JP2746373B2 - 紙器設計システム - Google Patents

紙器設計システム

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JP2746373B2
JP2746373B2 JP63064284A JP6428488A JP2746373B2 JP 2746373 B2 JP2746373 B2 JP 2746373B2 JP 63064284 A JP63064284 A JP 63064284A JP 6428488 A JP6428488 A JP 6428488A JP 2746373 B2 JP2746373 B2 JP 2746373B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、紙器設計システムに係り、特に、簡単な操
作で作図した函形状を割り付けることができる紙器設計
システムに関するものである。
[従来の技術] CADシステムは図形処理に広く用いられており、その
基本構成は第49図のようである。図で230は処理装置、2
31は入力装置、232は記憶装置、234は表示装置、235は
出力装置である。今、オペレータが円を描こうとして入
力装置231から中心点の位置と半径のデータを入力した
とすると処理装置230は記憶装置232のデータベースから
必要な情報を呼び出してきて、例えばCRTからなる表示
装置234に指定された円を描く。このような作業を続け
て所望の図形が完成したら、図形に寸法を入れて、XYプ
ロッタ等の出力装置235に出力する。
このように、表示装置234によって対話を行いながら
所望の図形を作成することができる。
[発明が解決しようとする課題] 図形が作成できたら割付を行う必要があるが、従来の
ものではオペレータが当該図形を一つずつ配置しなけれ
ばならず、操作が面倒であった。
本発明は上記の課題を解決するものであって、予め配
置パターンを準備しておき、その中から所望の配置パタ
ーンを選択することによって容易に割付を行うことがで
きる紙器設計システムを提供することを目的とするもの
である。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、請求項1記載の紙器設
計システムは、設計された函形状と紙器の函形状の配置
パターンとを格納する記憶装置と、函形状の選択入力、
配置パターンの選択入力、割付を行う用紙寸法等の割付
情報の入力、割付丁数、当該函形状の横方向、縦方向の
中心点間のピッチ、当該函形状の横方向、縦方向の中心
点間のずれ量等を入力するための入力手段と、入力手段
で入力された函形状の選択入力、配置パターンの選択入
力、割付を行う用紙寸法等の割付情報の入力、割付丁
数、当該函形状の横方向、縦方向の中心点間のピッチ、
当該函形状の横方向、縦方向の中心点間のずれ量に基づ
いて当該函形状を多面配置する多面配置手段とを備える
ことを特徴とする。
また、請求項2記載の紙器設計システムは、指定され
た用紙により定まる用紙サイズ全てについて面付数を求
める規格用紙演算手段と、前記規格用紙演算手段で算出
した面付数だけ図形を再配置したとき、その配置した図
形が全て入る最小の用紙サイズを求める特抄用紙演算手
段と、前記規格用紙演算手段で算出された面付数および
前記特抄用紙演算手段で算出された用紙サイズ、入力さ
れた印刷条件から最も効率のよい割付パターンを求める
割付シミュレーション手段と、前記割付シミュレーショ
ン手段で得られた結果を出力する出力手段とを備えたこ
とを特徴とする。
[作用] 本発明によれば、予め記憶されている函形状の配置パ
ターンの中から所望の配置パターンを選択し、配置ピッ
チ等の所定の情報を入力すれば割付が行え、また、図形
の形状、寸法等の所定のデータを与えると、割付シミュ
レーションが行われ、自動的に割付が行える。
[実施例] 以下、本紙器設計システムについて説明するが、理解
し易いように次の項目に分けて説明する。
(I)用語説明 (II)全体的な構成及びフロー (III)紙器の設計 (III−1)基本パターンによる設計 (III−2)部品組合せによる設計 (III−3)部品接続による設計 (III−4)作図による設計 (III−4−1)図形の決定 (III−4−2)割り込み処理 (III−5)各設計手段間の相互移動 (III−6)自動スケール (IV)割付 (IV−1)対話式割付 (IV−2)自動割付 (V)入力案内 (I)用語説明 以下、本発明に係る紙器設計システムの実施例を説明
するが、その前に以下の説明中で使用する紙器の各部の
名称と各種のパターンについて述べておくことにする。
第1図に示すように本体1はいくつかのパネル(第1図
では4つ)で構成されている。パネルの名称は、のりし
ろ8を左にして左から第1パネル、第2パネルというよ
うになっている。本体1の一方の側にはフタ6とフラッ
プ7が付いており、もう一方の側には函の底の部分を形
成するボトム9が付く。フタ6はつめかけ10の有無で大
きく二分される。つめかけはフタの両側から少しだけ切
込みを入れてフタが簡単に開かないようにしたものであ
り、第1図aがつめかけ10が有る場合、第1図bがつめ
かけが無い場合を示す。段落ち11は用紙が重なった場合
の補正値のことである。また第1図において実線(通称
「全切れ」)は紙器を切る線、破線(通称「押罫」)は
紙器を折り曲げるための線、一点鎖線(通称「ミシン
刃」)は紙器を織り曲げた後の戻りを弱くするための
線、二点鎖線(通称「半切刃」)は押罫よりも弱い力で
紙器を織り曲げるための線である。第1図の本体1とボ
トム9を分ける線は上述したどの線にも当てはまらない
が、これは各パネルの寸法によって全切れになったり押
罫になったりするのでこのような表示になっているもの
である。
また、紙器は1つの紙器形態がどの様にして構成され
ているかによってパターン分けがなされており、そのい
くつかの例を第2図に示す。図で直サックとは紙器のフ
タが本体の上下同じ位置にある紙器形態をいう。逆サッ
クとは紙器のフタが本体の互い違いの位置にある紙器形
態をいう。オートボトムとは紙器のボトムが機械的に自
動で組上がる紙器形態をいう。組立函とは1図形で一つ
の紙器を構成するのでなく、二つ以上の形状で一つの紙
器を構成する形態をいう。四隅貼とは四つのフラップを
糊付けし、機械的に自動で組上がる紙器形態をいう。シ
ール・カートンとはフラップを糊付けし、気密性を向上
させた紙器形態をいう。
(II)全体的な構成及びフロー 第3図に、本発明に係る紙器設計システムの1実施例
の全体的な構成を示す。12は処理装置、13はカラースキ
ャナ、14はタブレット、15はグラフィックディスプレ
イ、16はXYプロッタ、17はカッティングプロッタ、18は
カラープリンタ、19は記憶装置を示す。処理装置12は図
形の発生に必要な各種演算処理を行うものである。本紙
器設計システムおいては、後述するように紙器設計のた
めの展開図の作成、割付図面の作成を行うばかりでな
く、オペレータの操作を効率よく行わせるために種々の
メニューやメッセージを表示したり、あるいは適宜割り
込み処理を行ったりするがそれらの処理もこの処理装置
が行う。カラースキャナ13は紙器に付すべき絵柄を画像
データとして取り込み、グラフィックディスプレイ15上
で展開図と重畳表示させて絵柄の修正を行えるようにす
るために設けられている。タブレット14はグラフィック
ディスプレイ15に表示される入力案内に従って必要なデ
ータを入力するための入力手段である。なお、入力手段
としてはタブレットに限らず、デジタイザ、マウス、ラ
イトペン等を用いてもよいものである。グラフィックデ
ィスプレイ15は入力手順の案内、入力結果及び発生する
図形を表示するインターフェースの部分である。XYプロ
ッタ16は設計した結果を図面データとして出力するもの
である。カッティングプロッタ17は設計した結果に従っ
て紙を裁断するもので、これを組み立てて所望の形状、
大きさの紙器が得られるか否かを判断することができ
る。カラープリンタ18は展開図に絵柄を付したパターン
を出力するもので、この出力を切抜いて組み立てること
により所望の絵柄が得られるか否か判断することができ
る。記憶装置19は、設計を行うに必要なデータ、図形発
生に必要なデータ、設計結果のデータ等種々のデータを
格納しているものである。
次に紙器設計の全体的なフローを第4図に示す。
紙器の設計は展開図の作成に外ならないが、本紙器設
計システムではそのために次の4つの設計手段を用意し
ている。
基本パターンによる設計 部品組合せによる設計 部品接続による設計 作図による設計 従って設計の全体的なフローは、まず、設計手段を指
定し(プロセス20)、その手段によって設計を行い(プ
ロセス22)、設計結果を登録する(プロセス23)という
流れになる。プロセス21で設計手段が指定されていない
と判断されると設計は終了である。プロセス22及び23か
らプロセス20に戻るループは、設計の途中あるいは設計
が一旦終了した後に別の設計手段で修正あるいは変更を
行えるようにしているためのものである。
(III)紙器の設計 上述した4種類の設計手段について説明する。なお、
紙器の設計のためには記憶装置19には少なくとも第5図
に示すようなデータが格納されている必要がある。
(III−1)基本パターンによる設計 これは最も簡単な設計手段で、オペレータは記憶装置
19に格納されている展開図の基本パターン(第5図第2
項目)の中から所望の基本パターンを選択し、それに必
要な寸法値を入力するだけで設計ができるというもので
ある。つまり基本パターンは展開図として完成している
ので寸法だけ入れてやればよいのである。基本パターン
は紙器パターンの中から頻繁に使われるものを経験的に
選定すればよく、どの様なパターンを基本パターンとす
るかは任意である。一例を挙げると次のようなものを基
本パターンとして選定することができる。直サック4形
状、逆サック4形状、オートボトム12形状、組立函フタ
1形状、組立函身1形状、段ボール贈答函1形状、トレ
ーホーマ1形状、サイド貼組立函1形状、スリーブ1形
状、仕切り21形状、Lカートン7形状。
第6図にブロック図を、第7図にフローチャートを、
また第8図にグラフィックディスプレイ15における表示
画面を示す。
第4図のプロセス20で基本パターンによる設計が、キ
ー入力、タブレット上に固定的に表示されているメニュ
ーその他の適当な入力手段で選択されると、演算装置32
は記憶装置35からこの処理の初期画面を呼び出して表示
装置34に表示する。その画面の例を第8図aに示す。表
示画面は作業領域とそれ以外のメッセージ領域に分割さ
れ、メッセージ領域は更にいくつかの領域に分割されて
いる。第8図aから分かるように初期画面には基本パタ
ーンとして選定されたパターンの名称が並んでおり、オ
ペレータはこの中から入力装置33により所望の基本パタ
ーンを選択する(第7図のプロセス37)。右下のメッセ
ージ領域には「形状設計基本パターン」と表示され、現
在行っている設計が基本パターンによる設計手段で行わ
れていることを示している。今、基本パターンの中から
直サックが選択されたとすると、情報抽出手段24の紙器
パターン選択手段25は記憶装置35から選択された直サッ
クのパターンを呼び出して表示パターン表示装置34に表
示する。この処理は演算装置32の制御の基で行われる。
その画面の例を第8図bに示す。この例では直サックの
基本パターンが二つしか選定されていないが、いくつで
もよいことは上述したところである。なお、第8図bの
二つの基本パターンはフタが付いているパネルの番号が
異なっている。この画面でオペレータは入力装置33から
使用する図形を選択する(第7図のプロセス38)。オペ
レータが左上のパターンを選択したとすると紙器形状選
択手段26は演算装置32の制御の基に選択されたパターン
を記憶装置35から呼び出し、表示装置34に表示する。そ
の例を第8図cに示す。画面の作業領域には選択された
パターンが表示され、上段のメッセージ領域には所定の
メッセージ、この場合紙器を製作するのに使用する用紙
の一覧が表示され、オペレータはこの中から用紙を選択
する(第7図プロセス39)。次に表示画面は図示しない
がプロセス40でつめかけの有無が選択される。この処理
が終ると画面は第8図dのように変わる。画面の作業領
域には選択されたパターンと共に寸法を入れるべき箇所
と寸法線が表示され、右上のメッセージ領域には選択さ
れた基本パターンが、その下のメッセージ領域にはパラ
メータの一覧が、下段のメッセージ領域には寸法値の入
力を要求するメッセージがそれぞれ表示される。
パラメータ一覧にはA〜H,R1,H1の10個のパラメータ
が表示されているが、オペレータが実際に入力するのは
A〜HおよびR1の9個である。H1は用紙によって自動的
に決定される値であり、オペレータは入力する必要はな
いが、H1という用紙で決まる値がある旨をオペレータに
知らせるために表示されているものである。図面上では
区別できないが、実際の画面上ではH1は他のパラメータ
とは違った色で表示されている。以下の画面のパラメー
タ一覧に出てくるH1,H2についても同様である。
オペレータは入力位置の案内に従って順次パラメータ
を入力していく(第7図プロセス40)。このデータは入
力装置33により必要情報入力手段30に入力される。
本紙器設計システムではパラメータ(寸法)の入力に
ついてはオペレータの負担を軽減させるために特別の工
夫をしているので、それについて説明する。例えば直サ
ックを作るには第9図に示す寸法が必要なのであるが、
本紙器設計システムでは図の全ての寸法を入力する必要
はないようになされている。つまり、寸法の中にはオペ
レータが入力しなければならないもの、入力された寸法
から演算により決定されるもの、紙器のパターンが決ま
れば自動的に決定されるもの、使用する用紙が決まれば
自動的に決定されるもの、の4種類があることが経験的
に知られているので、この経験則に基づいてオペレータ
が入力すべきパラメータの数を必要最小限に抑えようと
いうのである。第9図の形状の例でいえば、オペレータ
が入力するのはA,B,C,D,E,F,GおよびHの8個のパラメ
ータだけであり、これによりG+2,E+5は自動的に計
算される。なお、G+2はGの値に2mmを加えるという
意味であり、同様にE+5はEの値に5mmを加えるとい
う意味である。また、用紙が選択されるとその用紙の斤
量(用紙の重さでg/m2または判、kgで表す)から自動的
にa,bの値が求められ、B−a,B−bが演算される。第7
図のプロセス39で用紙を選択するのはこのように用紙に
よって自動的に決まる値を決定するという意味があった
のである。その他の11°,15°,30°といった角度および
1R(これは半径1mmの円弧を意味する。以下同様であ
る。),3Rといった円弧の寸法は第9図の直サックのパ
ターン固有の値であり、A〜Hの寸法には依存しないも
のである。
なお、第9図ではフタの角の丸みの半径はパラメータ
Eの入力により、(E+5)mmと自動的に計算されるの
に対して、第8図dでは同じ部分の半径R1はオペレータ
が入力しなければならないようになっている。これはパ
ターン形状の相違によるものであって、第9図の形状の
ものは自動的に計算されるが、第8図eの形状のものは
オペレータによる入力が必要である、ということであ
る。
直サック以外のパターンについても同様で、パターン
毎に自動的に決定されるパラメータが定められている。
これら用紙によってまたは紙器パターンによって固有の
値は記憶装置35に格納されており(第5図の第4項目、
第5項目)、オペレータによって用紙および紙器パター
ンが選択されると必要情報抽出手段27は記憶装置35から
所定の固有値を呼び出して固定情報設定手段29に格納す
る。演算装置32は、固定情報設定手段29、必要情報入力
手段30およびこれら二つの手段に格納されているデータ
の組合せを行う情報組合せ手段31の三つの手段からのデ
ータに基づいて、選択されたパターンの全ての寸法を決
定する。
このように入力すべきパラメータの数を必要最小限に
しているので、オペレータの負担を軽くすることがで
き、以て作業効率を上げることができる。
また、本紙器設計システムにおいては、オペレータが
パラメータを入力する毎にパラメータ一覧の該当位置か
らエコーが返ってきて、当該パラメータが入力されたこ
とを確認することができるように成されている。具体的
にいえば、パラメータAが入力されたとするとパラメー
タ一覧中のパラメータAの欄に入力した寸法値が表示さ
れ、これがエコーになる。エコーの表示はその他適当な
方法で行ってもよいものである。
全てのパラメータの入力が終了すると演算装置32は記
憶装置35に格納されている図形発生のデータ(第5図の
第7項目)に基づいて図形を生成する(第7図プロセス
41)。この図形の生成は第9図の例でいえば、左下の基
準点Oから各点、線分などを発生することによって行
う。例えば線分l1は点P1(D+A+B−b,C−H)から
点P2(D+A+B+A+b,C−H)へ実線を引くことで
生成できる。図形の生成が終了すると、図形の発生の時
に求めた点の関係から寸法線および寸法位置を求めるこ
とによって寸法線と寸法位置を発生する(プロセス4
2)。この処理が終ると作成した図形を記憶装置35内の
共通テーブルに登録(第7図プロセス42)として設計を
終了する。第7図のプロセス41で生成されたパターンは
第8図eのように画面の作業領域に表示される。このパ
ターンの寸法が入力された寸法に対応したものになって
いることは当然である。
以上のようにして紙器形状の設計が終了したら、カッ
ティングプロッタ(第3図の17)等の出力装置36に出力
して形状の確認を行うことができる。
以上の例では直サックを取り上げたが、その他の紙器
パターンでも基本パターンとして選定されているもので
あれば、同様に紙器パターン及び用紙を選択し、予め定
められたパラメータを入力するという作業だけで紙器の
設計を行うことができる。
以上述べてきたところから明らかなように、この基本
パターンによる設計によれば、紙器設計システムに習熟
していないオペレータでも非常に簡単に紙器を設計する
ことができる。
(III−2)部品組合せによる設計 この手段は、紙器を本体、フタ、フラップ、ボトム等
に分け、各々から使用したい形状を選択して組み合わせ
ることによって一つの紙器を作ろうというものである。
勿論、考えられる紙器形状を全て基本パターンとして登
録しておけば上記の基本パターンによる設計手段によ
り、寸法を入力するだけで設計できるのであるが、紙器
の形状は細かな部分の一寸した相違も含めればその組合
せは膨大な数になり、それを全て基本パターンとしたの
では記憶容量の点でも問題があるし、所望のパターンを
選択するのも非常に煩わしいものとなり得策ではない。
従って本紙器設計システムでは使用頻度が高いパターン
だけを基本パターンとし、それら基本パターンで間に合
わない場合、例えばフタ、フラップの形状を基本パター
ンとは違ったものにしたい、というような場合には予め
用意された各々の部品の中から所望の形状を選択して組
合せできるようにしたのである。具体的には、直サック
を例にとれば、第10図aの直サックパターンを第10図b,
c,dのように本体、フタおよびフラップの三つの部品に
分け、各々の部品の中から所望の形状を選択し、それを
組み合わせるのである。なお、この部品組合せによる設
計では部品の組合せは自動的に行われるので、オペレー
タは、この部品はこことここに付けるというような煩わ
しい作業は必要無い。つまり、この設計手段において
は、紙器の形状を特定すればフタ、フラップ等の各部品
がどの位置に、どのような向きで組み合わされるかとい
う情報は予め与えられているのである。第10図ではフタ
のI,IIはそれぞれ本体のI,IIおよびI′,II′に、ま
た、フラップのIII,IVはそれぞれ本体のIII,IV、III′,
IV′、III″,IV″、III,IVに接続されるように定め
られている(第5図の第10項目)。
紙器形状に対する部品の数をどのように設定するかは
任意である。
以下、この手段による紙器の設計を第11図のブロック
図、第12図のフローチャートおよび第13図の表示画面の
例を参照して説明する。
第2図のプロセス20で部品組合せによる設計が選択さ
れると、演算装置60は記憶装置63から第13図aの初期画
面を呼び出して表示装置62に表示する。オペレータが入
力装置61で所望の紙器形態、例えば直サックを選択する
と(プロセス65)、情報抽出手段50の紙器パターン選択
手段51は記憶装置63のテーブルを参照して選択された紙
器を作るために必要な部品の種類、数を決定する(第5
図第9項目)。次に、画面には第13図bのように、選択
された直サックのパターンが表示される。そこでオペレ
ータは入力装置61で設計したい形状を選択する(プロセ
ス66)。すると紙器形状選択手段52は、選択された直サ
ックのパターンを記憶装置63から取り出す。今、第13図
bの左上のパターンが選択されたとすると、画面表示は
第13図cのように変わり、斤量の選択を要求してくるの
で、オペレータは斤量の選択を行う(プロセス67)。
なお、ここで述べているのが部品組合せによる設計で
あるにも関わらず、第13図cの右下に「形状設計基本パ
ターン」とあるのは次の理由による。後の「(III−
5)各設計手段間の相互移動」という項目で述べるよう
に、基本パターンによる設計と部品組合せによる設計と
は入り方は一つで、その後別々に分かれていくようにも
できるので、これらを一つのものとして扱っているから
である。しかし、「形状設計部品組合せ」と表示しても
よいことは明かである。
プロセス67が終了するとプロセス68で紙器の各部分に
ついてそれぞれどの形状のものを使用するかを選択す
る。そのときの画面の例を第13図d,eに示す。第13図d
はフタを選択するときの画面で、作業領域にはフタのメ
ニューが、右上のメッセージ領域にはプロセス66で選択
された直サックパターンがそれぞれ表示されている。フ
タの選択が終了すると画面は第13図eに変わり、フラッ
プの選択に移る。この画面では直サックパターンと共に
直前の処理で選択されたフタの形状もメッセージ領域に
表示されている。従ってオペレータは現在行おうとして
いる処理が一連の処理の中のどの段階にあるのか、これ
までの処理で何が選択されたのか一目瞭然に分かるため
ミスも起こりにくいし非常に使いやすいものになってい
る。
プロセス68で全ての部品について選択が終了すると、
必要部品抽出手段53は記憶装置63から選択された部品の
パターンを呼び出し、更に必要情報抽出手段54は、予め
定められた部品の接続位置情報を記憶装置63から呼び出
して情報入力手段55の部品接続情報設定手段56に格納
し、また、選択された斤量および部品パターンから必要
な寸法値のうち斤量で決定される寸法およびその部品パ
ターンに固有な寸法を記憶装置63から呼び出して固定情
報設定手段57に格納する。
この処理が終了すると画面は第13図f、gのように変
わって各部品について必要な寸法値を必要情報入力手段
58に入力することになる(プロセス69)。第13図fは本
体、同図gはフラップの入力すべき寸法を示している。
入力すべき寸法、即ちパラメータの個数については上述
した基本パターンによる設計手段と同様に必要最小限に
なされている。また、パラメータを入力するとパラメー
タ一覧表示の該当する位置からエコーが返ってくるのも
同様である。この処理で各部品の指示された箇所のパラ
メータを全て入力し終ると、演算装置60は、これら入力
されたパラメータおよび部品接続情報、固定情報、組合
せ情報の各データに基づいて紙器形状を決定し、プロセ
ス70で図形の発生を行い紙器形状を生成する。図形発生
の仕方は、基本的には基本パターンによる設計手法で述
べたのと同様であるが、この設計手法の場合には各部品
毎の接続位置の関係を参照しながら生成する必要がある
ことは言うまでもない。プロセス70で生成されたパター
ンは第13図hのように表示される。このパターンの寸法
が入力された寸法に対応したものになっていることは明
かである。
プロセス70で図形の発生が終了すると、発生された図
形は記憶装置63のテーブルに登録され(プロセス71)、
この手段による設計は終了となる。
以上は直サックを例にとって説明したが、その他の紙
器形状でも部品および部品間の組合せ位置が予め設定さ
れているものであれば同様に設計できることは明かであ
ろう。
(III−3)部品接続による設計 上述した部品組合せによる設計では部品の接続される
位置が予め定められていたが、ここで述べる部品接続に
よる設計では部品の接続位置を必要に応じて選ぶことが
できるようになされている。紙器の形状は種々雑多であ
るので上述した二つの設計手法だけでは間に合わない場
合があり、部品の接続位置を指定してやるという設計手
段が必要なのである。
従って、この設計手段においては、フタ、フラップ等
を部品として用意しておく点では部品組合せによる設計
と同じであるが、どの部品をどこに接続するかをオペレ
ータが指示してやる必要があるという点で異なってい
る。
部品の種類およびその数は任意に選定できる。なお、
以上の部品が部品組合せによる設計で使用される部品と
異なっているのは、部品組合せによる設計では紙器形状
毎に組み合わされる部品が決まっているのに対して、こ
の設計では各部品は互いに独立しているからである。
以下、この手段による紙器の設計を第14図の機能ブロ
ック図、第15図のフローチャート、第16図の表示画面の
例を示す図および第17図の部品接続時の図形の生成を示
す図を参照して説明する。
第2図のプロセス20で部品接続による設計が選択され
ると処理が開始され、先ず各部品のパターンをメニュー
で選択する(プロセス86)。そのメニューの画面を第17
図aに示す。作業領域の右側には既に設計が済んだ部品
の形状、図の例では本体、の形状が表示されており、左
側には今度選択する部品の名称が並んでいる。また右下
のメッセージ領域には形状の設計が部品接続により行わ
れていることを示す「部品パターン」という表示がなさ
れている。部品パターンの選択が入力装置82で行われる
と情報抽出手段72の紙器部品パターン選択手段73は記憶
装置84から選択された部品パターンを呼び出す。次にプ
ロセス87で該当する部品パターンの中から使用する図形
をメニューより選択する。その画面を第16図bに示す。
これはフタの例である。図形が選択されると部品形状選
択手段74は記憶装置84からその図形を呼び出す。また、
必要情報抽出手段75は選択された部品形状のパラメータ
を記憶装置84から呼び出して、その部品形状に固有のパ
ラメータは固定情報設定手段77に、オペレータが入力す
べきパラメータは必要情報入力手段78に、接続情報は接
続情報入力手段79にそれぞれ格納する。部品の図形が選
択されると、表示画面には第16図cのように、選択され
た図形がパラメータ位置案内と共に右上のメッセージ領
域に、その下には入力パラメータの一覧がそれぞれ表示
され、オペレータにパラメータ、即ち寸法の入力を要求
する。なお、この画面で作業領域に表示されているのは
既に設計が済んだ図形である。オペレータが入力案内に
従ってパラメータを入力すると、このデータは情報入力
手段76の必要情報入力手段78に取り込まれる(プロセス
88)。次にこの部品を設計済みの図形のどの位置にどの
ような向きで接続するかを入力する。この設計手段にお
いては上述した部品組合せによる設計手法と異なって接
続位置および接続方向を内部データとして持っていない
ので、これらの情報を入力してやらねばならないのであ
る。
まず、接続位置の入力について述べる。このときの画
面の例を第16図d,e,fに示す。これらの図はフタを本体
に接続する場合の例である。作業領域の設計済みの図
形、この場合本体、の部品の接続が可能な位置には
「・」印が付されている。右上のメッセージ領域に表示
されている部品、この場合フタ、の本体の接続すべき箇
所の一方にも「・」印が付されている。この「・」印が
付されている箇所が下段のメッセージ領域に表示されて
いる部品接続始点である。この指示に従ってオペレータ
は部品接続始点をどこに接続するか入力する。
接続方向の入力は次のようにして行われる。画面右上
の部品の下のメッセージ領域に表示されているのは接続
方向を指示するためのパターンで、右上は部品を上向き
に、右下は右向きに、左上は左向きに、左下は下向きに
接続することを意味している。指示された接続方向は図
では便宜的に太線で示してあるが、実際は表示色を変え
るのが好ましい。今、フタを本体の第3パネルに下向き
に接続しようとすると、部品接続始点を本体の第3パネ
ルに指示し、更に接続方向指示パターンの左下を指示す
ればよい。第16図eおよびfはその結果を示している。
なお、第16図d,fの「部品接続EXIT」という表示は、部
品の接続作業を終了して別の部品の作成、あるいは次の
プロセスに移行するためのものであり、ここを指示する
と第16図eの上段に表示されているようなメッセージが
表示されるので、これにより一つの部品の接続作業を終
了することができる。
以上がプロセス89における処理であり、入力された接
続位置および接続方向は接続情報入力手段79に格納され
る。
全ての部品について寸法値、接続位置および接続方向
の入力が終了すると、演算装置81は情報入力手段76の出
力に基づいて完成した図形を生成する(プロセス90)。
フラップ図形の生成の例を第17図に示す。第17図aでA,
B,C,DおよびERはオペレータが入力する寸法であり、
およびは部品接続始点である。第17図aのように点
,の画面上の座標値をそれぞれ(x1,y1),(x2
y2)とすると、それぞれの点の実際の図面上の座標値
(X1,Y1),(X2,Y2)は、座標変換式をf(x,y)と
したとき次の式で求められる。
(X1,Y1)=f(x1,y1) (X2,Y2)=f(x2,y2) また、,の2点間の距離L1は次の式で求められ
る。
L1={(X1−X22+(Y1−Y221/2 従って、L1<(C+D)のときにはエラーとなること
は寸法の関係から明かであろう。
第17図bは点を中心にした図形の回転に伴う座標の
変換を示す図である。図の左図は回転していない図形と
その図形の各点の座標値を示し、右側はΘラジアンだけ
回転した図形とその図形の各点の座標値を示している。
また下段には回転角を求める式を示す。なお、回転角度
は反時計回りをプラスにとっている。
以上のように、入力された寸法値と2点,の指定
された位置から図形の各点の座標が計算できるので、こ
れに基づいて図形を生成することができる。
図形の生成が終了すると、プロセス91でこの図形のデ
ータを共通テーブルに登録して設計を終了する。
なお、この設計手段では斤量というパラメータは使用
しないために斤量の選択は行っていないが、オペレータ
が入力すべきパラメータの数が必要最小限に設定されて
いることは上述した設計手段と同様である。
以上の説明から明らかなように、この設計手段によれ
ば、(III−1)或は(III−2)の設計手段ではできな
い紙器形状を比較的容易に設計することができるもので
ある。
(III−4)作図による設計 準備されている部品形状では対応できず、従って上述
した部品接続による設計で設計できない場合は一般的な
CADの作図機能を使って直線、円等を一つ一つ作図して
いかなければならない。このために用意されているのが
作図による設計である。前にも述べたように、紙器の細
かな部分の形状は紙器の用途によって様様であるのであ
らゆる形状を登録することは得策でなく、また実際問題
として不可能でもあるので、これまで述べてきた三つの
設計手段でどうしてもできない場合は作図によって設計
した方がよいのである。
本紙器設計システムにおいては、作図のための基本コ
マンドとしては大きく言って第18図のように図形編集、
寸法編集、注釈編集の三つの編集機能を有している。図
形編集は図面中に図形の定義を行うもの、寸法編集は作
成した図面に寸法線を付加するもの、注釈編集は作成し
た図面に注釈を付加するものである。図形編集は更に、
図形を定義するために予め点を生成する補助点、図形を
定義するために予め線分を生成する補助線、図形を定義
するために予め円を生成する補助円、線分,折線,円
弧,円,楕円を用いて図形を定義する形状定義、図形の
移動,コピー,回転,反転,削除等を行う図形操作の五
つの機能を有している。
この作図による設計においてもオペレータが容易に操
作できるように入力案内が考慮されている。第19図に円
作成時の入力案内のメッセージ表示を示す。作図による
設計が選択されると、メッセージ領域には第19図aのメ
ッセージが表示される。今、オペレータが補助円を選択
したとするとメッセージ領域には第19図bのように補助
円として登録されているコマンドがメニュー表示され
る。ここで左上のコマンド(第18図の補助円ののコマ
ンド)が選択されると第19図cの表示がなされ、中心点
Pcの入力要求がなされる。オペレータが中心点を指示す
ると、第19図dのように下段にPcと表示され、入力確認
のエコーが返ってくる。次ち半径Rの入力が要求され
る。半径数値を入力するとその数値が表示され、エコー
が返ってくる。この操作が終了すると所定の円が描かれ
ることになる。このようなメッセージ表示によれば、今
どのような作業をしているのか、入力すべきパラメータ
は幾つで、どこまで入力済みなのかということが一目瞭
然であるのでパラメータの入力作業を容易に行うことが
できるものである。
(III−4−1)図形の決定 さて、作図においては、要求されたパラメータを入力
しただけでは図形が必ずしも一義的に決定しないという
問題がある。例えば、2直線に接する半径Rの円を描こ
うとすると、そのような条件を満足する円は第20図のよ
うに4つあるので一義的に決定されず、従ってオペレー
タが所望の円を指示してやる必要があるのである。本紙
器設計システムでは図形の決定の操作を容易に行えるよ
うに工夫しているので、以下それについて述べる。
第21図は図形決定のブロック図、第22図はそのフロー
チャートを示す図、第23図はそのときの表示画面を示す
図である。
今、オペレータが2直線に接する円を描こうとする場
合を考えてみる。このときオペレータはタブレット入力
手段101で第19図aのメニューより補助円を、第19図b
のメニューより右側の上から4番目の図形を選択する
(プロセス107)。このメニュー選択により、作図機能
選択手段102は記憶装置19(第3図)から候補図形を呼
び出してメッセージ領域の中の候補図形表示手段103に
表示し、また作図機能手段104は作図を開始する。その
ときの画面は第23図aのようである。作業領域には既に
作図済みの直線が描かれており、右上のメッセージ領域
には選択されたメニューが表示されている。これはま
た、2直線に接する円は4個の候補がありますというこ
とを示しており、これが候補図形である(プロセス10
8)。また、作業領域の下のメッセージ領域には入力要
求が表示されている。この表示から、この場合には、円
が接する二つの直線L1,L2、円の半径Rおよび四つの候
補のうちどの円を採用するかというPosの4個の条件を
入力しなければならないことが判る。第23図aでは一つ
の直線L1の指定要求が出されており、図中「・」印で示
すように直線を指定するとエコーが返ってきて入力の確
認が行われる。なお、この図ではL1は便宜的に太線で示
されているが、実際には表示色を変えるのが望ましい。
太線に関しては以下同様である。直線L1が指定される
と、次に第23図bのように、もう一つの直線L2の指示が
要求される。直線L2の指定が終ると次に半径Rを入力す
る(第23図c)。半径Rが入力されると画面には第23図
dのように四つの候補が示されるのでオペレータはこれ
らの候補のうち所望の図形を選択する。この図では
「・」印から判るように左側の円が選択されている。こ
のようにしてプロセス109で全ての条件が入力されると
最適図形検索手段105は決定図形の検索を行ない(プロ
セス110)、作業領域である決定図形表示手段106には第
23図eのように決定図形が表示される(プロセス11
1)。
以上説明したところから明らかなように、本紙器設計
システムでは作図機能における図形の決定を容易にでき
るものである。
(III−4−2)割り込み処理 作図機能を使って図形を描く場合もう一つ問題になる
ことがある。例えば、何等かの処理を行おうとするとき
にその部分が小さすぎて分かりにくいという場合にはそ
の部分を拡大して処理を行う必要があるし、一旦作成し
た図形を削除して作図し直したいという場合もある。そ
のようなときには拡大あるいは削除等の必要な処理を割
り込みで行えれば非常に便利である。従って、本紙器設
計システムにおいては、作図機能を使ってある処理を行
っている途中に別な処理を呼び出して割り込み処理を行
い、その処理が終了したら再び元の処理に戻って作業を
継続できるようにしている。
以下、割り込み処理について、第24図の割り込み処理
のブロック図、第25図のフローチャート、第26図のタブ
レットメニューを示す図を参照して説明する。
タブレット入力手段120で作図機能が選択されると作
図機能選択手段121は図示しない記憶装置から当該作図
機能に関するメニューを呼び出して選択機能表示手段12
3に表示する。この選択機能表示手段123は画面のメッセ
ージ領域に当たる。また、作図機能手段122は選択され
た作図機能を実行し、その結果は結果表示手段124に表
示される。この結果表示手段124は画面の作業領域に当
たる。以上の処理は第25図のプロセス127,128,129,131,
132の流れであり、通常の作図処理である。
プロセス128で、ある処理を実行しているときタブレ
ット入力手段120で割り込み処理が選択されると割り込
み処理選択手段125はそれを検知し、割り込み処理手段1
26を動作させる。これがプロセス130における割り込み
処理であり、それが終了するとプロセス131で元の処理
が継続される。割り込み処理は第26図のメニューを指示
することにより開始される。このメニューは、もし余裕
があるのであれば画面上に表示してもよいことは勿論で
あるが、このような画面表示メニューは表示されて初め
て選択が可能になるので、割り込み処理のように必要に
応じて随時実行したい処理のメニューとしては適当では
ないので、常に実行が可能なようにタブレット上に固定
的に表示しておくのがよい。
拡大の割り込み処理の具体例を第27図および第28図を
参照して説明する。第28図aの図面のとき、作成した図
形に寸法を入れようとしてプロセス133で寸法編集を選
択したとすると画面は第28図bのようになり、寸法線の
種類の選択要求がなされる。なお、図中シンボルタイプ
とあるのは寸法線の端の形状を設定するメニューであ
り、作業モード変更とあるのは現在の作業から直接別の
作業に変更する場合に使用するメニューである。プロセ
ス134で垂直寸法線を選択したとし、更に寸法線の端点
の部分を拡大して指示し易いようにしたいという場合に
はタブレットメニューから「拡大」を選択し、拡大する
領域を指定する(プロセス135)。これにより第28図c
のように指定された領域が拡大表示されるので、オペレ
ータは拡大された図形上で寸法引出し線の位置を指定す
る(プロセス136)。第28図cでは指定された位置は
「・」印で示されている。次にもう一方の位置を指示し
なければならないが、このままではできないのでプロセ
ス137で、タブレットメニューから「拡大OFF」を指示し
て一旦拡大処理を終了させて画面を元の状態に戻し(プ
ロセス138、第28図d)、再度タブレットメニューから
拡大処理を選択する(プロセス139)。第28図eのよう
に指定した領域が拡大表示されたら引出し線のもう一方
の位置を指定する(プロセス140)。指定された位置は
第28図eでは「・」印で示されている。位置指定が終了
すると拡大をOFFして図形を元の状態に戻す(プロセス1
41)。第28図fがそのときの画面である。オペレータは
この画面で寸法値を表示したい高さを指定し(図の
「・」印)、その後画面メニューの送信を入力する(プ
ロセス142)。するとプロセス143で寸法線距離が計算さ
れ、第28図gのように寸法線が表示される。
これで一連の拡大処理が終了するが、以上の説明から
明らかなように、本紙器設計システムにおいては、タブ
レットメニューを選択するだけで必要なときにいつでも
割り込み処理を簡単に行えるので非常に便利なものにな
っている。
以上、作図による設計について述べてきたが、基本コ
マンドが充実しているので作図処理が容易に行えるのに
加え、図形の決定および割り込み処理も簡単に行えるの
で、オペレータが紙器設計システムに習熟していなくと
も図形の作成を効率よく行えるものである。
(III−5)各設計手段間の相互移動 以上4通りの設計手段について述べてきたが、これま
では、最初に一つの設計手段が選択されて、その設計手
段により一連の紙器の設計が行われるものとして説明し
てきた。つまり、第29図aのように4つの設計手段のメ
ニューがタブレットメニューあるいはキー入力等で与え
られているものとしてきたが、第29図bのように基本パ
ターンと部品組合せを一つのメニューとすることもでき
る。これは次のような意味である。第8図と第13図のa
およびbの画面が同じであるところから、第8図bの例
でいえば、左側の形状を選択すると基本パターンによる
設計のルーチンに入り、右側の形状を選択すると部品組
合せによる設計のルーチンに入るようにプログラムして
おけばよい。つまり、第29図bの「基本パターン・部品
組合せ」のメニューを選択すると始めのうちは同じ画面
であるが、選択した形状によってそれぞれの設計手段に
よる画面に分かれていくようにするのである。
形状がもっとたくさんある場合も同様で、その中のい
くつかの形状を基本パターンとして登録しておき、その
中の形状が選択されたら基本パターンによる設計で、そ
れ以外の形状が選択されたときには部品組合せによる設
計で行えるようにしておけばよいことは明かであろう。
また、部品接続および作図のメニューも適宜選択する
ことができる。例えば、第13図で同図dのフタの選択ま
たは部品組合せで行い、フラップは部品接続で行いたい
という場合には、その時点で第29図aまたはbの「部品
接続」のメニューを選択し、フラップのメニューを呼び
出して所望の形状を選択すればよく、また、第8図eの
完成した図形に特殊な形状の中アキ(パネルの一部に穴
を開けて外から中身が見えるようにしたもの)を作るた
めに作図機能を使用したい、という場合には、第29図a
またはbの「作図」のメニューを選択して作図を行え
る。ある部分の形状を作図で行った後に部品接続に戻る
といったことも可能であることは当然である。
以上述べた設計手段間の移動は第4図のプロセス22あ
るいは23からプロセス20に戻るループに該当するもので
ある。
このように本紙器設計システムでは4つの設計手段の
間を任意に移動可能であるので、その場その場に応じて
最適な設計手法により紙器の設計を行うことができるも
のである。
(III−6)自動スケール グラフィックディスプレイ上で図形の作成を行う場
合、作成中の図形は画面上で偏ることなく、かつ、はみ
出すことなく表示されることが必要である。常に図形の
全体が画面の中に納まっていないとオペレータは所望の
図形が作成できているか否か容易に判断できないからで
ある。このような事情はこれまで述べてきた設計手法に
おいても同様で、第30図aのように、作成した図形、あ
るいはデータベースから呼び出した図形を部品接続、ま
たは作図により形状を変更すると第30図bのように作業
領域からはみ出してしまうことがある。また、基本パタ
ーンによる設計においても完成した図形を表示する際に
は偏らず、はみ出すことなく表示しなければならない。
そのような場合に、第30図cのように適正な大きさで図
形を再表示させるのが自動スケールである。
以下、第31図のブロック図、第32図のフローチャート
を参照して自動スケールを説明する。まず、データ抽出
手段151は記憶装置150から設計中の図形データについて
図形テーブルに登録されている画素の全てを抽出し(プ
ロセス156)、外接長方形演算手段152で抽出した画素に
対しての外接長方形を算出する(プロセス157)。円弧
に対する外接長方形の選出の仕方を第33図に示す。図中
(xc,yc)は円弧の中心を示し、Rは円弧の半径を示し
ている。プロセス158で全ての画素に対しての外接長方
形の演算を行い、図形全体の最大座標(第33図の
(xmax,ymax))および最小座標(第33図の(xmin,y
min))の算出が終了すると、画面設定演算手段153はプ
ロセス159のスケール設定を行う。スケール設定という
のは、プロセス157で求めた外接長方形の最大座標と最
小座標より外接長方形の辺の長さを求め、この辺の長さ
と作業領域のビューポートの辺の長さを比較し、更に、
外接長方形の中心が作業領域の中心と一致するようにす
ることにより、図形がはみ出ることなく最適の状態で作
業領域のウィンドウに表示できるようにすることであ
る。プロセス159でスケール設定された図形は表示手段1
54を介してCRT155の作業領域に適正な大きさで、かつ、
はみ出すことなく再表示される(プロセス160)。第30
図cがその再表示の画面例である。再表示するについて
は、前に表示されていた図形、即ち作業領域をはみ出し
ている図形を一旦消去した後に行われるのは言うまでも
ない。
この自動スケールの処理は常時行う必要はなく、一つ
の部品の接続、あるいは一つの図形の作図等一つの最小
単位の作図処理の終了の度毎に行えばよいものである。
従って、「部品接続EXIT」、「基本コマンドEXIT」およ
び第29図の設計手段メニューが選択されたときに自動ス
ケール処理が開始されるようにしておけばよい。
このように、本紙器設計システムでは図形の表示倍率
を自動的に算出し、常に図形全体を作業領域に表示する
ので、オペレータはいつも図形全体を正確に把握するこ
とができるものである。
(IV)割付 形状設計により所望の紙器形状が出来上がったら、次
に抜き型作成のためにその形状の割付を行わなければな
らない。
本紙器設計システムでは割付手段として対話式割付と
自動割付の2種類の割付を用意している。その理由は、
ほとんどの場合は自動割付で間に合うが、特殊な形状の
函についてはオペレータが割付を行った方がよいからで
ある。
以下それらについて説明する。
(IV−1)対話式割付 この対話式割付は、オペレータが紙器形状、その寸
法、使用する用紙、あるいは製造工程等を考慮して最も
効率よい割付を行うもので、第34図にブロック図を、第
35図にフローチャートを、第36図にその表示画面を示
す。
タブレットメニューあるいは画面表示メニューの選択
により対話式割付が開始される。第36図aがその画面で
ある。ここでオペレータは割付を行う函形状を呼び出す
ために、その函形状の登録コードを入力する(プロセス
177)。入力装置170から登録コードが入力されると、一
面形状呼び出し手段172は記憶装置175から当該登録コー
ドが付された函形状を呼び出して多面配置手段173にそ
のデータを送ると共に図示しない表示装置に表示する。
その画面を第36図bに示す。次に、オペレータはこの画
面の入力要求に従って工程種別を選択し、更に用紙寸法
を入力する。工程種別とは、第36図bの上段のメッセー
ジ領域に表示されているように、枝葉印刷をするのか、
巻取印刷して巻取打抜をするのか、または巻取印刷して
枝葉打抜をするのか、ということである。これらの入力
が終了すると画面は第36図cのように変わり、入力確認
のエコーが返ってくるので、オペレータは入力データを
確認することができる。この処理がプロセス178の割付
情報入力である。ここまでの処理が終了すると第36図d
の画面になり、配置パターンの入力が要求される。この
とき画面の作業領域には指定されたサイズの枝葉用紙が
表示されている。配置パターンとは、割付図面上に紙器
形状を配置するパターンであり、第37図に示されている
ような、経験的に知られている基本的な9種類の配置パ
ターンが予め記憶装置175に登録されている。図中
「▲」印は紙器形状の外接長方形の中心であり、x,yは
それぞれ横方向、縦方向の中心点間のピッチ、xi,yi
それぞれ横方向、縦方向のステップ、即ち中心点間のず
れの量である。なお、第37図では4形状で1組となされ
ているが、1単位の個数は紙器形状や使用する紙の幅に
よって変わるので、より多くの配置パターンを登録して
おいてもよい。
第36図dの画面でオペレータが配置パターンを入力す
ると(プロセス179)、配置パターン選択手段171は記憶
装置175から選択された配置パターンを呼び出して、そ
のデータを多面配置手段173に送る。配置パターンが入
力されると、画面は第36図eのようになり、オペレータ
は横、縦それぞれの割付丁数およびピッチ、ステップの
寸法を入力する(プロセス180)。これらのデータは入
力装置170から配置パターン選択手段171を介して多面配
置手段173に供給され、配置パターンが演算される。そ
の結果、第36図fのように配置パターンの中心点に函形
状が自動的に配置され、ピッチ等の寸法線と共に画面に
表示される(プロセス181)。なお、以上述べた画面表
示に付いても自動スケールが行われていることは明かで
あろう。
この配置パターンで不足している寸法線があれば作図
設計の寸法編集を使用してそれを入れ、必要な注釈を記
入して図面として仕上げる(プロセス182)。注釈の記
入に付いては、作図設計の注釈編集を使用できることは
勿論であるが、よく使用される注釈に付いては予め記憶
装置に登録しておき、必要な注釈を呼び出すようにして
もよい。割付図面としてはこれだけでもよいが、得意
先、品名、用紙サイズ、紙目、加工機等の情報をも記録
しておくのがよい。フロセス183はそのための処理であ
る。この処理が終了して割付図面が完成すると、この図
面の登録を行う(プロセス184)。図面の登録は、画面
表示メニューの「登録」を指定し、登録コードを入力す
ることにより行う。この処理は割付登録手段174の制御
の基に行われ、登録コードは割付図面と共に記憶装置17
5に格納される。登録が終了すると、割付登録手段174は
出力装置176に即時出力の指令を出す(プロセス185)。
それにより出力装置176は記憶装置175から描画データを
呼び出して割付図面と原寸割付図を出力する。割付図面
は例えば第38図に示すように、指定された丁数だけ配置
された函形状、寸法線、注釈、図面欄情報等が記載され
た図面であり、原寸割付図は函形状が原寸サイズで描か
れた図面で、製造現場において抜き型確認等に利用され
る。この場合の出力装置としてはラスタプロッタ、XYプ
ロッタ等が用いられる。
以上の説明では1個の函形状を割付たが、プロセス17
7で複数の函形状を指定することにより複数の函形状を
割付ることもできるものである。
(IV−2)自動割付 対話式割付では函形状の配置はオペレータが選択した
が、ここで述べる自動割付は、1個または複数個の函形
状が取り得る全ての配置パターンを規格用紙、特抄用紙
の全てに付いて算出し、算出した各々の割付についてシ
ミュレーションを行って最も経済的な割付を行うもので
ある。
以下、第39図のブロック図、第40図のフローチャート
を参照して自動割付について説明する。
プロセス199における自動割付前処理は自動割付に必
要なデータを準備する処理であり、函形状、函の寸法、
印刷部数、用紙、用紙斤量および印刷様式を入力する。
入力装置190からこれらのデータが入力されると、規格
用紙演算手段191はプロセス200の規格用紙割付を行い、
特抄用紙演算手段192はプロセス201の特抄用紙割付を行
う。規格用紙割付というのは、指定した用紙によって定
まる全ての用紙サイズに付いて、函形状によって定まる
割付パターン、及び割付ピッチ算出式から割付丁数を求
めることである。また、特抄用紙割付というのは規格用
紙について算出した割付丁数だけ函を配置したとき、そ
の配置した函が全て入る最小の用紙サイズを求めること
である。
規格用紙演算手段191における割付パターンおよび割
付ピッチの計算式は函形状毎に定められて予め記憶装置
197に格納されているが、直サックの場合は第41図に示
すようになっている。なお、図の割付ピッチ計算式の項
の文字式は第42図に示されるように定義され、また、ド
ブというのは函形状によって決まる値である。特抄用紙
演算手段192における特抄サイズを求める計算式は第43
図のようである。
これらの割付が終了すると、割付シミュレーション手
段193で割付のシミュレーションを行う。この割付シミ
ュレーションはプロセス199,200の処理の結果算出され
た用紙サイズ、割付丁数とプロセス199の前処理で入力
したデータから印刷の諸条件を求め、最も効率のよい割
付を求めるものであり、具体的には、第44図のような計
算を行い、次のような条件により最適割付を選択する。
条件1) 用紙サイズ全判のとき (印刷枚数)≧A1枚 用紙サイズ半裁のとき A2枚≧(印刷枚数)≧A3枚 用紙サイズ三、四裁のとき (印刷枚数)≦A4枚 A1〜A4は、それぞれ固有の値である。
ただし、上記の条件を満足しないものは最適用紙から
除かれる。
条件2) 用紙の種類がコートボール系のとき (用紙重量)≧A5 用紙の種類が特殊板紙のとき (用紙重量)≧A6 上記の条件を満足するものは、特抄から最適用紙を選
択する。なお、上の式でA5、A6は、固有の値である。
条件3) 条件1、条件2より選択された用紙の中から函一面当
りの面積が最小のものを最適用紙とする。
ただし、以上の条件を満たすものがない場合は最適用
紙は存在しないものとする。
プロセス202で割付シミュレーションが終了すると出
力装置198でプロセス203の出力処理が行われる。この出
力処理では、製造工程および営業見積り等で使用するた
めに出力項目一覧リストと割付図面の二つの出力が行わ
れる。出力項目一覧リストは用紙サイズ、割付丁数とシ
ミュレーションで得られた印刷諸条件のリスト一覧をし
たものであり、特殊板紙用紙を用いた場合の出力項目一
覧リストの例を第45図に示す。図中「*」印は何等かの
数字が記載されていることを意味し、「/」印はその上
の欄と同じ値であることを意味している。また、割付図
面は出力項目一覧リストの各項目について必要に応じて
出力するものである。なお、第39図の多面配置手段19
5、割付情報登録手段196、記憶装置197の機能は対話式
割付で述べたと同様である。
以上のようにして割付が自動的に行われるので、それ
だけオペレータの負担が減り、作業が効率的に行われる
ものである。
(V)入力案内 表示画面上に表示されるメッセージ等の入力案内に付
いてはこれまでも述べてきたが、ここで整理して説明す
ることにする。なお、文字、図形を表示するための回路
構成や表示画面を領域に分けるウィンドウ表示のための
回路構成は周知であるので説明は省略する。
入力案内のためのブロック図を第46図に、そのフロー
チャートを第47図に示す。
第48図に第13図gの画面を再掲し、この画面を例にと
って本紙器設計システムの入力案内を説明する。この画
面は、部品組合せによる設計においてフタの寸法値を入
力しているときの画面である。フタの寸法入力が開始さ
れると、紙器形状入力案内パターン発生部211は図示し
ない記憶装置からフタのパターンを呼び出して、入力案
内強調部213、入力データ解析部214、メッセージパター
ン出力部216を介して画面上に表示する(プロセス22
0)。それが第48図の作業領域に表示されているフタの
パターンである。次に入力案内メッセージ発生部212は
フタの寸法入力の場合のメッセージを記憶装置から呼び
出して、同様に画面上に表示する(プロセス221)。そ
れが第48図ではメッセージ領域に表示されている。右上
の領域には、その前の処理で選択された直サックパター
ンが表示され、その下の領域にはパラメータの一覧が表
示されている。また、下段の領域には寸法値の入力要求
のメッセージが表示されている。図面では判別できない
が、それぞれの表示は色分けされて表示されている。ど
の部分を何色にするかは任意であるが、例えば次のよう
にできる。
緑色…全切れ 白色…押罫、ミシン刃、半切刃 黄色…作業領域上の入力パラメータ、およびその寸法
線、入力要求メッセージ、パラメータ一覧の入力パラメ
ータ 赤色…現在入力が要求されているパラメータ、およびそ
の寸法線 青色…斤量により決定されるパラメータ オレンジ色…エコー なお、地の色は黒である。
従って、第48図では作業領域のパターンは、全切れが
緑、つめかけの間の押罫が白で表示され、そして今、パ
ラメータBが入力要求されているとするとBとその寸法
線が赤、それ以外のパラメータとその寸法線は黄で表示
されている。右上のメッセージ領域の直サックパターン
も同様で、全切れは緑、それ以外の線は白であるが、こ
の場合フタについての処理を行っているのでフタの部分
は赤で表示されている。パラメータ一覧においては、オ
ペレータが入力すべき五つのパラメータ、A,B,C,X,R1は
黄で表示されているが、斤量で決まるH1,H2は青で表示
されている。これは前にも述べたように、オペレータが
入力すべきパラメータではないが、斤量で決まる値が二
つあることをオペレータに知らせるために表示されてい
るものである。図では既にAとXは入力されており、こ
の入力された寸法値はオレンジで表示されている。これ
がエコーである。このことによりオペレータは入力を確
認できる。また、下段の入力要求のメッセージは黄で表
示されている。
さて、プロセス221が終了すると入力案内強調部213は
入力箇所の強調を行う(プロセス222)。これは上述し
たように黄色の表示を赤色表示に変えることによって行
う。プロセス223で入力が行われると、入力データ解析
部214は、記憶装置に格納されている誤りチェック式
(第5図の第13項目)により入力された寸法値の誤りチ
ェックを行い、誤りがあればエラーメッセージを出すな
どしてエラーの表示を行い、誤りがなければ入力エコー
発生部215にエコー発生の指令を与える。エコーが、入
力された値をオレンジ色でパラメータ一覧に表示するこ
とによって行われるのは上述したとおりである。これが
プロセス224の処理である。全てのパラメータについて
プロセス222,223,224の処理が終了するとプロセス226で
寸法値に従って作図を行い、一連の入力案内が終了す
る。
第48図あるいは他の表示画面の図から分かるように、
表示されるパラメータは、斤量によって決まる値を除き
オペレータが入力すべきパラメータだけである。前にも
述べたように、パラメータには形状によって決定される
ものや、入力されたパラメータから算出されるものがあ
るのであるが、これら全てのパラメータを表示するので
は見にくくなるだけであるし、実際オペレータはこれら
のパラメータを知る必要はないのである。ただ、オペレ
ータが知りたいときには表示できるようにしておくのが
よい。そのための構成としては、タブレットメニュー等
から全てのパラメータの表示を選択することによって、
記憶装置からそれらの値を呼び出し、画面上に表示する
ようにすればよい。
以上は部品組合せによる設計の場合の例であるが、基
本パターンによる設計、部品接続による設計についても
同様である。作図の基本コマンドにおける入力案内は第
19図に関して述べたように、入力すべきパラメータが全
て表示され、パラメータを入力する毎にエコーが返って
くるので、次に入力するパラメータが明確に認識できる
と共に、現在入力しているパラメータが全体の中でどの
ような位置にあるのかが確認できるようになされてい
る。
なお、図面をどのような領域に分けるか、表示の色を
どのようにするか、あるいはメッセージの言葉をどうす
るか、といったことは適宜選択できるものであって上に
述べた実施例に限られるものではない。
以上のように本紙器設計システムでは、入力案内メッ
セージや入力案内パターンの組合せを画面上に表示する
ので、オペレータに入力箇所を明示でき、従って、入力
ミスを減少させることができるものである。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、割
付作業を非常に簡単に行え、また、自動的に行えるの
で、作業効率を向上させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は紙器の名称を説明する図、第2図は紙器のパタ
ーンを説明する図、第3図は本発明に係る紙器設計シス
テムの1実施例の全体的な構成を示す図、第4図は全体
的なフローを示す図、第5図は紙器設計に必要なデータ
の例を示す図、第6図は基本パターンによる設計におけ
る機能ブロック図を示す図、第7図はそのフローチャー
トを示す図、第8図はそのときのグラフィックディスプ
レイにおける表示画面を示す図、第9図は直サックの設
計例を示す図、第10図は部品組合せによる設計を説明す
る図、第11図はこの設計手法における機能ブロックを示
す図、第12図はそのフローチャートを示す図、第13図は
そのときのグラフィックディスプレイにおける表示画面
を示す図、第14図は部品接続による設計における機能ブ
ロックを示す図、第15図はそのフローチャートを示す
図、第16図はそのときのグラフィックディスプレイにお
ける表示画面を示す図、第17図は部品接続時の図形の生
成を示す図、第18図は作図のための基本コマンドを示す
図、第19図は円作成時のメッセージの表示例を示す図、
第20図は図形の決定を説明する図、第21図は図形決定の
ブロック図、第22図はそのフローチャートを示す図、第
23図はそのときの表示画面を示す図、第24図は割り込み
処理のためのブロック図、第25図は割り込み処理全体の
フローチャートを示す図、第26図はタブレットメニュー
を示す図、第27図は割り込み処理で寸法編集を行う場合
のフローチャートを示す図、第28図はそのときの表示画
面の例を示す図、第29図は設計手法のメニューを示す
図、第30図は図形のはみ出しを説明する図、第31図は自
動スケールのためのブロック図、第32図は自動スケール
のフローチャートを示す図、第33図は外接長方形の算出
の仕方を示す図、第34図は対話式割付のブロック図、第
35図はそのフローチャートを示す図、第36図はその表示
画面を示す図、第37図は配置パターンを示す図、第38図
は割付図面の例を示す図、第39図は自動割付のブロック
図、第40図はそのフローチャートを示す図、第41図は規
格用紙割付における割付パターンと割付ピッチの計算式
を説明する図、第42図は割付ピッチ計算式中の文字式の
定義を説明する図、第43図は特抄用紙割付における特抄
サイズの計算式を示す図、第44図は割付シミュレーショ
ンにおける計算式を説明する図、第45図は出力項目一覧
リストの例を示す図である。第46図は入力案内のブロッ
ク図、第47図はそのフローチャートを示す図、第48図は
入力案内の画面例を示す図である。第49図はCADシステ
ムの基本構成を示す図である。 12…処理装置、13…カラースキャナ、14…タブレット、
15…グラフィックディスプレイ、16…XYプロッタ、17…
カッティングプロッタ、18…カラープリンタ、19…記憶
装置、24…情報抽出手段、25…紙器パターン選択手段、
26…紙器形状選択手段、27…必要情報抽出手段、28…情
報入力手段、29…固定情報設定手段、30…必要情報入力
手段、31…情報組合せ手段、32…演算装置、33…入力装
置、34…表示装置、35…記憶装置、36…出力装置、50…
情報抽出手段、51…紙器パターン選択手段、52…紙器形
状選択手段、53…必要部品抽出手段、54…必要情報抽出
手段、55…情報入力手段、56…部品接続情報設定手段、
57…固定情報設定手段、58…必要情報入力手段、59…情
報組合せ手段、60…演算装置、61…入力装置、62…表示
装置、63…記憶装置、64…出力装置、72…情報抽出手
段、73…紙器部品パターン選択手段、74…部品形状選択
手段、75…必要情報抽出手段、76…情報入力手段、77…
固定情報設定手段、78…必要情報入力手段、79…接続情
報入力手段、80…情報組合せ手段、81…演算装置、82…
入力装置、83…表示装置、84…記憶装置、85…出力装
置、101…タブレット入力手段、102…作図機能選択手
段、103…候補図形表示手段、104…作図機能手段、105
…最適図形検索手段、106…決定図形表示手段、120…タ
ブレット入力手段、121…作図機能選択手段、122…作図
機能手段、123…選択機能表示手段、124…結果表示手
段、125…割り込み処理選択手段、126…割り込み処理手
段、150…記憶装置、151…データ抽出手段、152…外接
長方形演算手段、153…画面設定演算手段、154…表示手
段、155…CRT、170…入力装置、171…配置パターン選択
手段、172…一面形状呼出し手段、173…多面配置手段、
174…割付登録手段、175…記憶装置、176…出力装置、1
90…入力装置、191…規格用紙演算手段、192…特抄用紙
演算手段、193…割付シミュレーション手段、194…配置
パターン選択手段、195…多面配置手段、196…割付情報
登録手段、197…記憶装置、198…出力装置、210…入力
部、211…紙器形状入力案内パターン発生部、212…入力
案内メッセージ発生部、213…入力案内強調部、214…入
力データ解析部、215…入力エコー発生部、216…メッセ
ージパターン出力部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−61305(JP,A) プレス技術、第17巻 第12号 18−22 頁 村上碩哉ほか「コンピュータによる ブランクレイアウトの自動決定」

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設計された函形状と紙器の函形状の配置パ
    ターンとを格納する記憶装置と、 函形状の選択入力、配置パターンの選択入力、割付を行
    う用紙寸法等の割付情報の入力、割付丁数、当該函形状
    の横方向、縦方向の中心点間のピッチ、当該函形状の横
    方向、縦方向の中心点間のずれ量等を入力するための入
    力手段と、 入力手段で入力された函形状の選択入力、配置パターン
    の選択入力、割付を行う用紙寸法等の割付情報の入力、
    割付丁数、当該函形状の横方向、縦方向の中心点間のピ
    ッチ、当該函形状の横方向、縦方向の中心点間のずれ量
    に基づいて当該函形状を多面配置する多面配置手段と を備えることを特徴とする紙器設計システム。
  2. 【請求項2】指定された用紙により定まる用紙サイズ全
    てについて面付数を求める規格用紙演算手段と、前記規
    格用紙演算手段で算出した面付数だけ図形を再配置した
    とき、その配置した図形が全て入る最小の用紙サイズを
    求める特抄用紙演算手段と、前記規格用紙演算手段で算
    出された面付数および前記特抄用紙演算手段で算出され
    た用紙サイズ、入力された印刷条件から最も効率のよい
    割付パターンを求める割付シミュレーション手段と、前
    記割付シミュレーション手段で得られた結果を出力する
    出力手段とを備えたことを特徴とする紙器設計システ
    ム。
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プレス技術、第17巻 第12号 18−22頁 村上碩哉ほか「コンピュータによるブランクレイアウトの自動決定」

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