JP2753937B2 - 偏向装置 - Google Patents

偏向装置

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JP2753937B2
JP2753937B2 JP10617393A JP10617393A JP2753937B2 JP 2753937 B2 JP2753937 B2 JP 2753937B2 JP 10617393 A JP10617393 A JP 10617393A JP 10617393 A JP10617393 A JP 10617393A JP 2753937 B2 JP2753937 B2 JP 2753937B2
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秀一 金沢
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Totoku Electric Co Ltd
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Totoku Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インライン配列の電子
銃を具備したカラー陰極線管に装着され用いられる偏向
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、インライン配列の電子銃
を具備したカラー陰極線管に装着される偏向装置には、
一般に、サイドビーム(R,B)とセンタービーム
(G)のズレ、所謂コマ収差を偏向装置側だけで補正で
きるよう構成したコマフリーと呼ばれる偏向装置が主に
用いられている。
【0003】ところで、陰極線管表示装置の高精度化が
進み、水平偏向周波数が高周波化するとともに、陰極線
管表示装置の大画面化や陰極線管のフラット化が進んで
いる。そして、この陰極線管表示装置の大画面化や陰極
線管のフラット化により、コマフリーと呼ばれる従来の
偏向装置では補正しきれないコンバージェンス・エラー
が生じている。
【0004】例えば、15インチ型カラー陰極線管を用
いた陰極線管表示装置の場合、図10に図示する如く、
偏向装置の電子銃側の上下方向にそれぞれにコイルを巻
回した一対のU字型コアを互いに対向させて装着し、前
記一対のコイルに垂直偏向電流を流し、前記一対のU字
型コアの脚部からピン磁界を発生させてコマ収差やコン
バージェンス・エラーを補正するよう構成した偏向装置
では、図5に図示する如く、垂直軸端Vでコマ収差が0
(VCR=0)になるよう補正しても、垂直軸中間部V
Cにおけるコマ収差が過補正(0.1〜0.2mm)に
なる難点があった。
【0005】また、サイドビームR,B間のエラー、つ
まり非点収差に関しては、図6に図示する如きクロスミ
スコンバージェンス・エラー(PQV)が生じてしまう
難点があった。これらの要因は、いずれも垂直偏向中間
部でのピン磁界による過補正によるものであった。
【0006】そこで、本出願人は、先の出願で実願昭6
1−53846号に可飽和リアクターを用いて前記クロ
スミスコンバージェンス・エラーを補正する技術を開示
した。しかしながら、前記可飽和リアクターを用いた補
正方法でも、図7に図示する如く、垂直軸端のクロスミ
スコンバージェンス・エラーを0(PQV=0)に補正
できても、垂直偏向中間部にクロスミスコンバージェン
ス・エラーS2,S3が残ってしまう難点があった。こ
れは、垂直偏向中間部における補正が過不足のためであ
り、逆に、垂直偏向中間部のクロスミスコンバージェン
ス・エラーが0となるよう補正した場合には、図8に図
示する如く、垂直軸端のクロスミスコンバージェンス・
エラーが過補正の状態をまねいてしまっていた。
【0007】このような、ミスコンバージェンス・エラ
ーは図6に図示する如き、垂直偏向中間部のクロスミス
コンバージェンス・エラーS2,S3が、コーナー部の
クロスミスコンバージェンス・エラー(PQV)に対し
て大きいためであり、このクロスミスコンバージェンス
・エラーは垂直偏向中間部のピン磁界による過補正が要
因である。また、このクロスミスコンバージェンス・エ
ラーは陰極線管の大型化とフラット化にともなって大き
くなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来、この
ような、ミスコンバージェンス・エラーを補正するため
に、図9に電気的接続回路を図示したように、それぞれ
にコイルを巻回した一対のU字型コアからなるコマコイ
ル1B,1Bおよび可飽和リアクター1Gとを併用させ
ていた。ところが、U字型コアからなるコマコイル1
B,1Bおよび可飽和リアクター1Gを併用した場合、
U字型コア1A,1Aに巻回されるコイル1B,1Bや
可飽和リアクター1Gのコイル1F,1FのL/R比に
よって、各補正量が極めて大きく変化するため、前記垂
直偏向中間部のコマ収差(VCR)およびミスコンバー
ジェンス・エラーをともに満足するよう補正することは
極めて困難であった。また、可飽和リアクターは高価で
あるため、偏向装置が高価になるといった難点があっ
た。
【0009】本発明の目的は、陰極線管の大型化やフラ
ット化、さらには陰極線管表示装置の高精細度化に対し
ても、コマ収差およびコンバージェンス・エラーの両方
を安価で簡便な手段で、補正することのできる偏向装置
を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】一対の水平偏向コイルと
一対の垂直偏向コイルとを具備し、インラインカラー陰
極線管のネック部に装着される偏向装置であって、前記
偏向装置の電子銃側の上下方向には、それぞれに巻回さ
れたコイルが直列接続される一対のU字型コアを、前記
電子銃側の左右方向には、中央脚部および両脚部のそれ
ぞれにコイルが巻回され、前記両脚部のコイルが直列接
続された一対のE字型コアをそれぞれ互いに対向させて
装着し、前記一対のE字型コアの中央脚部および両脚部
のコイル同志をそれぞれ直列接続し、直列接続された前
記一対のE字型コアの中央脚部のコイルと両脚部のコイ
ルとを並列接続するとともに、前記一対のE字型コアの
中央脚部または両脚部どちらか一方のコイル同志が直列
接続されてなる直列回路には、ダイオードの逆並列回路
を直列接続したE字型コアのコイル回路と、前記一対の
U字型コアのコイルの直列回路とを、それぞれ前記垂直
偏向コイルに直列接続して偏向装置を構成する。
【0011】
【作用】本発明の偏向装置では、垂直偏向中間部までは
一対のU字型コアから発生するピン磁界と一対のE字型
コアの中央脚部から発生するバレル磁界との合成磁界に
より、垂直軸のコマエラー(VCR)を補正することが
出来る。また、従来、過補正となっていた垂直偏向中間
部より上部では、一対のU字型コアから発生するピン磁
界と一対のE字型コアの両脚部から発生するピン磁界と
の合成磁界が、前記E字型コアの中央脚部と両脚部のど
ちらか一方に接続されたダイオードの逆並列回路により
過補正磁界にならないよう制御され、垂直偏向中間部の
コマエラー(VCR)およびクロスミスコンバージェン
ス・エラーが補正される。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図に沿って説明する。図1は
本発明の偏向装置による磁界分布を示す、電子銃側から
みた説明図、図2は本発明の偏向装置のコイルの接続状
態を示す説明図である。
【0013】図において、1A,1Aは一対のU字型コ
アであり、前記一対のU字型コア1A,1Aにはそれぞ
れコイル1B,1Bが巻回されている。また、前記各コ
イル1B,1Bはコア脚部間にそれぞれピン磁界を発生
するよう互いに巻回され、直列接続されている。2A,
2Aは一対のE字型コアであり、前記各コアの中央脚部
2C,2Cと両脚部2D,2Dにはそれぞれコイル2
B,2B1,2B1が巻回されている。そして、前記中
央脚部2C,2Cのコイル2B,2B同志は、対向する
中央脚部2C,2C間にバレル磁界を発生するよう巻回
されて、互いに直列接続されている。また、前記E字型
コアの両脚部2D,2Dに巻回されたコイル2B1,2
B1同志は、対向する各コアの両脚部2D,2D間にピ
ン磁界を発生するよう巻回され、互いに直列接続されて
いる。そして、直列接続された中央脚部のコイル2B,
2Bと、各コアの両脚部2D,2Dのコイル2B1,2
B1同志が直列接続されたコイルとが並列接続されてい
る。
【0014】また、前記各コアの両脚部2D,2Dのコ
イル2B1,2B1同志が直列接続された直列回路に
は、ダイオードD1,D2からなる逆並列回路が接続さ
れている。そして、U字型コア1A,1Aのコイル1
B,1Bの直列回路は、前記E字型コア2A,2Aの中
央脚部2C,2Cおよび両脚部2D,2Dのコイル2
B,2B1,2B1とからなる並列回路に直列接続され
るとともに、垂直偏向コイルに直列接続されている。な
お、偏向装置の電子銃側となるコイルセパレーターの各
上下方向と左右方向(図示せず)には、コイルを巻回し
たU字型コア1A,1AおよびE字型コア2A,2A
が、それぞれ対向して装着されている。
【0015】そして、このように構成された偏向装置の
によれば、従来の偏向装置では補正しきれなかったコマ
収差とクロスミスコンバージェンス・エラーとが、垂直
偏向中間部までは、U字型コア脚部より発生するピン磁
界B1と、E字型コアの中央脚部間に発生するバレル磁
界B3とによる合成磁界によって補正される。そして、
垂直偏向中間部より上部のコマ収差とクロスミスコンバ
ージェンス・エラーについては、各中間部までは、U字
型コアの脚部間に発生するピン磁界B1と、互いに対向
するE字型コアの両脚部間に発生するピン磁界B2の合
成磁界によって補正される。そして、実施例において
は、両脚部2D,2D間に発生するピン磁界B2が、ダ
イオードD1,D2からなる逆並列回路により過補正に
ならないよう制御される。
【0016】なお、図3,図4から明らかなように、U
字型コア脚部より発生するピン磁界B1によるコマ補正
量に対して、クロスミスコンバージェンス・エラーPQ
Vはあまり変化しない。そこで、U字型コア1A,1A
脚部より発生するピン磁界B1は主にコマ収差補正用に
用いられる。そして、E字型コア2A,2Aによる磁界
は垂直偏向中間部および垂直軸端までのクロスミスコン
バージェンス・エラーPQV用に用いられる。
【0017】このように、本発明の偏向装置では、可飽
和リアクターを用いることなく、コーナー部や垂直偏向
方向中間部のクロスミスコンバージェンス・エラーを補
正することができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の偏向装置
によれば、陰極線管表示装置の高精細度化にともなって
フラット化された大型の陰極線管を用いた陰極線管表示
装置に生じていたコマ収差やクロスミスコンバージェン
ス・エラーを簡便かつ安価な手段で、同時に補正するこ
とができ、画像品質に優れた陰極線管表示装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏向装置の磁界分布を示す説明図であ
る。
【図2】本発明の偏向装置のコイルの接続を示す説明図
である。
【図3】U字型コアによるコマ収差補正量とPQVの関
係を示す説明図である。
【図4】E字型コアによるコマ収差補正量とPQVの関
係を示す説明図である。
【図5】コマ収差の補正状態を示す説明図である。
【図6】クロスミスコンバージェンス・エラーの補正状
態を示す説明図である。
【図7】コマ収差とクロスミスコンバージェンス・エラ
ーの補正状態を示す説明図である。
【図8】垂直軸端のクロスミスコンバージェンス・エラ
ーの補正状態を示す説明図である。
【図9】従来例の偏向装置のコイルの接続を示す説明図
である。
【図10】従来例の偏向装置のコマ収差とクロスミスコ
ンバージェンス・エラーの補正を示す説明図である。
【符号の説明】
1A U字型コア 1B コイル 2A E字型コア 2B,2B1 コイル 2C 中央脚部 2D,2D 両脚部 D1,D2 ダイオード

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の水平偏向コイルと一対の垂直偏向
    コイルとを具備し、インラインカラー陰極線管のネック
    部に装着される偏向装置であって、前記偏向装置の電子
    銃側の上下方向には、それぞれに巻回されたコイルが直
    列接続される一対のU字型コアを、前記電子銃側の左右
    方向には、中央脚部および両脚部のそれぞれにコイルが
    巻回され、前記両脚部のコイルが直列接続された一対の
    E字型コアをそれぞれ互いに対向させて装着し、前記一
    対のE字型コアの中央脚部および両脚部のコイル同志を
    それぞれ直列接続し、直列接続された前記一対のE字型
    コアの中央脚部のコイルと両脚部のコイルとを並列接続
    するとともに、前記一対のE字型コアの中央脚部または
    両脚部どちらか一方のコイル同志が直列接続されてなる
    直列回路には、ダイオードの逆並列回路を直列接続した
    E字型コアのコイル回路と、前記一対のU字型コアのコ
    イルの直列回路とを、それぞれ前記垂直偏向コイルに直
    列接続してなることを特徴とする偏向装置。
JP10617393A 1993-04-08 1993-04-08 偏向装置 Expired - Lifetime JP2753937B2 (ja)

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KR94007223A KR970008572B1 (en) 1993-04-08 1994-04-07 Deflection device

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Publication Number Publication Date
JPH06295158A JPH06295158A (ja) 1994-10-21
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