JP2749363B2 - 麺類の製造方法 - Google Patents

麺類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は麺類の製造方法、より詳しくは弾力があって
食感が良好であり、しかも茹で上げ、蒸し上げ等による
熱加工後長時間にわたって優れた食感を維持することが
可能な麺類の製造方法に関する。
(従来の技術) 麺類は、一般に弾力に富んだ、いわゆる腰のある歯ご
たえが求められており、うどんや中華麺ではやや蛋白含
量の高い中力ないしは準強力の小麦粉が主原料として用
いられている。しかしながら、それでも、例えば茹でた
うどんは放置しておくと短時間で食味の低下(茹で伸
び)が始まり、工場でつくったいわゆる包装茹麺はこの
ため食味が落ちることは周知の通りである。
そこで、食感の改良のため蛋白性の素材を添加するこ
とがよく行われており、これには活性グルテン、大豆蛋
白、卵白や全卵、カゼイン、乳清蛋白等の動植物起源の
蛋白材料が用いられている。この他、水溶性の多糖類や
界面活性剤が使用されることもあり、これら添加物につ
いては成書(例えば、「めんの本」(株)食品産業新聞
社1980年9月発行)に記載されている。
(発明が解決しようとする課題) 本来、麺は熱加工してアルファー化したものを直ちに
食するとおいしいのであるが、通常市販されている茹麺
等の麺類は流通過程に長時間を必要とするため、この間
に食感が著しく劣ってしまうのが実状であった。前記し
た各種の添加物は、熱加工直後の麺の食感改良には極め
て優れた効果を示すものもあるが、総じて熱加工後時間
を経た麺の食感の改善には見るべきものはなかった。
本発明は、熱加工直後はもとより、熱加工後長時間保
存した場合でも、優れた食感を維持できる茹麺類を製造
する方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、麺類における前記問題点を解決するため
に鋭意研究を行った結果、麺類を熱加工した後更に酵素
トランスグルタミナーゼ含有液に浸漬することにより前
記問題点が払拭されることを知見し本発明を慣性した。
即ち、本発明は、麺類の製造に際し、一旦常法により麺
類を熱処理した後更にトランスグルタミナーゼ含有液で
浸漬処理することを特徴とする麺類の製造方法に係わ
る。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の対象となる麺類としては、うどん、そば、中
華麺(わんたん、ぎょうざの皮を含む)、冷麦、素麺、
マカロニ、スパゲッテイなどに加え、穀粉の一部または
全部を小麦粉以外の雑穀粉で置き換えた大麦麺、米粉
麺、はとむぎ麺など各種麺類があり、その形態としては
生麺、乾麺、冷凍麺などを挙げることができる。
熱加工の方法としては、常法による茹で上げ、蒸し上
げ処理の他、冷凍麺における電子レンジによる解凍等も
包含される。
本発明に用いる酵素トランスグルタミナーゼ(E.C.2.
3.2.13)は、「アミン導入システム」とも呼ばれ、第1
アミン、アンモニア、ヒドロキシルアミン、ジアミノ
酸、モノアミノ酸エステル等を、受容体である蛋白質や
ペプチド、例えばカゼイン、β−ラクトグロブリン、イ
ンシュリン等に導入する反応を触媒する酵素であり、本
発明のごとき小麦粉由来蛋白及び場合によりその他の蛋
白の存在する系では、蛋白中のリジン残基のε−アミノ
基がグルタミンのアミド基と入れ替わることにより、架
橋を形成する反応を触媒することが知られている。本酵
素はモルモット(Guinea pig)の肝臓中に活性が高く存
在することが知られている(Connellan et al.,J.Biol.
Chem.,246[4],1093〜1098(1971))ほか、いくつか
の微生物が生産することが知られている(特開昭64−27
471)。本発明で使用する酵素の起源は特に限定される
ものではないが、特に放線菌ストレプトベルチシリウム
(Streptoverticillium)に属する微生物起源のトラン
スグルタミナーゼが容易かつ安価に入手できるので特に
好ましい。トランスグルタミナーゼが、例えば、Ca++
存性のような、他物質依存性の場合は、当該他物質を共
存させることはいうまでもない。このような他物質の所
要量は微量であるので、これにより本発明の目的が害さ
れることはない。
本発明では、常法による麺類の製造工程で得られる通
常の麺類を熱処理した後更にトランスグルタミナーゼ含
有液に浸漬することを特徴とするもので、このような浸
漬処理により麺の品質が顕著に向上するのである。
そこで、この浸漬処理について以下詳述する。
浸漬液であるトランスグルタミナーゼ含有液は、例え
ば、水にトランスグルタミナーゼを加えて簡単に製造で
きる。
トランスグルタミナーゼの浸漬液中の濃度は、1当
り3〜3000u(ユニット)、好ましくは90〜300uで、浸
漬液中の酵素の濃度が前記範囲より少ない場合は麺類の
食感改良や茹で伸び防止等において所期の効果を収める
ことが出来ず、また前記範囲を越える場合は麺類の食感
が著しく硬くなり過ぎるなどの不都合があり、いずれも
本発明の目的を十分に達成できない。
なお、本発明でいうトランスグルタミナーゼの活性単
位は、次のようにして測定され、定義される。すなわ
ち、ベンジルオキシカルボニル−L−グルタミニルグリ
シンとヒドロキシルアミンを基質として反応を行ない、
生成したヒドロキサム酸をトリクロロ酢酸存在下で鉄錯
体を形成させた後525nmの吸光度を測定し、ヒドロキサ
ム酸の量を検量線より求め活性を算出する。トランスグ
ルタミナーゼの活性は、1分間に1μモルのヒドロキサ
ム酸を生成する酵素活性を1u(1単位)とする(前掲特
開昭64−27471参照)。
浸漬温度、浸漬時間は、浸漬麺量にもよるが、通常の
浸漬麺量では、前者は20〜65℃、好ましくは40〜60℃で
あり、後者は10〜120秒、好ましくは20〜60秒である。
これらの範囲外では、本発明の効果が奏され難い。
(発明の効果) 本発明は、従来法のように単に麺類の蛋白質量を高め
ることによるのではなく、単に酵素トランスグルタミナ
ーゼ含有液で浸漬処理するという簡単な処理を加えるだ
けでトランスグルタミナーゼによる蛋白質間及び蛋白質
内のネットワーク構造を麺類の表面に作ることによって
食感を強くするもので、従来法とは根本的に異なるもの
である。従って、食感の改良効果は、熱加工直後のみな
らず、加工後も長時間にわたって維持されることにな
る。しかも、食感そのものも従来品にくらべて優れたも
のが得られる。
(実施例) 以下に本発明を実施例を用いてさらに詳しく説明す
る。
実施例1 小麦粉2000gに対し食塩40gを溶解した食塩水720gを加
え、ミキシングを行い、以下常法に従い、混捏生地を荒
延べ、複合及び圧延を行い、最終麺帯厚2.5mmとして切
り刃角10番で切り出し、生うどんとした。この生うどん
を15分間茹で、茹麺を得た。このようにして得られた茹
麺は常法による通常の茹麺である。
この茹麺を、放線菌ストレプトベルチシウムに属する
微生物(Streptoverticillium mobaraense IFO 13819)
起源のトランスグルタミナーゼ(比活性:2.5u/mg)を使
用して第1表に示す各種の浸漬液を調製し、これにより
浸漬処理(95℃、30秒)を行なった。その後1食当り20
0gずつ包装し、95℃、30分の蒸気殺菌を行った。
上のようにして製造した各茹麺の品質(食感)は、各
茹麺をもう一度3分間再茹でを行なった後に官能試験に
より評価した。
評価結果を第2表に示す。表中、茹麺No.は同じNo.の
浸漬液を使用して浸漬処理して得られた茹麺に対応す
る。
因みに、官能試験は5名よりなる専門パネルを使用
し、パネルメンバーに茹麺No.1の当日の食感(硬さ及び
崩壊感)を対照(0点)とし、それよりやや硬い食感に
+3、それより硬い食感に+5を、又、対照よりやや柔
らかい食感に−3、そして、それより柔らかい食感に−
5を配点させ、さらに噛んだときの崩壊感(砕け易さ、
もろさ)のしにくいものに+5、しやすいものに−5の
配点を行なった。評価点は11点法により、平均値で評価
した。食感の硬さは+3又はそれに近いもの、崩壊感は
+5又はそれに近いものが茹麺の品質の良いことを示し
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本木 正雄 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1―1 味 の素株式会社中央研究所内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】麺を熱加工した後、トランスグルタミナー
    ゼ含有液に浸漬することを特徴とする麺類の製造方法。
  2. 【請求項2】浸漬液中のトランスグルタミナーゼの濃度
    が90〜300u/である請求項1に記載の麺類の製造方
    法。
  3. 【請求項3】浸漬液の温度が40〜60℃である請求項1又
    は2に記載の麺類の製造方法。
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