JP2744036B2 - 吸収冷凍機 - Google Patents

吸収冷凍機

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JP2744036B2
JP2744036B2 JP63321087A JP32108788A JP2744036B2 JP 2744036 B2 JP2744036 B2 JP 2744036B2 JP 63321087 A JP63321087 A JP 63321087A JP 32108788 A JP32108788 A JP 32108788A JP 2744036 B2 JP2744036 B2 JP 2744036B2
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雅裕 古川
仁志 鹿沼
正之 大能
哲郎 岸本
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、吸収液ポンプの回転数を制御する回転数制
御装置を備えた吸収冷凍機に関する。
(ロ) 従来の技術 例えば、特公昭58-51577号公報には、冷水負荷の変化
に応じて変化する高温再生器の吸収液温度等の物理量に
基づいて吸収液ポンプの回転数を制する吸収冷凍機が開
示されている。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 上記従来の技術において、吸収器の冷却水入口温度が
変化した場合、吸収液ポンプの回転数が冷却水入口温度
の変化に追従できない。例えば冷却水入口温度が32℃冷
水負荷が100%で、吸収液ポンプが運転していたとす
る。ここで、冷却水循環回路に設けられた冷却塔のON-O
FF制御時の冷却塔のONにより、冷却水入口温度が例えば
26℃に低下した場合、凝縮器の急激な圧力低下により高
温再生器の圧力も急激に低下する。しかしながら、高温
再生器の吸収液温度がすぐに低下せず、吸収液ポンプが
最高回転数で運転を継続し、高温再生器の急激な圧力低
下により、吸収液面が上昇し、吸収液ポンプの停止、又
は吸収液の冷媒への混入が発生する虞れがあった。又、
季節の変化により、冷却水温度が変化した場合には、高
温再生器の吸収液面高、及び吸収液面低が生じ、吸収液
ポンプの発停、又は吸収液の結晶が発生する虞れがあっ
た。
本発明は冷却水温度の変化に伴う吸収液ポンプの発
停、又は吸収液の結晶発生を防止し、吸収冷凍機の運転
を安定させることを目的とする。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明は上記課題を解決するために、吸収液を吸収器
から高温再生器へ送る吸収液ポンプを備えた吸収冷凍機
において、吸収液ポンプの回転数を再生器内の吸収液温
度と回転数との間に予め定められた関係に基づいて連続
的に変えると共に、この関係には冷却水入口温度毎にこ
の温度が増加するにつれて回転数が低下するように設定
された複数の関係を有する回転数制御装置を備えた吸収
冷凍機を提供するものである。
(ホ) 作用 吸収液ポンプ(15)の回転数が冷水負荷又は冷水負荷
に応じて変化する高温再生器(1)の吸収液温度、及び
冷却水入口温度に基づいて変化し、季節の変化、又は冷
却塔の発停等により冷却水入口温度が変化した場合に
は、吸収液ポンプ(15)の回転数が冷却水入口温度の変
化と冷水負荷又は冷水負荷の変化に応じて変化する吸収
液温度とに基づいて変化し、吸収器(5)から再生器
(1)へ流れる吸収液の量が変化し、再生器の吸収液面
の大幅な上昇又は低下を回避でき、吸収液ポンプ(15)
の発停、吸収液の冷媒への混入、成績係数の低下、又は
結晶の発生を防止することが可能になる。
(ヘ) 実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図に示したものは二重効用吸収冷凍機であり、冷
媒に水(H2O)を、吸収剤(吸収液)に臭化リチウム
(LiBr)水溶液を使用したものである。
第1図において、(1)はガスバーナ(1B)を備えた
高温再生器、(2)は低音再生器、(3)は凝縮器、
(4)は蒸発器、(5)は吸収器、(6)は低温熱交換
器、(7)は高温熱交換器、(8)ないし(12)は吸収
液配管、(15)は吸収液ポンプ、(16)ないし(18)は
冷媒配管、(19)は冷媒ポンプ、(20)はガスバーナ
(1B)に接続されたガス配管、(21)は加熱量制御弁、
(22)は冷水配管であり、それぞれは第1図に示したよ
うに配管接続されている。
又、(25)は冷却水配管であり、この冷却水配管(2
5)の途中には吸収器熱交換器(26)、及び凝縮器熱交
換器(27)が設けられている。そして、冷却水配管(2
5)に冷却塔、及び冷却水ポンプ(共に図示せず)が接
続され、冷却回路が構成されている。
又、(31)は高温再生器(1)に設けられ、冷水負荷
に応じて変化する高温再生器(1)内の吸収液温度を検
出する吸収液温度検出器(以下第1温度センサとい
う)、(32)は冷却水配管(25)の吸収器(5)入口側
に設けられた冷却水入口温度検出器(以下第2温度セン
サという)、(33)は回転数制御装置であり、この回転
数制御装置(33)は、第1,第2温度センサ(31),(3
2)から温度信号を入力し、それぞれの温度信号に基づ
いて動作し、吸収液ポンプ(15)へ所定周波数の電力を
供給する。ここで回転数制御装置(33)には、冷却水入
口温度に応じて変化する高温再生器(1)の吸収液温度
と周波数とのデータが記憶されている。又、第2図は冷
却水入口温度が22℃以下、24℃,26℃,28℃,30℃、及び3
2℃以上のときの高温再生器(1)の吸収液温度に対す
る吸収冷凍機の運転効率が最大になる吸収液ポンプ(1
5)への電力周波数を示したものであり、高温再生器
(1)の吸収液温度と周波数との関係は2次曲線で表現
できる。ここで、回転数制御装置(33)には冷却水入口
温度が22℃から32℃の範囲で、冷却水入口温度が例えば
0.1℃変化する毎の高温再生器(1)の吸収液温度と周
波数とのデータが記憶されている。そして、例えば季節
の変化、又は冷却塔の発停等により冷却水入口温度及び
高温再生器(1)の吸収液温度が変化した場合には上記
データに基づいて周波数が変化する。
上記吸収冷凍機の運転時、高温再生器(1)で蒸発し
た冷媒は低温再生器(2)を経て凝縮器(3)へ流れ、
凝縮器熱交換器(27)内を流れる水と熱交換して凝縮液
化した後冷媒配管(17)を介して蒸発器(4)へ流れ
る。そして、冷媒液が冷水配管(22)内の水と熱交換し
て蒸発し、気化熱によって冷水配管(22)内の水が冷却
される。そして、冷水が負荷に循環して冷房運転が行わ
れる。また、蒸発器(4)で蒸発した冷媒は吸収器
(5)で吸収液に吸収される。そして、冷媒を吸収して
濃度の薄くなった吸収液が吸収液ポンプ(15)の運転に
より低温熱交換器(6)、高温熱交換器(7)を経て高
温再生器(1)へ送られる。高温再生器(1)に入った
吸収液はバーナ(1B)によって加熱され、冷媒が蒸発
し、中濃度の吸収液が高温熱交換器(7)を経て低温再
生器(2)に入る。そして、吸収液は高温再生器(1)
から冷媒配管(16)を流れて来た冷媒蒸気により加熱さ
れ、さらに冷媒が蒸発分離され濃度が高くなる。高濃度
になった吸収液(以下濃液という)は低温熱交換器
(6)を経て温度低下して吸収器(5)へ送られ、散布
される。
又、吸収冷凍機の運転時、高温再生器(1)の吸収液
温度を第1温度センサ(31)が検出すると共に、第2温
度センサ(32)が冷却水入口温度を検出し、回転数制御
装置(33)が、第1,第2温度センサ(31),(32)から
の温度信号に基づいて動作し、吸収液ポンプ(15)へ供
給される電力の周波数が制御される。そして、吸収液ポ
ンプ(15)の回転数が連続的に制御される。ここで、冷
却水入口温度(T2)が例えば28℃のとき、高温再生器
(1)の吸収液温度(T1)が130℃の場合には周波数が
40Hzになる。そして、冷却水循環回路(25)に設けられ
た冷却塔(図示せず)の冷却運転が始まると、冷却水温
度が次第に低下すると共に、高温再生器(1)の吸収液
温度が次第に低下する。そして、第1温度センサ(31)
及び第2温度センサ(32)がその温度を検出し、回転数
制御装置(33)のデータに基づいて電力の周波数が低下
する。そして、高温再生器(1)の加算量(INPUT量)
が例えば60%でほとんど変化せず冷却水温度が24℃まで
低下し、吸収液温度(T1)が120℃まで低下した場合に
は周波数が回転数制御装置(33)で決まり、吸収液ポン
プ(15)へ供給される電力の周波数が第2図の加熱量60
%のライン(A)と冷却水入口温度24℃のライン(B)
とが交わる点の37Hzになる。そして、吸収液ポンプ(1
5)の回転数が低下し、吸収器(5)から高温再生器
(1)へ流れる吸収液の量が減少する。その後、冷却塔
の冷却運転が停止し、冷却水入口温度(T2)が上昇
し、例えば、28℃になったときには、第2図に示した冷
却水温度が28℃のライン上で、吸収液温度(T1)が130
℃の場合の周波数40Hzが回転数制御回路(33)で決ま
る。そして、吸収液ポンプ(15)へ供給される電力の周
波数が上昇し、吸収液ポンプ(15)の回転数が上昇し、
高温再生器(1)から流れる吸収液の量が増加する。
その後、冷却塔の冷却運転の開始、又は停止、あるい
は外気温度の変化により、冷却水入口温度が上昇、又は
低下したときには、冷却水入口温度の変化に応じて回転
数制御装置(33)が動作し、吸収液ポンプ(15)の回転
数が上昇、又は低下する。そして、高温再生器(1)の
吸収液面の大幅な上昇、又は低下が回避される。
又、例えば夏期の冷却水入口温度が高いときには、冷
却水入口温度が略30℃のデータに基づいて電力の周波数
が制御され、例えば、冬期の冷却水入口温度が低いとき
には、冷却水入口温度が22℃以下のデータに基づいて電
力の周波数が制御される。そして、高温再生器(1)の
加熱量が例えば60%でほぼ等しい状態での冬期の周波数
は第2図に示したように夏期より低くなる。同様に、高
温再生器(1)の加熱量が等しいときには、冷却水温度
が低い冬期の周波数は夏期より低くなり、吸収液ポンプ
(15)の回転数が低下し、高温再生器(1)へ送られる
吸収液の量が減少する。
上記実施例によれば、季節の変化、又は冷却塔の発停
等により吸収冷凍機の運転時の吸収器(1)の冷却水入
口温度が上昇、又は低下したときには、冷却水入口温度
の変化に応じて回転数制御装置(33)が動作し、吸収液
ポンプ(15)の回転数が変化し、高温再生器(1)へ流
入する吸収液の量が高温再生器(1)の吸収液温度ばか
りでなく、冷却水入口温度により変化するため、高温再
生器(1)の吸収液面の大幅な上昇を回避し、吸収液面
高による吸収液ポンプ(15)の停止、及び高温再生器
(1)から凝縮器(3)の冷媒への吸収液の混入を防止
できる。又、吸収液面の大幅な低下を回避し、吸収液面
低による結晶発生を防止することができる。尚、上記実
施例なおいて、冷却水入口温度に応じて吸収液ポンプ
(15)の回転数を制御したが、吸収器(5)に圧力検出
器を設け、この圧力検出器が検出した圧力と吸収液の温
度とに基づいて吸収液ポンプの回転数を制御しても、同
様の作用効果を得ることができる。
又、第3図は、本発明の第2実施例を示したものであ
り、第3図において、第1図に示したものと同様のもの
には同じ図番を付し、その詳細な説明は省略する。第3
図に示した、(35)、及び(36)はそれぞれ冷水管(2
2)の蒸発器(4)入口側及び出口側に設けられた冷水
入口温度検出器(以下第3温度センサという)、冷水出
口温度検出器(以下第4温度センサという)である。
又、(37)は回転数制御装置であり、この回転数制御装
置は、第3,第4温度センサ(35),(36)からの温度信
号、及び第2温度センサ(32)からの温度信号を入力し
て、それぞれの温度信号に基づいて動作する。ここで、
回転数制御装置(37)は第3温度センサ(35)と第4温
度センサ(36)とからの温度信号を入力し、冷水出入口
温度差を演算し、温度差、即ち冷水負荷と、冷却水入口
温度とに基づいて上記実施例と同様に吸収液ポンプ(1
5)へ所定の周波数の電力を出力する。そして、第5図
に示したように冷却水入口温度が変化したときには吸収
液ポンプ(15)の回転数を減少させ、冷却水入口温度が
上昇したときには吸収液ポンプ(15)の回転数を増加さ
せることにより、高温再生器(1)の吸収液面高による
吸収液ポンプ(15)の停止、及び、吸収液の冷媒への混
入を防止できる。又、高温再生器(1)の吸収液面低に
よる結晶の発生を防止することができる。又、冷水負荷
の変化に応じて変化する高温再生器(1)の吸収液面
と、冷却水入口温度とに基づいて吸収液ポンプ(15)の
回転数を制御しても同様の作用効果が得られる。
さらに、第4図は本発明の第3の実施例を示したもの
であり、第4図において、第1図と同じものには同じ図
番を付し、その詳細な説明は省略する。第4図はパラレ
ルフロー式の吸収冷凍機を示し、(41)乃至(46)は吸
収液配管である。このパラレルフロー式の吸収冷凍機に
おいても、吸収液ポンプ(15)へ送られる電力の周波数
を第1図に示した吸収冷凍機と同様に冷却水入口温度
と、高温再生器(1)の吸収液温度とに応じて制御する
ことにより、同様の作用効果を得ることができる。
(ト) 発明の効果 本発明は以上のように構成された吸収冷凍機であり、
冷水負荷又はこの冷水負荷の変化に応じて変化する高温
再生器の吸収液温度と冷却水入口温度とに応じて吸収液
ポンプの回転数を変化させることにより、吸収冷凍機の
運転時、冷却水入口温度が変化した場合には、冷却水入
口温度に応じて吸収液ポンプの回転数が変化し、吸収器
から再生器へ流れる吸収液の量が冷却水入口温度に応じ
て変化し、再生器の吸収液面高による吸収液ポンプの停
止、及び吸収液の冷媒への混入を防止でき、又、再生器
での結晶の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す吸収冷凍機の回路
構成図、第2図は冷却水入口温度の変化に対応した吸収
液温度と電力の周波数との関係図、第3図は本発明の第
2の実施例を示す吸収冷凍機の回路構成図、第4図は本
発明の第3の実施例を示すパラレル式の吸収冷凍機の回
路構成図、第5図は冷却水入口温度に対応した冷水負荷
と電力の周波数との関係図である。 (1)……高温再生器、(3)……凝縮器、(4)……
蒸発器、(5)……吸収器、(15)……吸収液ポンプ、
(33)……回転数制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大能 正之 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 岸本 哲郎 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 和田 圭司 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−160780(JP,A) 実公 昭58−51577(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸収液を吸収器から高温再生器へ送る吸収
    液ポンプを備えた吸収冷凍機において、吸収液ポンプの
    回転数を再生器内の吸収液温度と回転数との間に吸収液
    温度が高い方で回転数が高くなるように予め定めた関係
    に基づいて連続的に変えると共に、この関係には冷却水
    入口温度毎にこの冷却水入口温度が増加するにつれて回
    転数が低下するように設定された複数の関係を有する回
    転数制御装置を備えたことを特徴とする吸収冷凍機。
JP63321087A 1988-12-20 1988-12-20 吸収冷凍機 Expired - Lifetime JP2744036B2 (ja)

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