JP2738665B2 - 気力輸送装置 - Google Patents

気力輸送装置

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JP2738665B2
JP2738665B2 JP1096196A JP1096196A JP2738665B2 JP 2738665 B2 JP2738665 B2 JP 2738665B2 JP 1096196 A JP1096196 A JP 1096196A JP 1096196 A JP1096196 A JP 1096196A JP 2738665 B2 JP2738665 B2 JP 2738665B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/02Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a ram exerting pressure on the material in a moulding space
    • B30B11/08Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a ram exerting pressure on the material in a moulding space co-operating with moulds carried by a turntable
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/32Discharging presses

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば回転式打錠機で
製造される錠剤やカプセル錠等の固粒体を空気の力によ
り輸送管に通して下方より上方に向けて輸送し排出する
気力輸送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば回転式打錠機により打錠された錠
剤等を空気の力を利用して下方から上方に輸送し排出す
る気力輸送装置として、従来、特開平4−217513
号公報および特開平7−61591号公報が知られてい
る。前者の公報に記載のものは、輸送経路が曲がってい
ても輸送可能であるが、略垂直上方には輸送することが
できず、また、この逆に後者の公報に記載のものは、略
垂直上方に輸送するのに適し、輸送経路が曲がっている
ものには適用できない。
【0003】これらの公報に記載の技術は、いずれも可
撓性の連結軸の両端部に円形の端板の中心部を固定して
なる側面視略H字形状の輸送体を使用し、輸送管内に対
する空気の供給と排気とにより、この輸送管内に前記輸
送体を往復移動させる。それにより、輸送体の下降位置
において前記一対の端板間に供給された錠剤などを輸送
し、輸送体の上昇位置において輸送管外に端板間の錠剤
等を排出するようになっている。
【0004】そして、錠剤等を輸送管外に排出するの
に、前者の公報に記載のものでは、輸送管の上端部を水
平に配管して、その下面部に設けた排出口に、輸送体の
端板間を対向させることによって、自由落下により錠剤
等を排出する構成を採用している。また、後者の公報に
記載のものでは、輸送体が上昇位置に達した状態で、輸
送体の上端部に係合して、この輸送体を回転駆動する輸
送体回転手段を設けて、それによる輸送体の回転を利用
して垂直な輸送管の上端部側面に開口した排出口から端
板間の錠剤等を排出する構成、または前記の自由落下方
式と同様に輸送管の上端部を斜状に湾曲させ、そこに設
けた排出口に輸送体の端板間を対向させることによって
錠剤等を排出する構成を採用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のような
略H字形状の輸送体を用いて錠剤を輸送する構成によれ
ば、輸送される錠剤等は輸送体の一対の端板と輸送管と
がなす閉鎖空間に止まって輸送されるので、輸送される
錠剤等が固定の輸送管と擦れ合うことは避けられない。
そのため、輸送に伴って錠剤等の固粒体に擦り傷が付き
易いという問題がある。
【0006】また、輸送された錠剤等の排出に当たり、
自由落下による排出を行うものでは、その排出構造が簡
単であるが、輸送管の終端部に長い水平搬送部を設けた
り、もしくは曲率が大きな湾曲部を設けなければならな
いから、設置スペースを大きく必要とするという問題が
ある。
【0007】したがって、本発明が解決しようとする第
1の課題は、輸送される固粒体の擦り傷を防止しつつ略
垂直上方に気力輸送できるとともに、設置スペースも比
較的小さくできる気力輸送装置を提供することにある。
【0008】また、本発明が解決しようとする第2の課
題は、前記第1の課題を達成しつつ、固粒体を計量して
輸送できるとともに、輸送される固粒体が噛み込みによ
り破損することを防止できる気力輸送装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題を解決す
るために、請求項1の発明は、略垂直に延びて配置され
る輸送管内に対して気力制御手段により空気の供給と排
気とをすることにより、前記輸送管内に、固粒体が収納
される輸送体を昇降させて前記固粒体を下側から上側に
輸送し排出する気力輸送装置において、前記輸送管の上
端開口面に面一に連なるガイド平面を有するとともにこ
の平面に開口される固粒体落下口を有した排出ベース板
により前記輸送管の上端部を支持し、下端が開口された
筒体からなり、その内径が前記輸送管の内径と同径以上
であって、かつ、上昇された前記輸送体を位置決めする
ストッパを有してなる排出筒を、排出筒駆動手段によっ
て前記輸送管の真上に連続して配置される第1位置と前
記固粒体落下口の真上に連続して配置される第2位置と
に渡って往復移動されるように前記排出ベース板上に摺
動可能に設け、前記輸送体を、上下両端が夫々開口され
る輸送筒体およびこの輸送筒体の下端開口に接離自在な
輸送底体を有して形成し、この輸送体が前記ストッパに
位置決めされた上昇位置において前記輸送筒体と前記輸
送底体の接合面が前記ガイド平面と同じ高さに配置され
るようにしたことを特徴としている。
【0010】この請求項1の発明において、輸送体は、
その輸送筒体の下端開口に当接された輸送底体の下方か
ら加えられる空気圧力により輸送管内を下側から上側に
移動し、前記空気圧力を負圧とするか若しくは大気圧と
することにより、前記負圧若しくは自重によって輸送管
内を上側から下側に移動する。こうして往復移動される
輸送体には、それが下降位置に配置された状態で輸送筒
体の上端開口を通して錠剤等の固粒体が多数供給され
る。そして、これらの固粒体は、前記気力による輸送体
の上昇動作により略垂直上方に輸送される。この輸送に
おいて輸送筒体は固粒体が輸送管の内周面に接触するこ
とを防止する。
【0011】上昇される輸送体は、その輸送筒体全体を
第1位置に待機している排出筒内に挿入して上昇位置に
達し、この時、排出筒のストッパは、輸送筒体を位置決
めして、この筒体の下端面(輸送底体との接合面)を排
出筒が摺動可能な排出ベース板のガイド平面と丁度同じ
高さに位置させる。こうした状態において排出筒は第1
位置から第2位置に摺動されるから、この排出筒は、輸
送底体を輸送管の上端部に残したままで、この輸送底体
に対して分離される輸送筒体を移動させて、それを排出
ベース板の固粒体落下口の真上に対向させる。それによ
り、輸送筒体内の固粒体は自由落下して固粒体落下口を
通って輸送筒体の下方に排出される。
【0012】こうした排出後において、排出筒は、空に
なった輸送筒体を伴って第2位置から第1位置に戻され
るので、この第1位置において輸送体が適正に組み合わ
される。そして、既述の負圧若しくは自重によって輸送
体は輸送管内を通って上昇位置から下降位置に移動され
る。
【0013】このような動作を繰り返して、この発明の
気力輸送装置は、錠剤等の固粒体を略垂直上方に次々に
輸送する。また、前記第2の課題を解決するために、請
求項2の発明は、上下両端が夫々開口されるとともに中
間部に固粒体入口が設けられた略垂直な円筒部の外側
に、前記入口の下端から斜め上方に傾斜する底壁を有し
たホッパ部が設けられたベース筒体と、上端が開口され
た有底筒状をなし、前記円筒部の下端開口を通して前記
円筒部内に上下動可能に挿入され、その上下動により前
記固粒体入口を開閉するシャッター筒体と、このシャッ
ター筒体を上下動させる昇降手段と、前記シャッター筒
体の底壁を貫通して前記固粒体入口の下方に配置された
ストッパ軸と、上下両端が夫々開口され、その下端部を
前記円筒部の上側部分に嵌入して略垂直に延びて配置さ
れる輸送管と、この輸送管の上端開口面と面一に連なる
ガイド平面を有して前記輸送管の上端部を支持するとと
もに、前記ガイド平面に開口される固粒体落下口を有し
た排出ベース板と、上下両端が夫々開口される輸送筒体
およびこの輸送筒体の下端に接離自在な輸送底体を有し
て形成され、前記輸送底体が、上面に開放された凹部お
よび前記ストッパ軸が貫通可能な通孔を有した底体シェ
ルと、前記凹部の深さ以下の厚みを有して前記凹部内に
出し入れ自在に収容される中底とからなるものであっ
て、前記輸送管内を昇降移動されるとともに、その上昇
位置において前記輸送筒体と前記輸送底体の接合面が前
記ガイド平面と同じ高さに配置され、かつ、下降位置に
おいて前記固粒体入口の下側に配置される輸送体と、こ
の輸送体の下方から前記輸送管内に対する空気の供給と
排気をする気力制御手段と、下端が開口された筒体から
なり、その内径が前記輸送管の内径と同径以上であっ
て、かつ、上部に前記上昇位置に前記輸送体を位置決め
するストッパを有して前記ガイド平面上を摺動可能に設
けられた排出筒と、この排出筒を前記輸送管の真上に連
続して配置される第1位置と前記固粒体落下口の真上に
連続して配置される第2位置とに渡って往復移動させる
排出筒駆動手段とを具備したものである。
【0014】この請求項2の発明において、ベース筒体
のホッパ部には錠剤等の固粒体が投入され、このホッパ
部の底壁は、その傾斜により投入された固粒体を滑り落
として、ベース筒体の円筒部内にその固粒体入口を通し
て案内する。
【0015】略垂直な輸送管は、その内周面で輸送体の
昇降移動を案内し、輸送体はその下降位置において前記
固粒体入口の下側に配置されて、この入口を通って上方
から供給される固粒体を輸送筒体内に収納する。ストッ
パ軸は、輸送体の下降位置において輸送底体における底
体シェルの通孔を貫通して輸送底体の中底を押し上げて
支持する。
【0016】シャッター筒体は昇降手段により前記円筒
部内を上下動して、その下降により固粒体入口を開放
し、上昇により前記入口を閉鎖する。そのため、この気
力輸送装置は、シャッター筒体および輸送体が共に下降
位置にあるときに、その上方の固粒体入口を通して固粒
体が輸送体内に供給される。この後に、昇降手段により
シャッター筒体が上昇されて、この筒体により固粒体入
口が閉じられることに伴って、ベース筒体の円筒部とホ
ッパ部とに渡っている固粒体群がシャッター筒体の周壁
ですり切られて、輸送される固粒体の量が定まるととも
に、輸送管とシャッター筒体とにわたる気密が保持され
る。
【0017】気力制御手段は、輸送体の下方から空気を
供給して輸送体に上昇力を与えるとともに、輸送体の下
方を、空気を排気して負圧或いは大気圧とする。それに
より、輸送体は、その輸送筒体の下端開口に当接された
輸送筒体の下方から加えられる空気圧力で輸送管内を下
側から上側に移動し、前記空気圧力を負圧とするか若し
くは大気圧とすることにより、前記負圧若しくは自重に
よって輸送管内を上側から下側に移動する。こうして往
復移動される輸送体は、それが下降位置において供給さ
れた錠剤等の固粒体を略垂直上方に輸送する。この輸送
において輸送筒体は固粒体が輸送管の内周面に接触する
ことを防止する。
【0018】しかも、この輸送初期においてストッパ軸
上に支持された中底は輸送筒体および底体シェルに対し
て相対的に下降されるので、中底上に溜まっている固粒
体群を輸送筒体の下部側に移し変えて溜めることができ
る。
【0019】そして、上昇される輸送体は、その輸送筒
体全体を第1位置に待機している排出筒内に挿入して上
昇位置に達し、この時、排出筒のストッパは、輸送筒体
を位置決めして、この筒体の下端面(輸送底体との接合
面)を排出筒が摺動可能な排出ベース板のガイド平面と
丁度同じ高さに位置させる。こうした状態において排出
筒は第1位置から第2位置に摺動されるから、この排出
筒は、輸送底体を輸送管の上端部に残したままで、この
輸送体に対して分離される輸送筒体を移動させて、それ
を排出ベース板の固粒体落下口の真上に対向させる。そ
れにより、輸送筒体内の固粒体は自由落下して固粒体落
下口を通って輸送筒体の下方に排出される。
【0020】こうした排出後において、排出筒は、空に
なった輸送筒体を伴って第2位置から第1位置に戻され
るので、この第1位置において輸送体が適正に組み合わ
される。そして、既述の負圧若しくは自重によって輸送
体は輸送管内を通って上昇位置から下降位置に移動され
る。このような動作を繰り返して、この発明の気力輸送
装置は、錠剤等の固粒体を略垂直上方に次々に輸送す
る。
【0021】
【実施例】以下、図1〜図6を参照して本発明の第1の
実施の形態を説明する。図1は回転式打錠機とこれで製
造される錠剤を処理する第1の実施の形態に係る気力輸
送装置を含む各種の機器相互との配置を示す概略図であ
って、同図中1は回転式打錠機、2は粉取り器、3は気
力輸送装置、4は錠剤受け容器である。
【0022】回転式打錠機1は、その回転盤5の臼取付
け部6に装着された複数の臼7(一つのみ図示)と、こ
れら臼7の臼孔に個別に挿入された下杵8と前記臼孔に
上方から個別に挿入される上杵9とで粉末材料を圧縮成
形して、固粒体としての錠剤Aを形成するものであり、
その錠剤取出し位置にスクレーパ10を備えている。図
1に示されたスクレーパ10は、下杵8により臼7上に
押し出された錠剤Aが通過する錠剤入口10aを有して
いるとともに、この入口10aを有した前壁と対向する
後壁(図示しない)で錠剤Aをスクレープして、臼取付
け部6の上面から回転盤5外に導き出すものである。ま
た、スクレーパ10はスクレープされた錠剤Aを下方に
導く導出シュート部10bを有している。臼取付け部6
の上面は、臼7を着脱する際の作業の利便性を考慮して
打錠機1の設置床面Bから略1200mmの高さCに設定さ
れ、また、導出シュート部10bの錠剤出口高さDは略
800mm〜 900mmに設定されている。
【0023】粉取り器2は、錠剤Aに付着した微粉末を
除去するものであって、導出シュート部10bの下側に
配置されている。この粉取り器2は、その一端部上面に
導出シュート部10bの直下に位置する錠剤受入れ口2
aを有しているとともに、他端部下面にシュート状をな
す錠剤排出口2bを有している。粉取り器2は、錠剤受
入れ口2aと錠剤排出口2bとの間に、略 200mm〜 300
mmの高さEを設けて形成されている。
【0024】錠剤受け容器4は図示しない自動機械によ
り自動交換されるものであって、上面が開放された縦長
の円筒形状をなしている。図1中11は気力輸送装置3
から排出された錠剤Aを錠剤受け容器4に導くシュート
である。図1中点線で示す矢印は錠剤Aの動きを示して
いる。
【0025】気力輸送装置3の構成は図2〜図6に示さ
れている。図2中21はキャスタ22が取付けられたケ
ーシングで、これは粉取り器2の錠剤排出口2bの下方
に配置されている。このケーシング21には、その上壁
21aを上下方向に貫通してベース筒体23が固定され
ている。
【0026】図3に示されるようにベース筒体23は、
略垂直な円筒部24の外側にホッパ部25を設けて形成
されている。円筒部24の上下両端は開口されていると
ともに、円筒部24の中間部には固粒体入口としての錠
剤入口26が設けられている。円筒部24はケーシング
21の上壁21aに固定されている。
【0027】ホッパ部25は、錠剤入口26の下端から
斜め上方に傾斜する底壁25aを有しているとともに、
上面を開放して形成されている。底壁25aは水平に対
して40゜以上の傾斜で形成することが望ましい。ホッパ
部25内には底壁25aの上方に離間する規制壁部27
が設けられている。なお、規制壁部27はホッパ部25
と一体に形成してもよいとともに、その下端位置は、錠
剤入口26から規制壁部27がより大きく離れて位置さ
れる程、錠剤入口26の上端と同じ高さかあるいはそれ
よりも上位置となるように設けてもよい。
【0028】図2および図3中31はケーシング21に
取付けられた錠剤移送機である。この移送機31は、中
央部上面に円錐状凸部32が突設されたターンテーブル
33を備え、このテーブル33を減速機付きモータ34
で回転させるものである。ケーシング21の上壁21a
の上側に位置されるターンテーブル33の一部はホッパ
部25の上面開口の真上に近接されており、ターンテー
ブル33上に供給された錠剤Aを遠心力により投入口3
1aを通してホッパ部25内にその上面開口を通して投
入するようになっている。投入口31aは錠剤移送機3
1の円形周壁に開口されている。
【0029】ケーシング21内には略垂直なシャッター
筒体36が設けられている。図4および図5に示される
ようにシャッター筒体36は、上面が開放された有底円
筒形状であって、その上部を前記ベース筒体23の円筒
部24に、この円筒部24の下端開口を通して上下方向
に摺動可能に挿入されている。シャッター筒体36は、
その上下動により錠剤入口26を開閉するものであり、
この筒体36の上端には上端合わせ部37が形成されて
いる。この合わせ部37は、シャッター筒体36の上端
面をなすテーパ状合わせ面37aを有して凹みを形成す
ることなく先細状に尖っている。
【0030】この第1の実施の形態では、テーパ状合わ
せ面37aを上側に行く程次第に径が大きくなる傾斜を
持つ単一の面で形成したが、この逆に、上側に行く程径
が次第に小さくなる傾斜を持つ単一の面でテーパ状合わ
せ面37aを形成してもよいとともに、これらの例に代
えて互いに逆向きに傾斜する二つのテーパ状合わせ面を
有して上端合わせ部37を山形状に形成してもよく、そ
の場合、内側のテーパ状傾斜面(これは上側に行く程次
第に径が大きくなる傾斜面)が占める面積を外側のテー
パ状傾斜面(これは上側に行く程次第に径が小さくなる
傾斜面)が占める面積よりも大きくする方が望ましい。
【0031】図3に示されるようにケーシング21には
昇降手段としてのエアーシリンダ38が内蔵されてい
る。シリンダ38は円筒部24の外側にこれと平行に配
置されており、その略垂直なピストンロッド38aは、
シャッター筒体36の外面に固定された連結板39に連
結されている。このシリンダ38の動作によりシャッタ
ー筒体36が上下動される。
【0032】前記ケーシング21の底壁21bにはスト
ッパ軸40が略垂直に固定され、この軸40はシャッタ
ー筒体36の底壁36aを貫通している。ストッパ軸4
0のシャッター筒体36への最大挿入深さFは、シャッ
ター筒体36の上下方向の移動ストロークGよりも大き
くしてある。なお、ストッパ軸40はパイプではなく中
実(無垢)の軸であってもよい。
【0033】図4および図5に示されるようにシャッタ
ー筒体36は、その内底部に環状の着座段部36bを有
し、この段部36bで囲まれる凹所36cはケーシング
21に内蔵された気力制御手段43に図示しないパイプ
等を介して連通されている。気力制御手段43は、シャ
ッター筒体36に空気を送り込んだり、あるいはシャッ
ター筒体36内の空気を排気するものである。
【0034】なお、36dは凹所36cの中央部に連な
ってストッパ軸40の下部を囲む環状の連通経路であ
り、例えばここに前記パイプ等が接続されている。こう
した構成は、後述の気力輸送において凹所36cに供給
される空気を後述の輸送体60の外底面に偏りなく均等
に作用させて、この輸送体60をかしがないようにして
円滑に輸送できる点で優れている。
【0035】前記ベース筒体23の円筒部24には、ケ
ーシング21の上方に延びて上下両端が夫々開口された
略垂直な輸送管44の下端部が接続されている。詳しく
は、シャッター筒体36と同径であって上下方向に長い
円筒状をなす輸送管44の下端部は、円筒部24の錠剤
入口26より上側部分に嵌入して固定されている。この
輸送管44の下端部には下端合わせ部45が設けられて
いる。この下端合わせ部45は、前記テーパ状合わせ面
37aと逆の傾きを持つテーパ状合わせ面45a(輸送
管44の下端面をなす。)を有して前記上端合わせ部3
7に合致する形状をなしている。なお、本発明におい
て、シャッター筒体36はその上昇により錠剤入口26
を閉じればよく、その後に上端が輸送管44の下端に接
合することは必須ではなく、相互間に隙間を設けてもよ
い。
【0036】輸送管44は透明または不透明な合成樹脂
製であるが、内部を透視可能とする透明材料製としたこ
の第1の実施の形態は、輸送状態の確認や輸送管44等
の汚れの状況等を視認できる点で優れている。なお、輸
送管44は複数の管材を組合わせて形成してもよく、そ
の場合、最下端の管材の下端に前記下端合わせ部45を
形成すればよく、このようにすれば、輸送管44に対す
る下端合わせ部45の加工を簡単にできる。
【0037】図2中51はケーシング21の上面から略
垂直上方に延びて立設された2本の支柱であって、輸送
管44と平行にその両側に配置されている。これらの支
柱51の上端部に渡って合成樹脂等からなる排出ベース
板52が固定されており、このベース板52には輸送管
44の上端部が支持されている。排出ベース板52は例
えば水平な上面からなるガイド平面52aを有してお
り、この平面52aと輸送管44の上端開口面とは同じ
高さ位置にあって面一に連なっている。したがって、輸
送管44の上端開口はガイド平面52aに開口されてい
る。なお、ガイド平面52aは多少傾いていてもよい。
【0038】図2および図6に示されるように排出ベー
ス板52は合成樹脂製の補助板部53を有している。こ
の板部53は、第1の実施の形態では排出ベース板52
の一端面に連結されているが、排出ベース板52と一体
に成形してもよい。補助板部53の上面もガイド平面5
2aをなしている。この補助板部53には、輸送管44
の上端開口に隣接して固粒体落下口54が設けられてい
る。この落下口54は第1の実施の形態では後述の輸送
筒体61の内径と同径の円形孔からなるが、後述の輸送
筒体61の内径と同幅のU字状をなす切り欠きで形成し
てもよい。補助板部53には、その固粒体落下口54の
下方に対向する排出シュート55が設けられており、こ
のシュート55の出口部分の真下には図1に示される前
記シュート11が配置されている。
【0039】排出ベース板52上にはそのガイド平面5
2aを摺動可能な排出筒56が設けられている。合成樹
脂等で形成された排出筒56は上端が閉鎖されるととも
に下端が開放された筒体からなる。この第1の実施の形
態では排出筒56の内径を輸送管44の内径と同径とし
てあるが、これよりも大径としてもよい。この排出筒5
6は後述の輸送体60を上昇位置に位置決めするストッ
パ有している。ストッパは、第1の実施の形態では、排
出筒56の成形を容易にし、かつ、その高さを低くする
ため、言い換えれば、気力輸送装置3の全長をより短く
するために、排出筒56の上端閉鎖壁56aで兼ねてい
る。しかし、これに代えて上端閉鎖壁56aの下面或い
は周壁内面に凸部を突設し、それをストッパとしてもよ
い。
【0040】図2に示されるように排出筒56は例えば
平板状をなすスライダー57にこれを貫通して固定され
ており、このスライダー57は前記支柱51の上端部に
取付けたガイド58に係合し、これらを案内として往復
移動されるように設けられている。そして、図1および
図6に示されるように排出ベース板52上には排出筒5
6を間に置いて固粒体落下口54と反対側に位置してエ
アーシリンダ59が設置され、このシリンダ59のピス
トンロッド59aは排出筒56の外側面に連結されてい
る。このエアーシリンダ59は、そのピストンロッド5
9aの一定ストロークにより、排出筒56が輸送管44
の真上に連続して配置される第1位置と、排出筒56が
固粒体落下口54の真上に連続して配置される第2位置
とに渡って、排出筒56を水平に往復移動させるもので
ある。
【0041】図6中56bは排出筒56の下端からエア
ーシリンダ59方向、言い換えれば、排出筒56が第2
位置に向かう移動方向とは逆方向に向けて一体に突出す
る突出片である。この突出片56bによって、排出筒5
6の摺動を安定させることができるとともに、突出片5
6bは、排出筒56が第2位置に配置された時に第1位
置上に位置されて、後述する輸送底体62の抜け止めス
トッパとして使用されるようになっている。この抜け止
めストッパはピストンロッド59aに取付けてもよい。
【0042】エアーシリンダ59は排出筒駆動手段をな
している。なお、本発明において、この手段にはエアー
シリンダ59に代えてリニアモータを用いることも可能
であるとともに、排出筒駆動手段による排出筒56の往
復駆動は、第1の実施の形態に示した直線往復動に限ら
ず、排出筒56に水平に回動されるアームを連結して、
このアームを駆動部の動力で往復回動させることによ
り、円弧を描いて水平に移動するようにしてもよい。
【0043】図4〜図6中60は輸送管44内を昇降す
る輸送体である。この合成樹脂製の輸送体60は、上下
両端が夫々開放された円筒状の輸送筒体61と、この筒
体61の下端開口に接離自在な輸送底体62とから形成
されている。これら輸送筒体61および輸送底体62の
外径は同じであって、これらの外径は輸送管44および
ベース筒体23の円筒部24の内径より僅かに小さい。
輸送筒体61の上端部は、シャッター筒体36の上端部
と同様なテーパ面61aを有していて、その上に乗った
錠剤Aが止まらないようにしてある。
【0044】輸送底体62は、底体シェル63と、これ
に組み合わされる中底64とからなる。底体シェル63
は、その上面に開放された凹部65を中央部に有してい
るとともに、これと連通する通孔66を底壁中央に有し
ている。この通孔66には、輸送体60が図3および図
4に示す下降位置に下降された際に前記ストッパ軸40
が貫通可能になっている。
【0045】中底64は凹部65の深さ以下の厚みを有
し、かつ、凹部65の内径より少し小径な円板であっ
て、この凹部65内に出し入れ自在に収容される。第1
の実施の形態においては中底64の厚みを凹部65の深
さと同じにして、輸送底体62が組み立てられた時に
は、その底体シェル63の上端面と中底64の上面とは
同じ高さ位置にあって、これらは面一的に連なるように
してあり、それにより、前記排出筒56の摺動をより円
滑ならしめるようになっている。
【0046】底体シェル63の底壁には、錠剤Aから落
下する微粉末を収容するめの環状の凹溝63aが設けら
れている。この凹溝63aを設けて微粉末処理を行った
ことによって、凹部65内に中底64が収納された時
に、常に前記面一性を確保して、前記排出筒56の摺動
の際に、この筒56の下端に中底64が引っ掛からない
ようにしている。
【0047】なお、図5に示されるように底体シェル6
3の直径をD1、通孔66の直径をd、また、中底64の
直径をD2と置いた時、前記気力制御手段43から供給さ
れる空気の圧力により、中底64のみが吹き上げられる
ことがないようにするために、これらの関係は次式を満
たして定められている。
【0048】 [π(D12−d2)/4]>[πD22)/4] 次に、前記構成の気力輸送装置3の動作を説明する。こ
の装置3の錠剤移送機31には、回転式打錠機1で次々
に製造された錠剤Aが粉取り器2を経て投入される。投
入された錠剤Aは錠剤移送機31のターンテーブル33
で受けられ、このテーブル33の回転に伴いホッパ部2
5にその上方から投入される。錠剤移送機31は、その
ターンテーブル33の全面に錠剤Aを溜めることができ
るから、後述のように錠剤入口26が閉じられてホッパ
部25内に錠剤Aが一杯に溜まった期間においては、次
々に投入されてくる錠剤Aを一時的に溜めて置くことが
できる。
【0049】この気力輸送装置3の動作開始時には、図
3および図4に示されるようにシャッター筒体36が錠
剤入口26の下側に下降して配置されているとともに、
輸送体60も同様な下降位置に配置されている。この状
態(輸送待機状態)において輸送体60は、その輸送底
体62における底体シェル63の底壁を、シャッター筒
体36の着座段部36bに載せて錠剤入口26の下方に
配置されるとともに、その底体シェル63の通孔66に
はストッパ軸40が通されている。したがって、輸送底
体62の中底64は、ストッパ軸40に押し上げられて
この軸40の上端に支持されているから、図3および図
4に示されるように輸送筒体61の上部に配置されてい
る。
【0050】こうした輸送待機状態においてホッパ部2
5に供給された錠剤Aは、その自重によりホッパ部25
の底壁25aの傾斜を案内として転がり落ち、開放され
ている錠剤入口26を通って円筒部24内に供給される
とともに、輸送体60内にその輸送筒体61の上端開口
を通して収納される。こうした輸送体60への錠剤Aの
供給動作は、規制壁部27に錠剤Aが当たって錠剤入口
26に向けて落下することを妨げられるまで継続され
る。
【0051】図3中2点鎖線で示す線Hは、規制壁部2
7で錠剤Aの供給が規正された際において、ホッパ部2
5と円筒部24内とに渡って溜められた錠剤A群が作る
外郭線である。なお、この線Hと水平線とが作る角度θ
は安息角と通称されている。前記線Hを越えて円筒部2
4に錠剤Aが供給されることはなく、したがって、略一
定量の錠剤Aが輸送体60内に供給されるとともに、錠
剤Aが錠剤入口26の上端にかからないようにできる。
【0052】この後、まず、エアーシリンダ38がその
ピストンロッド38aを引き込むように動作され、それ
に伴いシャッター筒体36が円筒部24内を上昇する。
この上昇により、シャッター筒体36は、まず、錠剤入
口26を閉じた後に、その上端合わせ部37を輸送管4
4の下端合わせ部45に接合される。
【0053】それにより、シャッター筒体36と輸送管
44とに渡る空間の気密を略確保できるとともに、ベー
ス筒体23の円筒部24とホッパ部25とに渡っている
錠剤A群を、シャッター筒体36の周壁ですり切って略
所定量に計量ができる。
【0054】しかも、このシャッター筒体36の上昇の
際、上端合わせ部37のテーパ状合わせ面37aは、そ
の上側に位置される錠剤Aを押し退けるとともに、テー
パ状合わせ面37aの傾きに沿って錠剤Aをその自重で
下方へ滑らせるから、錠剤Aが上端合わせ部37に止ま
らないようにできる。その上、この上端合わせ部37と
輸送管44の下端合わせ部45とは、これらの間に錠剤
Aが入り込むような隙間や溝が形成されないように合致
して接合される。
【0055】そのため、既述のように規正壁部27によ
り錠剤Aが錠剤入口26の上端にかからないようにでき
ることとも相俟って、錠剤Aが、錠剤入口26とシャッ
ター筒体36との間、およびシャッター筒体36と輸送
管44との間に挟まれたり、傷付けられる恐れをなくす
ことができる。
【0056】次に、気力制御手段43が輸送管44内に
空気を送り込む動作を所定時間行うため、シャッター筒
体36の凹所36cに吹き込まれる空気が、この凹所3
6cの上面開口を塞いでいる輸送底体62の底体シェル
63に、その下方から作用する。したがって、その空気
圧により、輸送体60は、ベース筒体23を上昇通過し
た後、輸送管44内を略垂直に上昇する。
【0057】この輸送初期において、既述のように中底
64が固定のストッパ軸40上に支持されているから、
中底64を除く輸送体60の上昇により、中底64は相
対的に輸送筒体61および底体シェル63に対して下降
し、結果的に中底64は底体シェル63側に近付けられ
る。そのため、前記錠剤Aの輸送体Aへの供給におい
て、供給された錠剤A群が持ち上げられた中底64上に
満杯に溜まっているにも拘らず、これらを下方の底体シ
ェル63側に変位して収納できる。
【0058】したがって、一部の錠剤Aがシャッター筒
体36および輸送筒体61の上端に止まることがなくな
るので、例えば、本実施の形態のように両合わせ部3
7、45が接合される構成においても、その接合の際に
錠剤Aがシャッター筒体36と輸送管44との間に挟ま
れたり、傷付けられる恐れをなくすことができる。ま
た、後述の上昇位置への位置決めの際に、前記上端閉鎖
壁56aとの間に錠剤Aが挟まれて傷付けられたり、こ
うして挟まれた錠剤Aよりシャッター筒体36の上昇位
置への適正な上昇が妨げられて、その下端がガイド平面
52aから下がり排出筒56の後述の排出動作を妨げる
こともない。
【0059】こうした初期状態を経て輸送体60は略垂
直上方に空気圧で移動され、それにより、内部に収納さ
れた錠剤Aを輸送する。この輸送において錠剤Aを収納
した輸送体60の輸送筒体61は、その内部の錠剤Aが
輸送管44に接触することを防止する。そのため、輸送
される錠剤Aが固定の輸送管44に擦れ合うことがない
ので、錠剤Aに擦り傷をつけることなく、この錠剤Aを
輸送管44に沿って略垂直上方に搬送できる。
【0060】そして、輸送管44内を上方に移動された
輸送体60は、その輸送筒体61全体を、予め、前記第
1位置に配置された(すなわち、輸送管44の真上に連
続して配置された)排出筒56内に挿入されて上昇位置
に達する。その際に輸送筒体61の上端が排出筒56の
上端閉鎖壁56aに当接されて、輸送体60が上昇位置
に位置決めされる。それにより、図6中実線で示される
ように輸送筒体61と輸送底体62と接合面が、排出筒
56の摺動を案内する排出ベース板52の上面からなる
ガイド平面52aと丁度同じ高さ位置に配置される。ま
た、この上昇位置への位置決め状態において輸送体60
はその下方からの空気の圧力により浮いた状態を保持し
ている。
【0061】次に、この状態においてエアーシリンダ5
9がそのピストンロッド59aを突出させる動作をなす
ので、このロッド59aを介して排出筒56がその内側
に輸送筒体61を収めたまま固粒体落下口54に向けて
押される。それにより、輸送筒体61は、輸送管44の
上端部に嵌合保持されている輸送底体62から分離され
て、その内部に錠剤Aを収容したままガイド平面52a
を排出筒56とともに摺動し、やがて前記第2位置に配
置、すなわち、図6中2点鎖線で示されるように排出筒
56内の輸送筒体61が固粒体落下口54の真上に連続
する位置に配置される。
【0062】したがって、輸送筒体61内に収納されて
いる錠剤Aは、自由落下し、固粒体落下口54を通っ
て、その下方の排出シュート55およびシュート11を
を順次滑り落ち、図1に2点鎖線で示された錠剤受け容
器4に排出される。
【0063】なお、排出筒56が第1位置から第2位置
に移動されるに伴って、この排出筒56の突出片56a
が第1位置に位置されて、以上のようにして分離される
とともに下方から空気の圧力を受け続けている輸送底体
62に対するストッパとなるから、前記錠剤Aの排出中
に輸送筒体62の空気の圧力で輸送管44の上方に飛び
出すことはない。
【0064】以上のように上昇位置に輸送された錠剤A
が収納された輸送筒体61を、その姿勢を変えることな
く水平に平行移動させることで錠剤Aを自由落下させて
排出するから、自由落下による排出を行わせるために、
輸送体の姿勢を水平や斜めに変える構成に比較して、そ
の姿勢変換のための配管部(水平搬送部や曲率が大きな
斜め状の湾曲部)を、輸送管の終端部に必要とすること
がない。したがって、輸送管44の長さを短くでき、そ
れに伴い、この気力輸送装置3の高さも短くなって全体
がコンパクトになるから、その設置スペースを少なくで
きる。
【0065】前記錠剤Aの排出後においては、エアーシ
リンダ59がそのピストンロッド59aを引っ込める動
作をなすので、このロッド59aを介して空になった輸
送筒体61を伴って、排出筒56が第2位置から第1位
置に引き戻され、この第1位置において輸送筒体61は
輸送底体62の真上に適正に組み合わされて輸送体60
を形成する。こうした後、気力制御手段43が輸送管4
4内の空気を吸引する動作を所定時間行うか、もしくは
輸送管44内を外気と連通する。
【0066】そのため、輸送管44およびシャッター筒
体36内が負圧もしくは大気圧になるため、空になった
輸送体60が負圧または自重により下方に移動されて、
この輸送体60は輸送管44の下側に連なったベース筒
体23内に達して下降位置に戻される。
【0067】この場合、前記下降位置に達する直前に、
輸送体60における底体シェル63の通孔66にストッ
パ軸40が通される。それにより、輸送体60の下降に
伴い輸送底体62の中底64がストッパ軸40に押し上
げられて、この軸40の上端に支持される。この直後
に、輸送体60は、その輸送底体62における底体シェ
ル63の底壁をシャッター筒体36の着座段部36bに
当接して位置決めされる。
【0068】最後に、ピストンロッド38aが下方に突
出するようにエアーシリンダ38が動作されるので、同
時にシャッター筒体36およびこれに収容された輸送体
60が下方位置に下降配置される。それとともに、シャ
ッター筒体36はベース筒体23の錠剤入口26を開放
して、この入口26の下方に位置されるから、既述のよ
うにして錠剤入口26を通ってホッパ部25内に溜まっ
ている錠剤Aが円筒部24内の輸送体60に供給され
る。
【0069】そして、前記構成の気力輸送装置3は以上
のような動作を繰り返して、錠剤Aを略一定量ずつ計量
して略垂直上方に輸送する。なお、前記動作において、
輸送体60が下降位置および上昇位置に達したことは夫
々図示しない適当なセンサにより検出され、それに基づ
き気力制御手段43による前記気力制御が行われる。
【0070】以上のように前記構成の気力輸送装置3に
おいては、錠剤Aを略垂直上方に気力輸送でき、輸送管
44に水平管部や曲率が大きい湾曲部を必要としないか
ら、この気力輸送装置3の設置スペースを比較的小さく
できる。その上、シャッター筒体36の上昇により錠剤
Aを計量するとともに、それと同時に錠剤入口26をシ
ャッター筒体36で閉じて気力輸送を可能にするので、
多くの部品を要することなく簡単な構造で錠剤Aを計量
して気力輸送できる。
【0071】なお、この第1の実施の形態において、シ
ャッター筒体36が錠剤入口26を略閉じると同時に輸
送体60を気力で上昇させ始めるようにしてもよい。さ
らに、輸送体60の移動に伴う衝撃を緩和するためのク
ッション体等の緩衝手段をベース筒体23の内底壁およ
び排出筒56の上端閉鎖壁56aの内面等に設けて実施
してもよい。
【0072】図7および図8は本発明の第2の実施の形
態を示している。この第2の実施の形態は、輸送管およ
びヘッド筒体に対し下方から空気を給排気する構造と、
輸送体の構成のみが前記第1の実施の形態とは異なり、
それ以外の構成は図7および図8に図示されない部分を
含めて図1〜図6に示された前記第1の実施の形態の気
力輸送装置と同一ないしは同様な構成である。そのた
め、図示されない構成については図1〜図6をもって代
用するとともに、図示される同一ないしは同様な構成部
分には第1の実施の形態と同一の符号を付して、それら
の構成の説明およびそれに基づく作用効果の説明につい
ては省略するが、これら同一ないしは同様な構成部分に
ついても第2の実施の形態に係る気力輸送装置の構成の
一部をなすものである。
【0073】この第2の実施の形態において、ケーシン
グ21の底壁21bに略垂直に立設されたストッパ軸4
0は、中空構造であり通気管として利用されている。こ
の軸40の下端開口には中空継手41を介してパイプ4
2が接続され、このパイプ42は前記底壁21bを貫通
してケーシング21に内蔵された気力制御手段43に接
続されている。ストッパ軸40はシャッター筒体36の
底壁36aを貫通している。このストッパ軸40は、そ
の上端に輸送体60全体を載せて、この輸送体60を錠
剤入口26の下方に位置する下降位置に支持するように
なっている。シャッター筒体36の移動範囲を外れて位
置されるストッパ軸40の上端部には通気用の切り欠き
40aが複数形成されている。なお、こうした通気経路
を設けた関係により、この第2の実施の形態ではシャッ
ター筒体36の凹所36b(これは省略してもよい。)
に直接空気が供給されることがないようにしてある。
【0074】また、輸送体60が輸送筒体61と輸送底
体62とからなる点では、前記第1の実施の形態と同じ
であるが、その輸送底体62は比較的厚めの円板形をな
す単一部材で形成されており、この底体62には凹部も
ストッパ軸40が貫通する通孔も設けられていない。な
お、以上の点以外の構成は前記第1の実施の形態と同じ
である。
【0075】この第2の実施の形態において、輸送体6
0はシャッター筒体36の底壁36aではなく通気管を
兼ねるストッパ軸40の上端に支持されて下降位置に配
置される。また、この輸送体60に対してその下方から
気力制御手段43により供給される空気は、気力制御手
段43からパイプ42、継手41、およびストッパ軸4
0を通してベース筒体23および輸送管44内に吹込ま
れて、輸送体60の輸送底体62の下面全体に押上力を
作用させ、それにより、この輸送体60を略垂直上方に
輸送する。なお、この点以外の動作は前記第1の実施の
形態に係る気力輸送装置3の動作と同様であるので、こ
の第2の実施の形態においても本発明の第1の課題を解
決することができる。
【0076】なお、本発明の実施に当たり、錠剤等の最
終出口と設置床面との間に本装置を設置できない場合、
一旦、最終出口から出る錠剤等をコンベヤで受けて、こ
のコンベヤで本装置に供給しても、あるいは、最終出口
から出る錠剤等を背丈が低い容器で一旦受けて、この容
器を所定時間ごとに手で取り扱って本装置に供給しても
よい。
【0077】
【発明の効果】以上詳記した本発明の気力輸送装置は、
以下の効果がある。請求項1の発明に係る気力輸送装置
によれば、気力を受ける輸送体の上昇動作により固粒体
を略垂直上方に輸送する際に、固粒体を収納した輸送体
の輸送筒体で輸送管の内周面への固粒体の接触を防止し
て輸送するから、輸送される固粒体の擦り傷を防止しつ
つ略垂直上方に気力輸送できる。また、上昇位置に輸送
された固粒体を、それを収納した輸送筒体の姿勢を変え
ることなく平行移動させることで排出するから、自由落
下による排出を行わせるために、輸送管の終端部に水平
搬送部を設けたり、前記終端部を大きな曲率をもって湾
曲させたりする必要がなく、したがって、装置全体の高
さが短くなってコンパクトになるから、その設置スペー
スを比較的小さくできる。
【0078】また、請求項2の発明に係る気力輸送装置
によれば、前記請求項1の発明と同様に第1の課題を達
成できることに加えて、シャッター筒体の上昇により輸
送される固粒体を計量できるので、略定量の固粒体を輸
送できるとともに、輸送体に供給されてその中底上に溜
まっている固粒体を、輸送初期において輸送体の下部側
に収納し直すことができ、輸送される固粒体の破損を防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転式打錠機とこれで製造される錠剤を処理す
る本発明の第1の実施の形態に係る気力輸送装置を含む
各種の機器相互との配置を示す概略図。
【図2】第1の実施の形態に係る気力輸送装置全体の構
成を示す斜視図。
【図3】第1の実施の形態に係る気力輸送装置の下部の
構成を示す断面図。
【図4】第1の実施の形態に係る気力輸送装置のシャッ
ター筒体回りの構成を輸送体が下降位置に配置された状
態で示す部分断面図。
【図5】第1の実施の形態に係る気力輸送装置のシャッ
ター筒体回りの構成を輸送初期後の状態で示す部分断面
図。
【図6】同第1実施例に係る気力輸送装置の上部の構成
を輸送体が上昇位置に配置された状態で示す略断面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る気力輸送装置
の下部の構成を示す断面図。
【図8】第2の実施の形態に係る気力輸送装置の下部の
構成を輸送初期後の状態で示す部分断面図。
【符号の説明】
3…気力輸送装置、 A…錠剤(固粒体)、 23…ベース筒体、 24…ベース筒体の円筒部、 25…ホッパ部、 25a…ホッパ部の底壁、 26…錠剤入口(固粒体入口)、 36…シャッター筒体、 37a…テーパ状合わせ面(シャッター筒体の上端
面)、 38…エアーシリンダ(昇降手段)、 40…ストッパ軸、 43…気力制御手段、 44…輸送管、 45a…テーパ状合わせ面(輸送管の下端面)、 52…排出ベース板、 52a…排出ベース板のガイド平面、 53…補助板部(排出ベース板)、 54…固粒体落下口、 56…排出筒、 56a…排出筒の上端閉鎖壁(ストッパ)、 59…エアーシリンダ(排出筒駆動手段)、 60…輸送体、 61…輸送筒体、 62…輸送底体、 63…底体シェル、 64…中底、 65…凹部、 66…通孔。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略垂直に延びて配置される輸送管内に対し
    て気力制御手段により空気の供給と排気とをすることに
    より、前記輸送管内に、固粒体が収納される輸送体を昇
    降させて前記固粒体を下側から上側に輸送し排出する気
    力輸送装置において、 前記輸送管の上端開口面に面一に連なるガイド平面を有
    するとともにこの平面に開口される固粒体落下口を有し
    た排出ベース板により前記輸送管の上端部を支持し、 下端が開口された筒体からなり、その内径が前記輸送管
    の内径と同径以上であって、かつ、上昇された前記輸送
    体を位置決めするストッパを有してなる排出筒を、排出
    筒駆動手段によって前記輸送管の真上に連続して配置さ
    れる第1位置と前記固粒体落下口の真上に連続して配置
    される第2位置とに渡って往復移動されるように前記排
    出ベース板上に摺動可能に設け、 前記輸送体を、上下両端が夫々開口される輸送筒体およ
    びこの輸送筒体の下端に接離自在な輸送底体を有して形
    成し、この輸送体が前記ストッパに位置決めされた上昇
    位置において前記輸送筒体と前記輸送底体の接合面が前
    記ガイド平面と同じ高さに配置されるようにしたことを
    特徴とする気力輸送装置。
  2. 【請求項2】上下両端が夫々開口されるとともに中間部
    に固粒体入口が設けられた略垂直な円筒部の外側に、前
    記入口の下端から斜め上方に傾斜する底壁を有したホッ
    パ部が設けられたベース筒体と、 上端が開口された有底筒状をなし、前記円筒部の下端開
    口を通して前記円筒部内に上下動可能に挿入され、その
    上下動により前記固粒体入口を開閉するシャッター筒体
    と、 このシャッター筒体を上下動させる昇降手段と、 前記シャッター筒体の底壁を貫通して前記固粒体入口の
    下方に配置されたストッパ軸と、 上下両端が夫々開口され、その下端部を前記円筒部の上
    側部分に嵌入して略垂直に延びて配置される輸送管と、 この輸送管の上端開口面に面一に連なるガイド平面を有
    して前記輸送管の上端部を支持するとともに、前記ガイ
    ド平面に開口される固粒体落下口を有した排出ベース板
    と、 上下両端が夫々開口される輸送筒体およびこの輸送筒体
    の下端に接離自在な輸送底体を有して形成され、前記輸
    送底体が、上面に開放された凹部および前記ストッパ軸
    が貫通可能な通孔を有した底体シェルと、前記凹部の深
    さ以下の厚みを有して前記凹部内に出し入れ自在に収容
    される中底とからなるものであって、前記輸送管内を昇
    降移動されるとともに、その上昇位置において前記輸送
    筒体と前記輸送底体の接合面が前記ガイド平面と同じ高
    さに配置され、かつ、下降位置において前記固粒体入口
    の下側に配置される輸送体と、 この輸送体の下方から前記輸送管内に対する空気の供給
    と排気をする気力制御手段と、 下端が開口された筒体からなり、その内径が前記輸送管
    の内径と同径以上であって、かつ、上部に前記上昇位置
    に前記輸送体を位置決めするストッパを有して前記ガイ
    ド平面上を摺動可能に設けられた排出筒と、 この排出筒を前記輸送管の真上に連続して配置される第
    1位置と前記固粒体落下口の真上に連続して配置される
    第2位置とに渡って往復移動させる排出筒駆動手段とを
    具備した気力輸送装置。
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