JP2752538B2 - α−オレフィン二量体の製造方法 - Google Patents

α−オレフィン二量体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラクションオイル、
合成潤滑油、化粧用基材やそれらの中間体、あるいは重
合用単量体等として有用なα−オレフィン二量体の効率
的な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】炭化水
素基を有するα−オレフィンの二量体は、トラクション
オイル、合成潤滑油、化粧用基材やそれらの中間体、あ
るいは重合用単量体等として有用であると考えられてき
たが、そのような二量体の合成例は報告されていなかっ
た。これに対し、本出願人は、環状炭化水素基を有する
α−オレフィンの新規二量体及びその製造方法を先に提
案した(特願平2−174676号)。上記製造方法
は、遷移金属化合物とアルミノキサンとからなる触媒を
用いて高級オレフィンを二量化するものである。
【0003】ところで、α−オレフィンの重合用触媒と
しては、遷移金属化合物とアルミノキサンとを含有する
カミンスキー系触媒が有効であることが知られている。
また、カチオン性の遷移金属錯体によるオレフィンの重
合については、下記(1)〜(3)に示すように多数の
報告がなされている。即ち、 (1) Nattaらは、チタノセンジクロライド/ト
リエチルアルミニウムを触媒としたエチレンの重合を報
告している(J.Polymer Sci.,26,1
20(1964))。また、Breslowらは、チタ
ノセンジクロライド/ジメチルアルミニウムクロライド
触媒によるエチレンの重合を報告している(J.Am.
Chem.Soc.,79,5072(1957))。
さらに、Dyachkovkiiらは、チタノセンジク
ロライド/ジメチルアルミニウムクロライド触媒による
エチレンの重合活性は、チタノセンモノメチルカチオン
によるものであることを示唆している(J.Polym
er Sci.,16,2333(1967))。
【0004】(2)Jordanらは、ジルコノセンジ
メチルとテトラフェニル硼酸銀との反応により、[ビス
シクロペンタジエニルジルコニウムメチル(テトラヒド
ロフラン)][テトラフェニル硼酸]を合成、単離する
とともに、それによるエチレンの重合を報告している
(J.Am.Chem.Soc.,108,7410
(1986))。また、彼らは、ジルコノセンジベンジ
ルとテトラフェニル硼酸フェロセニウムとの反応によ
り、[ビスシクロペンタジエニルジルコニウムベンジル
(テトラヒドロフラン)][テトラフェニル硼酸]を合
成、単離している(J.Am.Chem.Soc.,
09,4111(1987))。
【0005】(3)Turnerらは、テトラフェニル
硼酸トリエチルアンモニウム、テトラトリル硼酸トリエ
チルアンモニウム、テトラ(ペンタフルオロフェニル)
硼酸トリエチルアンモニウムなどの特定のアミンを含有
した硼素錯体と、メタロセン化合物とを触媒としたα−
オレフィンの重合方法を提案している(特表平1−50
2036号公報)。
【0006】しかし、これら(1)〜(3)の方法で用
いる触媒は、重合活性が極めて低い上、これらの方法の
適用はα−オレフィンの単独重合、共重合に限定されて
おり、α−オレフィンの二量化への展開は全くなされて
いない。また、特開昭63−51340号公報には、ジ
ルコノセンとアルミノキサンとからなる触媒を用いてα
−オレフィンを二量化する方法が開示されているが、こ
の触媒は重合活性が低く、製造効率が低いため、工業的
に利用することは困難である。本発明は、上記事情に鑑
みなされたもので、炭化水素基を有するα−オレフィン
の二量体を効率良く製造することが可能な方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
目的を達成するため、下記一般式[X]
【化3】(式[X]中、Rは炭素数3〜25の炭化水
素基を示す。)で表わされるα−オレフィン二量体を、
下記一般式[Y]
【化4】(式[Y]中、Rは一般式[X]と同じもの
を示す。)で表わされるα−オレフィンの二量化により
製造するにあたり、上記α−オレフィンの二量化反応
を、下記化合物(A)及び(B)を主成分とする触媒又
は下記化合物(A)、(B)及び(C)を主成分とする
触媒を用いて行なうことを特徴とするα−オレフィン二
量体の製造方法を提供する。 (A)周期律表のIVB族から選ばれる遷移金属を含有
する遷移金属化合物 (B)カチオンと複数の基が元素に結合したアニオンと
からなる化合物 (C)有機アルミニウム化合物
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
図1に本発明製造方法のフローチャートを示す。本発明
において、化合物(A)としては、周期律表のIVB族
から選ばれる遷移金属、すなわちチタニウム(Ti)、
ジルコニウム(Zr)又はハフニウム(Hf)を含有す
る化合物であればいずれのものでも使用できるが、特に
下記一般式(I),(II)又は(III)で示される
シクロペンタジエニル化合物又はこれらの誘導体あるい
は下記一般式(IV)で示される化合物又はこれらの誘
導体が好適である。
【0009】 CpM …(I) CP …(II) (Cp−Af−Cp)M …(III) M …(IV) [(I)〜(IV)式中、MはTi,Zr又はHf原
子を示し、Cpはシクロペンタジエニル基,置換シクロ
ペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,
テトラヒドロインデニル基,置換テトラヒドロインデニ
ル基,フルオレニル基又は置換フルオレニル基を示す。
,R,R及びRはそれぞれ水素原子,酸素原
子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素
数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール
基,アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基,
炭素数1〜20のアシルオキシ基,アリル基,置換アリ
ル基,アセチルアセトナート基,置換アセチルアセトナ
ート基,けい素原子を含む置換基,あるいはカルボニ
ル,酸素分子,窒素分子,ルイス塩基,鎖状不飽和炭化
水素又は環状不飽和炭化水素等の配位子を示し、Aは共
有結合による架橋を示す。a,b及びcはそれぞれ0〜
3の整数、d及びeはそれぞれ0〜2の整数、fは0〜
6の整数、g,h,i及びjはそれぞれ0〜4の整数を
示す。R,R,R及びRはその二つ以上が互い
に結合して環を形成していてもよい。上記Cpが置換基
を有する場合には、当該置換基は炭素数1〜20のアル
キル基が好ましい。(II)式及び(III)式におい
て、2つのCpは同一のものであってもよく、互いに異
なるものであってもよい。]
【0010】上記(I)〜(III)式における置換シ
クロペンタジエニル基としては、例えば、メチルシクロ
ペンタジエニル基,エチルシクロペンタジエニル基,イ
ソプロピルシクロペンタジエニル基,1,2−ジメチル
シクロペンタジエニル基,テトラメチルシクロペンタジ
エニル基,1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基,
1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基,1,
2,4−トリメチルシクロペンタジエニル基,ペンタメ
チルシクロペンタジエニル基,トリメチルシリルシクロ
ペンタジエニル基などが挙げられる。
【0011】R〜Rの具体例としては、例えば、ハ
ロゲン原子としてフッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨ
ウ素原子;炭素数1〜20のアルキル基としてメチル
基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−
ブチル基,t−ブチル基,イソブチル基,オクチル基,
2−エチルヘキシル基;炭素数1〜20のアルコキシ基
としてメトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキ
シ基,フェノキシ基;炭素数6〜20のアリール基,ア
ルキルアリール基若しくはアリールアルキル基としてフ
ェニル基,トリル基,キシリル基,ベンジル基;炭素数
1〜20のアシルオキシ基としてヘプタデシルカルボニ
ルオキシ基;けい素原子を含む置換基としてトリメチル
シリル基,(トリメチルシリル)メチル基;ルイス塩基
としてジメチルエーテル,ジエチルエーテル,テトラヒ
ドロフラン等のエーテル類、テトラヒドロチオフェン等
のチオエーテル類、エチルベンゾエート等のエステル
類、アセトニトリル,ベンゾニトリル等のニトリル類、
トリメチルアミン,トリエチルアミン,トリブチルアミ
ン,N,N−ジメチルアニリン,ピリジン,2,2’−
ビピリジン,フェナントロリン等のアミン類、トリエチ
ルホスフィン,トリフェニルホスフィン等のホスフィン
類;鎖状不飽和炭化水素としてエチレン,プロピレン,
ブタジエン,1−ペンテン,イソプレン,ペンタジエ
ン,1−ヘキセン及びこれらの誘導体;環状不飽和炭化
水素としてベンゼン,トルエン,キシレン,シクロヘプ
タトリエン,シクロオクタジエン,シクロオクタトリエ
ン,シクロオクタテトラエン及びこれらの誘導体などが
挙げられる。Aの共有結合による架橋としては、例えば
メチレン架橋,ジメチルメチレン架橋,エチレン架橋,
ジメチルシリレン架橋,ジメチルゲルミレン架橋,ジメ
チルスタニレン架橋等が挙げられる。
【0012】このような化合物として、例えば下記のも
の及びこれら化合物のジルコニウムをチタニウム又はハ
フニウムで置換した化合物が挙げられる。(I)式の化合物 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリメチルジルコニウム、 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリフェニルジルコニウム、 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリベンジルジルコニウム、 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリクロロジルコニウム、 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリメトキシジルコニウム、 (シクロペンタジエニル)トリメチルジルコニウム、 (シクロペンタジエニル)トリフェニルジルコニウム、 (シクロペンタジエニル)トリベンジルジルコニウム、 (シクロペンタジエニル)トリクロロジルコニウム、 (シクロペンタジエニル)トリブロモジルコニウム、 (シクロペンタジエニル)トリメトキシジルコニウム、 (メチルシクロペンタジエニル)トリメチルジルコニウム、 (メチルシクロペンタジエニル)トリフェニルジルコニウム、 (メチルシクロペンタジエニル)トリベンジルジルコニウム、 (メチルシクロペンタジエニル)トリクロロジルコニウム、 (テトラメチルシクロペンタジエニル)トリクロロジルコニウム、 (ジメチルシクロペンタジエニル)トリクロロジルコニウム、 (トリメチルシクロペンタジエニル)トリクロロジルコニウム、 (トリメチルシリルシクロペンタジエニル)トリメチルジルコニウム、 (シクロペンタジエニル)ジメチル(メトキシ)ジルコニウム、 (メチルシクロペンタジエニル)ジメチル(メトキシ)ジルコニウム、
【0013】(II)式の化合物 ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、 ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルジルコニウム、 ビス(シクロペンタジエニル)ジエチルジルコニウム、 ビス(シクロペンタジエニル)ジベンジルジルコニウム、 ビス(シクロペンタジエニル)ジメトキシジルコニウム、 ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、 ビス(シクロペンタジエニル)ジヒドリドジルコニウム、 ビス(シクロペンタジエニル)モノクロロモノヒドリドジルコニウム、 ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、 ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、 ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、 ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、 ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジベンジルジルコニウム、 ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジベンジルジルコニウム、 ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)クロロメチルジルコニウム、 ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ヒドリドメチルジルコニウム、 (シクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジ ルコニウム、
【0014】(III)式の化合物 エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、 エチレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、 エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジメチルジルコニウム、 エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、 ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、 ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、 イソプロピル(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジメチルジルコ ニウム、 イソプロピル(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジクロロジルコ ニウム、 [フェニル(メチル)メチレン](9−フルオレニル)(シクロペンタジエニ ル)ジメチルジルコニウム、 ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジメチル ジルコニウム、 エチリデン(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニ ウム、 シクロヘキシル(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジル コニウム、 シクロペンチル(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジル コニウム、 シクロブチル(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコ ニウム、 ジメチルシリレン(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジ ルコニウム、 ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジク ロロジルコニウム、 ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジメ チルジルコニウム、
【0015】また、上記一般式(I), (II),
(III)で示されるシクロペンタジエニル化合物以外
のものも効果を損なうものではない。そのような化合物
の例としては前記(IV)式の化合物が挙げられ、例え
ばテトラベンジルジルコニウム,テトラメチルジルコニ
ウム,テトラメトキシジルコニウム,テトラエトキシジ
ルコニウム,テトラ−n−ブトキシジルコニウム,テト
ラクロロジルコニウム,n−ブトキシトリクロロジルコ
ニウム,ジ−n−ブトキシジクロロジルコニウム,ビス
(2,5−ジ−t−ブチルフェノキシ)ジメチルジルコ
ニウム,ジクロロジルコニウムビス(アセチルアセトナ
ート)などのアルキル基及び/又はアルコキシ基を持つ
チタニウム化合物、ジルコニウム化合物、ハフニウム化
合物が挙げられる。化合物(A)として、特に好ましい
のはジルコニウム化合物で、中でもビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウム化合物である。
【0016】化合物(B)としては、必ずしも制限され
ないが、下記式(V)あるいは(VI)で示される化合
物を好適に使用することができる。 ([L−Rk+([M…Z(n−m)− …(V) ([Lk+([M…Z(n−m)− …(VI) (但し、LはM,R,R10 C,R
11121314N又はR151617Sで
ある)[(V),(VI)式中、Lはルイス塩基、M
及びMはそれぞれ周期律表のVB族,VIB族,V
IIB族,VIII族,IB族,IIB族,IIIA
族,IVA族及びVA族から選ばれる元素、M及びM
はそれぞれ周期律表のIIIB族,IVB族,VB
族,VIB族,VIIB族,VIII族,IA族,IB
族,IIA族,IIB族及びVIIA族から選ばれる元
素、Z〜Zはそれぞれ水素原子,ジアルキルアミノ
基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20の
アリールオキシ基,炭素数1〜20のアルキル基,炭素
数6〜20のアリール基,アルキルアリール基,アリー
ルアルキル基,炭素数1〜20のハロゲン置換炭化水素
基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,有機メタロイド
基又はハロゲン原子を示し、Z〜Zはその2以上が
互いに結合して環を形成していてもよい。Rは水素原
子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のア
リール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基
を示し、R及びRはそれぞれシクロペンタジエニル
基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基又はフ
ルオレニル基、R10は炭素数1〜20のアルキル基,
アリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル
基を示す。R11〜R17はそれぞれ水素原子,ハロゲ
ン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20
のアリール基,アルキルアリール基,アリールアルキル
基,置換アルキル基又は有機メタロイド基を示す。mは
,Mの原子価で1〜7の整数、nは2〜8の整
数、kは[L−R],[L]のイオン価数で1〜
7の整数、pは1以上の整数、q=(p×k)/(n−
m)である。]
【0017】上記ルイス塩基の具体例としては、アンモ
ニア,メチルアミン,アニリン,ジメチルアミン,ジエ
チルアミン,N−メチルアニリン,ジフェニルアミン,
トリメチルアミン,トリエチルアミン,トリ−n−ブチ
ルアミン,N,N−ジメチルアニリン,メチルジフェニ
ルアミン,ピリジン,p−ブロモ−N,N−ジメチルア
ニリン,p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリン等のア
ミン類、トリエチルフォスフィン,トリフェニルフォス
フィン,ジフェニルフォスフィン等のフォスフィン類、
ジメチルエーテル,ジエチルエーテル,テトラヒドロフ
ラン,ジオキサン等のエーテル類、ジエチルチオエーテ
ル,テトラヒドロチオフェン等のチオエーテル類、エチ
ルベンゾート等のエステル類等が挙げられる。M及び
の具体例としてはB,Al,Si,P,As,Sb
等,Mの具体例としてはLi,Na,Ag,Cu,B
r,I,I等,Mの具体例としてはMn,Fe,C
o,Ni,Zn等が挙げられる。
【0018】Z〜Zの具体例としては、例えば、ジ
アルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルア
ミノ基;炭素数1〜20のアルコシキ基としてメトキシ
基,エトキシ基,n−ブトキシ基;炭素数6〜20のア
リールオキシ基としてフェノキシ基,2,6−ジメチル
フェノキシ基,ナフチルオキシ基;炭素数1〜20のア
ルキル基としてメチル基,エチル基,n−プロピル基,
iso−プロピル基,n−ブチル基,n−オクチル基,
2−エチルヘキシル基;炭素数6〜20のアリール基,
アルキルアリール基もしくはアリールアルキル基として
フェニル基,p−トリル基,ベンジル基,4−ターシャ
リ−ブチルフェニル基,2,6−ジメチルフェニル基,
3,5−ジメチルフェニル基,2,4−ジメチルフェニ
ル基,2,3−ジメチルフェニル基;炭素数1〜20の
ハロゲン置換炭化水素基としてp−フルオロフェニル
基,3,5−ジフルオロフェニル基,ペンタクロロフェ
ニル基,3,4,5−トリフルオロフェニル基,ペンタ
フルオロフェニル基,3,5−ジ(トリフルオロメチ
ル)フェニル基;ハロゲン原子としてF,Cl,Br,
I;有機メタロイド基として五メチルアンチモン基,ト
リメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニル
アルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニ
ル硼素基が挙げられる。
【0019】R及びRの置換シクロペンタジエニル
基の具体例としては、メチルシクロペンタジエニル基,
ブチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル基等のアルキル基で置換されたものが挙げ
られる。ここで、アルキル基は通常炭素数が1〜6であ
り、置換されたアルキル基の数は1〜5の整数で選ぶこ
とができる。R10の具体例としては、メチル基,エチ
ル基,フェニル基等、R11〜R17の具体例として
は、メチル基,エチル基,n−プロピル基,n−ブチル
基,イソプロピル基,n−オクチル基,イソブチル基,
フェニル基,ベンジル基,p−トリル基,4−t−ブチ
ルフェニル基,2,6−ジメチルフェニル基,シクロヘ
キシル基,F,Cl,Br,I等が挙げられる。
【0020】(V),(VI)式の化合物の中では、M
,Mが硼素であるもの、特に(V)式の化合物でM
が硼素であるものが好ましい。(V),(VI)式の
化合物の中で、具体的には、下記のものを特に好適に使
用できる。(V)式の化合物 テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム, テトラフェニル硼酸トリ(n−ブチル)アンモニウム, テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ(n−ブチル)アンモニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸アニリニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラフェニルホスホニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラブチルアンモニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルジフェニルアンモニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルアンモニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピリジニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチル(m−ニトロアニリニウム) , テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチル(p−ブロモアニリニウム) , テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸(p−シアノピリジニウム), テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルアニリニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸(N−メチルピリジニウム), テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルスルホニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸(o−シアノ−N−メチルピリジニウ ム), テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸(p−シアノ−N−ベンジルピリジニ ウム), テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルトリフェニルアンモニウム, テトラ(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)硼酸ジメチルアニリニウム , ヘキサフルオロ砒素酸トリエチルアンモニウム, テトラフェニル硼酸メチルピリジニウム, テトラフェニル硼酸ベンジルピリジニウム, テトラフェニル硼酸メチル(2−シアノピリジニウム), テトラフェニル硼酸トリメチルスルホニウム, テトラフェニル硼酸ベンジルジメチルスルホニウム, テトラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム, テトラフェニル硼酸メチルトリ(n−ブチル)アンモニウム, テトラフェニル硼酸ベンジルトリ(n−ブチル)アンモニウム, テトラフェニル硼酸トリメチルアニリニウム, テトラフェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム, テトラフェニル硼酸メチルトリフェニルアンモニウム, テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(テトラエチルアンモニウム), テトラキス〔ペンタフルオロフェニル)硼酸(メチルトリ(n−ブチル)アン モニウム), テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(ベンジルトリ(n−ブチル)ア ンモニウム), テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルアニリニウム, テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(4−シアノピリジニウム ), テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジニウム, テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルジメチルスルホニウム
【0021】(VI)式化合物 テトラフェニル硼酸フェロセニウム, テトラフェニル硼酸銀, テトラフェニル硼酸トリチル, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸アセチルフェロセニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ホルミルフェロセニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸シアノフェロセニウム, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸銀, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチル, テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸リチウム,
【0022】 テトラフルオロ硼酸銀, ヘキサフルオロ砒素酸銀, ヘキサフルオロアンチモン酸銀, また、 (V),(VI)式以外の化合物、例えばトリ
(ペンタフルオロフェニル)硼素,トリ(3,5−ジ
(トリフルオロメチル)フェニル)硼素,トリフェニル
硼素等も使用可能である。
【0023】(C)成分である有機アルミニウム化合物
としては、下記一般式(VII),(VIII)又は
(IX)で表わされるものが挙げられる。 R18 AlQ3−r …(VII) (R18は炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアル
キル基,アルケニル基,アリール基,アリールアルキル
基等の炭化水素基、Qは水素原子、炭素数1〜20のア
ルコキシ基又はハロゲン原子を表わす。rは1≦r≦3
の範囲のものである。)具体的には、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルア
ルミニウムクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、
エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニウム
フルオリド,ジイソブチルアルミニウムハイドライド,
ジエチルアルミニウムハイドライド,エチルアルミニウ
ムセスキクロイド等である。
【0024】
【化5】で表わされる鎖状アルミノキサン。(R18
式(VII)と同じものを示す。sは重合度を表わし、
通常3〜50である。)
【0025】
【化6】で表わされる繰り返し単位を有する環状アルキ
ルアルミノキサン。(R18は式(VII)と同じもの
を示す。また、sは重合度を表わし、好ましい繰り返し
単位数は3〜50である。)(VII)〜(IX)式の
化合物の中で好ましくは(VII)式の化合物で、特に
好ましくは(VII)式の化合物でr=3のもの、なか
でもトリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウ
ム,トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルア
ルミニウムである。
【0026】上記アルミノキサンの製造法としては、ア
ルキルアルミニウムと水などの縮合剤とを接触させる方
法が挙げられるが、その手段に特に限定はなく、公知の
方法に準じて反応させればよい。例えば、有機アルミ
ニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接
触させる方法、重合時に当初有機アルミニウム化合物
を加えておき、後に水を添加する方法、金属塩などに
含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有
機アルミニウム化合物と反応させる方法、テトラアル
キルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反
応させ、さらに水を反応させる方法などがある。
【0027】本発明で用いる触媒は、上記(A)成分と
(B)成分とを主成分とするものである。また、本発明
で用いる他の触媒は、上記(A)成分と(B)成分と
(C)成分とを主成分とするものである。この場合、
(A)成分と(B)成分との使用条件は限定されない
が、(A)成分:(B)成分の比(モル比)を1:0.
01〜1:100、特に1:1〜1:10とすることが
好ましい。また、使用温度は−100〜250℃の範囲
とすることが好ましく、圧力,時間は任意に設定するこ
とができる。また、(C)成分の使用量は、(A)成分
1molに対し通常0〜1000mol、好ましくは0
〜600molである。(C)成分を用いると活性の向
上を図ることができるが、あまり多いと有機アルミニウ
ム化合物が無駄になる。なお、(A),(B)成分は予
め接触させ、接触生成物を分離,洗浄して使用してもよ
く、反応系内で接触させて使用してもよい。また、
(C)成分は、(A)成分、(B)成分あるいは(A)
成分と(B)成分との接触生成物と接触させて用いても
よい。接触は、あらかじめ接触させてもよく、反応系内
で接触させてもよい。
【0028】本発明は、上記触媒を用い、前記一般式
[Y]、即ち
【化7】(式[X]中、Rは炭素数3〜25の炭化水
素基を示す。)で表わされるα−オレフィンの二量化反
応を行なうことにより、前記一般式[X]、即ち
【化8】(式[Y]中、Rは一般式[X]と同じもの
を示す。)で表わされるα−オレフィン二量体を製造す
る。
【0029】この場合、一般式[X],[Y]におい
て、Rは炭素数3〜25の炭化水素基を示している。
このような置換基Rの具体例としては、例えばシクロ
プロピル基,シクロブチル基,シクロペンチル基,シク
ロヘキシル基,シクロヘプチル基,シクロオクチル基な
どの炭素数3〜10のシクロアルキル基;2−メチルシ
クロヘキシル基,3−メチルシクロヘキシル基などの炭
素数4〜16の置換シクロアルキル基;ノルボルニル
基,3−メチルノルボルニル基,3−エチルノルボルニ
ル基,3−フェニルノルボルニル基、3,3−ジメチル
ノルボルニル基などの炭素数7〜20の置換ノルボルニ
ル基;
【化9】
【化10】などの飽和環状炭化水素基;3−シクロペン
チニル基,3−シクロヘキセニル基などの炭素数3〜1
0のシクロアルケニル基;ノルボルネニル基,3−メチ
ルノルボルネニル基,3−エチルノルボルネニル基,3
−フェニルノルボルネニル基,3,3−ジメチルノルボ
ルネニル基などの炭素数7〜20の置換ノルボルネニル
基;シクロペンタジエニル基,ジシクロペンタジエニル
基などの不飽和環状炭化水素基:n−ヘキシル基などの
アルキル基等が挙げられる。
【0030】かかる置換基Rを有する一般式[Y]の
α−オレフィンとして、具体的には、例えばビニルシク
ロプロパン;ビニルシクロブタン;ビニルシクロペンタ
ン;ビニルシクロヘキサン;ビニルシクロヘプタン;ビ
ニルシクロオクタン;3−ビニル−1−シクロペンテ
ン;4−ビニル−1−シクロヘキセン;2−ビニルノル
ボルナン;2−ビニル−3,3−ジメチル−ノルボルナ
ン;2−ビニル−3−メチルノルボルナン;2−ビニル
ノルボルネン;2−ビニル−3−メチル−ノルボルネ
ン;2−ビニル−3,3−ジメチルノルボルネン;1−
オクテンなどが挙げられる。
【0031】また、本発明で得られるα−オレフィン二
量体[X]として、具体的には、例えば2,4−ジシク
ロプロピル−1−ブテン;2,4−ジシクロブチル−1
−ブテン;2,4−ジシクロペンチル−1−ブテン;
2,4−ジシクロヘキシル−1−ブテン;2,4−ジシ
クロヘプチル−1−ブテン;2,4−ジシクロオクチル
−1−ブテン;2,4−ジシクロペンテニル−1−ブテ
ン;2,4−ジシクロヘキセニル−1−ブテン;2,4
−ジノルボルニル−1−ブテン;2,4−ジ−(3’−
メチルノルボルニル)−1−ブテン;2,4−ジ−
(3’,3’−ジメチルノルボルニル)−1−ブテン;
2,4−ジノルボルネニル−1−ブテン;2,4−ジ−
(3’−メチルノルボルネニル)−1−ブテン;2,4
−ジ−(3’,3’−ジメチルノルボルネニル)−1−
ブテン;2−ヘキシル−1−デセンなどが挙げられる。
【0032】本発明において、反応方法は限られず、塊
状で行なってもよく、溶媒中で行ってもよく、いずれの
方法を用いてもよい。反応条件に関し、反応温度は−1
00〜250℃、特に−50〜100℃とすることが好
ましい。また、反応原料に対する触媒の使用割合は、原
料モノマー/(A)の遷移金属(モル比)および原料モ
ノマー/(B)の化合物(モル比)が1〜10、特に
100〜10となることが好ましい。さらに、反応時
間は通常5分〜10時間、反応圧力は常圧〜100Kg
/cmG、好ましくは常圧〜30Kg/cmGであ
る。
【0033】反応溶媒を用いる場合、例えば、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,エチルベンゼンなどの芳香族
炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン,メチルシ
クロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ペンタン,ヘキサ
ン,ヘプタン,オクタンなどの脂肪族炭化水素、クロロ
ホルム,ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素等を用
いることができる。これらの溶媒は1種を単独で用いて
もよく、2種以上のものを組合せてもよい。また、α−
オレフィン等のモノマーを溶媒として用いてもよい。
【0034】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明は下記実施例に限定されるものではない。ま
ず、α−オレフィン二量体の製造に先立ち、下記,
のようにして触媒成分を調製した。 テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルア
ンモニウムの調製 ブロモペンタフルオロベンゼン(152mmol)とブ
チルリチウム(152mmol)より調製したペンタフ
ルオロフェニルリチウムを45mmolの三塩化硼素と
ヘキサン中で反応させ、トリ(ペンタフルオロフェニ
ル)硼素を白色個体として得た。トリ(ペンタフルオロ
フェニル)硼素(41mmol)とペンタフルオロフェ
ニルリチウム(41mmol)とを反応させることによ
り、リチウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)硼素を
白色個体として単離した。次に、リチウムテトラ(ペン
タフルオロフェニル)硼素(16mmol)とトリエチ
ルアミン塩酸塩(16mmol)とを水中で反応させる
ことにより、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ト
リエチルアンモニウムを白色個体として12.8mmo
l得た。
【0035】生成物が目的生成物であることは、H−
NMR,13C−NMRで確認した。 H−NMR(THFd): −CH 1.31ppm −CH− 3.27ppm13 C−NMR: − 150.7,147.5,140.
7,138.7,137.4,133.5ppm −− 48.2ppm −− 9.1ppm
【0036】[CpFe][B(C]の
合成 (Jolly,W.L.The Synthesis
and Characterization of I
norgainc Compounds;Prenti
ce−Hall:Englewood Cliffs,
NJ,1970,P487により合成)フェロセン
(3.7g,20.0mmol)と濃硫酸40mlを室
温で1時間反応させると、濃紺溶液が得られた。これを
1リットルの水に投入して攪拌し、得られた深青色水溶
液をLi[B(C](13.7g,20.0
mmol:J.Organometal.Chem.,
(1964)245の方法により合成)の水溶液50
0ml加えた。落ちてきた淡青色沈殿を濾取し、水50
0mlで5回洗浄した後減圧乾燥したところ、目的とし
た生成物(テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェ
ロセニウム)14.7gが得られた。
【0037】実施例1 内容積30mlのガラス製容器に、トルエン5.0ml
及びトリイソブチルアルミニウムをアルミニウム原子と
して5.0ミリモル加え、次いでこれにジルコニウム化
合物としてビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド25マイクロモルを加え、次いで触媒成分
の調製で得られたテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリエチルアンモニウム25マイクロモルを加
えた。続いて、α−オレフィンとしてビニルシクロヘキ
サン50ミリモルを加え、50℃で4時間反応させた。
少量のメタノールで反応を停止し、希塩酸で触媒成分を
分解,除去して有機層を濃縮し、溶媒,未反応モノマー
を除去して、無色の液体3.58gを得た。ビニルシク
ロヘキサンの転化率は、65.8%であった。また、ガ
スクロマトグラフィーによる組成分析によれば、二量体
に対する選択率は97%であった。結果を表1に示す。
【0038】実施例2〜8 実施例1において、α−オレフィンの種類及び化合物
(A),(B),(C)の種類を表1のようにした以外
は、実施例1と同様にしてα−オレフィンの二量化を行
なった。結果を表1に示す。実施例7における、二量体
以外の生成物は、三量体:27.0%.四量体:13.
1%.五量体:5.8%.六量体:2.7%であった。
なお、実施例4で得られた二量体の性状は下記のとおり
であった。
【0039】
【表1】
【0040】参考例1 (1)メチルアルミノキサンの調整 アルゴン置換した内容積1000mlのガラス製容器
に、硫酸銅5水和物(CuSO・5HO)74g
(0.30モル)、トルエン500ml及びトリメチル
アルミニウム74ml(0.78モル)を入れ、20℃
で30時間反応させた。反応終了後、固体部分を濾別
し、濾液をそのまま触媒溶液とした。 (2)ビニルシクロヘキサンの二量化 内容積30mlのガラス製容器に、トルエン5.0ml
及び上記(1)で得られたメチルアルミノキサンをアル
ミニウム原子として5.0ミリモル加え、次いでこれに
ジルコニウム化合物としてビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライドを25マイクロモル加え
た。続いて、α−オレフィンとしてビニルシクロヘキサ
ンを50ミリモル加え、50℃で4時間反応させた。少
量のメタノールで反応を停止し、希塩酸で触媒成分を分
解,除去し、有機層を濃縮して、無色の液体1.35g
を得た。ビニルシクロヘキサンの転化率は、24.5%
であった。また、ガスクロマトグラフィーによる組成分
析によれば、二量体に対する選択率は93%であった。
【0041】参考例2 実施例4で得られたビニルノルボルナンの二量体200
gを内容積1リットルのオートクレーブに入れ、水素化
用ニッケル触媒(日揮化学(株)製,N−113触媒)
20gを添加して、反応温度200℃、水素圧50kg
/cmGにおいて水素化処理した、反応終了後、触媒
を除去し、軽質分をストリッピングして、分析を行なっ
た結果、水素化率は99.9%以上であり、この水素化
生成物は1,3−ジノルボニルブタンであることが確認
された。このものの性状は次のとおりであった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
一般式[X]で表わされるα−オレフィン二量体を、高
活性触媒を用い、収率良く、しかも高選択率で、安価に
効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒及び重合方法を示すフローチャー
トである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 13/39 C07C 13/39 13/44 13/44 13/48 13/48 13/66 13/66 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 2/30 C07C 13/28 C07C 13/32 C07C 13/39 C07C 13/44 C07C 13/48 C07C 13/66

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[X] 【化1】(式[X]中、Rは炭素数3〜25の炭化水
    素基を示す。)で表わされるα−オレフィン二量体を、
    下記一般式[Y] 【化2】(式[Y]中、Rは一般式[X]と同じもの
    を示す。)で表わされるα−オレフィンの二量化により
    製造するにあたり、上記α−オレフィンの二量化反応
    を、下記化合物(A)及び(B)を主成分とする触媒を
    用いて行なうことを特徴とするα−オレフィン二量体の
    製造方法。 (A)周期律表のIVB族から選ばれる遷移金属を含有
    する遷移金属化合物 (B)カチオンと複数の基が元素に結合したアニオンと
    からなる化合物
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式[X]で表わされ
    るα−オレフィン二量体を、請求項1記載の一般式
    [Y]で表わされるα−オレフィンの二量化により製造
    するにあたり、上記α−オレフィンの二量化反応を、請
    求項1記載の化合物(A)及び(B)並びに下記化合物
    (C)を主成分とする触媒を用いて行なうことを特徴と
    するα−オレフィン二量体の製造方法。 (C)有機アルミニウム化合物
  3. 【請求項3】 化合物(B)として、周期律表のIII
    B族、IVB族、VB族、VIB族、VIIB族、VI
    II族、IA族、IB族、IIA族、IIB族及びVI
    IA族から選ばれる元素を含むカチオンと、複数の基が
    周期律表のVB族、VIB族、VIIB族、VIII
    族、IB族、IIB族、IIIA族、IVA族及びVA
    族から選ばれる元素に結合したアニオンとからなる化合
    物を用いる請求項1又は2記載のα−オレフィン二量体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 化合物(B)として、下記式(V)ある
    いは(VI)で表わされる化合物を用いる請求項1,2
    又は3記載のα−オレフィン二量体の製造方法。 ([L−Rk+([M…Z(n−m)− …(V) ([Lk+([M…Z(n−m)− …(VI) (但し、LはM,R,R10 C,R
    11121314N又はR151617Sで
    ある)[(V),(VI)式中、Lはルイス塩基、M
    及びMはそれぞれ周期律表のVB族,VIB族,V
    IIB族,VIII族,IB族,IIB族,IIIA
    族,IVA族及びVA族から選ばれる元素、M及びM
    はそれぞれ周期律表のIIIB族,IVB族,VB
    族,VIB族,VIIB族,VIII族,IA族,IB
    族,IIA族,IIB族及びVIIA族から選ばれる元
    素、Z〜Zはそれぞれ水素原子,ジアルキルアミノ
    基,炭素数1〜20アルコキシ基,炭素数6〜20のア
    リールオキシ基,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数
    6〜20のアリール基,アルキルアリール基,アリール
    アルキル基,炭素数1〜20のハロゲン置換炭化水素
    基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,有機メタロイド
    基又はハロゲン原子を示し、Z〜Zはその2以上が
    互いに結合して環を形成していてもよい。Rは水素原
    子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のア
    リール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基
    を示し、R及びRはそれぞれシクロペンタジエニル
    基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基又はフ
    ルオレニル基、R10は炭素数1〜20のアルキル基,
    アリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル
    基を示す。R11〜R17はそれぞれ水素原子,ハロゲ
    ン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20
    のアリール基,アルキルアリール基,アリールアルキル
    基,置換アルキル基又は有機メタロイド基を示す。mは
    ,Mの原子価で1〜7の整数、nは2〜8の整
    数、kは[L−R],[L]のイオン価数で1〜
    7の整数、pは1以上の整数、q=(p×k)/(n−
    m)である。]
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