JP2755770B2 - 磁気ディスクの取付構造 - Google Patents

磁気ディスクの取付構造

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JP2755770B2 JP7662990A JP7662990A JP2755770B2 JP 2755770 B2 JP2755770 B2 JP 2755770B2 JP 7662990 A JP7662990 A JP 7662990A JP 7662990 A JP7662990 A JP 7662990A JP 2755770 B2 JP2755770 B2 JP 2755770B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、磁気ディスク装置における磁気ディスク
の取付構造に関する。
(従来の技術) 磁気ディスク装置は、近年益々大容量化と小型化が進
み、携帯可能ないわゆるラップトップ型やポータブル型
のコンピュータにも磁気ディスク装置が搭載されるよう
になってきている。
このような磁気ディスク装置の従来例の要部を第15図
に縦断面図で示してある。基台101の軸支ボス103にベア
リング105,105によってスピンドル107が軸支され、スピ
ンドル107の上端部には、下端が開口した大略中空円筒
形のロータ側となるモータハブ109の上端部111の中心が
固定されている。モータハブ109の内周面には永久磁石1
13が取付けられ、永久磁石113の内面に対向して軸支ボ
ス103にはステータコイル115が取付けられている。この
ステータコイル115と、前記モータハブ109および永久磁
石113からなるロータ側とにより、スピンドルモータ117
の要部を構成している。
モータハブ109の外周には取付フランジ119とボス部12
1が形成されており、磁気ディスク123の取付孔125を利
用して磁気ディスク123がボス部121に挿入されている。
モータハブ109上端部111には、リング状のディスク押え
体127が挿入され、ディスク押え体127を取付ねじ129を
用いて取付フランジ119に向って押圧することにより、
磁気ディスク123がモータハブ109に取付けられる。
ところが、上記した磁気ディスクの取付構造では、モ
ータハブ109に対しディスク押え体127を、スピンドル10
7の軸方向に積層し、しかもモータハブ109とディスク押
え体127との間にねじ込み方向に隙間を確保しておく必
要もあることから、磁気ディスク123を取り付けるため
に要するスペースが広くなり、この結果スピンドルモー
タ117を構成するステータコイル115および永久磁石113
を小さくざるをえず、磁気ディスク123を所定に高速回
転させる際の余裕駆動力が少なくなって回転むらが発生
する恐れがある。
これを解消するため従来では、第2図に示すように磁
気ディスク1を、ディスク取付部材としてのモータハブ
3の上端部5の外周に形成した雄ねじ7にねじ込んだデ
ィスク押え体9と、モータハブ3の外周に形成した取付
フランジ11との間に挟持固定する構造を採用する場合が
多い。この場合のスピンドルモータ15は、基台17の軸支
ボス19にベアリング21,21によってスピンドル23が軸支
され、スピンドル23の上端部にモータハブ3の上端部5
の中心部が取付けられ、永久磁石25はモータハブ3の内
周面に、ステータコイル27は軸支ボス19外周にそれぞれ
取付けられている。
取付フランジ11の上部に形成されたボス部29に磁気デ
ィスク1の取付孔1aを嵌め込んでディスク押え体9の雌
ねじ31を雄ねじ7にねじ込むとき、取付フランジ11のデ
ィスク挟持面11aと、ディスク押え体9のディスク挟持
面9aとによって磁気ディスク1が挟持固定される。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記第2図に示した従来の磁気ディス
クの取付構造は、モータハブ3の雄ねじ7とディスク挟
持面11aとの直角度、およびディスク押え体9の雌ねじ3
1とディスク挟持面9aとの直角度が何れも確保し難く、
このためディスク押え体9を締め付けて磁気ディスク1
をモータハブ3に固定した状態では、磁気ディスク1に
対して全周に均等な締め付け力を発生させることができ
ず、この結果磁気ディスク1に反りや曲げが発生し、磁
気ディスク1に対する記録再生動作に異常を来すことに
なる。
そこでこの発明は、ディスク取付部材にディスク押え
体をねじ込むことにより、ディスク取付部材の取付フラ
ンジとディスク押え体とに挟持される磁気ディスクに、
全周にわたり均等に締め付け力を発生させことを目的と
している [発明の構成] (課題を解決するための手段) 前記課題を解決するためにこの発明は、磁気ディスク
を回転させるスピンドルモータに連結されたディスク取
付部の外周に取付フランジが形成され、前記ディスク取
付部の外周に磁気ディスクの取付孔を挿入してディスク
取付部材外周に形成した雄ねじにディスク押え体の雌ね
じをねじ込んで取付フランジとディスク押え体とにより
磁気ディスクを挟持固定する磁気ディスクの取付構造に
おいて、前記取付フランジとディスク押え体とにそれぞ
れ形成されるディスク挟持面の少なくとも一方は、スピ
ンドルモータが回転している状態で切削加工したものと
し、かつ前記切削加工がされないディスク挟持面は、磁
気ディスクを弾性的に押圧可能に構成したものである (作用) ディスク押え体をディスク取付部材にねじ込んだ状態
で磁気ディスクを回転させるスピンドルモータを回転さ
せ、この状態でディスク挟持面を切削加工とすると、デ
ィスク挟持面は回転軸に対して正しく直角度が得られ
る。直角度が得られたディスク挟持面間に磁気ディスク
を挟持固定すると、磁気ディスクは全周にわたり均等に
締め付け力が付与される。また、一方のディスク挟持面
のみが上記と同様に切削加工されていて、他方のディス
ク挟持面が切削加工されていないものでは、この他方の
ディスク挟持面が磁気ディスクを弾性的に押しつけ、こ
れにより磁気ディスクは全周にわたり均等に締め付け力
が付与される。
(実施例) 以下、この発明の実施例をを図に基づいて説明する。
第1図は、この発明の第1の実施例であり、ディスク
押え体9および取付フランジ11の各ディスク挟持面9aお
よび11aを切削加工している状態を示している。この切
削加工に当たっては、まず磁気ディスク1をモータハブ
3に取付けない状態で、ディスク押え体9をディスク取
付部材3の上端部5にねじ込んでディスク押え体9をデ
ィスク取付部材3に固定する。次に、基台17に対しディ
スク取付部材3をスピンドル23と共に回転させ、例えば
突切りバイト37を用いて取付フランジ11のディスク挟持
面11aとディスク押え体9のディスク挟持面9aとの双方
を切削する。
上記切削加工の際に、ディスク取付部材3を回転駆動
させるには、スピンドルモータ15の駆動回路を用い、ス
テータコイル27に駆動電流を流してディスク取付部材3
を回転させる手段や、図示は省略したが旋盤のチャック
によってディスク押え体9をチャッキングするか、ある
いはケレをディスク押え体9に結合して用いるなど外部
からディスク取付部材3を回転させる手段を用いる。
上記手段によって切削加工されたディスク押え体9お
よび取付フランジ11の各ディスク挟持面9aおよび11a
は、スピンドルモータ15が回転している状態で切削加工
することになるので、磁気ディスク1の回転時の回転軸
となるスピンドル23の中心軸に対して直角度が正確に得
られる。切削加工後ディスク押え9を取り外し、磁気デ
ィスク1をモータハブ3に嵌め込み、再度ディスク押え
9をモータハブ3にねじ込むことにより、磁気ディスク
1をモータハブ3に取り付ける。
このようにして取り付けられた磁気ディスク1は、ス
ピンドル23に対て直角度が正確に得られているディスク
挟持面9aと11aとの間に挟持固定されるので、磁気ディ
スク1は全周にわたり均等に締め付け力が付与され、磁
気ディスク1の反りや曲げの発生は防止される。この結
果、磁気ディスク1に対する記録、再生動作が正確に行
われることになる。
第3図は、この発明の第2の実施例を示している。こ
の実施例は、取付フランジ11のディスク挟持面11aのみ
を、前記第1の実施例と同様にスピンドル23と共に回転
させた状態で切削加工する一方、ディスク押え体39のデ
ィスク挟持面39aに、リング状で断面が例えば半円形の
リング溝41を設け、このリング溝41にゴムなどからなる
リング状の弾性体43を嵌め込んだものである。
この実施例は、前記のような状態での切削加工が困難
な場合、または切削加工してもディスク押え体39のディ
スク挟持面39aのスピンドル23に対する直角度が得にく
い場合、あるいはディスク挟持面39aの切削加工を省略
する場合などに適用できる利点を備えている。この第2
の実施例によれば、前記のように切削加工されている取
付フランジ11のディスク挟持面11aがスピンドル23に対
して正確な直角度を備えているので、ディスク押え体39
をモータハブ2にねじ込むと、弾性体43は磁気ディスク
1に対して全周にわたり均等に取付フランジ11に向って
押すことになる。これにより、取付フランジ11のディス
ク挟持面11aと磁気ディスク1とが密着し、磁気ディス
ク1の反りおよび曲げは防止されて記録および再生動作
は正しく行われ、結果的に両方のディスク挟持面9a,11a
を共に切削加工した前記第1の実施例と同等の効果が得
られることになる。
前記第2の実施例において、弾性体43がリング溝41か
ら外れないようにしたものを、第3の実施例として第4
図にディスク押え体45の断面図を示してある。この第3
の実施例は、ディスク挟持面45aに、ディスク挟持面45a
に開口する入口側が狭く底部側が広いリング溝49を設
け、このリング溝49にリング状のゴムなどからなる弾性
体51を嵌入したものである。弾性体51はリング溝49に嵌
入される固定部51aと磁気ディスク1に接触して押し付
ける押圧部51bとから形成されている。
次に、前記第2および第3の実施例と同様に取付フラ
ンジ11のディスク挟持面11aのみをスピンドル23の回転
時に切削加工したものについて、ディスク押え体のディ
スク挟持面自体に必要な弾性機能をもたせた2つの実施
例を説明する。
まず第5図に示した第4の実施例は、ディスク押え体
53のディスク挟持面53aを含む図中で下部側にフランジ5
5を形成すべく上部側の外形を小さくしたもので、その
ディスク挟持面53aにリング状の凸部57を設けてある。
このように形成されたディスク押え53をモータハブ3に
ねじ込んで磁気ディスク1を押圧すると、フランジ55が
弾性変形しつつ、凸部57が磁気ディスク1に接触して押
し付ける。これにより磁気ディスク1は、全周にわたり
均等に押し付けられ、取付フランジ11のディスク挟持面
11aに対して均等に密着する。
第6図に示した第5の実施例は、ディスク押え体59の
ディスク挟持面59aを含むフランジ61を、外周側が磁気
ディスク1側に近づくよう傾斜させたものであり、押圧
時にこのフランジ61が弾性変形することで、ディスク挟
持面59aが磁気ディスク1に密着し、上記第5図の第4
の実施例と同等の効果が得られる。
なお、前記第2の実施例〜第5の実施例は、取付フラ
ンジ11のディスク挟持面11a側をスピンドル23の回転時
に切削加工する一方、ディスク押え体39,45,53,59側に
弾性機能をもたせて磁気ディスク1を押し付けるように
しているが、これら相互を逆にした構成、即ちディスク
押え体39,45,53,59側のみをスピンドル23の回転時に切
削加工し、取付フランジ11のディスク挟持面11a側に弾
性機能をもたせる構成としてもよく、これによっても前
記と同等の効果を得ることができる。また、弾性機能を
もたせた側、即ち弾性体43,51、フランジ55,61側と磁気
ディスク1との間にスペーサを介装することで、磁気デ
ィスク1の全周にわたりより一層均等に押し付け力を発
生させることができる。
次に、前述したディスク押え体9,39,45,53,59をモー
タハブ3の雄ねじ7にねじ込む際に、図示外の工具に係
合できる種々の係合部を有しているものについて、第7
図〜第14図に基づき説明する。
第7図および第8図に示すものは、ディスク押え体63
の外周部のディスク挟持面63aと反対側を多角形状に形
成し、これを係合部65としたものである。
第9図および第10図に示すものは、ディスク押え体67
のディスク挟持面67aと反対側の面に、円孔状の係合凹
部69を周方向等間隔に4つ設けたものである。
第11図および第12図に示すものは、ディスク押え体71
の外周部のディスク挟持面71aと反対側に半円形の係合
凹部73を周方向等間隔に4つ設けたものである。
第13図および第14図に示すものは、ディスク押え体75
の外周部のディスク挟持面75aと反対側に係合切欠部77
を周方向等間隔に3つ設けたものである。
[発明の効果] 以上によって明らかなようにこの発明によれば、スピ
ンドルモータが回転している状態で切削加工されるディ
スク取付部材およびディスク押え体の各ディスク挟持面
は、回転軸に対して直角度が正確に得られ、これにより
磁気ディスクはディスク取付部とディスク押えとに挟持
固定されて全周にわたり均等に押し付けられることにな
り、磁気ディスクの反りや曲げなどの発生が防止され
て、記録再生動作を正確に行うことができる。
また、ディスク取付部材およびディスク押え体のうち
一方のディスク挟持面のみがスピンドルモータの回転時
に切削加工され、切削加工がされていない他方のディス
ク挟持面側を磁気ディスクに対して弾性的に押圧するよ
うに構成したものでは、切削加工されない側のディスク
挟持面が磁気ディスクを弾性的に押し付けて切削加工さ
れたディスク挟持面に磁気ディスクが全周にわたり均等
に押し付け、これにより磁気ディスクの反りや曲げなど
の発生が防止されて、記録再生動作を正確に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例におけるディスク挟持
面を切削加工している状態を示す断面図、第2図は磁気
ディスクを取り付けた状態を示す断面図、第3図はこの
発明の第2の実施例を示す断面図、第4図〜第6図はこ
の発明の第3〜第5の実施例を示すディスク押え体の断
面図、第7図,第9図,第11図,第13図はディスク押え
体をディスク取付部にねじ込むための工具に係合する形
状を示すディスク押え体の平面図、第8図,第10図,第
12図,第14図はそれぞれ第7図のVIII−VIII断面図,第
9図のX−X断面図,第11図のXII−XII断面図,第13図
のXIV−XIV断面図、第15図は従来例を示す断面図であ
る。 1……磁気ディスク、1a……取付孔 3……モータハブ(ディスク取付部材) 7……雄ねじ 9,39,45,53,59,63,67,71,75……ディスク押え体 9a,39a,45a,53a,59a,63a,67a,71a,75a……ディスク挟持
面 11……取付フランジ、11a……ディスク挟持面 15……スピンドルモータ、31……雌ねじ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ディスクを回転させるスピンドルモー
    タに連結されたディスク取付部材の外周に取付フランジ
    が形成され、前記ディスク取付部の外周に磁気ディスク
    の取付孔を挿入してディスク取付部材外周に形成した雄
    ねじにディスク押え体の雌ねじをねじ込んで取付フラン
    ジとディスク押え体とにより磁気ディスクを挟持固定す
    る磁気ディスクの取付構造において、前記取付フランジ
    とディスク押え体とにそれぞれ形成されるディスク挟持
    面の少なくとも一方は、スピンドルモータが回転してい
    る状態で切削加工したものとし、かつ前記切削加工がさ
    れないディスク挟持面は、磁気ディスクを弾性的に押圧
    可能に構成したものであることを特徴とする磁気ディス
    クの取付構造。
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