤外線吸
収スペクトル図、 第4図は実施例3に示す本発明の目的化合物のエレクト
ロクリニック効果を示す図、 第5図は実施例2に示す本発明の目的化合物のS(3) *に
おける三安定状態の光学応答波形を示す図 である。
収スペクトル図 第2図は実施例2に示す本発明の目的化合物の赤外線吸
収スペクトル図、 第3図は実施例3に示す本発明の目的化合物の赤外線吸
収スペクトル図、 第4図は実施例3に示す本発明の目的化合物のエレクト
ロクリニック効果を示す図、 第5図は実施例2に示す本発明の目的化合物のS(3) *に
おける三安定状態の光学応答波形を示す図 である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 319/06 CAS ONLINE
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 [式中、R1は炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基
又はアルキルカルボニルオキシ基、 (R′は水素原子またはメチル基、lは1〜16の整数で
ある) −O−,−S−又は−CH2O−基、 R3は炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基、アラ
ルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボ
ニルアルキル基、置換ビニル基、置換シクロプロピル基
又は置換エポキシ基、又は置換アルコキシアルキル基、
ZはCF3、C2F5、CHF2、CH2F、CClF2、CCl2F、CF3CCl2又
はC3F7基、mは0〜20の整数である]で表わされる液晶
物質。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5379189A JP2760836B2 (ja) | 1988-03-09 | 1989-03-08 | ジオキサン系液晶物質 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5380588 | 1988-03-09 | ||
JP63-53805 | 1988-03-09 | ||
JP5379189A JP2760836B2 (ja) | 1988-03-09 | 1989-03-08 | ジオキサン系液晶物質 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01316372A JPH01316372A (ja) | 1989-12-21 |
JP2760836B2 true JP2760836B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=26394506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5379189A Expired - Lifetime JP2760836B2 (ja) | 1988-03-09 | 1989-03-08 | ジオキサン系液晶物質 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2760836B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0665154A (ja) * | 1992-08-19 | 1994-03-08 | Showa Shell Sekiyu Kk | 液晶化合物 |
JPH09165356A (ja) | 1995-12-18 | 1997-06-24 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 反強誘電性液晶化合物及び反強誘電性液晶組成物 |
US6103517A (en) * | 1996-09-11 | 2000-08-15 | Mitsubishi Gas Chemical Company | Process for the production of an optically active alcohol and a novel optically active alcohol |
JPH10139706A (ja) * | 1996-11-15 | 1998-05-26 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 光学活性アルコール及びその製造法 |
EP0853076B1 (en) * | 1997-01-14 | 2001-09-12 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Liquid crystal compound |
JPH10204036A (ja) * | 1997-01-27 | 1998-08-04 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 反強誘電性液晶化合物 |
DE69801549T2 (de) * | 1997-06-20 | 2002-04-25 | Mitsubishi Gas Chemical Co | Schwalbenschwanzförmige Flüssigkristallverbindung |
EP0978504B1 (en) * | 1998-08-07 | 2003-07-02 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Anti-ferroelectric liquid crystal compound |
JP2000063312A (ja) | 1998-08-17 | 2000-02-29 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 光学活性2級アルコール及びその製造法 |
US6870163B1 (en) | 1999-09-01 | 2005-03-22 | Displaytech, Inc. | Ferroelectric liquid crystal devices using materials with a de Vries smectic A phase |
US7083832B2 (en) | 2000-09-01 | 2006-08-01 | Displaytech, Inc. | Partially fluorinated liquid crystal material |
US6703082B1 (en) | 2001-06-20 | 2004-03-09 | Displaytech, Inc. | Bookshelf liquid crystal materials and devices |
CN103666482B (zh) * | 2012-09-10 | 2016-05-25 | 苏州汉朗光电有限公司 | 一种近晶a相液晶材料 |
-
1989
- 1989-03-08 JP JP5379189A patent/JP2760836B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01316372A (ja) | 1989-12-21 |
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