JP2737998B2 - 対物レンズ位置検出装置 - Google Patents

対物レンズ位置検出装置

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【発明の詳細な説明】 A産業上の利用分野 本発明は対物レンズ位置検出装置に関し、例えば光デ
イスク装置の2軸デバイスにおける対物レンズの位置を
検出する場合に適用して好適なものである。
B発明の概要 本発明は、対物レンズ位置検出装置において、対物レ
ンズの周囲に反射面を形成することにより、対物レンズ
位置検出用光検出器に白眼領域及び黒眼領域を形成する
ようにしたことにより、簡易な構成によつて高い精度で
対物レンズの位置を検出することができる。
C従来の技術 従来光デイスク記録再生装置において、対物レンズの
移動を監視する方法として、第1に、2軸デバイスに装
着した電極と、固定電極との間の静電容量を検出するこ
とにより、対物レンズのトラツキング位置を監視する方
法が提案されている。
また第2の方法として、対物レンズの位置を検出する
につき、対物レンズと一体にこれと連動するビームスプ
リツタ及び光検出素子等を設け、当該光検出出力に基づ
いて対物レンズの位置を検出する方法が提案されてい
る。
D発明が解決しようとする問題点 ところが第1の方法は、微小な静電容量の変化を検出
するために、かなり大規模な構成を必要とし、使用電流
も大きい欠点がある。
また第2の方法は、ビームスプリツタを対物レンズと
一体に連動させるために、対物レンズを高速度で移動さ
せるような場合には適用できない問題がある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、極く簡
易な構成によつて、高い精度で対物レンズ位置を検出で
きるようにした対物レンズ位置検出装置を提案しようと
するものである。
E問題点を解決するための手段 かかる問題点を解決するため本発明においては、光源
手段11から射出された平行光束LA2を対物レンズ4を介
して光デイスク1に集光し、当該光デイスク1からの読
出光束LA11を用いて光デイスク1に形成された記録トラ
ツクから記録情報を読み出す光デイスク装置において、
対物レンズ4と一体に移動するように、平行光束LA2の
入射側における光軸の周りに設けられ、平行光束LA2の
うち外周部分の光束LA21を反射する環状の反射面部材29
と、反射面部材29によつて反射された外周部分の光束を
受光して受光面上に光照射量が大きい白眼領域AR1を形
成すると共に、白眼領域AR1の内側に反射面部材29によ
る反射光束を受光しない光照射量が小さい黒眼領域AR2
を形成する光検出部材31とを具え、黒眼領域AR2が白眼
領域AR1内を基準位置から動いたとき、当該黒眼領域AR2
が動いた方向及び動いた量に基づいて対物レンズ4のト
ラツキング方向の調整位置を表す検出出力を光検出部材
31から出力し、黒眼領域AR2及び白眼領域AR1が一緒に基
準位置から動いたとき、当該黒眼領域AR2及び白眼領域A
R1が動いた方向及び動いた量に基づいて対物レンズ4の
フオーカシング方向の調整位置を表す検出出力を光検出
部材31から出力するようにする。
F作用 対物レンズ4の周囲に形成した環状の反射面部材29か
ら得られる反射光束LA21は、光検出部材31上に白眼領域
AR1及び黒眼領域AR2を形成する。
この白眼領域AR1及び黒眼領域AR2の基準位置からの動
き方向及び動き量は、対物レンズ4の調整位置、従つて
トラツキング状態、デフオーカス状態を表しており、か
くして全体として簡易な構成によつて高い精度で対物レ
ンズ4の位置を検出することができる。
G実施例 以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
第1図において、1は光デイスクで、中心軸2を中心
として回転する際に、スキュー、ばたつき、チルトなど
が生ずることにより、2軸デバイス3上に搭載された対
物レンズ4をトラツキングサーボ系、フオーカスサーボ
系を通じて追従サーボ動作をできるようにすることによ
り、光デイスク1に記録されている光情報を読み出すこ
とができるようになされている。
すなわち光源としてのレーザダイオード11の射出光束
LA1がコリメータレンズ12において平行光束LA2に変換さ
れ、当該平行光束LA2が偏光ビームスプリツタ13を通じ
て光源光束LA3として2軸デバイス3に照射し、その対
物レンズ4によつてピツクアツプ光束LA0として光デイ
スク1上に集光される。
光デイスク1によつて反射された検出光束LA11は、対
物レンズ4を通つて平行光束LA12として偏光ビームスプ
リツタ13に返送され、当該偏光ビームスプリツタ13にお
いて反射された検出光束LA13が集光レンズ14、凹レンズ
/シリンドリカルレンズ15を通つて情報再生用光検出器
16に入射されて再生情報信号S1を送出させる。
ここで2軸デバイス3は第2図に示すように、固定ベ
ース21上にトラツキング方向用ヒンジ22A及び22Bによつ
て対物レンズ4を矢印aで示すように、トラツキング方
向、すなわち水平方向に、回動し得るように、一対のヒ
ンジアーム23を介して対物レンズ4を支持すると共に、
フオーカス方向用ヒンジ24A及び24Bを介してトラツキン
グ方向用ヒンジ22A及び22B間にヒンジアーム23を連結す
ることにより矢印bで示すように、フオーカス方向、す
なわち上下方向に対物レンズ4を昇降できるようになさ
れている。
なお、25はフオーカス用コイル及びトラツキングコイ
ル、26はヨークマグネツトである。
かくして対物レンズ4はヒンジアーム23の先端部に連
結された保持枠27によつて保持され、第1図に示すよう
に、保持枠27に上下方向に穿設された透孔28は光路を光
源光束LA3及び検出光束L12の通路として光デイスク1の
記録情報をピツクアツプするために利用される。
以上の構成に加えて保持枠27のレーザダイオード11側
の下面には、透孔28の周囲を円環状に囲むように反射面
29が設けられていると共に、光源光束LA3が透孔28の周
囲の反射面29を照射するような大きさの光束断面に選定
され、かくして反射面29において反射された位置検出光
束LA21が外側に折り返されて対物レンズ位置検出用光検
出器31に入射するようになされている。
この場合対物レンズ位置検出用光検出器31は2軸デバ
イス3の反射面29と対向する位置において固定部32に固
定され、第3図に示すように4分割検出素子A、B、
C、Dで構成されている。
かくしてレーザダイオード11の射出光束LA1に基づい
て得られる光源光束LA3が保持枠27の反射面29に照射さ
れたとき、第3図に示すように、反射面29によつて反射
されて来る位置検出光束LA21によつて生ずる明るい円環
状領域(これを白眼領域と呼ぶ)AR1が形成されると共
に、当該白眼領域AR1の中に光源光束LA3が透孔28を通過
することによつて反射光が到来しないために生ずる暗い
円形状領域(これを黒眼領域と呼ぶ)AR2が形成され
る。
実装上第4図に示すように、反射面29に対向するよう
に反射ミラー35が固定部36上に固定され、反射ミラー35
の反射面を使つて光源光束LA3を保持枠27及び対物レン
ズ4へ照射すると共に、検出光束LA12を偏光ビームスプ
リツタ13へ照射する折返し光路を形成するようになされ
ている。
以上の構成において、対物レンズ4が基準状態にある
とき、対物レンズ位置検出用光検出器31上には、第5図
に示すように、4分割検出素子A、B、C、Dの中心位
置を中心として同心的に黒眼領域AR2及び白眼領域AR1を
形成するような位置関係に、保持枠27の透孔28、従つて
対物レンズ4の光軸と対物レンズ位置検出用光検出器31
とが位置合わせされる。この状態は、対物レンズ4がジ
ヤストトラツキング状態で、かつジヤストフオーカス状
態にあることを意味している。
この基準状態から対物レンズ4が第4図において矢印
TRa又はTRbに示す方向に移動すると(このことは対物レ
ンズ4が矢印TRa又はTRbの方向にデトラツクしたことを
意味する)、このとき対物レンズ4の光軸、従つて透孔
28の中心位置が第6図(A)又は(B)に示すように、
4分割検出素子B、C又はA、B側に位置ずれすること
により黒眼領域AR2が右方又は左方に移動する。
これに対して対物レンズ4及び保持枠27が矢印TRa
はTRbの方向にずれたと言つても、コリメータレンズ12
から到来する光源光束LA3の位置はずれていないので、
白眼領域AR1は基準状態(第5図)から移動せずにその
ままの位置を保持する。
従つて対物レンズ4がデトラツクの状態になると、4
分割検出素子B及びC(又はA及びD)の照射光量が低
下するのに対してこれとは差動的に4分割検出素子A及
びD(又はB及びC)の照射光量が増大することにな
る。
従つて4分割検出素子A〜Dのうち、A及びD、B及
びCの光電変換信号の和、すなわち(A+D)、(B+
C)の差(A+D)−(B+C)をとれば、対物レンズ
4のデトラツク位置を検出することができる。
また第5図の基準状態において、対物レンズ4及び反
射面29が、第4図において矢印Fa(又はFb)で示す方向
にデフオーカスしたときには、反射面29の4分割検出素
子A〜Dと対向する位置が第7図(A)(又は(B))
に示すように、上方(又は下方)位置にずれる。
このとき反射面29に照射する光源光束LA3の照射位置
には変化がないので、黒眼領域AR2は、白眼領域AR1と同
心的な位置を維持したまま一緒にずれる。
従つてこの場合には、4分割検出素子A及びB(又は
C及びD)の照射光量が位置ずれ量、従つて対物レンズ
4のデフオーカス量に応じて大きくなつて行くのに対し
て、4分割検出素子C及びD(又はA及びB)の照射光
量は差動的に小さくなつて行く。
そこで4分割検出素子A及びB(又はC及びD)の光
電変換信号(A+B)(又は(C+D))と、4分割検
出素子C及びD(又はA及びB)の光電変換信号(C+
D)(又は(A+B))との偏差をとれば、対物レンズ
4のデフオーカス方向及びその量を検出することができ
る。
この関係を利用して例えば第8図に示すように、第6
図のデトラツキング状態に対応して4分割検出素子A及
びDの光電変換出力(A+D)と、4分割検出素子B及
びCの光電変換出力(B+C)とを減算回路41において
減算した後、ローパスフイルタ42を通じて2階微分回路
43に供給すれば、その出力端にトラツキング加速度検出
出力STRACを得ることができ、また減算回路41の減算出
力によつてトラツキング変位検出出力STRPTを得ること
ができる。
また第9図に示すように、第7図のデフオーカス状態
に対応して4分割検出素子A及びBの光電変換出力(A
+B)と、4分割検出素子C及びDの光電変換出力(C
+D)とを減算回路45において減算した後、ローパスフ
イルタ回路46を通じて2階微分回路47に与えることによ
り、その出力端にフオーカス加速度検出出力SFOACを得
ることができると共に、減算回路45の減算出力をフオー
カス変位検出出力SFOPTとして検出することができる。
また光源としてのレーザダイオード11を交換したと
き、例えば第10図(A)(又は(B))に示すようにそ
の光軸の状態は、2軸デバイス3側に位置調整に変更が
ないことにより黒眼領域AR2が第5図について上述した
基準状態にあるのに対して、レーザダイオード11を交換
しことによりその取付位置が移動すれば、これに対応し
て白眼領域AR1が4分割検出素子A〜D上を移動する。
そこで4分割検出素子A〜Dの光電変換出力に基づい
て次式 (A+C)−(B+D)=0 ……(1) (A+B)−(C+D)=0 ……(2) (A+D)−(B+C)=0 ……(3) の条件を満足するように、レーザダイオード11の光軸の
調整すれば良いことになる。
次に第1図〜第4図の構成によれば、その組立時の光
軸のアライメント調整を対物レンズ位置検出用光検出器
31の4分割検出素子A〜Dを用いて調整できる。
すなわち先ず対物レンズ4を基準位置に固定した後白
眼領域AR1及び黒眼領域AR2が4分割検出素子A〜D上に
形成できるか否かを目視観察し、形成できればその中心
位置に白眼領域AR1及び黒眼領域AR2が来るように対物レ
ンズ位置検出用光検出器31のXY方向の位置を調整する。
次に第7図について上述したデフオーカス状態の有無
について、フオーカスサーチを実行して4分割検出素子
A〜Dが回転方向に曲つていないか否かを確認し、正常
であれば当該対物レンズ位置検出用光検出器31を固定す
る。
なお第10図について上述したレーザダイオードの交換
時の調整は、コリメーシヨン済みのレーザダイオードを
嵌め込んだ後フオーカスサーチを実行することにより対
物レンズ位置検出用光検出器31の周りの修正及び固定を
すれば、簡単にその位置を修正することができる。
以上の構成によれば、本来トラツキングサーボ、又は
フオーカスサーボに使用する対物レンズ4を利用した簡
易な構成によつて対物レンズ4の位置に関連する調整を
容易に実行し得る。
かくするにつき、4分割検出素子A〜D上に形成した
白眼領域AR1及びその内部に形成した黒眼領域AR2の相対
的位置関係によつて調整状態を容易に把握できることに
より、簡便かつ比較的高い精度で各種の調整を実行し得
る。
このような効果を得るにつき、従来の場合のようにビ
ームスプリツタ13を対物レンズ4と連動させる必要がな
いため、高速度に対物レンズ4のトラツキングサーボ、
フオーカスサーボを実行し得る。
また各種の調整を1つの光源、すなわちレーザダイオ
ード11によつてなし得ることにより、全体としての構成
を複雑にしないようにできる。
なお上述の実施例においては、透孔28及び反射面29の
形状を円形にしたが、その形状は種々変更し得る。
H発明の効果 上述のように本発明によれば、本来対物レンズのサー
ボ動作に使用する光学系を利用してその光検出部材の受
光面上に、対物レンズの調整位置に対応するように基準
位置を基準にして位置が動く白眼領域及び黒眼領域を形
成して、当該白眼領域及び黒眼領域の基準位置からの動
き方向及び動き量に基づいて対物レンズの調整位置を検
出するようにしたことにより、極く簡易な構成によつて
対物レンズの調整位置情報を高い精度で検出し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による対物レンズ位置検出装置の一実施
例を示す系統的光路図、第2図は対物レンズ周りの機械
的構造を示す斜視図、第3図は第1図の対物レンズ位置
検出用光検出器31の構成を示す正面図、第4図は対物レ
ンズ4周りの詳細構成を示す拡大断面図、第5図〜第7
図は対物レンズの状態に対応する白眼領域及び黒眼領域
の移動動作の説明に供する対物レンズ位置検出用光検出
器を示す平面図、第8図及び第9図は各種の検出出力を
得るための検出回路を示すブロツク図、第10図は光源交
換時の調整動作の説明に供する平面図である。 1……光デイスク、3……2軸デバイス、4……対物レ
ンズ、11……レーザダイオード、12……コリメータレン
ズ、13……偏光ビームスプリツタ、27……保持枠、28…
…透孔、29……反射面、31……対物レンズ位置検出用光
検出器、AR1……白眼領域、AR2……黒眼領域、A〜D…
…4分割検出素子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源手段から射出された平行光束を対物レ
    ンズを介して光デイスクに集光し、当該光デイスクから
    の読出光束を用いて上記光デイスクに形成された記録ト
    ラツクから記録情報を読み出す光デイスク装置におい
    て、 上記対物レンズと一体に移動するように、上記平行光束
    の入射側における上記光軸の周りに設けられ、上記平行
    光束のうち外周部分の光束を反射する環状の反射面部材
    と、 上記反射面部材によつて反射された上記外周部分の光束
    を受光して受光面上に光照射量が大きい白眼領域を形成
    すると共に、上記白眼領域の内側に上記反射面部材によ
    る反射光束を受光しない光照射量が小さい黒眼領域を形
    成する光検出部材と を具え、上記黒眼領域が上記白眼領域内を基準位置から
    動いたとき、当該黒眼領域が動いた方向及び動いた量に
    基づいて上記対物レンズのトラツキング方向の調整位置
    を表す検出出力を上記光検出部材から出力し、上記黒眼
    領域及び白眼領域が一緒に上記基準位置から動いたと
    き、当該黒眼領域及び白眼領域が動いた方向及び動いた
    量に基づいて上記対物レンズのフオーカシング方向の調
    整位置を表す検出出力を上記光検出部材から出力する ことを特徴とする対物レンズ位置検出装置。
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