JP2747820B2 - マンホ―ル用足掛具の取付構造 - Google Patents

マンホ―ル用足掛具の取付構造

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JP2747820B2
JP2747820B2 JP8129217A JP12921796A JP2747820B2 JP 2747820 B2 JP2747820 B2 JP 2747820B2 JP 8129217 A JP8129217 A JP 8129217A JP 12921796 A JP12921796 A JP 12921796A JP 2747820 B2 JP2747820 B2 JP 2747820B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マンホ―ル内に
設置される足掛具の取付構造に関するものであって、特
に、既存のマンホ―ル内に設置されている足掛具を取り
替えるのに最適な足掛具の取付構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来,足踏部とその両側に位置する側部
とを有し、これら足踏部と側部とを芯金とそれを覆う合
成樹脂で形成し、該芯金をさらに延長して脚部を形成
し、該脚部をマンホ―ル壁に埋設するようにしたマンホ
―ル用足掛具は例えば実公平4ー4040号公報に示す
ように周知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
では、各足掛具の有する2本の脚部をマンホ―ル壁に埋
設するため、その作業が面倒である。特に、既存のマン
ホ―ルにおいて足掛具を取り替える場合に新しい足掛具
をマンホ―ルに取付けるのに狭い場所での取付作業が極
めて容易でないという問題がある。
【0004】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、足掛具の基台を用い、該基台を重積しながらボ
ルト及び又は接着剤によりマンホ―ル壁に固定すること
により、またスラッジを再利用することにより、取付け
作業が容易で、強固で、錆や腐食に強いマンホ―ル用足
掛具の取付構造を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるマンホ―ル用足掛具の取付構造は、
足踏部とその両側に位置する側部と該側部先端の固定部
とからなる足掛具本体と、スラッジを粒状に焼成し、該
スラッジを接着剤で固めてマンホ―ルの壁面に沿うブロ
ックに形成した基台とからなるマンホ―ル用足掛具であ
って、前記スラッジを接着剤で固める時に前記側部先端
の固定部を接着剤によってスラッジと一体化させ、前記
基台をマンホ―ル壁面にボルト及び又は接着剤で固着す
ると共に該壁面に上下方向に重積したものである。
【0006】また、前記重積される相互の基台間にスラ
ッジを粒状に焼成し、該スラッジを接着剤で固めてマン
ホ―ルの壁面に沿うブロックに形成したスペ―サ―を介
在させたことを特徴とするものである。
【0007】また、前記基台の円周方向両端近傍に上下
方向に連結棒挿通用の孔を設けたことを特徴とするもの
である。
【0008】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は本発明の実施例
に関するものであり、図1は本発明に係る足掛具をマン
ホ―ルに取付けた一部断面の斜視図、図2はその正面
図、図3は図2の要部拡大図、図4は図3のA―A断面
図である。
【0009】図において、1はマンホ―ルの全体を示す
ものであり、該マンホ―ル1には、足掛具2,2…がマ
ンホ―ル1内に上下方向に間隔(約30cm)をおいて
配置されるようになっている。
【0010】前記足掛具2は、足踏部3とその両側に位
置する側部4,4と該側部先端の固定部5,5とからな
る足掛具本体6と、スラッジ(砂及び汚泥)を粒状(約
1ないし2mm径)に焼成し、該スラッジをエポキシ系
またはポリエステル系のような強力接着剤で固めてマン
ホ―ル1の壁面に沿う正面視長方形のブロックに形成し
た基台7とから構成されており、前記足掛具本体6の側
部先端の固定部5はスラッジを接着剤で固める際に該接
着剤によってスラッジと一体化されるようになってい
る。なお、前記長方形の高さは約30cmとする。
【0011】そして、前記基台7の正面視で中央部には
ボルト8を挿通するボルト孔9が穿設されている。ま
た、該基台7の上面両端部には上段の基台を接続するた
めの突起10が、基台7の下面両端部には下段の基台に
接続されるための凹部11がそれぞれ形成されている。
【0012】なお、12は足踏部3の上面に凹凸状に形
成された滑り止めであり、13は足踏部3の内面に波形
に形成された握り部である。
【0013】以上のような構成からなるマンホ―ル用足
掛具であるので、足掛具本体6が固定された基台7は、
インバ―トの壁上面14から足踏部3が約30センチの
位置にあるように複数のスペ―サ15を介してマンホ―
ル1の壁にボルト8で固定される。次いで、その上段の
基台7が前記マンホ―ル1の壁に固定された基台7の上
面に重積される。この際、下段の基台7の上面に形成さ
れた突部10に上段の基台7の下面に形成された凹部1
1を嵌め合わせると上段の基台7が下段の基台7に確実
に保持されるので、上段の基台7のボルト8による固定
が容易にできる。このようにして、基台7をマンホ―ル
1の壁の下方から順次上方へ積み重ねながら順次ボルト
8によって固定すればよい。なお、マンホ―ル1の壁へ
の基台7の固定は、前記ボルト8に代えて接着剤による
固定でも、またボルト8と接着剤の併用による固定でも
よい。
【0014】このように、基台7は、スラッジを粒状に
焼成し、該スラッジを接着剤で固めてマンホ―ル1の壁
面に沿うブロックに形成され、スラッジを接着剤で固め
る時に足掛具本体6の側部4先端の固定部5を接着剤に
よってスラッジと一体化させ、前記基台7をマンホ―ル
壁面にボルト8及び又は接着剤で固着すると共に該壁面
に上下方向に重積したので、基台7と足掛具本体6の一
体化が簡単・確実にでき、また、従来例のような複数の
脚部をマンホ―ル壁に埋設するための複数の取付け孔を
設ける必要がなく、さらに、マンホ―ル壁との接触面の
広い基台7に足掛具本体6が一体化されていて、その取
付け作業が容易であると共に足掛具本体6がぐらつくこ
とがなく強固に保持され、しかも、錆や腐食に強いスラ
ッジを再利用することができるので特に既存のマンホ―
ル内に設置されている足掛具を取り替えるのに適したも
のである。
【0015】図5は本発明の他の実施例に係るものであ
り、上述の実施例とは、重積される相互の基台7,7間
にスペ―サ―16を介在させた点で相違し、その余の構
成は実質的に同一であるので、同一符号を付してその説
明を省略する。
【0016】前記スペ―サ16は、基台7と同様にスラ
ッジを粒状に焼成し、該スラッジを接着剤で固めてマン
ホ―ル1の壁面に沿うブロックに形成されたものであ
る。そして、該スペ―サ―16は足掛具本体6を具備す
るものでなく、スペ―サ―16が前述の如く重積される
相互の基台7,7間にスペ―サ―16を介在させるもの
であることから、基台7と略同一寸法の長方形に成形さ
れ、しかも基台7及びスペ―サ―16の長方形の高さは
共に約15cmとするとよい。
【0017】このように重積される相互の基台7,7間
にスペ―サ―16を介在させる場合には、基台7の高さ
を低くすることができ、そのブロックの成形が容易であ
ると共に軽量となって取り扱いが容易となる。また、マ
ンホ―ル1の壁面への基台7の取付け位置の設定が容易
となる。
【0018】図6ないし図8は本発明の更に他の実施例
に係るものであり、上述の第1又は第2実施例とは、基
台7の構成に相違があり、その余の構成は実質的に同一
であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
【0019】前記基台7の円周方向両端近傍には上下方
向に孔18,18が設けられている。そして、該孔18
には連結棒である連結ボルト17が挿通されるのであ
る。該連結ボルト17は基台7の高さ寸法と略同一寸法
のボルトで構成され、その上下端部にはナット19で接
続されるねじが形成されている。また、20はワッシャ
―である。
【0020】そして、足掛具本体6が固定された基台7
は、インバ―トの壁上面14から足踏部3が約30cm
の位置にあるように複数のスペ―サ15を介してマンホ
―ル1の壁にボルト8で固定される。この際,インバ―
トの壁内に埋設されたボルトの先端はスペ―サ15を貫
通して最下部の基台7の下面近傍に位置しておりスペ―
サ15を保持している。そして該ボルトの先端にナット
19を介して上段のボルト17が接続され、前記最下部
の基台7の連結棒挿通用の孔18に該ボルト17が挿通
されて最下部の基台7を保持した状態で該基台7はマン
ホ―ル1の壁にボルト8で固定される。
【0021】次いで、前記ボルト17の先端にワッシャ
―20を配設してからその上段のボルト17をナット1
9を介して接続した後、上段の基台7が前記マンホ―ル
1の壁に固定された基台7の上面に重積される。この
際、上段の基台7の連結棒挿通用の孔18にボルト17
が挿通されて該上段の基台7を保持した状態で該基台7
はマンホ―ル1の壁にボルト8で固定される。したがっ
て、上段の基台7が下段の基台7に連結棒で確実に保持
された状態で上段の基台7はボルト8により容易に固定
ができる。このようにして、基台7をマンホ―ル1の壁
の下方から順次上方へ積み重ねながら順次ボルト8によ
って固定すればよい。
【0022】なお、この実施例の場合も、マンホ―ル1
の壁への基台7の固定は、前記ボルト8に代えて接着剤
による固定でも、またボルト8と接着剤の併用による固
定でもよく、また、相互に重積される基台7,7間にス
ペ―サ16を介在させてもよい。また、連結棒としてボ
ルト17を用いたが、これに代えて連続した鋼線等を用
いてもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明に係るマンホ―ル用足掛具の取付
構造によれば、基台は、スラッジを粒状に焼成し、該ス
ラッジを接着剤で固めてマンホ―ルの壁面に沿うブロッ
クに形成され、スラッジを接着剤で固める時に足掛具本
体の側部先端の固定部を接着剤によってスラッジと一体
化させ、前記基台をマンホ―ル壁面にボルト及び又は接
着剤で固着すると共に該壁面に上下方向に重積したの
で、基台と足掛具本体の一体化が簡単・確実にでき、ま
た、従来例のような複数の脚部をマンホ―ル壁に埋設す
るための複数の取付け孔を設ける必要がなく、さらに、
マンホ―ル壁との接触面の広い基台に足掛具本体が一体
化されていることから、その取付け作業が容易であると
共に足掛具本体がぐらつくことがなく強固に保持され、
しかも、錆や腐食に強いスラッジを再利用することがで
きるので特に既存のマンホ―ル内に設置されている足掛
具を取り替えるのに最適なマンホ―ル用足掛具の取付構
造となる。
【0024】そして、重積される相互の基台間にスペ―
サ―を介在させる場合には、基台の高さを低くすること
ができ、そのブロックの成形が容易であると共に軽量と
なって取り扱いが容易となる。また、マンホ―ルの壁面
への基台の取付け位置の設定が容易となる。
【0025】また、基台の円周方向両端近傍に上下方向
に連結棒挿通用の孔を設けた場合には、基台相互間ある
いは基台とスペ―サ―間の重積が確実に保証されて、マ
ンホ―ルの壁面への基台の取付けがより容易となり、全
体的にみてもより確実に足掛具が固定されるマンホ―ル
用足掛具の取付構造となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例に係る足掛具をマンホ―
ルに取付けた一部断面の斜視図である。
【図2】図2はその正面図である。
【図3】図3は図2の要部拡大図である。
【図4】図4は図3のA―A断面図である。
【図5】図5は本発明の他の実施例に係る足掛具をマン
ホ―ルに取付けた一部断面の正面図である。
【図6】図6は本発明の更に他の実施例に係る足掛具を
マンホ―ルに取付けた一部断面の正面図である。
【図7】図7は図6のB―B断面図である。
【図8】図8は図7のC―C断面図である。
【符号の説明】
1 マンホ―ル 2 足掛具 3 足踏部 4 側部 5 固定部 6 足掛具本体 7 基台 8 ボルト 9 ボルト孔 16 スペ―サ― 18 連結棒挿通用の孔

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 足踏部とその両側に位置する側部と該側
    部先端の固定部とからなる足掛具本体と、スラッジを粒
    状に焼成し、該スラッジを接着剤で固めてマンホ―ルの
    壁面に沿うブロックに形成した基台とからなるマンホ―
    ル用足掛具であって、前記スラッジを接着剤で固める時
    に前記側部先端の固定部を接着剤によってスラッジと一
    体化させ、前記基台をマンホ―ル壁面にボルト及び又は
    接着剤で固着すると共に該壁面に上下方向に重積したマ
    ンホ―ル用足掛具の取付構造。
  2. 【請求項2】 前記重積される相互の基台間にスラッジ
    を粒状に焼成し、該スラッジを接着剤で固めてマンホ―
    ルの壁面に沿うブロックに形成したスペ―サ―を介在さ
    せたことを特徴とする請求項1記載のマンホ―ル用足掛
    具の取付構造。
  3. 【請求項3】 前記基台の円周方向両端近傍に上下方向
    に連結棒挿通用の孔を設けたことを特徴とする請求項1
    又は2記載のマンホ―ル用足掛具の取付構造。
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