JP2755184B2 - Ask変調における復調回路 - Google Patents

Ask変調における復調回路

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JP2755184B2
JP2755184B2 JP6263398A JP26339894A JP2755184B2 JP 2755184 B2 JP2755184 B2 JP 2755184B2 JP 6263398 A JP6263398 A JP 6263398A JP 26339894 A JP26339894 A JP 26339894A JP 2755184 B2 JP2755184 B2 JP 2755184B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ASK(Amplit
ude Shift Keying)変調における復調
回路に関し、特に温度変動によるオフセット変動を抑え
るとともに、入力信号の振幅変動に対して安定した復調
出力を得ることができる復調回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ASK変調における復調方法は、一般的
に、回路構成が簡単であることから、振幅変調された入
力信号の包絡線(以下、エンベロープという)を検波す
る方法が用いられている(例えば、特開平3−2653
07号公報)。以下、従来の包絡線検波による復調回路
について図6を参照して説明する。
【0003】図6は、従来のASK復調回路の構成を示
す回路図であり、搬送波を振幅変調した入力信号Vinが
エンベロープ出力回路L1および平均値出力回路L2に
入力される。エンベロープ出力回路L1では、入力信号
Vinが整流されてエンベロープ出力信号VOAが検出され
る。また、平均値出力回路L2では、搬送波の平均値が
求められ平均値出力信号VOBが出力される。そして、こ
の二つの信号がオペアンプ107により増幅されて、こ
のASK変調における復調出力VOTとなる。つまり、エ
ンベロープ信号の平均値が出力される。
【0004】ここで、エンベロープ出力回路L1は、電
源VCCと接地GNDとの間に設けられた定電流源I21
およびI22を介して接続された検波用トランジスタQ
21および出力用トランジスタQ22と、検波用トラン
ジスタQ21のエミッタ端子と出力用トランジスタQ2
2のベース端子との接続点と接地GNDとの間に接続さ
れたコンデンサC21と、検波用トランジスタQ21の
ベース端子と入力信号Vinの供給点Pとの間に接続され
たオフセット調整抵抗R21とを備えている。
【0005】また、平均値出力回路L2は、電源VCCと
接地GNDとの間に設けられた定電流源I23およびI
24を介して接続された整流用トランジスタQ23およ
び出力用トランジスタQ24と、整流用トランジスタQ
23のベース端子と入力信号Vinの供給点Pとの間に接
続された平滑回路とを備えており、整流用トランジスタ
Q23のエミッタ端子と出力用トランジスタQ24のベ
ース端子とは接続されている。平滑回路は、抵抗R22
およびコンデンサC22からなり、抵抗R22の一端が
供給点Pに接続され、抵抗R22およびコンデンサC2
2の接続点と整流用トランジスタQ23のベース端子と
が接続されている。
【0006】さらに、エンベロープ出力回路L1および
平均値出力回路L2の出力は、出力用トランジスタQ2
2のエミッタ端子が動作設定抵抗R15を介してオペア
ンプ107の反転入力部に接続され、出力用トランジス
タQ24のエミッタ端子がオペアンプ107の非反転入
力部に接続されている。
【0007】次に、従来のASK変調における復調回路
における温度変動に対する特性について説明する。
【0008】まず、供給点の電圧をVinとし、オフセッ
ト調整抵抗R21における電圧降下をVR21、エンベ
ロープ出力回路L1の検波用トランジスタQ21および
出力用トランジスタQ22の順方向電圧降下をそれぞれ
VBE21およびVBE22とし、そのエンベロープ出力回
路L1の出力レベルをVOAとすると、 VOA=Vin−(VR21+VBE21−VBE22) (1 ) となる。
【0009】また、同様に、抵抗R22における電圧降
下をVR22、平均値出力回路L2の整流用トランジス
タQ23および出力用トランジスタQ24の順方向電圧
降下をそれぞれVBE23およびVBE24とし、その平均
値出力回路L2の出力レベルをVOBとすると、 VOB=Vin−(VR22+VBE23−VBE24) (2 ) となる。
【0010】ここで、エンベロープ出力回路L1および
平均値出力回路L2の出力レベルVOAおよびVOBの単位
温度あたりの変動をd(VOA)およびd(VOB)とする
と、VR21とVR22の変化量はほとんど無視できるの
で、式(1)および式(2)により、 d(VOA)=−d(VBE21)+d(VBE22) (3) d(VOB)=−d(VBE23)+d(VBE24) (4) となる。ただし、d(VBE21)、d(VBE22)、d
(VBE23)およびd(VBE24)はそれぞれ対応する
トランジスタQ21、Q22、Q23およびQ24にお
ける順方向電圧降下の単位温度あたりの変動量を示す。
【0011】また、エンベロープ出力回路L1の検波用
トランジスタQ21および平均値出力回路L2の整流用
トランジスタQ23を同一のものを用いるとともに、そ
れぞれの回路L1およびL2における出力用トランジス
タQ22およびQ24も同一のものを用いるとすると、
d(VBE21)=d(VBE23)およびd(VBE22)
=d(VBE24)となるので、結果として、d(VOA)
=d(VOB)となる。したがって、エンベロープ出力V
OAと平均値出力VOBは温度変動に対して同様に変動する
ことになる。一方、ASK変調における復調出力は、エ
ンベロープ出力VOAと平均値出力VOBとの差電圧に比例
するものであるから、結局、復調出力は温度変動に対し
て安定である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一般に、復調出力は温
度変動に対して安定であるだけでなく、入力信号の振幅
の変動に対しても安定でなければならない。
【0013】つまり、図7(A)に示すように、通常、
復調出力VOTは閾値電圧VTHと比較された後、図7
(B)に示すようなCMOSレベル(0Vおよび5Vの
信号)等にレベル変換されることになる。ところが、し
ばしば、変調波を通すケーブルや空間の距離等によって
入力信号の振幅が2〜3倍程度変動してしまい、前述の
従来のASK変調における復調回路のように、入力信号
Vinの振幅ゲインを制御する手段を備えていない場合に
は、この入力信号Vinの振幅の変動にともなって復調出
力VOTの振幅が変動することになる。すると、図7
(C)に示すように、復調出力VOTと閾値電圧VTHとの
相対関係が変わるために、図7(D)に示すように、C
MOSレベル等へのレベル変換が正確になされなくなっ
てしまう。
【0014】このように、この従来のASK変調におけ
る復調回路では、検波感度(検波出力/ASK入力信号
の振幅)を制御する手段を備えていないので、入力信号
の振幅が変動した場合には、安定した復調出力を得るこ
とができないという問題点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明のASK変調における復調回路は、振幅変調
信号の差動増幅出力を整流し、その整流出力の変調周波
数以下の成分を低域ろ波器にて取り出して検波する検波
出力回路と、基準電圧を出力する基準電圧出力回路と、
前記検波出力回路から出力される検波出力と前記基準電
圧出力回路から出力される基準電圧出力との差電圧を復
調出力として出力するオペアンプと、前記検波出力と前
記基準電圧とに基づいて、前記振幅変調信号の振幅レベ
ルを制御するレベル制御手段とを有している。
【0016】そして、レベル制御手段としては、検波出
力のピークに比例した電圧を取り出す手段、例えば、ピ
ークホールド回路や平均値化回路と、そのピークホール
ド回路等の出力と基準電圧との差電圧を増幅する手段
と、その増幅出力にしたがって、検波出力の振幅レベル
を調整する手段とを備えるものがある。
【0017】また、検波出力回路が、振幅変調信号を入
力し、その差動出力を出力する差動増幅回路を備えるも
のであれば、前述のレベル制御手段において、ピークホ
ールド回路等の出力と基準電圧との差電圧に基づいて、
その差動増幅回路の増幅率を調整することによって、検
波出力の振幅レベルを調整することができる。
【0018】さらに、すでに、検波出力(または復調出
力)が安定した状態であっても、そのピークレベルを調
整したい場合には、レベル制御手段において、ピークホ
ールド回路等の出力に所定のオフセット電圧を加えた
後、その電圧と基準電圧との差電圧を増幅し、その増幅
出力にしたがって、検波出力を調整すれば、所望の検波
出力の振幅レベルを得ることができる。
【0019】
【実施例】次に、本発明のASK変調における復調回路
の一実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の第1の実施例の構成を示
す回路図を示すものであり、図2は、その各部における
波形図を示すものである。ここで、まず、帰還回路10
8および増幅率シフト回路を除く、本実施例の基本的な
回路について説明することとする。
【0021】差動増幅回路101に入力されたASK変
調信号Vinは、増幅された後、一対の差動出力(V0+、
V0-)として出力される。ここで、図2(A)は、変調
信号Vinの波形を示し、図2(B)は、差動出力V0+の
波形を示す。この差動出力(V0+、V0-)は、それぞれ
整流回路103によって全波整流され、図2(C)に示
すような入力信号が折り返された波形として出力され
る。さらに、この出力信号は低域濾波器104により平
滑化され、変調信号の変調周波数以下の成分が取り出さ
れて検波出力VDET1として出力される。図2(D)が、
その検波出力VDET1の出力波形を示す。
【0022】一方、この差動増幅回路101に入力され
る変調信号VinがVin=0の場合における差動出力(V
0+、V0-)と等しい値V0を基準電圧発生回路105が
出力し、この出力はエミッタフォロワ106および抵抗
R14を介して、基準電圧VDET2として出力される。
【0023】そして、オペアンプ107から出力される
検波出力VDET1と基準電圧VDET2との差電圧が復調出力
VOUTとして出力される。
【0024】この図1に示す回路構成により、検波出力
VDET1と基準電圧出力VDET2のオフセット値を0にでき
るとともに、温度変動に対する復調出力の変動を抑える
ことができる。
【0025】次に、検波出力部分の各構成について図1
を参照して説明する。
【0026】検波出力部分は、差動増幅回路101、整
流回路103および低域濾波器104を備え、変調信号
Vinを入力し、検波出力VDET1を出力するものである。
【0027】差動増幅回路101は、変調信号Vinを入
力し、差動出力(V0+、V0-)を出力するものであっ
て、特性の揃った2個のトランジスタQ1およびQ2の
エミッタ端子をそれぞれ定電流源102を介して電源V
EEと接続した回路構成を備えている。そして、トランジ
スタQ1のコレクタ端子は電源VCCと抵抗R7を介して
接続され、また、そのベース端子は、変調信号Vinの入
力端子Pと接続されるともに、抵抗R1を介して接地さ
れている。一方、トランジスタQ2のコレクタ端子は電
源VCCと抵抗R8を介して接続され、また、そのベース
端子は、抵抗R2を介して接地されている。
【0028】差動増幅回路101を構成する定電流源1
02は、差動増幅回路101の動作を安定させるために
設けられた構成であって、それぞれのベース端子が接続
された2つの特性の揃ったトランジスタQ3およびQ4
を備えている。そして、これらのトランジスタQ3およ
びQ4のコレクタ端子が、トランジスタQ1およびQ2
のエミッタ端子とそれぞれ接続されている。また、トラ
ンジスタQ3およびQ4のエミッタ端子およびベース端
子は、それぞれ抵抗R4、R5およびR6を介して電源
VEEと接続されている。また、トランジスタQ3および
Q4のベース端子は、抵抗R3を介して接地されてい
る。
【0029】整流回路103は、特性の揃った2個のト
ランジスタQ5およびQ6のエミッタ端子を接続して共
通とするとともに、そのエミッタ端子を抵抗R9を介し
て接地した回路構成を備えている。そして、差動増幅回
路101からの差動出力(V0+、V0-)は、それぞれの
トランジスタQ5およびQ6のベース端子に入力され、
エミッタ端子から全波整流されて折り返された波形とし
て取り出される。
【0030】整流回路103からの出力は、低域濾波器
104によって平滑化され、変調周波数以下の成分だけ
が取り出され、検波出力VDET1として出力される。
【0031】次に、基準電圧出力部分の各構成について
同様に図1を参照して説明する。
【0032】基準電圧出力部分は、基準電圧発生回路1
05からの出力V0をエミッタフォロワ106および抵
抗R14を介して基準電圧VDET2として出力するもので
ある。
【0033】基準電圧発生回路105は、差動増幅回路
101に変調信号Vin=0の入力信号が入力された場合
の差動出力(V0+、V0-)と等しい値V0を出力するも
のである。つまり、 Vin=0のとき、V0=V0+=V0- (5 ) となる。
【0034】そして、この基準電圧発生回路105は、
差動増幅回路101に備えられるトランジスタQ1(ま
たはQ2)と同一の特性を有するトランジスタQ7を備
え、そのベース端子は、抵抗R11を介して接地され、
また、そのコレクタ端子は抵抗R10を介して電源VCC
に接続されている。一方、トランジスタQ7のエミッタ
端子は、定電流源102に備えられるトランジスタQ3
(またはQ4)と同一の特性を有するトランジスタQ8
のコレクタ端子と接続されている。トランジスタQ8の
ベース端子は、定電流源102に備えられる各トランジ
スタQ3およびQ4のベース端子と接続されており、ま
た、そのエミッタ端子は抵抗R12を介して電源VEEに
接続されている。ここで、 R7=R8=R10 R1=R2=R11 R4=R6=R12 とすることによって、この基準電圧発生回路105は、
差動増幅回路101における差動対の一方の回路構成と
全く同等になる。したがって、この基準電圧発生回路1
05からは、入力信号Vin=0の場合の差動増幅回路1
01からの差動出力(V0+、V0-)と全く等しい値がV
0として出力されることになる。
【0035】エミッタフォロワ106は、整流回路10
3に備えられるトランジスタQ5(またはQ6)と同一
の特性を有するトランジスタを備え、そのベース端子か
ら基準電圧発生回路105からの出力V0を入力し、エ
ミッタ端子から出力する。また、このトランジスタQ9
のコレクタ端子は電源VCCと接続され、エミッタ端子
は、抵抗R13を介して接地されている。ここで、エミ
ッタフォロワ106におけるベース・エミッタ間電圧V
BE9は、トランジスタQ9=トランジスタQ5(=Q
6)とし、また、抵抗R13=抵抗R9×2とすること
によって、整流回路103におけるベース・エミッタ間
電圧VBE5およびベース・エミッタ間電圧VBE6と等し
くなるように設定してある。つまり、 VBE5=VBE6=VBE9 (6) である。
【0036】また、抵抗R17における電圧降下VR1
4と低域濾波器104における電圧降下VLPFも等しく
なるように、抵抗R14の抵抗値を低域濾波器104の
特性インピーダンスと等しい値に設定してある。つま
り、 VR14=VLPF (7) である。
【0037】そして、検波出力VDET1は、動作設定抵抗
R15を経てオペアンプ107の反転入力部に入力さ
れ、また、基準電圧VDET2は、オペアンプ107の非反
転入力部に入力され、それらの差電圧が復調出力VOUT
として出力される。
【0038】ここで、検波出力VDET1と基準電圧出力V
DET2は、 VDET1=V0+−VBE5−VLPF(V0+はV0-でもよく、
また、VBE5はVBE6でもよい) VDET2=V0 −VBE9−VR14 と表すことができる。
【0039】そして、変調信号の入力振幅が0の時、つ
まりVin=0のときには、上記式(5)、(6)および
(7)により、 VDET1=VDET2 (8) となり、したがって、復調出力のオフセット値を0にす
ることができる。
【0040】ところで、トランジスタのベース・エミッ
タ間電圧は、同じ種類のものを用いたとしても、個体差
により数mV程度の差が生じてしまう。この差は、検波
出力VDET1と基準電圧出力VDET2との間の電位差、結局
のところ、復調出力のオフセットとして残ってしまうの
で排除しなければならない。そこで、ベース・エミッタ
間電圧VBEの個体差、 VBE9−VBE5(またはVBE6)=△VBE を吸収するために、基準電圧発生回路105に備えられ
る抵抗R10を調整して、基準電圧発生回路105の出
力V0を V0+=V0-=V0+△VBE とする。こうすることによって、 VDET1=V0+−VBE5−VLPF =(V0+△VBE)−(VBE9+△VBE)−VLPF =V0−VBE9−VLPF =V0−VBE9−VR14 =VDET2 となる。このように、抵抗R10を調整することによっ
て、オフセットの調整を行うことができる。
【0041】また、検波出力VDET1と基準電圧出力VDE
T2の単位温度あたりの変動量をそれぞれd(VDET1)お
よびd(VDET2)とすると、低域濾波器104および抵
抗R14における電圧降下VLPFおよびVR14の温度変
動による変化量は無視できるので、 d(VDET1)=−d(VBE5) d(VDET2)=−d(VBE9) となる。ここで、d(VBE5)およびd(VBE9)は、
それぞれVBE5およびVBE9の変動量を示す。
【0042】さらに、トランジスタQ5とトランジスタ
Q9は同一の特性を有しているものを用いているので、 d(VBE5)=d(VBE9) となり、 したがって、d(VDET1)=d(VDET2) (9) となり、検波出力VDET1と基準電圧出力VDET2は温度変
動に対して同じように変動する。一方、ASK変調にお
ける復調回路の復調出力は検波出力VDET1と基準電圧出
力VDET2との差電圧に比例するから、結局、復調出力
は、温度変動に対して安定であることになる。
【0043】本実施例は、既に説明した回路構成に、帰
還回路108および増幅率シフト回路111を付加する
ことによって、検波出力VDET1と基準電圧出力VDET2と
の差電位を差動増幅回路101にフィードバックして、
その差動増幅回路101の増幅率を調整し、検波出力V
DET1が常に一定になるように制御するものである。この
様な構成により、入力信号Vinの振幅が変動しても、復
調出力が常に一定になる。ここで、帰還回路108およ
び増幅率シフト回路111について説明することとす
る。
【0044】帰還回路108は、検波出力VDET1のピー
クVDET3をホールドし出力するピークホールド回路10
9と、このピークVDET3を反転入力とし、基準電圧出力
VDET2を非反転入力として差動出力VGCを出力する差動
増幅回路110とを備えている。ここで、ピークホール
度回路109は、所定時間毎にリセットをかけて、その
出力VDET3が、一定間隔中の検波出力VDET1の最大振幅
となるようにする。
【0045】増幅率シフト回路111は、差動増幅回路
101のトランジスタQ1およびQ2のエミッタ端子間
にコンデンサC1およびC2を介して接続されるピンダ
イオードPINを備えており、さらに、このピンダイオ
ードPINは抵抗R17を介して接地されている。そし
て、帰還回路108からの出力VGCが変化することによ
って、ピンダイオードPINを経て抵抗R17に流れる
電流も変化する。ここで、この増幅率シフト回路111
は、変調入力信号のような高周波信号に対しては、図3
に示すようなトランジスタQ1およびQ2のエミッタ間
に接続された可変抵抗RPINと等価な回路と置き換えら
れる。そして、ピンダイオードPINに流れる電流値の
変化にともなって、可変抵抗RPINの抵抗値も変化する
特性を有している。例えば、ピンダイオードPINに流
れる電流値が減少すると可変抵抗RPINの抵抗値は増加
する。
【0046】一方、差動増幅回路101の増幅率は、 R7/RPIN(またはR8/RPIN) によって決定されるので、結局のところ、可変抵抗RPI
Nを変化させることで、差動増幅回路101の増幅率も
変化させることができる。
【0047】例えば、入力信号Vinの振幅変動によっ
て、検波出力VDET1のピークVDET3が増加すると、差動
増幅回路110の非反転入力と反転入力との差が大きく
なるので、その出力VGCは小さくなる。差動増幅回路1
10の出力VGCが小さくなることによって、ピンダイオ
ードPINに流れる電流も小さくなり、結果として、可
変抵抗RPINの抵抗値が大きくなる。以上のことから、
検波出力VDET1のピークVDET3が増加すると、可変抵抗
RPINの抵抗値が大きくなり、したがって、差動増幅回
路101の増幅率が減少する。差動増幅回路101の増
幅率が減少することによって、検波出力VDET1のピーク
VDET3も減少することになる。ここで、図4は、差動増
幅回路110の出力VGCと差動増幅回路101の増幅率
との関係を示す図である。
【0048】このように、帰還回路108によって検波
出力VDET1が常に一定になるように、検波出力VDET1を
フィードバックして差動増幅回路101の増幅率を調整
することによって、ASK入力信号の振幅が変動して
も、常に安定した復調出力を得ることができる。
【0049】次に、本発明の第2の実施例について図1
および図5を参照して説明する。
【0050】通常、復調回路から出力された復調出力
は、所定の閾値電圧と比較された後、例えば、CMOS
レベル(0Vおよび5Vの信号)に変換される。そし
て、復調出力の振幅が変動すると、このCMOSレベル
への変換を正確に行うことができなくなるという問題点
がある。したがって、正確なレベル変換を行うために
は、復調出力の振幅を所望の設定値に調整しなければな
らない。そこで、本実施例では、復調出力の振幅、つま
りは、検波出力VDET1の振幅を所望の設定値に調整する
手段を備える復調回路を提供するものである。
【0051】本実施例は、その構成の大部分が図1に示
した前述の第1の実施例の構成と同様であるため、重複
部分の説明は省略する。
【0052】図5は、本実施例の主要部分の構成を示す
図であり、ピークホールド回路109から出力された検
波出力VDET1のピークVDET3にオフセット電圧VOFSTを
加えた値を差動増幅回路110の反転入力としている。
【0053】次に、本実施例により検波出力VDET1を所
望の設定値に調整する方法について説明する。
【0054】まず、オフセット電圧VOFST=0として、
本実施例の復調回路を動作させると、帰還回路108お
よび増幅率シフト回路111の働きによって、検波出力
VDET1は、所定の振幅に安定する。この安定した検波出
力VDET1をVDET1Aとする。
【0055】この状態において、検波出力VDET1Aを所
望の設定値に調整するために、オフセット電圧VOFSTを
ピークホールド回路109の出力VDET3に加える。
【0056】ここで、オフセット電圧VOFST>0とする
と、差動増幅回路110の非反転入力と反転入力との差
が大きくなるために、差動増幅回路110の出力VGCは
小さくなり、結果として、差動増幅回路101の増幅率
も小さくなって、検波出力VDET1も小さくなる。一方、
オフセット電圧VOFST<0とすると、差動増幅回路11
0の非反転入力と反転入力との差が小さくなるために、
差動増幅回路110の出力VGCは小さくなり、結果とし
て、差動増幅回路101の増幅率は大きくなって、検波
出力VDET1も大きくなる。
【0057】このように、オフセット電圧VOFSTを所望
の値に設定して、そのオフセット電圧VOFSTをピークホ
ールド回路109の出力VDET3に加えることによって、
検波出力VDET1の大きさを所望の設定値に調整すること
ができる。
【0058】なお、前述の第1の実施例および第2の実
施例において、検波出力VDET1のピークVDET3を出力す
るピークホールド回路の代わりに平均値化回路を用いて
も本発明の効果を損なうことはない。
【0059】第1の実施例または第2の実施例におい
て、ピークホールド回路109の役割は、図2(D)に
示すような検波出力VDET1の最大振幅(ピーク)VPEK
を取り出すことにあるが、実際に、差動増幅回路110
の反転入力としては、検波出力VDET1の振幅に比例した
電圧であればよく、最大振幅VPEKに限られたものでは
ない。このように、差動増幅回路110の反転入力とし
て、検波出力VDET1の振幅に比例した電圧が得られる手
段であれば、ピークホールド回路109の代わりに用い
ることができる。
【0060】例えば、ピークホールド回路の代わりに平
均値化回路を用いると、平均値化回路は、図2(D)の
VAVGのような検波出力VDET1の平均値を出力する。こ
こで、検波出力VDET1の変調度が一定ならば、平均値出
力VAVGは最大振幅VPEKに比例する。したがって、差動
増幅回路110の反転入力として、VPEKの代わりに、
平均値化回路から出力されるVAVGを用いてもかまわな
いので、ピークホールド回路の代わりに平均値化回路を
用いても同様の効果が得られる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるAS
K変調における復調回路では、オフセットを0にすると
ともに、温度変動に対しても安定した復調出力を得るこ
とができる。
【0062】さらに、入力信号の振幅の変動に対しても
安定な復調出力を得ることができる。
【0063】さらに、検波出力を所望の設定電圧に調整
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す回路図であ
る。
【図2】図1における各部の波形を示す図である。
【図3】第1の実施例における差動増幅回路の増幅率を
変化させるための構成を示す回路図である。
【図4】第1の実施例における差動増幅回路の増幅率の
変化を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施例における検波出力を調整
するための構成を示す図である。
【図6】従来のASK変調における復調回路の構成を示
す回路図である。
【図7】従来の復調回路の問題点を示す波形図である。
【符号の説明】
101 差動増幅回路 102 定電流源 103 整流回路 104 低域濾波器 105 基準電圧発生回路 106 エミッタフォロワ 107 オペアンプ 108 帰還回路 109 ピークホールド回路 110 差動増幅回路 111 増幅率シフト回路

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振幅変調信号の差動増幅出力を整流
    し、その整流出力の変調周波数以下の成分を低域ろ波器
    にて取り出して検波する検波出力回路と、基準電圧を出
    力する基準電圧出力回路と、前記検波出力回路から出力
    される検波出力と前記基準電圧出力回路から出力される
    基準電圧出力との差電圧を復調出力として出力するオペ
    アンプと、前記検波出力と前記基準電圧とに基づいて、
    前記振幅変調信号の振幅レベルを制御するレベル制御手
    段とを有することを特徴とするASK変調における復調
    回路。
  2. 【請求項2】 前記レベル制御手段は、 前記検波出力のピークに比例した電圧を取り出し出力す
    る第1の手段と、 前記基準電圧と前記第1の手段から出力される電圧との
    差電圧を増幅し出力する第2の手段と、 前記第2の手段からの出力に基づいて前記検波出力回路
    から出力される検波出力の振幅レベルを制御する第3の
    手段とを備えることを特徴とする前記請求項1に記載の
    ASK変調における復調回路。
  3. 【請求項3】 前記第1の手段は、 前記検波出力の最大振幅をホールドして出力するピーク
    ホールド回路であることを特徴とする前記請求項2に記
    載のASK変調における復調回路。
  4. 【請求項4】 前記第1の手段は、 前記検波出力の平均値を出力する平均値化回路であるこ
    とを特徴とする前記請求項2に記載のASK変調におけ
    る復調回路。
  5. 【請求項5】 前記第1の手段から出力される電圧に所
    定のオフセット電圧を加えることによって、前記検波出
    力回路から出力される検波出力を調整する手段を備える
    ことを特徴とする前記請求項2に記載のASK変調にお
    ける復調回路。
  6. 【請求項6】 前記検波出力回路は、 振幅変調信号を増幅する差動増幅回路と、 前記差動増幅回路からの差動出力を整流する整流回路
    と、 整流された信号の変調周波数以下の成分を取り出す低域
    濾波器とを備え、 前記レベル制御手段は、 前記検波出力と前記基準電圧とに基づいて、前記差動増
    幅回路の増幅率を制御する手段を備えることを特徴とす
    る前記請求項1に記載のASK変調における復調回路。
  7. 【請求項7】 特性の揃った一対のトランジスタを備え
    る差動増幅手段であって、一方のトランジスタのベース
    端子から入力される振幅変調信号を増幅する差動増幅回
    路と、 前記差動増幅回路からの差動出力を整流し、前記振幅変
    調信号を折り返した波形として取り出すトランジスタ整
    流回路と、 整流された信号の前記振幅変調信号の変調周波数以下の
    成分を取り出す低域濾波器とを備える検波出力回路と、 前記差動増幅回路における振幅変調信号が入力されない
    方のトランジスタと同一特性のトランジスタを備え、前
    記振幅変調信号が零である場合の前記差動増幅回路の出
    力と等しい値を出力する基準電圧発生回路と、 前記低域濾波器からの出力と前記基準電圧発生回路から
    の出力との差を増幅し出力する増幅回路と、 前記低域濾波器からの出力と前記基準電圧発生回路から
    の出力とに基づいて、前記差動増幅回路の増幅率を調整
    する手段とを備えることを特徴とするASK変調におけ
    る復調回路。
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