JP2746922B2 - 入浴剤 - Google Patents

入浴剤

Info

Publication number
JP2746922B2
JP2746922B2 JP18464988A JP18464988A JP2746922B2 JP 2746922 B2 JP2746922 B2 JP 2746922B2 JP 18464988 A JP18464988 A JP 18464988A JP 18464988 A JP18464988 A JP 18464988A JP 2746922 B2 JP2746922 B2 JP 2746922B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bath
stevensite
synthetic
sodium
synthetic stevensite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18464988A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0236116A (ja
Inventor
政英 小川
悌治 佐藤
正範 田中
範行 高橋
力男 菅沢
春男 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Original Assignee
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mizusawa Industrial Chemicals Ltd filed Critical Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority to JP18464988A priority Critical patent/JP2746922B2/ja
Publication of JPH0236116A publication Critical patent/JPH0236116A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2746922B2 publication Critical patent/JP2746922B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/10Washing or bathing preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/19Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
    • A61K8/26Aluminium; Compounds thereof

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、金属成分が実質上マグネシウム、ナトリウ
ム及びケイ素のみから構成される合成スチブンサイト
(Stevensite)を有効成分として含有している入浴剤に
関するものであり、特に水分散時に、透明性および吸着
性に優れた合成スチブンサイトを含有して成る入浴剤に
関する。
(従来技術) 健康と美容に対する関心は、近年、年齢に関係なく高
まり、この結果として入浴剤が注目され、多くの提案が
なされている。
入浴剤は、一般に、芒硝、硼砂、イオウ、食塩、炭酸
塩などの無機塩類の混合物に、香料、着色料、植物エキ
ス、有機酸、有機酸等を配合したもので、その作用と効
果は配合成分により異なるが、血液の循環を良好にして
新陳代謝を高めたり、発汗作用を促進して身体の老廃物
を排泄したり、前記塩類が皮膚上を覆って、長時間身体
を保温する等の効果を有している。
またこの他に、皮膚の清浄化作用、皮膚疾患を始めと
する各種の病気に対する治癒作用、皮膚にしっとりとし
た滑らかさを与えるモイスチャー作用、色と香りによる
心理作用も有しているとされている。
古典的入浴剤の入った風呂の代表として、牛乳風呂が
挙げられる。
また、温泉は天然の入浴剤を含有した湯として一般に
親しまれている。
このような入浴剤として、水不溶性の無機顔料や無機
化合物を有効成分として配合しているものも知られてい
る(特開昭63−57516号公報参照)。
(解決すべき問題点) この入浴剤に、水不溶性の無機顔料や無機化合物が配
合されている時は、これを浴湯中に投入しても、分散も
しくは溶解性が無いために、浴湯を白濁させ、数分の内
に沈降を生じて浴槽の底に溜ってしまい、却って入浴者
に不快感を与えてしまうという問題点がある。
また、何回か使用した浴湯は、使用により特有の臭気
を発生するようになり、これた入浴者に不快感を与えて
いる。
この臭気を取り除くためには、入浴剤に特殊の香料を
添加して臭気を中和する方法が取られており、発生した
臭気を積極的に取り除く工夫がされていないのが実情で
ある。
これら臭気を吸着し、その放出を防止する吸着剤とし
ては、一般にケイ酸塩化合物に良い吸着性を持ったもの
が多いが、浴湯等の水溶液に透明に溶解するケイ酸塩化
合物は少ない。
例えば、ベントナイトは天然に産出する鉱物であり、
水膨潤性にも富んでいるが、不純物の含有を免れず、こ
の不純物の影響から色調が劣り、しかも水性媒体に膨潤
分散させたとき、乳濁して透明性の点でも劣るという問
題がある。
また水に添加したときに、その分散状態が透明となる
ケイ酸塩化合物として、フィロケイ酸塩類の合成スメク
タイトが知られているが、この化合物は、成分として、
ケイ素の外にリチウム、アルミニウム、フッ素等を含有
しており、これらの成分による人体あるいは生物体への
影響から、その用途が自ずと制限されている。
また一般に、スチブンサイトは下記式(1)、 (Mg2.88Mn0.02Fe0.02)Si4O10(OH)・(Ca,Mg)
0.07 ……(1) で表わされる化学組成を有する粘土鉱物であり、この鉱
物はフィロケイ酸マグネシウム、即ち、Mg3Si4O10(O
H)のマグネシウム成分の一部が他の金属で置換され
るとともに、他の一部が空位となった化合物である。
このスチブンサイトを合成しようとする試みも既に知
られており、例えばクレイズ・アンド・クレイ・ミネラ
ルズ誌,第27巻,第4号,第253乃至260頁(1979)に
は、セピオライト−水系を熱処理して、スチブンサイト
を合成することが記載されている。
然しながら、天然に産出されるスチブンサイトは前記
(1)式で示されるように、鉄、マンガン等の着色成分
をが有しており、また上記公知の合成法で得られるスチ
ブンサイトにあっては、未反応物のセピオライトがかな
りの量で含まれており、いずれも入浴剤としては適当で
ない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、Mg,Si,Naの3種の金属成分のみから成
る合成スチブンサイトの製造に成功し、かかる合成スチ
ブンサイトを有効成分とする入浴剤は、皮膚にしっとり
とした滑らかさを与えるモイスチャー作用を有してお
り、上述した従来の入浴剤における問題点が解消される
ことを見出した。
即ち本発明によれば、金属成分が実質上マグネシウ
ム、ナトリウム及びケイ素のみから成るスチブンサイト
型フィロケイ酸マグネシウムナトリウムであって、エチ
レングリコール処理した状態で面間隔16乃至26ÅにX線
回折ピークを有する合成スチブンサイトを有効成分とす
る入浴剤が提供される。
(作 用) 本発明において、上記合成スチブンサイトを入浴剤の
有効成分とするときには、これを浴湯中に投入しても、
該合成スチブンサイトが浴湯のコロイド状に分散して透
明性が維持され、またこの合成スチブンサイトの有する
優れた吸着性能が発揮され、臭気が吸着される。
また本発明において用いる合成スチブンサイトは、金
属成分が実質上Mg,Si,Naの3成分のみから成るスチブン
サイト型フィロケイ酸マグネシウムナトリウムであっ
て、フルオライドイオン(F-)を含まないことから、人
体や生物体に対する安全性が高い。
(発明の好適態様) 合成スチブンサイト 本発明に用いる合成スチブンサイトは、スメクタイト
粘土鉱物に特有のX線回折像を示す。添付図面第1図
は、上記合成スチブンサイトのX線回折像である。
また、スメクタイトおよび含スメクタイトの混合層鉱
物にエチレングリコール処理したものは、X線の底面反
射が、16乃至26Åに現われる。本発明に用いる合成スチ
ブンサイトは、添付図面第2図に示すように、この特徴
を有する。
本発明の目的に好適に使用される合成スチブンサイト
は実質上下記式、 MgX NaY Si4 O10(OH)・NaZ ……(2) 式中、XとYは、X+Y<3という条件下で、Xは2
以上の数であり、Yは0乃至0.1の数であり、 Zは0より大で1.0までの数である、 で表わされる化学組成を有する。
上記式(2)の化学組成の決定は、次のように行なわ
れる。
即ち、合成化合物の組成分析から、Si4原子当りのMg
の原子数(X)および(Na)の全原子数(X+Z)が求
められる。
次いで、合成化合物の陽イオンをアンモニウムイオン
でイオン交換したものの組成分析から、層内に存在する
Naの原子数(Y)が求められる。
かくして式(2)の各原子数(X,Y,Z)を求めること
ができる。ここで、Zは層間に存在する交換性Naの原子
数と単に付着しているNaの原子数(α)との和である。
本発明で使用する合成スチブンサイトは、上記式
(2)において、X+Yは3よりも小さく、特に2以上
の範囲にある。
Xはこの条件を満足する範囲において2以上の値であ
り、2.6乃至2.8の範囲が好適である。
Yも前記条件を満足する範囲において0乃至0.1の値
であり、0乃至0.05の範囲が好適である。
Zの値は一般に0乃至1の範囲である。
上述した合成スチブンサイトは、スメクタイト系に属
するケイ酸マグネシウムの水和物であるという点では、
ヘクトライトと軌を一にしている。
しかしながら、本発明に用いるこの合成スチブンサイ
トは、層内のアルカリ金属成分がNaであるのに対して、
ヘクトライトでは層内のアルカリ金属成分がLiであるこ
と、およびヘクトライトでは層内のMgとLiとの合計原子
数(X+Y)が3であるのに対して、前記合成スチブン
サイトでは層内のMgとNaとの合計原子数(X+Y)が3
よりも小さいことにおいて相違するものである。
本発明において用いられる合成スチブンサイトにおい
て、層内のMgとNaとの合計原子数(X+Y)が3よりも
小さいという事実は、MgO6八面体層におけるMg原子の一
部がNaで置換されるとともに、残りの一部が空位となっ
ていることを物語っている。
更には、Mg原子の他の一部が水素原子で置換されてい
ることもあり得る。
Mg原子の一部がNaで置換されていること及びMg原子の
残りの一部が空位となっていることによる電荷の不足を
補う形で、SiO4四面体層−Mg(Na)O6八面体層−SiO4
面体層から成る基本層構造の積層層間には、Naイオンが
存在している。
この合成スチブンサイトは、層間にNaを含有し、且つ
層中にMg及びNaを含有していることから、1重量%の濃
度の分散液としたときのPHが、9乃至11の範囲にあると
ともに、浴湯中におけるPH変化に対してPH緩衝作用(緩
衝能)を示す。
このPH緩衝作用は、特公昭55−18479号公報に記載さ
れているとうりで、1%濃度の水分散液として、0.4規
定塩酸で20〜50ml/hrの速度で滴定したとき、この分散
液のPHを9.0から6.75に低下させるに必要な塩酸量して
表わされる。
本発明に用いる合成スチブンサイトは、一般に30ml/1
00g固形分以上、特に50乃至200ml/100g固形分の範囲の
緩衝能を示す。
更にこの合成スチブンサイトは、ナトリウムの存在に
より、カルシウム、鉄等の金属に対して、封鎖能(陽イ
オン交換容量)を示す。この陽イオン交換容量は、一般
に0.20乃至1.58ミリイクイバレント(meq)/g、特に0.2
0乃至1.0meq/gの範囲内である。
なお、前記組成式(2)の分子量あたりの陽イオン交
換容量(Z−α)の値は、理論上、下記式 (Z−α)=Y+2(3−X−Y) ……(3) 式中、αは単に付着しているNaの原子数を表わす、 で示される。
このイオン交換容量により、本発明に用いる合成スチ
ブンサイトは、種々のカチオン類に対するイオン交換作
用或はカチオン性物質に対するイオン的吸着作用を示
す。
また、この合成スチブンサイトは、微細な層状化合物
の特性として、比表面積が比較的大であり、BET比表面
積は一般に200乃至500m2/g、特に350乃至450m2/gの範囲
にある。
この特性により、本発明に用いる合成スチブンサイト
は、色素類、有臭成分等に対して、吸着作用を発揮す
る。
この合成スチブンサイトに水を混合すると、基本層
(板状体)同士の層間に水が入り、膨潤するが、やがて
は基本層がバラバラなコロイド状に分散し、流動状態
(状態I)となる。
これ(状態I)を静置すると、基本層同士の吸引反発
により、カード・ハウス構造が形成され、高度に増粘さ
れるか、あるいはゲル化された状態(状態II)となる。
この状態IIから状態Iに復帰させるのに必要な剪断応力
がゲル応力である。
本発明で用いる合成スチブンサイトは、このゲル応力
大きく、安定したゲル状態の形成が可能となる。
これは、本発明で用いる合成スチブンサイトでは、単
位容積あたりに形成されるカード・ハウス構造の数が多
く、構成が緻密であることを物語っている。
以上のような緻密性を有する本発明の合成スチブンサ
イトは、タルク等の天然のフィロケイ酸マグネシウムに
は、全く認められない大きな吸着力を有しており、入浴
剤として他の成分を高性能で吸着することができる。
しかもこの合成スチブンサイトは、水分を吸着してい
る条件下でも、これら成分を吸着する性能が、長期にわ
たって高いレベルに維持され、断続性のある優れた作用
効果が発揮される。
また、この水存在下での吸着力は、既に使用した浴湯
中に混入してきている臭気成分をも吸着してしまう性能
を有しており、使用湯でも、本発明の合成スチブンサイ
トを7有効成分とする入浴剤を用いるときは、その臭気
を吸着除去することが可能となる。
これらの吸着性能は、本発明で用いる合成層状フィロ
ケイ酸マグネシウムが、上述したように、そのX線回折
ピークがブロードな形状であることから、低結晶乃至は
微結晶であること、およびBET比表面積が200m2/g以上と
大きいことに起因するものと思われる。
本発明で用いる合成スチブンサイトは、不純金属成分
を含まない形で得られ、一般にハンター白色度が80%以
上、特に90%以上の白色粉末である。
以上のように、本発明で用いる合成スチブンサイト
は、水に分散されたときに、緻密構造をしたコロイド状
ケイ酸となることに鑑み、このコロイド状ケイ酸が、人
体の皮膚の上に沈着する時は、このケイ酸ゲルの水吸着
作用と、乾−湿に対する緩衝作用から、一般トイレタリ
ーにおけるリンス剤の効果と同様なモイスチャー効果を
発揮し、肌に対して、しっとりとした滑らかさを持た風
合いを与える。
合成スチブンサイトの製造 本発明で用いる合成スチブンサイトは塩基性炭酸マグ
ネシウムと、ケイ酸ナトリウム又は非晶質シリカ及び水
酸化ナトリウムの組合せとを含有する水性混合物を水熱
処理に賦することにより得られる。
マグネシウム原料としては塩基性炭酸マグネシウムを
選択することにより、スチブンサイトの合成が可能とな
り、更に高収率及び高純度での製造が可能となる。
塩基性炭酸マグネシウムとしては、任意のものを使用
し得るが、炭酸マグネシウムや、水酸化マグネシウム或
いはこれらの混合物を使用したのではスチブンサイトの
高収率及び高純度での製造は期待できない。
塩基性炭酸マグネシウムとしては、ハイドロマグネサ
イトを使用するのが特に望ましく、このものは下記式 4MgCO3・Mg(OH)・2H2O ……(4) で示される化学組成と、ASTM52−513に帰属されるX−
線回折像とを有する。
Si及びNa成分原料としては、ケイ酸ナトリウム水溶液
が有利に使用されるが、非晶質シリカと水酸化ナトリウ
ム及び非晶質シリカとケイ酸ナトリウムとの組合せを使
用することもできる。ケイ酸ナトリウムとしては式 n SiO2・Na2O ……(5) 式中、nは1乃至5の数、特に2.0乃至3.5の数であ
る、 のケイ酸ナトリウムが使用される。また、非晶質シリカ
としては、シリカのヒドロゾル、ヒドロゲル、キセロゲ
ルや、湿式法非晶質シリカ或いは気相法非晶質シリカ等
が使用される。
塩基性炭酸マグネシウムとケイ酸ナトリウム或いは非
晶質シリカ及び水酸化ナトリウムとの使用割合は、マグ
ネシウム分とケイ酸分とがMg:Siの原子比で3:7乃至5:5
の範囲で用いるのがよく、またナトリウム分は化学量論
的量以上に用いるのがよい。ケイ酸ナトリウムを使用す
るときには、格別の水酸化ナトリウムを添加しなくとも
ナトリウム分が系中に過剰に存在することになる。
水熱反応に先立って、用いる原料を可及的に均一に混
合させて、均質化した水性スラリーを形成させること
が、収率及び純度向上の見地から望ましい。この均質混
合は強剪断撹拌下に行なうのがよく、この目的に、高速
剪段ミキサー、ボールミル、サンドミル、コロイドミ
ル、超音波照射等を用いることができる。
また、少量のケイ酸ナトリウムは、水溶液中で塩基性
炭酸マグネシウムを均一に分散させる効果があるので、
原料としてケイ酸ナトリウムを用いる場合は、あらかじ
め塩基性炭酸マグネシウムをケイ酸ナトリウムで分散さ
せた分散スラリーを調合してから残りの原料を加えて
も、均一混合の目的を達成できる。この場合に用いるケ
イ酸ナトリウムは水性スラリーに対して0.01乃至10重量
%の範囲で用いるのが望ましい。
また水性混合物中の固形分濃度は、一般に1乃至30重
量%、特に5乃至15重量%の範囲にあることが望まし
い。
この混合物をオートクレーブに仕込み、水熱処理を行
なう。水熱処理条件は、従来方法に比して比較的温和な
条件であってもよく、例えば一般に100乃至300℃、特に
150乃至200℃の温度で、0乃至100kg/cm2(ゲージ)、
特に6乃至40kg/cm2Gの圧力下に行なうのがよい。反応
時間は一般に0.5乃至20時間オーダーで十分である。反
応により得られる合成スチブンサイトは母液から個−液
分離し、水洗し、乾燥して製品とする。
入浴剤 上記合成シチブンサイトは、それ単独で入浴剤としう
るが、入浴剤としてそれ自体公知の各種配合剤を、一種
または2種以上の組み合わせで配合することができる。
このような配合剤としては、これに限定されるものでは
ないが、その一例を次に列挙する。
無機塩類として: 塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝
酸ナトリウム、硝酸カルシウム、硫酸アルモニウム、ポ
リリン酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸鉄りん酸
ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硼酸、メタケ
イ酸、無水ケイ酸等。
有機酸類として: 安息香酸、クエン酸、フマール酸、酒石酸、ピロリド
ンカルボン酸、コハク酸、リンゴ酸、等。
生薬類として: ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、
コウボク、センキュウ、橙皮、トウキ、ショウキュウ
末、ニンイン、ケイヒ、シャクヤク、ハッカ、オウゴ
ン、サンシン、ブクリョウ、ドクカツ、ショウブ、ガイ
ヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジャウヤク、リュウノウ、
サフラン、オウバクエキス、インピ、ウイキョウ、カン
ビ末、カミツレ、メリッサ、ローズマリー、マロニエ、
西洋ノコギリ草、アルニカ等。
油脂類として: イソプロピルパルミテイト、イソプロピルミリステイ
ト、スクワリン、トリ(カプリル−カブリン酸)、グリ
セリン、マカデミアナッツ油、糖油、米糠エキス、オリ
ーブ油、ホホバ油、大豆油、流動パラフィン、白色ワセ
リン等。
色素類として: 赤色2号、黄色4号等の厚生省令タール色素別表Iお
よびIIの色素、クロロフィル、リボフィラビン、アンナ
ット、カンタキサンチン、クロシン、コチニール、紅
花、アントラキノン等の食品添加剤として認められてい
る天然色素。
アルコール類として: エタノール、ステアリルアルコール、イソプロピルア
ルコール、セチルアルコール、ヘキサデシルアルコー
ル、プロピレングリコール、ソルビトール等。
界面活性剤として: アルカリ硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンルキル
エーテル硫酸塩、ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリ
エチレングリコールモノステアレート等。
水溶性高分子として: デキストリン、キサンテンアム、デンプン、グアーガ
ウ、カラギーナン、寒天、マンナン、ゼラチン、カゼイ
ン、アルブミン、コラーゲン、メチルセルローズ、カル
ボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルロー
ズ、メチルデンプン、アルギン酸塩、ポリビニルアルコ
ール、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ソー
ダ、ポリメチルエーテル、ポリエチレンオキサイド等。
その他として: イオウ、湯の花、カゼイン、中性白土、サルチル酸ナ
トリウム、卵黄粉末、イリ糠、雲母粉末、脱脂粉乳、ポ
リビニルピロリドン等。
また上記配合剤以外にも、必要に応じて、殺菌防腐
剤、金属封鎖剤、香料等を配合することも可能である。
上記配合剤は、前述した方法で製造された合成スチブ
ンサイトの粉末と混合することによって使用され、一般
に合成スチブンサイトの含有量が、2重量%以上となる
量割合とするのが良い。
これらの混合は、混合するための装置または道具なら
ば、どのようなものでも使用することができる。
具体的には、粉体の場合、バートミキサー、ナウター
ミキサー、万能撹拌混合機、リボンミキサー、V型混合
機等を挙げることができ、液体の場合、撹拌機付き混合
期、気泡撹拌式混合機、噴流撹拌式混合機等を挙げるこ
とができる。
混合時間は、成分が均一に混合する時間であればよ
く、上記の例に挙げた混合機を使用する時は、通常5乃
至60分でよい。
本発明の入浴剤は、その商品形状として、粉末状で
も、顆粒状でも、錠剤状でも、液状体でも、いずれの形
状も選ぶことができ、それぞれの包装容器に入れ保存
し、入浴時に浴湯に添加混合分散することによって使用
することができる。
本発明の入浴剤を浴湯に添加配合する量割合は、合成
スチブンサイトの固形分濃度で、0.1乃至1000ppmの濃度
範囲で添加されることが好適であり、0.1ppm以下の濃度
では合成スチブンサイトの持つ入浴剤としての作用効果
が達成されず、1000ppm以上の濃度では合成スチブンサ
イトの持つレオロジー的性質が表われ浴湯を増粘させる
傾向にある。
(発明の効果) 本発明によれば、金属成分が実質上Mg,Si,Naの3成分
のみから成り、不純成分を含有しておらず、且つ皮膚に
しっとりとした滑らかさを与えるモイスチャー効果を有
している合成スチブンサイトを、入浴剤の有効成分とし
て用いることによって、これを浴湯に投入しても白濁し
たり、浴槽の底部に溜ったりする不都合が回避され、し
かも発生してくる臭気を積極的に吸着除去することが可
能となった。
(実施例) 本発明を次の具体例で説明する。
合成スチブンサイトに対する試験方法は、下記の方法
に従った。
(1)X線回折 理学電気(株)製型X線回折装置(X線発生装置4036
A1,ゴニオメーター2125D1,計数装置5071)を用いた。回
折条件は下記の通りである。
ターゲット Cu フィルター Ni 検出器 SC 電圧 35KVP 電流 15mA カウント・フルスケール 8000C/S 時定数 1sec 走査速度 2゜/min チャート速度 2cm/min 放射角 1゜ スリット巾 0.3mm 照角 6゜ (2)エチレングリコール処理試料のX線回折 110℃で2時間乾燥した試料を1.0g採取する。これに1
0%エチレングリコール水溶液をホールピペットで5ml加
える。撹拌棒でよく掻混ぜてから、60℃で12時間乾燥す
る。乾燥物はメノウ乳鉢で磨り潰す。ここに回収した粉
末を下記の条件でX線回折測定を行なった。
ターゲット Cu フィルター Ni 検出器 SC 電圧 40KVP 電流 20mA カウント・フルスケール 2000C/S 時定数 2sec 走査速度 1゜/min チャート速度 1cm/min 放射角 1/6゜ スリット巾 0.3mm 照角 6゜ 測定回折角範囲 1゜〜12゜(2θ) 面間隔(d)は、半価幅の中点から求めた回折角度
(2θ)から下記式によって算出した。
d=(λ/2)sin-1(θ) 但し、λはX線波長1.542Åである。
(3)BET比表面積 各粉末の比表面積は、窒素ガスの吸着によるBET法に
よって測定した。尚、詳細は、下記の文献に拠った。
S.Brunauer,P.H.Emmett,E.Teller,J.Am.Chem.Sco.,
[60]309(1938). (4)白色度 JIS P−8123に記載の方法に準拠して、ハンター法に
より、東京電色(株)製オートマチック反射計(TR−60
0型)を用いて測定した。
(5)モイスチャー効果 女性パネラー10名に、試験入浴剤を、濃度が25ppmに
なるように試験浴場に溶解せしめ、一か月間常法に従っ
て使用してもらい、一か月経過後の肌の感じを、下記に
示す基準にしたがって評価してもらった。
○……肌にしっとり感があり、且つすべすべした。
△……肌にややしっとり感はあるが、すべすべ感はな
い。
×……効果が認められなかった。
(6)消臭効果 試験入浴剤を、その濃度で1%になるように、添加分
散せしめた水溶液50gに、0.005規定濃度になるように調
整された塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、10分間撹
拌後、その溶液のアンモニウムイオンの濃度を、JIS K
0101に記載のインドールフェノール青吸光光度計で測定
し、初期アンモニウムイオン濃度に対する吸着除去率を
%で求めた。
(7)透明性 試験入浴剤を、その濃度で1%になるように水道水に
添加し、撹拌分散せしめた水溶液を、光路長10mmの光学
セルに入れ、620nmにおける透過率を、純水を比較とし
て測定し、透過率%をもって示す。
実施例1 市販塩基性炭酸マグネシウム(徳山曹達製TT)14.5g
(マグネシア分6g)を約150mlの水に入れ、3号珪酸ナ
トリウム54g(シリカ分12g)を加えて撹拌し、分散スラ
リーを調合する。
この分散スラリーを、内容積1のオートクレーブに
入れる。撹拌しながら170℃で5時間水熱処理をする。
途中発生する気体を時々排気する。反応終了後、放冷し
てから内容物を取り出し、濾過、乾燥し、46gの合成ス
チブンサイトの生成物を得た。
この合成スチブンサイトをサンプルミルで粉砕して得
られた粉末試料の白色度は95%であり、BET比表面積は4
68m2/gであった。
なお、上記合成スチブンサイト粉末のX線回折スペク
トルおよびエチレングリコール処理したもののX線回折
スペクトルを、それぞれ第1図および第2図に示す。
またこの合成スチブンサイトの粉末を入浴剤とし、試
料(1−1)とした。
この粉末試料(1−1)を水道水による浴湯に、約25
ppmになる量割合で投入し、浴湯を手で簡単に掻混ぜる
ことによって、該試料粉末は容易に分散溶解した。
尚、比較例として、上記合成スチブンサイトに代え
て、天然産のベントナイト粉末(クニミネ工業(株)製
クニピアF)を選び、上記と全く同様にして、比較試
料(H−1)とし、浴湯に約25ppm投入した。
投入後、上記と同様に、手で浴湯を掻き混ぜたが、浴
湯は透明にならず、薄く白濁した状態にしかならなかっ
た。
また、以上の入浴剤試料について、消臭効果、透明
性、およびモイスチャー効果を、前述した方法で評価し
た。
更に、入浴剤が全く投入されていない水道水の浴湯を
比較浴湯(H−2)とし、上記と同様に評価を行なっ
た。
この結果から、本発明による合成スチブンサイトは、
浴湯に投入されても白濁することなく透明に分散溶解
し、全く違和感や不快感を与えることがない。
また優れたモイスチャー効果および消臭効果が発揮さ
れる健康的入浴剤であることがよく理解される。
実施例2 実施例1で用いた合成スチブンサイトの粉末0.4gに、
他の入浴薬剤として、重曹(重炭酸ソーダ)0.5gとクエ
ン酸0.1gを加えて混合し、加圧成型打錠機で錠剤に成型
して、入浴剤試料(1−2)とした。
この錠剤試料の合成スチブンサイト成分が、浴湯に約
25ppmになる量で、浴湯中に投入したところ、気泡を発
生しながら、素早く分散溶解した。
この入浴剤試料の投入された試験浴湯について実施例
1と同様に、10名のパネラーによるモイスチャー効果の
評価を行なった。
その結果、○の効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例で調製された合成スチブンサ
イトのCu−Kα線によるX線回折スペクトルであり、 第2図は、前記合成スチブンサイトをエチレングリコー
ル処理したもののCu−Kα線によるX線底面反射の回折
スペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅沢 力男 新潟県北蒲原郡中条町大字半山111番地 13 (72)発明者 小川 春男 新潟県北蒲原郡中条町星の宮町14番13号 (56)参考文献 特開 昭63−190705(JP,A) 特開 昭59−21517(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属成分が実質上マグネシウム、ナトリウ
    ム及びケイ素のみから成るスチブンサイト型フィロケイ
    酸マグネシウムナトリウムであって、エチレングリコー
    ル処理した状態で面間隔16乃至26ÅにX線回折ピークを
    有する合成スチブンサイトを有効成分とすることを特徴
    とする入浴剤。
  2. 【請求項2】合成スチブンサイトが実質上、下記式 MgX NaY Si4 O10(OH)・NaZ 式中、XとYは、X+Y<3という条件下で、Xは2以
    上の数であり、Yは0乃至0.1の数であり、 Zは0より大で1.0までの数である、 で表わされる化学組成を有するものである請求項1記載
    の入浴剤。
JP18464988A 1988-07-26 1988-07-26 入浴剤 Expired - Fee Related JP2746922B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18464988A JP2746922B2 (ja) 1988-07-26 1988-07-26 入浴剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18464988A JP2746922B2 (ja) 1988-07-26 1988-07-26 入浴剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0236116A JPH0236116A (ja) 1990-02-06
JP2746922B2 true JP2746922B2 (ja) 1998-05-06

Family

ID=16156929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18464988A Expired - Fee Related JP2746922B2 (ja) 1988-07-26 1988-07-26 入浴剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2746922B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998003817A1 (fr) * 1996-07-19 1998-01-29 Moriyama Sangyo Kabushiki Kaisha Corps de lampe, socle de fixation de corps de lampe et dispositif d'eclairage encastre
JP2011040300A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Ushio Spex Inc 照明器具の取付治具
WO2023127491A1 (ja) * 2021-12-27 2023-07-06 株式会社 資生堂 洗浄料

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0236116A (ja) 1990-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8652447B2 (en) Cosmetic and personal care products containing synthetic magnesium alumino-silicate clays
RU2336919C2 (ru) Осажденный карбонат кальция
AU2006325386B2 (en) Silicas
JP2002020218A (ja) 皮脂吸着性粉体及びその使用
JP2004506782A (ja) 研磨剤組成物およびその製法
JP3971877B2 (ja) 口腔用組成物
DE3803055C2 (de) Synthetischer Stevensit, Verfahren zu seiner Herstellung und Verwendung
JP2746922B2 (ja) 入浴剤
JPS6234721B2 (ja)
US6683117B2 (en) Oiliness agent and water-in-oil emulsion containing same
CN103945690A (zh) 银离子抗菌液的生成方法、用该方法生成的银离子抗菌液或银离子抗菌粉末的生成方法、用该方法生成的银离子抗菌粉末
US20020051802A1 (en) Rod-shaped mesoporous powder, humectant adsorbing powder, and cosmetic preparation using the same
AU621795B2 (en) Improvement in the fluoride stability in dicalcium phosphate dihydrate composition
JPH11100208A (ja) 棒状メソポーラス粉体及びその製造方法
JPH02271910A (ja) 新規フイロケイ酸マグネシウム・カリウム
KR101040424B1 (ko) L-멘톨이 포집된 메조포러스 실리카 복합 분체 및 이의제조 방법
US4839173A (en) Modified clays, preparation thereof and therapeutical compositions containing the same
JP3677894B2 (ja) 層間金属包接化合物
JP3774554B2 (ja) メソポーラス粉体及びそれを含む化粧料
EP3651722A1 (en) A composite material for whitening teeth and composition comprising the same
KR100584674B1 (ko) 벤토나이트를 함유하는 미용 팩 및 그 제조방법
JPH01225698A (ja) 洗浄補助剤
Leite-Silva et al. Urea incorporated into ordered mesoporous silica for potential cosmetic application
Astari et al. Characterization and evaluation of mineralogical and chemical compositions of commercial clays for skin treatment from Indonesian local market
JP3534120B2 (ja) 合成雲母複合体を配合した化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees