JP2892519B2 - 吸収ヒートポンプ装置 - Google Patents
吸収ヒートポンプ装置Info
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- JP2892519B2 JP2892519B2 JP7374991A JP7374991A JP2892519B2 JP 2892519 B2 JP2892519 B2 JP 2892519B2 JP 7374991 A JP7374991 A JP 7374991A JP 7374991 A JP7374991 A JP 7374991A JP 2892519 B2 JP2892519 B2 JP 2892519B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒートポンプ装置に関す
るものであり、特に詳しくは河川などから水を汲み上げ
てこれを低温熱源とし、冷水と高温水とを同時に効率良
く供給する装置に関する。
るものであり、特に詳しくは河川などから水を汲み上げ
てこれを低温熱源とし、冷水と高温水とを同時に効率良
く供給する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のヒートポンプ装置として
は、例えば特開昭58−60172号公報に提案された
装置が知られている。ここに提案されたヒートポンプ装
置は、一重効用機器同士の組合せであるから成績係数
(以下C.O.Pと記す)は必ずしも満足の行くものではな
かった。
は、例えば特開昭58−60172号公報に提案された
装置が知られている。ここに提案されたヒートポンプ装
置は、一重効用機器同士の組合せであるから成績係数
(以下C.O.Pと記す)は必ずしも満足の行くものではな
かった。
【0003】すなわち、一重効用ヒートポンプのC.O.P
は一般に0.5前後であるため、第1吸収式冷凍機の再
生器での加熱量QG1を1としたとき、蒸発器での熱量Q
E1は0.5となり、温水系への放熱量QAC1 はQG1とQ
E1の和であるから1+0.5=1.5である。そして、
このQAC1 の熱量が第2吸収式冷凍機の蒸発器での熱量
となるため、第2吸収式冷凍機の再生器における加熱量
QG2は1.5÷0.5=3.0である。
は一般に0.5前後であるため、第1吸収式冷凍機の再
生器での加熱量QG1を1としたとき、蒸発器での熱量Q
E1は0.5となり、温水系への放熱量QAC1 はQG1とQ
E1の和であるから1+0.5=1.5である。そして、
このQAC1 の熱量が第2吸収式冷凍機の蒸発器での熱量
となるため、第2吸収式冷凍機の再生器における加熱量
QG2は1.5÷0.5=3.0である。
【0004】したがって、第2吸収式冷凍機での温水系
への放熱量QAC2 はQAC1 +QG2=1.5+3.0=
4.5であるため、装置全体(冷温水システム)のC.O.
P は C.O.P =(QE1+QAC2 )÷(QG1+QG2) =(0.5+4.5)÷(1.0+3.0) =1.25 であり、必ずしも満足なものではなかった。
への放熱量QAC2 はQAC1 +QG2=1.5+3.0=
4.5であるため、装置全体(冷温水システム)のC.O.
P は C.O.P =(QE1+QAC2 )÷(QG1+QG2) =(0.5+4.5)÷(1.0+3.0) =1.25 であり、必ずしも満足なものではなかった。
【0005】一方、第1吸収式冷凍機は冷水出口温度に
よって加熱量を制御しているため、温水系への放熱量は
なりゆきとなっており放熱装置が必要であった。すなわ
ち、第1吸収式冷凍機の放熱量が第2吸収式冷凍機の蒸
発器の所定入熱量より大きいと、余分の熱量を系外に放
熱する必要があり、逆に第1吸収式冷凍機の放熱量が第
2吸収式冷凍機の蒸発器入熱量より小さいときには、第
2吸収式冷凍機から充分な高温水を得ることが出来ない
と云う問題点があった。
よって加熱量を制御しているため、温水系への放熱量は
なりゆきとなっており放熱装置が必要であった。すなわ
ち、第1吸収式冷凍機の放熱量が第2吸収式冷凍機の蒸
発器の所定入熱量より大きいと、余分の熱量を系外に放
熱する必要があり、逆に第1吸収式冷凍機の放熱量が第
2吸収式冷凍機の蒸発器入熱量より小さいときには、第
2吸収式冷凍機から充分な高温水を得ることが出来ない
と云う問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
従来提案されているシステムよりC.O.P を改善すると共
に、放熱装置を不要にして付帯設備費を削減しようとす
るものである。
従来提案されているシステムよりC.O.P を改善すると共
に、放熱装置を不要にして付帯設備費を削減しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
課題を解決するためになされたもので、高温再生器、低
温再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器、高温熱交換器およ
び低温熱交換器からなる二重効用吸収式冷凍機と、再生
器、凝縮器、蒸発器、吸収器および熱交換器からなる一
重効用吸収ヒートポンプとからなり、河川水などを二重
効用吸収式冷凍機の吸収器および凝縮器に導いたのち、
一重効用吸収ヒートポンプの蒸発器へ流入させて熱的に
接続し、しかるのち河川などに排水し、二重効用吸収式
冷凍機から冷水を、一重効用吸収ヒートポンプから高温
水を取り出し可能としたことを特徴とする吸収ヒートポ
ンプ装置を提供するものである。
課題を解決するためになされたもので、高温再生器、低
温再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器、高温熱交換器およ
び低温熱交換器からなる二重効用吸収式冷凍機と、再生
器、凝縮器、蒸発器、吸収器および熱交換器からなる一
重効用吸収ヒートポンプとからなり、河川水などを二重
効用吸収式冷凍機の吸収器および凝縮器に導いたのち、
一重効用吸収ヒートポンプの蒸発器へ流入させて熱的に
接続し、しかるのち河川などに排水し、二重効用吸収式
冷凍機から冷水を、一重効用吸収ヒートポンプから高温
水を取り出し可能としたことを特徴とする吸収ヒートポ
ンプ装置を提供するものである。
【0008】
【作用】二重効用吸収式冷凍機の吸収器および凝縮器に
は、水量豊富な河川などから水温の安定した水が直接汲
み上げて導かれるため、熱交換して一重効用吸収ヒート
ポンプの蒸発器に流入する際にも異常な高温になること
がないので、クーリングタワーなどの放熱装置を設けて
放熱する必要がない。また、本発明装置は二重効用吸収
式冷凍機と一重効用吸収ヒートポンプとを組み合わせた
装置であるため、一重効用機器同士を組み合わせた吸収
ヒートポンプ装置よりC.O.Pが向上し、エネルギーの有
効活用が図られる。
は、水量豊富な河川などから水温の安定した水が直接汲
み上げて導かれるため、熱交換して一重効用吸収ヒート
ポンプの蒸発器に流入する際にも異常な高温になること
がないので、クーリングタワーなどの放熱装置を設けて
放熱する必要がない。また、本発明装置は二重効用吸収
式冷凍機と一重効用吸収ヒートポンプとを組み合わせた
装置であるため、一重効用機器同士を組み合わせた吸収
ヒートポンプ装置よりC.O.Pが向上し、エネルギーの有
効活用が図られる。
【0009】
【実施例】本発明になる吸収ヒートポンプ装置は、図1
に例示したように二重効用吸収式冷凍機Aと一重効用吸
収ヒートポンプBとを組合せた構成である。
に例示したように二重効用吸収式冷凍機Aと一重効用吸
収ヒートポンプBとを組合せた構成である。
【0010】二重効用吸収式冷凍機Aは高温再生器1、
低温再生器2、凝縮器3、蒸発器4、吸収器5、高温熱
交換器6および低温熱交換器7とから構成され、一重効
用吸収ヒートポンプBは再生器11、凝縮器12、蒸発
器13、吸収器14および熱交換器15とから構成され
ており、これらの機器自体は従来周知のものと特に変わ
るものではない。8は二重効用吸収式冷凍機Aの冷房負
荷、16は一重効用吸収ヒートポンプBの給湯・暖房負
荷である。
低温再生器2、凝縮器3、蒸発器4、吸収器5、高温熱
交換器6および低温熱交換器7とから構成され、一重効
用吸収ヒートポンプBは再生器11、凝縮器12、蒸発
器13、吸収器14および熱交換器15とから構成され
ており、これらの機器自体は従来周知のものと特に変わ
るものではない。8は二重効用吸収式冷凍機Aの冷房負
荷、16は一重効用吸収ヒートポンプBの給湯・暖房負
荷である。
【0011】21は、河川水22などを低温熱源として
二重効用吸収式冷凍機Aの吸収器5および凝縮器3に導
いたのち、一重効用吸収ヒートポンプBの蒸発器13に
流入させて河川などに排水するための河川水循環路であ
り、吸収器5の入口側に河川水22を汲み上げるための
ポンプ31を設けている。したがって、二重効用吸収式
冷凍機Aと一重効用吸収ヒートポンプBとは、ポンプ3
1によって汲み上げた河川水22を介して熱的に接続・
一体化されている。河川水22としては、湖水、井戸
水、下水などであっても構わないが、水量が多くて温度
変化の少ないものであることが望ましい。
二重効用吸収式冷凍機Aの吸収器5および凝縮器3に導
いたのち、一重効用吸収ヒートポンプBの蒸発器13に
流入させて河川などに排水するための河川水循環路であ
り、吸収器5の入口側に河川水22を汲み上げるための
ポンプ31を設けている。したがって、二重効用吸収式
冷凍機Aと一重効用吸収ヒートポンプBとは、ポンプ3
1によって汲み上げた河川水22を介して熱的に接続・
一体化されている。河川水22としては、湖水、井戸
水、下水などであっても構わないが、水量が多くて温度
変化の少ないものであることが望ましい。
【0012】前記二重効用吸収式冷凍機Aおよび一重効
用吸収ヒートポンプBを構成する機器自体は、上記した
ように従来周知のものと特に変わるものではなく、特に
記載しない限りそれぞれの機器が順調に機能するように
従来同様に配管接続されている。そして、二重効用吸収
式冷凍機Aの高温再生器1の加熱量制御は、冷水循環路
9の蒸発器4出口側に設けた水温測定用センサー41の
データに基づいてコントローラー42が行い、一重効用
吸収ヒートポンプBの再生器11の加熱量制御は、温水
循環路17の凝縮器12出口側に設けた水温測定用セン
サー43のデータに基づいてコントローラー44が行う
機構となっている。32、33、34、35、36およ
び37は、それぞれの循環路に設けたポンプである。
用吸収ヒートポンプBを構成する機器自体は、上記した
ように従来周知のものと特に変わるものではなく、特に
記載しない限りそれぞれの機器が順調に機能するように
従来同様に配管接続されている。そして、二重効用吸収
式冷凍機Aの高温再生器1の加熱量制御は、冷水循環路
9の蒸発器4出口側に設けた水温測定用センサー41の
データに基づいてコントローラー42が行い、一重効用
吸収ヒートポンプBの再生器11の加熱量制御は、温水
循環路17の凝縮器12出口側に設けた水温測定用セン
サー43のデータに基づいてコントローラー44が行う
機構となっている。32、33、34、35、36およ
び37は、それぞれの循環路に設けたポンプである。
【0013】上記構成の本発明になる吸収ヒートポンプ
装置を例えば夏期に運転し、二重効用吸収式冷凍機Aに
よって冷房を行い、一重効用吸収ヒートポンプBによっ
て給湯する例を説明する。
装置を例えば夏期に運転し、二重効用吸収式冷凍機Aに
よって冷房を行い、一重効用吸収ヒートポンプBによっ
て給湯する例を説明する。
【0014】夏場の河川水22は水温が相当高くなる。
特に、都市部においては高温廃水を多量に含むなどの理
由から、水温は例えば25℃にもなるが水量が豊富であ
れば水温の変動が小さく安定していると云うメリットが
ある。このような河川水22をポンプ31によって汲み
上げ、河川水循環路21によって吸収器5、凝縮器3、
蒸発器13を経由して河川に排水する過程で、河川水2
2が吸収器5においては蒸発器4側で蒸発する冷媒(例
えば水)を吸収液(例えばLiBr)が吸収する際の吸収熱
によって加熱され、凝縮器3においては低温再生器2側
で発生した冷媒蒸気によって加熱される。
特に、都市部においては高温廃水を多量に含むなどの理
由から、水温は例えば25℃にもなるが水量が豊富であ
れば水温の変動が小さく安定していると云うメリットが
ある。このような河川水22をポンプ31によって汲み
上げ、河川水循環路21によって吸収器5、凝縮器3、
蒸発器13を経由して河川に排水する過程で、河川水2
2が吸収器5においては蒸発器4側で蒸発する冷媒(例
えば水)を吸収液(例えばLiBr)が吸収する際の吸収熱
によって加熱され、凝縮器3においては低温再生器2側
で発生した冷媒蒸気によって加熱される。
【0015】高温再生器1の加熱量制御は上記したよう
に、冷水循環路9を流れる冷水の蒸発器4出口側の水温
を所定の温度、例えば7℃になるように制御して行われ
るため、冷房負荷8が大きい場合には所定温度、例えば
12℃より高温の状態で蒸発器4に還流して来るので、
7℃より高水温で蒸発器4を出るようになり、これをセ
ンサー41が検知して高温再生器1の加熱量がコントロ
ーラー42の指示によって増加し、多量の冷媒蒸気を低
温再生器2に送ると共に、中間濃度に濃縮された多量の
吸収液を高温熱交換器6の側に送り出すため、蒸発器4
においては多量の冷媒が気化熱を奪って蒸発する結果、
蒸発器4の温度が低下し、冷水循環路9の中を流れてい
る水が冷却され、所定の7℃の冷水となって冷房負荷8
に供給される。なお、ポンプ31によって汲み上げられ
た25℃の河川水22は、高温再生器1を定格運転した
とき吸収器5および凝縮器3において加熱され、例えば
33℃の温水となる。
に、冷水循環路9を流れる冷水の蒸発器4出口側の水温
を所定の温度、例えば7℃になるように制御して行われ
るため、冷房負荷8が大きい場合には所定温度、例えば
12℃より高温の状態で蒸発器4に還流して来るので、
7℃より高水温で蒸発器4を出るようになり、これをセ
ンサー41が検知して高温再生器1の加熱量がコントロ
ーラー42の指示によって増加し、多量の冷媒蒸気を低
温再生器2に送ると共に、中間濃度に濃縮された多量の
吸収液を高温熱交換器6の側に送り出すため、蒸発器4
においては多量の冷媒が気化熱を奪って蒸発する結果、
蒸発器4の温度が低下し、冷水循環路9の中を流れてい
る水が冷却され、所定の7℃の冷水となって冷房負荷8
に供給される。なお、ポンプ31によって汲み上げられ
た25℃の河川水22は、高温再生器1を定格運転した
とき吸収器5および凝縮器3において加熱され、例えば
33℃の温水となる。
【0016】逆に、冷房負荷8が小さいときには所定の
12℃より低温の冷水が蒸発器4に還流するので、高温
再生器1の加熱量を従前同様にしていたのでは所定の7
℃より低温の冷水が蒸発器4から冷房負荷8に送られる
ため、コントローラー42の指示によって高温再生器1
の加熱量を減じたり、加熱を一時停止させたりする。こ
のように高温再生器1の加熱量を制御して運転すると、
高温再生器1からの冷媒蒸気の供給が減少または停止す
るため、蒸発器4においては冷媒の蒸発が制限されて蒸
発器4の温度が上がり、冷水循環路9の中を流れている
冷水の温度が上昇して所定の7℃に維持される。そし
て、ポンプ31によって汲み上げられた25℃の河川水
22は、吸収器5および凝縮器3において余り加熱され
ないため、33℃まで温度が上昇することがない。
12℃より低温の冷水が蒸発器4に還流するので、高温
再生器1の加熱量を従前同様にしていたのでは所定の7
℃より低温の冷水が蒸発器4から冷房負荷8に送られる
ため、コントローラー42の指示によって高温再生器1
の加熱量を減じたり、加熱を一時停止させたりする。こ
のように高温再生器1の加熱量を制御して運転すると、
高温再生器1からの冷媒蒸気の供給が減少または停止す
るため、蒸発器4においては冷媒の蒸発が制限されて蒸
発器4の温度が上がり、冷水循環路9の中を流れている
冷水の温度が上昇して所定の7℃に維持される。そし
て、ポンプ31によって汲み上げられた25℃の河川水
22は、吸収器5および凝縮器3において余り加熱され
ないため、33℃まで温度が上昇することがない。
【0017】二重効用吸収式冷凍機Aの冷房運転のため
に汲み上げられた河川水22は、吸収器5および凝縮器
3を経て一重効用吸収ヒートポンプへ送られ、上記のよ
うに凝縮器3から吐出するときの水温は最高33℃まで
しか上昇しないので、一重効用吸収ヒートポンプBの蒸
発器3手前にクーリングタワーなどの放熱装置を設置す
る必要がない。
に汲み上げられた河川水22は、吸収器5および凝縮器
3を経て一重効用吸収ヒートポンプへ送られ、上記のよ
うに凝縮器3から吐出するときの水温は最高33℃まで
しか上昇しないので、一重効用吸収ヒートポンプBの蒸
発器3手前にクーリングタワーなどの放熱装置を設置す
る必要がない。
【0018】そして、一重効用吸収ヒートポンプBの蒸
発器13には上記温度(25〜33℃)に加熱された河
川水22が流入するため、凝縮器12から流入した冷媒
が効果的に蒸発し、多量の冷媒蒸気が隣接する吸収器1
4で吸収液に吸収される。したがって、このときの吸収
熱によって吸収器14の内部温度が上昇し、温水循環路
17を流れる温水の温度が上昇する。この温水は凝縮器
12においても再生器11から送られた冷媒蒸気によっ
て再加熱され、所定の高温、例えば80℃に加熱されて
給湯・暖房負荷16に供給され、仕事(熱交換)をして
吸収器14に還流する。
発器13には上記温度(25〜33℃)に加熱された河
川水22が流入するため、凝縮器12から流入した冷媒
が効果的に蒸発し、多量の冷媒蒸気が隣接する吸収器1
4で吸収液に吸収される。したがって、このときの吸収
熱によって吸収器14の内部温度が上昇し、温水循環路
17を流れる温水の温度が上昇する。この温水は凝縮器
12においても再生器11から送られた冷媒蒸気によっ
て再加熱され、所定の高温、例えば80℃に加熱されて
給湯・暖房負荷16に供給され、仕事(熱交換)をして
吸収器14に還流する。
【0019】再生器11の加熱量制御は、既述したよう
に温水循環路17を流れる温水の凝縮器12出口側温度
を所定温度、例えば80℃になるように制御して行われ
るため、給湯・暖房負荷16が大きく、例えば所定の6
0℃より低温になって吸収器14に温水が還流して来る
と、所定の80℃より低い温度で凝縮器12から吐出す
ることになるため、コントローラー44の指示によって
再生器11の加熱量を増加させ、多量の冷媒蒸気を凝縮
器12に送ると共に、濃縮再生した吸収液を熱交換器1
5を経由して吸収器14に送る。このように再生器11
の加熱量を増加すると、吸収器14においては多量の吸
収液が隣接する蒸発器13で蒸発した冷媒蒸気を吸収
し、吸収熱によって温水循環路17を流れる温水を加熱
し、さらに凝縮器12においても多量の冷媒蒸気によっ
て再加熱されるため、所定の80℃の高温水となって給
湯・暖房負荷16に供給される。
に温水循環路17を流れる温水の凝縮器12出口側温度
を所定温度、例えば80℃になるように制御して行われ
るため、給湯・暖房負荷16が大きく、例えば所定の6
0℃より低温になって吸収器14に温水が還流して来る
と、所定の80℃より低い温度で凝縮器12から吐出す
ることになるため、コントローラー44の指示によって
再生器11の加熱量を増加させ、多量の冷媒蒸気を凝縮
器12に送ると共に、濃縮再生した吸収液を熱交換器1
5を経由して吸収器14に送る。このように再生器11
の加熱量を増加すると、吸収器14においては多量の吸
収液が隣接する蒸発器13で蒸発した冷媒蒸気を吸収
し、吸収熱によって温水循環路17を流れる温水を加熱
し、さらに凝縮器12においても多量の冷媒蒸気によっ
て再加熱されるため、所定の80℃の高温水となって給
湯・暖房負荷16に供給される。
【0020】逆に、給湯・暖房負荷16が小さい場合に
は、所定の60℃より温度の高い温水が吸収器14に還
流して来るので、再生器11の加熱量を従前同様にして
いたのでは所定の80℃より高温で凝縮器12から給湯
・暖房負荷16に送られるため、コントローラー44の
指示によって再生器11の加熱量を減少させたり、加熱
を一時停止させて、冷媒蒸気と濃縮吸収液の供給を減少
または停止させると、吸収器14および凝縮器12にお
ける加熱効果が低下して所定の80℃の温水が供給され
る。
は、所定の60℃より温度の高い温水が吸収器14に還
流して来るので、再生器11の加熱量を従前同様にして
いたのでは所定の80℃より高温で凝縮器12から給湯
・暖房負荷16に送られるため、コントローラー44の
指示によって再生器11の加熱量を減少させたり、加熱
を一時停止させて、冷媒蒸気と濃縮吸収液の供給を減少
または停止させると、吸収器14および凝縮器12にお
ける加熱効果が低下して所定の80℃の温水が供給され
る。
【0021】本発明になる上記構成の吸収ヒートポンプ
装置の定格時のC.O.P は、 二重効用吸収式冷凍機Aの高温再生器1での加熱量;Q
G1 二重効用吸収式冷凍機Aの蒸発器4での入熱量;QE1 二重効用吸収式冷凍機Aの吸収器5、凝縮器3での放熱
量;QAC1 一重効用吸収ヒートポンプBの再生器11での加熱量;
QG2 一重効用吸収ヒートポンプBの蒸発器13での入熱量;
QE2 一重効用吸収ヒートポンプBの吸収器14、凝縮器12
での放熱量;QAC2 としたとき、二重効用のC.O.P =1.0、一重効用のC.
O.P=0.5であるから、QG1=1.0、QE1=1.
0。したがって、QAC1 =QG1+QE1=2.0、QG2=
2÷0.5=4.0 QE2=2.0=QAC1、QAC2 =
6.0となり、したがって、装置全体のC.O.Pは C.O.P =(QE1+QAC2 )÷(QG1+QG2) =(1.0+6.0)÷(1.0+4.0) =7÷5 =1.4 となる。これは、従来システムのC.O.P が既述したよう
に約1.25であるので、本装置のC.O.P は従来技術の
冷温水システムに比較して12%(1.4÷1.25=
1.12)エネルギー効率が改善されたことになる。
装置の定格時のC.O.P は、 二重効用吸収式冷凍機Aの高温再生器1での加熱量;Q
G1 二重効用吸収式冷凍機Aの蒸発器4での入熱量;QE1 二重効用吸収式冷凍機Aの吸収器5、凝縮器3での放熱
量;QAC1 一重効用吸収ヒートポンプBの再生器11での加熱量;
QG2 一重効用吸収ヒートポンプBの蒸発器13での入熱量;
QE2 一重効用吸収ヒートポンプBの吸収器14、凝縮器12
での放熱量;QAC2 としたとき、二重効用のC.O.P =1.0、一重効用のC.
O.P=0.5であるから、QG1=1.0、QE1=1.
0。したがって、QAC1 =QG1+QE1=2.0、QG2=
2÷0.5=4.0 QE2=2.0=QAC1、QAC2 =
6.0となり、したがって、装置全体のC.O.Pは C.O.P =(QE1+QAC2 )÷(QG1+QG2) =(1.0+6.0)÷(1.0+4.0) =7÷5 =1.4 となる。これは、従来システムのC.O.P が既述したよう
に約1.25であるので、本装置のC.O.P は従来技術の
冷温水システムに比較して12%(1.4÷1.25=
1.12)エネルギー効率が改善されたことになる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明になる吸収ヒ
ートポンプ装置によれば、冷温水システム定格運転時の
C.O.P が従来システムに比較して約12%改善されてお
り、エネルギーの有効利用が可能となった。また、水量
豊富で温度変化の少ない河川水などを熱の移動媒体およ
びバッファとして利用しているためにクーリングタワー
などの放熱装置が不要であり、付帯設備が安価となるこ
とからシステムの原価償却が容易となった。そして、冷
水と高温水が同時に取り出せるため夏期の冷房と給湯供
給が可能であり、幅広い用途に対応可能となった。
ートポンプ装置によれば、冷温水システム定格運転時の
C.O.P が従来システムに比較して約12%改善されてお
り、エネルギーの有効利用が可能となった。また、水量
豊富で温度変化の少ない河川水などを熱の移動媒体およ
びバッファとして利用しているためにクーリングタワー
などの放熱装置が不要であり、付帯設備が安価となるこ
とからシステムの原価償却が容易となった。そして、冷
水と高温水が同時に取り出せるため夏期の冷房と給湯供
給が可能であり、幅広い用途に対応可能となった。
【図1】一実施例を示す説明図である。
1 高温再生器 2 低温再生器 3 凝縮器 4 蒸発器 5 吸収器 6 高温熱交換器 7 低温熱交換器 8 冷房負荷 9 冷水循環路 11 再生器 12 凝縮器 13 蒸発器 14 吸収器 15 熱交換器 16 給湯・暖房負荷 17 温水循環路 21 河川水循環路 22 河川水 31 ポンプ 41 センサー 42 コントローラー 43 センサー 44 コントローラー A 二重効用吸収式冷凍機 B 一重効用吸収ヒートポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 慶一 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 大江 賢二 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 香川 洋太郎 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−60172(JP,A) 特開 昭61−125559(JP,A) 特開 昭59−89962(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 15/00
Claims (1)
- 【請求項1】 高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発
器、吸収器、高温熱交換器および低温熱交換器からなる
二重効用吸収式冷凍機と、再生器、凝縮器、蒸発器、吸
収器および熱交換器からなる一重効用吸収ヒートポンプ
とからなり、河川水などを二重効用吸収式冷凍機の吸収
器および凝縮器に導いたのち、一重効用吸収ヒートポン
プの蒸発器へ流入させて熱的に接続し、しかるのち河川
などに排水し、二重効用吸収式冷凍機から冷水を、一重
効用吸収ヒートポンプから高温水を取り出し可能とした
ことを特徴とする吸収ヒートポンプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7374991A JP2892519B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 吸収ヒートポンプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7374991A JP2892519B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 吸収ヒートポンプ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04288459A JPH04288459A (ja) | 1992-10-13 |
JP2892519B2 true JP2892519B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=13527211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7374991A Expired - Fee Related JP2892519B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 吸収ヒートポンプ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2892519B2 (ja) |
-
1991
- 1991-03-14 JP JP7374991A patent/JP2892519B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04288459A (ja) | 1992-10-13 |
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