JPH04303433A - 超音波診断用探触子の装着用スペーサ - Google Patents

超音波診断用探触子の装着用スペーサ

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Publication number
JPH04303433A
JPH04303433A JP9308191A JP9308191A JPH04303433A JP H04303433 A JPH04303433 A JP H04303433A JP 9308191 A JP9308191 A JP 9308191A JP 9308191 A JP9308191 A JP 9308191A JP H04303433 A JPH04303433 A JP H04303433A
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JP
Japan
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spacer
gel
elastic body
polyurethane
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Application number
JP9308191A
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English (en)
Inventor
Yasuo Shikinami
保夫 敷波
Kaoru Tsuta
蔦 薫
Masahiko Taniguchi
雅彦 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04303433A publication Critical patent/JPH04303433A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲル状弾性体よりなる
着脱自在な超音波診断用探触子の装着用スペーサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】超音波診断法は、各種診断法の中でも他
の装置と比較して装置が安価であること、患者に対する
負担がなく簡単に実施できる等の理由により多用されて
いる。超音波診断はプローブと呼ばれる超音波探触子を
体表に直接当てて、発振される超音波の反射波を同じプ
ローブで受信して身体の内部を探る検査であるが、該プ
ローブと体表(皮膚)との間に空気があると、超音波の
伝達が阻止される。そのため皮膚表面にオリーブ油やゼ
リーを塗布してプローブの皮膚表面への密着性を向上さ
せている。
【0003】しかしながら、乳腺、甲状腺、頸動脈等の
表在組織の診断には、体表に近いという理由からプロー
ブを体表に直に当てるだけでは鮮明な画像が得られなか
った。また凹凸を有する部位を診断する際にはプローブ
が完全に密着せず鮮明な画像が得られないばかりか、強
い力でプローブの先端を皮膚面に押し付けるため患者に
痛みや不快感を与えることがあった。
【0004】これらの問題を解決するため、体表に直接
プローブを当てないで、体表とプローブの間に脱気した
水袋や大型のゲル弾性体などのスペーサを設けているが
、このようなスペーサを設けると次のような問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】即ち、水をスペーサと
して使用する場合は、水を袋に入れて完全に脱気しなけ
ればならないことや、例えば腹部に当てる場合などはか
なり大きい体積のものが必要であるため、その取り扱い
が困難であり、使用し辛いものであった。
【0006】また、体表にゼリー等を塗ってその上にス
ペーサをのせ、その上から超音波プローブを当てて体表
の広い面積を検査しなければならない場合などには、ス
ペーサを体表のあちらこちらに移動させ、その度毎に体
表とスペーサ間、スペーサとプローブ間に空気が入らな
いように注意しなければならないという煩わしい問題が
あった。しかも該スペーサを移動させないようにするに
は、大面積のスペーサが必要であり、大きなスペーサは
体の凹凸により体表とスペーサ間に空気が入りやすく、
また大きい故にその取り扱いも不便であった。
【0007】本発明はかかる問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、プローブとスペーサとを
一体的に取り扱えるようにし、しかもプローブとスペー
サとを着脱自在にした新規な探触子の装着用スペーサを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、上記の目的は次の構成によって達成される
ことを見出した。
【0009】即ち、本発明は、超音波診断用探触子と体
表との間に使用されるスペーサがゲル状弾性体であって
、前記探触子にスペーサを装着するための取付け部材の
一部が該弾性体内に埋設されている超音波探触子の装着
用スペーサに係るものである。
【0010】以下、本発明を更に具体的に説明する。
【0011】本発明に使用されるスペーサのゲル状弾性
体は、探触子を充分支持し得る保形性を有し、滑動しな
い程度の粘着性があり、体表に密接し得る可撓性を有し
、耐水性及び人体に対する安全性を有すると共に、多数
回の使用に耐える機械的強度がなければならない。
【0012】このような条件を満たしているゲル状弾性
体としては、例えば次のようなものが好適に使用される
【0013】即ち、アルキレンオキサイド鎖を有するポ
リオール又は/及びアルキレンオキサイド鎖を有するポ
リウレタンポリオールプレポリマーと、アルキレンオキ
サイド鎖を有するポリウレタンポリイソシアネートプレ
ポリマーとを反応させて得られるポリウレタンゲル状弾
性体からなるものであり、この弾性体はアルキレンオキ
サイドのセグメントにより構造化された内部貫入型(I
nterpenetrated  Network)の
セグメントポリウレタンの一成分系ゲルで、良好な粘着
性と耐水性を有しており、人体には全く無害のものであ
る。しかも、このポリウレタンゲル状弾性体は、適度な
硬さ、即ちアスカーF型硬度計による硬度が20〜80
度の範囲内となるように調節することができ、探触子を
充分支持し得る保形性と体表に密接し得る可撓性を兼ね
備え、多数回の使用に耐え得る機械的強度も備えている
。従って、本発明に使用されるゲル状弾性体としては全
ての条件を満足するものである。
【0014】アスカーF型硬度計による硬度が20度よ
り小さいポリウレタンゲル状弾性体は、柔軟すぎるため
探触子を充分支持し得る保形性を発揮することができず
、また機械的強度も低下するので、本発明スペーサの材
料としては不適当である。一方、硬度が80度より大き
いポリウレタンゲル状弾性体は可撓性が小さすぎるため
、体表との密着性が低下する恐れがあり、やはり不適当
である。ポリウレタンゲル状弾性体のより好ましい硬度
は25〜65度である。
【0015】このようなポリウレタンゲル状弾性体より
なるスペーサは、下記構造式のポリエーテル成分(I)
〜(IV)の一種又は二種以上と、ポリイソシアネート
成分(V)〜(VIII)の一種又は二種以上を混合し
て成形型内に注入し、反応させることで容易に成形する
ことができる。 構造式(I)
【0016】
【化1】 (但し、R1 、R2 はアルキル化合物、脂環式化合
物、芳香族化合物のいずれかであり、(AO)はアルキ
レンオキサイド鎖である。) 構造式(II)
【0017】
【化2】 構造式(III)
【0018】
【化3】 構造式(IV)
【0019】
【化4】 (但し、(AO)はアルキレンオキサイド鎖であり、R
は水素原子もしくはアルキル化合物、脂環式化合物、芳
香族化合物のいずれか、lは1又は4の整数である。)
構造式(V)−1
【0020】
【化5】 構造式(V)−2
【0021】
【化6】 構造式(VI)
【0022】
【化7】 構造式(VII)
【0023】
【化8】 構造式(VIII)
【0024】
【化9】 (但し、Rはアルキル基、脂環式化合物、芳香族化合物
のいずれかであり、(AO)はアルキレンオキサイド鎖
、lは1又は4の整数である。)
【0025】上記構造式(I)〜(IV)のポリオール
としてのプレポリマーについて説明すると、構造式(I
)はポリエーテルポリオールとジイソシアネートの反応
物であるポリウレタンポリオールプレポリマーであり、
両末端成分がポリエーテルポリオール、両末端が−OH
基である。ここに使用されるジイソシアネート化合物は
、後述のポリウレタンポリイソシアネートプレポリマー
の中のそれと同じものであり、例えばフェニレンジイソ
シアネート、2,2,4−トルイレンジイソシアネート
(TDI)、4−ジフェニルメタンジイソシアネート(
MDI)、ナフタリン1,5−ジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HMDI)、テトラメチ
レンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添
加TDI、水添加MDI、ジシクロヘキシルジメチルメ
タンp,p′−ジイソシアネート、ジエチルフマレート
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IP
DI)等が任意に使用できる。
【0026】また、構造式(II)はグリセロール(l
=1)又はソルビトール(l=4)にポリエーテルポリ
オールを付加したものである。構造式(III)はトリ
メチロールプロパンにポリエーテルを付加したものであ
り、同様に1,2,6−ヘキサントリオール
【0027
【化10】 トリメチロールエタン
【0028】
【化11】 ペンタエリスリット
【0029】
【化12】 やポリグリセリン
【0030】
【化13】 (nは2〜30の正の整数)やその部分エステルなどの
多価アルコールとポリエーテルポリオールの付加物も使
用できる。この場合、(AO)はホモポリマーであって
も、ブロックコポリマー或はランダムコポリマーであっ
てもよい。
【0031】構造式(IV)はアルキレンオキサイド鎖
を有するポリエーテルポリオールであり、両末端が−O
H基の場合と、片末端がアルキル基、芳香族基などで封
鎖されている場合があり、市販品として容易に入手でき
る。
【0032】次に構造式(V)〜(VIII)のポリイ
ソシアネートプレポリマーについて説明すると、構造式
(V)−1はトリメチロールプロパンにジイソシアネー
トを反応させて得られるトリイソシアネートの2分子を
(AO)の1分子で2量化した4官能のテトライソシア
ネートであり、このトリメチロールプロパンの代わりに
グリセロールを用いたものが構造式(V)−2のポリイ
ソシアネートプレポリマーである。この種のテトライソ
シアネートは、(AO)の2分子又は3分子とトリイソ
シアネートの2分子との反応では得られないので、(A
O)の量を化学等量より少なくして反応を微妙に調節す
る必要がある。そのため未反応のトリイソシアネートが
混在するが、これがポリオールと反応するとセグメント
ポリウレタン分子の大きさにバラツキが生じ、ゲル状弾
性体の硬度をコントロールするのに都合がよい方へ作用
することもある。
【0033】構造式(VI)は構造式(II)のポリオ
ールにジイソシアネートを反応させたもので、3官能か
6官能であり、また、構造式(VII)は同様に構造式
(III)のポリオールにジイソシアネートを反応させ
たもので、3官能である。
【0034】構造式(VIII)はポリエーテルポリオ
ールとジイソシアネートの反応物で、2官能である。
【0035】上記の構造式(I)〜(VIII)の(A
O)で表記されるアルキレンオキサイド鎖は、ポリウレ
タンゲル状弾性体が常温で充分な粘着性を有すること、
アスカーF型硬度が20〜80度で、体表に密着し得る
可撓性と探触子を充分支持し得る保形性を兼ね備える必
要があることを考慮すれば、アルキレンオキサイド鎖の
殆どないし全てが常温で液体状態の化合物であることが
望ましい。もし、その殆どが固体であれば、セグメント
の分子運動が少なく、系の構造化(ゲル化)の分散媒と
して働かないからである。
【0036】アルキレンオキサイド鎖を構成する化合物
としては、例えばポリメチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリペ
ンタメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコー
ル、ポリヘプタメチレングリコール等を挙げることがで
きるが、このうち常温で液状物質として入手し易いもの
はポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール
、低分子量のポリテトラメチレングリコールである。 また、これらの共重合体、例えば
【0037】
【化14】
【0038】
【化15】 (但し、l,m,nは1以上の整数)で表されるポリマ
ーも使用できる。これらの共重合体はブロックコポリマ
ー、ランダムコポリマーのいずれであってもよい。また
、一つのプレポリマー中のセグメントが異なった種類の
アルキレンオキサイド鎖で構成されていてもよい。
【0039】アスカーF型硬度計による硬度が20〜8
0度のポリウレタンゲル状弾性体を得るためには、アル
キレンオキサイド鎖を構成する上記化合物の分子量を規
制する必要がある。化合物が液状であっても分子量が低
すぎる場合は、架橋密度が高くなるため、ポリウレタン
ゲル状弾性体の硬度が上記範囲を上回り、体表に密着す
る可撓性を得ることが難しくなる。また、化合物が液状
でも分子量が大きすぎる長鎖の場合は、反応確率が低く
なるため、理論量以上に配合しても、ポリウレタンゲル
状弾性体の硬度が上記範囲を下回り、接触しを支えるに
充分な保形性や機械的強度を得ることが難しくなる。適
当な分子量の範囲は、ポリエチレングリコールの場合1
50〜1000程度であり、より好ましくは300〜8
00程度である。また、分子量が数万でも液状のポリプ
ロピレングリコールやポリブチレングリコールの場合は
使用範囲が広いが、上記の理由から200〜3000程
度の分子量のものが好ましく使用される。また、ポリテ
トラメチレングリコールの場合は、重合度が大きいと固
体となるので、200〜1000程度、好ましくは40
0〜800程度の分子量のものが使用される。更に、こ
れらの共重合体の場合は数百〜数千の分子量のものが使
用される。
【0040】次に、ポリオール成分とポリイソシアネー
ト成分の反応比について説明する。経験的に言えば、本
発明スペーサを構成するポリウレタンゲル状弾性体は、
比較的嵩高い構造の分子が適当な分子量を有し、且つ自
由に運動可能なセグメント長、又は直鎖(linear
)の末端が自由に動ける分子を適当に有することが必要
である。従って、ポリオールとポリイソシアネート、各
々が単一化合物であれば一方が2官能で、他の一方が3
官能以上の化合物の組み合わせである必要がある。どち
らかが1官能であれば連鎖しないし、2官能同士では直
鎖分子となり、適当でない。つまり、とちらか一方が2
官能で他方が3官能以上の多官能であるか、互いに3官
能以上の組み合わせがよい。但し、いずれもあまり官能
数が大きすぎるもの同士の反応物は網目鎖濃度が高くな
るので、ゲル化には長い液状のセグメントが必要になる
。しかし、セグメントの長さには、反応の確率の問題か
ら限度がある。ゲル状弾性体を得やすい官能基数は2〜
4の組み合わせであり、殊に2官能と3官能の組み合わ
せが配合上調節し易い。この場合、ゲル状弾性体の硬度
その他の物性を微調節するために官能基が一つのものを
内部分散媒として混合して使用できる。また、ポリオー
ル、ポリイソシアネートプレポリマーの(AO)鎖がか
なり長いものばかりの場合は、多官能の多価アルコール
、又は多価イソシアネート(いずれも(AO)セグメン
トをもたないもの)を混用して網目鎖形態を調節するこ
とにより、ゲル状弾性体を得るように工夫してもよい。
【0041】ポリオールとポリイソシアネートの各々の
プレポリマーの反応比は、末端の官能基の比率、即ちO
H/NCOの価によって規制できる。未反応の−NCO
が残ると後反応が生じるので、OH/NCOは1以上で
なければならない。但し、本発明におけるゲル状弾性体
は、同一ポリマーの分子中で共有結合した状態にある一
成分系のものであるから、基本的にはOH/NCOが1
であるか、それに近い値のものである。しかしプレポリ
マー同士の反応であるため、実際に反応の確率を考慮す
れば、1よりやや大きいものも含まれる。経験的にはO
H/NCOが1.0〜1.5の範囲で本発明スペーサに
適合するポリウレタンゲル状弾性体が得られる。なお、
分子の形状による反応の確率、分子集合体のモルホロジ
ー的挙動が原因で、OH/NCOが2〜3の範囲でも同
じような見掛けの挙動を示すゲル状弾性体が得られる場
合もあるが、このようなものは経時的なブリードアウト
成分を含むことが懸念され、総合的な物性も劣るもので
あるから、本発明スペーサを構成するポリウレタンゲル
状弾性体としては不適当である。
【0042】ポリオールとポリイソシアネートの分子量
の範囲は、(AO)、イソシアネートの種類、分子形状
、及び(AO)がホモポリマーであるかコポリマーであ
るかによって広い範囲で変わるが、ポリウレタンポリオ
ールプレポリマーで大略1400〜10000、ポリオ
ールで大略150〜6000、ポリウレタンポリイソシ
アネートプレポリマーで大略500〜10000であり
、好ましくは各々大略1000〜6000、200〜3
000、800〜5000の範囲で選択できる。
【0043】尚、ポリオールとポリイソシアネートの反
応触媒として、例えばジブチル錫ジラウレートやトリア
ルキルアミン、トリエチレンジアミン等の第3級アミン
を適量(およそ0.01〜1.0%)加えることで反応
速度を調節してもよい。
【0044】以上のように、本発明のゲル状弾性体はア
ルキレンオキサイド鎖を有するポリオール又は/及びア
ルキレンオキサイド鎖を有するポリウレタンポリオール
プレポリマーと、アルキレンオキサイド鎖を有するポリ
ウレタンポリイソシアネートプレポリマーとを反応させ
て得られるポリウレタンゲル状弾性体から成るものであ
り、この弾性体はアルキレンオキサイドのセグメントに
より構造化された内部貫入型のセグメントポリウレタン
の一成分系ゲルであるから、残留モノマーや残留溶剤等
のブリードアウト成分をふくまないので皮膚を刺激する
ことがなく、また雑菌も繁殖しないので皮膚のカブレを
生じることもない。また、長時間使用しても人体に全く
無害のものである。しかも、このポリウレタンゲル状弾
性体は、アルキレンオキサイド鎖の種類や分子量の調節
によって、アスカーF型硬度計による硬度が20〜80
度の範囲内となるように調節すれば、探触子を充分支持
し得る保形性と体表に密接し得る可撓性を兼ね備えたも
のとなり、機械的強度(引張り、引裂き、摩耗等)、粘
着性、耐水性等も良好である。
【0045】本発明に使用できるゲル状弾性体としては
、上記ポリウレタンゲル状弾性体の他にシリコン系のゲ
ル状弾性体やゴム系のゲル状弾性体がある。しかしなが
ら、シリコン系のゲル状弾性体は機械的強度、特に引裂
き強度が弱く、保形性や押圧強さは上記ポリウレタンゲ
ル状弾性体に比べると劣る。また、ゴム系のものはゴム
加硫体に多量のオイルを含ませるため、ゴムの表面にオ
イルがブリードアウトする等の問題もある。
【0046】
【作用】本発明の構成によれば、スペーサがゲル状弾性
体であるため、水袋に比べて取り扱いが容易で、しかも
探触子にスペーサが取付け部材によって装着されている
ので、探触子を従来よりかなり自由な角度に傾けること
ができ、より精度の高い断層像を現出できると共に移動
も簡単である。また、取付け部材が弾性体内に埋設され
ているので、取付け部材と弾性体とが外れることがなく
、しかも、ずれを起こしたりすることがないので、探触
子とスペーサとの間に不要な隙間が生じたりせず、空気
を挟みこみにくくなることによって鮮明な画像が得られ
る。
【0047】
【実施例】図1は本発明のスペーサの一実施例を示す斜
視図である。図2及び図3はそれぞれ本発明のスペーサ
を超音波診断用探触子(プローブ)に装着した状態を示
すもので、図2はプローブを正面から見た場合のスペー
サ部分の中央断面図、であり、図3はプローブを側面か
ら見た場合のスペーサ部分の中央断面図である。
【0048】図1において、1は本発明のスペーサ、2
はゲル状弾性体、3は取付け部材である。
【0049】ゲル状弾性体2はポリウレタン系ゲル、シ
リコン系ゲル、ゴム系ゲル等が使用できる。ゲル状弾性
体2の製法についてその一実施例を以下に説明する。エ
チレングリコールプロピレングリコールランダム共重合
体(モル比1:1,Mw=2000)100部(重量部
、以下同様)のポリエーテルポリオールに対して、グリ
セリンにエチレングリコールプロピレングリコールラン
ダム共重合体(モル比1:1)を付加してこれにヘキサ
メチレンジイソシアネートを反応させて得たポリエーテ
ルポリオールをセグメントに有するトリイソシアネート
(Mw=3100)45部と、触媒としてジブチル錫ジ
ラウレート0.1部とをよく攪拌して混合した
【005
0】ゲル状弾性体2の大きさはプローブの大きさによっ
て異なるが、例えば厚みaは0.8cm〜3.0cmで
あり、縦、横の長さb,cはそれぞれ約3cm,約7c
m程度が好ましい。また、取付け部材3はアルミニウム
、ステンレス等の金属製のものやポリ塩化ビニル、ポリ
スチレン、ポリカーボネート等の合成樹脂製のもの等特
にその材質は限定されるものではないが、ゲル状弾性体
2とプローブとを動かないように固定できるものでなけ
ればならない。図1において、取付け部材3はポリ塩化
ビニル製の0.5mmの板体を折曲げ加工したものであ
り、該取付け部材3の下方はゲル状弾性体2の中に埋設
されている。
【0051】図2は超音波診断用探触子(プローブ)1
0をスペーサ1に装着し、該スペーサ1を中央から切断
して断面図として見たものである。この図面から明らか
なように、取付け部材3の下端23は、ゲル状弾性体2
の中に完全に埋設され、且つ容易に抜けないように直角
に折曲げられている。またプローブ10の先端11はゲ
ル状弾性体2の表面に密接している。
【0052】図1及び図2の場合、スペーサ1の取付け
部材3はゲル状弾性体2からプローブ10を前後左右か
ら挟みこむように立上がり片7が立設され、プローブ1
0に固定されるべきスペーサ1が動かないようにプロー
ブ10の大きさに完全にフィットする大きさに造られて
いる。更にプローブ10の抜け出しを防止するため、向
かい合う立上がり片7,7間には、ゴムバンド4が設け
られており、該ゴムバンド4でプローブ10をしっかり
止めるようになっている。該ゴムバンド4の代わりにポ
リエチレンなどの帯や繊維等の紐でもよく、プローブ1
0にスペーサが充分固定できるものであれば特に限定さ
れるものではない。また、立上がり片7の下方に突片3
3を設けてプローブ10の先端11がゲル状弾性体2の
所定の位置にセットされるようにするのが望ましい。そ
の際、突片33は取付け部材3と一体であっても別部材
であってもよいが、別部材である場合には、ゲル状弾性
体2から離脱しないように接着剤等で固定するか、その
一部をゲル状弾性体2に埋設させるような構造にするこ
とが望ましい。スペーサ1とプローブ10とは少しのず
れや動きも空気をその隙間にかみこむ要因となるため、
取付け部材3はプローブ10にできるだけ沿う形状とす
ることが望ましい。
【0053】図3は図2と同様であるが、図2に対して
その側面から見たプローブ10をスペーサ1に装着した
状態を示すもので、スペーサ1は中央から切断された断
面図を示している。スペーサ1において、取付け部材3
の下端23は直角内側に折曲げられ、プローブ10の先
端11はゲル状弾性体2に密接しており、該先端11が
所定の位置に納まるように突片33が設けられている。 プローブ10の形状はその用途に応じて種々のものが開
発されており、上記説明は一実施例にすぎないものであ
り、取付け部材3の形状は特に限定されるものではなく
、プローブ10に沿う形でプローブ10にスペーサ1が
固定されるものであって、しかも着脱が容易なものであ
ればよい。
【0054】次に、東芝株式会社製のリニア式電子スキ
ャンプローブPLE−705S用に本発明のスペーサを
作成し、それを該プローブに装着し、所定の止め具にて
固定後、周波数7.5MHzにて乳腺の診断に使用した
。その結果アーチファクト、ノイズの極めて少ない鮮明
な画像が得られた。また、診断の際、プローブを患部に
対し種々の角度に押当てもゲルはプローブによく追従し
、強い力を加えても保持材がゲルから離脱したり、プロ
ーブがカップラーから抜ける等の現象は見られなかった
。また、診断部位を変更する際にも、本発明のスペーサ
は軽量でありカップラーと一体化されているため極めて
簡便に行え、従来のように診断部位を変更する度にゲル
を移動するという手間が省略でき、直ちに検査を開始で
きた。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、スペーサがプローブに
装着されているため、超音波診断時にプローブを自由に
移動させることができると共に、プローブを傾斜させて
体表に対して斜め方向からの断層画像も得ることが容易
になるという効果を奏する。
【0056】また、プローブとゲル状弾性体が密接した
状態に保たれるため空気による超音波振動の阻止の心配
がないという利点を有する。
【0057】更に、ゲル状弾性体に取付け部材の一部が
埋設されているので、取付け部材がゲル状弾性体から外
れたりずれたりすることがなく、常にゲル状弾性体の所
定の位置にプローブ先端をセットすることができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例によるスペーサ1の斜視図である
【図2】本発明実施例によるスペーサ1を超音波診断用
探触子に装着した状態を示す正面図であってスペーサ部
分のみ中央で切断した断面図を示す。
【図3】本発明実施例によるスペーサ1を超音波診断用
探触子に装着した状態を示す側面図であってスペーサ部
分のみ中央で切断した断面図を示す。
【符号の説明】
1  スペーサ 2  ゲル状弾性体 3  取付け部材 10  プローブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波診断用探触子と体表との間に使用さ
    れるスペーサであって、該スペーサがゲル状弾性体から
    なり、前記探触子にスペーサを装着するための取付け部
    材の一部が該弾性体内に埋設されていることを特徴とす
    る超音波診断用探触子の装着用スペーサ。
JP9308191A 1991-03-30 1991-03-30 超音波診断用探触子の装着用スペーサ Pending JPH04303433A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009276095A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Jfe Civil Engineering & Construction Corp 非破壊探傷方法とその装置

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