JP3804206B2 - ゲインコントロール回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部からのコントロール電圧を受けてゲインコントロールアンプのゲインを制御するゲインコントロール回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、移動電話システムのような移動体通信システムにおいて、基地局の回線容量を増やすためには、各移動局の出力は基地局の位置において同一電界強度となるように制御されることが望ましい。
特に、符号分割多重システム(CDMA:Code Division Multiple Access)と呼ばれるスペクトラム拡散方式を用い、同一周波数帯に複数の局を割り当てて拡散符号によって信号を復元する方式においては、このような移動局の出力電力を制御することは必須の要件となる。
【0003】
この移動局の出力電力制御には、2つの方式がある。
その1つは、基地局からの信号強度に基づいて出力すべき電力を決定する方式である。
これは、基地局から移動局までの信号伝搬とその逆が強い相関があるとの仮定によるものである。
この方式を開ループ制御という。
【0004】
他の1つは、基地局での実際の信号強度の情報を移動局へ伝えることによって行う方式である。
この方式を閉ループ制御という。
【0005】
以上の出力電力制御を行うためには、ゲインコントロール回路が必要となる。
図11は、ゲインコントロール回路の基本構成を示すブロック図である。
ゲインコントロール回路は、コントロール電圧Vcontを生成するMOS系回路からなるコントロールIC1と、コントロールIC1によるコントロール電圧Vcontに応じたゲインをもって入力信号を増幅して出力するバイポーラ系回路からなるゲインコントロールアンプ2aを有するゲインコントロールIC2により構成されている。
【0006】
このような構成におけるゲインコントロール回路におけるゲインコントロールアンプ2aのゲインは、外部のコントロールIC1によるコントロール電圧Vcontのみで制御される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したゲインコントロール回路には、以下の4つの性能を有していることが要求される。
第1に広いゲイン制御範囲であること、第2に広いダイナミックレンジであること、第3に良好な制御直線性、絶対ゲイン精度、温度特性であること、第4に広帯域であること、が要求される。
【0008】
ゲイン制御範囲としては、受信側90dB程度、送信側80dB程度である。
ダイナミックレンジに関しては、特に受信側においては希望波が微弱な状態で強い妨害波が入る条件を考慮する必要があり、大入力に対する耐性と低雑音特性とが同時に要求される。
制御直線性、絶対ゲイン精度、温度特性については、前述した開ループ制御を精度良く行うために、受信側ゲインコントロール回路と送信側ゲインコントロール回路の特性が整合する必要がある。
帯域については、システムにより異なるが、このような特性はIF(中間周波)段で行うことが最も容易であり、そのための典型的な周波数は100MHz前後であることが多い。
【0009】
しかしながら、上述したゲインコントロールアンプでは、そのゲインは、外部のコントロールIC1によるコントロール電圧Vcontのみで制御していることから、コントロール電圧VcontがコントロールIC1の電源電圧の変動や温度変動を受けてバラツキをもつため、図12に示すように設定ゲインにバラツキが生じてしまうという不利益がある。
この不利益についてさらに考察する。
【0010】
たとえばコントロールIC1から出力されるコントロール電圧Vcontが、コントロールIC1内部で設定したバイアス電圧VBIASに比例した電圧である場合、設定コントロール電圧Vcontset とバイアス電圧VBIASとの間には以下の関係が成り立つ。
【0011】
【数1】
Vcontset =α*VBIAS …(1)
なお、αは変数で、この値を変えてゲインをコントロールする。
【0012】
ここで、バイアス電圧VBIASにバラツキΔVBIASが発生したとすると、このときの設定コントロール電圧Vcontsetbは次式で与えられる。
【0013】
【数2】
【0014】
ゲインコントロールの傾きをβとすると、設定ゲインGsetbは以下のようになる。
【0015】
【数3】
【0016】
すなわち、ゲインとしては、次式で表すΔGset なるバラツキが発生する。
【0017】
【数4】
ΔGset =β*α*ΔVBIAS …(4)
【0018】
バイアス電圧VBIASのバラツキΔVBIASは、コントロールIC1の電源電圧変動や温度変動の影響を受けてばらつくため、ゲインに変動を生じる。
たとえば、β=40dB/V、VBIAS=3V、α=0.5でバイアス電圧VBIASが5%ばらついたとすると、バイアス電圧VBIASのバラツキΔVBIAS、およびゲインのバラツキΔGset は次のようになる。
【0019】
【数5】
ΔVBIAS=3V±5%=±0.15V
ΔGset =±3dB …(5)
【0020】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コントロール電圧の電源電圧変動や温度変動に影響を受けることなく高精度のゲインコントロールを行うことができるゲインコントロール回路を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のゲインコントロール回路は、コントロール電圧およびリファレンス電圧を生成して供給するコントロール回路と、上記リファレンス電圧を受けて出力(1/リファレンス電圧)を得る除算器と、当該除算器の出力と上記コントロール電圧とを乗算してゲインコントロール電圧を生成する乗算器とを有するゲインコントロール電圧生成回路と、上記ゲインコントロール電圧に応じてゲインを設定し、入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプとを有する。
【0022】
また、本発明のゲインコントロール回路は、コントロール電圧およびリファレンス電圧を生成して供給するコントロール回路と、上記コントロール電圧と上記リファレンス電圧の差分を得るオペアンプと、上記リファレンス電圧とオペアンプの出力とを所定の係数を用いて乗算しゲインコントロール電圧を生成する乗算器とを有するゲインコントロール電圧生成回路と、上記ゲインコントロール電圧に応じてゲインを設定し、入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプとを有する。
【0023】
また、本発明のゲインコントロール回路は、コントロール電圧およびリファレンス電圧を生成して供給するコントロール回路と、上記リファレンス電圧を受けて出力(1/リファレンス電圧)を得る除算器と、上記リファレンス電圧を受けてゲイン1/kをもって出力する1/k増幅器と、上記コントロール電圧と上記1/k増幅器との差分を得るオペアンプと、上記除算器の出力とオペアンプの出力とを所定の係数を用いて乗算しゲインコントロール電圧を生成する乗算器とを有するゲインコントロール電圧生成回路と、上記ゲインコントロール電圧に応じてゲインを設定し、入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプとを有する。
【0024】
また、本発明のゲインコントロール回路は、コントロール電圧およびリファレンス電圧を生成して供給するコントロール回路と、上記リファレンス電圧を受けてゲイン1/kをもって出力する1/k増幅器と、上記リファレンス電圧を受けてゲイン(k+1)/kをもって出力する(k+1)/k増幅器と、(k+1)/k増幅器の出力と上記コントロール電圧との差分を得る第1のオペアンプと、上記コントロール電圧と1/k増幅器の出力との差分を得る第2のオペアンプと、上記第1のオペアンプの出力と上記第2のオペアンプの出力とを所定の係数を用いて乗算しゲインコントロール電圧を生成する乗算器とを有するゲインコントロール電圧生成回路と、上記ゲインコントロール電圧に応じてゲインを設定し、入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプとを有する。
【0025】
また、本発明のゲインコントロール回路は、コントロール電圧およびリファレンス電圧を生成して供給するコントロール回路と、上記リファレンス電圧を受けてゲイン1/kをもって出力する1/k増幅器と、上記コントロール電圧と上記1/k増幅器の出力との差動出力を得るとともに、上記リファレンス電圧および内部で生成した電圧に基づいて係数を設定し、当該係数を用いて上記差動出力を乗算してゲインコントロール電圧を得る複合回路とを有するゲインコントロール電圧生成回路と、上記ゲインコントロール電圧に応じてゲインを設定し、入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプとを有する。
【0026】
また、本発明では、上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、少なくとも電源電圧特性が同じである。
【0027】
また、本発明では、上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、回路内部で設定したバイアス電圧に比例した電圧である。
【0028】
本発明によれば、コントロール回路において、たとえば同じ電源電圧特性を持つようにコントロール電圧およびリファレンス電圧が生成されて、ゲインコントロール電圧生成回路に供給される。
ゲインコントロール電圧生成回路では、除算器において供給されたリファレンス電圧を受けて出力(1/リファレンス電圧)が得られる。そして、乗算器において、除算器の出力とコントロール電圧とが乗算されゲインコントロール電圧が生成されてゲインコントロールアンプに供給される。
そして、ゲインコントロールアンプにおいて、ゲインコントロール電圧に応じてゲインが設定され、このゲインに基づいて入力信号が増幅されて出力される。
これにより、電源電圧変動や温度変動によらない直線性のよいゲインコントロールが行うことができる。
【0029】
また、本発明によれば、コントロール回路において、たとえば同じ電源電圧特性を持つようにコントロール電圧およびリファレンス電圧が生成されて、ゲインコントロール電圧生成回路に供給される。
ゲインコントロール電圧生成回路では、オペアンプにおいてコントロール電圧とリファレンス電圧との差分が得られる。そして、乗算器において、オペアンプとリファレンス電圧とが所定の係数を用いて乗算されてゲインコントロール電圧を生成されゲインコントロールアンプに供給される。
そして、ゲインコントロールアンプにおいて、ゲインコントロール電圧に応じてゲインが設定され、このゲインに基づいて入力信号が増幅されて出力される。
これにより、電源電圧変動や温度変動によらない直線性のよいゲインコントロールが行うことができる。
【0030】
また、本発明によれば、コントロール回路において、たとえば同じ電源電圧特性を持つようにコントロール電圧およびリファレンス電圧が生成されて、ゲインコントロール電圧生成回路に供給される。
ゲインコントロール電圧生成回路では、除算器において出力(1/リファレンス電圧)が得られる。また、オペアンプにおいて、1/k増幅器を介したリファレンス電圧とコントロール電圧との差分が得られる。そして、乗算器において、除算器の出力とオペアンプの出力とが所定の係数を用いて乗算されてゲインコントロール電圧が生成されゲインコントロールアンプに供給される。
そして、ゲインコントロールアンプにおいて、ゲインコントロール電圧に応じてゲインが設定され、このゲインに基づいて入力信号が増幅されて出力される。
これにより、電源電圧変動や温度変動によらない直線性のよいゲインコントロールが行うことができる。
【0031】
また、本発明によれば、コントロール回路において、たとえば同じ電源電圧特性を持つようにコントロール電圧およびリファレンス電圧が生成されて、ゲインコントロール電圧生成回路に供給される。
ゲインコントロール電圧生成回路では、第1のオペアンプで(k+1)/k増幅器を介したリファレンス電圧とコントロール電圧との差分が得られ、第2のオペアンプにおいて、コントロール電圧と1/k増幅器を介したリファレンス電圧との差分が得られる。そして、乗算器において、第1のオペアンプの出力と第2のオペアンプの出力とが所定の係数を用いて乗算されてゲインコントロール電圧が生成されゲインコントロールアンプに供給される。
そして、ゲインコントロールアンプにおいて、ゲインコントロール電圧に応じてゲインが設定され、このゲインに基づいて入力信号が増幅されて出力される。
これにより、電源電圧変動や温度変動によらない直線性のよいゲインコントロールが行うことができる。
【0032】
また、本発明によれば、コントロール回路において、たとえば同じ電源電圧特性を持つようにコントロール電圧およびリファレンス電圧が生成されて、ゲインコントロール電圧生成回路に供給される。
ゲインコントロール電圧生成回路では、複合回路において1/k増幅器を介したリファレンス電圧とコントロール電圧との差動出力が得られるとともに、リファレンス電圧および内部で生成した電圧に基づいて係数が設定され、当該係数を用いて差動出力が乗算されゲインコントロール電圧が生成され、ゲインコントロールアンプに供給される。
そして、ゲインコントロールアンプにおいて、ゲインコントロール電圧に応じてゲインが設定され、このゲインに基づいて入力信号が増幅されて出力される。
これにより、電源電圧変動や温度変動によらない直線性のよいゲインコントロールが行うことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るゲインコントロール回路の基本構成を示すブロック図である。
【0034】
このゲインコントロール回路10は、MOS系回路からなるコントロールIC20およびバイポーラ系回路からなるゲインコントロールIC30により構成されている。
【0035】
コントロールIC20は、電源電圧VCC2 を受けて動作し、内部で設定したバイアス電圧VBIASに比例したコントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF を生成してゲインコントロールIC30に供給する。
【0036】
ゲインコントロールIC30は、電源電圧VCC1 を受けて動作し、ゲインコントロール電圧生成回路31およびゲインコントロールアンプ32により構成されている。
【0037】
ゲインコントロール電圧生成回路31は、コントロールIC20によるコントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF を受けてゲインコントロールアンプ32のゲインを、コントロール電圧VCONTのみでなく、コントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF の電圧比VCONT/VREF で決定したゲインコントロール電圧VCを生成してゲインコントロールアンプ32に供給する。
【0038】
図2は、ゲインコントロール電圧生成回路の第1の実施形態を示すブロック図である。
図2に示すように、除算器301、および乗算器302により構成されている。
除算器301は、1を入力電圧VINで除算するもので、リファレンス電圧VREF を受けて1をリファレンス電圧VREF で除し、出力1/VREF を得る。
乗算器302は、コントロール電圧VCONTと除算器301の出力1/VREF とを乗算することによって、ゲインコントロール電圧VC(=VCONT/VREF )を生成し、ゲインコントロールアンプ32に供給する。
【0039】
ゲインコントロールアンプ32は、ゲインコントロール電圧生成回路31によるゲインコントロール電圧VCに基づいて設定されるゲインGset をもって入力信号を増幅して出力する。
【0040】
図3は、ゲインコントロールアンプ32の具体的な構成例を示す回路図である。
図3示すように、ゲインコントロールアンプ32は、各エミッタがエミッタ抵抗Re321 ,Re322 を介して互いに接続され、電流源I321 を介して接地されたnpn型トランジスタQ321 ,Q322 からなる差動増幅器321と、トランジスタQ321 ,Q322 の各コレクタにエミッタが共通に接続されたnpn型トランジスタQ323 ,Q324 およびQ325 ,Q326 からなる2つの電流分割回路322,323とから構成されている。
また、トランジスタQ323 ,Q326 の各コレクタは負荷抵抗素子R321 ,R322 を介して電源電圧VCCの供給ラインに接続されており、これらコレクタから差動出力を導出するように構成されている。
【0041】
このような構成を有するゲインコントロールアンプ32では、トランジスタQ321 のベースに入力信号電圧Viが供給され、トランジスタQ322 のベースにその相補的レベルをとる差動信号が供給される。
また、トランジスタQ323 ,Q326 のベースにゲインコントロール電圧生成回路31によるゲインコントロール電圧VCが供給され、トランジスタQ324 ,Q325 のベースにゲインコントロール電圧VCの差動信号VCXが供給される。
【0042】
そして、差動増幅回路321では、入力電圧Viが電流に変換され、この電流IoはトランジスタQ321 ,Q322 のコレクタに流れる。
これらコレクタ電流は、2つの電流分割回路322,323で電流分割される。そして、トランジスタQ323 ,Q326 のコレクタ間から出力電圧Voが導出される。
【0043】
次に、上記構成における動作を説明する。
コントロールIC20において、内部で設定したバイアス電圧VBIASに比例した同じ電源電圧特性および温度特性を持つ、コントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF が生成されてゲインコントロールIC30のゲインコントロール電圧生成回路31に供給される。
【0044】
ゲインコントロール電圧生成回路31では、除算器301においてリファレンス電圧VREF をもって1が除算され、その結果1/VREF が乗算器302に出力される。
乗算器302では、コントロールIC20によるコントロール電圧VCONTとコ除算器301の出力1/VREF とが乗算されてゲインコントロール電圧VC(=VCONT/VREF )が生成され、ゲインコントロールアンプ32に供給される。
ゲインコントロールアンプ32においては、ゲインコントロール電圧生成回路31によるゲインコントロール電圧VCに基づいて設定されるゲインGset をもって入力信号が増幅されて出力される。
【0045】
次に、このような構成を有するゲインコントロール回路10における、ゲインコントロールアンプでの設定ゲインのバラツキについて考察する。
【0046】
上述したようにコントロールIC20から出力されるコントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF が、コントロールIC20内部で設定したバイアス電圧VBIASに比例した電圧である場合、設定コントロール電圧VCONTset 、設定リファレンス電圧VREFsetとバイアス電圧VBIASとの間には以下の関係が成り立つ。
【0047】
【数6】
なお、αは変数で、この値を変えてゲインをコントロールする。
【0048】
ここで、バイアス電圧VBIASにバラツキΔVBIASが発生したとすると、このときの設定コントロール電圧VCONTsetb、および設定リファレンス電圧VREFsetは次式で与えられる。
【0049】
【数7】
【0050】
ゲインコントロールの傾きをβとすると、設定ゲインGsetbは以下のようになる。
【0051】
【数8】
【0052】
すなわち、ゲインとしては、(8)式で示すようにΔGset なるバラツキが発生しない。
【0053】
図4は、上述した構成におけるゲインコントロールアンプのゲインコントロール特性を示す図である。
図4において、横軸がコントロール電圧比(VCONT/VREF )を、縦軸がゲインをそれぞれ表している。
図4からわかるように、図1のゲインコントロール回路10は、電源電圧変動や温度変動によらない直線性のよいゲインコントロールを行うことができる。
【0054】
以上説明したように、本第1の実施形態によれば、電源電圧VCC2 を受けて動作し、内部で設定したバイアス電圧VBIASに比例したコントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF を生成してゲインコントロールIC30に供給するコントロールIC20と、コントロールIC20によるコントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF を受けてゲインコントロールアンプ32のゲインを、コントロール電圧VCONTのみでなく、コントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF の電圧比VCONT/VREF で決定したゲインコントロール電圧VCを生成してゲインコントロールアンプ32に供給するゲインコントロール電圧生成回路31と、ゲインコントロール生成回路31によるゲインコントロール電圧VCに基づいて設定されるゲインGset をもって入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプ32とを設けたので、コントロール電圧の電源電圧変動や温度変動に影響を受けることなく高精度のゲインコントロールを行うことができるゲインコントロール回路を実現できる利点がある。
【0055】
図5は、本発明に係るゲインコントロール回路におけるゲインコントロール電圧生成回路の第2の実施形態を示すブロック図である。
【0056】
本第2の実施形態に係るゲインコントロール電圧発生回路31aが図2に示す回路と異なる点は、除算器を実際に構成することは容易ではないことに鑑み、除算器に代えてオペアンプ303を設け、結果として出力電圧変化ΔVOUT が(VCONT/VREF )に比例するゲインコントロール電圧VCを生成するようにしたことにある。
オペアンプ303は、コントロール電圧VCONTを正相の入力に、逆相の入力にリファレンス電圧VREF を入力して出力(VCONT−VREF )を得るように構成され、乗算器302aは、オペアンプ303の出力(VCONT−VREF )とリファレンス電圧VREF とを乗算して出力電圧変化ΔVOUT が(VCONT/VREF )に比例するゲインコントロール電圧VCを生成するように構成されている。
【0057】
乗算器302aは、いわゆるギルバートアンプにより構成されている。
具体的には、図5に示すように、npn型トランジスタQ301 〜Q304 、ダイオードD301 ,D302 、抵抗素子R301 〜R304 、および電流源I301 により構成されている。
【0058】
トランジスタQ301 のエミッタは抵抗素子R301 を介して接地され、コレクタがトランジスタQ302 のベースおよびダイオードD301 のカソードに接続され、ベースにリファレンス電圧VREF が供給される。
トランジスタQ302 とQ303 のエミッタ同士が接続され、その接続点が電流源I301 に接続されている。
トランジスタQ302 のコレクタは抵抗素子R302 を介して電源電圧VCCの供給ラインに接続され、トランジスタQ303 のコレクタは抵抗素子R303 を介して電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
トランジスタQ304 のエミッタは抵抗素子R304 を介して接地され、コレクタがトランジスタQ303 のベースおよびダイオードD303 のカソードに接続され、ベースにオペアンプ303の出力(VCONT−VREF )が供給される。
そして、ダイオードD301 ,D302 のアノードが電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
また、たとえば抵抗素子R301 およびR304 の抵抗値が同じ値に設定され、抵抗素子R302 およびR303 の抵抗値が同じ値に設定される。
【0059】
このような構成において、コントロールIC20において、内部で設定したバイアス電圧VBIASに比例した同じ電源電圧特性および温度特性を持つ、コントロール電圧VCONT、並びにたとえばコントロール電圧VCONTの最大電位とされたリファレンス電圧VREF が生成され、ゲインコントロールIC30のゲインコントロール電圧生成回路31aに供給される。
【0060】
ゲインコントロール電圧生成回路31aにおいては、コントロール電圧VCONTはオペアンプ303の正相側入力に入力され、リファレンス電圧VREF が逆相側入力に入力される。その結果、出力(VCONT−VREF )が得られ乗算器302aに出力される。
そして、乗算器302aにおいて、オペアンプ303の出力(VCONT−VREF )とリファレンス電圧VREF とが乗算されてゲインコントロール電圧VCが生成され、ゲインコントロールアンプ32に供給される。
ゲインコントロールアンプ32においては、ゲインコントロール電圧生成回路31aによるゲインコントロール電圧VCに基づいて設定されるゲインGset をもって入力信号が増幅されて出力される。
【0061】
ここで、乗算器302aの振る舞いについて考察する。
図5において、抵抗素子R301 に発生する電圧がトランジスタのベース・エミッタ間電圧Vbeにより十分に大きいとすると、次の関係式を導くことができる。
【0062】
【数9】
VbeD301 +VbeQ302 =VbeQ303 +VbeD302 …(9)
【0063】
(9)式において、VbeD301 はダイオードD301 の順方向電圧VF、VbeQ302 はトランジスタQ302 のVF、VbeQ303 はトランジスタQ303 のVF、およびVbeD302 はトランジスタD302 のVFをそれぞれ示している。
【0064】
ここで、抵抗素子R301 の抵抗値をR1、トランジスタQ302 のコレクタ電流をI1、電流源I301 の電流をIoとすると、上記(9)式から次の式を導くことができる。
【0065】
【数10】
【0066】
(10)式において、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは素電荷、Isはトランジスタの飽和電流である。
この(10)式においてI1を求めると、次式のようになる。
【0067】
【数11】
【0068】
したがって、出力電圧変化ΔVOUT は次式に示すように(VCONT/VREF )に比例する。
【0069】
【数12】
ΔVOUT ∝VCONT/VREF …(12)
【0070】
このように、図5に示す回路のゲインコントロール電圧生成回路31aによっても、ゲインコントロールアンプ32のゲインを、コントロール電圧VCONTのみでなく、コントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF の電圧比VCONT/VREF で決定したゲインコントロール電圧VCを生成できることから、コントロール電圧の電源電圧変動や温度変動に影響を受けることなく高精度のゲインコントロールを行うことができるゲインコントロール回路を実現できる利点がある。
【0071】
図6は、本発明に係るゲインコントロール回路におけるゲインコントロール電圧生成回路の第3の実施形態を示すブロック図である。
【0072】
本第3の実施形態に係るゲインコントロール電圧発生回路31bが図2に示す回路と異なる点は、リファレンス電圧VREF をゲイン1/2をもって増幅する1/2増幅器304と、コントロール電圧VCONTを正相の入力に、逆相の入力に1/2増幅器304の出力信号VREF /2を入力して出力(VCONT−VREF /2)を得るオペアンプ305を設け、オペアンプ305の出力(VCONT−VREF /2)と除算器301の出力1/VREF とを乗算器302で乗算してゲインコントロール電圧VCとして(VCONT−VREF /2)/VREF を得るようにしたことにある。すなわち、補正値1/2を用いてVCONT/VREF で正規化して直線性のよいゲインコントロール特性を得るように構成したことにある。
【0073】
このような構成において、コントロールIC20において、内部で設定したバイアス電圧VBIASに比例した同じ電源電圧特性および温度特性を持つ、コントロール電圧VCONT、並びにたとえばコントロール電圧VCONTの最大電位とされたリファレンス電圧VREF が生成され、ゲインコントロールIC30のゲインコントロール電圧生成回路31bに供給される。
【0074】
ゲインコントロール電圧生成回路31bにおいては、コントロール電圧VCONTはオペアンプ305の正相側入力に入力される。また、リファレンス電圧VREF が除算器301および1/2増幅器304に入力される。除算器301においてリファレンス電圧VREF をもって1が除算され、その結果1/VREF が乗算器302に出力される。
また、1/2増幅器304においては、リファレンス電圧VREF がゲイン1/2をもって増幅され、信号VREF /2としてオペアンプ305の逆相側に入力される。
その結果、オペアンプ305では、出力(VCONT−VREF /2)が得られ乗算器302に出力される。
そして、乗算器302において、除算器301の出力1/VREF とを乗算器302が乗算されてゲインコントロール電圧VCである(VCONT−VREF /2)/VREF が生成され、ゲインコントロールアンプ32に供給される。
ゲインコントロールアンプ32においては、ゲインコントロール電圧生成回路31bによるゲインコントロール電圧VCに基づいて設定されるゲインGset をもって入力信号が増幅されて出力される。
【0075】
図7は、図6の回路を用いた本発明に係るゲインコントロール回路のコントロール特性を示す図である。
図7(a)において、横軸がコントロール電圧VCONT、縦軸がゲインをそれぞれ表している。また、図7(b)において、横軸がコントロール電圧比(VCONT/VREF )を、縦軸がゲインをそれぞれ表している。
【0076】
上述したように、ゲインコントロール電圧生成回路31bで生成したゲインコントロール電圧(VCONT−VREF /2)/VREF をゲインコントロールアンプ32に供給することで、図7(a)に示すようなコントロール特性を得ることができる。
そして、図7(a)の特性を横軸をコントロール電圧比(VCONT/VREF )でとりなおせば、図7(b)に示すように、本発明に係るゲインコントロール回路は、電源電圧変動や温度変動によらない直線性のよいゲインコントロール特性を得ることができる。
【0077】
以上のように、図6の回路を用いたゲインコントロール回路においても、上述した図2の回路を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
【0078】
図8は、本発明に係るゲインコントロール回路におけるゲインコントロール電圧生成回路の第4の実施形態を示すブロック図である。
【0079】
本第4の実施形態に係るゲインコントロール電圧発生回路31cが図4に示す回路と異なる点は、除算器を実際に構成することは容易ではないことに鑑み、除算器に代えて3/2増幅器306およびオペアンプ307を設け、結果として出力電圧変化ΔVOUT が(VCONT−VREF /2)/VREF に比例するゲインコントロール電圧を生成するようにしたことにある。
【0080】
具体的には、ゲインコントロール電圧発生回路31cは、リファレンス電圧VREF をゲイン1/2をもって増幅する1/2増幅器304と、コントロール電圧VCONTを正相の入力に、逆相の入力に1/2増幅器304の出力信号VREF /2を入力して出力(VCONT−VREF /2)を得るオペアンプ305と、リファレンス電圧VREF をゲイン3/2をもって増幅する3/2増幅器306と、正相の入力に3/2増幅器306の出力(3/2)VREF を、逆相の入力にコントロール電圧VCONTを受けて出力(3/2)VREF −VCONTを得るオペアンプ307と、オペアンプ307の出力((3/2)VREF −VCONT)とオペアンプ305の出力(VCONT−VREF /2)とを乗算して出力電圧変化ΔVOUT が(VCONT−VREF /2)/VREF に比例するゲインコントロール電圧を生成する乗算器302bとを備えている。
【0081】
乗算器302bは、図6の回路と同様にギルバートアンプにより構成されている。
具体的には、図8に示すように、npn型トランジスタQ301 〜Q304 、ダイオードD301 ,D302 、抵抗素子R301 〜R304 、および電流源I301 により構成されている。
【0082】
この乗算器302bは、図5の乗算器302aと同様の構成を有している。ただし、トランジスタQ301 のベースにオペアンプ307の出力((3/2)VREF−VCONT)が供給され、トランジスタQ304 のベースにオペアンプ305の出力(VCONT−VREF /2)が供給される。
【0083】
このような構成において、コントロールIC20において、内部で設定したバイアス電圧VBIASに比例した同じ電源電圧特性および温度特性を持つ、コントロール電圧VCONT、並びにたとえばコントロール電圧VCONTの最大電位とされたリファレンス電圧VREF が生成されゲインコントロールIC30のゲインコントロール電圧生成回路31cに供給される。
【0084】
ゲインコントロール電圧生成回路31cにおいては、コントロール電圧VCONTはオペアンプ305の正相側入力およびオペアンプ307の逆相側入力に入力される。また、リファレンス電圧VREF が1/2増幅器304および3/2増幅器306に入力される。
1/2増幅器304の出力(VREF /2)がオペアンプ305の逆相側入力に入力され、3/2増幅器306の出力(3/2)VREF がオペアンプ307の正相側入力に入力される。
その結果、オペアンプ305では、出力(VCONT−VREF /2)が得られ乗算器302bに出力され、オペアンプ307では、出力((3/2)VREF −VCONT)が得られ乗算器302bに出力され。
そして、乗算器302bにおいて、オペアンプ305の出力(VCONT−VREF /2)とオペアンプ307の出力((3/2)VREF −VCONT)とが乗算されて(VCONT−VREF /2)/VREF に比例したゲインコントロール電圧VCが生成され、ゲインコントロールアンプ32に供給される。
ゲインコントロールアンプ32においては、ゲインコントロール電圧生成回路31cによるゲインコントロール電圧VCに基づいて設定されるゲインGset をもって入力信号が増幅されて出力される。
【0085】
ここで、図5の場合と同様に乗算器302bの振る舞いについて考察する。
図8において、抵抗素子R301 に発生する電圧がトランジスタのベース・エミッタ間電圧Vbeにより十分に大きいとすると、次の関係式を導くことができる。
【0086】
【数13】
VbeD301 +VbeQ302 =VbeQ303 +VbeD302 …(13)
【0087】
(13)式において、VbeD301 はダイオードD301 の順方向電圧VF、VbeQ302 はトランジスタQ302 のVF、VbeQ303 はトランジスタQ303 のVF、およびVbeD302 はトランジスタD302 のVFをそれぞれ示している。
【0088】
ここで、抵抗素子R301 の抵抗値をR1、トランジスタQ302 のコレクタ電流をI1、電流源I301 の電流をIoとすると、上記(13)式はから次の式を導くことができる。
【0089】
【数14】
【0090】
(14)式において、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは素電荷である。
この(14)式においてI1を求めると、次式のようになる。
【0091】
【数15】
【0092】
したがって、出力電圧変化ΔVOUT は次式に示すように(VCONT−VREF /2)/VREF )に比例する。
【0093】
【数16】
ΔVOUT ∝(VCONT−VREF /2)/VREF ) …(16)
【0094】
このように、図8に示す回路のゲインコントロール電圧生成回路31cによっても、ゲインコントロールアンプ32のゲインを、コントロール電圧VCONTのみでなく、コントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF の電圧比VCONT/VREF で決定したゲインコントロール電圧VCを生成できることから、コントロール電圧の電源電圧変動や温度変動に影響を受けることなく高精度のゲインコントロールを行うことができるゲインコントロール回路を実現できる利点がある。
【0095】
図9は、本発明に係るゲインコントロール回路におけるゲインコントロール電圧生成回路の第5の実施形態を示すブロック図である。
【0096】
本第5の実施形態に係るゲインコントロール電圧発生回路31dが図2に示す回路と異なる点は、除算器を実際に構成することは容易ではないことに鑑み、除算器に代えて1/2増幅器304を設け、この出力VREF /2とコントロール電圧VCONTとを差動増幅回路および乗算器との複合回路308に入力させ、結果として出力電圧変化ΔVOUT が(VCONT−VREF /2)/VREF に比例するゲインコントロール電圧を生成するようにしたことにある。
【0097】
複合回路308は、差動増幅回路で1/2増幅器304の出力VREF /2とコントロール電圧VCONTとの差動出力を得、これにリファレンス電圧VREF とIC内部で生成した内部定電圧VBBとに基づいた係数を掛け合わせて(VCONT−VREF /2)/VREF に比例するゲインコントロール電圧VCを生成する。
この係数は後述するように、図10に示す特性曲線においてある範囲で1/VREF に近似できるものである。
【0098】
複合回路308は、図9に示すように、pnp型トランジスタP301 〜P306 、ダイオードD303 ,D304 、抵抗素子R305 〜R308 、電流源I302 〜I305 、および内部定電圧源V301 により構成されている。
【0099】
トランジスタP301 およびP302 のエミッタ同士が抵抗素子R305 を介して接続され、かつトランジスタP301 のエミッタは電流源I302 に接続され、トランジスタP302 のエミッタは電流源I303 に接続されている。
トランジスタP301 のコレクタがトランジスタP303 のベースおよびダイオードD303 のアノードに接続され、ベースにコントロール電圧VCONTが供給される。
トランジスタP302 のコレクタがトランジスタP304 のベースおよびダイオードD304 のアノードに接続され、ベースに1/2増幅器304の出力VREF /2が供給される。
そして、ダイオードD303 ,D304 のカソードが接地されている。
【0100】
トランジスタP303 とP304 のエミッタ同士が接続され、その接続点がトランジスタP305 のコレクタに接続されている。トランジスタP303 のコレクタが抵抗素子R306 を介して接地され、コレクタと抵抗素子R306 の接続点によりゲインコントロール電圧VCの出力ノードが構成されている。また、トランジスタP304 のコレクタが抵抗素子R307 を介して接地されている。
【0101】
トランジスタP305 およびP306 のエミッタ同士が抵抗素子R308 を介して接続され、かつトランジスタP305 のエミッタは電流源I304 に接続され、トランジスタP306 のエミッタは電流源I305 に接続されている。
トランジスタP301 のベースにリファレンス電圧VREF が供給される。
そして、トランジスタP306 のコレクタが接地され、ベースが内部定電圧源V301 に接続されている。
【0102】
ここで、複合回路308の振る舞いについて考察する。
図9において、トランジスタP301 のコレクタ電流をI11、トランジスタP302 のコレクタ電流をI11’、抵抗素子R305 の抵抗値をR5、電流源I302 ,I303 による電流をIo1、電流源I304 ,I305 による電流をIo2とする以下の関係が成り立つ。
【0103】
【数17】
【0104】
【数18】
VbeD303 +VbeP303 =VbeD304 +VbeP304 …(18)
【0105】
(18)式において、VbeD303 はダイオードD303 の順方向電圧VF、VbeP303 はトランジスタP303 のVF、VbeP304 はトランジスタP304 のVF、およびVbeD304 はダイオードD304 のVFをそれぞれ示している。
【0106】
ここで、ダイオードD303 にはI11なる電流が流れ、ダイオードD304 にはI11' なる電流が流れ、トランジスタP304 のコレクタ電流をI12、トランジスタP303 のコレクタ電流を 13、抵抗素子R308 の抵抗値をR8とすると、上記(18)式から次の式を導くことができる。
【0107】
【数19】
【0108】
(19)式において、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは素電荷である。
この(19)式においてI13,I12を求めると、次式のようになる。
【0109】
【数20】
I13=(1/2Io1)・(Io1+(VCONT-VREF/2)/R5) ・I12 …(20)
【0110】
【数21】
I12=Io2-(VREF-VBB)/R8 …(21)
【0111】
(20)式に(21)式を代入することにより、I13は次のように表すことができる。
【0112】
【数22】
【0113】
したがって、出力電圧変化ΔVOUT は次式に示すように((VCONT−VREF /2)/R5)・((VREF-VBB )/R8)に比例する。
【0114】
【数23】
【0115】
(23)式における(VREF-VBB )/R8の項は、図10に示すように、ある範囲で1/VREF に近似される。
したがって、上記(23)式は、次のように近似できる。
【0116】
【数24】
ΔVOUT ∝(VCONT−VREF /2)/VREF …(24)
【0117】
このように、図9に示す回路のゲインコントロール電圧生成回路31dによっても、ゲインコントロールアンプ32のゲインを、コントロール電圧VCONTのみでなく、コントロール電圧VCONT、並びにリファレンス電圧VREF の電圧比VCONT/VREF で決定したゲインコントロール電圧VCを生成できることから、コントロール電圧の電源電圧変動や温度変動に影響を受けることなく高精度のゲインコントロールを行うことができるゲインコントロール回路を実現できる利点がある。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コントロール電圧の電源電圧変動や温度変動に影響を受けることなく高精度のゲインコントロールを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゲインコントロール回路の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るゲインコントロール回路におけるゲインコントロール電圧生成回路の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るゲインコントロールアンプの構成例を示す回路図である。
【図4】図2のゲインコントロール電圧生成回路を用いた本発明に係るゲインコントロールアンプのゲインコントロール特性を示す図である。
【図5】本発明に係るゲインコントロール回路におけるゲインコントロール電圧生成回路の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図6】本発明に係るゲインコントロール回路におけるゲインコントロール電圧生成回路の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図7】図6の回路のゲインコントロール特性を説明するための図である。
【図8】本発明に係るゲインコントロール回路におけるゲインコントロール電圧生成回路の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図9】本発明に係るゲインコントロール回路におけるゲインコントロール電圧生成回路の第5の実施形態を示すブロック図である。
【図10】図9の回路のゲインコントロール特性を説明するための図である。
【図11】従来のゲインコントロール回路の構成例を示すブロック図である。
【図12】図11の回路のゲインコントロール特性を説明するための図である。
【符号の説明】
10…ゲインコントロール回路、20…コントロールIC、30…ゲイン
コントロールIC、31,31a〜31d…ゲインコントロール電圧生成回路、32…ゲインコントロールアンプ、301…除算器、302,302a,302b…乗算器、304…1/2増幅器、306…3/2増幅器、305,307…オペアンプ、308…複合回路。
Claims (12)
- コントロール電圧およびリファレンス電圧を生成して供給するコントロール回路と、
上記コントロール電圧と上記リファレンス電圧の差分を得るオペアンプと、上記リファレンス電圧とオペアンプの出力とを所定の係数を用いて乗算しゲインコントロール電圧を生成する乗算器とを有するゲインコントロール電圧生成回路と、
上記ゲインコントロール電圧に応じてゲインを設定し、入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプと
を有するゲインコントロール回路。 - 上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、少なくとも電源電圧特性が同じである
請求項1記載のゲインコントロール回路。 - 上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、回路内部で設定したバイアス電圧に比例した電圧である
請求項1記載のゲインコントロール回路。 - コントロール電圧およびリファレンス電圧を生成して供給するコントロール回路と、
上記リファレンス電圧を受けて出力(1/リファレンス電圧)を得る除算器と、上記リファレンス電圧を受けてゲイン1/kをもって出力する1/k増幅器と、上記コントロール電圧と上記1/k増幅器との差分を得るオペアンプと、上記除算器の出力とオペアンプの出力とを所定の係数を用いて乗算しゲインコントロール電圧を生成する乗算器とを有するゲインコントロール電圧生成回路と、
上記ゲインコントロール電圧に応じてゲインを設定し、入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプと
を有するゲインコントロール回路。 - 上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、少なくとも電源電圧特性が同じである
請求項4記載のゲインコントロール回路。 - 上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、回路内部で設定したバイアス電圧に比例した電圧である
請求項4記載のゲインコントロール回路。 - コントロール電圧およびリファレンス電圧を生成して供給するコントロール回路と、
上記リファレンス電圧を受けてゲイン1/kをもって出力する1/k増幅器と、上記リファレンス電圧を受けてゲイン(k+1)/kをもって出力する(k+1)/k増幅器と、上記(k+1)/k増幅器の出力とコントロール電圧との差分を得る第1のオペアンプと、上記コントロール電圧と1/k増幅器の出力との差分を得る第2のオペアンプと、上記第1のオペアンプの出力と上記第2のオペアンプの出力とを所定の係数を用いて乗算しゲインコントロール電圧を生成する乗算器とを有するゲインコントロール電圧生成回路と、
上記ゲインコントロール電圧に応じてゲインを設定し、入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプと
を有するゲインコントロール回路。 - 上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、少なくとも電源電圧特性が同じである
請求項7記載のゲインコントロール回路。 - 上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、回路内部で設定したバイアス電圧に比例した電圧である
請求項7記載のゲインコントロール回路。 - コントロール電圧およびリファレンス電圧を生成して供給するコントロール回路と、
上記リファレンス電圧を受けてゲイン1/kをもって出力する1/k増幅器と、上記コントロール電圧と上記1/k増幅器の出力との差動出力を得るとともに、上記リファレンス電圧および内部で生成した電圧に基づいて係数を設定し、当該係数を用いて上記差動出力を乗算してゲインコントロール電圧を得る複合回路とを有するゲインコントロール電圧生成回路と、
上記ゲインコントロール電圧に応じてゲインを設定し、入力信号を増幅して出力するゲインコントロールアンプと
を有するゲインコントロール回路。 - 上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、少なくとも電源電圧特性が同じである
請求項10記載のゲインコントロール回路。 - 上記コントロール電圧およびリファレンス電圧は、回路内部で設定したバイアス電圧に比例した電圧である
請求項10記載のゲインコントロール回路。
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