JP2755403B2 - アルツハイマー病の治療のための化合物 - Google Patents

アルツハイマー病の治療のための化合物

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明はガランタミン類似体、およびそれらの調製
およびアルツハイマー病の治療のための使用に向けられ
ている。
1987年5月5日発行の米国特許4,663,318号は、アル
ツハイマー病および関連した痴呆の治療へのガランタミ
ンの使用を開示している。
公開された欧州特許出願236634号は、アルツハイマー
病および関連した痴呆の治療へのガランタミンおよびあ
る類似体の使用を開示している。そのような類似体は以
下に示す式を有する。
ここで、Q1はメトキシ、エトキシ、低級アルキルまた
はオキシ、Q2は水素、メトキシ、エトキシまたは低級ア
ルカノイロキシ、およびQ3は直鎖または分岐鎖のアルキ
ル基もしくはシクロアルキルアルキル基、アリルもしく
は置換された低級アルキルフェニルおよび水素原子が塩
素もしくはフッ素原子によって置き換えられているそれ
らの類似体である。
いかなる理論によっても拘束されることを望むもので
はないが、ガランタミンの活性が、おそらく、ヒドロキ
シル基とフラン環の酸素との間の水素結合がそのシクロ
ヘキサン環を椅子型よりも舟型立体配置に安定化するの
を助けるという事実に起因するものであることを我々は
信じるものである。
構造の水素結合安定化が不可能なエクアトリアル30位
にヒドロキシ基を有するエピガランタミンが、ガランタ
ミンのわずか10%の抗コリンエステラーゼ活性しか持た
ないことを文献は示している(Chemical Abstracts Vo
l.77 Abstract 109461s)。
いくらかのガランタミン類似体が、テキストブックTh
e Alkaloids(編集、出版、第 版)に記載された下記
化合物を含有する天然生成物から生じ、または得られて
いる。
ナルウェジン(Narwedine、ガランタミノンと記載す
ることもある) ナルウェジンは、3mg/kgで弱い抗クラレ活性を有し
(Chemical Abstract 131941r)、ガランタミンより50
−80%低い、呼吸および心臓活性に対するコリン作働性
効果を有する(Chemical Abstracts Vol.80 Abstract 1
03864r)ことが報告されている。Schmidtらは、Acta Bi
ol Med Ger(7)402−410(1961)において、ナルウェ
デン(Narwedene)の抗コリンエステラーゼ活性がガラ
ンタミンの1%未満であることを報告している。
(−)N−デメチルガランタミン ガランタミンO メチルエステル チルダンチン(Childanthine) リコラミン(Lycoramine) 脳波計に記録された活性の刺激に必要なリコラミンの
濃度が、ガランタミンの約5倍であることが報告されて
いる(Chemical Abstracts Vol.62 Abstract 15306
e)。
デオキシリコラミン ハブランチン(Habranthine) アンヒドロガラクタミン アンヒドロ−O−デメチルガランタミン および、ガランタミンのN−ジメチルおよびN−ベン
ジル誘導体 下記式の化合物についても言及がなされている。
後者の化合物は、ガランタミンと同様の活性を有する
ことが報告されている(J.Chem Soc(c)P1043(197
1))。
この本の初期の版には、下記式の(+)N−デメチル
ジヒドロガランタミンも言及されている。
N−デメチルジヒドロガランタミンは、Kametaniらに
よってJ.Heterocyclic Chemistry 1973 10(1)35−7
に開示されている。同じ文献はまた、ガランタミンO,N
ジアセテートに言及している。
ロイコタミン(Leucotamine) そのO−メチルおよびO−メチル酢酸エステルが、Ko
bayashiらによってChem.Pharm.Bull.33 p5258(1985)
に開示されている。
O−デメチルジヒドロガランタミン(O−デメチルリ
コラミン(O−demethyl lycoramine)として知られて
いる)およびO−デメチルガランタミン(サンギニン
(sanguinine))が、KobayashiらによってChem.Pham.B
ull.28 3433−3436(1980)に開示されている。
下記式のブロモナルウェジンが、ガランタミンの合成
における中間体としてKobayashiらによってChem.Comm.1
969 p425およびJ.Chem.Soc.(C)(1969)2602に開示
されている。
Chemical Abstracts 61 14727g、Chem Pharm Bull 12
1012−20(1964)は、下記式の化合物の製造を開示し
ている。
ここで、Rは水素、メチルまたはエチルであり得る。
Chemical Abstracts 81 638193には、ジヒドロガラン
タミンおよびその酢酸エステルについてのNMR研究が開
示されている。
Shimizuらは、Heterocycles 1977 277−82頁(Che
mical Abstracts 88 136821tに要約されている)に中間
体として使用される下記式を有するあるナルウェジン誘
導体を開示している。
IrwinおよびSmithは、Arch Int.Pharmacodyn 1960 CX
XLII 3−14頁以下に、ガランタミンおよびその類似体の
いくつかのコリンエステラーゼ活性を開示している。類
似体には、リコラミンアセテートメチオジド、ネオピン
メチオジド(両者は効果がない)、およびデオキシデメ
チルリコラミンメチオジド(良好な活性を示す)および
デオキシリコラミン(いくらかの活性を表わす)が含ま
れる。シクロヘキサン環の遊離ヒドロキシ基の存在が分
子に活性を与えることが仮定された。これは、この基の
アセチル化が活性の下降に通じるためである。
J Pharmacol & Exptl Therapにおいて、研究を発展
させたIrwin、SmithおよびHeinは、デオキシデメチルリ
コラミンメチオジドのヒドロキシ基をカルバメート基で
置き換えることにより有用な薬理学的活性が得られるこ
とを開示および報告した。
続いて、IrwinおよびHineは、J.Pharmacol & Exptl
Therap(196 )Vol.136 p20において、ラット脳におけ
るコリンエステラーゼ活性に対する、デオキシデメチル
リコラミンカルバメートを含むいくつかのカルバメート
の活性を開示している。
続いて、Somersらは、Neurology 13 p543において、I
rwinのいくつかの化合物が重症筋無力症の治療に有用で
あることを報告している。
発明の具体的な説明 この発明は、アルツハイマー病又は関連する痴呆症の
治療への次の式Iの化合物又はそれらの製剤学的に許容
し得る酸付加塩の使用に関する。
(ここで、破線は示した3,4位置に任意に存在する二重
結合を表わし、R1及びR2は各々、水素、ヒドロキシル、
アミノ又はアルキルアミノ、シアノ、スルフヒドリル、
炭素原子が1ないし6個のアルコキシ、アリーロキシ、
R5置換アリーロキシ、アルアルコキシ、脂肪族もしくは
アリール部分がR5置換もしくは非置換である脂肪族又は
アリールカルバメート基、R5置換アルアルコキシ、R5
換アリーロキシメチル、R5置換アリーロキシメチル、ア
ルカノイロキシ、ヒドロキシ置換アルカノイロキシ、ベ
ンゾイロキシ、R5置換ベンゾイロキシ、アリーロキシカ
ルボニル及びR5置換アリーロキシカルボニルよりなる群
から独立に選ばれ、R1は炭素原子が14個までのアルキル
又はヒドロキシメチルであってもよく、R2はカルボキシ
メチルであってもよいが、R1及びR2の少なくとも1つが
ヒドロキシ、アミノ又はアルキルアミノであることを条
件とする。
R3は水素、炭素原子が1ないし6個の直鎖又は分岐鎖
アルキル、シクロアルキルメチル、フェニル、R5置換フ
ェニル、アルキルフェニル、R5置換アルキルフェニル、
α−もしくはβ−フリル、α−もしくはβ−チエニル、
ピリジル、ピラジニル及びピリミジルから選ばれるヘテ
ロサイクリル、アルキルヘテロサイクリル又はR′置換
ヘテロサイクリルであり、ここでヘテロサイクリルは上
記の定義の通りであり、R′はアルキル又はアルコキシ
であり、 各々のR4は、水素、ヒドロキシル、スルフヒドリル、
アルキル、アリール、アルアルキル、アルコキシ、アリ
ーロキシ、アルクアリーロキシ、ニトロ、アミノ、N−
アルキルアミノ、N−アリールアミノ、N−アルクアリ
ールアミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード及びト
リフルオロメチルから独立に選ばれ、 R5はR4と同じ群から選ばれ、 R6は、水素であるが、 この化合物がガランタミンであることはない) 好ましくは、アリール基はフェニル基、アリーロキシ
基はフェノキシ基、アラールキル基はベンジル基、およ
びアラールキロキシ基はベンジロキシ基である。
好ましい化合物には、R1およびR2が各々下記から選ば
れ、 ここで、Rは炭素数1ないし6個のアルキルまたはフェ
ニルまたはR5置換フェニルまたはベンジルまたはR5置換
ベンジルであり、R10は水素、アルキルまたはアルコキ
シであり、R3が−Hまたは分岐もしくは直鎖のアルキル
または (ここで、nは3、4または5である) (ここで、R10は上記の定義と同様である) (ここで、ZはO、SまたはNHである) または であり、Xが酸素、およびYが窒素であるものが含まれ
る。
ここで用いる場合には、「低級アルキル」という用語
は、1ないし6個の炭素原子、好ましくは1ないし4個
の炭素原子を有するアルキル、最も普通にはメチルまた
はエチルを意味する。
この発明による化合物の1つのクラスは、下記式で表
わされるものである。
ここで、R1は上の定義と同様であり、好ましくはヒド
ロキシ、低級アルコキシ、アリーロキシ、R5置換アリー
ロキシ、ベンジロキシもしくはR5置換ベンジロキシ、ア
ミノ、アルキルアミノまたはアルキルもしくはアリール
カルバメート基である。
そのような化合物には、例えば、O−デメチル、N−
デメチルガランタミン;O−エチル、O−デメチル、N−
デメチルガランタミン;O−フェニル、O−デメチル、N
−デメチルガランタミン;およびO−ベンジル、O−デ
メチルガランタミンが含まれる。有用なカルバメートに
は、フェニルカルバメートO−デメチル、N−デメチル
ガランタミン;モノα−ナフチルカルバメートO−デメ
チル N−デメチルガランタミン;およびジメチルカル
バメートO−デメチル、N−デメチルガランタミンが含
まれる。
第2のクラスは下記一般式で表わされるものである。
ここで、R2はヒドロキシ、低級アルコキシ、アリーロ
キシ、R5置換アリーロキシベンジロキシまたはR5置換ベ
ンジロキシまたはアルキルもしくはアリールカルバミル
基であり、R3は水素またはメチルもしくはエチルのよう
な炭素数1ないし6個のアルキル、メチルシクロプロピ
ル、またはベンジルもしくはR5置換ベンジルである。そ
のような化合物には、カルバミル基がシクロヘキサン環
の酸素に結合しているO−デメチルガランタミン;O−デ
メチルガランタミン、O−メチルエーテル;O−デメチル
ガランタミン、O−エチルエーテル;O−デメチルガラン
タミン、O−ベンジルエーテル;O−デメチルガランタミ
ン、フェニルおよびO−デメチルN−デメチルガランタ
ミン、α−ナフチルカルバメート;O−デメチルガランタ
ミンジメチルカルバメートおよびO−ジメチルガランタ
ミンジエチルカルバメート、および対応するN−デメチ
ルおよびN−デメチルN−エチルおよびN−デメチルN
−シクロプロピルメチルおよびN−デメチルN−ベンジ
ル化合物が含まれる。
化合物の第3のクラスは下記式で表わされるものを含
む。
ここで、R1、R2およびR3は上で定義したものと同様で
あり、R1は、典型的には、ヒドロキシ、低級アルコキ
シ、ベンジロキシもしくはR5置換ベンジロキシ、アミノ
アルキルアミノ、またはアルキルもしくはアリールカル
バミルであり、R2はヒドロキシ、低級アルコキシ、アリ
ーロキシ、ベンジロキシ、またはアルキルもしくはアリ
ールカルバミル基であるが好ましくはヒドロキシであ
り、およびR3は、典型的には、水素、メチル、エチル、
シクロプロピルメチル、またはベンジルである。
そのような化合物には、例えば、O−デメチルリコラ
ミン;N−デメチル、O−デメチルリコラミン;N−デメチ
ル、N−エチルリコラミン;N−デメチルN−シクロプロ
ピルメチルリコラミン;N−デメチルN−ベンジルリコラ
ミン;O−デメチルリコラミンエチルエーテル;デオキシ
O−デメチルリコラミン;O−デオキシデメチルリコラミ
ン、ベンジルエーテルおよびそのような化合物のジメチ
ルもしくはフェニルカルバミル類似体が含まれる。
R2がヒドロキシルであり、R9が、R9が水素でありR2
結合手である式Iの化合物の一部である上記式Iの化合
物は、式Iの構造が環2位にヒドロキシル基および連結
された第2の式I構造を有する化合物である。この第2
の式I構造は、R2が第2の式I構造を第1の前記2位に
連結している結合であり、R9が水素である。そのような
化合物は、R2がヒドロキシルである式Iの化合物を反応
させてヒドロキシルをハロゲン化物に変換し、このハロ
ゲン化物を反応させてグリニヤール化合物を形成し、お
よび後者をガランタミンケトンと反応させることによっ
て製造することができる。
有用な化合物には、下記式で表わされるものが含まれ
る。
この発明の多くの化合物は、ガランタミンの適切な変
換を行なうことによって得ることができる。ガランタミ
ンは以下に示す構造を有している。
R1がメトキシ以外の化合物は、対応するフェノールへ
のデメチル化および、所望であれば、そこへの次の変換
を行なうことにより、ガランタミンから得ることができ
る。デメチル化は、M.E.JungおよびM.A.Lysterによって
J.Org.Chem.423761(1977)に記載された方法に従って
ヨードトリメチルシランを用いて行なうことができる。
ヨードトリメチルシランとの反応は、通常の溶媒、例え
ばクロロホルム中において、適度の温度(典型的には25
−40℃)で数時間(例えば、12−20時間)行なってメチ
ル基を開裂させることができる。
この反応によって得られたフェノールは、それ自身使
用することができ、または他の活性化合物の製造のため
の中間体として使用することもできる。さらなる転換を
行なう際にA環のデメチル化によって生成したフェノー
ル基で行なわれる同様の反応が、C環のアリル性ヒドロ
キシ基で生じることを避けようとする場合には、アリル
性ヒドロキシル基を保護することが好ましい。アリル性
ヒドロキシル基をそのテトラヒドロピラニルエーテルま
たは4−メトキシテトラ−ヒドロピラニルエーテルに変
換することにより、適切な保護を行なうことができる。
そのようなエーテルは、ジクロロメタンのような溶媒中
において、室温で、p−トルエンスルホン酸のような強
有機酸の存在下で、ジヒドロピランまたは4−メトキシ
テトラヒドロピランと反応させることにより形成するこ
とが可能である。所望の際には、保護基は除去すること
ができる。例えば、テトラヒドロピラニル基はメタノー
ルおよびDowex−50 WX8を用いて処理することより、お
よび4−メトキシテトラヒドロピラニル基は非常に薄い
(例えば、0.01N)塩酸と反応させることによって除去
することができる。
ガランタミンのメトキシ基のデメチル化によって得ら
れたフェノール性基は、水酸化ナトリウムもしくはカリ
ウムとの反応またはテトラヒドロフラン中におけるハロ
ゲン化ナトリウムとの反応によって容易にアルカリ金属
塩に変換することができる。そのようにして得られた塩
は、適当なアルキル、アリール、アルカリールまたはR5
置換アリールもしくはアルカリールまたはヘテロサイク
リルもしくはR5置換ヘテロサイクリルハライドとの反応
によって「アルキル化」することにより、R1がアルコキ
シ(メトキシ以外)、アリーロキシ、アルカリーロキ
シ、R5置換アリーロキシ、R5置換アルコキシ、またはヘ
テロサイクリルもしくはR5置換ヘテロサイクリルである
化合物を生成することができる。ハロゲン化物との反応
は、典型的には、溶媒を用いずにまたはジメチルホルム
アミドもしくはジメチルスルホキシドのような溶媒中
で、過剰のハロゲン化物を用いて行う。反応性の劣るハ
ロゲン化物に対しては、酸化銀触媒の存在が好ましい。
フェノール性基とイソシアネートとの反応は、モノア
ルキルもしくはモノアリールカルバミル基の導入に使用
することが可能である。
ジアルキルもしくはジアリールカルバメートは、ハロ
ゲン化ナトリウムおよびヨウ化アルキルもしくはアリー
ルとの反応によって、モノアルキルもしくはアリールカ
ルバメートから[により]得ることができる。例えば、
ジメチルカルバメートは、ヒドロキシ基とメチルイソシ
アネートとを反応させ、続いてハロゲン化ナトリウムお
よびヨウ化メチルと反応させることにより得ることがで
きる。
フェノール性基のアミノ基への変換は、重亜硫酸ナト
リウムおよびアンモニアを使用するブッヘラー反応によ
って行うことができる。アミノ基は、所望であれば、続
いて通常の手段によってアルキル化して第2アミンを生
成することができる。
フェノール基は、例えば、酸無水物または酸ハライド
を用いてエステル化し、アルカノイロキシまたはアルア
ルカノイロキシ、R1基を生成することができる。
R1がスルファヒドリルまたはアルキル−、アリール
−、アラールキル−チオ基である化合物の生成は、最初
に、ガランタミンのデメチル化によって得られたフェノ
ール性ヒドロキシル基をチオール基に変換することによ
り行うことができる。これは、例えば、S.Patai編「チ
オール基の化学」第1部John Wiley & Sons、New York
1974 201−206頁等に記載されているニューマン−クワ
ルト(Newman−Kwart)転位によって行うことができ
る。この転位は3工程で行なわれる。
(1)塩化ジアルキルチオカルボニルを用いた処理によ
る、ヒドロキシル基のO−アリールジアルキルチオカル
バメートへの変換; (2)O−アリールジアルキルチオカルバメートのS−
アリールジアルキルチオカルバメートへの熱分解;およ
び (3)この生成物のアリールメルカプタンへの加水分
解。
塩化ジメチルチオカルバミルを用いた第1段階反応
は、ガランタミンのデメチル化によって得られたフェノ
ールを10℃以下で水酸化カリウム水溶液に溶解し、次に
これを、テトラヒドロフラン中で、12℃をこえない温度
で、塩化ジメチルチオカルバミルと反応させる。この溶
液をアルカリ性にし、O−アリールジメチルチオカルバ
メートを分離する。この化合物を塩浴において270−275
℃で約45分間熱分解し、水酸化カリウムを用いて、エチ
レングリコール中で処理する。この反応を冷却し、生成
物を抽出して精製する。
所望であれば、水酸化ナトリウムもしくはカリウムま
たはハロゲン化ナトリウムと反応させることにより、チ
オール基をアルカリ金属塩に変換することができる。こ
の塩は、多種類のアルキル化剤の1種、例えばP.D.Boye
rによってJ.Amer.Chem.Soc.76 4331(1954)に記載され
たものによりアルキル化して、R1がアルキルチオ、アリ
ールチオ、アラールキルチオ、またはアルカリールチオ
である化合物を生成させることができる。
チオール基の生成は、R1が水素である化合物の生成の
ための便利な経路をも提供する。チオールは、例えば、
R.L.Augustine“Catalytic Hydrogenation"Marcel Dekk
er Inc.、New York 1965 p131−133に記載されたよう
に、完全アルコールまたはジオキサン中においてラネー
ニッケルを用いて還流することによって脱硫することが
できる。
R2がアルカノイロキシまたはベンゾイル基であるガラ
ンタミン類似体は、簡単なエステル化反応によって生成
することができる。R2がアルキロキシ、アリーロキシ、
アルアルキロキシまたはアルカリーロキシである化合物
は、ナトリウムと反応させることによりアルコールの塩
を形成し、その後、フェノール塩をアルキル化するため
に上述のようにこの塩をアルキルもしくは他のハロゲン
化物と反応させてメチル以外のR1を生成することにより
形成することができる。
同様に、ヒドロキシ基とアリールもしくはアルキルイ
ソシアネートとの反応は、R2がモノアリールもしくはモ
ノアルキルカルバメートである化合物を生成する。
R2基の他の転位においては、修飾の第1段階は、通
常、アリル性アルコールのアリル性臭化物への変換であ
る。これは、例えば0℃付近の低温で、塩化メチレンの
ような溶媒中において、わずかに過剰の四塩化炭素およ
びトリフェニルホスフィンと反応させることにより行な
うことができる。次いで、この臭化物をグリニヤール反
応でマグネシウムと反応させ、得られたグリニヤール試
薬を水と反応させてR2が水素である化合物を生成させ
る。代わりに、アリル性臭化物を水素化アルミニウムリ
チウムと反応させて同様の生成を行なうこともできる。
臭素化アリルは、C環に他の基を導入するための中間
体として使用することもできる。例えば、臭化物を硫化
水素ナトリウムもしくはカリウムのような求核剤と反応
させてブロモ基をヒドロスルファリル基と置換し、また
はシアン化ナトリウムと反応させてシアノ基を導入す
る。ヒドロスルファリル基は塩に変換し、およびA環の
ヒドロスルファリル基に可能なものと同様の方法でアル
キル化することができる。
アリル性ヒドロキシル基はケトン基に変換することも
できる。これは、例えば、ジョーンズ試薬(H2CrO4、H2
SO4、水およびアセトン)を用いた反応によって行なう
ことができる。ケト基を経る方法も、R2が水素である化
合物を生成するための代わりの経路であり得る。例え
ば、ケト化合物をエタンジチオールおよび三フッ素化ホ
ウ素エーテル錯化合物と反応させ、生成した1,3−ジチ
オランをラネーニッケルと反応させることにより脱硫す
る。
ケトン中間体は、R2がアミノである化合物の源として
使用することもできる。そのような化合物は、ニッケル
触媒の存在下で、アンモニアおよび水素を用いてケト基
を還元的にアミノ化することにより得ることができる。
ケトンを中間体として使用することにより得ることが
できるさらに別の類似体は、R9が水素以外のものであ
る。これらは、ケトンとグリニヤール試薬との反応によ
り得ることができる。
ケトンは、まずケトンのα−ブロム化を行ない、次に
これをヒドロキシメチルに変換することにより、R7がヒ
ドロキシメチルである化合物の生成のための中間体とし
ても使用することができ、 R2およびR9が結合してセミカルバゾンを形成する場合
には、セミカルバジドと反応させることによってケトン
から反応させることができる。
R3がメチル以外である化合物を生成するために、まず
ガランタミンをデメチル化してR3が水素である化合物を
生成する。このデメチル化は、メチルクロロホルメート
またはフェニルクロロホルメートのようなクロロホルメ
ートと反応させてカルバメートを生成し、次いでこのカ
ルバメートをヒドラジンで開裂させることにより、また
はβ、β、β−トリクロロメチルクロロホルメートと反
応させ、次いで亜鉛および酢酸と反応させることにより
行なうことができる。得られたアミンは、次に、他のア
ルキル基、分岐もしくは非分岐のアルキルフェニル基も
しくはアルキル複素環基を用いてアルキル化することが
できる。この反応は、−NHを対応するナトリウムもしく
はカリウム塩(NaH、KH)に変換し、この塩を対応する
ハロゲン化物で処理することにより行なうことができ
る。対応するハロゲン化物は、好ましくはヨウ化物であ
るが、臭化物および塩化物を使用することもできる。使
用される全てのハロゲン化物は、市販品を利用すること
ができる。塩化物のような反応性に劣るハロゲン化物ま
たは同様に反応性に劣るアリールもしくは複素環式ハロ
ゲン化物のために、反応条件を修正することができる。
例えば、D.H.R.Barton、J.P.FinetおよびJ.Khamsiによ
ってTetrahedron Letters28、887(1987)に記載された
ように、N−フェニル化のためには特別な方法が必要と
なる。
ガランタミンの「核」構造の飽和の程度を変えること
も可能である。例えば、上述のようにC環にアリル性臭
化物を形成した場合には、この臭化物をパラジウムの存
在下、例えば室温でエタノール中における炭素に吸着さ
れたパラジウムで触媒的に水素化し、大気圧をかけて、
臭素原子を除去するだけではなくC環の不飽和結合を飽
和させることができる。
例えば、ニッケル、プラチナまたはパラジウムと共に
300−350℃で、またはマレイン酸、シクロヘキサンもし
くはベンゼンのようなアクセプターが存在する場合には
できる限りより穏やかな条件下で加熱することによって
C環を酸化し、酸化によって不飽和結合をさらに生成す
ることができる。
例えば、Yu.K.Yur'ev and E.G.Vendel'shtein,Zh.Obs
hch.Khim.21 259(1951);C.A.45,7564(1951);Ibid.2
3,2053(1953);C.A.49,3120(1955);H.Sugisawa and
K.Aso,Tohoku J.Agr.Res.,10,137(1959);C.A.54,1101
5(1960)に記載されているように、活性酸化アルミニ
ウムもしくはケイ酸アルミニウムの存在下で、高温の気
相で、アンモニアもしくはアミンと反応させることによ
り、ガランタミンのB環の酸素をN−R′で置換するこ
とができる。
例えば、後記の手順4によって、D環にR6置換基を導
入することができる。
R8のヒドロキシメチルへの変換は、塩化シアンの存在
下で光分解してシアノ基を導入することにより行なうこ
とができる。これはラネーニッケル触媒を使用して還元
し、それ自身ヒドロキシメチルに還元されることが可能
なアルデヒド基を生成することができる。
C環が飽和している化合物を生成するために、リコラ
ミンを出発物質として使用して同様の変換を行なうこと
ができる。ガランタミンを修飾することに加えて、この
発明による化合物は、下記式のアミドを環化することに
より生成することもできる。
R1、R3およびR4は、使用される出発物質において望む
通りに選択される。環化は、ナルウェジン型エノンの調
製のための米国特許4,290,862号に記載された型の電気
化学的酸化によって行なうことができる。導電性の塩お
よび2%HBF4もしくはKClO4もしくはK2CO3を有する適当
な溶媒中の線形前駆物質を、電解セルの陽極室に添加す
る。陰極室および参照電極の電界ブリッジは、同じ陽極
溶媒(anodic solvent)および同じ割合の導電性の塩を
有する。作働電極はプラチナである。酸化は、低温(0
℃未満)で、1.3ボルトで行われる。生成物の精製の後
のこの手順は、環化生成物をもたらす。
この発明の化合物は、遊離塩基の形または酸付加塩の
いづれか一方によりアルツハイマー病の治療に使用でき
る。
この化合物は、便利な化学的または物理的な形で投与
し得る。例えば、D−環の窒素原子を第四級化しないか
ぎりにおいて、この化合物を製剤学的に許容可能な塩と
して投与できる。有用な塩は臭素酸塩および塩酸塩を含
む。
この化合物また製剤学的に許容可能な酸付加塩を、経
口または皮下注射または静脈内注射によりアルツハイマ
ー病の患者に投与できる。例えば、徐放性カプセルを用
いた埋め込みリザーバー(reservior)、または皮膚通
過性膏薬(a trans dermal patch)による脳室内的(in
tracerebroventricularly)な投与による徐放性機構
は、この発明の化合物の投与に特に有用である。最終的
に効果が有効である量よりも低い服用量で始めることが
必要であろう。
この化合物のうち幾つかは、室温で水に僅かだけしか
溶解せず、それゆえ、注射用化合物は水懸濁液の形が普
通である。もし必要であるならば、製剤的に許容可能な
懸濁助剤を利用することができる。典型的には、そのよ
うな懸濁液が、この発明の化合物が1〜50mg/mL、さら
に普通には5〜40mg/mL、例えば5〜30mg/mLまたは10〜
40mg/mL、典型的には20〜30mg/mLの濃度含まれるものと
して用いら得る。この発明の化合物を投与するときの典
型的な投与量は、正確な性質および患者の体調に従う。
例えば、典型的な注射による投与のための投与量は、患
者によって、一日当り5〜1,000mg範囲内である。幾つ
かの場合において、1日当り0.5または1mgような低い投
与量でさえ、有用である。例えば、一日当り0.5〜5mg/
体重kgの範囲内で分割された投与量は有用であることが
証明できる。典型的に、体重40〜100kgの患者に対し
て、一日当り50〜300mgの投与量を投与できるが、適切
な場合において、体重が前記範囲外である患者に、この
ような投与量が有用であることが証明され得る。その他
の場合には、10mgのような低い投与量および500mgのよ
うな高い投与量が、この体重の範囲内の人に適当であり
得る。
この発明の化合物は例えば、水懸濁液若しくは含水エ
タノール溶液として、または錠剤若しくはカプセルのよ
うな固体として、経口で投与することもできる。経口投
与のための懸濁液または溶液は、典型的には、注射剤の
ために使用される懸濁液または溶液とほぼ同じ濃度であ
る。しかしながら、この薬剤を投与するときに、注射に
よりこの薬剤を投与するときよりも高い投与量を使用す
ることが望ましい。例えば、一日当り100〜600mgの範囲
の投与量のような、一日当り2000mgまでの投与量を使用
できる。錠剤またはカプセルを調製するような場合に
は、標準的な錠剤またはカプセル製造技術が利用でき
る。この発明の化合物またはその製剤学的に許容可能な
塩の投与量は、液状の経口投与のためと同様の範囲であ
る。もし必要ならば、錠剤の調製において、デンプンま
たはショ糖のような製剤学的に許容可能な担体を使用す
ることができる。このカプセルは、カプセル化剤として
軟ゼラチン(soft gelatine)を使用して調製すること
ができる。もし必要ならば、そのようなカプセルは徐放
性カプセルの形で使用することができる。この徐放性カ
プセルにおいて、主なカプセルは、数時間に亘って含有
物を放出することにより、患者の血流中の活性化合物の
濃度を一定に維持するような、活性化合物のマイクロカ
プセルを含有する。
次の試験は、ヒトにおけるアルツハイマー病のために
適した動物モデルを提供する。:初期のアルツハイマー
病の穏やかな段階において見られるのと同程度の皮質コ
リン作動性欠損症が生じるように、選択的な病巣を皮質
下核(マイナート基底核)に存在せしめている。数多く
の行動欠損(新しい情報を学習し、記憶に止めることが
できないことを含む)は、この病巣を特徴とする。これ
らの異常を正常化できる薬剤は、アルツハイマー病にお
ける効果を合理的に期待できるであろう。Haroutunian,
V,Kanof P,Davis,KL:ラットにおけるコリン作動性−病
巣−誘発性記憶欠損の薬理学的軽減。生命科学37:945−
952,1985。
次の特定の製剤は、アルツハイマー病の治療に用いる
ことができる。: この発明による化合物の臭素酸塩5,10および25mgを含
有する錠剤もしくはカプセルで一日4回服用されるも
の、又は同等の一日服用量を与える徐放性製剤。
5mg/mLを含有する非経腸溶液 5mg/5mLおよび25mg/5mLの濃度で入手可能な経口投与
液体製剤 ガランタミンが心臓性不整脈を引き起こすという報告が
ある。このような問題がこの発明の化合物においておこ
る場合には、不整脈を抑制する臭化プロパンテリンのよ
うな他の薬剤を併用したこの発明の化合物を投与するこ
とが望ましい。その他の、中枢神経において作用する薬
剤と併用される場合に、悪心等のような重要でない副作
用が挙げらかもしれない。この場合には、そのような副
作用を抑制するための薬剤を併用してこの発明の化合物
を投与することができる。
アルツハイマー病の患者のかなりの部分は、アセチル
コリンの濃度の減少だけでなく、脳内のノルエピネフリ
ンの減少も示す。そのような場合に、この発明の化合物
は、クロニジン、デシピラミン、モノアミンオキシダー
ゼ阻害薬、メタンフェタミン、およびメチルフェニデー
トのような、脳内のノルアドレナリン性受容体を刺激す
る化合物を併用して有利に利用することができる。
手 順 1.フラノイド環における酸素の窒素への転換 この変換は幾人かの著者により完成されている。フラ
ンおよびその同族体、または還元されたフランを400〜4
50℃でアルミナ上をアンモニアと共に通過させることに
より、これに相当するピロールが与えられる。一級アミ
ン類を用いると、N−置換ピロールが得られる。典型的
な手順は以下のようなものである。フラン誘導体は液体
アンモニアに溶解され、400℃に予熱されたアルミナ触
媒(200c.c.4〜6メッシュ)上を通過する(C.L.Wilso
n,J.Chem.Soc.63.1945参照)。代わりに、水−アルコー
ル性媒体中においてフラン誘導体およびアンモニアの混
合物を約110゜〜150℃の温度に加熱してもよい。その反
応は、加圧下でさらに容易に進行し、従ってオートクレ
ーブ中で実施することができる(R.C.Fuson,C.L.Flemin
g,R.Johnson,J.Am.Chem.Soc.60,1994(1938)参照)。
2.16位でのCH2OHの導入 16位はフラン環の隣である。この位置はエーテルのα
−位に相当し、それゆえ酸素、過酸化物のような試薬お
よび光化学反応によるラジカル攻撃を受けやすい。
塩化シアン存在下で環式エーテルに光の照射を行うこ
とにより、良好な収率でα−シアノエーテルを生成する
ことが知られている(E.Muller,H.Huber,Chem.Ber.96,2
319(1963)参照)。それゆえ、ガランタミンにおける
同様の反応はこの位置にシアノ基を導入するに違いな
い。このシアノ基は、ラネーニッケルおよびギ酸を用い
てアルデヒドに変換されることが知られている(T.Van
ES,B.Stakun,J.Chem.Soc.5775(1965)参照)。このア
ルデヒドを、還元剤を用いてヒドロキシメチル基に順次
還元することもできる(S.R.Sandler,W.Karo,Organic F
unctional Group Preparations′,Vol 12,1968.Academi
c Press,PP.89−90参照)。
典型的な手順は次のようなものである。光分解が、水
冷されかつフィルターされていない石英浸漬ウエル中で
水銀ランプS−18を使用して行われる。等モルのガラン
タミンおよび塩化シアンの分光分析級溶媒中の溶液が、
窒素雰囲気下の石英セル中で撹拌しながら光照射され
る。この反応は、炭酸水素ナトリウムの存在下で2時間
照射される。この炭酸水素ナトリウムは塩化水素を吸収
するための本質的な要素である。この試薬がないときは
低い収率で得られる。
最終的な混合物が濾過され、濃縮され、適当な試薬で
洗浄され、乾燥される。溶媒を取り除くことにより、そ
の生成物が与えられる。
得られたシアノ誘導体は、75%ギ酸水溶液に溶解さ
れ、50:50 Ni−Al合金(ラネー型)を用いて処理され
る。この混合物は3時間、95℃で加熱され、無水エタノ
ール−酢酸エチルを用いて稀釈され、セライトを介して
濾過される。その濾液は濃縮され、適当な試薬により洗
浄・乾燥される。溶媒を取り除くことにより、生成物が
与えられる。
アルデヒド誘導体は、イソプロパノールに溶解され、
水酸化ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムの溶液中
に、反応が緩やかに還流するような速度で滴下して添加
される。一昼夜放置した後、この反応は通常通りに成し
遂げられる。
3.13位での−OMeの他の置換基への転換 この反応は、メトキシ基の脱メチルが必要であろう。
芳香族アルコキシ基の脱メチルは、標準的な反応とみな
されているが、前記操作は、多置換系においては慎重な
取扱いを要するかもしれない。成功に導く方策は、0℃
での三臭化ボロンの反応である(S−Y Han,J.T.Gordo
n,K.Bhat,M.B.Dratman,M.M.Joullie',Int.J.Peptide Pr
otein Res.30,1987,652参照)。得られたフェノールは
標準的な手順により臭素化物に変換されても良い(C.E.
Kaslow and M.M.Marsh,J.Org.Chem.12,456,(1947)参
照)。この位におけるリチウムアニオンの発生(J.Chia
rello and M.M.Joullie',Tetrahedron,44,41(1988)
は、アルキル基を得るためのハロゲン化アルキルを用い
た処理、酸を得るための二酸化炭素を用いた処理、およ
びアルコールを得るためのアルデヒドまたはケトンを用
いた処理のような様々な反応を可能にする。
典型的な手順は次の通りである。三臭化ボロンの1M溶
液がガランタミンの無水塩化メチレン溶液中に、0℃窒
素雰囲気で滴下して加えられる。0℃、3時間撹拌した
後、過剰の試薬およびボロンの複合体は水により加水分
解される。その生成物は、エーテルを用いて水層を抽出
することにより得られる。溶媒を取り除くことにより、
その生成物が与えられる。フェノール誘導体は五臭化リ
ンと徹底的に混合され、70〜80℃で加熱され、さらに12
0℃で加熱される。氷および水を用いた加水分解によ
り、適当な溶媒から再結晶し得る粗臭化化合物が与えら
れる。
中間アニオンを生ずるために、n−ブチルリチウムの
溶液がテトラヒドロフランおよびヘキサメチレン燐酸ア
ミドに溶解された臭化物誘導体に、−78℃、アルゴン雰
囲気で滴下して加えられた。
誘導体を形成するため、このアニオンにある種のハロ
ゲン化アルキルを加えてもよい。代わりに、相当するカ
ルボン酸を与えるために、この溶液をドライアイス上に
注ぐこと、または相当するアルコール誘導体を形成する
ために、この溶液をアルデヒドまたはケトンに注いでも
よい。クロル酢酸エチルでこのアニオンを処理すること
によって、相当するエチルカルボキシメチル誘導体を得
ることができる。上記の方法論は、芳香環のメトキシ基
(13位)の代りに様々な基を導き入れるのに一般的なも
のである。
4.D環における転換 ガランタミンのD環におけるメチル基の除去は、古典
的なフォンブラウン反応により成し遂げ得る(H.A.Hage
rman,Org.Reacitons,VII,Chap 4(1953)参照)。第二
級アミンに脱メチルすること、または前記の環を開くこ
とのいづれか一方を行わせるために、この反応を調節す
ることができる。これらの手順のいづれか一方は、新し
い類似物を生ずるだろう。前記開環は2つの鎖(おそら
く、一つは10位のブロモエチル基、もう一方は5位のN
−メチルプロピルアミン)を与えるであろう。
しかしながら、脱メチルはイミンの構造を経てD環に
官能基を導入するように作用する。D環における置換基
の導入のための典型的な手順は次の通りである。0℃に
おいて第三ブチル次亜塩素塩でN−脱メチルがガランタ
ミンを処理することにより、N−クロロ誘導体が与えら
れるだろう。この感光化合物は分離されず、直ちに、ナ
トリウムメトキシドまたはジアザビシクロウンデセン
(diazabicycloundecene)のいづれか一方を用いて脱ハ
ロゲンされ、非常に不安定なピロリンが与えられる。こ
の中間体は、求核剤(J.Hauasler,U.Schimdt,Liebigs A
nn.Chem.1981(1979)参照)、或いは参考文献R.F.Nut
t,M.M.Joullie',J.Am.Chem.Soc.,104,5852(1982)に示
されているようなベンゾイルイソニトリルおよび第三ブ
チルイソニトリルを用いて処理することができる。
この発明の化合物の製造について、以下の例により説
明する。
ガランタミン(、0.7g、0.2439ミリモル)の無水塩
化メチレン(4mL)溶液に、ピリジニウムクロロクロメ
ート(0.1577g、0.7317ミリモル)を加え、室温で8時
間撹拌した。この反応混合液をメタノールで稀釈し、濾
過した。溶媒を除去した後、溶出液としてアセトン、メ
タノール:アセトン(10:90)を使用してシリカゲルカ
ラム上で精製することにより、所望の生成物が与えられ
た。(収量0.06g、86%) 融点184〜186℃ (0.07g、0.2439ミリモル)の塩化メチレン溶液
に、無水酢酸(0.07g、0.2439ミリモル)およびジメチ
ルアミノピリジン(0.0536g、0.439ミリモル)を氷浴
中、0℃で加えた。その反応混合液を)℃で10分間、お
よび室温で60分間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレ
ータで除去し、その残渣を酢酸エチルを用いて稀釈し、
水、10%Na2CO3、塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、溶
媒を濃縮し、および溶出液としてアセトン、メタノー
ル:アセトン(1:10)を使用したシリカゲルクロマトグ
ラフで精製することにより、生成物0.0773g(収率96
%)が与えられた。
融点126〜128℃ フェニルイソシアネート(0.033mL,0.2926ミリモル)
を、撹拌された(0.07g、0.2439ミリモル)のTHF(5m
L)溶液に室温で加え、次いで同じ条件で30分間撹拌し
た。その反応混合液を濃縮し、アセトン、メタノール:
アセトン(10:90)を使用したシリカゲルカラムクロマ
トグラフにより精製し、生成物0.0982g(収率99%)を
得た。
融点79〜81℃ 1−ナフチルイソシアネート(0.042mL、0.2926ミリ
モル)を、撹拌された(0.07g,0.2439ミリモル)のTH
F(5mL)溶液に室温で加えた。その反応混合液を室温で
24時間撹拌し、次いで濃縮した。その粗反応混合物を、
抽出液としてアセトン、メタノール:アセトン(10:9
0)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフで精製
することにより、生成物0.11g(99%)が与えられた。
融点198〜200℃ (0.1g,0.3484ミリモル)のメタノール溶液に、炭
素上の20%のパラジウム(0.02g)を加え、水素雰囲気
を適用した。その反応混合液を室温で10時間撹拌した。
この触媒をセライトを通して濾別し、メタノールを用い
て完全に洗浄した。その溶液を濃縮し、粗物質を、アセ
トン:メタノール(90:10,80:20)を使用してシリカゲ
ルカラム上で精製することにより、生成物0.0938g(収
率93%)が与えられた。
融点110〜112℃ 上記例の化合物の抗コリンエステラーゼ活性は、G.El
lman,Biological Pharmacology,1961,Vol.7,pp88−95の
手順に従ったアセチルコリンエステラーゼ阻害のアッセ
イにより検定された。アセチルチオコリンは、アセチル
コリンと同様に作用するので、基質として有用である。
アセチルコリンエステラーゼは、アセチルチオコリン
を、チオコリンおよび酢酸に切断する。この解離生成物
は、ジチオビスニトロベンゾエートを反応し、光度分析
的に測定される黄色を形成する。このアッセイの結果は
次の表に示され、この表はガランタミンの活性のアッセ
イも含んでいる。

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の式Iの化合物又はそれらの製剤学的に
    許容し得る酸付加塩を包含するアルツハイマー病又は関
    連する痴呆症の治療用医薬。 (ここで、破線は示した3,4位置に任意に存在する二重
    結合を表わし、R1及びR2は各々、水素、ヒドロキシル、
    アミノ又はアルキルアミノ、シアノ、スルフヒドリル、
    炭素原子が1ないし6個のアルコキシ、アリーロキシ、
    R5置換アリーロキシ、アルアルコキシ、脂肪族もしくは
    アリール部分がR5置換もしくは非置換である脂肪族又は
    アリールカルバメート基、R5置換アルアルコキシ、R5
    換アリーロキシメチル、R5置換アリーロキシメチル、ア
    ルカノイロキシ、ヒドロキシ置換アルカノイロキシ、ベ
    ンゾイロキシ、R5置換ベンゾイロキシ、アリーロキシカ
    ルボニル及びR5置換アリーロキシカルボニルよりなる群
    から独立に選ばれ、R1は炭素原子が14個までのアルキル
    又はヒドロキシメチルであってもよく、R2はカルボキシ
    メチルであってもよいが、R1及びR2の少なくとも1つが
    ヒドロキシ、アミノ又はアルキルアミノであることを条
    件とする。 R3は水素、炭素原子が1ないし6個の直鎖又は分岐鎖ア
    ルキル、シクロアルキルメチル、フェニル、R5置換フェ
    ニル、アルキルフェニル、R5置換アルキルフェニル、α
    −もしくはβ−フリル、α−もしくはβ−チエニル、ピ
    リジル、ピラジニル及びピリミジルから選ばれるヘテロ
    サイクリル、アルキルヘテロサイクリル又はR′置換ヘ
    テロサイクリルであり、ここでヘテロサイクリルは上記
    の定義の通りであり、R′はアルキル又はアルコキシで
    あり、 各々のR4は、水素、ヒドロキシル、スルフヒドリル、ア
    ルキル、アリール、アルアルキル、アルコキシ、アリー
    ロキシ、アルクアリーロキシ、ニトロ、アミノ、N−ア
    ルキルアミノ、N−アリールアミノ、N−アルクアリー
    ルアミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード及びトリ
    フルオロメチルから独立に選ばれ、 R5はR4と同じ群から選ばれ、 R6は、水素であるが、 この化合物がガランタミンであることはない)
  2. 【請求項2】使用する前記化合物は、R1及びR2が各々次
    のものから選ばれるものである請求項1に記載の医薬。 (ここで、Rは炭素原子が1ないし6個のアルキル又は
    フェニル又はR5置換フェニル又はベンジル又はR5置換ベ
    ンジルであり、R10は水素、アルキル又はアルコキシで
    あり、 R3は−H又は分岐もしくは直鎖のアルキル、又は (ここで、nは3、4または5である) (ここで、R11は上記のR10について定義した通りであ
    る) (ここで、ZはO、S又はNHである)
  3. 【請求項3】R1がアルコキシ、アルカノイロキシ又はカ
    ルバメートから選ばれ、R2がヒドロキシ、アルカノイロ
    キシ又はカルバメートから選ばれ、R3がメチルである請
    求項1に記載の医薬。
  4. 【請求項4】前記化合物が次の式で表わされる請求項1
    に記載の医薬。 (ここで、R1は上の定義の通りであり、好ましくはヒド
    ロキシ、低級アルコキシ、アリーロキシ、R5置換アリー
    ロキシ、置換ベンジロキシ、アミノ、アルキルアミノ又
    はアルキルもしくはアリールカルバメート基である)
  5. 【請求項5】前記化合物が、O−デメチル−N−デメチ
    ルガランタミン、O−エチル−O−デメチル−N−デメ
    チルガランタミン、O−フェニル−O−デメチル−N−
    デメチルガランタミン、及びO−ベンジル−O−デメチ
    ルガランタミンから選ばれる請求項4に記載の医薬。
  6. 【請求項6】前記化合物が次の式で表わされる請求項1
    に記載の医薬。 (ここで、R2はヒドロキシ、低級アルコキシ、アリーロ
    キシ、R5置換アリーロキシベンジロキシ又はR5置換ベン
    ジロキシ又はアルキルもしくはアリールカルバメート基
    であり、R3は水素又はメチルもしくはエチルのような炭
    素原子が1ないし6個のアルキル、メチルシクロプロピ
    ル又はベンジルもしくはR5置換ベンジルであるが、R3
    アルキルであるときはR2はメトキシ又はエトキシではな
    い)
  7. 【請求項7】前記化合物が、O−デメチルガランタミ
    ン、O−デメチルガランタミン−O−メチルエーテル、
    O−デメチルガランタミン−O−エチルエーテル、O−
    デメチルガランタミン−O−ベンジルエーテル、O−デ
    メチルガランタミン−及びO−デメチル−N−デメチル
    ガランタミン−フェニル及びナフチルカルバメート、カ
    ルバメート基がシクロヘキセン環の酸素に結合している
    O−デメチルガランタミンジメチルカルバメート及びO
    −ジメチルガランタミンジエチルカルバメート、及び対
    応するN−デメチル及びN−デメチル−N−エチル及び
    N−デメチル−N−シクロプロピルメチル及びN−デメ
    チル−N−ベンジル化合物から選ばれる請求項6に記載
    の医薬。
  8. 【請求項8】前記化合物が次の式で表わされる請求項1
    に記載の医薬。 (ここで、R1、R2及びR3は請求項1で定義した通りであ
    る)
  9. 【請求項9】使用する化合物が、R1がヒドロキシ、低級
    アルコキシ、ベンジロキシもしくはR5置換ベンジロキ
    シ、アミノ、アルキルアミノ、又はアルキルもしくはア
    リールカルバメートであり、R2がヒドロキシ、低級アル
    コキシ、アリーロキシ、ベンジロキシ、又はアルキルも
    しくはアリールカルバメート基であり、及びR3が水素、
    メチル、エチル、シクロプロピルメチル又はベンジルで
    ある請求項8に記載の医薬。
  10. 【請求項10】前記化合物が、O−デメチルリコラミ
    ン、N−デメチル−O−デメチルリコラミン、N−デメ
    チル−N−エチルリコラミン、N−デメチル−N−シク
    ロプロピルメチルリコラミン、N−デメチル−N−ベン
    ジルリコラミン、O−デメチルリコラミンエチルエーテ
    ル、デオキシ−O−デメチルリコラミン、O−デオキシ
    デメチルリコラミン ベンジルエーテル及びこれらの化
    合物のジメチル及びフェニルカルバメート類似体から選
    ばれる請求項9に記載の医薬。
  11. 【請求項11】請求項1における式Iの化合物又はその
    製剤学的に許容し得る酸付加塩を1日当りの投与量0.5
    ないし1,000mgで非経口的投与するに適した請求項1な
    いし10のいずれかに記載の医薬。
  12. 【請求項12】前記医薬が1日当り10ないし2000mgの範
    囲で経口的に投与するに適した請求項1ないし10のいず
    れかに記載の医薬。
  13. 【請求項13】前記医薬が患者の体重1kg当り0.1ないし
    4mgの投与量で非経口的に投与するに適した請求項1な
    いし11のいずれかに記載の医薬。
  14. 【請求項14】前記医薬が0.05ないし5.0mg/kg dayの投
    与量で埋め込まれたリザーバーによって脳室内に投与す
    るに適した請求項1ないし11のいずれかに記載の医薬。
  15. 【請求項15】前記医薬が徐放性形態である請求項1な
    いし9のいずれかに記載の医薬。
  16. 【請求項16】次の式で表わされる化合物及びその製剤
    学的に許容し得る酸付加塩。 (ここで、破線は示した3,4位置に任意に存在する二重
    結合を表わし、R1及びR2は各々、水素、ヒドロキシル、
    アミノ又はアルキルアミノ、シアノ、スルフヒドリル、
    好ましくは炭素原子が1ないし6個のアルコキシ、アリ
    ーロキシ、R5置換アリーロキシ、アルアルコキシ、脂肪
    族もしくはアリール部分がR5置換もしくは非置換である
    脂肪族もしくはアリールカルバメート基、アリーロキシ
    メチル、R5置換アリーロキシメチル、アルカノイロキ
    シ、ヒドロキシ置換アルカノイロキシ、ベンゾイロキ
    シ、R5置換ベンゾイロキシ、アリーロキシカルボニル及
    びR5置換アリーロキシカルボニルよりなる群から独立に
    選ばれ、R1は炭素原子が14個までのアルキル又はヒドロ
    キシメチルであってもよく、R2はカルボキシメチルであ
    ってもよいが、R1及びR2の少なくとも1つがヒドロキシ
    アミノ又はアルキルアミノであることを条件とし、 R3は水素、好ましくは炭素原子が1ないし6個の直鎖又
    は分岐鎖アルキル、シクロアルキルメチル、アルキルフ
    ェニル、R5置換アルキルフェニル、α−もしくはβ−フ
    リル、α−もしくはβ−チエニルもしくはテニル、ピリ
    ジル、ピラジニル又はピリミジル基のようなヘテロサイ
    クリル、アルキルヘテロサイクリル及びR′置換ヘテロ
    サイクリルであり、ここでR′はアルキル又はアルコキ
    シであり、 各々のR4は、水素、ヒドロキシル、スルフヒドリル、ア
    ルキル、アリール、アルアルキル、アルコキシ、アリー
    ロキシ、アルクアリーロキシ、ニトロ、アミノ、N−ア
    ルキルアミノ、N−アリールアミノ、N−アルクアリー
    ルアミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード及びトリ
    フルオロメチルから独立に選ばれ、R5はR4と同じ群から
    選ばれ、 R6は、水素であり、 R9は、水素又は炭素原子が1ないし6個のアルキルであ
    り、又は2−炭素原子が二重結合に結合しているときに
    は存在せず、 Xは、酸素であり、 Yは、窒素である。 ただし、ガランタミン、ベンジル ロイコタミン、O
    −メチル ロイコタミン、O−メチル ロイコタミン
    アセテート、サンギニン、リコラミン、O−デメチルリ
    コラミン、チルダチン、ハブランチン、N−ホルミルガ
    ランタミン、アセチルジヒドロガランタミン、N,O−ジ
    アセチル N−デメチルガランタミン、デオキシデメチ
    ルリコラミン、リコラミンアセテート、デオキシリコラ
    ミン又はそのヒドロキシもしくはエトキシ類似体、ジヒ
    ドロチルダンティン、デオキシアンヒドロガランタミ
    ン、13デスメチルデオキシアンヒドロガランタミン又は
    リコラミンカルバメートであることはない。)
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