JP2752508B2 - 25―ヒドロキシタキステロール誘導体の製造方法 - Google Patents

25―ヒドロキシタキステロール誘導体の製造方法

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JP2752508B2
JP2752508B2 JP2199475A JP19947590A JP2752508B2 JP 2752508 B2 JP2752508 B2 JP 2752508B2 JP 2199475 A JP2199475 A JP 2199475A JP 19947590 A JP19947590 A JP 19947590A JP 2752508 B2 JP2752508 B2 JP 2752508B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は25−ヒドロキシタキステロール誘導体の製造
方法に関する。
本発明によって提供される25−ヒドロキシタキステロ
ール誘導体は、骨量を増やすことが報告されており、骨
粗鬆症などの治療薬として期待されている24,25−ジヒ
ドロキシビタミンD3などの25−ヒドロキシビタミンD誘
導体の合成中間体として有用である。
[従来の技術] 従来、ビタミンD誘導体の製造は、多くの場合におい
て対応するステロイド−5,7−ジエン誘導体に紫外線を
照射することによりそのB環を開裂し、得られる(6Z)
−9,10−セコステロイド−5(10),6,8−トリエン誘導
体を熱エネルギーにより異性化させ、9,10−セコステロ
イド−10(19),5,7−トリエン誘導体に変換させること
により行われている。この紫外線照射によるステロイド
−5,7−ジエン誘導体のB環の開裂反応は平衡反応であ
り、目的とする(6Z)−9,10−セコステロイド−5(1
0),6,8−トリエン誘導体の選択率を高めるためには対
応するステロイド−5,7−ジエン誘導体の変換率を抑え
て行う必要があることが知られている。そこで、25−ヒ
ドロキシビタミンD誘導体を工業的に製造する際には、
生成物である25−ヒドロキシビタミンD誘導体又は25−
ヒドロキシプレビタミンD誘導体と原料の対応するステ
ロイド−5,7−ジエン誘導体との分離が問題となる。
また、特定波長の紫外線(紫外レーザー光を含む)を
用いた7−デヒドロコレステロールの光開裂反応は知ら
れているが[ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサィエティ(J.Am.Chem.Soc.)、第103巻、6781頁
(1981年)及び第104巻、5780頁(1982年)参照]、25
位に水酸基を有するビタミンD誘導体の製造に紫外レー
ザー光を使用した例は知られていない。
[発明が解決しようとする課題] 生成物である25−ヒドロキシビタミンD誘導体又は25
−ヒドロキシプレビタミン誘導体と原料の対応するステ
ロイド−5,7−ジエン誘導体との分離方法としては、薄
層クロマトグラフィ、カラムクロマトグラフィ、高速液
体クロマトグラフィなどのクロマトグラフィによる方
法、再結晶による方法などが考えられるが、生成物及び
原料が性質の似た異性体であることから、上記の分離方
法は必ずしも工業的に満足できるものではない。特に、
目的とする生成物が反応混合物中の主成分ではない場合
には、該生成物を反応混合物から単離精製するには煩雑
な工程が必要となる。
しかして、本発明の目的は、25−ヒドロキシビタミン
D誘導体に誘導可能な25−ヒドロキシタキステロール誘
導体を選択的かつ収率よく製造する方法を提供すること
にある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、上記の目的は、一般式(I) (式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子又は水酸基の保護
基を表し、X1は水素原子若しくは式−OR3で示される基
を表し、かつX2は水素原子を表すか、又はX1とX2は一緒
になってオクソ基を表し、Yは水素原子又は式−OR4
示される基を表し、R3及びR4はそれぞれ水素原子又は水
酸基の保護基を表す) で示される25−ヒドロキシプロビタミンD誘導体[以
下、これを化合物(I)と称する]に波長190〜310nmの
範囲から選ばれる波長を有する紫外レーザー光[以下、
これを紫外レーザー光(A)と称する]を照射すること
を特徴とする一般式(II) (式中、R1、R2、X1、X2及びYはそれぞれ前記定義のと
おりである) で示される25−ヒドロキシタキステロール誘導体[以
下、これを化合物(II)と称する]の製造方法を提供す
ることにより達成される。
上記の一般式におけるR1、R2、R3及びR4が表す水酸基
の保護基としては、アシル基、アルコキシカルボニル
基、三置換シリル基、置換基を有していてもよいアルコ
キシメチル基などが挙げられるが、水酸基の保護基とし
て機能する限りどのような保護基でもよい。アシル基と
しては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピ
バロイル基などの低級アルカノイル基;ベンゾイル基、
ニトロベンゾイル基、ジニトロベンゾイル基、トリメチ
ルベンゾイル基などのアレノイル基;メトキシアセチル
基、フェノキシアセチル基、クロルアセチル基、ジクロ
ルアセチル基、トリクロルアセチル基、トリフルオロア
セチル基などの置換アセチル基などが挙げられる。アル
コキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル
基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル
基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボ
ニル基などの低級アルコキシカルボニル基;フェノキシ
カルボニル基、p−メチルフェノキシカルボニル基、p
−ニトロフェノキシカルボニル基、p−クロルフェノキ
シカルボニル基、p−ブロムフェノキシカルボニル基な
どのアレノキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニ
ル基、p−ブロモベンジルオキシカルボニル基、p−ニ
トロベンジルオキシカルボニル基などのアラルコキシカ
ルボニル基;アリルオキシカルボニル基、メタリルオキ
シカルボニル基、ジメチルアリルオキシカルボニル基な
どのアルケニルオキシカルボニル基などが挙げられる。
三置換シリル基としては、例えばトリメチルシリル基、
トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert
−ブチルメチルシリル基などのトリアルキルシリル基;t
ert−ジブチルジフェニルシリル基などのアルキルジア
ーリルシリル基などが挙げられる。置換基を有していて
もよいアルコキシメチル基としては、例えばメトキシメ
チル基、メトキシエトキシメチル基、ベンジルオキシメ
チル基などのアルコキシメチル基;エトキシエチル基、
メトキシイソプロピル基、メトキシ−4−テトラヒドロ
ピラニル基などの置換アルコキシメチル基;2−テトラヒ
ドロピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基などのオ
クサシクロアルカン−2−イル基などが挙げられる。ま
た、R2、R3及びR4のうち2つが一緒になってメチレン
基、エチリデン基、イソプロピリデン基、ベンジリデン
基、シクロヘキシリデン基などのアルキリデン基を表す
場合もある。
化合物(I)を化合物(II)に変換させるに際して使
用される紫外レーザー光(A)としては、220〜295nmの
範囲から選ばれる波長を有するものが好ましい。紫外レ
ーザー光(A)を発振する紫外レーザーとしては、例え
ばアルゴンイオンレーザー、フッ化クリプトンエキシマ
レーザー、フッ化アルゴンエキシマレーザー、塩化クリ
プトンエキシマレーザー、塩化キセノンエキシマレーザ
ー、色素レーザー、YAGレーザー、YAGレーザー励起色素
レーザー、エキシマレーザー励起色素レーザー、ルビー
レーザーなどが使用される。
上記の反応は通常溶媒中で行うのが好ましく、溶媒と
しては、例えばヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、
リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化
水素系溶媒;ブロムベンゼン、クロルベンゼン、四塩化
炭素、1,2−ジクロルエタン、1,2−ジブロムエタンなど
のハロゲン化炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブなどの
エーテル系溶媒;メタノール、エタノール、プロパノー
ルなどのアルコール系溶媒などが用いられる。溶媒の使
用量は化合物(I)に対して、通常約50〜500,000倍重
量である。反応は通常約−50℃〜120℃の範囲内の温
度、好ましくは約−10℃〜20℃の範囲内の温度で行われ
る。
このようにして得られた化合物(II)の反応混合物か
らの単離・精製は、通常の有機化合物の単離・精製にお
いて用いられる方法と同様にして行なわれる。例えば、
反応混合物を減圧下に濃縮したのち、残渣を再結晶、ク
ロマトグラフィなどにより精製することにより行われ
る。化合物(II)を25位に水酸基を有するビタミンD誘
導体に誘導するためには、化合物(II)の反応混合物か
らの単離・精製は必ずしも必要ではなく、化合物(II)
を含む反応混合物をそのまま次の反応に付することもで
きる。
化合物(II)は、例えばこれに波長280〜400nmの範囲
から選ばれ、かつ紫外レーザー光(A)よりも長い波長
を有する紫外線レーザー光[以下、これを紫外レーザー
光(B)と称する]を照射し、得られた生成物を熱エネ
ルギーにより異性化させ、さらに必要に応じて水酸基の
脱保護を行うことにより一般式(III) (式中、X3は水素原子若しくは水酸基を表し、かつX4
水素原子を表すか、又はX3とX4は一緒になってオクソ基
を表し、Y1は水素原子又は水酸基を表す) で示される25−ヒドロキシビタミンD誘導体[以下、こ
れを化合物(III)と称する]へ変換される。
紫外レーザー光(B)の照射下に行う反応は、溶媒中
で行うのが好ましく、溶媒としては、例えば前述の化合
物(I)を化合物(II)に変換する反応で用いられる溶
媒などが使用される。溶媒の使用量は化合物(II)に対
して通常約50〜500,000倍重量である。反応は通常約−5
0℃〜120℃の範囲内の温度、好ましくは約−10℃〜20℃
の範囲内の温度で行われる。紫外レーザー光(B)とし
ては、波長295〜380nmの範囲から選ばれる波長を有する
ものが好ましい。紫外レーザー光(B)を発振する紫外
レーザーとしては、例えば窒素レーザー、アルゴンイオ
ンレーザー、クリプトンイオンレーザー、ヘリウム−カ
ドミウムレーザー、フッ化キセノンエキシマレーザー、
塩化キセノンエキシマレーザー、色素レーザー、YAGレ
ーザー、YAGレーザー励起色素レーザー、エキシマレー
ザー励起色素レーザー、ルビーレーザーなどが使用され
る。また、この反応はベンゾフェノン、アセトフェノ
ン、ブチロフェノン、9−フルオレノン、キサントンな
どの増感剤の存在下に行うことができる。増感剤の使用
量は化合物(II)1モルに対して約0.05〜50モルの範囲
が好ましい。
熱エネルギーによる異性化反応は、通常約0〜120℃
の範囲内の温度で行われる。この反応は通常溶媒中で行
われ、使用される溶媒としては、前述の化合物(I)を
化合物(II)に変換する反応において用いられる溶媒な
どが挙げられる。
これら紫外レーザー光(B)照射下の反応、次いで熱
エネルギーによる異性化反応により得られる化合物は、
通常の有機化合物の単離・精製において用いられる方法
と同様にして単離・精製することもできるが、単離・精
製することなく次の水酸基の脱保護反応に付することも
できる。
必要に応じて行われる水酸基の脱保護反応は、通常の
水酸基の脱保護において用いられる方法と同様にして行
われる。
このようにして得られた化合物(III)の反応混合物
からの単離・精製は、通常の有機化合物の単離・精製に
おいて用いられている方法と同様にして行われる。例え
ば、反応混合物を氷水にあけ、ジエチルエーテル、酢酸
エチル、塩化メチレンなどの有機溶媒で抽出し、必要に
応じて希塩酸、希硫酸、重曹水、水、食塩水などで洗浄
することにより中性とし、硫酸ナトリウム、硫酸マグネ
シウムなどの乾燥剤を用いて脱水したのち、減圧下に濃
縮し、残渣を再結晶、クロマトグラフィなどにより精製
することにより行われる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1 コレスタ−5,7−ジエン−3β,25−ジオール67.4mgを
ジエチルエーテル200mlに溶解し、得られた溶液にアル
ゴンガスを通じながら−2〜−5℃の範囲内の温度でフ
ッ化クリプトンエキシマレーザー(照射パワー1.5W、繰
り返し数70Hz)を用いて波長248nmの紫外レーザー光を1
8.75分間照射した。反応混合物を高速液体クロマトグラ
フィにより分析したところ、コレスタ−5,7−ジエン−
3β,25−ジオールの変換率は91%、(6E)−9,10−セ
ココレスタ−5(10),6,8−トリエン−3β,25−ジオ
ールの選択率は62%であった。反応終了後、反応混合物
を減圧下に濃縮し、残渣を高速液体クロマトグラフィに
より精製し、下記の物性値を示す(6E)−9,10−セココ
レスタ−5(10),6,8−トリエン−3β,25−ジオール
を31.0mg得た(収率46%)。
紫外吸収スペクトル(λmax):280nm 質量スペクトル(m/z):400(M+) 参考例1 実施例1で得られた(6E)−9,10−セココレスタ−5
(10),6,8−トリエン−3β,25−ジオール31.0mg及び
9−フルオレノン18.9mgをジエチルエーテル200mlに溶
解し、得られた溶液にアルゴンガスを通じながら−2〜
−5℃の範囲の温度でフッ化キセノンエキシマレーザー
(照射パワー0.5W、繰り返し数70Hz)を用いて351nmの
紫外レーザー光を7分間照射した。反応終了後、反応混
合物を減圧下に濃縮し、残渣にヘキサン100mlを加え、
アルゴン雰囲気下に2時間加熱還流した。反応混合物を
室温まで放冷したのち、減圧下に濃縮し、残渣を高速液
体クロマトグラフィにより精製し、下記の物性値を示す
9,10−セココレスタ−5,7,10(19)−トリエン−3β,2
5−ジオールを21.4mg得た(収率69%)。このものの物
性値は文献値と一致した。
紫外吸収スペクトル(λmax):265nm 質量スペクトル(m/z):400(M+) 参考例2 実施例1と同様にして反応を行うことにより(6E)−
9,10−セココレスタ−5(10),6,8−トリエン−3β,2
5−ジオールを含む反応混合物を得た。反応混合物に9
−フルオレノン30.4mgを加え、アルゴンガスを通じなが
ら−2〜−5℃の範囲内の温度でフッ化キセノンエキシ
マレーザー(照射パワー0.5W、繰り返し数70Hz)を用い
て波長351nmの紫外レーザー光を9分間照射した。反応
混合物を減圧下に濃縮し、残渣にヘキサン100mlを加
え、アルゴン雰囲気下に2時間加熱還流した。反応混合
物を室温まで放冷したのち、減圧下に濃縮し、残渣を高
速液体クロマトグラフィで精製し、参考例1で得られた
ものと同じ物性値を示す9,10−セココレスタ−5,7,10
(19)−トリエン−3β,25−ジオールを40.6mg得た
(収率60%)。
比較例 コレスタ−5,7−ジエン−3β,25−ジオール67.4mmg
をジエチルエーテル200mlに溶解し、得られた溶液にア
ルゴンガスを通じながら5〜10℃の範囲内の温度で、40
0W高圧水銀灯を用い、バイコール(Vycor)フィルタを
通して、3分間紫外線を照射した。反応混合物を減圧下
に濃縮し、残渣にヘキサン100mlを加え、アルゴン雰囲
気下に2時間加熱還流した。反応混合物を高速液体クロ
マトグラフィにより分析したところ、コレスタ−5,7−
ジエン−3β,25−ジオールの変換率は43%、9,10−セ
ココレスタ−5,7,10(19)−トリエン−3β,25−ジオ
ールの選択率は42%であった。反応混合物を室温まで放
冷したのち、減圧下に濃縮し、残渣を高速液体クロマト
グラフィにより精製し、参考例1で得られたものと同じ
物性値を示す9,10−セココレスタ−5,7,10(19)−トリ
エン−3β,25−ジオールを9.7mg得た(収率14%)。
実施例2 コレスタ−5,7−ジエン−3β,24,25−トリオール70.
1mgをジエチルエーテルエタノール混合溶液200ml(容量
比2対1)に溶解し、得られた溶液に−5〜0℃の範囲
内の温度でフッ化クリプトンエキシマレーザー(照射パ
ワー1.5W、繰り返し数70Hz)を用いて波長248nmの紫外
レーザー光を20.5分間照射した。反応混合物を高速液体
クロマトグラフィにより分析したところ、コレスタ−5,
7−ジエン−3β,24,25−トリオールの変換率は91%、
(6E)−9,10−セココレスタ−5(10),6,8−トリエン
−3β,24,25−トリオールの選択率は61%であった。反
応終了後、反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣を高速液
体クロマトグラフィにより精製し、下記の物性値を示す
(6E)−9,10−セココレスタ−5(10),6,8−トリエン
−3β,24,25−トリオールを36.5mg得た(収率52%)。
紫外吸収スペクトル(λmax):281nm 質量スペクトル(m/z):416(M+) 参考例3 実施例2で得られた(6E)−9,10−セココレスタ−5
(10),6,8−トリエン−3β,24,25−トリオール36.5mg
をジエチルエーテル−エタノール混合溶液120ml(容量
比2対1)に溶解し、得られた溶液に9−フルオレノン
19.8mgを加え、アルゴンガスを通じながら−5〜0℃の
範囲内の温度でフッ化キセノンエキシマレーザー(照射
パワー0.5W、繰り返し数70Hz)を用いて波長351nmの紫
外レーザー光を50分間照射した。反応終了後、反応混合
物を減圧下に濃縮し、残渣を高速液体クロマトグラフィ
により精製し、下記の物性値を示す9,10−セココレスタ
−5,7,10(19)−トリエン−3β,24,25−トリオールを
23.7mg得た(収率65%)。このものの物性値は文献値と
一致した。
紫外吸収スペクトル(λmax):265nm 質量スペクトル(m/z):416(M+) 参考例4 実施例2と同様にして反応を行うことにより(6E)−
9,10−セココレスタ−5(10),6,8−トリエン−3β,2
4,25−トリオールを含む反応混合物を得た。反応混合物
に9−フルオレノン30.4mgを加え、アルゴンガスを通じ
ながら−5〜0℃の範囲内の温度でフッ化キセノンエキ
シマレーザー(照射パワー0.5W、繰り返し数70Hz)を用
いて波長351nmの紫外レーザー光を85分間照射した。反
応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残渣にヘキサン10
0mlを加え、アルゴン雰囲気下に加熱還流した。反応混
合物を高速液体クロマトグラフィにより分析したとこ
ろ、コレスタ−5,7−ジエン−3β,24,25−トリオール
の変換率は91%、9,10−セココレスタ−5,7,10(19)−
トリエン−3β,24,25−トリオールの選択率は68%であ
った。反応混合物を室温まで放冷したのち、減圧下に濃
縮し、残渣を高速液体クロマトグラフィにより精製し、
参考例3において得られたものと同じ物性値を示す9,10
−セココレスタ−5,7,10(19)−トリエン−3β,24,25
−トリオールを41.9mg得た(収率60%)。
実施例3 実施例1においてコレスタ−5,7−ジエン−3β,25−
ジオール67.4mgの代わりに25,26−O−イソプロピリデ
ン−3β−メトキシカルボニルオキシコレスタ−5,7−
ジエン−25,26−ジオール82.2mgを用いた以外は同様に
して反応及び分離操作を行うことにより、下記の物性値
を示す(6E)−25,26−O−イソプロピリデン−3β−
メトキシカルボニルオキシ−9,10−セココレスタ−5
(10),6,8−トリエン−25,26−ジオールを40.8mg得た
(収率50%)。
紫外吸収スペクトル(λmax):281nm 質量スペクトル(m/z):514(M+) 参考例5 実施例3と同様にして反応を行うことにより(6E)−
25,26−O−イソプロピリデン−3β−メトキシカルボ
ニルオキシ−9,10−セココレスタ−5(10),6,8−トリ
エン−25,26−ジオールを含む反応混合物を得た。反応
混合物にベンゾフェノン29.1mgを加え、アルゴンガスを
通じながら−5〜0℃の範囲内の温度で窒素レーザー
(照射パワー0.1W、繰り返し数20Hz)を用いて波長337n
mの紫外レーザ光を30分間照射した。反応混合物を減圧
下に濃縮したのち、残渣にヘキサン100mlを加え、アル
ゴン雰囲気下に2時間加熱還流した。反応混合物を室温
まで放冷したのち、減圧下に濃縮した。残渣にメタノー
ル5ml及びp−トルエンスルホン酸10mgを加え、アルゴ
ン雰囲気下に室温で4時間撹拌した。反応混合物を重曹
で中和し、減圧下にメタノールを留去した。残渣を酢酸
エチルで希釈し、水及び食塩水で順次洗浄し、硫酸ナト
リウム上で乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣にメタノー
ル5ml及び水酸化カリウム20mgを加え、アルゴン雰囲気
下に1時間加熱還流した。反応混合物を室温まで放冷し
たのち、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食
塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減圧
下に濃縮した。残渣を高速液体クロマトグラフィにより
精製し、下記の物性値を示す9,10−セココレスタ−5,7,
10(19)−トリエン−3β,25,26−トリオールを41.3mg
得た(収率62%)。このものの物性値は文献値と一致し
た。
紫外吸収スペクトル(λmax):265nm 質量スペクトル(m/z):416(M+) 実施例4 実施例1においてコレスタ−5,7−ジエン−3β,25−
ジオール67.4mgの代わりに3β−(テトラヒドロピラン
−2−イル)オキシコレスタ−5,7−ジエン−24−オン
−25−オール80.0mgを用いた以外は同様にして反応及び
分離操作を行うことにより、下記の物性値を示す(6E)
−3β−(テトラヒドロフラン−2−イル)オキシ−9,
10−セココレスタ−5(10),6,8−トリエン−24−オン
−25−オールを36.5mg得た(収率46%)。
紫外吸収スペクトル(λmax):282nm 質量スペクトル(m/z):500(M+) 参考例6 実施例4と同様にして反応を行うことにより(6E)−
3β−(テトラヒドロフラン−2−イル)オキシ−9,10
−セココレスタ−5(10),6,8−トリエン−24−オン−
25−オールを含む反応混合物を得た。反応混合物に9−
フルオレノン30.4mgを加え、アルゴンガスを通じながら
−2〜−5℃の範囲内の温度でフッ化キセノンエキシマ
レーザー(照射パワー0.5W、繰り返し数70Hz)を用いて
波長351nmの紫外線レーザー光を9分間照射した。反応
混合物を減圧下に濃縮し、残渣にヘキサン100mlを加
え、アルゴン雰囲気下に2時間加熱還流した。反応混合
物を室温まで放冷したのち、減圧下に濃縮した。残渣を
メタノール5mlに溶解し、得られた溶液にp−トルエン
スルホン酸ピリジニウム5mgを加え、アルゴン雰囲気下
に室温で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希
釈し、食塩水で洗浄したのち、硫酸ナトリウム上で乾燥
し、減圧下に濃縮した。残渣を高速液体クロマトグラフ
ィで精製し、下記の物性値を示す9,10−セココレスタ−
5,9,10(19)−トリエン−24−オン−3β,25−ジオー
ルを39.2mg得た(収率59%)。このものの物性値は文献
値と一致した。
紫外吸収スペクトル(λmax):265nm 質量スペクトル(m/z):414(M+) 実施例5 3β−アセトキシコレスタ−5,7−ジエン−25−オー
ル70.7mgをジエチルエーテル200mlに溶解し、得られた
溶液にアルゴンガスを通じながら−5〜0℃の範囲内の
温度でYAGレーザーの第4高調波(照射パワー1W、繰り
返し数50Hz;波長266nm)25.3分間照射した。反応終了
後、反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣を高速液体クロ
マトグラフィにより精製し、下記の物性値を示す(6E)
−3β−アセトキシ−9,10−セココレスタ−5(10),
6,8−トリエン−25−オールを35.7mg得た(収率50
%)。
紫外吸収スペクトル(λmax):281nm 質量スペクトル(m/z):442(M+) 参考例7 実施例5と同様にして反応を行うことにより(6E)−
3β−アセトキシ−9,10−セココレスタ−5(10),6,8
−トリエン−25−オールを含む反応混合物を得た。反応
混合物に9−フルオレノン30.4mgを加え、アルゴンガス
を通じながら−5〜0℃の範囲内の温度でYAGレーザー
の第3高調波(照射パワー1W、繰り返し数50Hz;波長355
nm)を34分間照射した。反応終了後、反応混合物を減圧
下に濃縮し、残渣にヘキサン100mlを加え、アルゴン雰
囲気下に2時間加熱還流した。反応混合物を室温まで放
冷したのち、減圧下に濃縮した。残渣をメタノール10ml
及び炭酸カリウム10mgを加え、アルゴン雰囲気下に室温
で3時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチ
ルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム
上で乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣を高速液体クロマ
トグラフィで精製し、参考例1で得られたものと同じ物
性値を示す9,10−セココレスタ−5,7,10(19)−トリエ
ン−3β,25−ジオールを37.7mg得た(収率59%)。
実施例6 実施例1においてコレスタ−5,7−ジエン−1α,3β
−ジオール67.4mgの代わりに3β−tert−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−コレスタ−5,7−ジエン−24,25−ジオ
ール84.8mgを用いた以外は同様にして反応及び分離操作
を行うことにより、下記の物性値を示す(6E)−3β−
tert−ブチルジメチルシリルオキシ−9,10−セココレス
タ−5(10),6,8−トリエン−24,25−ジオールを41.4m
g得た(収率49%)。
紫外吸収スペクトル(λmax):281nm 質量スペクトル(m/z):530(M+) 参考例8 実施例6と同様にして反応を行うことにより(6E)−
3β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−9,10−セコ
コレスタ−5(10),6,8−トリエン−24,25−ジオール
を含む反応混合物を得た。反応混合物に9−フルオレノ
ン30.4mgを加え、アルゴンガスを通じながら−5〜0℃
の範囲内の温度でフッ化キセノンエキシマレーザー(照
射パワー0.5W、繰り返し数70Hz)を用いて波長315nmの
紫外レーザー光を85分間照射した。反応終了後、反応混
合物を減圧下に濃縮し、得られた残渣にヘキサン100ml
を加え、アルゴン雰囲気下に加熱還流した。反応混合物
を室温まで放冷したのち、減圧下に濃縮した。残渣をテ
トラヒドロフラン10mlに溶解し、得られた溶液に1規定
フッ化テトラブチルアンモニウム−テトラヒドロフラン
溶液0.5mlを加え、アルゴン雰囲気下に室温で4時間撹
拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、
抽出液を重曹水及び食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウ
ム上で乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣を高速液体クロ
マトグラフィにより精製し、参考例3において得られた
ものと同じ物性値を示す9,10−セココレスタ−5,7,10
(19)−トリエン−3β,24,25−トリオールを41.3mg得
た(収率62%)。
[発明の効果] 本発明によれば、化合物(II)を選択的かつ収率よく
製造することができる。
本発明により製造される化合物(II)は化合物(II
I)に容易に誘導される。本発明によれば、選択的かつ
収率よく混合物(II)が得られることから、紫外レーザ
ー光(A)照射後に得られる反応混合物からの化合物
(II)の分離操作が極めて容易となり、また前記反応混
合物をそのまま又は該反応混合物から分離された化合物
(II)を熱エネルギーによる異性化反応、次いで必要に
応じて水酸基の脱保護反応に付する場合には、得られる
反応混合物からの化合物(III)の分離操作が極めて容
易となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村松 岳彦 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社内 (72)発明者 森 実紀夫 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社内 (72)発明者 天野 壮泰 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社内 審査官 藤森 知郎 (56)参考文献 特公 昭50−37665(JP,B1) J.Am.Chem.Soc.103 (1981)P.6781〜P.6783 J.Am.Chem.Soc.104 (1982)P.5780〜P.5781

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子又は水酸基の保護
    基を表し、X1は水素原子若しくは式−OR3で示される基
    を表し、かつX2は水素原子を表すか、又はX1とX2は一緒
    になってオクソ基を表し、Yは水素原子又は式−OR4
    示される基を表し、R3及びR4はそれぞれ水素原子又は水
    酸基の保護基を表す) で示される25−ヒドロキシプロビタミンD誘導体に波長
    190〜310nmの範囲から選ばれる波長を有する紫外レーザ
    ー光を照射することを特徴とする一般式 (式中、R1、R2、X1、X2及びYはそれぞれ前記定義のと
    おりである) で示される25−ヒドロキシタキステロール誘導体の製造
    方法。
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