JP4224375B2 - 板厚・クラウン制御方法 - Google Patents

板厚・クラウン制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧延工程でゲージメータAGCを適用するためのミルストレッチモデルを用いた板厚制御と、任意のクラウン定義点のクラウンを所望の値に制御するクラウン制御とを組み合わせた板厚・クラウン制御方法に関するものである。
これまで、熱延仕上スタンド等では絶対値ゲージメーターAGCによる板厚制御が行われてきた。絶対値ゲージメーターAGCを適用するにはミルストレッチと呼ばれる圧延機の弾性変形による上下ワークロール間ギャップの増分を正確に把握するための高精度ミルストレッチモデルが必要であり、特許文献1にはモデルの基本構成や基本的な使用方法に関する技術が開示されている。また、特許文献2にはこのモデルを熱延で使用する際に限定して本モデルから圧延荷重とロールベンディング力の影響係数を算出して、影響係数を用いた板厚制御方法に関する技術が開示されている。また、特許文献3には板厚およびクラウン量に及ぼす荷重とベンディング力の影響係数を用いた板厚・クラウン非干渉制御技術が開示されている。ミルストレッチ量をAGC周期毎に算出できれば、周期毎に算出すれば良いが、絶対値ゲージメータAGCのような高応答性が要求される制御ではストレッチ量をリアルタイムに計算しAGCに反映させるのは計算時間の観点から難しいため、影響係数を用いた技術が一般的に適用されている。
特開昭60−030508号公報 特開平06−285525号公報 特開昭57−177818号公報
従来技術を示す特許文献1にはミルストレッチを理論的に計算する方法が開示されている。しかし、ミルストレッチ量をAGC制御周期に合わせてリアルタイムに計算するのは計算機能力の点から難しいため、対象圧延材を圧延し始める前に板厚やクラウンに及ぼす影響係数を算出しておくのが一般的であり、その技術として特許文献2、3の技術が開示されている。ミルストレッチ量やその影響係数は板厚、板幅、鋼種等に依存するが、通板スケジュールや当該圧延材の設定計算が終了した時点でミルストレッチ量や影響係数の計算に必要な項目は揃えることができる。これらの項目には圧延中の実績値とほぼ等しく、その値をミルストレッチやクラウンの影響係数の計算に用いてもほとんど影響のない項目と圧延中の実績値と大きく異なる場合があってそのままの値を用いると当該条件時のミルストレッチ量やクラウン量やそれらの影響係数に影響を及ぼしてしまう項目とが存在する。
前者は例えばロール径や中間ロールシフト量(6Hiミル、NMR等)や、目標値として使用され圧延中もほぼ近い値をとる入出側板厚、ロール速度、板速度、張力等などがある。後者の代表は圧延荷重である。従来技術特許文献2では圧延前に影響係数を予め算出するが、その時には予測荷重を計算に使用しなければならないため、影響係数やそれを使用した板厚精度は予測荷重の精度に依存し、圧延荷重が正確に予測できない場合は板厚に誤差を生じることがあった。従来技術特許文献3は影響係数を用いた板厚・形状非干渉制御技術に関して紹介しているが、予測荷重が大きく異なる場合については議論されていない。
本発明はこのような点を考慮した板厚・クラウン制御方法に関するものであり、実測の圧延荷重が予測荷重と大きく異なった場合であっても、熱延や厚板における咬込み直後や冷延の接合部通過直後から高精度な制御を行うことができる板厚・クラウン制御方法を提供することを課題とする。
本発明は前述の課題を解決するために鋭意検討の結果なされたものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1)少なくとも未圧延材の予測荷重およびベンディング力設定値を用いて、ミルストレッチに及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、ミルストレッチ量を、圧延材通板前に予め見積もって、ミルストレッチに及ぼす荷重の影響係数および該ミルストレッチに及ぼすベンディング力の影響係数ミルストレッチ量、並びに、当該圧延材の実測荷重および実測ベンディング力を用いて実圧延中の板厚を推定し、該推定板厚と目標板厚の差に基づいて圧下量を変化させる板厚制御方法において、前記2種類の影響係数を圧延荷重の関数とし、当該圧延材の圧延開始直後に判明した圧延荷重レベルによって前記2種類の影響係数を修正し、圧延通板前に予め見積もった前記影響係数に代えて修正された影響係数を板厚推定に使用することを特徴とする板厚制御方法
(2)少なくとも未圧延材の予測荷重およびベンディング力設定値を用いて任意のクラウン定義点のクラウン量に及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、クラウン量を、圧延材通板前に予め見積もって、該クラウン量に及ぼす荷重の影響係数および該クラウン量に及ぼすベンディング力の影響係数クラウン量、並びに、当該圧延材の実測荷重および実測ベンディング力を用いて実圧延中の該クラウン定義点のクラウン量を推定し、該推定クラウン量と目標クラウン量の差に基づいてベンディング力を決定するクラウン制御方法において、前記2種類の影響係数を荷重の関数とし、当該圧延材の圧延開始直後に判明した圧延荷重レベルによって前記2種類の影響係数を修正し、圧延通板前に予め見積もった前記影響係数に代えて修正された影響係数をクラウン量推定に使用することを特徴とするクラウン制御方法
(3)少なくとも未圧延材の予測荷重およびベンディング力設定値を用いて、ミルストレッチおよび任意のクラウン定義点のクラウン量に及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、ミルストレッチ量およびクラウン量を、圧延材通板前に予め見積もって、ミルストレッチに及ぼす荷重の影響係数およびミルストレッチに及ぼすベンディング力の影響係数、該ミルストレッチ量、該クラウン量に及ぼす荷重の影響係数および該クラウン量に及ぼすベンディング力の影響係数該クラウン量、並びに、当該圧延材の実測荷重および実測ベンディング力を、用いて実圧延中の板厚および該クラウン定義点のクラウン量を推定し、該推定板厚と目標板厚の差および該推定クラウン量と目標クラウン量の差に基づいて圧下量およびベンディング力を変化させる板厚・クラウン制御方法において、前記4種類の影響係数を荷重の関数とし、当該圧延材の圧延開始直後に判明した圧延荷重レベルによって前記4種類の影響係数を修正し、圧延通板前に予め見積もった前記影響係数に代えて修正された影響係数を板厚およびクラウン量推定に使用することを特徴とする板厚・クラウン制御方法。
(4)Nを2以上の自然数とした時に、未圧延材のミルストレッチ及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、ミルストレッチ量N個の水準の荷重に対して予めN個計算し、該ミルストレッチ影響係数をN−1次以下の荷重に関する多項式とすることを特徴とする前記(1)に記載板厚制御方法
(5)Nを2以上の自然数とした時に、未圧延材のクラウン定義点のクラウン量に及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、該クラウン定義点のクラウン量をN個の水準の荷重に対して予めN個計算し、該クラウンの影響係数をN−1次以下の荷重に関する多項式とすることを特徴とする前記(2)に記載のクラウン制御方法。
(6)Nを2以上の自然数とした時に、未圧延材のミルストレッチおよびクラウン定義点のクラウン量に及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、ミルストレッチ量および該クラウン定義点のクラウン量とをN個の水準の荷重に対して予めN個計算し、該ミルストレッチと該クラウンの影響係数をN−1次以下の荷重に関する多項式とすることを特徴とする前記(3)に記載の板厚・クラウン制御方法。
本発明の板厚・クラウン制御方法によれば、鋼種等の圧延条件によらず、実測の圧延荷重が予測荷重と大きく異なった場合であっても、定常部だけでなく非定常部においても高精度な板厚・クラウン制御することができ、圧延トラブルを回避し高生産性を実現できると共に、歩留向上・コスト削減が可能となる。
絶対値ゲージメーターAGCを適用するための基本モデルは前述のように既に完成しており、モデルの基本構成は特許文献1に開示されているように、キスロール締め込みからキスロール時のロール変形の寄与分を理論的に厳密に算出して減じることにより、ロール変形以外の寄与分を予め求めておき、同様に理論的に厳密に算出できる圧延状態のロール変形の寄与分を加えることによって当該圧延条件のミルストレッチ量を正確に推定する。実際の操業では上述したようにミルストレッチやクラウンに及ぼす影響係数をこのモデルを用いて予め算出して、当該影響係数を用いて制御する。ミルストレッチ量と荷重の関係は図1の模式図のように非線形な関係を有しており、例えばミルストレッチに及ぼす荷重の影響係数はこの曲線の接線の傾きとみなすことが可能であるが、低荷重域と高荷重域では接線の傾きは大きく異なり、影響係数に差が生じてしまう場合が多い。そのため実圧延中の圧延荷重近傍のミルストレッチ量と影響係数を求めなければ、推定板厚の誤差が大きくなる。モデルの計算を行う時点では圧延はまだ行われていないため予測された圧延荷重を用いて計算しなければならない。圧延荷重の予測には圧下力関数、変形抵抗等を使用するが、予測圧延荷重の精度は現在でも十分とは言えない状態である。
ある1つのミルについて一定期間(約1ヶ月)のセットアップ時の予測荷重と実圧延中の荷重との誤差を調査したところ平均で約0.6MN程度、最大で約4MN程度であった。予測荷重と実圧延荷重が異なる場合の板厚誤差を見積もった結果を図2に示す。板厚は初期ギャップとミルストレッチ量から計算することができる。圧延条件は上記ミルで実際に圧延している条件で適当に設定した。予測荷重を10MNとしてミルストレッチに及ぼす荷重とベンディング力の影響係数およびそのときのミルストレッチ量を算出した。実圧延時の荷重が5MN、7.5MN、10MN、12.5MN、15MNとして、外乱によって圧延荷重が0.7MN変動したと仮定した時に影響係数から計算した板厚と、それぞれの荷重の時のミルストレッチ量から推定される板厚の差を示している(各荷重において直接計算したミルストレッチから推定する板厚を真とみなす。)。低荷重域ではミルストレッチ量と荷重の関係の非線形性が強いので誤差が大きくなり、10μm程度の推定誤差が存在している。高荷重域でも低荷重域ほどではないが板厚の誤差が生じていることが分かる。
ところで、板厚は式(1)で表すことができる。
h=g−g0+MS …(1)
ここで、hは板厚、gは現時点のギャップ、g0は零調時のギャップ、MSはミルストレッチである。今、ギャップを変化させないとすると、板厚の変化(誤差)はミルストレッチのみで考えることができる。
式(1)は基準の圧延荷重・ベンディング力で書き直すと式(2)となる。
h=g−g0+MS(P0,F0)+MS(P-P0,F-F0) …(2)
ここで、P0,F0は基準の圧延荷重・ベンディング力、P,Fは現時点の圧延荷重・ベンディング力を示す。更にKP,KFをミルストレッチに及ぼす圧延荷重とベンディング力の影響係数として、影響係数を用いて式(2)を書き直すと、
h=g−g0+MS(P0,F0)+KP×(P-P0)+KF×(F-F0) …(3)
と表すことができる。
MS(P0,F0)は基準の圧延荷重・ベンディング力と板厚目標値、板幅等の圧延条件が決まれば計算できる量である。上述の各圧延荷重時のミルストレッチはMS(P0,F0)に相当する。図3、図4に上述の板厚計算で使用した上記各圧延荷重の時のミルストレッチ量と当該荷重近傍の変化を示すミルストレッチに及ぼす荷重の影響係数を示す。ベンディング力の影響係数も傾向は同じなので、ここでは省略する。ミルストレッチ量は荷重の増加と共に増加しており、影響係数はその接線の傾きとして算出される。影響係数に差が存在することから上記の板厚の差が生じていることが分かる。そこでそれを解消するための方法を今回開発した。
ミルストレッチ量およびミルストレッチに及ぼす影響係数の計算は当該圧延材を圧延する前に計算を終了して、当該圧延材が咬み込んだ瞬間からその影響係数を使用して制御を行う。従ってミルストレッチ量および影響係数の計算をするのは前圧延材を圧延している時かアイドリング状態の時で計算するための時間は十分にあるので、荷重を変化させて複数回(N回、Nは2以上の自然数)の計算を行うことは可能である。各圧延荷重に対応したN個のミルストレッチ量と影響係数が算出される。このN個の数値からN−1次式以下の圧延荷重の多項式を求めて当該関数と実圧延中の圧延荷重を用いて実圧延に適する影響係数を算出することができる。N−1次以下としたのは、例えば計算回数からは本来なら2次や3次式で近似すべきところ、線形近似でも問題ない場合や計算機能力の問題から少しでも簡単な関数を使用したい場合を想定している。また、計算精度の観点からは例えば多項式でなくてもよく、指数関数、三角関数、対数関数等やそれらの組み合わせでも良く、影響係数と圧延荷重の関係を最も正確に表す関数が良いことは言うまでもない。この点やNの値については計算可能な時間や計算機能力と精度のバランスで決定すれば良い。Nの値については発明者らの試算では通常の熱延・冷延・厚板の操業範囲内であれば3回から5回程度で十分であることを確認した。
また、N個の計算結果の使用方法については上記のように予め多項式や指数関数等で近似しておく方法の他に例えば以下のような方法が考えられる。1)予めN個の影響係数を算出しておき、当該圧延材を圧延し始めて圧延荷重を測定した直後に、当該圧延荷重を挟む上下2点の影響係数の平均値を使用したり、2)同様にして2点を選択し2点を結ぶ直線を圧延荷重に関する線形式として当該圧延荷重時の影響係数を算出して使用したり、3)予めN個の影響係数を算出しておき、当該圧延材を圧延し始めて圧延荷重を測定した直後に、当該圧延荷重近傍の3点もしくは4点を選択して圧延荷重の関数として2次式近似し、当該圧延荷重時の影響係数を算出して使用したり、4)3)と同様にして4点選択して3次式で近似して影響係数を算出する方法や、5)予めN個の影響係数を算出し、圧延開始後にその中からK個(KはNより小さい自然数)選択してK−1次以下の多項式近似する方法等がある。
1)の方法で影響係数を算出する場合、高荷重域では影響係数の荷重に対する変化が比較的小さいので、実際に板厚制御やクラウン制御に用いる時に影響は小さい。低荷重域では荷重に対する変化が高荷重と比較して大きいので注意が必要な場合がある。今回の試算ではその場合の影響は板厚に換算して数μm程度であった。2)の方法で影響係数を設定する場合、線形近似して荷重の影響を考慮する分1)と比較して影響係数の推定精度は良くなる。3)4)5)の方法はこれらの方法よりも高精度化される方向であるので、影響係数の設定精度は良くなるが、計算機負荷も大きくなるので注意が必要である。
計算するN個の圧延荷重の設定方法としては例えば以下のような方法が考えられる。1)設定計算で得られる予測荷重に対して例えば±50%の圧延荷重を設定する方法(この場合はN=3となる)や、2)1)と同様に±50%の圧延荷重を設定し、それらの間を等分する方法や、3)予め計算する圧延荷重を設定しておき、圧延条件によって変化させない方法や、4)Nの値だけ設定しておき、計算する圧延荷重を等差数列としておいて、初項と公差を圧延条件によって変化させる方法や、5)4)の方法でNの値も初項も公差も圧延条件に依存させる方法や、6)過去のデータから予測荷重範囲を設定してその中で計算する荷重を設定する方法や、7)予測荷重から任意のある一定荷重大きい荷重と小さい荷重を設定してその間を任意に分割する方法など様々な方法が考えられる。
圧延荷重の設定方法は最終的には予測荷重に依存する。本来予測荷重が正確であれば影響係数を荷重の関数とする必要はない。予測荷重推定精度がある程度信頼できる場合には1)の方法で50%よりも小さく設定しても良いし、推定精度が±50%以上に外れるようであれば、50%の設定をさらに拡げた方が良い場合もある。2)の方法も同様であるが、更にその間の荷重で計算を行うので、計算数(N)は計算可能な時間及び計算機負荷と計算精度の兼ね合いで決定しなければならない。圧延荷重の予測精度が全く信用できないようであれば、予測荷重を無視して3)のように影響係数を準備しておくのが良い。4)も考え方は同様であるが計算機能力が低い場合には計算の限界があるので予めNを設定しておく必要がある場合を想定している。逆に計算機や計算時間に余裕があってNを大きめに設定できる場合には予めNを大きめに設定して計算することもできる。
5)は圧延条件によって多くの計算が必要であったり、計算機能力や計算時間に余裕があって多くの計算をする場合や、逆に少しの計算でも十分な精度が確保できたり、計算機能力や計算時間の観点から計算数を抑えなければならないことを想定している。6)の方法は過去に同様の圧延を行っていればそのデータを活用すればより精度の高い計算が行えるので良い。過去に当該条件で圧延が行われていない場合には6)以外の方法をとらなければならない。7)は2)に似ているが、計算する荷重設定を割合でなく絶対値で決める場合である。更に7)でN=3としても良い。これらの方法以外でも類似の方法は様々あると思われるが、計算機能力や確保できる計算時間や計算精度等に応じてどのような方法を採用すべきかを決定すれば良い。
図5に5水準の荷重に対して影響係数とミルストレッチ量を計算して(3)式によって推定した板厚と、基準圧延荷重を1水準のみの10MNとしてその影響係数を用いた場合の推定板厚誤差を示す。複数個の基準圧延荷重を計算した場合の方が推定精度が良いことが分かる。これまで主に板厚(ミルストレッチ)に及ぼす圧延荷重の影響について述べたが、ベンディング力の影響についても荷重依存性があるため同様である。
次にクラウン量に及ぼす圧延荷重とベンディング力の影響に関して述べる。圧下制御を行うと荷重変動が生じてクラウンの乱れを誘発する場合がある。クラウンを補償するためのハードとしてはワークロールベンダーがあるので、それを用いた制御を行うことが可能である。クラウン量は板厚と同様に任意の荷重時のクラウン量と圧延荷重やベンディング力が変化した際の影響を考慮すれば推定することができる。その影響係数も板厚の場合と全く同様で荷重依存性があり、影響係数を荷重の関数とすることにより、正確なクラウン制御を行うことが可能となる。但し、ベンディング力を負荷すると圧延材に加わる幅方向荷重分布も変化して板厚が変化する。板厚もしくはクラウン量だけが重要であるときにはこれらを単独で制御すれば良い。同時に所望の板厚・クラウン量が必要であるときには板厚・クラウン非干渉制御が必要となり、式(4)、式(5)の連立方程式から圧延荷重とベンディング力の変化量ΔP、ΔFを算出することができる。
Δh=KP×ΔP+KF×ΔF …(4)
ΔC=CP×ΔP+CF×ΔF …(5)
ここでΔhは板厚変化量、ΔCは任意のクラウン定義点のクラウン変化量、CP、CFは当該クラウン定義点のクラウンに及ぼす圧延荷重とベンディング力の影響係数である。
クラウンに及ぼす圧延荷重の影響係数もこれまで議論してきたミルストレッチに及ぼす影響係数と同様に圧延荷重によって変化する。そこでミルストレッチの影響係数と同様にクラウンの影響係数も圧延荷重の関数としておくことによってクラウンの推定精度を向上させることが可能となる。これはクラウンに及ぼすベンディング力の影響係数についても同様である。但し、上記連立方程式によって板厚・クラウン非干渉制御を行う場合、KP、KF、CP、CFを計算周期毎に求めると、式(4)、(5)を解析的に解くことができなくなることと、ΔP、ΔFの多少の変化程度であれば影響係数は大きく変化しないことから、1コイルに対して1つの値で制御しても実際の圧延では問題ない。望ましくは咬込みもしくは接合部通過直後に測定荷重を用いて影響係数を設定し、その後、定常圧延状態になってから再度影響係数を計算して設定し直す方法をとれば、圧延開始直後にもし外乱が入って荷重が大きくずれていたとしても定常部に影響を及ぼさないので望ましい。影響係数を設定し直す方法については板厚のみを制御する方法に関しても同様のことが言える。
また、本発明はミル型式・単スタンド/タンデム圧延機の別等に影響されないのは言うまでもない。
本発明の効果を確認するために6Hi単スタンドの冷間圧延機を使用した圧延実験を行った。圧延機出側にX線板厚計が設置されており、長手方向に板厚を測定した。3コイルを接合して圧延したが、接合部近傍は板厚変化が急激で、フィルター等の影響でX線板厚計では測定が難しいので、圧延後に接合部近傍だけサンプリングして接触式の板厚計で測定した。コイルは普通鋼で入側板厚3.95mm、出側板厚3.16mm、板幅1223mmであった。比較が容易なように3本のコイルは同じ条件である。圧延機は上バックアップロール径1340mm、上中間ロール径519mm、上ワークロール径430mm、下ワークロール径430mm、下中間ロール径521mm、下バックアップロール径1346mmのものを使用した。ベンディング力は一定とした。1本目のコイルには板厚制御を適用しなかった。
2本目のコイルについては影響係数を1つの予測荷重に対してだけ求めて、その影響係数を使用したAGCを接合部通過直後から適用した。3本目のコイルについては影響係数を3つの予測荷重に対して求めて影響係数を圧延荷重に関する2次式として予めコントローラに格納しておき、それを用いたAGCを接合部通過直後から適用した。予測荷重と実圧延荷重がほぼ一致している時には板厚推定値がほぼ一致するのは以前に確認していたので(誤差平均0.32μm)、今回は予測荷重を故意に外して効果を確認した。圧延荷重は11MN程度と予想されたので、2本目のコイルについては影響係数の計算は6MNで、3本目のコイルについては影響係数は6MN、10MN、14MNで計算した。図6に各荷重における影響係数を示す。3本目のコイルについては2次式で実圧延時の影響係数を算出した。式(3)を用いて2本目のコイルについてはP0=6MNとして板厚を推定し、圧下制御を実施した。3本目のコイルについては影響係数を2次近似しておき、測定される圧延荷重から最も近い予測荷重のミルストレッチ量MS(P0、F0)と影響係数から当該荷重時のミルストレッチを式(6)によって推定し、接合部通過直後から圧下制御を行った。
MS(P,F)=MS(P0,F0)+MS(P-P0,F-F0) ・・・(6)
但しMS(P,F)は荷重P、ベンディング力Fの時のミルストレッチである。
圧延は無潤滑で圧延速度10m/minで行った。2本目のコイルについては定常的に約10μmの定常偏差が残っており、サーマルクラウンが成長しないような状態でも出側板厚計による学習が必須であることが確認された。3本目のコイルについては接合部を含むコイル全長で目標板厚に対して±1.5μmの範囲内に収まっていることが分かり、本発明の効果が確認された。
実施例1では3本目のコイルについては影響係数を3つの予測荷重に対して求めて影響係数を圧延荷重に関する2次式として予めコントローラに格納しておき、それを用いたAGCを接合部通過直後から適用した。ここでは予め3つの影響係数を求めておき、圧延開始直後で圧延荷重レベルが判明した後に、当該圧延荷重近傍の2点を線形近似し、圧延開始直後の圧延荷重時の影響係数を求めてそれを用いる方法を採用した。他の圧延条件・制御は実施例1と全く同様である。3本目のコイルについては接合部を含むコイル全長で目標板厚に対して±3.3μmの範囲内に収まっていた。今回の発明の効果確認実験では正確には予め2次式近似した場合よりも精度は悪かったものの、ほぼ同等の効果が確認された。
実施例1では板厚に関する制御だけを行った。圧下制御を行ったため、荷重変動が生じて形状が乱れている部分も確認された。そこで今回は板厚と同時に形状制御も取り入れた。クラウンに及ぼす圧延荷重とベンディング力の影響係数も実施例1と同様に2本目のコイルに対しては6MN、3本目のコイルに対しては6MN、10MN、14MNで算出し、実施例1と同様に式(3)を用いてクラウン量を推定した。板幅中央と板端の張力差λ2で評価したところ、それぞれ±20MPa内にコイル全長の97%(2本目)、98%(3本目)が入っていた。実施例1の場合は91%であったので、効果が確認された。また、複数個の影響係数を用いた方が効果が大きいことも確認された。
実施例1と同様の方法でクラウンのみの制御を行った。クラウンは3本目のコイルの実績クラウン量の目標値に対する平均誤差は1.1μmであり、2本目のコイルの実績クラウン量の目標値に対する平均誤差は5.1μmであった。本発明の効果が確認された。
圧延機のミルストレッチと圧延荷重の関係を示した模式図である。 1つの予測荷重を用いた場合の推定板厚と各荷重でそれぞれミルストレッチを計算した場合の推定板厚の差を示した図である。 各荷重時のミルストレッチ量を示した図である。 ミルストレッチ量に及ぼす荷重の影響を示した図である。 各荷重時の影響係数を用いて計算した場合の推定板厚の効果を示す図である。 実施例に用いた影響係数を示す図である。

Claims (6)

  1. 少なくとも未圧延材の予測荷重およびベンディング力設定値を用いて
    ミルストレッチに及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、ミルストレッチ量を、圧延材通板前に予め見積もって、
    ミルストレッチに及ぼす荷重の影響係数および該ミルストレッチに及ぼすベンディング力の影響係数ミルストレッチ量、並びに、当該圧延材の実測荷重および実測ベンディング力を用いて実圧延中の板厚を推定し、
    該推定板厚と目標板厚の差に基づいて圧下量を変化させる板厚制御方法において、
    前記2種類の影響係数を圧延荷重の関数とし、当該圧延材の圧延開始直後に判明した圧延荷重レベルによって前記2種類の影響係数を修正し、圧延通板前に予め見積もった前記影響係数に代えて修正された影響係数を板厚推定に使用することを特徴とする板厚制御方法
  2. 少なくとも未圧延材の予測荷重およびベンディング力設定値を用いて
    任意のクラウン定義点のクラウン量に及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、クラウン量を、圧延材通板前に予め見積もって、
    該クラウン量に及ぼす荷重の影響係数および該クラウン量に及ぼすベンディング力の影響係数クラウン量、並びに、当該圧延材の実測荷重および実測ベンディング力を用いて実圧延中の該クラウン定義点のクラウン量を推定し、
    該推定クラウン量と目標クラウン量の差に基づいてベンディング力を決定するクラウン制御方法において、
    前記2種類の影響係数を荷重の関数とし、当該圧延材の圧延開始直後に判明した圧延荷重レベルによって前記2種類の影響係数を修正し、圧延通板前に予め見積もった前記影響係数に代えて修正された影響係数をクラウン量推定に使用することを特徴とするクラウン制御方法
  3. 少なくとも未圧延材の予測荷重およびベンディング力設定値を用いて
    ミルストレッチおよび任意のクラウン定義点のクラウン量に及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、ミルストレッチ量およびクラウン量を、圧延材通板前に予め見積もって、
    ミルストレッチに及ぼす荷重の影響係数およびミルストレッチに及ぼすベンディング力の影響係数、該ミルストレッチ量、該クラウン量に及ぼす荷重の影響係数および該クラウン量に及ぼすベンディング力の影響係数該クラウン量、並びに、当該圧延材の実測荷重および実測ベンディング力を、用いて実圧延中の板厚および該クラウン定義点のクラウン量を推定し、
    該推定板厚と目標板厚の差および該推定クラウン量と目標クラウン量の差に基づいて圧下量およびベンディング力を変化させる板厚・クラウン制御方法において、
    前記4種類の影響係数を荷重の関数とし、当該圧延材の圧延開始直後に判明した圧延荷重レベルによって前記4種類の影響係数を修正し、圧延通板前に予め見積もった前記影響係数に代えて修正された影響係数を板厚およびクラウン量推定に使用することを特徴とする板厚・クラウン制御方法。
  4. Nを2以上の自然数とした時に、未圧延材のミルストレッチ及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、ミルストレッチ量N個の水準の荷重に対して予めN個計算し、該ミルストレッチ影響係数をN−1次以下の荷重に関する多項式とすることを特徴とする請求項1に記載の板厚制御方法。
  5. Nを2以上の自然数とした時に、未圧延材のクラウン定義点のクラウン量に及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、該クラウン定義点のクラウン量をN個の水準の荷重に対して予めN個計算し、該クラウンの影響係数をN−1次以下の荷重に関する多項式とすることを特徴とする請求項2に記載のクラウン制御方法。
  6. Nを2以上の自然数とした時に、未圧延材のミルストレッチおよびクラウン定義点のクラウン量に及ぼす荷重およびベンディング力の影響係数、並びに、ミルストレッチ量および該クラウン定義点のクラウン量とをN個の水準の荷重に対して予めN個計算し、該ミルストレッチと該クラウンの影響係数をN−1次以下の荷重に関する多項式とすることを特徴とする請求項3に記載の板厚・クラウン制御方法。
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