JP2750760B2 - 超音波診断用探触子の装着用スペーサ - Google Patents

超音波診断用探触子の装着用スペーサ

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JP2750760B2 JP31796589A JP31796589A JP2750760B2 JP 2750760 B2 JP2750760 B2 JP 2750760B2 JP 31796589 A JP31796589 A JP 31796589A JP 31796589 A JP31796589 A JP 31796589A JP 2750760 B2 JP2750760 B2 JP 2750760B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリウレタンゲル状弾性体よりなる超音波診
断用探触子の装着用スペーサに関する。
〔従来の技術〕 周知のように、超音波診断法は患者に対する負担がな
く簡単に実施できる等の理由から広く使用されている。
例えば、連続波ドプラー法は、血流の最高流速から圧較
差や心内圧を測定するのに適しており、また、運動負荷
時の血行動態変化や心拍出量を知る場合においてもパル
スドプラー法より有用である。
けれども、前胸壁にゼリー状物を塗り、その上から連
続波ドプラー探触子を装着して、臥位や座位あるいは立
位における僧帽弁口流血波形等の連続モニターをとる場
合には、次のような問題があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
即ち、上記のようにゼリー状物の上から探触子を装着
すると、探触子を確実に固定しにくいため連続モニター
の途中で探触子が移動したり、ゼリー状物が流れて探触
子のプローブと体表との間に微細な空隙が生じたりす
る。そのため、ノイズやアーチファクトが多くなり、鮮
明なモニター画像を得ることが難しいという問題があっ
た。
本発明は斯る問題に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、探触子を移動しないように確実に固定
した状態で体表に装着することができ、しかも探触子の
プローブと体表との間に充填されるゼリー状物の流出を
阻止して鮮明な連続モニター画像を得ることができる新
規な探触子装着用スペーサを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、上記の目的は、
アルキレンオキサイド鎖を有するポリオール又は/及び
アルキレンオキサイド鎖を有するポリウレタンポリオー
ルプレポリマーと、アルキレンオキサイド鎖を有するポ
リウレタンポリイソシアネートプレポリマーとを反応さ
せて得られる、アスカーF型硬度計による硬度が20〜80
度のポリウレタンゲル状弾性体から成り、その中央部に
超音波診断用探触子のプローブを嵌込む貫通孔が形成さ
れている超音波診断用探触子の装着用スペーサによって
達成されるという事実を見出し、本発明を完成するに至
った。
以下、図面を参照しながら本発明を具体的に説明す
る。
第1図は本発明スペーサの形状の一例を示す平面図、
第2図は第1図のI−I線断面図、第3図は同スペーサ
の使用状態を示す断面図である。
第1図及び第2図に示すように、本発明のスペーサ1
は、中央部に連続波ドプラー探触子のプローブを嵌込む
貫通孔1aを有するもので、好ましくは下面1bが上面1cに
対して10°〜40°程度傾斜したドーナツ板形状に成形さ
れる。
このスペーサ1を用いて探触子を体表に装着する場合
は、第3図に示すように探触子2のプローブ2aをスペー
サ1の貫通孔1aに嵌込み、貫通孔1aの内部にゼリー状物
4を充填してスペーサ1を体表3に密着させ、探触子2
の上からゴムバンド(不図示)等で押さえつければよ
い。このスペーサ1のように下面1bが傾斜していると、
装着の際に探触子2をスペーサ1と共に回転させること
によって、超音波ビームBの方向を傾斜角の2倍の範囲
内で変更できるため、標的部位の探索を容易に行える利
点がある。
このような本発明のスペーサ1においては、 探触子2を充分支持し得る保形性を有すること、 スペーサ1の滑動を阻止し得る粘着性を有するこ
と、 体表3に密接し得る可撓性を有すること、 多数回使用に耐える機械的強度(引張り、引裂き、
摩耗)を有すること、 耐水性を有すること、 人体に対する安全性を有すること、 等の諸条件が要求される。
もし、の条件が満たされないとすれば、連続モニ
ター中に探触子2の装着角度や装着位置がずれるため、
ドプラー信号のアーチファクトを生じてモニター画像が
不鮮明となる。また、の条件が満たされないとすれ
ば、貫通孔1aに充填されたゼリー状物4がスペーサ1と
体表3の隙間から流出して探触子2のプローブ2aと体表
3との間に空隙を生じるため、やはり鮮明な画像を得る
ことが困難となる。更に、の条件が満たされないとす
れば、すぐに破損して再使用不能となるため不経済であ
り、の条件が満たされないとすれば、使用後ゼリー状
物4の水洗ができないため取扱いが不便となる。また、
は再も基本的な条件であり、これが満たされないこと
には安心して使用することができない。
本発明のスペーサ1は、アルキレンオキサイド鎖を有
するポリオール又は/及びアルキレンオキサイド鎖を有
するポリウレタンポリオールプレポリマーと、アルキレ
ンオキサイド鎖を有するポリウレタンポリイソシアネー
トプレポリマーとを反応させて得られるポリウレタンゲ
ル状弾性体から成るものであり、この弾性体はアルキレ
ンオキサイドのセグメントにより構造化された内部貫入
型(Interpenetrated Network)のセグメントポリウレ
タンの一成分系ゲルで、良好な粘着性と耐水性を有して
おり、人体には全く無害のものである。しかも、このポ
リウレタンゲル状弾性体は、アスカーF型硬度計による
硬度が20〜80度の範囲内となるように調節されているた
め、探触子2を充分支持し得る保形性と体表3に密接し
得る可撓性を兼ね備え、多数回の使用に耐え得る機械的
強度も備えている。従って、前記の諸条件〜を全て
満足するものである。
アスカーF型硬度計による硬度が20度より小さいポリ
ウレタンゲル状弾性体は、柔軟過ぎるため探触子2を充
分支持し得る保形性を発揮することができず、また機械
的強度も低下するので、本発明スペーサの材料としては
不適当である。一方、硬度が80度より大きいポリウレタ
ンゲル状弾性体は可撓性が小さ過ぎるため、体表3との
密着性が低下してゼリー状物4の流出を来す恐れがあ
り、やはり不適当である。ポリウレタンゲル状弾性体の
より好ましい硬度は25〜65度である。
このようなポリウレタンゲル状弾性体よりなるスペー
サ1は、下記構造式のポリエーテル成分(I)〜(IV)
の一種又は二種以上と、ポリイソシアネート成分(V)
〜(VIII)の一種又は二種以上を混合して成形型内に注
入し、反応させることによって容易に成形することがで
きる。
上記構造式(I)〜(IV)のポリオールとしてのプレ
ポリマーについて説明すると、構造式(I)はポリエー
テルポリオールとジイソシアネートの反応物であるポリ
ウレタンポリオールプレポリマーであり、両末端成分が
ポリエーテルポリオール、両末端が−OH基である。ここ
に使用されるジイソシアネート化合物は、後述のポリウ
レタンポリイソシアネートプレポリマーの中のそれと同
じものであり、例えばフェニレンジイソシアネート、2,
2,4−トルイレンジイソシアネート(TDI)、4,−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタリン1,5−
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HMDI)、テトラメチレンジイソシアネート(TMDI)、
リジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート
(XDI)、水添加TDI、水添加MDI、ジシクロヘキシルジ
メチルメタンp,p′−ジイソシアネート、ジエチルフマ
レートジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
(IPDI)等が任意に使用できる。
また、構造式(II)はグリセロール(l=1)又はソ
ルビトール(l=4)にポリエーテルポリオールを付加
したものである。
構造式(III)はトリメチロールプロパンにポリエー
テルを付加したものであり、同様に1,2, やその部分エステルなどの多価アルコールとポリエーテ
ルポリオールの付加物も使用できる。この場合、(AO)
はホモポリマーであっても、ブロックコポリマー或いは
ランダムコポリマーであってもよい。
構造式(IV)はアルキレンオキサイド鎖を有するポリ
エーテルポリオールであり、両末端が−OH基の場合と、
片末端がアルキル基、芳香族基などで封鎖されている場
合があり、市販品として容易に入手できる。
次に構造式(V)〜(VIII)のポリイソシアネートプ
レポリマーについて説明すると、構造式(V)−1はト
リメチロールプロパンにジイソシアネートを反応させて
得られるトリイソシアネートの2分子を(AO)の1分子
で2量化した4官能のテトライソシアネートであり、こ
のトリメチロールプロパンの代わりにグリセロールを用
いたものが構造式(V)−2のポリイソシアネートプレ
ポリマーである。この種のテトライソシアネートは、
(AO)の2分子又は3分子とトリイソシアネートの2分
子との反応では得られないので、(AO)の量を化学等量
より少なくして反応を微妙に調節する必要がある。その
ため未反応のトリイソシアネートが混在するが、これが
ポリオールと反応するとセグメントポリウレタン分子の
大きさにバラツキが生じ、ゲル状弾性体の硬度をコント
ロールするのに都合の良い方へ作用することもある。
構造式(VI)は構造式(II)のポリオールにジイソシ
アネートを反応させたもので、3官能か6官能であり、
また、構造式(VII)は同様に構造式(III)のポリオー
ルにジイソシアネートを反応させたもので、3官能であ
る。
構造式(VIII)はポリエーテルポリオールとジイソシ
アネートの反応物で、2官能である。
上記の構造式(I)〜(VIII)の(AO)で表記される
アルキレンオキサイド鎖は、ポリウレタンゲル状弾性体
が常温で充分な粘着性を有すること、アスカーF型硬度
が20〜80度で、体表に密着し得る可撓性と探触子を充分
支持し得る保形性を兼ね備える必要があることを考慮す
れば、アルキレンオキサイド鎖の殆どないし全てが常温
で液体状態の化合物であることが望ましい。もし、その
殆どが固体であれば、セグメントの分子運動が少なく、
系の構造化(ゲル化)の分散媒として働かないからであ
る。
アルキレンオキサイド鎖を構成する化合物としては、
例えばポリメチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ポリペンタメチレ
ングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘ
プタメチレングリコール等を挙げることができるが、こ
のうち常温で液状物質として入手し易いものはポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、低分子量
のポリテトラメチレングリコールである。
また、これらの共重合体、例えば で表されるポリマーも使用できる。これらの共重合体は
ブロックコポリマー、ランダムコポリマーのいずれであ
ってもよい。また、一つのプレポリマー中のセグメント
が異なった種類のアルキレンオキサイド鎖で構成されて
いてもよい。
アスカーF型硬度計による硬度が20〜80度のポリウレ
タンゲル状弾性体を得るためには、アルキレンオキサイ
ド鎖を構成する上記化合物の分子量を規制する必要があ
る。化合物が液状であっても分子量が低すぎる場合は、
架橋密度が高くなるため、ポリウレタンゲル状弾性体の
硬度が上記範囲を上回り、体表に密着する可撓性を得る
ことが難しくなる。また、化合物が液状でも分子量が大
きすぎる長鎖の場合は、反応確率が低くなるため、理論
量以上に配合しても、ポリウレタンゲル状弾性体の硬度
が上記範囲を下回り、探触子を支えるに充分な保形性や
機械的強度を得ることが難しくなる。適当な分子量の範
囲は、ポリエチレングリコールの場合150〜1000程度で
あり、より好ましくは300〜800程度である。また分子量
が数万でも液状のポリプロピレングリコールやポリブチ
レングリコールの場合は使用範囲が広いが、上記の理由
から200〜3000程度の分子量のものが好ましく使用され
る。また、ポリテトラメチレングリコールの場合は、重
合度が大きいと固体となるので200〜1000程度、好まし
くは400〜800程度の分子量のものが使用される。更に、
これらの共重合体の場合は数百〜数千の分子量のものが
使用される。
次に、ポリオール成分とポリイソシアネート成分の反
応比について説明する。経験的に言えば、本発明スペー
サを構成するポリウレタンゲル状弾性体は、比較的嵩高
い構造の分子が適当な分子量を有し、且つ自由に運動可
能なセグメント長、又は直鎖(linear)の末端が自由に
動ける分子を適当に有することが必要である。従って、
ポリオールとポリイソシアネートは、各々が単一化合物
であれば一方が2官能で、他の一方が3官能以上の化合
物の組み合わせである必要がある。どちらかが1官能で
あれば連鎖しないし、2官能同士では直鎖分子となり、
適当でない。つまり、どちらか一方が2官能で他が3官
能以上の多官能であるか、互いに3官能以上の組み合わ
せが良い。但し、いずれもあまり官能数が大きすぎるも
の同士の反応物は網目鎖濃度が高くなるので、ゲル化に
は長い液状のセグメントが必要になる。しかし、セグメ
ントの長さには、反応の確率の問題から限度がある。ゲ
ル状弾性体を得易い官能基数は2〜4の組み合わせであ
り、殊に2官能と3官能の組み合わせが配合上調節し易
い。この場合、ゲル状弾性体の硬度その他の物性を微調
節するために官能基が一つのものを内部分散媒として混
合して使用できる。また、ポリオール、ポリイソシアネ
ートプレポリマーの(AO)鎖がかなり長いものばかりの
場合は、多官能の多価アルコール、又は多価イソシアネ
ート(いずれも(AO)セグメントをもたないもの)を混
用して網目鎖形態を調節することにより、ゲル状弾性体
を得るように工夫してもよい。
ポリオールとポリイソシアネートの各々のプレポリマ
ーの反応比は、末端の官能基の比率、すなわちOH/NCOの
価によって規制できる。未反応の−NCOが残ると後反応
が生じるので、OH/NCOは1以上でなければならない。但
し、本発明におけるゲル状弾性体は、同一ポリマーの分
子中で共有結合した状態にある一成分系のものであるか
ら、基本的にはOH/NCOが1であるか、それに近い値のも
のである。しかしプレポリマー同士の反応であるため、
実際に反応の確率を考慮すれば、1よりやや大きいもの
も含まれる。経験的にはOH/NCOが1.0〜1.5の範囲で本発
明スペーサに適合するポリウレタンゲル状弾性体が得ら
れる。なお、分子の形状による反応の確率、分子集合体
のモルホロジー的挙動が原因で、OH/NCOが2〜3の範囲
でも同じような見掛けの挙動を示すゲル状弾性体が得ら
れる場合もあるが、このようなものは経時的なブリード
アウト成分を含むことが懸念され、総合的な物性も劣る
ものであるから、本発明スペーサを構成するポリウレタ
ンゲル状弾性体としては不適当である。
ポリオールとポリイソシアネートの分子量の範囲は、
(AO)、イソシアネートの種類、分子形状、及び(AO)
がホモポリマーであるかコポリマーであるかによって広
い範囲で変わるが、ポリウレタンポリオールプレポリマ
ーで大略1400〜10000、ポリオールで大略150〜6000、ポ
リウレタンポリイソシアネートプレポリマーで大略500
〜10000であり、好ましくは各々大略1000〜6000、200〜
3000、800〜5000の範囲で選択できる。
尚、ポリオールとポリイソシアネートの反応触媒とし
て、例えばジブチル錫ジラウレートやトリアルキルアミ
ン、トリエチレンジアミン等の第3級アミンを適量(お
よそ0.01〜1.0%)加えることで反応速度を調節しても
よい。
〔作用〕
以上のように、本発明のスペーサはアルキレンオキサ
イド鎖を有するポリオール又は/及びアルキレンオキサ
イド鎖を有するポリウレタンポリオールプレポリマー
と、アルキレンオキサイド鎖を有するポリウレタンポリ
イソシアネートプレポリマーとを反応させて得られるポ
リウレタンゲル状弾性体から成るものであり、この弾性
体はアルキレンオキサイドのセグメントにより構造化さ
れた内部貫入型のセグメントポリウレタンの一成分系ゲ
ルである。従って、本発明のスペーサは残留モノマーや
残留溶剤などのブリードアウト成分を含まないので皮膚
を刺激することがなく、また雑菌も繁殖しないので皮膚
のカブレを生じることもないのであり、長時間使用して
も人体に全く無害のものである。しかも、このポリウレ
タンゲル状弾性体は、アルキレンオキサイド鎖の種類や
分子量の調節によって、アスカーF型硬度計による硬度
が20〜80度の範囲内となるように調節されているため、
探触子を充分支持し得る保形性と体表に密接し得る可撓
性を兼ね備えており、機械的強度(引張り、引裂き、摩
耗等)、粘着性、耐水性等も良好である。それ故、本発
明スペーサの貫通孔に探触子のプローブを嵌込んで貫通
孔の内部にゼリー状物を充填し、スペーサを体表にに貼
付けて探触子の上からゴムバンド(不図示)等で押さえ
つければ、スペーサが体表に密着して探触子を位置ずれ
なく確実に装着固定でき、またゼリー状物が貫通孔から
流出してプローブと体表との間に空隙が生じることもな
い。従って、連続モニター中に探触子の位置ずれや空隙
の発生によってアーチファクトやノイズを生じることが
殆どないため、鮮明な画像を得ることができる。また、
本発明のスペーサは上記のように機械的強度や耐水性が
良好であるから、使用後にスペーサを探触子から取り外
して水洗することにより、付着したゼリー状物を簡単に
除去して繰り返し何度も使用することができる。
〔実施例〕
実施例1 ポリプロピレングリコールの両端にポリエチレングリ
コールが結合したPEG-PPG-PEGブロック共重合体(モル
比1:2:1、MW:2000)を100重量部と、モノメトキシポリ
エチレングリコール(MW:550)を50重量部と、トリメチ
ロールプロパンにポリプロピレングリコールを付加して
これにヘキサメチレンジイソシアネートを反応させて得
たポリエーテルポリオールをセグメントに持つトリイソ
シアネート(ME:3100)を132重量部と、触媒としてジブ
チル錫ジラウレートを0.1重量部加え、よく撹拌して混
合した。
この混合物を減圧下に完全に脱泡して成形型内に注入
し、60℃で一昼夜放置することにより、ポリウレタンゲ
ル状弾性体より成る第1図のごときドーナツ板状のスペ
ーサ(外径:60mm、貫通孔径:14mm、最大厚み:10mm、最
小厚み:2.5mm)を得た。このもののOH/NCOの値は1.5で
ある。
このスペーサは透明で良好な粘着性を有しており、そ
の硬度をアスカーF型硬度計(高分子計器(株)製)で
測定したところ26度であった。
次いで、このスペーサの貫通孔に連続波ドプラー探触
子のプローブを嵌込み、ゼリーを充填してから人体の前
胸壁に貼付け、その上からゴムバンドで押さえつけて、
僧帽弁口血流波形の連続モニターをとったところ、探触
子の位置ずれやゼリーの流出がみられず、ノイズやアー
チファクトの極めて少ない鮮明な画像が得られた。モニ
ター終了後、スペーサを前胸壁から剥離して皮膚の状態
を調べたが、カブレなどは一切見られなかった。その
後、スペーサを探触子から取り外して水洗すると、付着
しているゼリーが簡単に除去できた。
実施例2 ポリエチレングリコール(MW:600)を100重量部と、
モノメトキシポリエチレングリコール(MW:400)を20重
量部と、グリセリンにポリプロピレングリコールを付加
してこれにキシリレンジイソシアネートを反応させて得
たトリイソシアネート(MW:1564)を166重量部と、触媒
としてジブチル錫ジラウレートを0.1重量部加え、よく
撹拌して混合した。
この混合物を減圧下に完全に脱泡して成形型内に注入
し、60℃で一昼夜放置することにより、実施例1と同形
状、同寸法のポリウレタンゲル状弾性体より成るスペー
サを得た。このもののOH/NCOの値は1.2である。
このスペーサも実施例1のものと同様に透明で良好な
粘着性を有しており、その硬度をアスカーF型硬度計
(高分子計器(株)製)で測定したところ64度であっ
た。
次いで、このスペーサを用いて実施例1と同様に僧帽
弁口血流波形の連続モニターをとったところ、やはり探
触子の位置ずれやゼリーの流出がみられず、ノイズやア
ーチファクトの極めて少ない鮮明な画像が得られた。ま
た、モニター終了後の皮膚の状態もカブレなどは一切見
られず、水洗によるゼリーの除去も簡単であった。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明のスペーサ
は、探触子を位置ずれなく確実に体表に装着固定でき、
ゼリー状物の流出も阻止できるので、連続モニターの場
合でもノイズやアーチファクトの極めて少ない画像を得
ることが可能となり、しかも、人体に全く無毒であるた
め安心して長時間体表に貼付けることができ、また、機
械的強度や耐水性も良好であるため、使用後ゼリー状物
を水洗により除去して繰り返し使用することができると
いった顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明スペーサの一実施例を示す平面図、第2
図は第1図のI−I線断面図、第3図は本発明スペーサ
の使用状態を示す断面図である。 1……スペーサ、1a……貫通孔、2……超音波診断用探
触子、2a……プローブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−304109(JP,A) 特開 平2−131753(JP,A) 特開 平1−300935(JP,A) 特開 平3−47238(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキレンオキサイド鎖を有するポリオー
    ル又は/及びアルキレンオキサイド鎖を有するポリウレ
    タンポリオールプレポリマーと、アルキレンオキサイド
    鎖を有するポリウレタンポリイソシアネートプレポリマ
    ーとを反応させて得られる、アスカーF型硬度計による
    硬度が20〜80度のポリウレタンゲル状弾性体から成り、
    その中央部に超音波診断用探触子のプローブを嵌込む貫
    通孔が形成されている超音波診断用探触子の装着用スペ
    ーサ。
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