JP2918665B2 - 吸収冷凍機・冷温水機の運転停止法および停止制御装置 - Google Patents

吸収冷凍機・冷温水機の運転停止法および停止制御装置

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JP2918665B2 JP25364490A JP25364490A JP2918665B2 JP 2918665 B2 JP2918665 B2 JP 2918665B2 JP 25364490 A JP25364490 A JP 25364490A JP 25364490 A JP25364490 A JP 25364490A JP 2918665 B2 JP2918665 B2 JP 2918665B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は吸収冷凍機・冷温水機の運転停止法および停
止制御装置に係り、詳しくは、吸収冷凍機・冷温水機の
冷房運転を停止させるとき、冷却水ポンプ,冷水ポンプ
や冷媒ポンプを停止させた後に、吸収液ポンプの作動を
維持させ、吸収液を稀釈させることができるようにした
運転停止法および停止制御装置に関するものである。
〔従来の技術〕
吸収冷凍機や吸収冷温水機などは、胴内を循環する吸
収液の濃度変化により冷水をとり出すことができるよう
になっている。例えば二重効用型の吸収冷温水機などで
は、第3図に示すように、胴内に蒸発器1,吸収器2,低温
再生器3,凝縮器4があり、その胴外に高温再生器5が設
けられている。
蒸発器1にはその内部に蒸発器管1Aが配置され、冷媒
溜まり1Bから冷媒ポンプ14で汲みげられた冷媒液を、高
真空下で蒸発器管1Aの外面に流下させるようになってい
る。その冷媒液に蒸発潜熱を奪われて、蒸発器管1A内を
流れる冷水21が冷却される。その冷水21aは冷房を必要
とする室に設置された所定の熱交換器に送出され、受熱
して昇温した冷水21bは冷水ポンプ13によって蒸発器管1
Aへ戻される。
一方、吸収器2にはその内部に吸収器管2Aが配置さ
れ、蒸発器1で発生した冷媒蒸気を吸収器管2A内の冷却
水22で冷却することにより、散布された吸収液23に吸収
されると共に胴内は高い真空に保持される。なお、吸収
器2内の稀吸収液を低温再生器3へ送出する吸収液ポン
プ15が設けられている。凝縮器4には凝縮器管4Aが配置
され、再生器3,5で蒸発した冷媒蒸気を、凝縮器管4A内
の冷却水22で冷却凝縮するようになっている。低温再生
器3は、高温再生器5の気液分離器20で分離蒸発した冷
媒蒸気20aの潜熱で吸収液23aを加熱濃縮し、冷媒を分離
蒸発させる。高温再生器5では加熱装置9によって吸収
液23bを真空中で加熱し、冷媒の一部を蒸発分離させる
ようになっている。
上記の吸収器管2Aと凝縮器管4Aとは一般に連通されて
おり、冷却水22が吸収器2を通過した後に凝縮器4へ供
給される。その冷却水はクーリングタワーなどで降温さ
れ、冷却水ポンプ12を介して吸収器管2Aへ戻される。
このような動作を行う吸収冷凍機・冷温水機では、高
温再生器5の加熱量調整弁10の開度が、冷水出口に設け
られた温度センサー8からの信号で調整されるようにな
っている。冷房のために設定された温度を得るに十分な
ように冷水出口温度が低くなっていなければ、加熱量調
整弁10の開度が増大されて加熱が促進され、吸収冷凍機
・冷温水機が全負荷もしくはそれに近い状態で運転され
る。なお、吸収冷凍機は主として冷房機能のみを有する
が、吸収冷温水機の場合は、冷房運転のみならず暖房運
転をもすることができる。いずれの機械も二重効用型吸
収機の場合、高温再生器5においてガスや油を焚くか高
温の蒸気を導入して吸収液を加熱し、一重効用型吸収機
の場合は、再生器(図示の例では低温再生器3にあたる
部分)において高温の蒸気が導入される。
ところで、吸収冷凍機・冷温水機の冷房運転を停止す
るときには、冷却水ポンプ12,冷水ポンプ13および冷媒
ポンプ14を同時に停止し、吸収液ポンプ15の作動を維持
して、吸収液23を稀釈する方式が採用される場合があ
る。これは、油などを加熱装置9に供給するのを燃料遮
断弁11で停止して吸収冷凍機・冷温水機の運転を止めた
後、吸収液23に濃度差を残したままにすると、吸収液の
濃度の高いところで、吸収剤としての臭化リチウムが析
出し、運転の再開が阻害されたり、立ち上がりに時間を
要したりするからである。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような停止方式を採用する吸収冷凍機・冷温水機
の冷房能力を大きくするために、複数台が一個所に設置
されることがある。その場合、各台に冷却水ポンプを採
用すると設備コストが上昇するので、それを避けるため
冷却水ポンプを一台しか設置せず、それからの冷却水を
全台に供給するようなことがある。このように構成した
設備の冷房能力を落としたいとき、効率の悪い部分負荷
運転を避けるため、いずれか一台もしくは二台の運転を
停止させ、残りの吸収冷凍機・冷温水機を定格運転させ
るといった台数制御がとられることがある。
運転を持続する吸収冷凍機・冷温水機のために冷却水
ポンプは作動したままとされるので、冷却水は停止状態
にある吸収冷凍機・冷温水機の吸収器や凝縮器にも流れ
る。その状態で、吸収液ポンプは作動させたままとする
が、吸収冷凍機・冷温水機が冷房定格負荷近くの運転状
態にあった時点で停止されたときに冷水ポンプや冷媒ポ
ンプを止めると、冷媒が凍結する。すなわち、吸収液ポ
ンプで胴内を移動する吸収液が、冷却水ポンプにより流
通する冷却水で冷やされ、吸収器や蒸発器の圧力が下が
って、蒸発器の冷媒溜まり内の冷媒が凍結し、吸収液の
稀釈が不十分となる事態を招くことがある。
そのため、各吸収冷凍機・冷温水機ごとの冷却水配管
に遮断弁を介在させ、運転停止後の稀釈運転中の吸収冷
凍機・冷温水機には冷却水を流さないような配慮が必要
となる。これでは、冷却水ポンプを一台にしても、遮断
弁が吸収冷凍機・冷温水機の台数分要求され、やはりコ
ストアップをきたす。
上記の場合とは異なるが、吸収冷凍機・冷温水機の設
置台数が一台の場合でも、その運転を停止した後、冷却
水ポンプを作動させたままにしておきたいときがある。
例えば冷房負荷が極めて小さくなったときに運転を停止
させるが、すでに所定温度の例えば6℃になっている冷
水を送り出させれば、残余能力で弱い冷房を行うことが
できる。その際、冷水ポンプや冷媒ポンプを停止してし
まうと、上記した凍結などの事態が起こる可能性があ
る。
したがって、吸収冷凍機・冷温水機への油の供給を停
止して運転を止める際、冷却水ポンプを停止して吸収液
の稀釈運転に入る場合と、稀釈運転には直ちに入らない
ようにしたい場合とがあることから、吸収冷凍機・冷温
水機が運転停止指令を受けても、冷却水の流通を停止さ
せる場合と維持させる場合とに応じて、以後の稼働状態
を選択することができるようにしておくことが望まれ
る。
本発明は上述の問題に鑑みなされたもので、その目的
は、吸収冷凍機・冷温水機が複数台採用されているにも
かかわらず冷却水ポンプが一台しか設けられていない場
合でも、遮断弁などの追加構成品を必要としなくて安価
な設備とすることができること、運転停止状態にある吸
収冷凍機・冷温水機に冷却水を流しても、その吸収冷凍
機・冷温水機における吸収液の凍結が起こらないように
することができること、吸収冷凍機・冷温水機が複数台
採用されているか一台しか採用されていないにもかかわ
らず、その吸収冷凍機・冷温水機の冷却水配管に冷却水
が流通しているか否かによって、運転停止モードを自動
的に選択して、運転停止に基づく弊害の発生を回避でき
るようにすること、を実現する吸収冷凍機・冷温水機の
運転停止法および停止制御装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、吸収冷凍機・冷温水機の冷房運転を停止さ
せるとき、吸収器管や縮器管に冷却水を流通させる冷却
水ポンプ,蒸発器管に冷水を流通させる冷水ポンプ,蒸
発器内で冷媒を散布するための冷媒ポンプを停止させた
後に、吸収液を吸収器から送出する吸収液ポンプの作動
を維持して、吸収液を希釈させるようにした運転停止方
法に適用される。
その特徴とするところは、第1図を参照して、冷却水
ポンプ12が停止したきは、ほぼ同時に冷水ポンプ13,冷
媒ポンプ14を停止して、運転停止指令があってから所定
時間経過後に吸収液ポンプ15を停止させ、 冷却水ポンプ12が停止しないときは、冷水ポンプ13お
よび冷媒ポンプ14を数分間作動させた後に冷媒ポンプ14
を停止させ、その後に冷却水ポンプ12の停止があるまで
冷水ポンプ13の作動を維持させ、冷却水ポンプ12が停止
した後冷水ポンプ13が停止したとき、運転停止指令があ
ってから所定時間が経過していれば吸収液ポンプ15も停
止させるようにしたことである。
装置の発明においては、吸収冷凍機・冷温水機の運転
を停止させるために、加熱装置9への加熱源の供給を停
止指令する運転停止指令スイッチ16と、冷却水配管17に
取り付けられた冷却水流通確認スイッチ18とを設けてい
る。そして、運転停止指令スイッチ16および冷却水流通
確認スイッチ18からの信号に基づいて、冷却水22の流通
がないときは直ちに冷水ポンプ13と冷媒ポンプ14の停止
指令を出力し、一方、冷却水22の流通があるときは、冷
水ポンプ13および冷媒ポンプ14を数分間作動させ続けた
後に冷媒ポンプ14を停止させる指令を出力する作動指令
制御手段19が採用されていることである。
〔作用〕
運転状態にある吸収冷凍機・冷温水機を停止させる信
号が運転停止指令スイッチ16から作動指令制御手段19に
入力されると、加熱装置9への加熱源の供給が遮断され
る。このとき、冷却水流通確認スイッチ18によって冷却
水配管17内の冷却水22の流通がなくなっている信号があ
ると、すなわち、冷却水ポンプ12の作動が停止されてい
ると、作動指令制御手段19は、その冷却水ポンプ12の停
止とほぼ同時に冷水ポンプ13および冷媒ポンプ14を停止
させる信号を出力する。運転停止指令スイッチ16で停止
信号が出力されてから所定時間経過までは吸収液ポンプ
15が作動され、運転停止された吸収冷凍機・冷温水機内
の吸収液23の稀釈運転がなされる。所定時間が経過する
と吸収液ポンプ15も止められ、その吸収冷凍機・冷温水
機は完全に停止状態となる。
一方、運転停止指令スイッチ16から作動指令制御手段
19に停止信号が入力されたとき、冷却水配管17内の冷却
水22が依然として流通していることが冷却水流通確認ス
イッチ18からの信号で判明していると、すなわち、冷却
水ポンプ12の作動が停止されていなければ、作動指令制
御手段19は、冷水ポンプ13および冷媒ポンプ14を数分間
作動させ続ける。その間に吸収液ポンプ15も作動してお
り、吸収液23を一応稀釈できる状態にする。この場合、
冷却水22が冷却水配管17を流通して吸収液23を冷却する
が、冷媒液は次々と蒸発器管1Aに散布される。もし、冷
媒ポンプ14を止めると、蒸発器管1Aに残っている冷媒や
冷媒溜まり1Bの冷媒が沸騰したり、沸騰飛沫が蒸発器管
1Aに付着したり、吸収液23が凍ってしまうというような
ことが起こるが、そのようなことは回避される。
このようにして吸収液23がある程度稀釈されるに必要
な時間が経過すると、冷媒ポンプ14を停止させる信号が
出力される。その後は、冷却水ポンプ12の停止、すなわ
ち、冷却水流通確認スイッチ18から冷却水22の流通のな
くなった信号が検出されるまで、冷水ポンプ13の作動が
維持される。冷水ポンプ13が停止したとき、運転停止指
令スイッチ16からの信号があった時点より所定時間が経
過していれば、吸収液ポンプ15も停止される。所定時間
が経過していなければ、その経過後に吸収液ポンプ15が
止められ、その吸収冷凍機・冷温水機は完全に停止状態
となる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、冷却水の流通の有無によって、異な
った運転停止制御がなされる。したがって、冷却水を止
めておく場合には、即刻、冷水ポンプや冷媒ポンプも止
められるので、運転停止指令スイッチによって停止され
た吸収冷凍機・冷温水機では所定の稀釈運転のための動
力のみ必要となり、過剰なエネルギー消費を防止するこ
とができる。
一方、運転停止指令を受けたものの冷却水が流通して
いる場合には、しばらく冷水ポンプおよび冷媒ポンプを
作動させておくので、停止時点で冷水ポンプや冷媒ポン
プを止める場合に起こる吸収液の凍結などのトラブルの
発生を回避することができる。
いずれの運転停止形態においても、吸収冷凍機・冷温
水機内の吸収液は稀釈しておくことができ、再始動の立
ち上がり時間を短くすることができる。
〔実施例〕
以下に、本発明を実施例に基づいて、詳細に説明す
る。
第1図は、二重効用型の吸収冷温水機の一例の構成図
である。冷房および暖房機能を有する吸収冷温水機のみ
ならず、冷房機能を有する吸収冷凍機などでは、循環す
る吸収液の濃度変化により、蒸発器1内に配置された蒸
発器管1Aから、冷水21aを取り出すことができる。その
ために、真空状態とされた胴内には、蒸発器1,吸収器2,
低温再生器3および凝縮器4が設けられ、その胴外に
は、吸収器2や低温再生器3に連なる高温再生器5、さ
らには、吸収液の熱交換を行うための低温熱交換器6や
高温熱交換器7が設けられる。なお、以下の説明では吸
収冷温水機における冷房運転をとりあげ、同様に機能す
る吸収冷凍機における冷房運転については、その説明を
省く。
蒸発器1の内部に配置された蒸発器管1Aには冷水21を
取り出す配管が接続され、それに冷水出口温度を検出す
る温度センサー8が設けられる。高温再生器5にはガス
や油を焚く加熱装置9が設置されるが、それには、温度
センサ8からの信号に基づいて高温再生器5での加熱熱
量を調整する加熱量調整弁10が付設されている。これに
より、吸収冷凍作用による冷水21の出口温度が制御設定
値と相違する場合、その出口温度として制御設定値が得
られるように、供給熱源量が加熱量調整弁10の弁開度で
調整される。なお、この加熱量調整弁10の上流側には油
などの加熱源を供給する燃料遮断弁11が設けられてい
る。
このような吸収冷温水機では、その冷房運転を停止さ
せるとき、吸収器管2Aや凝縮器管4Aに冷却水22を流通さ
せる冷却水ポンプ12,蒸発器管1Aに冷水21を流通させる
冷水ポンプ13,蒸発器1内で冷媒を散布するための冷媒
ポンプ14を停止させた後に、吸収液23を吸収器2から送
出する吸収液ポンプ15の作動を維持させておき、吸収液
23を稀釈できるようにしている。なお、図面の大部分は
一台の吸収冷温水機を示しているが、以下の説明では、
吸収冷温水機の複数台が一個所に設置されている場合を
例にして述べる。
各吸収冷温水機には、その冷房運転を停止させるため
に、高温再生器5への油の供給を停止指令する運転停止
指令スイッチ16A,16B・・が、各吸収冷温水機ごとに設
けられる。この運転停止指令スイッチ16は、遠隔停止式
であったり手元停止式であったり、また、図示しない制
御装置において運転台数制御をする場合には、その制御
系からの指令によって動作するスイッチであったりす
る。この運転停止指令スイッチ16がオフにされると、そ
の旨の信号を後述する作動指令制御手段19に出力すると
共に、直ちに前記した燃料遮断弁11を全閉にする指令を
発する。
吸収器2の吸収器管2Aに接続されている冷却水配管17
には、それを流れる冷却水22の流通の有無を検出する冷
却水流通確認スイッチ18が取り付けられている。これ
は、流量スイッチまたは差圧スイッチなどが採用され、
冷却水22の流通がなければオフの信号を作動指令制御手
段19に出力する。
吸収冷温水機には、その運転を制御するための制御装
置が設けられるが、上記した運転停止指令スイッチ16と
冷却水流通確認スイッチ18とからの信号に基づいて、冷
水ポンプ13や冷媒ポンプ14の発停を指令する作動指令制
御手段19が図示しない運転制御盤内のマイクロコンピュ
ータに組みこまれている。運転停止指令スイッチ16の動
作により運転停止指令信号が入力されたとき、常時冷却
水22の流通を監視している冷却水流通確認スイッチ18か
らオフ信号が出力されていると、冷水ポンプ13と冷媒ポ
ンプ14の停止指令を出力するようになっている。一方、
運転停止指令スイッチ16の動作により運転停止指令信号
が入力されたとき、冷却水流通確認スイッチ18からオン
信号が出力されていると、冷水ポンプ13および冷媒ポン
プ14を例えば5分間作動させ続けた後、冷媒ポンプ14を
停止させる指令を出力するようになっている。
このような制御形態を採用した吸収冷温水機において
は、以下のような運転ならびにその停止動作を行わせる
ことができる。
吸収冷温水機が運転されているときは、高温再生器5
における加熱装置9に例えば油が供給され、その燃焼に
よって、吸収液23bを真空中で加熱し冷媒の一部を蒸発
分離する。なお、その吸収液23は吸収器2から吸収液ポ
ンプ15で導出されたものであり、低温熱交換器6で昇温
された後に低温再生器3へ供給され、そこで、高温再生
器5の気液分離器20で分離蒸発した冷媒蒸気20aの潜熱
により冷媒を分離蒸発させた後の液であって、その後に
高温熱交換器7でさらに加熱されて高温再生器5へ導入
されたものである。
凝縮器4では、低温再生器3で蒸発した冷媒蒸気およ
び再生器管3A内を通過する間に冷媒液となり得なかった
冷媒蒸気を凝縮させる。凝縮器管4Aには吸収器管2Aを流
過した後の冷却水22が流れており、それによって冷媒液
が生成される。その冷媒液は蒸発器1へ導出され、冷媒
ポンプ14で汲み上げ散布されると、高真空下で蒸発器管
1Aの外面に流下された冷媒液に蒸発潜熱を奪われて、蒸
発器管1A内を流れる冷水21を冷却する。吸収器2では、
蒸発器1で発生した冷媒蒸気が吸収器管2A内を流れる冷
却水22で冷却され、散布された吸収液23に吸収される
と、胴内は高い真空状態に維持される。
このような作動の間に、冷却水22はクーリングタワー
で冷却されて、冷却水ポンプ12によって吸収器2,凝縮器
4を流過する。冷水21は蒸発器1から冷房を必要とする
室の熱交換器へ導出された後、少し昇温した状態で冷水
ポンプ13によって蒸発器管1Aへ戻される。
このような冷房作用が全台数の吸収冷温水機で安定し
て行われているとき(第2図のフローチャートのステッ
プ1、以下S1などと記す)、いずれか一台の運転停止指
令スイッチ16が、作業員の操作もしくは台数自動制御系
からの指令でオフに入れられると(S2)、高温再生器5
における加熱装置9への油の供給を停止すべく、燃料遮
断弁11が閉止される(S3)。その運転停止指令スイッチ
16がオフとなった信号が作動指令制御手段19に入力され
るので、その時点で作動指令制御手段19は冷却水流通確
認スイッチ18がどのような状態にあるかを、そこからの
入力信号で確認する。
例えば、全台数の吸収冷温水機の運転が停止されるな
どして、冷却水ポンプ12が停止され、冷却水配管17に冷
却水22の流通がないと判断される場合には(S4)、それ
とほぼ同時に冷水ポンプ13および冷媒ポンプ14の作動を
停止する指令を出力する。冷水ポンプ13および冷媒ポン
プ14が停止され(S5)、かつ、運転停止指令スイッチ16
がオフとなった信号が作動指令制御手段19に入力された
時点からの時間がカウントされる。例えば15分が経過す
るまでは(S6)、吸収液ポンプ15の作動が維持される。
吸収液ポンプ15によって濃度差の残っている吸収液23が
胴内を循環して、その稀釈化が図られる。したがって、
加熱装置9での燃焼を停止させたままで吸収液23に濃度
差が残っていても、その稀釈化作用で吸収剤が結晶する
ようなことは回避される。15分が経過すれば、稀釈はな
されたものとして、吸収液ポンプ15が停止され、吸収冷
温水機の作動は完全停止する(S7)。このような停止形
態によれば、運転停止さた吸収冷温水機では、稀釈運転
のための動力が消費されるだけとなり、省エネルギーが
図られる。
一方、冷却水ポンプ12を一台しか設置されていないに
もかかわらず、それが複数台の吸収冷温水機の冷却水の
全部の循環を担っている場合に、その吸収冷温水機のう
ち一台もしくは二台のみを運転させ、冷房能力を落とし
ておきたいときについて述べる。このような運転をする
と、効率の悪い部分負荷運転を避けることができ、運転
される吸収冷温水機は定格負荷に近い状態となり、効率
もよくなる。そのようなことから、何台かの吸収冷温水
機の運転が停止されると、その吸収冷温水機ごとの運転
停止指令スイッチ16がオフとされる(S2)。停止された
吸収冷温水機の燃料遮断弁11は全閉にされ(S3)、その
燃焼が止められ、吸収液の濃度差をつける作用がなくな
る。しかし、停止された吸収冷温水機にも冷却水ポンプ
12からの冷却水22が供給され、その吸収器管2Aや凝縮器
管4Aに冷却水22が流された状態は維持される。
そこで作動指令制御手段19は運転停止指令スイッチ16
がオフとなった信号を受けて、その時点で冷却水流通確
認スイッチ18がどのような状態にあるかを確認する。冷
却水22の流通のあることが検出されるから(S4)、作動
指令制御手段19は、その後の5分間、冷水ポンプ13と冷
媒ポンプ14の作動を維持させる。この間も吸収液ポンプ
15は依然として作動しているが、その冷媒ポンプ14の作
動とあいまって、吸収液を一応稀釈できる状態にする。
5分が経過すると(S8)、吸収液が凍る可能性はなくな
るので、その時点で冷媒ポンプ14が停止される(S9)。
その後、吸収冷温水機の全台数が停止されるなどして
冷却水配管17での冷却水の流通がなくなるまで、冷水ポ
ンプ13の作動は維持される。これは、冷却水22が流通し
ている間は吸収液23を冷却するが、冷媒液も次々と蒸発
器管1Aに散布される。もし、冷媒ポンプ14を止めると、
蒸発器管1Aに残っている冷媒や冷媒溜まり1Bの冷媒が何
かの加減で沸騰したり、その飛沫が蒸発器管1Aに付着す
るようなことが起こり、吸収液23が凍ってしまうおそれ
が残る。しかし、冷水21が流通することから、そのよう
な事態の発生は回避される。
冷却水流通確認スイッチ16からオフの信号が入力され
れば(S10)、冷水ポンプ13は止められる(S11)。その
時点で、運転停止指令スイッチ19がオフとなった信号が
作動指令制御手段19に入力されたときから15分が経過し
ていなければ(S6)、吸収液ポンプ15の作動が維持され
る。吸収液ポンプ15によって濃度差の残っている吸収液
23が、胴内を循環して稀釈化が図られる。したがって、
加熱装置9での燃焼を停止させたままで吸収液23に濃度
差が残っていても、その稀釈化作用で吸収剤が結晶する
ようなことは避けられる。すでに15分が経過していた
り、その後に経過すれば(S6)、吸収液ポンプ15も停止
され、吸収冷温水機の作動は完全停止する(S7)。
このような停止制御をすれば、複数台設置された吸収
冷温水機に対して設備コストを考慮して冷却水ポンプが
一台しか備えられない場合でも、停止している吸収冷温
水機に冷却水が流れることによる不具合を解消すること
ができる。すなわち、吸収冷温水機が冷房定格負荷近く
の運転状態にあるときに冷水ポンプや冷媒ポンプを止め
てしまうと起こる冷媒の凍結などが回避され、吸収液の
稀釈も十分なものとなる。したがって、各吸収冷温水機
の冷却水配管に遮断弁を設ける必要もなく、冷却水ポン
プを一台とした構成品の少ない安価で制御の容易な吸収
冷温水機とすることができる。
以上の説明は、吸収冷温水機が複数台設置された例で
あるが、吸収冷温水機の設置台数が一台のときでも、そ
の運転を停止した後、冷却水ポンプを作動させたままに
しておきたい場合のあることを従来技術のところで述べ
た。そのような場合に吸収冷温水機の運転を停止すると
き、冷水の送出を即刻止めたり、直ちに止めないような
形態を選択させる場合、上記の説明にしたがった制御を
採用することができる。それ故に、本発明の制御は、吸
収冷温水機の設置台数にかかわりなく、運転停止する際
に適用することができる。
なお、上記の例は油を焚く場合であるが、都市ガスや
天然ガスを焚く場合も同様であり、また、高温再生器5
の加熱装置9として蒸気を導入する装置の場合でも何ら
差し支えない。さらに、高温再生器を備えない一重効用
型吸収機の場合には、再生器内の再生器管に蒸気を導入
するが、その蒸気供給弁を燃料遮断弁としてみなせば、
同様の制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が吸収冷温水機に適用された制御系統
図、第2図は本制御を説明するためのフローチャート、
第3図は吸収冷温水機における一例の構成系統図であ
る。 1……蒸発器、1A……蒸発器管、2……吸収器、2A……
吸収器管、4A……凝縮器管、9……加熱装置、11……燃
料遮断弁、12……冷却水ポンプ、13……冷水ポンプ、14
……冷媒ポンプ、15……吸収液ポンプ、16,16A〜16C…
…運転停止指令スイッチ、17……冷却水配管、18……冷
却水流通確認スイッチ、19……作動指令制御手段、21,2
1a……冷水、22……冷却水、23……吸収液。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸収冷凍機・冷温水機の冷房運転を停止さ
    せるとき,吸収器管や凝縮器管に冷却水を流通させる冷
    却水ポンプ,蒸発器管に冷水を流通させる冷水ポンプ,
    蒸発器内で冷媒を散布するための冷媒ポンプを停止させ
    た後に、吸収液を吸収器から送出する吸収液ポンプの作
    動を維持して、吸収液を希釈させるようにした運転停止
    方法において、 前記冷却水ポンプが停止したときは、ほぼ同時に前記冷
    水ポンプ,冷媒ポンプを停止して、運転停止指令があっ
    てから所定時間経過後に吸収液ポンプを停止させ、 前記冷却水ポンプが停止しないときは、前記冷水ポンプ
    および冷媒ポンプを数分間作動させた後に冷媒ポンプを
    停止させ、その後に冷却水ポンプの停止があるまで冷水
    ポンプの作動を維持させ、冷却水ポンプが停止した後冷
    水ポンプが停止したとき、運転停止指令があってから所
    定時間が経過していれば吸収液ポンプも停止させるよう
    にしたことを特徴とする吸収冷凍機・冷温水機の運転停
    止法。
  2. 【請求項2】吸収冷凍機・冷温水機の冷房運転を停止さ
    せるとき、吸収器管や凝縮器管に冷却水を流通させる冷
    却水ポンプ,蒸発器管に冷水を流通させる冷水ポンプ,
    蒸発器内で冷媒を散布するための冷媒ポンプを停止させ
    た後に、吸収液を吸収器から送出する吸収液ポンプの作
    動を維持して、吸収液を希釈させるようにした運転停止
    装置において、 吸収冷凍機・冷温水機の運転を停止させるために、加熱
    装置への加熱源の供給を停止指令する運転停止指令スイ
    ッチと、 前記冷却水配管に設けられた冷却水流通確認スイッチ
    と、 前記運転停止指令スイッチおよび冷却水流通確認スイッ
    チからの信号に基づいて、冷却水の流通がないときは直
    ちに前記冷水ポンプと冷媒ポンプの停止指令を出力し、
    一方、冷却水の流通があるときは、前記冷水ポンプおよ
    び冷媒ポンプを数分間作動させ続けた後に冷媒ポンプを
    停止させる指令を出力する作動指令制御手段と、 を備えたことを特徴とする吸収冷凍機・冷温水機の運転
    停止制御装置。
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