JP2749708B2 - 銅線の製造方法 - Google Patents
銅線の製造方法Info
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Description
状態が優れていて、巻線や電子・電気機器用配線の導体
として有用な銅線を製造する方法に関する。
使用される銅線は、一般に、まず、連続鋳造圧延やディ
ップ法で線径が約8mm程度の荒引銅線を製造し、ついで
この荒引銅線を連続伸線してより細径の仕上げ銅線にす
るという2工程を経て製造されている。
前に、表面に付着するスケールの除去や微小亀裂などの
表面欠陥を除去することを目的として、表面皮膜の剥離
(いわゆる皮剥ぎ処理)、電解研磨や電解洗浄などの処
理が施され、その表面品質を高めている。
が厳しくなっていて、従来は許容されているような表面
欠陥であっても不適であるとされるようになっている。
また、細線や極細線の断線事故の原因としては、線径8
〜1.0mmまでの太物伸線工程で発生する表面欠陥が、以
降の細物伸線工程において生長する結果であるとも指摘
されている。
処理を施した場合、歩留りとの関係で皮剥ぎを充分に行
わないことがある。そのため、除去しきれなかった表面
欠陥が前記の太物伸線工程で生長してくることがある。
ている銅線は振動しているため、この過程で表面欠陥は
可成り発生している。
を小さくして、表面欠陥の発生を抑制する試みもなされ
ているが、しかしこの方法では、工程数が増加して工業
的には不利となる。
における伸線油の濃度管理、伸線油の温度管理などの方
法で伸線管理を行い、必ずしも充分とはいえないが、一
応銅線の表面品質を保つ努力が払われている。
面品質に対する評価基準が厳しくなり、上記したような
処理で得られた表面品質の程度では不適当とされるよう
になっている。
とならなかった表面欠陥の1/10〜1/5程度の欠陥であっ
ても不良品扱いを受けることがある。
していて、それ以降の太物伸線工程,細物伸線工程の過
程では除去され得ず、最終製品に発現するものである。
価基準にも耐え得る程度に表面品質を向上せしめること
ができる銅線の製造方法の提供を目的とする。
伸線すべき銅線の表面に電解溶解処理を施して、その表
面をJIS B 0601で規定する最大表面粗さ(Rmax)が0.3
〜40μmの粗面にする工程;および前記処理後の銅線
に、減面率20〜90%の伸線加工を施す工程;を備えてい
ることを特徴とする銅線の製造方法が提供される。
鋳造圧延法やディップ法で製造された荒引銅線(通常、
線径は8mm)に対して適用される。
施してその表面を適正な粗面にするための工程である。
中に銅製パイプを配置してこれを極とし、銅製パイプ
の中に伸線すべき銅線を走行せしめてこれを極とし、
両極間に通電して行われる。このときの電解条件は、電
解浴電圧と電解電流密度がリニアな関係を保持して変化
する条件であることが好ましい。
面欠陥(主として凸部)が溶解し、表面は比較的滑らか
な凹凸を有する粗面になる。
が0.3μmより小さい場合は、伸線すべき銅線はその表
面欠陥を充分に除去された状態になっていないので、次
工程の伸線時において伸線油の引き込みは著しく少なく
なってしまい、円滑な伸線が行えない。またRmaxが4.0
μmを超える状態の場合は、表面が粗すぎて伸線工程で
良好な表面品質にすることが困難である。好ましいRmax
は、1.0〜3.0μmである。
どを変化させることによって可能である。
には、電解溶解処理に先立ち、この銅線に電解洗浄や酸
洗を施すことが好ましい。
して所望線径の細線にする工程である。
される。減面率が20%未満の場合は、得られる銅線の表
面品質が良好にならないとともに、線径にばらつきが生
ずる。また、減面率が90%を超えると、伸線時に新たな
表面欠陥が発生したり、または電解溶解処理にもかかわ
らず残存していた微小欠陥が生長してくるようになる。
好ましい減面率は40〜80%である。
蓄積加工歪みを除去したのち、例えばエナメリングを施
して巻線にする。
−伸線−湯洗−焼鈍−エナメリングを連続して行うタン
デムラインで行うと、全体の製造コストを低減すること
ができて好適である。
示した線径の焼鈍ずみの銅線を50m/secの速度で走行せ
しめ、第1表で示した電流密度で電解溶解処理をおこな
った。
第1表に示した減面率で連続伸線加工を行なって、線径
0.75mmの銅細線とした。
樹脂をエナメリングして巻線とした。これら各巻線につ
き、下記の仕様でピンホール試験,高圧均一性試験およ
び絶縁破壊試験を行った。その結果を一括して第1表に
示した。
±3℃の恒温槽の中で約10分間加熱したのち、試験線を
曲伸させることなく、フェノールフタレンの3%アルコ
ール溶液の適量が滴下されている0.2%食塩水の中に5m
だけ浸漬し、溶液を正極、銅線を負極とし、直流電圧12
Vを1分間印加し、このときに検知されたピンホール数
を計測した。
たりのピンホール数として示した。そのばらつきも不偏
分散として併記した。
一定速度で巻取る巻取機構と、試験線の樹脂皮膜に電圧
を印加する電極および欠点数の計数表示回路とを備える
試験機に取付け、電圧が直流1500Vの場合における欠点
数を調べた。20本の試験線について上記試験を行い、単
位長さ(m)当たりの数として示した。
合わせ、両側から1.5kgfの張力をくわえながら折り合わ
さっている約12cmの部分に9回撚りをかけたのち、前記
張力を取り除き、前記折り目の部分を切断した。その
後、2本の導体間に50または60Hzの正弦波に近い波形を
もつ交流電圧を印加した。印加電圧は約500V/secで一様
に上昇せしめ、樹脂皮膜の破壊するときの電圧を求め
た。試験線20本の平均値として示した。
伸線工程の前に銅線は電解溶解されることにより、その
表面が適度に粗面化されているので、伸線時における伸
線油の引き込みが良好となり、伸線工程での表面欠陥の
発生もなくなりその表面品質は良好になる。
線にしたとき、その発生ピンホール数が少なく、高圧均
一性も良好で、かつ絶縁破壊電圧も高くなる。
り、全体としてのコスト低減が可能となる。更に、極細
線や超極細線への伸線性も向上する。
Claims (1)
- 【請求項1】伸線すべき銅線の表面に電解溶解処理を施
して、その表面をJIS B 0601で規定する最大表面粗さ
(Rmax)が0.3〜4.0μmの粗面にする工程;および前記
処理後の銅線に、減面率20〜90%の伸線加工を施す工
程;を備えていることを特徴とする銅線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15113990A JP2749708B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 銅線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15113990A JP2749708B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 銅線の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0446626A JPH0446626A (ja) | 1992-02-17 |
JP2749708B2 true JP2749708B2 (ja) | 1998-05-13 |
Family
ID=15512222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15113990A Expired - Lifetime JP2749708B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 銅線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2749708B2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-08 JP JP15113990A patent/JP2749708B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0446626A (ja) | 1992-02-17 |
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