JP3896067B2 - 冷間圧延における圧下制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷間圧延工程(以下、単に冷延工程または冷延ともいう。)でゲージメーターAGCを適用するためのミルストレッチモデルを用いた圧下制御方法における圧下基準点の設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、熱間圧延工程(以下、単に熱延工程または熱延ともいう。)の仕上スタンド等では、絶対値ゲージメーターAGCによる板厚制御が行われてきた。絶対値ゲージメーターAGCを適用するには、ミルストレッチと呼ばれる圧延機の弾性変形による上下ワークロール間ギャップの増分を正確に把握するための高精度ミルストレッチモデルが必要である。このための技術としては、例えば、特許文献1に、モデルの基本構成や基本的な使用方法に関する技術が開示されている。また、特許文献2には、このモデルを熱延で使用する際に限定して本モデルから圧延荷重とロールベンディング力の影響係数を算出して、この影響係数を用いた板厚制御方法に関する技術が開示されている。
【0003】
一方、冷間タンデム圧延では、一般に張力による板厚制御が行われてきた。これは、第1スタンド以外では圧下による板厚制御は難しいという経験的な知見と、それを裏付ける鎌田らの文献(非特許文献1)等による。第1スタンドに関しては圧下による板厚制御は可能であるが、これまではBISRA−AGCのような相対値ゲージメーターAGCやマスフローAGCが主として用いられており、絶対値ゲージメーターAGCは適用されていない(非特許文献2参照)。
【0004】
圧下によって絶対値で板厚を制御する場合、圧下位置の基準点が必要となる。圧下基準点の決定方法はキスロール締め込みを行い、ロールキスの瞬間や予め設定しておいた任意の基準荷重となったときの圧下位置を基準点とする方法が一般的である。熱延ではロール組み替え時にタンデム圧延機内に圧延材が残っていることはないので、ロール組み替えを行う度にキスロール締め込みを行い、基準荷重時の圧下位置を圧下基準点としている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60−30508号公報
【特許文献2】
特開平6−285525号公報
【非特許文献1】
鎌田 正誠、外1名、“タンデム圧延機の総合特性に関する研究、第一報”、塑性と加工、第9巻、p89(1968年−No.6)
【非特許文献2】
日本鉄鋼協会共同研究会圧延理論部会編、「板圧延の理論と実際」、社団法人日本鉄鋼協会、昭和59年9月1日発行、p296
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
冷延で絶対値ゲージメーターAGCを適用する場合にも、ロール組み替えを行う度に圧下基準点を正確に把握する必要がある。しかし、多くの冷間タンデム圧延機では、圧延材同士が接合されて連続的に通板されているので、バックアップロール交換時以外には圧延材は冷間タンデム圧延機内に残ったままとなっていることが多く、バックアップロール組み替え時にキスロール締め込みを行える時以外は圧下基準点を実測することが不可能である。そこでワークロールまたはワークロールと中間ロールの組み替えを行った際には、それらのロールディメンジョンが変化したことによって変化した圧下基準点を計算によって求める必要がある。
【0007】
本発明は、このような点を考慮して、冷間圧延でキスロール締め込みなしで圧下基準点を算出でき、そのため、圧下基準点をロール組み替え後で圧延実施前に変更することができて、ロール組み替え後の圧延開始直後から板厚を高精度に保つことができる、冷間圧延における圧下制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
(1)冷間圧延機でキスロール締め込みを行って、任意に設定する基準荷重時の圧下位置を測定もしくは推定し、これを圧下基準点と定義し、該圧下基準点をもとに板厚を圧下操作によって制御する、冷間圧延における圧下制御方法において、
(a)ロール交換以前に前記キスロール締め込みを行って設定した前記圧下基準点と、
(b)ロール交換後のロールと前記キスロール締め込み時のロールとのロール径差と、
(c)前記キスロール締め込み時のロール径、胴長及び支点間距離からなるロールディメンジョン(以下、単に「ロールディメンジョン」という。)と前記ロール交換後のロールのロールディメンジョンとの差によって生じる基準荷重時のロール系の変形量の差と
から、前記キスロール締め込み時からの圧下基準点の変化量を推定し、ロール交換毎に圧下基準点を再設定することを特徴とする、冷間圧延における圧下制御方法。
(2)前記キスロール締め込み時の圧下基準点およびロール径、並びに前記キスロール締め込み時のロールディメンジョンのロールについて求められた基準荷重時のロール系の変形量に代えて、
今回対象とするロール交換時と前記キスロール締め込み時の間のロール交換時(以下、中間のロール交換時という。)の、圧下基準点およびロール径、並びに前記中間のロール交換時のロールディメンジョンのロールについて求められた基準荷重時のロール系の変形量を用いて、
該中間のロール交換時からの圧下基準点の変化量を推定し、ロール交換毎に圧下基準点を再設定することを特徴とする、上記(1)に記載の冷間圧延における圧下制御方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
絶対値ゲージメーターAGCを冷延へ適用するための基本モデルは、上述したように既に熱間仕上圧延工程で完成しており、これを冷延特有の使用方法でモデルを構築することにより冷延で板厚を高精度に制御することが可能となる。モデルの基本構成は、特許文献1に開示されているように、キスロール締め込みからキスロール時のロール変形の寄与分を理論的に厳密に算出して減じることにより、ロール変形以外の寄与分を予め求めておき、同様に理論的に厳密に算出できる圧延状態のロール変形の寄与分を加えることによって当該圧延条件のミルストレッチを正確に推定する。実際の操業では、バックアップロール組み替え時にキスロール締め込みを行って、ロール系以外の寄与分を算出しておき、圧延中にロール系の変形を逐次計算してロール系以外の寄与分と加算することによって圧延中のミルストレッチを算出するか、先行材圧延中に同様の方法で次の圧延材定常部のミルストレッチおよび荷重・ベンダー力等の板厚に及ぼす影響係数を算出しておき、その影響係数に基づいて個々の瞬間のミルストレッチを算出する。計算されたミルストレッチと目標板厚の間に差があるときには、その差を打ち消す方向に圧下基準点に基づいて締め込み/または開放操作を行う。当然、その際には制御ゲイン等を考慮した締め込み量/または開放量とする。
【0010】
圧下操作によって板厚を制御するには圧下基準点の正確な把握・設定が不可欠である。圧下基準点がずれていると、目標板厚にするために操作した締め込み/または開放操作で締め込み量/または開放量に過不足が生じ、目標板厚を得ることができなくなる。圧下基準点は、例えば、キスロールした瞬間の、圧下スクリューの零調圧下位置や、油圧シリンダーの油圧圧下位置(以下、圧下位置)を0mm点としたり、キスロール締め込み荷重で任意に設定した例えば1000N、5000Nや10000Nなどの瞬間の圧下位置を0mm点としたりと様々な方法がある。
【0011】
ロール交換を行うと、前回ロールと今回ロールのそれぞれ(ワークロール、(中間ロール)、バックアップロール)のロール径は通常異なるので、いずれの方法で圧下基準点を決定する場合でも圧下基準点が外れてしまう。そのロール交換時のずれ代は、キスロールした瞬間の圧下位置を0mmとする場合にはロール径差の和そのものである。キスロール締め込みを行い任意の特定荷重時の圧下位置を0mm点とする場合には、ロールが変形しているので交換前後のロール径差とは異なるが、その変化代は計算によって厳密に算出することが可能である。キスロール締め込みが毎回行えれば、締め込んで任意の特定荷重となったときの圧下位置を0mm点とすれば良いが、冷延では一般にワークロールや中間ロールは圧延材を圧延機内に残したまま組み替えを行う(通称板有り組み替え)ため、毎回キスロール締め込みを行うことは不可能なので、以下の方法を提案する。
【0012】
図1に6Hiミルを例としてバックアップロールを組み替えた際のキスロール締め込み時のミルストレッチと各荷重におけるロール系の変形を差し引いたロール系以外の変形量および新しくワークロールと中間ロールを組み替えた際の新ロール系の変形量を算出して推定した新ロール系のミルストレッチの概念を示した模式図を示す。この圧下制御方式では上述したように正確に計算可能なロール系の変形成分をキスロール時のミルストレッチから差し引くことによりロール系以外の変形成分を算出する。ロール系の変形成分はロール径・胴長・支点間距離等も含めたロールデータが分かっていれば正確に算出することが可能である。従って、ワークロールと中間ロールを組み替える場合、新しいロールのロールデータが分かれば新しいロール系の変形成分は正確に算出でき、ロール系以外の変形成分はバックアップロール交換時に算出しており、この値はワークロールや中間ロールを交換しても変化しないので、ロール系以外の変形成分と新しいワークロール・中間ロールおよび交換しないバックアップロールの合計の変形量により新しいロール系でのキスロール時のミルストレッチを推定することが可能である。
【0013】
キスロール締め込み状態における任意の特定荷重時の圧下位置を圧下基準点とする場合には、ミルストレッチ曲線自体が必要なわけではないので、バックアップロール交換時に行うキスロール締め込みで任意の特定荷重時の圧下位置(=圧下基準点)を測定すると共に、特定荷重時のロール系以外の変形量を把握しておき、ワークロールや中間ロールを交換する際にはそれらのロールのロールデータからバックアップロールを含めた特定荷重時のロール系の変形量を算出してロール系以外の変形量を加算し、さらにロール径差分の補正を行った圧下位置を圧下基準点としてずらせば良い。
【0014】
6Hiミルを対象としてワークロールおよび中間ロールを組み替えたときのロール系の変化代を算出した。大きく変化する条件で検討するためにミル仕様の最大ロール径および最小ロール径で計算した。最大ロールの場合のロール径はワークロール・中間ロール・バックアップロールの順で530mm・620mm・1420mm、同じく最小ロール径の場合のロール径はワークロール・中間ロールの順で450mm・540mmとした。なお、バックアップロールは、バックアップロールの組み替え時にはキスロール締め込みを行って任意の特定荷重時の圧下位置を測定すること、バックアップロールは同じものであることからロール径は変化させていない。この時のロール径差に起因する変化代は約5μmであった。この他にロール径の異なる場合、中間ロールシフトを変化させた場合(上述の条件の時とは中間ロールシフト量が異なるが、比較する2条件のシフト量は等しいとした)、4Hiミルの場合等の条件でも変化代を算出したが、計算したすべての条件で10μm以下であった。
【0015】
ところで、圧延操業中には加工発熱・摩擦発熱の影響でロールの温度が上昇し、サーマルクラウンと呼ばれる熱膨張を生じる。一般に、ロール組み替えを実施した後、数コイルの圧延材を通板してサーマルクラウンが飽和した状態になると、サーマルクラウンはロール半径に対して数十μm程度生じると言われている。その際、板厚にサーマルクラウン分の誤差が生じてくるため、通常最終スタンド出側に設置している板厚計によって板厚を測定し、目標板厚との誤差を算出して補正する操作を行う。この操作を学習という。学習は制御システム等の制約が無ければ、同一コイル内でも繰り返し行う方が良い。但し、板厚計による測定誤差等の影響も考慮して制御周期を決定したり、測定回数の数回分の平均値を現状の板厚とみなす等の工夫は必要である。また、接合部近傍等の非定常部に関しては短周期の板厚変動が大きいので、学習による補正が逆に板厚変動を大きくすることも考えられるので、制御周期やゲイン等に関しての検討も必要である。但し、サーマルクラウンによる影響を取り除くための学習項は、これまでに述べた圧下基準点とは別途加えることを前提として記述している。
【0016】
ロールを全て交換する場合、ロール交換直後はロールは冷えた状態にあるので、サーマルクラウンは生じていない。ワークロールもしくはワークロールと中間ロールを交換する場合、交換せずに残るバックアップロールは温度が高くなっていた中間ロールもしくはワークロールと接触していたので温度が若干高くなっているが、加工発熱が直接流入するわけではなく摩擦発熱も小さいので、接触しているロールからの熱の流入が小さく、サーマルクラウンはほとんど生じていないとみなしても良い。しかし、正確を期するなら、バックアップロールの温度を測定するか推定してサーマルクラウンを推定するか、実測して圧下基準点の変更時に考慮すれば良い。この時、注意しなければならないのは、バックアップロールは前回ロールでの圧延終了と同時に冷え始めるので、新ロールを組み込んで圧延を開始する時のバックアップロールの温度は前回ロールでの圧延終了直後やロール交換時とは異なることである。従って、温度を測定したり、クラウンを実測する場合には新ロールでの圧延開始直前が望ましい。
【0017】
ロール組み替え直後は圧延材が加速中の非定常な状態であり、最も板厚や形状が乱れやすい時間帯である。本圧下操作による板厚制御は、ロードセルという非常に応答性の早い検出端からミルストレッチを正確に推定する制御方法なので、短周期の外乱には非常に強い特性を持つ。板厚や形状がより乱れやすい圧延状態において、板厚の正確な推定は板厚制御にとって非常に有効であり、本発明の圧下基準点の設定方法によれば数μm単位で正確に板厚が推定可能であり、ロール組み替え初期からの高精度な板厚制御に有効である。また、本発明はミル型式・単スタンド/タンデム圧延機の別等に影響されないのは言うまでもない。
【0018】
【実施例】
本発明の圧下基準点設定方式による板厚制御の効果を確認するために、6Hi単スタンドの冷間圧延機を使用した実験を行った。圧延機の入出側にX線板厚計が設置されている。圧延材は圧延機の入側で接合し、連続的に圧延した。圧延材の入側板厚は1.98mm〜4.30mm、出側板厚は1.39mm〜3.00mm、板幅は788mm〜975mmまでであったが、ロール交換後1本目の圧延材は入側板厚は2.10mm、出側板厚は1.43mm、板幅は975mmに統一した。実験時の1組目のロールは上バックアップロール径1267mm、上中間ロール径473mm、上ワークロール径418mm、下ワークロール径427mm、下中間ロール径474mm、下バックアップロール径1268mmであった。各ロールを組み込んだ後キスロール締め込みを行い、5000Nの荷重がかかった時の圧下位置を0mm点(圧下基準点)とした。その後、圧延を開始し、主にサーマルクラウンの影響を除去するための学習を1分に1回行って、学習項を変更していった。但し、接合部近傍では短周期の板厚変動が生じる可能性があるので、接合部の前後20m(10mずつ)では、学習の機能を働かせなかった。15本の圧延材を通板した後、ワークロールと中間ロールを交換した。
【0019】
次に2組目のロールへ交換した後、圧下基準点に対して1組目のロールと2組目のロールのロール径差分の補正のみを行った。2組目のロールは上中間ロール径505mm、上ワークロール径444mm、下ワークロール径435mm、下中間ロール径528mm(バックアップロールは変更しないので略)であった。1組目のロールと同様に学習を行いながら、17本圧延した。最後に3組目のロールへ交換した後、1組目のロールの組み替え直後の圧下基準点・1組目のロールの基準荷重(5000N)時のロール系の変形量(計算値)と3組目のロールの基準荷重(5000N)の時のロール系の変形量(計算値)・1組目と3組目のロール径差をもとにして新しい圧下基準点を算出し、変更した。3組目のロールは上中間ロール径440mm、上ワークロール径415mm、下ワークロール径418mm、下中間ロール径455mm(バックアップロールは変更しないので略)であった。1、2組目のロールと同様に学習を行いながら、19本圧延した。
【0020】
学習項は上述したように板厚測定値から算出するので、実際にはサーマルクラウンの補正のみならず、ロール径差の影響など他の要因による目標板厚からのずれも補正する機能が含まれる。学習項を追加した後の板厚制御が良いのは当然の事であるので、ロール交換後の圧延開始から学習開始までの約30mの圧延材の板厚精度に関して比較を行った。板厚を接触式の板厚計にて測定し、板厚が目標板厚から±20μm以内となっている割合(板厚が目標板厚から±20μm以内となっている長さの調査した全長30mに対する割合;以下オンゲージ率と呼ぶ)で評価した。±30μmには全調査対象が入っていたので評価の対象とはしなかった。1組目のロール(圧下基準点はキスロールによって設定)のオンゲージ率は98%、2組目のロール(ロール径差のみ考慮し、基準荷重時のロールの変形は未考慮)のオンゲージ率は87%、3組目のロール(本発明による設定方法を使用)のオンゲージ率は96%であった。超板厚厳格材に対してはオンゲージ率が約10%も増加するという結果が得られ、本圧下基準点設定方法の有用性が確認された。需要家からの板厚厳格化要求の増加を考慮すると非常に有効な発明であると言える。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、冷間圧延でキスロール締め込みなしで圧下基準点を算出でき、そのため、圧下基準点をロール組み替え後で圧延実施前に変更することができて、ロール組み替え後の圧延開始直後から板厚精度を高精度に保つことができるため、歩留向上・コスト削減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧下基準点の変更を行うための方法を示した模式図である。
Claims (2)
- 冷間圧延機でキスロール締め込みを行って、任意に設定する基準荷重時の圧下位置を測定もしくは推定し、これを圧下基準点と定義し、該圧下基準点をもとに板厚を圧下操作によって制御する、冷間圧延における圧下制御方法において、
(a)ロール交換以前に前記キスロール締め込みを行って設定した前記圧下基準点と、
(b)ロール交換後のロールと前記キスロール締め込み時のロールとのロール径差と、
(c)前記キスロール締め込み時のロール径、胴長及び支点間距離からなるロールディメンジョン(以下、単に「ロールディメンジョン」という。)と前記ロール交換後のロールのロールディメンジョンとの差によって生じる基準荷重時のロール系の変形量の差と
から、前記キスロール締め込み時からの圧下基準点の変化量を推定し、ロール交換毎に圧下基準点を再設定することを特徴とする、冷間圧延における圧下制御方法。 - 前記キスロール締め込み時の圧下基準点およびロール径、並びに前記キスロール締め込み時のロールディメンジョンのロールについて求められた基準荷重時のロール系の変形量に代えて、
今回対象とするロール交換時と前記キスロール締め込み時の間のロール交換時(以下、中間のロール交換時という。)の、圧下基準点およびロール径、並びに前記中間のロール交換時のロールディメンジョンのロールについて求められた基準荷重時のロール系の変形量を用いて、
該中間のロール交換時からの圧下基準点の変化量を推定し、ロール交換毎に圧下基準点を再設定することを特徴とする、請求項1に記載の冷間圧延における圧下制御方法。
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