JP2752988B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は各種電子機器に使われるプリント配線板の製
造方法に関するものである。
従来の技術 従来、この種の導電ペーストを用いたスルーホールプ
リント配線板の製造方法は、第2図(a)のように銅は
く11は基板12の両面の回路パターンをエッチングなどで
形成する。次に第2図(b)で、回路パターンがめっき
リードでつながっている銅はく11上に電気めっき13を形
成する。この後、第2図(c)のように導電ペースト14
で表裏の回路パターンをスルーホール導通させ、第2図
(d)の絶縁レジスト15で導電ペースト14で覆うことに
よって、各種電気めっき付のスルーホールプリント配線
板を製造していた。
発明が解決しようとする課題 このような従来の製造方法では、各面ごとに電気めっ
き13をする回路パターンにめっき用リードを配線する必
要があり、近年のますます高密度化する回路では、めっ
きリードが設けられなくなってきており、このめっきリ
ードを設けることがプリント配線板の小型化や高密度化
を阻害し問題となっていた。
さらに別の課題として、形成した電気めっき13の厚み
のばらつきにより、最低必要とする電気めっき13の厚み
を確保するため電気めっき液中に長く浸せきすることが
あり、絶縁レジスト15に充分な耐性が必要になる。その
ため絶縁レジスト15の厚みはできる限り厚く形成するこ
とが必要であるが、一度に厚く印刷すると導電ペースト
14のスルーホールのへこみ部分に多量の絶縁レジスト15
が入り込み、その後の焼付で、スルーホール部の絶縁レ
ジスト15がふくれ、導電ペースト14の露出やレジスト盛
り上がりなどの問題がある。またそれを防ぐために、ス
クリーン版の乳剤厚を50μmと厚くしさらに版メッシュ
を#150と低メッシュにすることでインキ塗出量を多く
した厚塗りの仕様であっても、一度の印刷ではピンホー
ルの発生を完全に防止できないために、後工程の電気め
っき13が導電ペースト14上のピンホールに付着し、外観
を損なうとともに密着が悪いため工程中で落下し、ショ
ートを発生したり、電気めっき13とのすり傷をプリント
板に発生させるなど様々な問題を生じていた。
本発明はこのような問題点を解決するもので、プリン
ト配線板の高密度化を一層可能にし、さらに導電ペース
トで形成したスルーホールを確実に保護することのでき
る絶縁レジストを形成し、信頼性の高いプリント配線板
の製造方法を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明は、表裏の回路パタ
ーンを比抵抗値が1×10-5〜1×10-3の導電ペーストに
よるスルーホールで導通させた後、この導電ペーストを
少なくとも2回以上の重ね刷りで形成した絶縁レジスト
で覆い、その後に回路パターン上に電気めっきを施す方
法としたものである。
作用 この製造方法によれば、比抵抗値が1×10-5〜1×10
-3の導電ペーストによるスルーホールを通して電気めっ
きをすることができるため、めっきのリードは半減し、
プリント配線板の小型化・高密度化を可能にするととも
に、さらに絶縁レジストを少なくとも2回重ね刷りする
ことによってピンホールが発生することのない保護皮膜
を形成することができ、電気めっき厚みのばらつきを低
減し、電気めっき時間を短縮できることにより絶縁レジ
ストへのめっき液の影響を低減することができることか
ら信頼性の高いプリント配線板を製造することができ
る。
実施例 以下、本発明の実施例を第1図の図面を用いて説明す
る。第1図(a)は両面銅張板をエッチングし回路パタ
ーンを形成したものであり、1は銅はくであり、2は基
材である。この基材2の孔2aに第1図(b)で導電ペー
スト4でスルーホールを形成し、回路パターンの表裏を
導通させる。さらに第1図(c)で導電ペースト4上に
絶縁レジスト5を印刷形成し、導電ペースト4の表面が
外側にでないように覆った。その後、第1図(d)のよ
うに電気めっき3を銅はく1上に形成した。一般に電気
めっきされる部分は銅はく1のめっきリードを通して、
各面ごとに導通していることが必要であるが、本発明で
は銅はく1でつながっている部分はもちろん、導電ペー
スト4のスルーホールを通じてつながる表裏銅はく部上
にも電気めっき3をすることができた。なお、この時の
電気めっき3としては金・銀・ニッケル・パラジウム・
半田めっきなど、各種組成の電気めっきでも可能であ
る。また、電気めっきの電流を抑制するために導電ペー
スト4としては比抵抗値が1×10-5〜1×10-3Ω・cmの
銀ペースト・銅ペーストを用いたとき、電気銅めっきで
スルーホールを形成した場合に比較して電気めっき3の
厚みのばらつきを小さくでき、良好であった。
次に、導電ペースト4上の保護皮膜としての絶縁レジ
スト5を形成することについて説明する。
絶縁レジスト5としては耐めっき性の良好なエポキシ
樹脂、エポキシアクリレート樹脂などのレジストが良好
であった。
確実な保護皮膜を形成するために絶縁レジスト5の厚
みはできるだけ厚く塗布する必要があるが、種々実験お
よび検討した結果、絶縁レジスト5の印刷形成は少なく
とも2回以上の重ね刷りが最も良好で、しかも1回の印
刷が厚塗りでないことが好ましく、このことにより、絶
縁レジスト5の熱硬化後のふくれを解消することができ
る。したがって印刷条件として、版のメッシュはテトロ
ン200〜250メッシュで乳剤厚10〜30μ程度が好ましく、
1回印刷後硬化し、再び印刷した。この条件によれば、
前記、絶縁レジスト5のふくれ、電気めっき3の付着の
問題を解消することができた。
さらに、電気めっき3の厚みのばらつきが低減できた
ことにより、電気めっき液中にプリント配線板を浸せき
する時間を従来より短縮することができることから、電
気めっき液の絶縁レジスト5の影響を極力回避すること
ができ一層信頼性の高いプリント配線板を製造すること
ができる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、導電ペーストによるス
ルーホールを経由する回路パターン上にも電気めっきを
することができ、各面ごと単独に必ずめっきするリード
を儲ける必要がなくなった。これによりめっきリードの
配線量は著しく減少し、設計の容易さはもちろんのこと
プリント配線板の高密度化、小型化を一層可能とし、ま
た2回以上の重ね刷りによりスルーホールを確実に保護
することのできるピンホールのない絶縁レジストを形成
でき、さらに比抵抗値が1×10-5〜1×10-3の導電ペー
ストによるスルーホールを経由して電気めっきを行うこ
とにより電気めっき厚のばらつきを低減できるため電気
めっき時間を短縮し、そのことにより絶縁レジストのめ
っき液の影響を低減することができることから一層信頼
性の高いプリント配線板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図(a)〜(d)は本発明の一実施例によるプリン
ト配線板の製造方法を示す工程図、第2図(a)〜
(d)は従来のプリント配線板の製造方法を示す工程図
である。 1……銅はく、2……基材、2a……孔、3……電気めっ
き、4……導電ペースト、5……絶縁レジスト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−79795(JP,A) 特開 昭62−200797(JP,A) 特開 昭62−72749(JP,A) 特開 昭58−39093(JP,A) 実開 昭62−96885(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表裏の回路パターンを比抵抗値が1×10-5
    〜1×10-3の導電ペーストによるスルーホールで導通さ
    せた後、この導電ペーストを少なくとも2回以上の重ね
    刷りで形成した絶縁レジストで覆い、その後に回路パタ
    ーン上に電気めっきを施すプリント配線板の製造方法。
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