JP2745258B2 - マイクロフィルムおよびマイクロフィルムカメラ - Google Patents

マイクロフィルムおよびマイクロフィルムカメラ

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JP2745258B2 JP4027523A JP2752392A JP2745258B2 JP 2745258 B2 JP2745258 B2 JP 2745258B2 JP 4027523 A JP4027523 A JP 4027523A JP 2752392 A JP2752392 A JP 2752392A JP 2745258 B2 JP2745258 B2 JP 2745258B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続的に搬送される原
稿を撮影したマイクロフィルムと、このマイクロフィル
ムの生産に用いるマイクロフィルムカメラに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術および発明の技術的背景】原稿を連続的に
搬送しながら撮影するマイクロフィルムカメラの1種と
してロータリーカメラがある。これは原稿とフィルムと
を互いに反対方向に移動させ、狭いスリットを通して原
稿の一端から順次連続的に撮影して行くもので、スリッ
ト露光方式と呼ばれるものである。
【0003】ここに原稿は高速で連続的に一定速で送ら
れるが、原稿の折目や傷などにより原稿の送りが不揃い
になったり搬送経路内に詰まっていわゆるジャムが発生
することがある。また2枚以上の原稿が重なったまま送
られる重送が発生することもある。このようにジャムや
重送などの搬送不良が発生すると、この部分の原稿が正
しく撮影できないという問題が生じる。
【0004】またこのように撮影不良のコマが含まれた
マイクロフィルムをリーダにより自動検索する場合に
は、この撮影不良のコマを判別して正しく撮影されたコ
マを容易に検索できるようにするのが望ましい。
【0005】
【発明の目的】本発明はこのような事情に鑑みなされた
ものであり、搬送不良による撮影不良のコマが含まれて
いた場合に、リーダで自動検索する際にこのコマを容易
に識別でき、正しく撮影されたコマを容易に読出せるよ
うにしたマイクロフィルムを提供することを第1の目的
とする。またこのマイクロフィルムの生産すなわち撮影
に用いるカメラを提供することを第2の目的とする。
【0006】
【発明の構成】本発明によれば第1の目的は、原稿の搬
送不良による撮影不良のコマに正常に撮影されたコマと
識別するためのマークが、この撮影不良のコマとフィル
ム長さ方向に重ねてかつマイクロフィルムリーダで自動
検索可能に書込まれると共に、前記撮影不良のコマが、
再撮影により他の領域に写し込まれ、この再撮影された
コマに検索用マークが付されていることを特徴とするマ
イクロフィルムにより達成される。
【0007】また第2の目的は、連続的に送られる原稿
スリット露光方式によりフィルムに写し込むマイクロ
フィルムカメラにおいて、前記原稿の搬送手段と、搬送
中の原稿の画像をフィルムに写し込む撮影光学系と、原
稿の搬送不良を検出する搬送不良検出手段と、前記搬送
不良による撮影不良のコマを所定の位置に再度写し込む
制御手段と、前記撮影光学系が原稿の画像をフィルムに
写し込む位置よりフィルム送り方向下流側に設けられ
記撮影不良のコマに正常に撮影されたコマから識別する
ためのマークを前記撮影不良のコマとフィルム長さ方向
に重ねてかつマイクロフィルムリーダで自動検索可能
付すマーク書込み手段とを備えることを特徴とするマイ
クロフィルムカメラにより達成される。
【0008】
【実施例】図1は本発明の一実施例の概念図、図2は実
際の光学系を示す斜視図、図3は原稿搬送手段を示す側
面図、図4はフィルムのマーク写し込みの例を示す図、
図5と図6はそれぞれ異なる動作例の流れ図である。
【0009】まず図2、3に基づき原稿搬送手段の概要
を説明する。図3で符号10はオートフィーダであり、
投入口12に手形などの原稿14が重ねて投入され、そ
の一番上の原稿14の上面には正転ローラ16が接触す
る一方、これに対向する逆転ローラ18がこの原稿14
の下面に接触する。そして重ねた原稿14を上から順に
1枚づつ撮影部へ送り込むものである。20は適宜数の
ローラに巻き掛けられた搬送ベルトであり、このベルト
20の上面にはローラユニット22が押圧され、両者の
間に前記オートフィーダ10から送られてくる原稿14
が挟まれて送られる。
【0010】原稿14はここで上向きに方向転換され、
適宜の搬送ローラにより撮影ガラス24、24間を通っ
て上昇する。そして原稿14は排出ローラ26とこれに
押圧されたベルト28との間に挟まれてスタッカ30に
排出される。原稿14は撮影された順にこのスタッカ3
0にたまる。
【0011】ここに原稿14は撮影ガラス24、24間
を通過中に撮影される一方、ここに入る原稿14の前端
と後端とが原稿検出センサ32により検出される。すな
わち原稿14の通路を挟んでLEDなどの発光素子33
がセンサ32と対向するように配置され、センサ32は
この光を原稿14が断続することにより原稿14の通過
を検出するものである。
【0012】原稿14は撮影ガラス24、24を通る際
にその両面が同時に後記のフィルム34に撮影される。
すなわち第2図に示すように、原稿14は両撮影ガラス
24、24の外側に整列された複数の露光ランプ36、
36により照明され、この原稿14の表・裏両面の像は
それぞれミラー38a、b、40、42、44によって
撮影レンズ46に導かれ、このレンズ46の下方に位置
するフィルム34に結像する。ここにフィルム34に結
像する表・裏の像はスリット48によって原稿14の送
り方向に直交する方向に長い線状の像となる。50は撮
影レンズ46の上方に位置するシャッタであり、撮影光
の通過を断続する。
【0013】次にレンズ46の下方において定速で走行
するフィルム34の送り経路を第1図に基づいて説明す
る。この図で52はフィルム34の供給側スプールであ
り、このスプール52から供給されるフィルム34はガ
イドローラ54、撮影ローラ56、ガイドローラ58な
どを介して巻取側スプール60に巻取られる。ここに撮
影ローラ56はガイドローラ54、58よりも高い位置
にあり、フィルム34はこの撮影ローラ56の上側の半
周面に密着して走行する。
【0014】なお前記撮影レンズ46はこの撮影ローラ
56の上方に位置し縮小投影画像をこの撮影ローラ56
上のフィルム34に結像する。またガイドローラ58は
モータで原稿搬送速度の撮影縮率比に応じた一定速度で
回転され、フィルム34の送り速度を決定する。
【0015】62はマーク書込み手段としてのラインL
EDであり、微小な発光ダイオードを一列に並べたもの
である。このラインLED62は前記撮影ローラ56の
側方すなわちフィルム34の送り方向下流側に位置し、
この撮影ローラ54にフィルム34が密着する範囲すな
わち撮影ローラ54の上側の半周面の範囲内において、
フィルム34の幅方向に一次元の画像を結像する。
【0016】このラインLED62の各画素を構成する
各LEDは、フィルム34の送り速度に同期して制御手
段64(図1)により選択的に点滅され、フィルム34
上に所定のデータを写し込む。この制御手段64は、C
PU66、ROM68、RAM70、入力インターフェ
ース(IF)72、出力インターフェース74を備え
る。
【0017】フィルム34の送り速度は前記ガイドロー
ラ58に取付けられたエンコーダ76により検出され、
その出力が入力インターフェース72を介してCPU6
6に読み込まれ、必要に応じてRAM70にメモリされ
る。またフィルム34に写し込むべきデータはキーボー
ド78と、後記するジャム検出手段66A、重送検出手
段66Bなどから入力される。
【0018】CPU66はROM68にメモリされた所
定の動作プログラムに従い、ラインLED62の各画素
を選択的に発光させる信号を出力インターフェース74
を介して出力する。この出力に基づいて駆動回路80は
各画素を選択的に発光させ、フィルム34の所定位置に
所定のデータを写し込む。
【0019】この写し込むデータは各コマの識別用のブ
リップと、ジャムや重送により撮影が不良になったコ
マを識別するためのマークである。これらの他に日
付、原稿の種類等を写し込んでもよい。
【0020】次にジャムを示すマーク(ジャムマーク)
の写し込みについて説明する。原稿14がその搬送路に
詰まると、前記原稿センサ32の出力が変化しなくな
る。図1のCPU66はジャム検出手段66Aの機能を
持ち、この手段66Aはこのセンサ32の出力信号の変
化時間を監視し、その変化時間間隔が一定以上に長くな
ると原稿14の詰まりすなわちジャムであると判断す
る。
【0021】またこのCPU66は、原稿14の重送を
検出する重送検出手段66Bの機能も持つ。この重送は
例えば前記原稿センサ32の入射光量、すなわち原稿1
4の透過光量の変化から検出できる。すなわち重送時に
は透過光量が減るからである。
【0022】制御手段64は、ジャム検出手段66Aや
重送検出手段66Bがジャムや重送を検出すると、撮影
不良を示すマークM(M〜M)をこの撮影不良のコ
マAとフィルム長さ方向に重なるようにフィルム34に
写し込む(図4)。
【0023】このマークMは例えば図4(A)に示すよ
うに、撮影不良のコマのブリップBを連続させたマー
クMとすることができる。また図4(B)に示すよう
に撮影不良が発生した位置の先頭に付したマークM
後端に付したマークMであってもよい。これらマーク
、Mはフィルム34を横断する幅広の帯としたも
のである。さらに図4(C)に示すように撮影不良のコ
に太線により付した×印のマークMであってもよ
い。
【0024】これらのマークM〜Mは、リーダによ
る検索時にセンサによる検出が可能で従って自動検索が
可能なものであり、検索者の目視によっても確認がし易
い形状として手動検索にも使えるようにするのが望まし
い。またフィルム34を逆方向に送って検索する時にも
リーダのセンサが識別し易いように撮影不良のコマの
ィルム長さ方向の全範囲あるいは前端および後端の両方
に付しておくのが望ましい。
【0025】
【動作例1】次に図5に基づいて動作例を説明する。こ
の実施例は撮影不良を検出する度に撮影を一度停止し
て、この撮影不良となった原稿を再度投入して撮影する
ものである。
【0026】まず適宜数にまとめた原稿14を投入口1
2に投入する(図5、ステップ100)。すると原稿1
4は1枚づつ搬送手段に送られ(ステップ102)、撮
影される(ステップ104)。1枚の撮影が終ると全て
の原稿14の撮影が済んだか否かが判別され(ステップ
106)、済んでなければジャム・重送による搬送不良
が発生したか否かを判別する(ステップ108)。搬送
不良が無ければ次の原稿を搬送し(ステップ102)、
撮影し(ステップ104)、最後の原稿14の撮影が済
めば終了となる(ステップ106、YES)。
【0027】搬送不良による撮影不良があれば(ステッ
プ108、YES)、この撮影不良のコマAのフィルム
長さ方向に重ねてマークMをフィルム34に書込み(ス
テップ110)、撮影を一時停止して(ステップ11
2)この撮影不良となった原稿14を排出する(ステッ
プ114)。操作者は投入口12に残っている原稿の先
頭にこの排出された原稿14を挿入して撮影を再開させ
る(ステップ116)。この結果図4(A)に示すよう
に撮影不良となったコマAに続いて同一の原稿14に対
して正しく撮影されたコマブリップBと共に写し込
まれる。
【0028】この実施例によれば、撮影不良があるとそ
の次に同一原稿に対する正しく撮影されたコマが来るの
で、人手によって検索する時に検索し易くなる特徴が
ある。
【0029】
【動作例2】次に図6に基づいて他の示す動作例を説明
する。この実施例は、撮影不良のコマをフィルムの最後
や原稿の1グループの最後などの所定領域にまとめて写
し込むものである。
【0030】まずN枚の原稿14を投入すれば(ステッ
プ100)、原稿14は1枚づつ搬送され(ステップ1
02)、撮影されるが(ステップ104)、撮影不良の
原稿14の再撮影が終っていなければ(ステップ12
0)、最初に投入されたN枚の原稿14の撮影が済んだ
か否かを判別する(ステップ122)。N枚の撮影が済
んでいなければ、搬送不良の有無を判別し(ステップ1
24)、搬送不良が無ければステップ102に戻り次の
原稿14の撮影を繰り返す。
【0031】搬送不良があると(ステップ124、YE
S)、対応するコマにフィルムの長さ方向に重ねてマー
クMを付し(ステップ126)、この原稿14を別途設
けた排出口に順番に排出する(ステップ128)。そし
て次の原稿14の撮影に戻る(ステップ102、10
4)。N枚の投入原稿14の撮影が済むと(ステップ1
22、YES)、撮影不良の原稿だけがその順番を維持
したまま、再び投入口12に投入される(ステップ13
0)。この結果再投入された原稿は図4(B)に示すコ
のように、フィルム34の最後あるいは投入された
N枚からなる1組の原稿群の最後にまとめて写し込ま
れ、再投入されたものであることを示す上ブリップマー
クbを、通常のブリップBと共に付す。
【0032】なおこの実施例の場合には、図4(B)に
示す撮影不良のコマAに付すマークMとして、再撮影さ
れていることを示すバーコードMを用い、このバーコ
ードMと同一またはMが示す数+1などのバーコー
ドを再撮影したコマに付しておくことができる。このよ
うにした場合にはリーダにより自動検索する際にこのマ
ークMを読取って正常に撮影されたコマBを速やかに
読出すことが可能になる。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明は以上のように、撮影不
良のコマにそのフィルム長さ方向に重ねてかつリーダに
より自動検索可能となるように、正常に撮影されたコマ
から識別するためのマークを付し、撮影不良の原稿を他
の領域に再度撮影し、この再撮影したコマに検索用マー
クを付したものであるから、リーダで自動検索する際に
撮影不良のコマであることを容易に確認できると共に、
再撮影したコマに付した検索用マークを用いて他の位置
撮影された正しいコマから正しい画像を読取ること
が可能になる。
【0034】ここに再撮影したコマは撮影不良のコマの
次とすることができ、この場合には人手による検索時に
便利である(請求項2)。またフィルムの最後や1組
の原稿群の最後に再撮影したコマを検索用マークと共に
写し込んでもよい(請求項3)。また請求項4の発明に
よれば、このマイクロフィルムの撮影に用いるカメラが
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概念図
【図2】実際の光学系を示す斜視図
【図3】原稿搬送手段を示す側面図
【図4】フィルムのマーク写し込みの例を示す図
【図5】動作例の流れ図
【図6】動作例の流れ図
【符号の説明】
14 原稿 34 マイクロフィルム 62 マーク書込み手段としてのLEDアレイ 64 制御手段 66 CPU 66A 搬送不良検出手段としてのジャム検出手段 66B 搬送不良検出手段としての重送検出手段A 撮影不良のコマ B、b 検索用マークとしてのブリップ C 再撮影されたコマ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿の搬送不良による撮影不良のコマに
    正常に撮影されたコマと識別するためのマークが、この
    撮影不良のコマとフィルム長さ方向に重ねてかつマイク
    ロフィルムリーダで自動検索可能に書込まれると共に、
    前記撮影不良のコマが、再撮影により他の領域に写し込
    まれ、この再撮影されたコマに検索用マークが付され
    いることを特徴とするマイクロフィルム。
  2. 【請求項2】 撮影不良のコマは、正規の位置の次に続
    いて検索用マークと共に写し込まれている請求項1のマ
    イクロフィルム。
  3. 【請求項3】 撮影不良の全てのコマは検索用マークと
    共に所定の領域にまとめて写し込まれている請求項1の
    マイクロフィルム。
  4. 【請求項4】 連続的に送られる原稿をスリット露光方
    式によりフィルムに写し込むマイクロフィルムカメラに
    おいて、前記原稿の搬送手段と、搬送中の原稿の画像を
    フィルムに写し込む撮影光学系と、原稿の搬送不良を検
    出する搬送不良検出手段と、前記搬送不良による撮影不
    良のコマを所定の位置に再度写し込む制御手段と、前記
    撮影光学系が原稿の画像をフィルムに写し込む位置より
    フィルム送り方向下流側に設けられ前記撮影不良のコマ
    に正常に撮影されたコマから識別するためのマークを
    記撮影不良のコマとフィルム長さ方向に重ねてかつマイ
    クロフィルムリーダで自動検索可能に付すマーク書込み
    手段とを備えることを特徴とするマイクロフィルムカメ
    ラ。
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