JP2745383B2 - 背上げ可能なベッド - Google Patents

背上げ可能なベッド

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JP2745383B2
JP2745383B2 JP6097838A JP9783894A JP2745383B2 JP 2745383 B2 JP2745383 B2 JP 2745383B2 JP 6097838 A JP6097838 A JP 6097838A JP 9783894 A JP9783894 A JP 9783894A JP 2745383 B2 JP2745383 B2 JP 2745383B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】この発明は、背上げ可能なベッド
に関するものである。
【従来の技術】従来の背上げ可能なベッドは、起立状態
になる背受支持枠は平面状に設けられており、背上げに
際してはこの背受支持枠上に載置されている枕や小物等
が落下しないように、その都度取り除かなければならな
いといった煩わしい行為を強いられていた。
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、ベッドの前端部近辺に置かれてある枕や
小物等が背上げに際しても落下しないようにすることを
課題としている。
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、起立回動自在に設けられた背受支持枠
21bの先端部に頭部支持枠21cを屈曲自在に連結
し、前記背受支持枠21bの起立回動に際して、頭部支
持枠21cと背受支持枠21bとが一平面をなして回動
する状態と、頭部支持枠21cを水平状に姿勢保持して
回動する状態とに切り替え可能な姿勢切り替え手段30
を設けたことを特徴とする背上げ可能なベッドとした。
また、前記姿勢切り替え手段30は、頭部支持枠21c
の下部側に突設した突出アーム27にロッド28の端部
を連結し、該ロッド28の他端部をベッドフレーム側に
設けられたブラケット22aと背受支持枠21b側に設
けられたブラケット29に適宜差し替え可能に構成した
ことを特徴とする背上げ可能なベッドとした。
【作用】背上げの際、ロッドを背受支持枠側のブラケッ
トに連結させておくと、頭部支持枠は背受支持枠と一平
面をなす状態で固定され、従来の背上げ可能なベッドと
同様に一平面が起立回動する。また、ロッドをベッドフ
レーム側のブラケットに連結させると平行リンクが構成
され、頭部支持枠は常に水平状態に保持されるから、こ
の頭部支持枠上に載置された枕や小物等が落下すること
はない。
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき詳細
に説明する。1は寝台の固定フレームで、前後の脚2、
3によって支えられ、側面からみると前後方向の中央部
が下方へ窪み、平面からみると左右側フレーム1a、1
bを適宜繋ぎフレーム1cで連結している。4、5は夫
々前後の衝立を示す。6は寝台の回動フレームで、前記
固定フレーム1の前後中間部である窪み部分に位置する
繋ぎフレーム1cに固着の下固定リング7aとこれに一
体に固着の上固定リング7bとの上下間の隙間に回動板
8をベアリングで上下から受けて回動自在に設け、この
回動板8に固着ならしめている。そして、この回動フレ
ーム6も左右側の前後方向に向かうサイドフレーム6
a、6bとタイフレーム6cと前記回動板8に連結する
ためのタイフレーム6c、6cを連結した取付フレーム
6d等から構成されている。次に、上記回動フレーム6
の回動作動機構を説明する。先ず、9a、9bは固定カ
ムで、前記上固定リング7b上面の左右側に突出した状
態で固着され、これには後方から前方に向かい中央寄り
に変位するカム溝(イ)、(ロ)が設けられている。一
方、回動フレーム6には、該フレーム6に一体に固着の
平面視が長方形からなる伝動部取付枠16を設け、この
枠16にモーター10がその駆動出力軸10aの方向が
前後に向かうように取り付けられ、この軸10aにショ
ック抜きを兼用した摩擦伝動継手11を介して螺子軸1
2を前後方向に連結し、この螺子軸12は、前記伝動部
取付枠16に回転自在に軸受けさせている。13は螺子
筒で、前記螺子軸12に螺合され、その回り止め機構と
して該螺子筒13側から左右側に軸14、15を設けて
これに前記枠16の左右枠部16a、16b上に接当し
て転動するローラー17、17…を取り付けている。1
8はカムピン19を挿脱できる孔18a、18bを左右
側に有する横枠で、この横枠18の左右一方の孔18a
あるいは18bにピン19を差し込んで、前記モーター
10を回転し螺子筒13を前進させるとこのピン19の
下端が前記カム体9aあるいは9bのカム溝(イ)又は
(ロ)に嵌合してモーター10と一体で伝動部取付枠1
6を介し回動フレーム6を左側あるいは右側に回動する
ように構成されている。また、モーター10を逆転させ
て螺子筒13を後進させるとピン19がカム溝(イ)あ
るいは(ロ)から後方へ抜け出るときのカム作用で回動
フレーム6が前記とは逆回動して復帰するように構成さ
れている。尚、カム溝(イ)、(ロ)の変位角度と長さ
によって回動フレーム6の回動角度が変更するが、この
発明では略々90度回動して前記摩擦伝動継手11が働
きストップするようになっている。そして、この回動フ
レーム6に大腿部から上の上半身を受ける前側寝台部2
0aを支持する前側寝台支持枠21は、前記回動フレー
ム6から逆U字状に突起させた突起枠22に腰受支持枠
21aと背受支持枠21bとをピン23で夫々枢着させ
るブラケット24、25を設け、これらの支持枠21
a、21bの基部側を回動自在に枢着し、回動先端側を
当該回動フレーム6で略々水平状態となるように適宜支
持するようになっている。また、前記背受支持枠21b
の先端側にはこの枠21bにピン26で回動自在に枢着
する頭部支持枠21cが取り付けられると共に、この頭
部支持枠21cの下部側に突設された突出アーム27の
先端部と前記突起枠22に設けられたブラケット22a
とをロッド28で連結して、該背受支持枠21bを上方
へ回動する場合に頭部支持枠21cのみが水平状態の姿
勢を保持するように構成している。尚、前記ロッド28
の基部を背受支持枠21bに固着のブラケット29に連
結しておくと、頭部支持枠21cの水平回動にならない
で当該背受支持枠21bと一体状で回動するようにな
る。このように、背受支持枠21bと頭部支持枠21c
との間には、ロッド28の取り付けを変更することによ
り頭部支持枠21cの保持姿勢を変更できる姿勢切り替
え手段30が構成されている。また、前記回動フレーム
6の四隅には手摺31を挿脱できる筒体32…が設けら
れている。この手摺31は前記筒体32に上部から挿通
されて固定される門型状の固定手摺部31aと、その後
端上部一体のボス部31cを介して回動自在に前後方向
に挿通され、螺子33と挿通軸34に刻設された抜止溝
34aとで取り付けられる回動手摺部31bとからな
り、この回動手摺部31bは、パイプで略々楕円状のル
ープに形成され、前記ボス部31cと挿通軸34側端面
部の回動手摺部31b部分に設けられた回動ストッパー
片31dと34bとで該回動手摺部31bが下方に垂れ
下がる状態と内方側のやや下方に傾斜してストップされ
る状態とに切り替えられるように構成されている。34
cはストッパー部に被せられる筒であり、安全用のカバ
ーである。前記前側寝台部20aは、通常の屈曲自在な
ベッド用のマットで、前記回動フレーム6の上部に前述
の通り設けられた前側寝台支持枠21の上面に敷設さ
れ、この寝台部20aの後端側は、前記回動フレーム6
の回動中心を芯に描かれる円弧状に形成されている。後
側寝台部20bは、前記固定フレーム1の後側上面に敷
設されていて、その前端面は前記回動フレーム6の回動
中心を芯にした円弧面に形成され、この平面視が凹状の
寝台20bの左右両端側突起部分(ハ)、(ニ)を他の
部分に対して両端先端側ほど低くなるように傾斜させて
いる。次に、前記回動フレーム6に突起枠22を介して
回動可能に取り付けられた腰受支持枠21aと背受支持
枠21bとの回動作動機構について説明する。これらの
各支持枠21aと21bにはその下面側にブラケット3
5、36を夫々介してカムローラー37、38が横方向
の軸を介して転動自在に取り付けられている。また、前
記螺子筒13に一体の横枠18の右端側部には前記カム
ローラー37に接当するカム体39を、螺子筒13の左
側には前記カムローラー38に接当するカム体40を固
着してあり、モーター10で螺子軸12を回転して螺子
筒13を前進すると、カム体40の前端立設面でカムロ
ーラー38が押されて背受支持枠21bが次第に後方側
へ回動すると共に、略々同時にカム体39でカムローラ
ー37を次第に掬い上げて腰受支持枠21aの後方側を
やや上方に回動する。そして、第19図で示した状態に
なる少し前に、前記横枠18の片側の孔18aあるいは
18bに挿通しておいたカムピン19がそのピン19側
に位置する固定カム9aあるいは9bのカム溝(イ)あ
るいは(ロ)に嵌入し、その後、螺子筒13が前進しカ
ム溝の偏向部分にピン19がさしかかると回動フレーム
6が左あるいは右側へ回動し始める。そして、概ね45
度回動した時点になると背受支持枠21bがやや傾斜が
緩くなるように倒れながら同時に腰受支持枠21aが次
第に急傾斜になりながら回動フレーム6は更に回動す
る。その後に回動フレーム6が略々90度近く回動する
最終回動姿勢になると背受支持枠21b側は垂直状態に
なり腰受支持枠21aが水平状態に戻る。このように、
各カムとピンあるいはカムローラーとの位置及びカム体
の形状を設定してある。尚、前記モーター10は、寝台
上の身体障害者あるいは老人又は介護人が操作するよう
にそのスイッチボックス41がコードで自由に何の位置
でも操作可能に設けてあり、スイッチの切り替えで該モ
ーター10を正、逆転が自由にでき、螺子軸12の回転
方向を替えて螺子筒13を前進あるいは後進させ得るよ
うに構成されている。42は前記前側寝台部20aの凸
状円弧端面と後側寝台部20bの凹状円弧端面との間の
一方の端面あるいは両方の端面に設けて両者の回動を円
滑にした皮革あるいは合成ゴム等の摺動部材を示す。次
に、上例の作用について詳述する。この寝台の上に身体
の不自由な障害者や老人が前側寝台部20a側に腰から
上半身を、後側寝台部20bに脚部を受ける状態で上向
き状態で寝させる。この寝たままの姿勢から上半身を起
こす食事をとる姿勢あるいは右側(上向きに寝ている人
を対象にすると左手側)の床面43側へ降りる姿勢ある
いは右側の介護人に背負われたり、抱き上げられたりす
る姿勢になりたい場合には、予め、カムピン19を横枠
18の左側孔18aに第6図及び第7図の通り挿通させ
ておき、モーター10で螺子軸12を左回転させ、螺子
筒13を前進させる。すると、先ず最初に腰受支持枠2
1a側にブラケット35を介して取り付けられたカムロ
ーラー37がカム体39で掬い上げられると共に、背受
支持枠21b側にブラケット36を介して取り付けられ
たカムローラー38がカム体40の前面に当接して第1
7図から第19図までの作動行程で示した通り各支持枠
21aと21bが回動作動され、第22図及び第23図
で示した食事をしたり読書をしたりする上半身を起こす
姿勢になる。尚、この姿勢にするだけであれば、前記の
カムピン19を孔18aあるいは18bに挿通させてお
く必要はない。次に、この状態から更にモーター10を
回転させて螺子筒13を前進させると、カムピン19が
寝台の固定フレーム1側に設けられている左側の固定カ
ム9aのカム溝(イ)内の変位部分に当接して第14図
の状態から第15図の状態を経て第16図で示した通り
該モーター10が取り付けられている枠16とこの枠1
6に一体の回動フレーム6が固定フレーム1に対して右
側(矢印ホ側)へ第13図から第16図で示した状態ま
で回動する。そしてこの回動途中の第15図の状態にな
る時点で前記カムローラー37、38とカム体39、4
0との関係位置は第19図の状態にあり、更に螺子筒1
3を前進させると、回動フレーム6側と一体のモーター
10を含む駆動側は第15図から第16図の状態に略々
45度回動して最初の状態から約90度回動する。そし
て、この最後の約45度回動する時点で、カムローラー
37、38とカム体39、40との関係位置は第19図
の状態から第21図で示した状態にまで作動して背受支
持枠21b側が一端後方へやや回動すると同時に腰受支
持枠21a側がやや後方が高くなり、その後に背受支持
枠21b側が再び起立して同時に腰受支持枠21a側が
水平状態になる。即ち、寝ている人は最終的に第23図
の状態を経て第24図の姿勢になる。尚、この第24図
の姿勢から元の寝台が前後方向になるように戻すには、
モーター10を右回転(前記と逆回転)させると、前記
とは全く逆の作動をして元の寝たままの姿勢にさせるこ
とができる。また、更に、回動フレーム6を逆転して降
り立つ側を反対にするには、カムピン19を他方の孔1
8bに突っ込んで右側の固定カム9bのカム溝(ロ)に
嵌合させるとよい。然るに、前側寝台部20aが第23
図から第24図に到る作動行程で腰受支持枠21aと背
受支持枠21bとが前述の通り第19図から第21図に
示した状態に作動されるから、寝台上の人は腰受支持枠
21aの先端側で支持される寝台上の腰に近い大腿部を
やや上方へ振り上げて足元側が固定側の後側寝台部20
b上で全体的に擦られながら回動するのを防止すると共
に、回動方向と反対側の足が固定側である後側寝台部2
0bにひっかかって足を捻るのを防止する。また、この
とき、腰受支持枠21aのみを振り上げると寝台上の人
が過度に折り曲げられて苦しくなるから、背受支持枠2
1bがやや後方側に倒れてその後に腰受支持枠21aが
水平状に戻ると同時に再び直立するようにしているので
ある。したがって、第23図の姿勢に寝ている人の背中
を起立させて、最終的には、第24図のように寝台の横
側に向きを変えて足先を床面に降ろすことができる。そ
して、この第24図の姿勢で床面に降り立つには、手摺
31の後端側の回動手摺部31bを第12図のように操
作して寝台の内側へ上方から回動してストッパーを掛け
て設定するとこの回動手摺部31bが立ち上がろうとす
る人の左右側方に近づくからこの回動手摺部31bを握
って手の力で身体を寝台から離れる方向へずらしながら
楽に立ち上がれるのである。また、ロッド28の端部を
突起枠22のブラケット22aに連結させておくと、頭
部支持枠21cの水平状態が保持されるので、第23図
及び第24図に示すように、背受支持枠21bを起立回
動させても頭部支持枠21c上の枕44は定位置にあり
落下しない。
【発明の効果】以上に説明したように、この発明による
と、背受支持枠の先端側に頭部支持枠を屈曲自在に連結
し、この背受支持枠の起立回動の際に、頭部支持枠が水
平状態に保持される状態と、背受支持枠に一体に同一平
面をなす状態とに切り替え可能な姿勢切り替え手段を構
成したから、後者の場合は従来の背上げ可能なベッドと
同様に使用でき、前者のように切り替えると背上げ時に
おいても使用者の頭部近辺に置かれてある枕や小物等が
落下することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の側面図
【図2】その平面図
【図3】回動フレーム部分の側面図
【図4】その側面図
【図5】その平面図
【図6】回動フレームを作動する作動機構の要部の側面
【図7】その平面図
【図8】姿勢切り替え手段の作用説明図
【図9】姿勢切り替え手段の作用説明図
【図10】手摺の側面図
【図11】手摺の回動機構部を示した側面図
【図12】手摺の回動を示す要部の正面図
【図13】回動フレームの作動機構の回動行程図を示し
た平面図
【図14】回動フレームの作動機構の回動行程図を示し
た平面図
【図15】回動フレームの作動機構の回動行程図を示し
た平面図
【図16】回動フレームの作動機構の回動行程図を示し
た平面図
【図17】前側寝台部の屈折作動の作用と行程とを示し
た要部の側面図
【図18】前側寝台部の屈折作動の作用と行程とを示し
た要部の側面図
【図19】前側寝台部の屈折作動の作用と行程とを示し
た要部の側面図
【図20】前側寝台部の屈折作動の作用と行程とを示し
た要部の側面図
【図21】前側寝台部の屈折作動の作用と行程とを示し
た要部の側面図
【図22】全体の姿勢変更状態の側面図
【図23】寝台上の人の姿勢が食事をとる姿勢あるいは
回動開始時点を示した側面図
【図24】回動フレームが回動を完了して人が床面に降
り立つ状態の側面図
【符号の説明】
1 固定フレーム 6 回動フレーム 21b 背受支持枠 21c 頭部支持枠 22a ブラケット 27 突出アーム 28 ロッド 29 ブラケット 30 姿勢切り替え手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起立回動自在に設けられた背受支持枠2
    1bの先端部に頭部支持枠21cを屈曲自在に連結し、
    前記背受支持枠21bの起立回動に際して、頭部支持枠
    21cと背受支持枠21bとが一平面をなして回動する
    状態と、頭部支持枠21cを水平状に姿勢保持し回動す
    る状態とに切り替え可能な姿勢切り替え手段30を設け
    たことを特徴とする背上げ可能なベッド。
  2. 【請求項2】 姿勢切り替え手段30は、頭部支持枠2
    1cの下部側に突設した突出アーム27にロッド28の
    端部を連結し、該ロッド28の他端部をベッドフレーム
    側に設けられたブラケット22aと背受支持枠21b側
    に設けられたブラケット29に適宜差し替え可能に構成
    したことを特徴とする請求項1記載の背上げ可能なベッ
    ド。
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