JP2741399B2 - カード処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、カードに記憶されている情報を読み取る一
方、取引の都度、前記カードに記憶されている金額から
取引金額を減額したうえ、前記カードにその残額を書き
込む等の各種処理を行うカード処理装置に関し、特に、
使用者たる会員に対して発行されるカードの処理に適し
たカード処理装置に関する。

従来の技術 近年、各種カード特に、プリペイドカードの普及は目
覚ましいが、テレフォンカードや交通機関で利用されて
いるカードのように所有者を特定せずに使用可能なもの
のほか、最近では、ホテル、スパーマーケット、レスト
ラン、ガソリンスタンドのような各種施設で、利用者の
特定人を会員とし、これら会員に対して発行され、発行
元である特定の施設のみで使用可能なプリペイドカード
が提供されている。

この種のプリペイドカードでは、自己の施設で発行し
たカードのみが使用可能であることが望まれるが、従来
のカード処理装置にあっては、使用されたカードがカー
ド処理装置に適合する適正なカードであれば正常な処理
が行われてしまい、カードの発行元がどの施設であるの
か特定することはできなかった。

発明が解決しようとする課題 このため従来においては、同一のカード処理装置を使
用している他の施設で発行された同種のカードが使用さ
れた場合に、その不正使用を発見できず、施設側が不測
の損害を被ってしまうという不都合があった。

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、カ
ードの発行元を確認できるカード処理装置を提供するこ
とを目的とする。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、カードに記憶さ
れている情報を読み取る一方、取引の都度、前記カード
に記憶されている金額から取引金額を減額したうえ、前
記カードにその残額を書き込む等の各種処理を行うカー
ド処理装置であって、あらかじめ各装置毎に異なるコー
ド番号が記載された記憶部と、前記カードに書き込まれ
た残高が支払い金額に満たない場合に、残額ゼロを書き
込むとともに、新規カードを発行する際、この新規カー
ドに、その初期設定金額に対して、前記カードの残高を
加算し、または不足金額を減算して残高を書き込むとと
もに、前記コード番号を書き込む手段と、前記カードに
書き込まれた前記残高及び前記コード番号を読み取る手
段とを備えたものであり、また、前記記憶部へコード番
号を書き込むために、特定の機械的なキー、または特定
の電子的なパスワードを用いることによって、記憶部に
対するコード番号の書き込みが可能となるコード番号書
き込み手段を備えたものである。

作用 各装置毎に異なるコード番号を記憶した記憶部を備
え、カード発行時にこのコード番号を書き込む一方、カ
ードが使用された時にはこのコード番号を読み取ること
によって、使用されたカードの発行元を確認し、不正使
用か否かの判断が容易になしえる。

実 施 例 以下、本発明をプリペイドカードに適用した場合の好
適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。

第１図はカード処理装置の制御系統の概略図、第２図
は装置の外観を示す斜視図、第３図〜第５図はそれぞれ
登録モード、通常モード、集計モードにおける動作を示
すフローチャートである。

まず、第１図及び第２図に基づきカード処理装置の構
成の概略を説明する。

第１図に示すように、カード処理装置１は、入力手段
としてキーボード２を有している。また、使用にあたっ
て、カード使用時の通常の処理を行う通常モード、カー
ド14に関する各種の集計を行う集計モード、新規カード
の発行登録や盗難届けを受けて行うブラックリスト登録
等の各種登録を行う登録モードの３つのモード切り替え
を行う一方、あらかじめ装置固有のコード番号を入力す
るコード入力モードに切り替えを行うためのキースイッ
チ３を有している。

このキースイッチ３は、電源投入時には通常モードに
あり、所定のキー（図示せず、以下便宜上マスターキー
という）をキー穴に挿入して、通常モード位置3aから集
計モード位置3bあるいは登録モード位置3cに回動変位さ
せることにより、３つのモード切り替えができるほか、
通常モード位置3aの集計モード位置3bと反対側には表示
のない設定モード位置3dが設けられている。なお、前記
マスターキーのほか、集計モードへの切り替えのみにつ
いては、一般キーによっても可能なように構成されてい
る。前記設定モード位置3dは、カード処理装置１を使用
する施設に納入する前に、あらかじめ各装置に固有のコ
ード番号を後述するメモリー６に入力するほか、登録モ
ードで使用する際に必要なパスワードの入力及びカード
14の有効期限、暗証番号、ブラックリストとの照合チェ
ック機能の有無等を入力するためのものであって、設定
モードに設定するためには、他の３つのモード切り替え
を行うマスターキーでは不可能であり、このキーとは異
なる特別のキー（図示せず、以下便宜上Ｚキーという）
が必要なように構成されている。このＺキーはカード処
理装置１の販売元に保管されるもので、すべてのモード
切り替えを行うことができる。

そして、キーボード２あるいは前記キースイッチ３に
よる入力信号はROMを内蔵するCPU4に出力されるととも
に、ディスプレイ５に表示されるように構成されてい
る。また、前記CPU4は入力信号に応じた制御信号を、あ
らかじめ装置固有のコード番号が記憶され、カード14の
新規登録発行時には会員コードが記憶され、取引にあた
っては使用カード14の残高が記憶される記憶部たるメモ
リー６、カード14の新規発行登録の際にそのカード14に
前記コード番号をはじめとする情報を書き込む手段であ
るとともに、カード14に書き込まれた前記コード番号を
はじめとする情報を読み取る手段でもあるカード読取書
込装置７、ディスプレイ８、プリンタ９に対してそれぞ
れ出力する一方、この制御信号の出力に応じた前記メモ
リー６と前記カード読取書込装置７からの信号に基づい
て各種制御を行うよう構成されている。各カード処理装
置１に固有なコード番号の入力は、上述したように、カ
ード処理装置１の販売者が保管するＺキーを用いて設定
モードに切り替えたうえ、キーボード２からあらかじめ
入力されるものであるが、前記コード番号は例えば４桁
の数字で示されるものであり、この入力されたコード番
号はCPU4の制御によって、メモリー６に記憶される。

第２図に示すように、装置筐体10の一面にカード挿入
口11が開口され、また、上面には前記プリンタ９の用紙
排出口12が開口されている。この装置筐体10には、その
内部に上述したCPU4、メモリー6,カード読取書込装置7,
プリンタ９が収納されるとともに、デイスプレイ８の表
示面が前記カード挿入口11の上部に配置されている。ま
た、上述したキーボード２、キースイッチ３は入力筐体
13に設けられ、この入力筐体13には、ディスプレイ５の
表示面も設けられている。なお、カード14は従来のこの
種プリペイドカードと同様に、磁気ストライプ等による
記憶部を有し、この記憶部にコード番号や暗証番号等の
情報が書き込まれるものである。

続いて、上述のように構成したカード処理装置の動作
を説明する。なお、この処理動作はCPU4の制御に基づい
てなされるものである。

まず、カード14の新規発行を含む登録モードでの動作
を第３図に基づいて説明する。

電源を投入し、マスターキーによって登録モードに切
り替えたうえ、あらかじめ設定されているパスワードを
キーボード２から入力する（ステップ101）と、CPU4に
よって照合され（ステップ102）、適正と判断される
（ステップ103）、キーボード２により登録種別の選択
入力が可能となる（ステップ104）。なお、前記ステッ
プ103でパスワードが適合しないと判断されると、ステ
ップ104には進まず、ステップ101に戻る。

前記ステップ104でなされた入力が新規カードの発行
だと判断される（ステップ105）と、カード14がカード
挿入口11から受入られ（第２図参照）、キーボード２か
ら会員コード、暗証番号、有効期限等の情報が入力され
ると、これら各情報が前記カード14の記憶部にカード読
取書込装置７（第１図参照）によって書き込まれるとと
もに、メモリー６にも記憶され、また、前記メモリー６
に記憶されていた装置のコード番号も前記カード14の記
憶部にカード読取書込装置７によって書き込まれる（ス
テップ106）。そして、新規カード14の登録が終了した
と判断されると（ステップ107）、カード14の新規登録
発行は終了する。

一方、ステップ105で新規カードの発行ではないと判
断された場合はステップ108に進み、追加カード（追加
カードとは、既に所有しているカード14の残高が支払い
金額に満たない場合に、新たに追加発行するカードをい
う）の発行か否かを判断する。ここで追加カードの発行
と判断された場合には残高不足の旧カードがカード挿入
口11から受入られ（ステップ109、第２図参照）、前記
旧カードから読み取られた残高及び会員コード、暗証番
号等の情報がメモリー６に記憶される一方、前記旧カー
ドに残高０を書き込んで、カード挿入口11から排出され
る。なお、前記読み取り動作及び書き込み動作は、CPU4
の制御によりカード読取書込装置７によって成される。
続いて、追加カードである新規なカード14がカード挿入
口11から受入られ（ステップ111、第２図参照）、前記
旧カードから読み取られた残高、暗証番号をはじめとす
る各情報及び装置のコード番号がメモリー６から呼み出
されて、前記新規なカード14にそれぞれ書き込まれ、こ
の際残高については所定の初期設定金額に加られて書き
込まれたうえ、カード挿入口11から排出され（ステップ
112）、追加カードの発行が終了する。

また、上述のステップ108で追加カードの発行ではな
いと判断された場合には、ステップ113に進み、カード1
4の返却か否かを判断し、返却と判断されると、カード1
4がカード挿入口11から受入られる（ステップ114）。そ
して、前記カード14の残高をカード読取書込装置７によ
って読み取ったうえメモリー６に記憶させ、新たに残高
０と書き込んで前記カード挿入口11から排出する（ステ
ップ115）。そして、前記メモリー６に記憶された残高
を呼び出し、その金額をプリンタ９で受領証にプリント
アウトし（ステップ116）、前記領収証が用紙排出口12
から排出されて、カード返却登録は終了する。

さらに、上述のステップ113でカード返却ではないと
判断された場合は、ステップ117に進み、カードが盗難
されたことを会員コードで登録するブラックリスト登
録、あるいはそのブラックリスト登録の抹消がキーボー
ド２からの入力によりなされる。

次に第４図に基づき、通常モードにおける動作を説明
する。

電源が投入されると通常モードとなり、カード14がカ
ード挿入口11から挿入される（ステップ201）と、コー
ド番号に基づくカード適正の読み取り及び残高の読み取
りを行う（ステップ202）。そして、読み取り結果に基
づき適正と判断される（ステップ203）と、ディスプレ
イ８にカード14の残高が表示され（ステップ204）、続
いてキーボード２から使用金額が入力される（ステップ
205）。そして、この入力金額を残高から減算し（ステ
ップ206）、新たな残高をディスプレイ８に表示する
（ステップ207）一方、この残高が０より小さいか否か
を判断し（ステップ208）、大きい場合は０か否かをさ
らに判断する（ステップ209）、ここで、０ではないと
判断されると、他の使用金額があるか否かを判断し（ス
テップ210）、ある場合には前記ステップ205に戻って、
ステップ209に至る上述と同様の動作を繰り返す。一
方、ステップ210で他の使用金額がないと判断された場
合及びステップ209で残高が０と判断された場合には、
ともにカード14及びメモリー６に残高を書き込んだう
え、カード挿入口11から排出し（ステップ211）、終了
する。

一方、上述したステップ203でカード14が適正カード
ではないと判断された場合には、ディスプレイ78にエラ
ー表示がなされ（ステップ212）、前記カード14がカー
ド挿入口11から排出されて（ステップ211）、終了す
る。

また、上述したステップ208で残高が０より小さいと
判断された場合には、キーボード２によって残高不足処
理の選択がなされ入力される（ステップ214）。この選
択は追加カードの発行、現金精算あるいは掛売精算のい
ずれか一つであり、追加カード発行が選択された場合
（ステップ215）は、ディスプレイ８にその旨表示され
（ステップ216）、さらに他の使用金額があると判断さ
れた場合（ステップ217）には上述したステップ205に戻
って、以下上述したと同様の動作を行う。前記ステップ
217で他の使用金額がないと判断された場合には、キー
ボード２の合計キーを押すことによってステップ211に
進み、残高がカード14及びメモリー６に記憶された後、
カード14がカード挿入口11から排出されて終了する。

残高不足処理において現金精算が選択された場合（ス
テップ218）には、ディスプレイ８にその旨表示され
（ステップ219）、カード14及びメモリー６に残高０が
書き込まれてカード挿入口11から排出されるとともに、
プリンタ９によって印字された現金領収分の領収証が用
紙排出口12から発行されて（ステップ220）、終了す
る。

また、残高不足処理において現金精算ではなく、掛売
精算が選択された場合（ステップ218）には、ディスプ
レイ８にその旨表示され（ステップ221）、カード14に
残高０が書き込まれてカード挿入口11から排出されると
ともに、メモリー６には不足金額が記憶され、また、プ
リンタ９によって印字された不足分の請求書が用紙排出
口12から発行されて（ステップ222）、終了する。

次に、第５図に基づき集計モードについて説明する。

電源を投入し、マスターキーまたは一般キーによって
集計モードに切り替えたうえ、キーボード２によって集
計種別の選択が入力される（ステップ301）。この集計
種別の選択は、１日の集計、１ケ月の集計、任意の月の
集計あるいは会員データの集計のいずれかからなされ
る。ここで１日（当日）の集計が選択された場合（ステ
ップ302）には、メモリー６から呼び出されて集計され
た、その日のカード利用金額、カード利用枚数、カード
発行金額、カード発行枚数が順次出力され、ディスプレ
イ８に表示され（ステップ303）、表示順にプリンタ９
によって印字されたうえ用紙排出口12からプリントアウ
トされる（ステップ304）。そして、前述の全事項が表
示され、プリントアウトされる（ステップ305）と終了
する。

また、１ケ月（当月）の集計が選択された場合（ステ
ップ306）には、メモリー６から呼び出されて集計され
たその月の一日から前日までのカード利用金額、カード
利用枚数、カード発行金額、カード発行枚数が順次出力
されて、ディスプレイ８に順次表示され（ステップ30
7）、表示順にプリンタ９によって印字され用紙排出口1
2からプリントアウトされる（ステップ308）。そして、
前述の全事項が表示され、プリントアウトされると（ス
テップ309）終了する。

任意の月の集計が選択された場合（ステップ310）に
は、メモリー６から呼び出されて集計されたその年月が
キーボード２から入力される（ステップ311）と、その
月の一日から前日までのカード利用金額、カード利枚
数、カード発行金額、カード発行枚数が順次出力され
て、ディスプレイ８に順次表示され（ステップ312）、
表示順にプリンタ９によって印字されて用紙排出口12か
らプリントアウトされる（ステップ313）。そして、前
述の全事項が表示され、プリントアウトされると（ステ
ップ314）終了する。

さらに、会員データの集計が選択された場合には、会
員コードがキーボード２から入力されると（ステップ31
5）、メモリー６から呼び出されて集計されたカード利
用した最後の年月日、カードの残高、現在までに発行さ
れたカード枚数がが順次出力されて、ディスプレイ８に
順次表示され（ステップ316）、表示順にプリンタ９に
よって印字され用紙排出口12からプリントアウトされる
（ステップ317）。そして、前述の全事項が表示され、
プリントアウトされると（ステップ318）終了する。

なお、本発明は上述した実施例に限定されるものでは
なく、例えばカード使用時のモードは３種類に限らず、
また、その選択手段もキーに限られない。さらに、あら
かじめ行う各カード処理装置毎のコード番号の記憶部へ
の書き込みのモード設定は、Ｚキーでなされるほか、あ
らかじめ設定したパスワードを利用してもよい。また、
本カード処理装置は、プリペイドカード以外のカードに
も適用可能であることはもちろんである。

効果 以上説明したところで明らかなように、本発明によれ
ば、各装置毎にことなったコード番号を記憶部に記憶さ
せておくことによって、カード発行時にこのコード番号
を書き込む一方、カードが使用された時にはこのコード
番号を読み取ることによって、使用されたカードの発行
元が確認できるので、カードの、また、取引の都度、前
記カードに記憶されている金額から取引金額を減額した
うえ、前記カードにその残額を書き込み、この書き込ま
れた残高が支払い金額に満たない場合に、残額ゼロを書
き込むとともに、新規な別途カードに、前記カードで不
足した金額と前記コード番号を書き込むので、継続して
カードを利用できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の好適な実施例を示し、第１図はカード処理
装置の制御系統の概略図、第２図は装置外観を示す斜視
図、第３図は登録モードの動作を示すフローチャート、
第４図は通常モードの動作を示すフローチャート、第５
図は集計モードにおける動作を示すフローチャートであ
る。 １……カード処理装置、２……キーボード、３……キー
スイッチ、４……CPU、5,8……ディスプレイ、６……メ
モリー、７……カード読取書込装置、９……プリンタ、
14……カード

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カードに記載されている情報を読み取る一
   方、取引の都度、前記カードに記憶されている金額から
   取引金額を減額したうえ、前記カードにその残額を書き
   込む等の各種処理を行うカード処理装置であって、あら
   かじめ各装置毎に異なるコード番号が記憶された記憶部
   と、前記カードに書き込まれた残高が支払い金額に満た
   ない場合に、残額ゼロを書き込むとともに、新規カード
   を発行する際、この新規カードに、その初期設定金額に
   対して、前記カードの残高を加算し、または不足金額を
   減算して残高を書き込むとともに、前記コード番号を書
   き込む手段と、前記カードに書き込まれた前記残高及び
   前記コード番号を読み取る手段とを備えたことを特徴と
   するカード処理装置。
2. 【請求項２】特定の機械的なキー、または特定の電子的
   なパスワードを用いることによって、記憶部に対するコ
   ード番号の書き込みが可能となるコード番号書き込み手
   段を備えた請求項第１項記載のカード処理装置。