JP2737116B2 - 穿孔装置 - Google Patents

穿孔装置

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JP2737116B2
JP2737116B2 JP6144182A JP14418294A JP2737116B2 JP 2737116 B2 JP2737116 B2 JP 2737116B2 JP 6144182 A JP6144182 A JP 6144182A JP 14418294 A JP14418294 A JP 14418294A JP 2737116 B2 JP2737116 B2 JP 2737116B2
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隆三 西川
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MATSUDO KENSETSU KK
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FUJIMURA KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、穿孔装置に関し、特
に、マンホール近傍の路盤面や壁などの穿孔に用いられ
る穿孔装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マンホールの取替えや改修の際に、マン
ホールの周辺の路盤面を円形に切断する装置として、例
えば、特公昭61−52283号公報に開示されている
路面切断装置が知られている。この公報に示されている
切断装置は、マンホールの近傍の路盤面を円形に切断す
るものであって、マンホールの蓋上に垂設するシャフト
と、このシャフトに軸線方向に摺動移動可能に嵌挿され
た回転自在な円筒状ビットと、この円筒状ビットを回転
駆動する原動機と、この原動機と円筒状ビットとの間に
設けられた動力伝動機構と、前記円筒状ビットの切断深
さを調節する垂直送り機構とを備えている。
【0003】このような構成を有する切断装置では、大
口径の円筒状ビットを安定した状態回転できるととも
に、被切断路盤面に対する円筒状ビットの芯だしが簡単
に行なえると説明されているが、実際に施工する際に
は、以下に説明するような技術的課題が指摘されてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上記公報に
開示されている切断装置は、大口径の円筒状ビットを用
いているため、一般的には、この円筒状ビットは油圧に
より駆動していて、油圧源なども必要になることから、
実際の工事に必要な機器は、切断装置を含めてかなり大
きな重量を有している。このため、工事に必要な切断装
置などは、揚重機を備えた車両に搭載して工事現場まで
運搬し、揚重機に切断装置を吊り下げて、マンホールの
蓋上にシャフトを垂設するようにしていた。
【0005】ところが、揚重機に吊り下げて切断装置を
芯出し設置する作業は、段取りなどに時間がかかり、作
業性が悪く、また、シャフトが円筒状ビットの内部に設
けられているので、このシャフトをマンホールの中心に
正確に一致させることが難しく、特に、車両の走行が激
しい道路に設置されているマンホールの改修工事などで
は、その改善が強く要望されていた。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、その第一の目的は、作業性が
向上する穿孔装置を提供することにある。また、第二の
目的は、水平な路盤面の切断だけでなく、垂直や傾斜し
た面の切断が可能になる穿孔装置を提供することにあ
る。さらに、第三の目的は、所定の条件を設定すると、
自動的に切断が行なわれ、より一層作業性が向上する穿
孔装置を提供することにある。またさらに、第四の目的
は、切削ビットで切断対象物を切削する際に、水や切削
粉の飛散を防止することができる穿孔装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、円筒状の切削ビットと、この切削ビット
の上端側を回転自在に保持して回転駆動させる穿孔機
と、前記穿孔機を軸方向に沿って移動自在に支持するガ
イド支柱と、前記穿孔機を前記ガイド支柱に沿って移動
させる第1アクチュエータと、前記支柱を揺動自在に支
持する旋回ステージと、前記支柱を揺動移動させる第2
アクチュエータと、前記旋回ステージを回転可能に支持
するフレームと、前記旋回ステージを回転させる第3ア
クチュエータと、前記フレームを軸方向に沿って摺動移
動自在に支持し、車両の荷台にほぼ水平に載置され、一
端が前記荷台の端縁に位置するガイドフレームと、前記
フレームを前記ガイドフレームに沿って移動させる第4
アクチュエータとを有することを特徴とする。
【0008】前記第1アクチュエータを、油圧ないしは
空圧で駆動するシリンダーから構成するともに、前記穿
孔機は、前記切削ビットを油圧ないしは空圧で駆動する
モータを備え、前記シリンダーの移動速度を制御する制
御弁と、このモータの回転トルクを演算する演算手段と
を有し、前記演算手段で求めた回転トルクが設定値より
も低いときには設定された前記シリンダーの移動速度を
維持するとともに、回転トルクが高いときに、前記シリ
ンダーの移動速度を低下させることができる。
【0009】前記切削ビットで切断対象物を切断する際
には、給水された水を集水排除するビットカバーを当該
切削ビットの外周に設置することができる。前記切削ビ
ットは、直径の異なる内外筒部を有し、これらの各筒部
に先端に固設されたビットの先端位置を異ならせること
ができる。また、前記切削ビット中心には、上端側が前
記ガイド支柱に支持された注水器の散水部を設けること
ができる。
【0010】
【作用】上記構成の穿孔装置によれば、円筒状の切削ビ
ットの上端側を回転自在に保持して回転駆動させる穿孔
機は、ガイド支柱に移動自在に保持され、このガイド支
柱は、揺動自在に旋回ステージに支持され、旋回ステー
ジはフレームに回転可能に支持され、フレームは、車両
の荷台上にほぼ水平に載置され、一端が荷台の端縁に位
置するガイドフレームの軸方向に沿って摺動移動自在に
支持され、フレームをガイドフレームに沿って移動させ
る第4アクチュエータをしているので、第4アクチュエ
ータを駆動すると、旋回ステージを車両の荷台の端縁側
に位置させることができる。
【0011】この状態で、第2アクチュエータを駆動し
て、ガイド支柱を垂直状態に揺動移動させると、円筒状
ビットと穿孔機とを支持したガイド支柱が荷台の外方に
位置する。次いで、この状態で第1アクチュエータを駆
動して穿孔機をガイド支柱に沿って移動させて、円筒状
ビットの先端が切断対象面、例えば、マンホール近傍の
路盤面に近接した位置まで移動させて、第3アクチュエ
ータを駆動して、旋回ステージを回転移動させて、芯出
しを行なう。
【0012】芯出しが終了すると、第1アクチュエータ
の駆動と穿孔機による円筒状ビットの回転駆動とを行な
うと、路盤面を円形に切断することができる。この場
合、第2アクチュエータの回転角度を変えると、水平面
から垂直面に対する切断が可能になる。また、請求項2
の構成によれば、第1アクチュエータを、油圧ないしは
空圧で駆動するシリンダーから構成するともに、穿孔機
は、切削ビットを油圧ないしは空圧で駆動するモータを
備え、シリンダーの移動速度を制御する制御弁と、この
モータの回転トルクを演算する演算手段とを有し、演算
手段で求めた回転トルクが設定値よりも低いときには設
定されたシリンダーの移動速度を維持するとともに、回
転トルクが高いときに、シリンダーの移動速度を低下さ
せるので、必要な初期設定を行なえば、自動的に切断対
象物をほぼ一定のトルクで切断することができる。
【0013】さらに、請求項3の構成によれば、切削ビ
ットで切断対象物を切断する際に、給水された水を集水
排除するビットカバーを当該切削ビットの外周に設置す
るので、水や切削粉の飛散を防止することができる。
【0014】
【実施例】以下本発明の好適な実施例について添附図面
を参照して詳細に説明する。図1から図9は、本発明に
かかる穿孔装置の一実施例を示している。同図に示す穿
孔装置は、円筒状の切削ビット10と、穿孔機12と、
ガイド支柱14と、油圧駆動のシリンダー(第1アクチ
ュエータ)16と、旋回ステージ18と、揺動シリンダ
ー(第2アクチュエータ)20と、旋回シリンダー22
(第3アクチュエータ)と、フレーム24と、ガイドフ
レーム26と、水平シリンダー(第4アクチュエータ)
28とから構成されている。
【0015】円筒状の切削ビット10は、その詳細を図
2に示すように、上端が閉止し、下端が開口した二重円
筒状に形成され、円板状の端板10aと、この端板10
aの下端面に固設された外筒部10bと内筒部10cと
を有していて、これらの各筒部10b,10cの先端に
ダイヤモンドビット10dが固着されている。また、こ
の実施例では、外筒部10bが内筒部10cよりも短く
形成されていて、切断対象面に内筒部10c側のビット
10dが先行して当接するようになっている。
【0016】端板10の中心には、後述する注水器の給
水軸を挿通するための貫通孔10eが穿設されるととも
に、この貫通孔10eの外周に複数の取付孔10fが穿
設されている。この取付孔10fは、端板10aの上面
に載置されるビットフランジ10gを固定するためのも
のであって、円筒状切削ビット10は、このビットフラ
ンジ10gを介して、その上端側が穿孔機12に支持さ
れる。
【0017】なお、円筒状の切削ビット10で路盤面な
どを切削するする際には、ダイヤモンドビット10dの
冷却や磨耗を低減するために、後述する注水器から水が
供給されるが、内筒部10c側から供給された水は、切
削ビット10の回転により遠心力が作用するため、供給
された水が外筒部10b側にも流れて、外筒部10b側
の長さを内筒部10cよりも小さくしても何ら問題はな
い。
【0018】穿孔機12の詳細を図3に示している。同
図に示す穿孔機12は、油圧モータ12aによって円筒
状ビット10を回転駆動するものであって、油圧モータ
12aを支持する中空状のハウジング12bを有してい
る。ハウジング12b内には、中空筒状の回転軸12c
がベアリングを介して上下方向を指向して回転自在に配
置されていて、この回転軸12cの下端にビットフラン
ジ10gが固設されている。
【0019】また、回転軸12cの外周には、大径な從
動ギア12dが固設され、この從動ギア12dには、小
径な原動ギア12eが歯合しており、この原動ギア12
eには、油圧モータ12aの回転軸が連結されている。
以上の構成により、油圧モータ12aを駆動すると、そ
の回転力が原動および從動ギア12e,12dを介して
回転軸12cに伝達され、この結果、円筒状切削ビット
10は、モータ12aの回転方向と逆方向に回転駆動さ
れる。
【0020】なお、図3中に符号30aで示した部材
は、穿孔機12の回転軸12cの中心を挿通するように
配置された注水器30の給水軸であって、この給水軸3
0aの先端には、円筒状切削ビット10の内部にあっ
て、その上部側に配置される散水部30bが設けられて
いる。給水軸30aには、軸方向に貫通する給水孔30
cが設けられ、この給水孔30cは、散水部30bに設
けられた散水孔30dと連通しており、散水孔30dの
開口端には、散水ノズル30eが取り付けられている。
【0021】ガイド支柱14は、ビーム14aと、この
ビーム14aの前面側に所定の間隔をおいて固設された
ガイドレール14bと、このガイドレール14bの前面
側にあって、ガイドレール14bの長手軸方向と直交す
る方向に延長され、相互に対向するようにして設けられ
た固定および可動フレーム14c,14dとを有してい
る。
【0022】固定フレーム14cは、ガイドレール14
bの上端側に固設され、その先端側に給水軸30aの上
端が支持されている。可動フレーム14dは、ガイドレ
ール14dに沿って転動する複数のローラ14eを有し
ていて、ガイドレール14dの長手軸方向に移動自在に
設置されている。また、この可動フレーム14dには、
穿孔機12のハウジング12bがヒンジ板14fを介し
て支持されている。
【0023】また、固定フレーム14cと可動フレーム
14dとの間には、シリンダー16が配置され、シリン
ダー16を伸縮駆動することにより、円筒状切削ビット
10と穿孔機12とがガイドレール14bの長手軸方向
に沿って移動するようになっている。ガイド支柱14の
ビーム14aの背面側には、取付板1414gが固設さ
れ、この取付板14gは、旋回ステージ18の上面側に
固設された支持板18aとピン結合されていて、この構
成によりガイド支柱14は、旋回ステージ18に対して
揺動自在に支持されている。
【0024】なお、図1ないしは図5において符号14
hで示した部材は、ガイドレール14bの下端に突設さ
れた支持脚である。また、支持板18aとビーム14a
との間には、揺動シリンダー20が配置されていて、揺
動シリンダー20を伸縮駆動することにより、円筒状ビ
ット10と穿孔機12とを保持したガイド支柱14が、
略水平状態(図1参照)から略垂直状態(図5参照)の
角度範囲内で揺動移動するようになっている。
【0025】旋回ステージ18は、方形に形成された基
台18aと、基台18a状に設けられた円盤部18bと
を有していて、図6に示すように、略コ字形平面に形成
されたフレーム24に、その中心が回転自在に支持され
ている。フレーム24と旋回ステージ18との間には、
旋回シリンダー22が配置され、この旋回シリンダー2
2は、その基部側がフレーム24に固定されるととも
に、伸縮プランジャ側が旋回ステージ18の基台18a
に固定されており、旋回シリンダー22を伸縮させるこ
とにより旋回ステージ24が、図6に仮想線で示すよう
に、円盤部18bを中心にして左右方向に回動する。
【0026】フレーム24の両端には、複数のガイドロ
ーラ24aが枢着されていて、このガイドローラ24a
は、車両32の荷台34に載置されたガイドフレーム2
6の長手軸方向に沿って移動するようになっている。ガ
イドフレーム26は、荷台34の長手方向に沿って、所
定の間隔をおいて平行に延びる一対の長尺フレーム材2
6aと、この長尺フレーム材26a間に直交するように
固設された短尺フレーム材26bとから構成されてい
て、ガイドローラ24aは、長尺フレーム材26aの延
長方向に転動する。
【0027】フレーム24とガイドフレーム26との間
には、水平シリンダー28が設置されていて、水平シリ
ンダー28を伸縮させることにより、旋回ステージ18
を支持したフレーム24が、ガイドフレーム26の長手
軸方向に沿って水平移動し、水平シリンダー28が最も
伸長した状態でガイド支柱14が荷台34の端部外方に
位置するようになっている。
【0028】車両32は、荷台34の前方に注水器30
の給水軸30aと接続される水タンク36が載置されて
いる。また、荷台34の下方には、各シリンダー16,
20,22,28に油圧を供給し、その伸縮を制御する
油圧制御ユニット38と、後述するビットカバーに吸引
空気を供給するバキュームユニット40とが設置されて
いる。
【0029】なお、図1ないしは図5に示した符号42
は、車両32に付設され、車両32を所定の場所に固定
するための油圧駆動のアウトリガーである。図4は、油
圧制御ユニット38におけるシリンダー16と穿孔機1
2の油圧モータ12aの制御部を抽出して示したもので
ある。同図に示す油圧制御ユニット38は、シリンダー
16に接続された高速応答制御弁38aと、油圧モータ
12aに接続された比例流量制御弁38bとを有してい
る。
【0030】高速応答制御弁38aの制御端子には、比
較器38cの出力側が接続されていて、比較器38cに
は、第1入力部38dが接続されていて、この第1入力
部38dから切削ビット10のビット切り込み量,ビッ
ト降下速度,ビット上昇速度,油圧モータ12aの設定
トルク値が初期設定される。また、比較器38cには、
演算手段38eの出力側が接続され、この演算手段38
eには、油圧モータ12aの高圧側と低圧側に設けられ
た圧力センサー38f,38gの検出値(PH1,PH
2)が増幅器38h,38iを介して入力されている。
【0031】この演算手段38eでは、センサー34
f,34gの検出値(PH1,PH2)の差Δpが、油
圧モータ12aのトルクTに比例するので、Δpから油
圧モータ12aの回転トルクTを演算して、比較器38
cに入力する。比較流量制御弁38bの制御端子には、
第2入力部38jが接続され、この入力部38jから
は、油圧モータ12aの回転数が入力される。
【0032】次に、以上のように構成された穿孔装置の
使用方法の一例について説明する。なお、以下の説明で
は、図8に示すように道路に設けられたマンホールAの
外周の路盤面Bを切断する場合を例示している。本実施
例の穿孔装置は、工事現場までは、図1に示すように、
シリンダー16を収縮させ、揺動シリンダー20を伸長
させて、ガイド支柱14がガイドフレーム26とほぼ平
行な水平状態になるようにして搬送される。
【0033】工事現場に到着すると、まず、図8,9に
示すように工事対象となっているマンホールAの外周に
ビットカバー50が設置される。このビットカバー50
は、円筒状切削ビット10の外筒部10cの直径よりも
大きい内周径を有する環状のリング板50aと、このリ
ング板50aの内周縁と外周縁とにそれぞれ固設した一
対の内,外周壁部50b,50cとを有していて、その
縦断面が略コ形に形成されている。
【0034】内,外周壁部50b,50cの下端には、
カバー50が設置される路盤面Bの形状に倣って変形す
る柔軟なスポンジなどで構成されたパッキン材50d
が、その全周に渡って固着されている。内周壁部50b
には、多数の細孔50eが径方向を指向して貫設されて
いる。外周壁部50cには、車両32に搭載されたバキ
ュームユニット40とホースなどで連結される吸込み孔
50fが適宜箇所に設けられている。
【0035】また、リング板50aの内周側上端には、
リング板50aの内部に挿入される円筒状切削ビット1
0の外筒部10bの外周に沿って摺接する可撓性のシー
ル材50gが固着されている。このように構成されたビ
ットカバー50では、路盤面Bとリング板50aおよび
内外周壁部50b,50cとで画成した空間部50hを
バキュームユニット40により減圧することにより、円
筒状切削ビット10に注水器30から供給される水およ
び切削粉を細孔50eを介して取込み、これらの飛散を
防止する。
【0036】また、このビットカバー50は、環状に形
成されているので、円筒状切削ビット10をマンホール
Aの外周に位置決めして芯出しをする際の案内用として
も使用される。ビットカバー50がマンホールAの中心
に対して所定の位置にセットされると、車両32を後退
させて、車両32の中心軸とビットカバー50との中心
とが概略一致する位置で停止させる。
【0037】次いで、水平シリンダー28を伸長させ
て、フレーム24をガイドフレーム26のほぼ後端側に
位置させ、揺動シリンダー20を収縮してガイド支柱1
4をほぼ直立状態になるようにする(図5参照)。そし
て、この状態で、切削ビット10の中心とビットカバー
50の中心が一致するように車両32を移動する。この
作業が終了すると、アウトリガー42を路盤面Bまで伸
ばして着底させ、荷台34を水平レベルに固定する。
【0038】次に、旋回シリンダー22を駆動して、さ
らに正確に切削ビット10の中心とビットカバー50の
中心とを一致させた後(図6参照)、シリンダー16を
伸長させて、切削ビット10の先端がビットカバー50
の上端近傍に位置するように降下させて、中心の一致状
態を確認する。このような芯出し作業が終了すると、路
盤面Bの切断が開始される。
【0039】切断の開始に当たっては、バキュームユニ
ット40を駆動してビットカバー50の空間部50hが
減圧され、水タンク36からポンプなどを介して注水器
30に水が供給されるとともに、油圧制御ユニット38
の初期設定が行なわれる。この初期設定は、第2入力部
38jからの油圧モータ12aの回転数Nの設定と、第
1入力部38dからの切削ビット10のビット切り込み
量H,ビット降下速度V0 ,ビット上昇速度,油圧モー
タ12aの設定トルク値T0 である。
【0040】図7には、このように初期設定されたとき
に油圧制御ユニット38で行なわれる制御の一例を示し
ている。切削ビット10の回転数は、油圧モータ12a
の回転数によって決まり、この回転数は、第2入力部3
8jから初期設定され、この設定された回転数Nになる
ように比較流量制御弁38bで油圧モータ12aの回転
数が制御され、回転数は時間の経過とともに上昇し設定
された値Nに維持される(図7(A)参照)。
【0041】一方、切削ビット10は、下降速度が徐々
に上昇し、設定され下降速度V0 で一定に保たれる。こ
の場合、切削ビット10で路盤面Bの切断が開始される
と、油圧モータ12aのトルクTが徐々に上昇し、その
値は、常時演算手段38eを介して比較器38cに入力
されている。比較器38cでは、設定されたトルク値T
0 に対して、現在のトルク値Tがそれ以下の場合には、
高速応答制御弁38aに信号を送出せず、設定された降
下速度V0 を維持させる。
【0042】一方、比較器38cは、例えば、切断路盤
面Bに固い異物などが混入していて、トルク値Tが設定
されたトルク値T0 よりも大きくなると、高速応答制御
弁38aに信号を送出して、設定された降下速度V0
低くなるように制御する。このような制御の状態を図7
(B),(C)に示している。なお、この場合、ビット
の破損などによりトルク値Tが非常に大きくなったとき
には、切削ビット10の降下および回転を停止させる。
【0043】そして、切削ビット10が設定されたビッ
ト切り込み量Hに対応する量だけ降下すると、油圧モー
タ12aを停止して、シリンダー16の収縮により切削
ビット10が上昇させられる。なお、このようなビット切
り込み量の制御を行なうためには、例えば、シリンダー
16にストロークセンサを設ければよい。さて、以上の
ような構成の穿孔装置によれば、円筒状の切削ビット1
0の上端側を回転自在に保持して回転駆動させる穿孔機
12は、ガイド支柱14に移動自在に保持され、このガ
イド支柱14は、揺動自在に旋回ステージ18に支持さ
れ、旋回ステージ18はフレーム24に回転可能に支持
され、フレーム24は、車両32の荷台34上にほぼ水
平に載置され、一端が荷台34の端縁に位置するガイド
フレーム26の軸方向に沿って摺動移動自在に支持さ
れ、フレーム24をガイドフレーム24に沿って移動さ
せる水平シリンダー28をしているので、シリンダー2
8を駆動すると、旋回ステージ18を車両32の荷台3
4の端縁側に位置させることができる。
【0044】この状態で、揺動シリンダー20を駆動し
て、ガイド支柱14を垂直状態に揺動移動させると、円
筒状ビット10と穿孔機12とを支持したガイド支柱1
4が荷台34の外方に位置する。次いで、この状態でシ
リンダー16を駆動して穿孔機12をガイド支柱14に
沿って移動させて、円筒状ビット10の先端がマンホー
ルA近傍の路盤面Bに近接した位置まで移動させて、旋
回シリンダー22を駆動して、旋回ステージ22を回転
移動させて、芯出しを行なう。
【0045】このため、切削ビット10とマンホールA
との芯出し作業が簡単になるとともに、芯出しまでの段
取りも容易に行なえる。この場合、環状のビットカバー
50を用いると、切削ビット10を下降させる際の目印
となるので、より一層芯出し作業が容易になる。芯出し
が終了すると、シリンダー16の駆動と穿孔機12によ
る円筒状ビット10の回転駆動とを行なうと、路盤面を
円形に切断することができる。この場合、揺動シリンダ
ー20の回転角度を変えると、路盤面Bの切断だけでな
く、例えば、老朽化した橋梁を撤去するさいに、橋梁の
床版に貫通孔を穿設することや、あるいは、垂直な壁に
貫通孔を穿設する際など、水平面から垂直面に対する切
断が可能になる。
【0046】また、本実施例の場合には、シリンダー1
6の移動速度を制御する高速応答制御弁38aと、油圧
モータ12aの回転トルクを演算する演算手段38eと
を有し、演算手段38eで求めた回転トルクが設定値よ
りも高いときに、高速応答制御38aでシリンダー16
の移動速度を低下させるので、必要な初期設定を行なえ
ば、自動的に路盤面Bをほぼ一定のトルクで切断するこ
とができる。
【0047】さらに、本実施例の場合には、切削ビット
10で路盤面Bを切断する際に、給水された水を集水排
除するビットカバー50を当該切削ビット10の外周に
設置するので、水や切削粉の飛散を防止することができ
る。なお、上記実施例では、円筒状切削ビット10とし
て、内外筒部10b,10cを有する2重構造のものわ
例示したが、本発明実施はこれに限定されことなく、一
重構造のものであってもよいし、また、外筒部10c側
を内筒部10bよりも長くしてもよい。
【0048】また、各シリンダー16,20,22,2
8は、それぞれ油圧駆動式のものを例示したが、空圧駆
動式のものであってもよいし、また、特に、旋回シリン
ダー22は、油圧ないしは空圧モータに変更することも
できる。
【0049】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる穿孔装置によれば、芯出し作業や段取り
が簡単になり工事の効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる穿孔装置の一実施例を示す側面
図である。
【図2】本発明にかかる穿孔装置で用いる円筒状切削ビ
ットの詳細図である。
【図3】本発明にかかる穿孔装置の穿孔機の断面図であ
る。
【図4】本発明にかかる穿孔装置の油圧制御ユニットの
一部を示す油圧系統図である。
【図5】本発明にかかる穿孔装置のガイド支柱を垂直に
した状態の側面図である。
【図6】図5の状態で旋回ステージを回動させて芯出し
をする際の説明図である。
【図7】図4に示した油圧制御ユニットでビットを制御
する際の回転数と下降速度および回転トルクの経時変化
を示すグラフである。
【図8】本発明にかかる穿孔装置でマンホール近傍の路
盤面を切削する際の施工説明図である。
【図9】図8に示した施工で使用するビットカバーの断
面図である。
【符号の説明】
10 円筒状切削ビット 12 穿孔機 12a 油圧モータ 14 ガイド支柱 16 シリンダー(第1アクチュエータ) 18 旋回ステージ 20 揺動シリンダー(第2アクチュエータ) 22 旋回シリンダー(第3アクチュエータ) 24 フレーム 26 ガイドフレーム 28 水平シリンダー(第4アクチュエータ) 30 注水器 32 車両 34 荷台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 隆三 東京都大田区下丸子4丁目10番9号 株 式会社西川建機内 (72)発明者 長坂 光明 東京都大田区南蒲田1−6−10グレース いしかわ101号 株式会社長坂機械設計 内 (56)参考文献 特開 平6−57774(JP,A) 特開 平5−179606(JP,A) 特開 昭59−4705(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の切削ビットと、 この切削ビットの上端側を回転自在に保持して回転駆動
    させる穿孔機と、 前記穿孔機を軸方向に沿って移動自在に支持するガイド
    支柱と、 前記穿孔機を前記ガイド支柱に沿って移動させる第1ア
    クチュエータと、 前記支柱を揺動自在に支持する旋回ステージと、 前記支柱を略水平状態から略垂直状態のまでの角度範囲
    内で揺動移動させる第2アクチュエータと、 前記旋回ステージを回転可能に支持するフレームと、 前記旋回ステージを回転させる第3アクチュエータと、 前記フレームを軸方向に沿って摺動移動自在に支持し、
    車両の荷台にほぼ水平に載置され、一端が前記荷台の端
    縁に位置するガイドフレームと、 前記フレームを前記ガイドフレームに沿って移動させる
    第4アクチュエータとを有することを特徴とする穿孔装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1アクチュエータは、油圧ないし
    は空圧で駆動するシリンダーから構成するともに、前記
    穿孔機は、前記切削ビットを油圧ないしは空圧で駆動す
    るモータを備え、 前記シリンダーの移動速度を制御する制御弁と、このモ
    ータの回転トルクを演算する演算手段とを有し、 前記演算手段で求めた回転トルクが設定値よりも低いと
    きには設定された前記シリンダーの移動速度を維持する
    とともに、回転トルクが高いときに、前記シリンダーの
    移動速度を低下させることを特徴とする請求項1記載の
    穿孔装置。
  3. 【請求項3】 前記切削ビットで切断対象物を切断する
    際に、給水された水を集水排除するビットカバーが当該
    切削ビットの外周に設置されることを特徴とする請求項
    1または2記載の穿孔装置。
  4. 【請求項4】 前記切削ビットは、直径の異なる内外筒
    部を有し、これらの各筒部に先端に固設されたビットの
    先端位置を異ならせたことを特徴とする請求項1から3
    のいずれか1項記載の穿孔装置。
  5. 【請求項5】 前記切削ビット中心には、上端側が前記
    ガイド支柱に支持された注水器の散水部が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載
    の穿孔装置。
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