JP2741083B2 - エノール化合物の製造方法 - Google Patents

エノール化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2741083B2
JP2741083B2 JP1309413A JP30941389A JP2741083B2 JP 2741083 B2 JP2741083 B2 JP 2741083B2 JP 1309413 A JP1309413 A JP 1309413A JP 30941389 A JP30941389 A JP 30941389A JP 2741083 B2 JP2741083 B2 JP 2741083B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ketone
enolate
aryl
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1309413A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02193935A (ja
Inventor
ジェラール・カイエ
ブルノ・フィガデル
ピエール・トツオリーノ
パトリク・クレリ
Original Assignee
ソシエテ・ナショナール・エルフ・アキテーヌ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ソシエテ・ナショナール・エルフ・アキテーヌ filed Critical ソシエテ・ナショナール・エルフ・アキテーヌ
Publication of JPH02193935A publication Critical patent/JPH02193935A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2741083B2 publication Critical patent/JP2741083B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/68Preparation of metal alcoholates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/67Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/68Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/08Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or symmetrical anhydrides with the hydroxy or O-metal group of organic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/30Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group
    • C07C67/333Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C67/343Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/16Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring the ring being unsaturated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はある種のエノール化合物、より詳細には、そ
れを用いる種々の合成に極めて有用なことが明らかにさ
れたマンガンエノレートの製造方法に関する。
本発明によれば、マンガンエノレートを良好な経済的
条件下で、更に優れた位置選択性の下に製造することが
できる。
本発明は、また、この方法によって製造された、新規
化合物を構成するマンガンエノレートを含む。
種々の化学反応の中間体としての有用性の故に、エノ
レートは広く研究され、そして用いられて来た。たとえ
ばFlemingらは、多数の天然化合物の合成におけるエノ
レートの使用について述べている(Synthesis、(197
6)、736およびChem.Soc.Rev.、(1981)10、83)。
とりわけエノレートは香料において、および医薬また
は殺菌剤製造の出発原料として有用な種々のエステル、
ケトンおよびアルデヒドの製造に役立つ。
エノレートの製造には種々の方法がある。すなわち、
ジメトキシエタン中におけるケトンとNaHの反応または
同一溶媒中におけるケトンとLiジイソプロピルアミドと
の反応によって得られた生成物と、たとえばトリメチル
クロロシランで、またはカルボン酸無水物で処理するこ
とによってシリルエノールのエーテルおよびエノールの
エステルが得られる。シリルエノールのエーテルは、ジ
メチルホルムアミド中でトリメチルクロロシランの存在
下にケトンを第3級アミンまたは1,4−ジアザビシクロ
(2,2,2)オクタンで処理することによっても得られ
る。
ある場合には、非対称ケトンでは、熱力学的エノレー
ト(thermodynamic enolate)形に相当する生成物の量
の収率は良好であるが、生成物の大部分を動的エノレー
ト(kinetic enolate)に相当する形に導く稀な操作に
おける収率は問題点が多い。
また多くの従来技術は、精密な操作を必要とし、とり
わけ多数の従来技術が動的エノレートを得るのに過剰の
反応剤(2.5倍量に達する)および−80℃程度の極低温
を要求する。
従って、多くの従来技術が存在するにもかかわらず、
エノレートおよびその誘導体の経済的製造を可能にする
実用的方法の要望がある。
本発明はこの要望に答えるものであり、ケトンから出
発して0℃よりもわずかに高いか、またはわずかに低い
温度で高収率または極めて高い収率でエノール化合物の
容易な製造方法を提供する。本発明の方法は出発原料が
非対称ケトンの場合に動的エノレートの独占的または実
質的に独占的な製造を可能にする。
本発明によって得られたエノレートは、一般に0℃よ
りもわずかに高いか、またはわずかに低い温度において
良好に貯蔵できる。
本発明の方法はケトンと有機金属化合物との反応から
成り、この有機金属化合物がMnのエノレートを形成せし
める混合有機マンガン化合物であることに特徴がある。
本発明の方法は、通常の有機金属化合物、特にMgまた
はLiの有機金属化合物では同一条件下でケトンのカルボ
ニルへの1,2−付加に起因する生成物、すなわち第3級
アルコールを与え、ケトンのエノレートを与えないこと
から全く予期しえないことである。
すなわち、たとえばRMgXとケトンの反応によって
(a)が得られ、 (A)の加水分解によって第3級アルコール(b)が
得られる。
これに対して本発明によれば、混合有機金属化合物R
−MnXがケトンと反応せしめられ、上記反応(1)と類
似の方法で下記第3級アルコールのマンガン誘導体 およびプロトンの除去にともなうRHの形成からなる下
記の工程(2)によって形成されたエノレートの両方が
与えられる。
熱力学的異性体および動的異性体の間の差は非対称ケ
トンの場合にのみあらわれ、三つの下記マンガン組成物
が導かれるR MnClとプロピルエチルケトンCH3CH2CH2−C
O−CH2−CH3との例によってより良く理解できるであろ
う。
A,BおよびCタイプの化合物の比率は処理されるケト
ンの性質、溶媒の性質、温度、Rの性質等によって変化
する。
或る種の工業においては三つの化合物を同時に得るこ
とが有用かも知れないが、異性体の一方、または他方、
すなわち動的または熱力学的異性体のいずれかを最大量
で製造することがより興味があり、従来技術では動的異
性体を得ることが困難である。
更に本発明によれば、経済的な製造が可能であること
は全く予期しない結果である。
本発明によるマンガンの混合エノレートの製造は、−
50℃〜+50℃の温度に保持された適切な溶媒中でケトン
と混合有機マンガン化合物を1/2〜20時間、空気の非存
在下に接触させることから成る。
反応時間は最も一般的には1〜3時間である。
反応剤の量論的比率が一般に最も有用であり、すなわ
ち、混合有機マンガン化合物RMnXの1モルをケトンR1
CO−R2の1モル、またはジケトンの1モル当りRMnXの2
モルを用いるのが望ましい。
形成されたマンガンエノレート(上記のBおよび/ま
たはC)は、反応媒体から空気および溶媒からの湿気の
非存在下に蒸発によって、または他の既知の方法によっ
て回収され、望ましい誘導体に変換される。
しかしながら最も流行している方法によれば、このエ
ノレートをその場所で、すなわちもとの溶媒中で、もし
も望むならば新しい適切な反応剤を導入するに先立って
他の溶媒を加えた後、および/または温度を変えた後に
エノレートを処理することが簡単である。
従ってこの生成物に反応媒体中で酸無水物または塩化
物、トリアルキルシリルハライド、アリルハライドまた
はアルキルハライド、ハロゲン、アルデヒド、または水
等を加えることによって、アシル化、シリル化、アルキ
ル化、ハロゲン化、ヒドロキシアルキル化等が可能であ
る。
マンガンはこの反応の過程で排出され、関連する。ま
たはβ−ジケトンのエノールエステル、対応するケトン
シリル化誘導体が得られ、これら生成物はアルキル化、
アリル化またはハロゲン化が可能である。
すなわち本願発明における混合エノレートの使用は、
原料ケトンの変更にともなう種々の生成物の製造を可能
にする。
本発明の方法は、種々のケトンに適用可能である。適
切なモノケトンにはCH3(CH2)n−CO−(CH2)mCH3のような
線状脂肪族ケトンがあり、ここでnおよびmは同一か異
なり、0から17の範囲である。
一方、鎖(CH2)nおよび(CH2)mの一方または両方に、二
重または三重結合および/またはアルキル、アリール置
換基があっても良い。同様に一つまたは二つの末端CH3
基の代りに第2級基または第3級基、すなわち を有することもできる。
一つまたは二つの鎖CH3(CH2)nまたはCH3(CH2)mが、一
つ以上のアルキル置換基を有することができるフェニ
ル、トリル、キシリル、ナフチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシルまたはシクロヘキセニル環で置換されたケ
トンを使用することもできる。また使用したケトンが、
官能性基(ハロゲン、アルコキシ、チオアルコキシ等)
を有することもできる。
非限定的例によれば、本発明はジエチルケトン、ジプ
ロピルケトン、ジイソプロピルケトン、エチルプロピル
ケトン、エチルヘキシルケトン、エチルフェニルケト
ン、ブチルシクロペンタノン、メチルシクロヘキサノ
ン、ヘキシルヘプチルケトン、ブチルドデシルケトン、
アセトフェノン等のようなケトンから出発して実施する
ことができる。
混合有機マンガン化合物のRMnXの化学組成は本発明を
実施する上で著しく重要である。特に目的とするエノレ
ートの収率は基RおよびXの性質に著しく依存し、これ
らの適切な選択は得られる結果に顕著な影響を与える。
RMnXにおいて、一般にRは脂肪族、脂環族または芳香
族炭化水素基のいずれでも良く、またはアミノ基でも良
い。
しかしながら、立体障害を生ずる可能性のある極めて
多くの側枝を有しないことが好ましい。Rとして特に好
適な基はアルキル基であり、とりわけメチル、C1
C20、好ましくはC1〜C12のアルケニルまたはアルキニル
基、特に脱離可能なβ−水素原子を含まない基である。
Rはまた一つ以上のC1〜C12のアルキル置換基を有す
るシクロペンチルまたはシクロヘキシルであっても良
い。Rとして特に好適な基はアリール環であり、特にフ
ェニルまたはナフチルであって1〜3個のC1〜C12アル
キル置換基を有しても良い。すなわち、フェニル、トリ
ル、キシリル、メシチル、モノ−、ジ−またはトリエチ
ルフェニル、ジプロピルフェニル等が興味あるR基を形
成する。Rがメチルまたはフェニルの場合には、温和な
温度、特に0〜30℃で良好な収率で製造することがで
き、一方、メチルよりも重いアルキル、たとえばブチル
では約−50℃で反応させる必要がある。
有機マンガン化合物RMnXにおける基Xの性質は極めて
重要である。
原則としてXはマンガン錯体のための配位子として機
能しうる元素、ラジカルまたは基のいずれでも良い。と
りわけXはハロゲン;たとえばS、P、B、CまたはSi
の化合物のアニオン;オキシまたはチオ炭化水素基;ア
ミノ基等である。すなわち、たとえばXはCl、Brまたは
I、CF3SO2、R′COO、BF4、−OR′または−SR′(R′
はアルキルまたはアリール)、−NR2′または−NR′
R″(R′,R″は炭化水素基)等である。
本発明の顕著な特徴によれば、もしも可能な限りエノ
レートを製造することが望まれる場合には、Xは塩基性
基である。従って、主要部分または全ての部分を非対称
ケトンから出発する動的エノレートとすることが可能で
ある。これら反応はエノレート生成物(E/Z比=25:75〜
0/100)における構成をほとんどZに導く特異性を提供
し、このことは一般に工業的応用の点で極めて好まし
い。
塩基性のX基として特に好適なものは−NR2′またはN
R′R″型の置換アミノ基であり、ここで炭化水素基
R′およびR″は特にC1〜C18の脂肪族、脂環族および
/またはアリールであり、とりわけ1〜3個のC1〜C12
アルキルで置換されたフェニルが有利である。
R′およびR″の少なくとも一つがアリールであるの
が好ましい。なぜならば、アルキルのみによって与えら
れるNR′R″よりもはるかに良好な収率が得られるから
である。
のタイプのフェニルメチルアミドは室温で数か月貯蔵す
ることができる。
上述したことから、本発明は与えられたケトンに関し
て望ましい結果を得るための種々の可能性を提供するこ
とが明らかである。当業者ならば本明細書の下記記述中
に見出される特定の例にもとづいて適切なRおよびX基
を採用することができる。
本発明によるエノール化の結果に同様に影響する要因
は溶媒の性質である。使用可能な主要な溶媒はエーテ
ル、特にジエチルオキサイド、ピラン、1,2−ジメトキ
シエタン、とりわけテトラヒドロフラン(THF)であ
る。しかしながらジメチルスルホキシドまたはスルホラ
ンもまた使用することができ、当業者に知られている他
の溶媒も溶媒の性質によって変化する収率および位置選
択性を考慮して使用することができる。
強く推賞できるRMn−NR′R″タイプの有機マンガン
化合物の使用は、確かな経済性を与える変形の形で実現
することができる。
すなわち、反応(2)において使用するためのRMnXと
して化合物RMn−NR′R″を予め製造する代りに、効力
の劣る有機マンガン化合物、たとえばRMnClを使用し、
しかしながら要求によっては反応媒体中で化合物R−Mn
−NR′R″を形成することができるアミンHNR′R″を
反応媒体中に加えることが確立された。
この方法は、この化合物が製造されて予め反応媒体中
に導入されたときに、この化合物が与えると同様の優れ
た結果をもたらす。
しかしながら、化学量論的に要求されるアミンの一部
のみ、たとえば化学量論量の1/5量を加えることによっ
て、R−Mn−Clのみの場合よりもはるかに良い収率が得
られることが思いがけなく確立された。
このことは、いずれかの有機マンガン化合物、特にX
がハロゲンであるR−Mn−Xが溶媒中に存在し、かつ媒
体が触媒量のアミンHN−R′R″を含むときのケトンの
反応によりもたらされるエノール化によって特徴づけら
れる変形をもたらす。
事実、後述する実施例42〜46によれば、添加アミン量
を存在するRMnXに関して量論的割合の約5〜50%の範囲
とすることができることが明らかである。
本発明を後述する非限定的実施例によって説明する。
大部分の実施例においては、ケトンから出発するMnの
混合エノレートの製造を最初に行なった。
次いでエノールから相当する下記プロピオン酸エステ
ルを形成するために反応媒体にアシル化剤、一般的には
プロピオン酸無水物(CH3CH2CO)2Oを加えた。そのエステ
ルを分離した後に、ケトンの収率およびE/Z比を決定し
た。非対称ケトンの場合には動的異性体のパーセンテー
ジ(位置選択性)もまた評価した。
操作の様式は、100ミリモルの有機マンガン化合物RMn
XのTHFまたはエーテル200ml溶液を−10℃〜0℃の間で
用い、この溶液に100ミリモルのケトンを攪拌しながら
加えることからなる。次いで混合物を室温に放置する。
2時間後に−10℃に冷却し、次いでアシル化剤(プロピ
オン酸無水物)200ミリモルを攪拌下に加え、温度を室
温まで上昇させる。2時間後に混合物を−10℃で160ml
の水により加水分解する。
次いで濾過または酸性にして(HClまたはH2SO4で)塩
を溶解させる。デカントにより分離した水層を100mlの
エーテルで3回抽出した。合併したエーテル層をMgSO4
で乾燥し、減圧下で溶媒を蒸発させた。残渣、すなわち
この操作の生成物を分離し、蒸留によって精製した。
実施例1〜9 ジプロピルケトンC3H7−CO−C3H7(Pr2CO)を種々の有
機マンガン化合物ブチル−MnX(BuMnX)により−50℃で
エノール化した。次いでプロピオン酸無水物(C2H5CO)2O
によってアシル化し、得られた下記生成物を測定した。
結果を下記第1表にまとめた。
第1表からBuMnXにおいて、Xがアミノ基、特にN−
メチルフェニルアミノ基であるときにエノールエステル
の良好な収率が得られることを確認することができる。
実施例10〜15 Xが下記の基であるRMnXを用い、実施例1〜9と同様
にジプロピルケトンをエノール化した。
Rは実施例ごとに異なり、溶媒にはTHFを用いた。
実施例12〜14は0℃で操作し、Rがフェニルまたはメ
チルのときにエノールの最善の収率が得られることを示
している。実施例10および11は、Rがメチルよりも重い
アルキル基のときにエノール化温度を下げることによっ
て収率を改善できることを示している。
実施例16〜21 上述した実施例と同様にしてエノール化を行なった
(溶媒はTHF)。ただし、反応温度を20℃とし、Xが実
施例ごとに異なるアミノ基である有機マンガン化合物Ph
MnXを用いた。
上記結果から、窒素に少なくとも一つのアリール基が
存在するとエノールエステルの収率が著しく上昇するこ
とが明らかである。
実施例22〜28 実施例1〜9の方法に従い、種々のケトンから出発し
て−50℃、エーテル中でエノール化を行なった。結果を
下記第3表に示す。
種々のケトンの挙動の差を最適の条件(実施例4また
は16)におけるよりもより容易に観察することができ
る。なぜならば、実施例4または16で形成された第3級
アルコールの%は挙動の差を判断するには低すぎるから
である。
実施例29〜41 種々のケトンから出発し種々の混合有機マンガン化合
物を用い、エーテルまたはテトラヒドロフラン中で前述
した実施例の操作様式に従って−50℃でエノール化を行
なった。
形成されたエノレートをアシル化するのに種々の無水
物を用いた。動的エノレートに相当するエノールエステ
ルの収率と同様に、このエステルの立体化学的シス/ト
ランス構成(E/Z比)を測定した。
結果を第4表に示す。
第4表から、78〜100%の収率を有する従来技術にお
いて96/5および99.5/0.5のE/Z比であるのに(R.E.Irela
ndら、J.Amer.Chem.Soc.(1978)、2868;E.I.Nakamura
ら、Tetrahedron Letters.(1978)、2079)、E/Z比が
常に25/75および0/100(または1/3〜0)の間であるこ
とを見ることは驚くべきである。
エノール化のためにLiの2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン(LiTMP)の使用によって16/84および5/95のE/Z
比を得ることができるが、収率が70%を越えない点で下
記2人の著者は一致しているように思われる(上記文献
のE.I.Nakamuraら、およびZ.A.Fataftahら、J.Am.Chem.
Soc.(1980)、3959)。
実施例42〜46 触媒としてアミンを使用する変形に従ってエノール化
を行なった。操作様式の主体は実施例1〜9のそれと同
一であり、金属マンガン化合物としてのフェニルマンガ
ンクロライドC6H5−MnClのnミリモルをジプロピルケト
ンC3H7−CO−C3H7の100ミリモルとTHFの200ml中で0℃
で30分間と反応させた。反応媒体中に予め添加された下
記アミンの量を結果を示す下記第5表に示した。
前記実施例の場合と同様に、形成されたMnの混合エノ
レートを含む反応媒体をプロピオン酸無水物で処理し、
得られたエノールエステルの収率を次いで決定した。下
記の第5表にアミンのモル数およびケトン100ミリモル
当りの使用Ph−MnClのモル数を示す。
実施例47 THF 3容積とスルホラン (テトラメチレンスルホン)1容積から形成された特別
の溶媒中で実施例43に従ってエノール化を行なった。
20%のアミンを使用して94%の収率が得られた。
実施例48〜54 アルキル化に混合マンガンエノレートを用いた。
前述した実施例においては本発明によって得られたMn
エノレートの溶液を酸無水物で処理してエノールエーテ
ルを得た。この実施例では、有機ハライドR3XのTHF溶液
中に加えることによって、その後の処理を行なった。す
なわち2モルのR3Xを1モルのMnエノレートに加えた。
室温で2時間操作し、その後に形成された生成物を分離
した。
次いで次式によってマンガンエノレートの形成に役立
ったR1COR2同族体のケトンを得た。
下記の第6表は、有機マンガン化合物の製造に役立っ
たケトンに関連して得られた新規ケトンの収率を示す。
実施例55〜63 シリル化エノールエーテルの製造に混合マンガンエノ
レートを用いた。反応温度−50℃。
前記実施例と同様な方法で製造されたマンガンエノレ
ート溶液を下記の形で存在する−MnX基当り1,3モルのト
リメチルシリルクロライド(CH3)3SiClで処理した。
室温での2時間の後に、マンガンエノレートの生成に
役立った原料ケトンが非対称の場合にシリル化エーテル
に相当する二つの異性体を得た。すなわち、 種々のケトンおよび種々の有機マンガン化合物から出
発して得られたシリル化エノールエーテルの収率と異性
体の比率を下記第7表に示す。
実施例64〜68 −10℃〜10℃、THF中におけるマンガンエノレートの
製造およびシリル化。有機マンガン化合物としては を用いた。
シリル化は、ケトンに対して1,2当量の(CH3)3SiClを
用いて行なった。使用したケトンをベースとするシリル
化エーテルの収率を下記に示す。
実施例69〜70 これらの実施例は、本発明の範囲内においてエノール
化反応が1−2付加反応と競合する場合には、温度の上
昇によってエノレートの収率を改善することができるこ
とを示す。
出願原料はメチル−3−シクロヘキサノンおよびメチ
ルフェニルアミノ−フェニルマンガンであり、エノール
化をTHF中1時間の間、下記に示す温度Tにおいて行な
い、次いで(CH3)3SiClによるシリル化を20℃で30分行な
った。この結果、エノール化温度Tによって比率が変化
する三種の生成物を得た。得られた収率を示す。
このように温度を60℃に上昇することによってシリル
化生成物の収率を著しく改善することができる。
実施例71〜76 1時間のエノール化、次いで30分のシリル化を実施例
69〜70のように、しかし20℃で行なった。使用したマン
ガン化合物RMnXはXがアミノ基 であり、Rは炭化水素基、とりわけPh、またはハロゲン
である。
実施例71〜73においてはメチル−2−シクロヘキサノ
ンから出発し、得られた下記トリメチルシリルエーテル
(A)の収率を決定した。
これに対して実施例74〜76はn−ヘキシルイソプロピ
ルケトンの相当するシリル化合物 (B)への変換に関する。
結果を下記に示す。
上記比較結果は、マンガン化合物のRとしての炭化水
素基の代りのハロゲンは、経済性と安定性の利点をもた
らすが実質的に収率を変えないことを示している。
実施例77〜78 実施例71および74のマンガン化合物RMnX、つまり または によって製造したが、一方 または の反応で十分である。
すなわち後者の製造方法は有機金属化合物の経済的な
方法である。その上、エノレートの製造においてRがCl
である後者の有機金属化合物は、エノレートが に代る タイプであり、反応剤の経済性をもたらす。
次に実施例としてジプロピルケトンからのベンジルプ
ロピルケトンの製造、すなわちマンガン化合物 によって20℃で1時間の間エノール化し、次いでベンジ
ルブロマイドPhCH2Brとの20℃、3時間の反応結果を示
す。
下記に述べる二つの事例において、新規ケトン を下記に示す収率で得た。
従ってRがClのマンガン化合物では収率がより良いば
かりでなく、反応剤、ここではPhCH2Brも半分量の消費
である。更にマンガン化合物がRがPhである場合よりも
安定であり、かつ濃縮物の半分の機能を有することが明
らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 49/203 C07C 49/203 A 69/02 69/02 C07F 13/00 C07F 13/00 A (72)発明者 ピエール・トツオリーノ フランス共和国、64160 モルラース、 スレーモルラース、シュメン‐カルロ (番地なし) (72)発明者 パトリク・クレリ フランス共和国、75007 パリ、エンパ セ・ド・リュニオン 3

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式R−Mn−Xを有する混合有機マンガン化
    合物の作用によるケトンからのエノール生成物の製造方
    法であり、式中、Mnエノレートを形成せしめるために、
    Rは(i)C1〜C20アルキル基(好ましくはC1〜C12)で
    ある炭化水素基、C2〜C20アルケニルもしくはアルキニ
    ル基(好ましくはC2〜C12)、又は1個もしくは数個のC
    1〜C12アルキル置換基を担持できるC5〜C6シクロアルキ
    ル基、(ii)1乃至3個のC1〜C12アルキル置換基を担
    持できるアリール基(特にフェニルもしくはナフチ
    ル)、或いは(iii)アミノ基を示し、Xはマンガン錯
    体のための配位子を構成できるいずれかの基、特にハロ
    ゲン、S、P、B、CもしくはSiの陰イオン誘導体、オ
    キシもしくはチオ−炭化水素基、又はアミノ基を示す。
  2. 【請求項2】Xは−NR′R″であり、ここで、R′およ
    びR″は、同一もしくは異なることができ、各々が炭化
    水素基であって、好ましくはC1〜C18脂肪族基もしくは
    アリール基で、1乃至3個のC1〜C6アルキル基で置換可
    能であり、そしてさらに好ましくはR′がC1〜C6アルキ
    ル基でR″がアリールであるか又はR′およびR″の両
    方がアリールである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】反応剤が溶媒中で、さらに詳しくはエーテ
    ル中で、特にテトラヒドロフラン中で製造される請求項
    1および2のいずれか1項記載の方法。
  4. 【請求項4】Xがハロゲン又はアニオンであって、アミ
    ンHNR′R″が、存在RMnXの100モル当たり5〜50モルの
    量において、反応剤の溶液に添加される請求項1、2、
    および3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】下記式を有する混合Mnエノレートからな
    り、式中、R1、R2、R′およびR″は同一又は異なるも
    のであり、各々がC1〜C17脂肪族炭化水素基又はアリー
    ル基を表わし、Xは請求項1に示されるように定義され
    る生成物。
JP1309413A 1988-12-02 1989-11-30 エノール化合物の製造方法 Expired - Lifetime JP2741083B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR8815806 1988-12-02
FR8815806A FR2639939B1 (fr) 1988-12-02 1988-12-02 Procede de preparation de composes enoliques et nouveaux produits obtenus

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02193935A JPH02193935A (ja) 1990-07-31
JP2741083B2 true JP2741083B2 (ja) 1998-04-15

Family

ID=9372513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1309413A Expired - Lifetime JP2741083B2 (ja) 1988-12-02 1989-11-30 エノール化合物の製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US4962215A (ja)
EP (1) EP0373993B1 (ja)
JP (1) JP2741083B2 (ja)
AT (1) ATE87896T1 (ja)
DE (1) DE68905910T2 (ja)
ES (1) ES2055135T3 (ja)
FR (1) FR2639939B1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2671085B1 (fr) * 1990-12-28 1994-09-16 Elf Aquitaine Preparation d'amidures manganeux.
FR2681594B1 (fr) * 1991-09-25 1993-12-03 Elf Aquitaine Ste Nale Preparation d'enolates manganeux et ses applications.
US8911543B2 (en) * 2012-12-18 2014-12-16 Xerox Corporation Phenylcyclohexanol derivatives as wax modifiers and gelators

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3594216A (en) * 1969-06-19 1971-07-20 Westinghouse Electric Corp Vapor phase deposition of metal from a metal-organic beta-ketoamine chelate
US4336148A (en) * 1977-09-07 1982-06-22 Ciba-Geigy Corporation Complex compound, process for their preparation, and their use
US4497743A (en) * 1981-06-29 1985-02-05 Brisset Guy C S Organosoluble salts of manganese, process of preparation of same

Also Published As

Publication number Publication date
US4962215A (en) 1990-10-09
FR2639939B1 (fr) 1991-03-08
ES2055135T3 (es) 1994-08-16
ATE87896T1 (de) 1993-04-15
EP0373993A1 (fr) 1990-06-20
DE68905910D1 (de) 1993-05-13
DE68905910T2 (de) 1993-10-14
JPH02193935A (ja) 1990-07-31
FR2639939A1 (fr) 1990-06-08
EP0373993B1 (fr) 1993-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2741083B2 (ja) エノール化合物の製造方法
JPH03184938A (ja) エチレン性ケトンの製造方法
US4084061A (en) Process for producing benzyl sodium, phenylacetic acid and derivative thereof
JPH0563457B2 (ja)
Haruta et al. STEREOSELECTIVE CARBONYL OLEFINATION VIA ORGANOSILICON COMPOUNDS. BORON AND TITANIUM REAGENTS
JPS643177B2 (ja)
JPS588372B2 (ja) 光学活性β−置換アルデヒド化合物の製造方法
JP2960183B2 (ja) 新規なテルペン誘導体及びその製造方法
CN109081785B (zh) 一种含氟甘氨酸酯衍生物的合成方法
JP2000080082A (ja) 5−ハロゲノ−2−置換ピリジンの製造方法
US6339157B1 (en) Synthesis of carboxamides from the catalyzed reaction of aldehydes and amines
US5426201A (en) Preparation of manganous enolates and its applications
Smithers . alpha.-Bromoalkylides in trisubstituted olefin synthesis. Regiospecific entry to 4-bromo-1, 4-dienes
JPH0717555B2 (ja) α,β―不飽和アルデヒド類の製造方法
SU808502A1 (ru) Способ получени -триалкил-Силил /гЕРМил/ - -гАлОидВиНил-АлКилОВыХ эфиРОВ
JPS637170B2 (ja)
JPH0454653B2 (ja)
JPS644502B2 (ja)
JPS60184050A (ja) α−ケトエステル類を製造する方法
JPH0454654B2 (ja)
JPS6159623B2 (ja)
JPS644503B2 (ja)
JPS603369B2 (ja) ジメチルベンジルカルビノ−ル及びジメチルベンジルカルビニルホルメ−トの製法
JPS6335613B2 (ja)
JPH0354650B2 (ja)