JP6968417B2 - 粉体圧縮成形機とモジュールとの連結構造 - Google Patents

粉体圧縮成形機とモジュールとの連結構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6968417B2
JP6968417B2 JP2018017971A JP2018017971A JP6968417B2 JP 6968417 B2 JP6968417 B2 JP 6968417B2 JP 2018017971 A JP2018017971 A JP 2018017971A JP 2018017971 A JP2018017971 A JP 2018017971A JP 6968417 B2 JP6968417 B2 JP 6968417B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded product
rotating body
molding machine
gantry
suction hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018017971A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019135058A (ja
Inventor
智弘 垣谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikusui Seisakusho Ltd
Original Assignee
Kikusui Seisakusho Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kikusui Seisakusho Ltd filed Critical Kikusui Seisakusho Ltd
Priority to JP2018017971A priority Critical patent/JP6968417B2/ja
Publication of JP2019135058A publication Critical patent/JP2019135058A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6968417B2 publication Critical patent/JP6968417B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/32Discharging presses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/02Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a ram exerting pressure on the material in a moulding space
    • B30B11/08Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a ram exerting pressure on the material in a moulding space co-operating with moulds carried by a turntable
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/005Control arrangements

Description

本発明は、粉体を圧縮して成形品を成形する粉体圧縮成形機とこの粉体圧縮成形機から成形品を取り出して移送するモジュールとを連結する構造に関する。
回転盤のテーブルに臼孔を設けるとともに、各臼孔の上下に上杵及び下杵をそれぞれ摺動可能に保持させておき、テーブル及び杵をともに水平回転させて、上杵及び下杵の対が上ロール及び下ロールの間を通過するときに臼孔内に充填された粉体を圧縮成形(又は、打錠)する回転式の粉体圧縮成形機が公知である。この種の粉体圧縮成形機は、医薬品の錠剤や食品、電子部品等を製造するために利用される。
成形品に対しては、種々の後工程の処理が実施される。例えば、成形品の外面の異常の有無の検査、成形品に付着した粉塵の除去、成形品の体積、重量若しくは含有成分の検査、金属の混入の有無の検査、成形品の外面への印字、印刷若しくは刻印、成形品の包装、等である。近時では、下記特許文献1にも開示されているように、後工程の処理を実施するための装置(又は、機器)を粉体圧縮成形機の下流に連結し、成形品の成形から後工程までを一括して実行することが試みられている。粉体圧縮成形機の臼孔内で成形された成形品は、下杵によりテーブルの上面の高さまで押し上げられる。その後、成形品は、テーブルの上面に臨む位置に設置されたダンパ(又は、スクレーパ)により掻き取られ、下方に傾斜した樋状のシュートに導かれ、シュートを落下して後工程の装置に送り込まれる。ある処理を実施する装置と、次の処理を実施する装置との間も同様に、樋状のシュートを介して接続し、成形品を受け渡しすることが通例である。
このような手法では、当然ながら成形品の高さ位置が徐々に下降してゆくため、途中で成形品を持ち上げるリフト装置を配置する必要がある。加えて、成形品が幾度もシュートに落とし込まれることで、成形品がシュートの内壁や底壁に衝突したり成形品同士が衝突したりして割れ、欠け、摩損等のダメージを受ける懸念も生じる。とりわけ、成形品が硬度の低いOD錠(口腔内崩壊錠。口腔内で唾液又は少量の水で崩壊する錠剤)やチュアブル錠(咀嚼錠。口腔内で噛み砕かれる錠剤)等であると、落下によるダメージの問題が顕在化する。
また、シュートを通じて成形品を流送する過程で、粉体圧縮成形機で成形品が成形された順序が保たれなくなる。そのため、粉体圧縮成形機の特定の臼又は杵に粉体が付着したまま残留して成形品に欠けが生じる打錠障害(バインディング、スティッキング)や、杵の杵先が欠損する等の金型異常が起こったときには、正常な成形品と不良な成形品とを区別することができずに混交することになり、多数個の成形品をおしなべて廃棄せざるを得なくなる。
そこで、下記特許文献2に開示されているような、成形品を粉体圧縮成形機において成形した順序を維持したまま整列状態で移送することができるモジュールが開発されるようになった。このものは、垂直軸回りに水平回転する移送体(回転体)の外周部に多数の孔を開設しており、そのそれぞれの孔に一個ずつ成形品を捕捉することにより、成形品を回転軌道に沿って搬送する。
そして、搬送される成形品の移動の軌跡である回転軌道上の所定位置に、成形品に対して後工程の処理を実施するための装置を付設すれば、搬送される個々の成形品に対して順次後工程の処理を施すことができる。
特開2017−164786号公報 特開2017−104902号公報
本発明は、粉体圧縮成形機にモジュールを簡便に連結できるようにすることを所期の目的としている。
本発明では、テーブルに上下に貫通した臼孔が設けられ、臼孔の上下に上杵及び下杵が上下摺動可能に保持され、臼孔内に充填された粉体を上杵と下杵とで圧縮して成形品を成形する粉体圧縮成形機に対して、この粉体圧縮成形機のテーブル上から成形品を取り出して移送するモジュールを連結するための構造であって、前記モジュールが、前記粉体圧縮成形機に外側方より接近し又同粉体圧縮成形機から外側方に離間できるように移動可能とされた架台と、少なくとも一部が粉体圧縮成形機のテーブルに上方から重なり合い成形品を捕捉して移送する移送体及びこの移送体を駆動するモータを含み前記架台に支持されかつ当該架台に対して相対的に変位可能とされたユニットとを具備し、前記モジュールの架台と前記粉体圧縮成形機のとのうち一方に、モジュールの粉体圧縮成形機に対する接近離間方向に沿って伸びる位置決め用の腕部が設けられ、他方にその腕部が係合する被係合部が設けられている連結構造を構成した。このようなものであれば、粉体圧縮成形機にモジュールを簡便に連結することができる。なお、粉体とは、微小個体の集合体であり、いわゆる顆粒などの粒体の集合体と、粒体より小なる形状の粉末の集合体とを含む概念である。
粉体圧縮成形機にモジュールを連結するためには、その架台を粉体圧縮成形機に接近させて、腕部と被係合部とを係合させる。このとき、予めユニットを粉体圧縮成形機から遠ざけるように変位させておくことで、架台と粉体圧縮成形機との接続の際にユニットの移送体その他が粉体圧縮成形機の構成部材に衝突することを回避する。しかる後、ユニットを粉体圧縮成形機に向かって変位させて、移送体をテーブルと重なり合う所定位置に位置付ける。
前記ユニットは、前記架台に対して前記接近離間方向に沿ってスライド移動可能であるように架台に支持されていることが好ましい。
前記腕部が複数設けられ、それら腕部が前記接近離間方向と直交する方向に沿って離間して配置されており、前記被係合部が、前記複数の腕部の各々に対して前記接近離間方向と直交する方向から近接又は当接するように設けられていれば、粉体圧縮成形機に対して適正な接続位置にモジュールの架台を位置付けることが容易となり、モジュールの位置が安定してずれなくなる。
前記腕部と前記被係合部とのうち一方が、他方に対して接触しながら転動可能なローラを有していれば、腕部と被係合部とを係合させ、又はこれら両者の係合を解除するときの抵抗が小さくなる。
前記架台を前記粉体圧縮成形機に対して係留する係留機構が設けられていれば、粉体圧縮成形機に連結したモジュールが当該粉体圧縮成形機に対して不意に変位することを抑制することができる。
前記架台には、接地して当該架台の移動を円滑にするキャスタと、当該架台の移動を許容する状態とこれを禁止する状態とを切り替えることのできるロック機構とが設けられていることが好ましい。
本発明によれば、粉体圧縮成形機にモジュールを簡便に連結することができる。
本発明の一実施形態の回転式粉体圧縮成形機の縦断面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機及び成形品取出装置の要部平面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機の円筒図。 同実施形態の取出装置の要部平面図。 同実施形態の取出装置の要部縦断面図。 同実施形態の取出装置の要部縦断面図。 同実施形態の取出装置及び粉塵除去装置の要部縦断面図。 同実施形態の成形品搬送装置の要部平面図。 同実施形態の搬送装置の要部縦断面図。 同実施形態の搬送装置及び処理装置の要部縦断面図。 同実施形態の搬送装置及び処理装置の要部縦断面図。 同実施形態の成形品搬送装置の要部平面図。 同実施形態の搬送装置の要部縦断面図。 同実施形態の搬送装置及び処理装置の要部縦断面図。 同実施形態の搬送装置及び排除装置の要部縦断面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機、取出装置及び搬送装置の平面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機、取出装置及び搬送装置の縦断面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機の基体、並びに取出装置及び搬送装置の架台の要部平面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機、取出装置及び搬送装置の平面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機、取出装置及び搬送装置の縦断面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機の基体、並びに取出装置及び搬送装置の架台の要部平面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機と架台との間に介在する係留機構を示す要部側面図。 同実施形態の粉体圧縮成形機と架台との間に介在する係留機構を示す要部平面図。 同実施形態の架台のロック機構を示す要部側面図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。はじめに、本実施形態における回転式粉体圧縮成形機(以下「成形機」という)Aの全体概要を述べる。この成形機Aは、粉体を圧縮することにより、例えば医薬品の錠剤等の圧縮成形品Pを成形するものである。図1に示すように、本成形機Aのフレーム1内には、回転軸となる立シャフト2を設立し、その立シャフト2の上部に接続部を介して回転盤3を取り付けている。
回転盤3は、立シャフト2の軸回りに水平回転、即ち自転する。回転盤3は、テーブル(臼ディスク)31と、上杵保持部32と、下杵保持部33とからなる。図2に示すように、テーブル31は、回転盤3の回転軸の方向即ち上下方向から見た平面視において略円板状をなしている。そして、その外周部に、回転方向(周方向)に沿って所定間隔で複数の臼孔4を設けてある。臼孔4は、テーブル31を上下方向に貫通している。テーブル31は、複数のプレートに分割するものでもよい。また、テーブル31自体に直接臼孔4を穿ち形成するのではなく、テーブル31とは別体をなしテーブル31に対して着脱可能な複数個の臼部材をテーブル31に装着し、それら臼部材の各々に上下方向に貫通した臼孔を穿っている構成としてもよい。
各臼孔4の上下には、上杵5及び下杵6を配置する。上杵5及び下杵6は、上杵保持部32及び下杵保持部33により、それぞれが個別に臼孔4に対して上下方向に摺動可能であるように保持させる。上杵5の杵先53は、臼孔4に対して出入りする。下杵6の杵先63は、常時臼孔4に挿入してある。上杵5及び下杵6は、回転盤3及び臼孔4とともに立シャフト2の軸回りに水平回転、即ち公転する。
立シャフト2の下端側には、ウォームホイール7を取り付けている。ウォームホイール7には、ウォームギア10が噛合する。ウォームギア10は、モータ8により駆動されるギア軸9に固定している。モータ8が出力する駆動力は、ベルト11によってギア軸9に伝わり、ウォームギア10、ウォームホイール7を介して立シャフト2ひいては回転盤3及び杵5、6を回転駆動する。
成形品Pの構成材料となる粉体は、フィードシューXから臼孔4に充填する。フィードシューXの種類には、攪拌フィードシューとオープンフィードシューがあり、そのうちの何れを採用しても構わない。フィードシューXへの粉体の供給には、粉体供給装置を使用する。その粉体供給装置に対する粉体の供給は、ホッパ19から行う。ホッパ19は、成形機Aに対して着脱することができる。
図2及び図3に示すように、杵5、6の立シャフト2の軸回りの公転軌道上には、杵5、6を挟むようにして上下に対をなす予圧上ロール12及び予圧下ロール13、本圧上ロール14及び本圧下ロール15がある。予圧上ロール12及び予圧下ロール13、並びに本圧上ロール14及び本圧下ロール15は、臼孔4内に充填された粉体を杵先53、63の先端面を以て上下から圧縮するべく、上下両杵5、6を互いに接近させる方向に付勢する。
上杵5、下杵6はそれぞれ、ロール12、13、14、15によって押圧される頭部51、61と、この頭部51、61よりも細径な胴部52、62とを有する。回転盤3の上杵保持部32は、上杵5の胴部52を上下に摺動可能に保持し、下杵保持部33は、下杵6の胴部62を上下に摺動可能に保持する。胴部52、62の先端部位即ち杵先53、63は、臼孔4内に挿入可能であるように、それ以外の部位と比べて一層細く、臼孔4の内径に略等しい直径である。杵5、6の公転により、ロール12、13、14、15は杵5、6の頭部51、61に接近し、頭部51、61に乗り上げるようにして接触する。さらに、ロール12、13、14、15は上杵5を下方に押し下げ、下杵6を上方に押し上げる。ロール12、13、14、15が杵5、6上の平坦面に接している期間は、杵5、6が臼孔4内の粉体に対して一定の圧力を加え続ける。
本圧上ロール14及び本圧下ロール15による加圧位置から、回転盤3及び杵5、6の回転方向に沿って先に進んだ位置に、成形品Pの受け渡し位置16が存在する。受け渡し位置16までに、下杵6の杵先63の上端面が臼孔4の上端即ちテーブル31の上面と略同じ高さとなるまで下杵6が上昇し、臼孔4内にある成形品Pを臼孔4から押し出す。臼孔4から押し出された成形品Pは、受け渡し位置16において成形機Aに連結した成形品処理システム(以下「処理システム」という)Sに移送される。
本実施形態の成形機A及び処理システムS(の各モジュールB、C、D)の制御を司る制御装置は、プロセッサ、記憶デバイスであるメインメモリ及び補助記憶デバイス(例えば、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等)、入出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステム、パーソナルコンピュータ又はワークステーション、あるいはプログラマブルコントローラである。この制御装置は、予め補助記憶デバイスに格納されているプログラムをメモリを介してプロセッサに読み込み、プロセッサにおいて解読して、成形機A及び処理システムSの制御を遂行する。
図2、図4、図8及び図12に示すように、本実施形態において成形機Aに付帯する処理システムSは、成形品Pに対する何らかの後工程の処理を実施するためのモジュールB、C、Dを複数配列したものである。
成形機Aの下流に直結するモジュールBは、成形機Aにおいて成形品Pを成形した順番を維持したままで成形機Aから成形品Pを順次取り出す取出装置B1を有している。取出装置B1は、成形品Pを受け渡し位置16にて取り出し、成形品Pに対して次の工程を実施する処理装置B2に向けて搬送する。図2、図4ないし図7に示すように、取出装置B1は、成形機Aの回転盤3及びテーブル31と同期して垂直軸回りに水平回転する移送体たる回転体17と、回転体17の直下にあって回転体17と対向する保持体18と、回転体17の外周部における保持体18と対向する下面から保持体18に向かって下方に突出する複数の突起171と、回転体17の外周部に近接し突起171と突起171との間の空隙を外側方から閉鎖する外側のガイド20と、回転体17の外周部よりも内方にあって突起171と突起171との間の空隙を内側方から閉鎖する内側のガイド21とを主たる構成要素とする。
回転体17は、図中反時計回りに回転するテーブル31に対して、図中時計回りに回転する。テーブル31の回転と回転体17の回転とを同期させるためには、回転体17を回転させるモータ40をサーボモータ又はステッピングモータとし、かつロータリエンコーダ等の角位置センサを用いて回転盤3及び回転体17の各々の回転角度及び回転速度を検出して、両者の回転が同期するようにモータ40の回転速度をフィードバック制御する。あるいは、回転盤3と回転体17とを、歯車伝動機構や巻掛伝動機構等を介して機械的に接続して連動させるようにしてもよい。
回転体17は、当該回転体17の回転軸43の方向即ち上下方向から見た平面視において略円板状をなしている。この回転体17に設けた複数の突起171は、回転体17の外周縁に沿って、即ち回転体17の回転軸43回りの周方向に沿って、所定の間隔を隔てて間欠的に配置されている。これらの突起171は、回転体17と一体となって回転することは言うまでもない。成形機Aが成形した成形品Pは、回転体17の突起171に捕捉され、突起171と突起171との間の空隙に収容された状態で移送される。
周方向に沿って隣り合う突起171と突起171との間の空隙の大きさWは、成形機Aが成形する成形品Pの最も長い外寸よりも大きい。ここに言う最も長い外寸とは、平面視において成形品Pの外縁(輪郭)上のある点から当該成形品Pの重心又は幾何中心に向かって伸び、同重心又は幾何中心を通過して成形品Pの外縁上の別の点に到達する線分の長さのうち、最も大きいものを指す。成形品Pが平面視楕円形状をなす場合には、その長軸又は長径が最も長い外寸に該当する。
図5に示すように、回転体17の下面と、保持体18の上面とは、上下方向に沿って所定距離を隔てて対向している。回転体17の下面は、成形機Aのテーブル31の上面よりも高位置にある。その上で、回転体17の外周部の一部が、成形機Aのテーブル31に上方から重なる。回転体17の下面から突出する突起171の先端は、保持体18の上面及びテーブル31の上面に極近接する。テーブル31及び回転体17の同期回転に伴い、各臼孔4と、各突起171間の空隙とは、成形品Pの受け渡し位置16において一時的に重なり合う。
回転体17と異なり、保持体18は回転せず、回転体17の外周部に下方から重なるように配置される。保持体18は、成形機Aのテーブル31に隣接し、その上面がテーブル31の上面と略等しい高さにある。回転体17の突起171間の空隙内に捕捉された成形品は、突起171とともに水平回転しながら、この保持体18の上面を摺動又は滑走する。つまり、保持体18は、移送される成形品を下方から支持する。テーブル31との干渉を避けるべく、保持体18における、テーブル31と回転体17とが平面視重なり合う受け渡し位置16に対応する部位は、テーブル31の外周縁に沿って円弧状に切り欠いてある。保持体18の当該部位の端縁は、テーブル31の外周縁に極近接しており、成形品Pが成形機Aのテーブル31の上面から取出装置B1の保持体18の上面に円滑に移乗することができる。
回転体17の下面と保持体18の上面との離間距離Hは、成形機Aが成形する成形品Pの上下方向に沿った厚みと同程度又はこれよりも大きく、なおかつ成形品Pの最も短い外寸よりも小さく設定する。ここに言う最も短い外寸とは、平面視において成形品Pの外縁上のある点から当該成形品Pの重心又は幾何中心に向かって伸び、同重心又は幾何中心を通過して成形品Pの外縁上の別の点に到達する線分の長さのうち、最も小さいものを指す。成形品Pが平面視楕円形状をなす場合には、その短軸又は短径が最も短い外寸に該当する。成形品Pの厚みは、成形機Aにおいて臼孔4内に充填された粉体の圧縮が完了するときの上杵5の杵先53と下杵6の杵先63との上下方向に沿った距離に略等しい。
外側のガイド20は、回転体17の外周縁に隣接し、平面視回転体17を取り巻く略円弧状をなすように拡張している。このガイド20は、回転体17の回転軸43と直交する径方向に沿った外側方に開口している突起171間の空隙を外側方より閉塞し、成形品Pが遠心力により空隙から外側方に飛び出すことを抑止する。外側のガイド20の始端部201は、成形機Aのテーブル31に向かって突き出し、テーブル31に上方から重なるようにして臼孔4の水平回転の軌跡の直上に位置しており、テーブル31の上面まで押し出された成形品Pを受け渡し位置16において掻き取り取出装置B1に取り込むダンパ(又は、スクレーパ)としての役割を担う。
また、内側のガイド21は、回転体17の突起171の径方向に沿った内側方の端縁に隣接し、回転体17の外周部の内側で平面視略円弧状をなすように拡張している。このガイド21は、回転体17の径方向に沿った内側方に開口している空隙を内側方より閉塞し、成形品が意図せず内側方に変位することを抑止する。内側のガイド21は、保持体18に対して固定され、又は保持体18と一体化していることがある。なお、回転体17における、内側のガイド21の上面が面する部位の下面は、回転体17の外周部の空隙に面する(即ち、突起171を設けていない箇所の)下面よりも若干上方に凹んでいる。そして、内側のガイド21の上面は、後述する粉塵除去装置B2が設けられている区域を除き、回転体17の外周部の空隙に面する下面よりも若干ながら高い位置にある。これにより、成形品Pが回転体17の下面と内側のガイド21の上面との間隙に入り込むことを防止する。
既に述べた通り、成形機Aにおいては、成形品Pを包有する臼孔4が受け渡し位置16に至るまでの間に、下杵6が上昇して成形品Pを臼孔4から押し出す。押し出された成形品Pは、受け渡し位置16においてテーブル31の回転に伴って外側のガイド20に当接し、外側のガイド20に沿って移動して、テーブル31上から保持体18上へと遷移する。このとき、成形品Pは、回転体17から下方に突出している突起171により捕捉され、回転体17と保持体18との間の領域における、突起171と突起171との間の空隙に入り込む。成形品Pは、一つ一つの空隙に一個ずつ収容される。これにより、成形機Aのテーブル31の臼孔4が並ぶ順番に、換言すれば成形機Aにおいて成形品Pを圧縮成形した順番を崩さずに、各空隙に一個ずつ成形品Pを順番に並べて収容することができる。しかも、成形機Aのテーブル31からモジュールBの取出装置B1の回転体17への成形品Pの受け渡しの過程で、成形品Pの上面と下面とが裏返ることがない。
突起171間の空隙内に捕捉された成形品Pは、回転体17の回転方向に沿って後方にある突起171と当接し、この突起171に押されながら、突起171の回転の軌跡に沿って、保持体18上を摺動又は滑走しつつ移送される。各成形品Pは、各空隙内において、突起171に対する相対位置が略一定となる。成形品Pは、回転体17の回転により遠心力の作用を受け、空隙内で回転体17の径方向に沿った内側方から外側方へと変位する。だが、その成形品Pは、外側のガイド20の内側方の縁辺に当接してそれ以上の変位が阻まれ、空隙から外側方に飛び出すことはない。また、空隙の上方は回転体17により閉塞されているので、空隙内に捕捉した成形品Pが不意に跳ねて空隙から脱出してしまうこともない。
回転体17の突起171に捕捉された成形品Pは、その移送の終端位置である受け渡し位置23まで移送される。保持体18における、受け渡し位置23に対応する部位は、後述する搬送装置C1の回転体24との干渉を避けるべく、回転体24の外周縁に沿って円弧状に切り欠いてある。即ち、受け渡し位置23では、回転体17の外周部と保持体18とが平面視重なり合わない。従って、受け渡し位置23に到達した各成形品Pは、保持体18による下方からの支持を失い、突起171間の空隙から脱落して、モジュールBの下流に直結するモジュールCの搬送装置C1にその順番を崩すことなく受け渡される。
回転体17の外周部における、受け渡し位置16から受け渡し位置23までの成形品Pの搬送区間内の一部の区域には、モジュールBにおける処理装置として、成形品Pに付着している粉塵を除去する粉塵除去装置B2を設置している。
回転体17には予め、突起171間の空隙を外部に連通せしめる連通孔172が穿たれている。連通孔172は、各空隙よりも回転体17の径方向に沿って内側方に所在し、回転体17を上下方向に沿って貫通し、回転体17の周方向に沿って拡張した長孔である。連通孔172の数は、空隙の数と同数である。粉塵除去装置B2は、連通孔172、突起171間の空隙、及び回転体17と外側のガイド20との境界部位に上方から覆い被さっており、回転体17の周方向に沿って拡張している。
図7に示すように、粉塵除去装置B2は、連通孔172の直上に位置しており図示しないポンプから供給される圧縮空気Kを連通孔172に向けて下方に噴出させる噴出ノズル221と、回転体17と外側のガイド20との境界部位の直上に位置しており図示しないポンプにより空気Kを上方に吸引する集塵口222とを具備している。圧縮空気Kは、予め除電器によりイオン化されていてもよく、またパルス状に噴出させてもよい。噴出ノズル221から供給される圧縮空気Kは、回転体17の下面と内側のガイド21の上面との間隙を通じて突起171間の空隙内に至り、この空隙に収容されている成形品Pの外面に吹き付けられて、成形品Pの外面に付着している粉塵を成形品Pから吹き飛ばして除去する。成形品Pに吹き当たった後の粉塵を含む空気Kは、回転体17と外側のガイド20との間隙から上方に漏出し、集塵口222に吸引される。
モジュールBに後続するモジュールCの搬送装置C1は、成形品Pの受け渡し位置23にて取出装置B1から成形品Pを受け取り、成形品Pに対して次の工程を実施する処理装置C2、C3に向けて搬送する。取出装置B1と搬送装置C1との間で成形品Pを受け渡しする際にも、成形機Aにおいて成形品Pを成形した順番は依然として維持される。図8ないし図11に示すように、搬送装置C1は、取出装置B1の回転体17と同期して垂直軸回りに水平回転する移送体たる回転体24を主体とする。
回転体24は、図中時計回りに回転する回転体17に対して、図中反時計回りに回転する。回転体17の回転と回転体24の回転とを同期させるためには、例えば、図17及び図20に示すように、回転体17の回転軸43と回転体24の回転軸44とを、歯車伝動機構41又は巻掛伝動機構等を介して機械的に接続して連動させるようにする。あるいは、回転体24を回転させるモータをサーボモータ又はステッピングモータとし、かつロータリエンコーダ等の角位置センサを用いて回転体17及び回転体24の各々の回転角度及び回転速度を検出して、両者の回転が同期するようにモータの回転速度をフィードバック制御することとしてもよい。
回転体24は、当該回転体24の回転軸44の方向即ち上下方向から見た平面視において略円板状をなす。より具体的には、この回転体24は、外径の大きさの異なる二枚の円板体240、241を、外径がより小さい円板体240を外径がより大きい円板体241の上に重ね合わせ、両者240、241を剛結し一体化することによって構成される。従って、当該回転体24の基部即ち上方の円板体240の外周縁から、下方の円板体241の外周部242が、回転体24の回転軸44と直交する径方向に沿って外側方に張り出す。この外周部242が、当該回転体24のフランジとなる。
回転体24の基部240の外周面には、径方向に沿って内側方に凹みかつ外側方に開口するポケット243を形成している。基部240の外周縁は、概ね円形状をなしつつも、ポケット243の部分だけ回転体24の回転軸44に近づく方向に凹む。そして、フランジ242における、回転軸44の方向に沿った一方側即ち下方からポケット243に臨む位置に、周縁の閉じた吸着孔244を開設している。回転体24を上下方向から見て、吸着孔244は、その少なくとも一部がポケット243と重なり合い、ポケット243に向けて上方に開口する。平面視において、吸着孔244の内側方の周縁は、ポケット243の内壁面に沿っている。また、吸着孔244は、フランジ242を上下方向に貫通している。
ポケット243及び吸着孔244は、回転体24の外に沿って、即ち回転体24の回転軸44回りの周方向に沿って、所定の間隔を隔てて間欠的に配置されている。これらポケット243及び吸着孔244は、回転体24と一体となって回転することは言うまでもない。モジュールBの取出装置B1からモジュールCの搬送装置C1に受け渡される成形品Pは、回転体24のポケット243及び吸着孔244に係合し、吸着孔244に捕捉された状態で移送される。
図9に示すように、搬送装置C1の回転体24の外周部のフランジ242の上面は、モジュールBの取出装置B1の回転体17の下面よりも低位置にあり、保持体18の上面と略等しい高さ位置にある。そして、回転体24の基部240の外周及びポケット243が、回転体17の突起171間の空隙と水平方向に対向するようにこれと略等しい高さ位置にある。その上で、平面視回転体24のフランジ242の一部が回転体17の一部に下方から重なり、両者が上下方向に対向する。回転体17の下面から突出する突起171の先端は、保持体18の上面及びフランジ242の上面に極接近する。回転体17及び回転体24の同期回転に伴い、各突起171間の空隙と、吸着孔244とは、受け渡し位置23において一時的に重なり合う。
回転体24のフランジ242との干渉を避けるべく、保持体18における、フランジ242と回転体17とが平面視重なり合う受け渡し位置23に対応する部位は、フランジ242の外周縁に沿って円弧状に切り欠いてある。保持体18の当該部位の端縁は、フランジ242の外周縁に極近接しており、成形品Pが取出装置B1の保持体18の上面から搬送装置C1の回転体24のフランジ242の上面に円滑に移乗することができる。
受け渡し位置23では、回転体17の突起171間の空隙内に収容され突起171に押されながら移送されていた成形品Pが、回転体17の回転に伴って、保持体18上から回転体24のフランジ242上へと遷移する。このとき、成形品Pは、回転体24に形成されているポケット243に入り込み、かつ吸着孔244に捕捉される。成形品Pは、一つ一つの吸着孔244に一個ずつ収容される。これにより、取出装置B1の回転体17の突起171間の空隙が並ぶ順番に、換言すれば成形機Aにおいて成形品Pを圧縮成形した順番を崩さずに、各吸着孔244に一個ずつ成形品Pを順番に係合させることができる。取出装置B1の回転体17から搬送装置C1の回転体24への成形品Pの受け渡しの過程で、成形品Pの上面と下面とが裏返ることはない。
吸着孔244に捕捉された成形品Pは、回転体24の回転に伴い、吸着孔244の回転の軌跡に沿って移送される。各成形品Pは、各吸着孔244内において、回転体24及び吸着孔244に対する相対位置が略一定となる。成形品Pは、回転体24の回転により遠心力の作用を受けるが、吸着孔244に吸着してその変位が阻まれ、外側方に飛び出さない。また、成形品Pの移送の過程で、成形品Pの上面と下面とが裏返らない。
最終的に、吸着孔244に捕捉された成形品Pは、その移送の終端位置である受け渡し位置27まで移送される。受け渡し位置27に到達した成形品Pは、モジュールCの搬送装置C1から、当該モジュールCの下流に直結するモジュールDの搬送装置D1に受け渡される。
以降、回転体24のポケット243及び吸着孔244に成形品Pを吸着する機構について述べる。ポケット243内及び吸着孔244内にはそれぞれ負圧が供給され、これにより成形品Pをポケット243及び吸着孔244に吸着することができる。図8ないし図11に示すように、回転体24には予め、ポケット243内に負圧を供給するための吸引通路2451、2452が穿たれている。吸引通路2451、2452は、その始端がポケット243の内壁面における最も内側方の箇所に開口し、そこから回転体24の内部を回転体24の回転軸44に向かって内側方に伸長する内部通路2451と、内部通路2451の終端に向けて回転体24をその下面から上方に掘削することで内部通路2451を回転体24の下面側に開通させる吸引孔2452とを有する。詳細には、内部通路2451は、回転体24の基部である上方の円板体240の下面に形成した下方に開口する溝である。この溝245は、円板体240の下面に接合する円板体241によって下方から閉塞される。そして、吸引口2452は、下方の円板体241における内部通路2451の終端の直下に位置する部位を上下方向に貫通している貫通孔である。この吸引通路2451、2452により、ポケット243内が、回転体24の下面におけるポケット243よりも内側方に偏倚した吸引口2452の位置に連通することとなる。吸引通路2451、2452の数は、ポケット243及び吸着孔244の組の数と同数である。
ポケット243内に負圧を供給するためには、吸引口2452から内部通路2451及びポケット243内の雰囲気を吸引すればよい。回転体24の下方には、平面視回転体24の外周に沿って半円弧状をなすように拡張した、負圧供給用のダクト25を設置している。ダクト25は、回転体24の下面に極近接する頂壁251と、頂壁251の内側端及び外側端からそれぞれ垂下する側壁252と、それら側壁252の下端同士を連接する底壁253とで、その内部空間を囲繞している筒状体である。このダクト25の内部空間は、図示しないポンプにより吸引されて負圧化している。
ダクト25の頂壁251における、吸引口2452の直下に位置する部位には、平面視回転体24の回転軸44を中心とした部分円弧状をなす二つのスロット孔254、256を形成してある。スロット孔254、256は何れも、頂壁251を上下方向に貫通している。各スロット孔254、256は、回転体24の回転に伴い各吸込口2452が移動する軌跡に沿って拡張している。前者のスロット孔254の拡張範囲は、回転体24の回転方向に沿って、取出装置B1から成形品Pを受け取る受け渡し位置23よりも上流側から、同受け渡し位置23の下流の所定位置までの範囲に亘る。後者のスロット孔254の拡張範囲は、回転体24の回転方向に沿って、取出装置D1に成形品Pを受け渡す受け渡し位置27よりも上流側から、同受け渡し位置27の直前の位置までの範囲に亘る。
ポケット243内に負圧が供給される、即ちポケット243内が吸引されるのは、ポケット243と接続している吸引通路2451、2452の吸引口2452が何れかのスロット孔254、256の直上に所在している時期、即ち負圧化したダクト25の内部空間とポケット243内とが連通している時期に限られる。吸引口2452がスロット孔254、256の存在しない位置にあるときには、ダクト25の内部空間と吸引口2452との間に頂壁251が介在し、ダクト25の内部空間とポケット243とが隔絶されて、ポケット243内が吸引されない。
そして、ダクト25は、吸着孔244内に負圧を供給する役割をも担っている。ダクト25の頂壁251における、吸着孔244の直下に位置する部位には、平面視回転体24の回転軸44を中心とした部分円弧状をなすスロット孔255を形成してある。スロット孔255もまた、頂壁251を上下方向に貫通している。スロット孔255は、回転体24の回転に伴い各吸着孔244が移動する軌跡に沿って拡張している。スロット孔255の拡張範囲は、回転体24の回転方向に沿って、取出装置B1から成形品Pを受け取る受け渡し位置23の直後の位置から、取出装置D1に成形品Pを受け渡す受け渡し位置27の直前の位置までの範囲に亘る。
吸着孔244内に負圧が供給される、即ち吸着孔244内が吸引されるのは、吸着孔244がスロット孔255の直上に所在している時期、即ち負圧化したダクト25の内部空間と吸着孔244内とが連通している時期に限られる。吸着孔244がスロット孔255の存在しない位置にあるときには、頂壁251によりダクト25の内部空間と吸着孔244とが隔絶されて、吸着孔244内が吸引されない。
搬送装置C1の回転体24のポケット243及び吸着孔244の組に、取出装置B1の回転体17の突起171間の空隙に捕捉された成形品Pを受け渡す過程では、まず、受け渡し位置23の上流にあって成形品Pを保持していないポケット243及び吸着孔244の組が受け渡し位置23に向かって移動する。そして、これらが受け渡し位置23の直前の位置に至った時点で、そのポケット243と内部通路2451を介して接続している吸引口2452がスロット孔254の直上に到達し、負圧供給用のダクト25による当該ポケット243内の吸引が開始される。この時点で、当該ポケット243と組になっている吸着孔244は未だスロット孔255の直上には到達しておらず、吸着孔244内は吸引されない。
成形品Pの受け渡し位置23に至ったポケット243及び吸着孔244の組のうち、ポケット243内は吸引されているが、吸着孔244内は吸引されていない。従って、回転体17の突起171間の空隙に捕捉されて受け渡し位置23に到着した成形品Pは、ポケット243に向かって、回転体24の回転軸44に接近する内側方に吸引されて、ポケット243に係合する。これにより、当該成形品Pが、吸着孔244に対して一定の相対位置に位置決めされる。
成形品Pを吸着したポケット243及びこれと組となる吸着孔244が、受け渡し位置23から下流に移動すると、その吸着孔244がスロット孔255の直上に到達し、負圧供給用のダクト25による当該吸着孔244内の吸引が開始される。結果、ポケット243に吸着している成形品Pが、吸着孔244にも吸着する状態となる。この時点では、ポケット243と内部通路2451を介して接続している吸引口2452が依然としてスロット孔254の直上に位置しており、ポケット243及び吸着孔244の双方に負圧が供給されている。
回転体24が回転し、成形品Pを吸着したポケット243及び吸着孔244がさらに下流に移動すると、当該ポケット243と内部通路2451を介して接続している吸引口2452がスロット孔254の直上から離脱するため、ポケット243内は吸引されなくなり、よって成形品Pはポケット243には吸着しなくなる。一方で、成形品Pを吸着している吸着孔244は依然としてスロット孔255の直上に位置しているので、成形品Pは当該吸着孔244に吸着しながら捕捉され続ける。
成形品Pを吸着した吸着孔244が下流に移動して、取出装置D1に成形品Pを受け渡す受け渡し位置27に近づくと、当該吸着孔244と組となっているポケット243と内部通路2451を介して接続している吸引口2452がスロット孔256の直上に到達し、負圧供給用のダクト25による当該ポケット243内の吸引が開始され、一時的ではあるが成形品Pが当該ポケット243にも吸着する状態となる。
その後、成形品Pを吸着したポケット243及び吸着孔244が受け渡し位置27の直前の位置に至った時点で、その吸着孔244がスロット孔255の直上から離脱し、吸着孔244内が吸引されなくなり、成形品Pは吸着孔244に吸着しなくなる。そして、それと略同時ないしその直後の時点で、成形品Pを吸着したポケット243と内部通路2451を介して接続している吸引口2452がスロット孔256の直上から離脱し、ポケット243内が吸引されなくなり、成形品Pはポケット243にも吸着しなくなる。この状態で、搬送装置C1の回転体24から搬送装置D1の回転体28への成形品Pの受け渡しが行われる。
回転体24の外周部における、受け渡し位置23から受け渡し位置27までの成形品Pの搬送区間内の一部の区域には、モジュールCにおける処理装置として、成形品Pへの異物の混入の有無を検査する異物検査装置(金属探知機であることがある)C2、若しくは成形品Pの含有成分その他の品質を検査する品質検査装置C2、並びに成形品Pの外面の状態を検査する外面検査装置C3を設置している。
図10に示すように、異物検査装置若しくは品質検査装置C2は、搬送装置C1が搬送する成形品Pの移動の軌跡と平面視重なり合う位置に設置した光源261、及び受光素子であるセンサ262を要素とする。光源261及びセンサ262は、成形品P及び成形品Pを搬送する回転体24を挟んで、回転体24の回転軸44の方向である上下方向に沿って対向するように配置される。そして、光源261から放たれた光又は電磁波Lのうち成形品Pを透過した透過光Lを信号光としてセンサ262に入射させ、その信号光Lを分析することで、成形品Pに異物が混入していないか、及び/又は、成形品Pの成分その他の品質が適正であるか否を検査する。この装置C2は、近赤外分光分析を行うものであったり、X線検査(X線透視又は透過測定)を行うものであったりする。
図11に示すように、外面検査装置C3は、吸着孔244に捕捉されて移送される各成形品Pの所定の面、例えば上面を撮影し、その画像を取得するカメラを有する。取得した画像は、成形品Pの外面の状態の検査に使用することができる。即ち、撮影した画像を解析し、又は正常な成形品Pの画像と比較する等して、成形品Pの外面の状態が正常であるか不良であるかを判定することができる。
外観検査装置C3のカメラは、成形品Pの上面を撮影するに限らず、成形品Pの下面をも撮影するようにしてもよい。成形品Pの上面/下面を撮影した画像を解析し、成形品Pの幅、長さ、直径、面積等を測定することもできる。また、成形品Pの側面を撮影し、その状態が正常であるか不良であるかを判定することもできる。成形品Pの側面を撮影した画像を解析し、成形品Pの高さ(厚さ)を測定することもできる。あるいは、外観検査装置C3に光切断法による3次元測定装置を採用すれば、成形品Pの3次元データを取得することができ、取得したデータを解析し、成形品Pの外面の状態が正常であるか不良であるかを判定することができる。外観検査装置C3における処理は、これらのうち何れかひとつを採用するに限らず、複数の処理を併合するようにしてもよい。
成形品Pを捕捉する吸着孔244は、回転体24のフランジ242を上下に貫通しており、光源261とセンサ262とのうちの一方がフランジ242の直上に、他方がフランジ242の直下に位置している。さらに、上下方向から見た平面視において、吸着孔244の周縁は一周連続して閉じており、その周縁がこれに吸着される成形品Pの外縁よりも内に収まる寸法及び形状をなしている。その上で、成形品Pを捕捉する吸着孔244が異物検査装置若しくは品質検査装置C2、並びに外面検査装置C3の所在する区域を通過するときには、当該吸着孔244の内にダクト25から負圧が供給されていることから、成形品Pが当該吸着孔244にぴったりと付着して、吸着孔244の周縁と成形品Pの外縁との間に隙間が生じない。
このため、異物検査装置若しくは品質検査装置C2においては、成形品Pを透過した信号光Lが吸着孔244を通じて適切にセンサ262に入射する一方、信号光L以外の迷光即ち成形品Pを透過しなかった光は回転体24及びフランジ242によって遮蔽され、センサ262に入射することが抑制される。吸着孔244に吸着されて保定された成形品Pは、回転体24の回転方向に沿って搬送されながらも、回転体24及び吸着孔244に対する相対的な位置が一定化する。このことは、成形品Pに光又は電磁波Lを照射して成形品Pを透過した信号光Lを分析する処理や、成形品Pをカメラで撮影して外面検査をする処理等のために有効である。
成形機Aのテーブル31、モジュールBの取出装置B1の回転体17、モジュールCの搬送装置C1の回転体24は、互いに同期して回転する。本実施形態の成形機A及び処理システムSの制御装置は、成形機Aの回転盤3、取出装置B1の回転体17又は搬送装置C1の回転体24に付随する角位置センサ(ロータリエンコーダ等)が出力する信号を参照することで、回転体24の回転軸44回りの周方向に沿って配列されている吸着孔244の各々が現在どの位置にあるのかを知得することができる。さらに言えば、成形機Aのテーブル31における何番目の臼孔4内で圧縮成形された成形品Pが、現在モジュールC内のどの位置にあるのかを知得することができる。これは、今異物検査装置若しくは品質検査装置C2のセンサ262の前を通過した、あるいは今外面検査装置C3のカメラの前を通過した成形品Pが、つまりは異物検査、品質検査又は外面検査を行った成形品Pが、何番目の臼孔4内で成形されたものであるのかが分かるということを意味する。制御装置は、異物検査装置若しくは品質検査装置C2、あるいは外面検査装置C3を介して成形品Pの外面検査を行った結果に係る情報(対象の成形品Pに異物が混入していないかどうか、対象の成形品Pの品質に異常がないか、対象の成形品Pの外面の状態が正常であるか不良であるか等の判定結果)を、その対象の成形品Pが何番目の臼孔4で成形されたのかを示すID番号に関連づけて、記憶デバイスに記憶保持する。
モジュールCに後続するモジュールDの搬送装置D1は、成形品Pの受け渡し位置27にて搬送装置C1から成形品Pを受け取り、成形品Pに対して次の工程を実施する処理装置D2に向けて搬送する。搬送装置C1と搬送装置S1との間で成形品Pを受け渡しする際にも、成形機Aにおいて成形品Pを成形した順番は依然として維持される。図12ないし図15に示すように、搬送装置D1は、搬送装置C1の回転体28と同期して垂直軸回りに水平回転する移送体たる回転体28を主体とする。
回転体28は、図中反時計回りに回転する回転体28に対して、図中時計回りに回転する。回転体24の回転と回転体28の回転とを同期させるためには、例えば、図17及び図20に示すように、回転体24の回転軸44と回転体28の回転軸45とを、歯車伝動機構42又は巻掛伝動機構等を介して機械的に接続して連動させるようにする。あるいは、回転体28を回転させるモータをサーボモータ又はステッピングモータとし、かつロータリエンコーダ等の角位置センサを用いて回転体24及び回転体28の各々の回転角度及び回転速度を検出して、両者の回転が同期するようにモータの回転速度をフィードバック制御することとしてもよい。
回転体28は、当該回転体28の回転軸45の方向即ち上下方向から見た平面視において略円板状をなす。より具体的には、この回転体28は、外径の大きさの異なる二枚の円板体280、281を、外径がより大きい円板体281を外径がより小さい円板体280の上に重ね合わせ、両者280、281を剛結し一体化することによって構成される。従って、当該回転体28の基部即ち下方の円板体280の外周縁から、上方の円板体281の外周部282が、回転体28の回転軸45と直交する径方向に沿って外側方に張り出す。この外周部282が、当該回転体28のフランジとなる。
回転体28の基部280の外周面には、径方向に沿って内側方に凹みかつ外側方に開口するポケット283を形成している。基部280の外周縁は、概ね円形状をなしつつも、ポケット283の部分だけ回転体28の回転軸45に近づく方向に凹む。そして、フランジ282における、回転軸45の方向に沿った他方側即ち上方からポケット283に臨む位置に、周縁の閉じた吸着孔284を開設している。回転体28を上下方向から見て、吸着孔284は、その少なくとも一部がポケット283と重なり合い、ポケット283に向けて下方に開口する。平面視において、吸着孔284の内側方の周縁は、ポケット283の内壁面に沿っている。また、吸着孔284は、フランジ282を上下方向に貫通している。
ポケット283及び吸着孔284は、回転体28の外に沿って、即ち回転体28の回転軸45回りの周方向に沿って、所定の間隔を隔てて間欠的に配置されている。これらポケット283及び吸着孔284は、回転体28と一体となって回転することは言うまでもない。モジュールCの搬送装置C1からモジュールDの搬送装置D1に受け渡される成形品Pは、回転体28のポケット283及び吸着孔284に係合し、吸着孔284に捕捉された状態で移送される。
図13に示すように、搬送装置D1の回転体28の外周部のフランジ282の下面は、モジュールCの搬送装置C1の回転体24の外周部のフランジ242の上面よりも高位置にある。そして、回転体28の基部280の外周及びポケット283が、回転体24の基部240及びポケット243と水平方向に対向するようにこれと略等しい高さ位置にある。その上で、平面視回転体28のフランジ282の一部が回転体24のフランジ242の一部に上方から重なり、両者が上下方向に対向する。回転体24及び回転体28の同期回転に伴い、吸着孔244と吸着孔284とは、受け渡し位置27において一時的に重なり合う。回転体24の基部240の上面は回転体28のフランジ282の下面よりも若干低く、回転体24のフランジ242の上面は回転体28の基部280の下面よりも若干低いため、回転体24と回転体28とは干渉し合わない。
受け渡し位置27では、回転体24の吸着孔244に捕捉されて移送されていた成形品Pが、回転体24のフランジ242上から回転体28のフランジ282の直下へと遷移する。このとき、成形品Pは、回転体28に形成されているポケット283に入り込み、かつ吸着孔284に捕捉される。成形品Pは、一つ一つの吸着孔284に一個ずつ収容される。これにより、搬送装置C1の回転体24の吸着孔244が並ぶ順番に、換言すれば成形機Aにおいて成形品Pを圧縮成形した順番を崩さずに、各吸着孔284に一個ずつ成形品Pを順番に係合させることができる。搬送装置C1の回転体24から搬送装置D1の回転体28への成形品Pの受け渡しの過程で、成形品Pの上面と下面とが裏返ることはない。
吸着孔284に捕捉された成形品Pは、回転体28の回転に伴い、吸着孔284の回転の軌跡に沿って移送される。各成形品Pは、各吸着孔284内において、回転体28及び吸着孔284に対する相対位置が略一定となる。成形品Pは、回転体28の回転により遠心力の作用を受けるが、吸着孔284に吸着してその変位が阻まれ、外側方に飛び出さず、かつ吸着孔284から落下しない。また、成形品Pの移送の過程で、成形品Pの上面と下面とが裏返らない。
最終的に、吸着孔284に捕捉された成形品Pは、後述する排除装置D3によって排除されない限り、搬送装置D1による移送の終端位置Eまで移送される。そして、この終端位置Eにて回転体28の吸着孔284から離脱し、成形品Pに対して次の工程を実施する装置に受け渡され、あるいは成形品Pを回収する容器等に向けて流下することとなる。
以降、回転体28のポケット283及び吸着孔284に成形品Pを吸着する機構について述べる。ポケット283内及び吸着孔284内にはそれぞれ負圧が供給され、これにより成形品Pをポケット283及び吸着孔284に吸着することができる。図12ないし図15に示すように、回転体28には予め、ポケット283内に負圧を供給するための吸引通路2851、2852が穿たれている。吸引通路2851、2852は、その始端がポケット283の内壁面における最も内側方の箇所に開口し、そこから回転体28の内部を回転体28の回転軸45に向かって内側方に伸長する内部通路2851と、内部通路2851の終端に向けて回転体28をその上面から下方に掘削することで内部通路2851を回転体28の上面側に開通させる吸引孔2852とを有する。詳細には、内部通路2851は、回転体28の基部である下方の円板体280の上面に形成した上方に開口する溝である。この溝285は、回転体280の上面に接合する円板体281によって上方から閉塞される。そして、吸引口2852は、上方の円板体281における内部通路2851の終端の直上に位置する部位を上下方向に貫通している貫通孔である。この吸引通路2851、2852により、ポケット283内が、回転体28の上面におけるポケット283よりも内側方に偏倚した吸引口2852の位置に連通することとなる。吸引通路2851、2852の数は、ポケット283及び吸着孔284の組の数と同数である。
ポケット283内に負圧を供給するためには、吸引口2852から内部通路2851及びポケット283内の雰囲気を吸引すればよい。回転体28の上方には、平面視回転体28の外周に沿って半円弧状をなすように拡張した、負圧供給用のダクト29を設置している。ダクト29は、回転体28の上面に極近接する底壁291と、底壁291の内側端及び外側端からそれぞれ起立する側壁292と、それら側壁292の上端同士を連接する頂壁293とで、その内部空間を囲繞している筒状体である。このダクト29の内部空間は、図示しないポンプにより吸引されて負圧化している。
ダクト29の底壁291における、吸引口2852の直上に位置する部位には、平面視回転体28の回転軸45を中心とした部分円弧状をなすスロット孔294を形成してある。スロット孔294は、底壁291を上下方向に貫通している。スロット孔は、回転体28の回転に伴い各吸込口2852が移動する軌跡に沿って拡張している。スロット孔294の拡張範囲は、回転体28の回転方向に沿って、搬送装置C1から成形品Pを受け取る受け渡し位置27よりも上流側から、同受け渡し位置27の下流の所定位置までの範囲に亘る。
ポケット283内に負圧が供給される、即ちポケット283内が吸引されるのは、ポケット283と接続している吸引通路2851、2852の吸引口2852がスロット孔294の直下に所在している時期、即ち負圧化したダクト29の内部空間とポケット283内とが連通している時期に限られる。吸引口2852がスロット孔294の存在しない位置にあるときには、ダクト29の内部空間と吸引口2852との間に底壁291が介在し、ダクト29の内部空間とポケット283とが隔絶されて、ポケット283内が吸引されない。
そして、ダクト29は、吸着孔284内に負圧を供給する役割をも担っている。ダクト29の底壁291における、吸着孔284の直上に位置する部位には、平面視回転体28の回転軸45を中心とした部分円弧状をなすスロット孔295を形成してある。スロット孔295もまた、底壁291を上下方向に貫通している。スロット孔295は、回転体28の回転に伴い各吸着孔284が移動する軌跡に沿って拡張している。スロット孔295の拡張範囲は、回転体28の回転方向に沿って、搬送装置C1から成形品Pを受け取る受け渡し位置27から、搬送装置D1による成形品Pの搬送の終端位置Eの直前の位置までの範囲に亘る。
吸着孔284内に負圧が供給される、即ち吸着孔284内が吸引されるのは、吸着孔284がスロット孔295の直下に所在している時期、即ち負圧化したダクト29の内部空間と吸着孔284内とが連通している時期に限られる。吸着孔284がスロット孔295の存在しない位置にあるときには、底壁291によりダクト29の内部空間と吸着孔284とが隔絶されて、吸着孔284内が吸引されない。
搬送装置D1の回転体28のポケット283及び吸着孔284の組に、搬送装置C1の回転体24のポケット243及び吸着孔244に捕捉された成形品Pを受け渡す過程では、まず、受け渡し位置27の上流にあって成形品Pを保持していないポケット283及び吸着孔284の組が受け渡し27に向かって移動する。そして、これらが受け渡し位置27の直前の位置に至った時点で、そのポケット283と内部通路2851を介して接続している吸引口2852がスロット孔294の直下に到達し、負圧供給用のダクト29による当該ポケット283内の吸引が開始される。この時点で、当該ポケット283と組になっている吸着孔284は未だスロット孔295の直下には到達しておらず、吸着孔284内は吸引されない。
他方、搬送装置C1においては、受け渡し位置27の上流にあって成形品Pを保持しているポケット243及び吸着孔244の組が受け渡し27に向かって移動する。そして、これらが受け渡し位置27の直前の位置に至った時点で、その吸着孔244がダクト25のスロット孔255の直上から離脱し、吸着孔244内が吸引されなくなり、成形品Pは吸着孔244に吸着しなくなる。さらに、それと略同時ないしその直後の時点で、成形品Pを吸着したポケット243と吸引通路2451、2452を介して接続している吸引口2452がスロット孔256の直上から離脱して、ポケット243内が吸引されなくなり、成形品Pはポケット243にも吸着しなくなる。従って、受け渡し位置27に到着した成形品Pは、搬送装置C1の回転体24のフランジ242に載せ置かれただけの、ポケット243にも吸着孔244にも拘束されていない状態となっている。
搬送装置D1において、成形品Pを保持していないポケット283及び吸着孔284の組が成形品Pの受け渡し位置27に至った時点で、その吸着孔284がスロット孔295の直下に到達し、負圧供給用のダクト29による当該吸着孔284内の吸引が開始される。この時点では、ポケット283と内部通路2851を介して接続している吸引口2852が依然としてスロット孔294の直下に位置しており、ポケット283及び吸着孔284の双方に負圧が供給される。結果、受け渡し位置27にて、搬送装置C1の回転体24のフランジ242上の成形品Pが、搬送装置D1の回転体28のポケット283に向かって、回転体28の回転軸45に接近する内側方に吸引されてフランジ284下に遷移し、ポケット283に係合する。これにより、当該成形品Pが、吸着孔284に対して一定の相対位置に位置決めされる。さらには、この成形品Pが、ポケット283だけでなく吸着孔284にも吸着する状態となる。
回転体28が回転し、成形品Pを吸着したポケット283及び吸着孔284の組が受け渡し位置27から一定以上下流に移動すると、当該ポケット283と内部通路2851を介して接続している吸引口2852がスロット孔294の直下から離脱するため、ポケット283内は吸引されなくなり、よって成形品Pはポケット283には吸着しなくなる。一方で、成形品Pを吸着している吸着孔284は依然としてスロット孔295の直下に位置しているので、成形品Pは当該吸着孔284に吸着しながら捕捉され続ける。
その後、成形品Pを吸着した吸着孔284が終端位置Eの直前の位置に至った時点で、その吸着孔284がスロット孔295の直下から離脱し、吸着孔284内が吸引されなくなり、成形品Pは吸着孔284に吸着しなくなる。従って、成形品Pが回転体28の吸着孔284から離脱してフランジ282から落下し、成形品Pに対して次の工程を実施する装置に受け渡され、あるいは成形品Pを回収する容器等に向けて流下する。
回転体28の外周部における、受け渡し位置27から終端位置Eまでの成形品Pの搬送区間内の一部の区域には、モジュールDにおける処理装置として、成形品Pの外面の状態を検査する外面検査装置D2を設置している。
図14に示すように、外面検査装置D2は、吸着孔284に捕捉されて移送される各成形品Pの所定の面、例えば下面を撮影し、その画像を取得するカメラを有する。取得した画像は、成形品Pの外面の状態の検査に使用することができる。即ち、撮影した画像を解析し、又は正常な成形品Pの画像と比較する等して、成形品Pの外面の状態が正常であるか不良であるかを判定することができる。
外観検査装置D2のカメラは、成形品Pの下面を撮影するに限らず、成形品Pの上面をも撮影するようにしてもよい。成形品Pの上面/下面を撮影した画像を解析し、成形品Pの幅、長さ、直径、面積等を測定することもできる。また、成形品Pの側面を撮影し、その状態が正常であるか不良であるかを判定することもできる。成形品Pの側面を撮影した画像を解析し、成形品Pの高さ(厚さ)を測定することもできる。あるいは、外観検査装置D2に光切断法による3次元測定装置を採用すれば、成形品Pの3次元データを取得することができ、取得したデータを解析し、成形品Pの外面の状態が正常であるか不良であるかを判定することができる。外観検査装置D2における処理は、これらのうち何れかひとつを採用するに限らず、複数の処理を併合するようにしてもよい。
上下方向から見た平面視において、吸着孔284の周縁は一周連続して閉じており、その周縁がこれに吸着される成形品Pの外縁よりも内に収まる寸法及び形状をなしている。その上で、成形品Pを捕捉する吸着孔284が外面検査装置D2の所在する区域を通過するときには、当該吸着孔284の内にダクト29から負圧が供給されていることから、成形品Pが当該吸着孔284にぴったりと付着して、吸着孔284の周縁と成形品Pの外縁との間に隙間が生じない。吸着孔284に吸着されて保定された成形品Pは、回転体28の回転方向に沿って搬送されながらも、回転体28及び吸着孔284に対する相対的な位置が一定化する。このことは、成形品Pをカメラで撮影して外面検査をする処理等のために有効である。
成形機Aのテーブル31、モジュールBの取出装置B1の回転体17、モジュールCの搬送装置C1の回転体24、そしてモジュールDの搬送装置の回転体28は、互いに同期して回転する。成形機A及び処理システムSの制御装置は、成形機Aの回転盤3、取出装置B1の回転体17、搬送装置C1の回転体24又は搬送装置D1の回転体28に付随する角位置センサ(ロータリエンコーダ等)が出力する信号を参照することで、回転体28の回転軸45回りの周方向に沿って配列されている吸着孔284の各々が現在どの位置にあるのかを知得することができる。さらに言えば、成形機Aのテーブル31における何番目の臼孔4内で圧縮成形された成形品Pが、現在モジュールD内のどの位置にあるのかを知得することができる。これは、今外面検査装置D2のカメラの前を通過した成形品Pが、つまりは外面検査を行った成形品Pが、何番目の臼孔4内で成形されたものであるのかが分かるということを意味する。制御装置は、外面検査装置D2を介して成形品Pの外面検査を行った結果に係る情報(対象の成形品Pの外面の状態が正常であるか不良であるか等の判定結果)を、その対象の成形品Pが何番目の臼孔4で成形されたのかを示すID番号に関連づけて、記憶デバイスに記憶保持する。
搬送装置D1の回転体28の吸着孔284に捕捉された成形品Pは、通常、その移送の終端位置Eまで移送される。しかしながら、特定の成形品P、例えば不良品やサンプリング品を、終端位置Eまで移送する成形品P群から選り分けて排除又は回収したいという要望も存在する。
そこで、図12及び図15に示すように、モジュールDの搬送装置D1における、終端位置Eへと至る吸着孔284及び成形品Pの回転移動の軌跡の中途に、特定の成形品Pを排除するための排除装置D3を設置しておくことも好ましい。排除装置D3は、吸着孔284に係合している成形品Pに向けて圧縮空気Kを噴射する噴射ノズル301と、圧縮空気Kによって吹き飛ばされた成形品Pが落とし込まれるシュート302とを要素とする。噴射ノズル301及びシュート302は、成形品Pを吸着している吸着孔284を挟んで上下に対向するように配置されており、噴射ノズル301から噴射した圧縮空気Kにより吸着孔284に保持された成形品Pを吸着孔284から脱離させ、回転体28のフランジ282から剥落する当該成形品Pをシュート302で受けて回収する。この圧縮空気Kの噴射量(単位時間あたりの流量)及び噴射圧力は、僅かでよい。なお、噴射ノズル301の回転体28に対する相対的な位置や、噴射ノズル301から圧縮空気Kを噴射する向きは、成形品Pをフランジ282から剥落させることができる限りにおいて任意である。
成形機A及び処理システムSの制御装置は、回転体28の各吸着孔284に係合している成形品Pが、成形機Aにおける何番目の臼孔4内で成形されたものであるのかを把握している。そして、制御装置は、成形品Pに対する各種の検査の結果、即ち圧縮成形時の圧縮圧力の異常の有無、異物の混入の有無、品質の異常の有無、成形品Pの外面の異常の有無等の情報を、各成形品P毎に、当該成形品Pが成形機Aにおける何番目の臼孔4で成形されたのかを示すID番号に関連づけて記憶している。従って、制御装置は、回転体28の各吸着孔284に係合している成形品Pがそれそれ正常品であるか不良品であるかを認識しており、不良の成形品Pが係合している吸着孔284の現在位置を知得することができる。
制御装置は、不良の成形品Pを捕捉した吸着孔284が噴射ノズル301の近傍を通過するときに、圧縮空気Kの流通を制御するバルブ(噴射ノズル301に内蔵されていることがある)を開弁する制御信号を与え、噴射ノズル301から不良の成形品Pに向けて圧縮空気Kを噴射し、当該成形品Pを回転体28から脱落させて排除する。シュート302に落ちた成形品Pは、終端位置Eには到達することができない。
吸着孔284に吸着している成形品Pは、回転体28の回転方向に沿って搬送されながらも、回転体28及び吸着孔284に対する相対的な位置が一定化する。このことは、特定の吸着孔284に係合する成形品Pに圧縮空気Kを噴射してこれを排除又は抽出する処理のためにも有効である。
本実施形態において、取出装置B1の回転体17の回転軸43、搬送装置C1の回転体24の回転軸44、及び搬送装置D1の回転体28の回転軸45は、歯車伝動機構41、42を介して接続されており、これらは同期して回転する。回転体17、24、28を回転駆動するモータ40は一基存在し、このモータ40は取出装置B1の回転体17の回転軸43に直結している。モータ40が出力する駆動力は、取出装置B1の回転体17を回転させるとともに、歯車伝動機構41、42を介して搬送装置C1、D1の回転体24、28の回転軸44、45にも伝達されて、回転体24、28を回転させる。
回転体17及び保持体18を含む取出装置B1、回転体24、28及び吸引ダクト25、29を含む搬送装置C1、D1、取出装置B1及び搬送装置C1、D1の駆動源となるモータ40、粉塵除去装置B2、異物検査装置若しくは品質検査装置C2、外面検査装置C3、D2、並びに排除装置D3は、単一の支持体511に支持されて一個のユニット51を構成している。そして、このユニット51が、スライドレール機構52を介して架台50に支持されている。架台50の下方には、床面に接地して転動するキャスタ503を装着しており、ユニット51とともに架台50を容易に移動させることができる。要するに、モジュールB、モジュールC及びモジュールDがユニット51及び架台50を介して一体化され、これらモジュールB、C、Dが一体となって成形機Aに対して着脱される。
モジュールB、C、Dを成形機Aに連結するには、後述するロック機構53による架台50の移動の禁止を解除した状態で、架台50を成形機Aの側方、特に成形機Aが成形品Pを排出する受け渡し位置16の存在する側から、成形機Aに接近させる。図17、図18、図20及び図21に示すように、架台50には、回転体17、24、28の回転軸43、44、45の並ぶ方向と略平行な方向に沿って伸びる腕部501が形成されている。腕部501は、図18及び図21に示す平面視において、成形機A(の平板部101)に当接ないし極近接する架台50(の平板部504)の外側縁よりも成形機A側に向かって延出している。この腕部501が伸びる方向は、架台50が成形機Aに対して接近し又は成形機Aから離間するときの移動方向でもある。本実施形態では、腕部501が一対存在しており、それらは腕部501の伸びる方向と直交する方向に沿って離間して配置されている。各腕部501は、図17及び図20に示す側面視において、回転体17、24、28よりも下方、ユニット51の支持体511の下縁付近に設けたスライドレール機構52と略同等の高さに位置している。
架台50の腕部501は、成形機Aにおける回転盤3その他を支持している基体に設けられた被係合部100に係合し、以て架台50を成形機Aに対して位置決めする。具体的には、成形機Aのフレーム1の要素である、受け渡し位置16の存在する側に対をなして並立する立柱100に被係合部を設定している。それら立柱100は、架台50が有する一対の腕部501の離間する方向に沿って離間しており、両立柱100の内法は両腕部501の外法に略等しい。図18及び図21に示しているように、架台50を成形機Aに接続するとき、各腕部501がそれぞれ各立柱100のすぐ内側に入り込み、腕部501の外側面が被係合部たる立柱100の内側面に当接ないし極近接する。
各腕部501には、垂直軸回りに水平回転可能なローラ(又は、コロ)502を、腕部501の伸びる方向に沿って複数個配列して装着してある。平面視において、ローラ502の外周面は、僅かながら腕部501の外側縁から外側方に迫り出している。各腕部501が各立柱100の内側に入り込むとき、このローラ502の外周面が立柱100の内側面に接触して転動し、腕部501を案内する。
成形機AにモジュールB、C、Dを連結する際には、成形機Aの平板部101の外側縁に架台50の平板部504の外側縁が当接ないし極近接し、両平板部101、504が互いに突き合わせられる。前者の平板部101の上面と、後者の平板部504の上面とは、略等しい高さ位置にある。そして、これら平板部101、504に跨るようにして、成形機Aに架台50を係留するための係留機構54を設けている。
図22及び図23に示すように、係留機構54は、両平板部101、504のうち一方に固定したフック542付きのハンドル装置541と、他方に固定したボラード544とを要素とする。ハンドル装置541は、ヒンジ543を中心として水平軸回りに回動操作することができるものであり、そのヒンジ543から偏倚した箇所にフック542の基端部が取り付けられている。フック542は、基端部を中心として、ハンドル装置541に対して相対的に水平軸回りに回転可能である。
成形機Aに対してモジュールB、C、Dの架台50を係留するためには、成形機Aの平板部101に架台50の平板部504を突き合わせるとともに、ハンドル装置541を図中鎖線で描画しているように起立させた姿勢とする。これにより、ハンドル装置541に支持されたフック542の先端部がボラード544を越えた彼方に位置付けられる。
しかる後、ハンドル装置541を引き倒すように回動操作して、図中実線で描画しているように倒伏した姿勢とする。さすれば、フック542の先端部がボラード544に係合し、かつボラード544にこれを引き込むような力が加わる。結果として、架台50の平板部504が成形機Aの平板部101に対して相対的に接近する方向に引っ張り込まれ、両平板部101、504が結合する。この状態では、架台50又は成形機Aに外力が作用したとしても、架台50が成形機Aに対して容易に相対変位することはない、即ち架台50が成形機Aに対して一定の位置に維持される。
成形機AからモジュールB、C、Dの架台50を引き離したいときには、ハンドル装置541を図中鎖線で描画した起立姿勢まで引き起こせばよい。さすれば、フック542の先端部をボラード544から脱離させることができ、架台50の成形機Aに対する相対変位が解禁される。
加えて、架台50には、当該架台50の移動を許容するアンロック状態と移動を禁止するロック状態とを切り替えることのできるロック機構53を設けてある。ロック機構53は、例えば、図24に示すような既知のフロアロック又はフロアストッパを用いてなる。フロアロック又はフロアストッパ53は、使用者が足等でペダル531、532を操作することで接地体533を上下動させることができるもので、図中実線で描画しているように接地体533が床面から浮いているアンロック状態と、図中鎖線で描画しているように接地体533が床面に接地するロック状態とを選択的にとり得る。前者のアンロック状態では、ロック機構53が架台50の移動の妨げとならない。後者のロック状態では、接地体533が床面に密接して架台50を押し上げようとし、接地体533と床面との間の摩擦が大きくなって架台50の移動が妨げられる。場合によっては、キャスタ503が床面から浮き上がるまで架台50が持ち上がり、接地しているロック機構53が架台50を支える様相を呈することもある。
架台50を移動させて成形機Aに接続し、又は成形機Aに接続していた架台50を成形機Aから引き離す際には、ロック機構53をロック状態からアンロック状態に切り替えた上で、架台50を移動させる。架台50を成形機Aに接続する所望の位置に配置した後は、ロック機構53をアンロック状態からロック状態に切り替えて、架台50が不意に移動しないようにこれを固定する。
ユニット51の支持体511と架台50との間に介在するスライドレール機構52は、ユニット51が架台50に対して水平スライドさせることができる。そのスライドレールは、架台50の腕部501が伸びる方向と略平行に延伸している。つまり、ユニット51は、架台50に対して相対的に、腕部501の伸びる方向と略平行に直線的にスライド移動できる。そして、ユニット51は、図16及び図17に示す退避位置と、図19及び図20に示す連結位置との間で変位する。
ユニット51が退避位置にあるときには、ユニット51の大半部が、成形機Aに当接ないし極近接する架台50の外側縁よりも後退している。架台50を成形機Aに接続している状態では、取出装置B1の保持部18が成形機Aのテーブル31から離間し、かつ回転体17が平面視テーブル31と重ならないように退避する。
これに対し、ユニット51が連結位置にあるときには、そのユニット51が架台50の外側縁を越えて進出する。架台50を成形機Aに接続している状態では、取出装置B1の保持部18が成形機Aのテーブル31に当接ないし極近接し、かつ回転体17が平面視テーブル31と一部重なり合って、成形機Aから取出装置B1への成形品Pの受け渡しすることができる。
架台50を成形機Aに接続し、又は成形機Aに接続していた架台50を成形機Aから引き離す際には、架台50の移動に先んじて予めユニット51を退避位置に変位させておくことが好ましい。さすれば、架台50の移動の最中にユニット51が成形機Aの回転盤3や下杵6その他の構成部材と勢いよく衝突して破損を招くことを回避できる。架台50を成形機Aに接続した後、ユニット51を退避位置から連結位置に変位させれば、モジュールB、C、Dの成形機Aの連結が完了する。
因みに、ユニット51の架台50に対する相対的な高さ、ひいては回転体17、24、28の高さ位置は、調整機構512の操作を通じて上下に微調整することができる。調整機構512は、支持体511の一部をなす、回転体17、24、28等を支持する支柱の上下寸法を伸縮させるねじジャッキを要素とする。
取出装置B1において成形品Pを収容する突起171間の空隙の寸法は、成形品Pそのものと比較して大きい。このため、成形機Aのテーブル31から取出装置Bの回転体17への成形品Pの受け渡しの位置精度が厳しくならない。よって、モジュールB、C、Dの架台50及びユニット51の成形機Aに対する据え付け位置の精度が顕著に高くなくとも、適正に成形品Pの取り出し及び移送を実行することができる。
図19に示しているように、成形機Aは、封じ込め(コンテインメント)容器F1内に収められている。また、処理システムSの各モジュールB、C、Dも、封じ込め容器F2に収容されている。成形機Aの封じ込め容器F1とモジュールB、C、Dの封じ込め容器F2とは、ジョイントJを介して接続する。このジョイントJは、成形機Aを収容する封じ込め容器F1の内部空間と、モジュールB、C、Dを収容する封じ込め容器F2の内部空間とを連通させるとともに、前者の封じ込め容器F1と後者の封じ込め容器F2とを任意に着脱することができるものとなっている。成形機Aのテーブル31と取出機構B1の回転体17とが平面視重なり合う成形品取出位置16及びその周辺部位は、ジョイントJ内に収容される。
封じ込め容器F1、F2及びジョイントJは、成形機A及び各モジュールB、C、Dを収容している内部空間の雰囲気の封じ込め容器F1、F2外への意図せざる漏洩を抑止する。成形品Pの成形、成形機AとモジュールBとの間及び各モジュールB、C、D間での成形品Pの受け渡し、並びに成形品Pに対する後工程の処理、例えば成形品Pに付着した粉塵の除去や成形品Pの検査等は、おしなべて封じ込め容器F1、F2内で実施される。後工程の処理の実施のために、成形品Pを系外排出する必要はない。従って、粉体を含む雰囲気が外部に漏出しない封じ込め環境を実現することができ、特に高薬理活性物質を含有する成形品Pの生産において有用となる。また、成形品Pへの汚染(コンタミネーション)も抑制することができる。
なお、図16に示しているように、モジュールB、C、Dをメンテナンスするとき等に、ユニット51を退避位置に変位させることで、少なくともその一部を封じ込め容器F2の外部に持ち出すことができる。
本実施形態では、テーブル31に上下に貫通した臼孔4が設けられ、臼孔4の上下に上杵5及び下杵6が上下摺動可能に保持され、臼孔4内に充填された粉体を上杵5と下杵6とで圧縮して成形品Pを成形する粉体圧縮成形機Aに対して、この粉体圧縮成形機Aのテーブル31上から成形品Pを取り出して移送するモジュールB、C、Dを連結するための構造であって、前記モジュールB、C、Dが、前記粉体圧縮成形機Aに外側方より接近し又同粉体圧縮成形機Aから外側方に離間できるように移動可能とされた架台50と、少なくとも一部が粉体圧縮成形機Aのテーブル31に上方から重なり合い成形品Pを捕捉して移送する移送体17、24、28及びこの移送体17、24、28を駆動するモータ40を含み前記架台50に支持されかつ当該架台50に対して相対的に変位可能とされたユニット51とを具備し、前記モジュールの架台50に、モジュールB、C、Dの粉体圧縮成形機Aに対する接近離間方向に沿って伸びる位置決め用の腕部501が設けられ、成形機Aにその腕部501が係合する被係合部100が設けられている連結構造を構成した。
粉体圧縮成形機AにモジュールB、C、Dを連結するにあたっては、その架台50を成形機Aに接近させて腕部501と被係合部100とを係合させることで、架台50を成形機Aに接続する。このとき、予めユニット51を成形機Aから遠ざけるように変位させておけば、架台50と成形機Aとの接続の際にユニット51の移送体17や保持体18その他が成形機Aの構成部材に衝突して損傷することを回避できる。しかる後、ユニット51を成形機Aに向かって変位させ、移送体17をテーブル31と重なり合う所定位置に位置付ければ、モジュールB、C、Dの成形機Aの連結が完了する。
成形機AとモジュールB、C、Dとの連結、又は成形機AとモジュールB、C、Dとの解結に際して、移送体である円板状の回転体17、24、28をユニット51から取り外す必要はない。
前記ユニット51は、前記架台50に対して前記接近離間方向に沿ってスライド移動可能であるように架台50に支持されている。
本実施形態では、前記腕部501が複数設けられ、それら腕部501が前記接近離間方向と直交する方向に沿って離間して配置されており、前記被係合部100が、前記複数の腕部501の各々に対して前記接近離間方向と直交する方向から近接又は当接するように設けられているため、粉体圧縮成形機Aに対して適正な接続位置にモジュールB、C、Dの架台50を位置付けることが容易となり、モジュールB、C、Dの位置が安定してずれなくなる。
前記腕部501が、前記被係合部100に対して接触しながら転動可能なローラ502を有しているので、腕部501と被係合部100とを係合させ、又はこれら両者の係合を解除するときの抵抗が小さくなる。
また、前記架台50を前記成形機Aに対して係留する係留機構54が予め設けられているので、成形機Aに連結したモジュールB,C、Dが当該成形機Aに対して不意に変位することを阻止することができる。
前記架台50には、接地して当該架台50の移動を円滑にするキャスタ503と、当該架台50の移動を許容する状態とこれを禁止する状態とを切り替えることのできるロック機構53とが設けられている。これにより、架台50を容易に移動させることができるだけでなく、成形機Aに対して適切な位置に架台50を固定することもできる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、モジュールB、C、Dの架台50が有する腕部501にローラ502を取り付けていたが、腕部501に近接する被係合部たる立柱100の側に水平回転可能なローラを取り付けて、腕部501と立柱100とが係合する際にそのローラが腕部501の側面に接触して転動する構造としてもよい。
上記実施形態では、対をなす腕部501が対をなす立柱100の内側に入り込むようにして腕部501が立柱100に係合していたが、対をなす腕部501が対をなす立柱100を外側から挟むようにして、即ち対をなす立柱100が対をなす腕部501の内側に入り込むようにして腕部501が立柱100に係合する態様をとることも考えられる。この場合にも、腕部501に取り付けたローラ502が立柱100の側面に接触して転動する、あるいは立柱100に取り付けたローラが腕部501の側面に接触して転動する構造とすることができる。
さらに、上記実施形態では、モジュールB、C、Dの架台50に腕部501を設け、成形機Aの基体に被係合部100を設けていたが、これに代えて、成形機Aの基体に架台50に向かって外側方に伸びる腕部を設け、モジュールB、C、Dの架台50に立柱100と同様の被係合部を設けるようにしてもよい。
架台50の移動を禁止するためのロック機構53は、上記実施形態のようなフロアロック又はフロアストッパを用いたものには限定されない。床面に接地するキャスタ503の転動を制止することで架台50の移動を禁止する態様のロック機構53を実装することも考えられる。
モジュールB、C、Dに設けられる、成形品Pに対する後工程の処理を実施するための装置は、上述した例に限定されないことは言うまでもない。そのような装置の具体例としては、成形品Pにレーザ光を照射することでその外面に彫刻やレーザマーキングを施すレーザ加工機型の印字装置や、成形品Pの表面にインクジェット印刷を行うインクジェットプリンタ型の印刷装置、成形品PをPTP(Press Through Pack)包装シートやESOP(Easy Seal Open Pack)包装シート等に包装する包装装置、等を挙げることができる。
その他、各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することができる。
31…テーブル
4…臼孔
5…上杵
6…下杵
17、24、28…移送体(回転体)
50…架台
501…腕部
502…ローラ
503…キャスタ
51…ユニット
53…ロック機構
54…係留機構
100…被係合部(立柱)
A…粉体圧縮成形機
B、C、D…モジュール
P…成形品

Claims (6)

  1. テーブルに上下に貫通した臼孔が設けられ、臼孔の上下に上杵及び下杵が上下摺動可能に保持され、臼孔内に充填された粉体を上杵と下杵とで圧縮して成形品を成形する粉体圧縮成形機に対して、この粉体圧縮成形機のテーブル上から成形品を取り出して移送するモジュールを連結するための構造であって、
    前記モジュールが、前記粉体圧縮成形機に外側方より接近し又同粉体圧縮成形機から外側方に離間できるように移動可能とされた架台と、少なくとも一部が粉体圧縮成形機のテーブルに上方から重なり合い成形品を捕捉して移送する移送体及びこの移送体を駆動するモータを含み前記架台に支持されかつ当該架台に対して相対的に変位可能とされたユニットとを具備し、
    前記モジュールの架台と前記粉体圧縮成形機とのうち一方に、モジュールの粉体圧縮成形機に対する接近離間方向に沿って伸びる位置決め用の腕部が設けられ、他方にその腕部が係合する被係合部が設けられている連結構造。
  2. 前記ユニットが前記架台に対して前記接近離間方向に沿ってスライド移動可能であるように架台に支持されている請求項1記載の連結構造。
  3. 前記腕部が複数設けられ、それら腕部が前記接近離間方向と直交する方向に沿って離間して配置されており、
    前記被係合部が、前記複数の腕部の各々に対して前記接近離間方向と直交する方向から近接又は当接するように設けられている請求項1又は2記載の連結構造。
  4. 前記腕部と前記被係合部とのうち一方が、他方に対して接触しながら転動可能なローラを有する請求項3記載の連結構造。
  5. 前記架台を前記粉体圧縮成形機に対して係留する係留機構が設けられている請求項1、2、3又は4記載の連結構造。
  6. 前記架台に、接地して当該架台の移動を円滑にするキャスタと、当該架台の移動を許容する状態とこれを禁止する状態とを切り替えることのできるロック機構とが設けられている請求項1、2、3、4又は5記載の連結構造。
JP2018017971A 2018-02-05 2018-02-05 粉体圧縮成形機とモジュールとの連結構造 Active JP6968417B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018017971A JP6968417B2 (ja) 2018-02-05 2018-02-05 粉体圧縮成形機とモジュールとの連結構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018017971A JP6968417B2 (ja) 2018-02-05 2018-02-05 粉体圧縮成形機とモジュールとの連結構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019135058A JP2019135058A (ja) 2019-08-15
JP6968417B2 true JP6968417B2 (ja) 2021-11-17

Family

ID=67623744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018017971A Active JP6968417B2 (ja) 2018-02-05 2018-02-05 粉体圧縮成形機とモジュールとの連結構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6968417B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7407465B2 (ja) 2022-03-04 2024-01-04 株式会社菊水製作所 成形品処理システム

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6018291Y2 (ja) * 1980-08-22 1985-06-03 日本軽金属株式会社 パネル引き寄せ具
JPS611334U (ja) * 1984-06-09 1986-01-07 株式会社 松本製作所 ボルトクランプ機構
JP2899276B1 (ja) * 1998-06-02 1999-06-02 彰久 村田 帯状金属薄板の突き合せ接合装置及び接合方法
JP2003048184A (ja) * 2001-08-09 2003-02-18 Honda Motor Co Ltd ハンドリング装置
ES2605615T3 (es) * 2008-04-18 2017-03-15 Korsch Ag Dispositivo para insertar incrustaciones en las matrices de una prensa rotativa para tabletas
JP6796851B2 (ja) * 2015-12-01 2020-12-09 株式会社菊水製作所 成形品取出装置
US20170151743A1 (en) * 2015-12-01 2017-06-01 Kikusui Seisakusho Ltd. Molded product discharge device
JP3215836U (ja) * 2018-02-05 2018-04-19 株式会社菊水製作所 成形品搬送モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019135058A (ja) 2019-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3215836U (ja) 成形品搬送モジュール
JP5417429B2 (ja) サンドイッチクッキーなどの生産システム
US10632702B2 (en) Molded product processing system
US7132072B2 (en) Method for producing multi-cored molded article
JP6796851B2 (ja) 成形品取出装置
JP5073443B2 (ja) 回転式粉末圧縮成型方法及びその装置
JP7300696B2 (ja) 成形品搬送モジュール
US20170151743A1 (en) Molded product discharge device
JP2010247154A (ja) 排出システム
JP6968417B2 (ja) 粉体圧縮成形機とモジュールとの連結構造
JP7031850B2 (ja) 成形品搬送装置
KR20070099941A (ko) 사출성형제품의 취출 로봇 보조장치
EP3466664B1 (en) Molded product discharge device
KR101274511B1 (ko) 정제 검사방법 및 장치
JP6152322B2 (ja) Icチップ供給装置及び錠剤製造装置
JP2019155423A (ja) 成形品搬送モジュール
JP7407465B2 (ja) 成形品処理システム
JP6956412B2 (ja) 成形品取出装置
JP7152006B2 (ja) 成形品生産システム
JP3017101B2 (ja) 薬剤タブレットの試験方法及び装置
US11957642B2 (en) Internal substance supplier and method of producing molded product
KR101467489B1 (ko) 가변형 정제검사장치
KR101195229B1 (ko) 정제검사기용 이송디스크
KR102092095B1 (ko) 워크 외관 검사 장치 및 워크 외관 검사 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211012

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6968417

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150