JP2740695B2 - 圧延機の板厚制御方法 - Google Patents

圧延機の板厚制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲージメータによる圧
下位置の制御を行なう圧延機の板厚制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延中のロールギャップ、即ち圧延中の
板厚hは、下式(1)のごとく、無負荷時の圧下位置Sと
圧延荷重により生じる圧延機の変形量Yとの和で与えら
れる。
【0003】 h=S+Y+a …(1) この変形量Yは、圧延荷重Pおよびミル定数Mにより、 Y=P/M …(2) で与えられ、板厚hは、 h=S+P/M+a …(3) と表される。ただし、aはロールギャップの零点補正値
である。
【0004】ところで、圧延機の板厚制御は、目標板厚
に対し、(1)式または(3)式を用いて圧下位置Sを算出し
て板厚を制御する。このため、圧延荷重Pに対し、板厚
定義点での圧延機の変形量Yを正確に予測することが重
要となる。
【0005】そこで、従来の板厚制御では、図10に示
すように、キスロール状態での締め込み量と締め込み力
との関係から圧延機のミル伸び量YOKを実測して、この
OKよりミル定数M0を算出し(ステップB1)、算出さ
れたミル定数M0を板幅Bに依存した幅効果係数α(B)で
補正することにより、圧延時におけるミル定数Mを算出
したゲージメータ式を用いている(ステップB2,B
3)。
【0006】具体的には、冷板の締め込みにより実測し
たミル伸び量から算出したミル定数Mと、キスロール状
態での締め込みにより算出されるミル定数M0との比M0
/Mを、板幅Bで整理することにより、α(B)を決定し
ている。例えば、α(B)として、次式(4)のごとく板幅B
の2次式で表示することが行なわれている。
【0007】 α(B)=C0+C1・B+C2・B2 …(4) このとき、ミル定数Mは、 M=M0/α(B) …(5) となり、ゲージメータ式は、 h=S+P/〔M0/α(B)〕+a …(6) として、圧延時の圧下位置制御を行なっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の圧延機の板厚制御方法では、ミル定数Mあるい
はミル伸び量Yは、板幅Bを考慮して算出されるが、冷
板の締め込み法により求められたものであるために、M
とB,YとBの関係を正確に表し得ていない。従って、
(6)式において用いられるミル定数Mあるいはミル伸び
量Yは、不正確になり、圧延サイズ,圧延ピッチ等の操
業条件の変動に追随し得ずゲージメータ精度は悪化する
という課題があった。
【0009】本発明は、このような課題を解決しようと
するもので、任意の寸法の圧延材に対し圧延機の正確な
変形量を予測できるゲージメータを用いることによっ
て、高精度な圧下位置制御を可能にした圧延機の板厚制
御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の圧延機の板厚制御方法は、圧延荷重に対
するロール変形量 R をロール寸法,ロールクラウン,
板幅,板厚に基づいて算出し、ロール組み替え後に
スロール状態でロールを回転させながら締め込むことに
より計測した全ミル伸び量の実測値を締め込み力Pの2
次式で補間して全ミル伸び量Y OK を決定し、 キスロー
ル状態のワークロール同士の非接触長,ロール寸法,ロ
ールクラウンから胴中央位置でのロール変形量Y RK を算
定し、決定した前記全ミル伸び量Y OK から胴中央位置
での前記ロール変形量Y RK を差し引いた値を締め込み力
Pの2次式で補間して圧延荷重に対するロール以外の変
形量であるハウジング変形量Y H を決定し、この後に
圧延を開始するとともに、各パスの予測圧延荷重に対応
して算出されたロール変形量 R ハウジング変形量Y
H とからなるゲージメータを用いて圧下位置制御を行な
うことを特徴としている。本発明はまた、上記の板厚制
御方法において、前記キスロール状態のワークロール同
士の非接触長を求めるに際して、下式を用いることを好
ましい態様とする。
【数2】 ただし、l W は前記キスロール状態のワークロール同士
の非接触長、Pは圧下力、C W はワークロールクラウ
ン、C B はバックアップロールの摩耗量、D W はワーク
ロール径、D B はバックアップロール径、a 0 〜a 5
定数。
【0011】上述した本発明の圧延機の板厚制御方法で
は、圧延機の変形量を圧下系,ハウジング等のロール以
外の変形量であるハウジング変形量Y H とロール変形量
R とに分けて正確に評価することが重要であることに
着目した。つまり、圧延荷重に対するロール変形量 R
が、ロール寸法,ロールクラウン,板幅,板厚に基づい
て算出される一方、圧延荷重に対するハウジング変形量
H が、キスロール状態での回転及び締め込みの下での
実測値を更に2次式で補間して決定される全ミル伸び量
OK から、キスロール状態での胴中央位置でのロール変
形量 RK を差し引き、かつ、更に2次式で補間すること
により算出される。そして、これらのロール変形量 R
ハウジング変形量Y H とからなるゲージメータによ
り、圧下位置制御が行なわれる。この場合において、ハ
ウジング変形量Y H を高精度に決定するためには、キス
ロール状態のワークロール同士の非接触長が計算上の重
要な要素となるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例に係る圧
延機の制御方法が示される図面に基づいて本発明の好ま
しい実施の形態について説明すると、図1はその手順を
説明するためのフローチャート、図2は圧延中のロール
変形状態を示す図、図3はキスロール状態でのロール変
形状態を示す図である。
【0013】まず、本発明の板厚制御方法の原理を説明
する。本発明では、圧延機の変形量Yを、圧下系,ハウ
ジング等のロール以外の変形量(以下ハウジング変形量
という)YHと、ロール変形量YRとに分けて正確に評価
することが重要であることに着目した。即ち、圧延中に
おける圧延機の変形量Yは、 Y≡YH+YR …(7) である。ここで、YHは圧下系,ハウジング等の変形に
よる変位量で、圧延荷重Pにのみ依存し板幅,板厚に関
係しない。また、YRはワークロール(以下WRという)
およびバックアップロール(以下BURという)の曲げと
剪断変形とによる撓み、および、WR−材料間,WR−
BUR間の偏平変形による変位量で、板幅B,板厚hに
依存して変形する。
【0014】さらに、ハウジング変形量YHは、キスロ
ール状態での締め込みにより実測される全ミル伸び量
(変形量)YOKが、キスロール状態での胴中央位置におけ
るロール変形量YRKとハウジング変形量YHとの和とし
て表されることから、正確に算出することが可能であ
る。即ち、 YOK=YH+YRK …(8) の関係からキスロール状態でのロール変形量YRKを正確
に予測するとともに、全ミル伸び量YOKを精度良く計測
することで、ハウジング変形量YHを正確に求めること
ができる。
【0015】一方、ロール変形量YRは、ロール寸法,
ロールクラウン,圧延サイズ(板幅,板厚),入側板クラ
ウンを用いて、マトリックス解法により正確に算出され
る。
【0016】従って、本実施例は、図1に示す各ステッ
プA1〜A6を基本的な手順としている。つまり、圧延
荷重Pに対するロール変形量YRをロール寸法,ロール
クラウン,板幅,板厚から算定する(ステップA1)。
【0017】そして、ロール組み替え後にキスロール状
態でロールを回転させつつ締め込みにより全ミル伸び量
OKを実測し、締め込み力Pの2次式で補間して全ミル
伸び量YOKを決定するとともに(ステップA2)、キスロ
ール状態かつ胴中央位置でのロール変形量YRKを、WR
間の非接触長,ロール寸法,ロールクラウンから算定し
てから(ステップA3)、ハウジング変形量YHを、全ミ
ル伸び量YOKからロール変形量YRKを差し引いた値を圧
延荷重Pの2次式で補間して決定する(ステップA4)。
【0018】この後、圧延を開始し、各パスの圧延荷重
(予測)Pに対して、ロール変形量YRとハウジング変形
量YHを算出し(ステップA5)、ゲージメータにより当
該パスの圧下位置設定を行なう(ステップA6)。
【0019】次に、上述した各ステップでの演算手段に
ついて詳細に説明する。
【0020】ステップA1における圧延中のロール変形
量YRの算定は、前述したように、ロール寸法,ロール
クラウン,板幅,板厚に対してマトリックス解法により
正確に求めることができる。しかし、実機でのオンライ
ン適用のために、マトリックス解法と等価な近似式を定
式化することは可能である。例えば、前提条件を下記
(i)〜(iv)の通りとする。
【0021】(i)図2に示すように、BUR2とWR1
間,WR1と材料(被圧延材)3間の面圧分布φB,φW
4次の多項式とする。即ち、 φB=A1・x4+B1・x2+C1 …(9) φW=A2・x4+B2・x2+C2 …(10) とする。ただし、Ai,Bi,Ciは未知定数、xは胴長
方向位置である。
【0022】(ii)WR1とBUR2とは全胴長に亘り完
全に接触している。
【0023】(iii)WR1と材料3間の偏平変形にはLo
oの式を用い、WR1とBUR2間の偏平変形には中島
・松本の式を用いる。
【0024】(iv)圧延時の幅方向における伸び歪差に起
因した幅方向の応力分布および幅方向の塑性流れを考慮
するために下式(11)の中島等による形状変化係数ξを用
いる。
【0025】
【数1】
【0026】ただし、Bは板幅、hは板厚である。
【0027】そして、定式化の手順は次の通りである。
【0028】(a) WR1,BUR2のそれぞれの表面変
位量SW,SBをAi,Bi,Ciの関数として表示する。
【0029】(b) 面圧分布φB,φWについて、圧延荷重
Pと の釣合条件が満たされるように、Ai,Bi,Ci
の関係式を求める。これを、fW(A1,B1,C1)=0,
B(A2,B2,C2)=0と表す。
【0030】(c) WR1の表面変位量SWをもとにし
て、出側板クラウンChをAi,Bi,Ciの関数として表
示する。
【0031】(d) 出側板クラウンChと入側板クラウン
Hとにより、幅方向における長さ伸び歪差を求め、こ
れより幅方向における応力分布σfを、幅方向位置xと
面圧分布の未知定数Ai,Bi,Ciとの関数として表
す。
【0032】(e) 一方、幅方向における圧下率の変化に
対しては、幅方向への塑性流れを無視した平面歪状態と
し、Shidaの式を用いて、各位置xでのWR1と材料3
間の面圧φW(x)を、出側板クラウンChから求めること
により、Ai,Bi,Ciの関数として定める。
【0033】(f) (a)においてWR1とBUR2とにお
ける変位の適合条件より、SW=SBなる関係と、(b)に
おける荷重の釣合式fW=0,fB=0なる関係とを制約
条件として、初期に設定したWR1と材料3間の面圧分
布φWと(e)で定式化したφWとが最小二乗近似の意味で
一致するように、Ai,Bi,Ciを求める。
【0034】(g) この結果、φW,φBが定まり、板厚定
義点におけるロール変形量YRが算定される。
【0035】このような手順(a)〜(g)で求められたロー
ル変形量YRは、マトリックス解法により算出した値と
ほぼ一致する。
【0036】ついで、ステップA2〜A4におけるハウ
ジング変形量YHは、前述の通り、キスロール状態にお
けるロール締め込みにより実測した全ミル伸び量YOK
ら、キスロール状態での胴中央位置でのロール変形量Y
RKを差し引くことにより算定できる。
【0037】まず、キスロール状態での全ミル伸び量Y
OKを精度良く実測するために、できるだけ高圧下域まで
締め込むことができるようロールを定速度で回転させな
がら各圧下力Pに対する全ミル伸び量YOKを実測し、さ
らにBUR2の偏心の影響を取り除くために実測した全
ミル伸び量YOKをPの多項式でカーブフィッティングし
ている。
【0038】一方、キスロール状態でのロール変形量Y
RKは、ロール寸法,ロールクラウンからマトリックス解
法により正確に求めることができる。しかし、キスロー
ル状態ではロールクラウンのために、締め込み力Pによ
ってWR1,1相互間には非接触領域が存在しているこ
とを見出しており、ロール変形量YRKの算出に際して
は、この点を考慮する必要がある。
【0039】このキスロール状態での非接触領域を除く
実接触長はlWは、圧下力P,WR1の径DW,BUR2
の径DB,WR1のクラウンCW,BUR2の偏摩耗量C
Bによって変わるが、ロール間の非接触領域を考慮でき
るように拡張したマトリックス解法による計算結果をも
とにして、次式(12)で精度良く算出できることを見出し
ている。
【0040】
【数4】
【0041】このWR1,1同士の実接触長lW のもと
で、オンライン適用のために、マトリックス解法と等価
なロール変形量YRKの近似式を精度良く定式化すること
は可能である。例えば、前提条件を下記(i) 〜(iii) の
通りとする。
【0042】(i)WR1,1相互間、WR1とBUR2
間の接触部における面圧分布は、図3に示すように4次
の多項式とする。即ち、 φW=A1・x4+B1・x2+C1 …(13) φB=A2・x4+B2・x2+C2 …(14) とする。ただし、Ai,Bi,Ciは未知定数、xは胴長
方向位置である。
【0043】(ii)WR1とBUR2とは全胴長に亘り完
全に接触している。
【0044】(iii)WR1と材料3間の偏平変形にはLo
oの式を用いて算定する。
【0045】そして、前述したロール変形量YRの定式
化手順と同様にして、ハウジング変形量YHについての
定式化を行なう。
【0046】(h) WR1,BUR2のそれぞれの表面変
位量SW,SBをlW,Ai,Bi,Ciの関数として表示す
る。
【0047】(i) 面圧分布φB,φWについて、圧延荷重
Pとの釣合条件から、lW,Ai,Bi,Ciの関係式を求
める。即ち、 fW(lW,A1,B1,C1)=0 …(15) fB(A2,B2,C2)=0 …(16) と表す。
【0048】(j) (h)においてトップ側WR1とボトム
側WR1とにおける変位の適合条件から、 SW=0 …(17) (k) (h)においてWR1とBUR2とにおける変位の適
合条件から、 SW=SB …(18) なる関係式を求める。
【0049】(l) 次に、式(15)〜(18)によりAi,Bi,
Ciの連立解を求める。
【0050】(m) この結果、胴中央位置におけるロール
変形量YRKが定まる。
【0051】以上の手順で定式化したロール変形量YRK
は、マトリックス解法で算出した値とほぼ一致する。
【0052】結果として、ハウジング変形量YHは、 YH=YOK−YRK …(19) として精度良く求めることができ、圧下位置の制御に用
いる高精度なゲージメータhを下式(20)の通り設定する
ことができる。
【0053】h=S+YH+YR+a …(20) さて、本発明において、圧延中における圧延機の変形量
Yを正確に算定する上で、その構成要素となる板厚定義
点におけるロール変形量YRとハウジング変形量YHとの
推定精度を、マトリックス解法による計算結果との対比
により調査を行なった。以下に、図4〜図6によりその
調査結果を説明する。
【0054】図4は、板厚11mm,板幅3000mmの圧延材
を板厚9mmに圧延した場合において、胴中央位置と板端
−100mm位置とのロール変形量に関し、マトリックス
解法による値と、前述の手順(a)〜(g)で定式化した簡易
式から算定した値とを比較したものであり、図4に示す
通り、両者は±60μmの範囲で極めて精度良く一致し
ている。
【0055】一方、ハウジング変形量YHについては、
ロールを55rpmで回転させながら、締め込み力を最大4
500tonまで変形させて全ミル伸び量YOKを実測し、この
全ミル伸び量YOKを圧下力Pの2次式で補間を行ない外
乱を除去した。キスロール状態における胴中央位置のロ
ール変形量YRKを前述の手順(h)〜(m)で定式化した簡易
式から算定した値は、図5に示すように、キスロール状
態でのマトリックス解法による値と±50μmの範囲で
精度良く一致している。
【0056】また、この簡易式の定式化において重要と
なるキスロール状態でのWR1,1相互間の実接触長l
Wについて、(12)式の簡易式による推定値は、図6に示
すように、マトリックス解法により算定した値と良く一
致している。
【0057】なお、図7にキスロール状態での全ミル伸
び量YOK,胴中央位置におけるロール変形量YRK,およ
びこれらから算定されるハウジング変形量YHの解析例
を示す。
【0058】以上に説明したように、本発明での圧延中
における圧延機の変形量Yは、力学的な変形状態を正確
に表示されていることがわかる。
【0059】次に、本発明によるハウジング変形量YH
と板厚定義点でのロール変形量YRとからなるゲージメ
ータの精度の検証を、(6)式による従来技術のゲージメ
ータ精度との対比において行なった。解析対象としたの
は、実圧延において、ロール組み替え後から連続して1
50本の圧延材であり、精度は、最終パスにおけるγ厚
み計測値とゲージメータ厚との差として評価した。解析
対象材の板幅および仕上り圧を図8に示す。
【0060】さらに、図9に、従来技術と本発明技術と
の精度比較を行なったものを示しており、ゲージメータ
精度は、従来技術でσ=120μm、本発明技術でσ=
90μmとなっており、大幅に精度改善がなされている
ことがわかる。
【0061】なお、オフセット量は、いずれの技術にお
いてもスラブ間,パス間で学習を行なって設定してお
り、学習量は、板厚定義点におけるγ厚み計測値とゲー
ジメータ厚との差に学習ゲインを乗じたものとしてい
る。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の圧延機の
板厚制御方法によれば、圧延機の変形量を圧下系,ハウ
ジング等のロール以外の変形量とロール変形量とに分け
2次式で補間する簡易な演算方式を行なわせることに
よって正確に評価するようにしたので、任意の寸法の圧
延材に対し圧延機の正確な変形量を予測でき、高精度な
圧下位置制御をオンライン下で行なえる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての圧延機の板厚制御方
法の手順を説明するためのフローチャートである。
【図2】圧延中のロール変形状態を示す図である。
【図3】キスロール状態でのロール変形状態を示す図で
ある。
【図4】本実施例の作用効果を説明するためのグラフで
ある。
【図5】本実施例の作用効果を説明するためのグラフで
ある。
【図6】本実施例の作用効果を説明するためのグラフで
ある。
【図7】本実施例の作用効果を説明するためのグラフで
ある。
【図8】本実施例の作用効果を説明するためのグラフで
ある。
【図9】本実施例の作用効果を説明するためのグラフで
ある。
【図10】従来の圧延機の板厚制御手段を説明するため
のフローチャートである。
【符号の説明】
1 ワークロール(WR) 2 バックアップロール(BUR) 3 材料(被圧延材)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲージメータによる圧延機の圧下位置制
    御を行なう板厚制御方法において、 圧延荷重に対するロール変形量 R をロール寸法,ロー
    ルクラウン,板幅,板厚に基づいて算出し、ロール組み替え後に キスロール状態でロールを回転させ
    ながら締め込むことにより計測した全ミル伸び量の実測
    値を締め込み力Pの2次式で補間して全ミル伸び量Y OK
    を決定し、 キスロール状態のワークロール同士の非接触長,ロール
    寸法,ロールクラウンから胴中央位置でのロール変形量
    RK を算定し、 決定した前記全ミル伸び量Y OK から胴中央位置での前記
    ロール変形量Y RK を差し引いた値を締め込み力Pの2次
    式で補間して 圧延荷重に対するロール以外の変形量であ
    るハウジング変形量Y H を決定し、 この後に圧延を開始するとともに、各パスの予測圧延荷
    重に対応して 算出されたロール変形量 R ハウジング
    変形量Y H とからなるゲージメータを用いて圧下位置制
    御を行なうことを特徴とする圧延機の板厚制御方法。
  2. 【請求項2】 前記キスロール状態のワークロール同士
    の非接触長を求めるに際して、下式を用いることを特徴
    とする請求項1記載の圧延機の板厚制御方法。 【数1】 ただし、lW は前記キスロール状態のワークロール同士
    の非接触長、Pは圧下力、CW ワークロールクラウ
    ン、CB はバックアップロールの摩耗量、DW はワーク
    ロール径、DB はバックアップロール径、a0 〜a5
    定数。
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