JP2736690B2 - 電着砥石の製造方法 - Google Patents

電着砥石の製造方法

Info

Publication number
JP2736690B2
JP2736690B2 JP22026289A JP22026289A JP2736690B2 JP 2736690 B2 JP2736690 B2 JP 2736690B2 JP 22026289 A JP22026289 A JP 22026289A JP 22026289 A JP22026289 A JP 22026289A JP 2736690 B2 JP2736690 B2 JP 2736690B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
abrasive grains
electrodeposited
electrodeposition
diamond
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP22026289A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0387397A (ja
Inventor
義三郎 滝澤
純孝 野田
聡 鈴村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUJIMI INKOOHOREETETSUDO KK
Original Assignee
FUJIMI INKOOHOREETETSUDO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FUJIMI INKOOHOREETETSUDO KK filed Critical FUJIMI INKOOHOREETETSUDO KK
Priority to JP22026289A priority Critical patent/JP2736690B2/ja
Publication of JPH0387397A publication Critical patent/JPH0387397A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2736690B2 publication Critical patent/JP2736690B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、気孔を有する電着砥石の製造方法に関する
ものである。
[従来の技術] 近時、砥粒特に微細なダイヤモンド、CBN(Cubic Bor
on Nitride:立方晶窒化硼素)等の所謂超砥粒をNi等の
金属の電着層に固定せしめ、結晶材料、硬脆材料、ガラ
ス材料、セラミック材料、金属材料等の研削、研磨に適
した均一組成の砥石或いは砥石用セグメントが注目され
ている。
例えば特公昭60−17664号公報、特公昭63−39385号公
報には、ダイヤモンド等の砥粒が電着法によって、夫々
研削ホイール及びダイヤモンド砥石が形成されているこ
とが開示されている。
一般の電着砥石は、通常砥粒層1層のみを、いわゆる
電気めっき方式で固着保持させたものであり、保持力が
強いため、研削力は高いが、その砥粒1層が摩耗すると
もう使用出来なくなり寿命が短いのが欠点である。その
為、最近は砥粒層を何層も重ねた多層電着の砥石も出て
来ている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記のそれらの砥石の殆どが、電着した金属
ボンドによる砥粒の保持力が強すぎていわゆる自生作用
が不足し、目詰り等による焼き付き現象等が発生して砥
石性能の持続性を阻害している。
一般に、砥石には、砥粒、結合剤、気孔の三要素が必
要であることは、周知の事であり、この内、気孔は研削
時の冷却効果を上げる事、及びチップの逃げを良くする
いわゆるチップポケットの役割をもっている事と、もう
一つの砥石の硬さをコントロールする一つの要因として
もとりあげられている。
これらの要因を満足する砥石として、出願人は前述の
如く、特公昭63−39385号公報に、第7図及び第8図に
示すようなダイヤモンド砥石を開示した。
即ち、第7図に示すように、アルミニウム製のホイー
ルベース11と、外周部を下側に傾斜した円輪板状の基板
部12とその下端外周縁から中心側に突出したフランジ部
13から構成され、第7図及び第8図に図示する如く、ホ
イールベース11のフランジ部13にその傾斜上面と水平下
面間を貫通した多数の通孔14を3個の同芯円錘面上に等
間隔に配置して設け、各通孔14に、電着法によってニッ
ケルの母材に多数のダイヤモンド粒子を分散して含有さ
せた内径が1.5〜2.5mm、肉厚が0.2〜0.5mmの筒状ダイヤ
モンド砥石セグメント17の上端部を嵌着して、各ダイヤ
モンド砥石セグメント17の中心孔18をフランジ部13の上
面側に連通する一方、各ダイヤモンド砥石セグメント17
の下端部をフランジ部13の下面から突出したことを特徴
としたダイヤモンド砥石である。なお、15は砥石セグメ
ント取付孔、16は研削液通路である。
気孔を有する電着砥石については、特開昭60−80562
号公報の“金属被膜した砥粒を用いた電着方法”に開示
されているが、この方法で電着を行うと、多層の砥粒を
一度に電着した場合、析出する金属ボンドのコントロー
ルが難しく均質な砥石が得られないとか、砥粒層が厚い
と、金属イオンの流れが悪く電着不良を起こしやすい。
第6図に連続的に浮遊、沈澱する砥粒を電着した場合
の樹枝状に成長した電着物の模式図を示す。
また連続的に浮遊、沈澱する砥粒を電着する場合、突
出した形状の先端は電流密度が高く、電着されやすい
為、第6図に示すような樹枝状に成長し、目的の形状が
得られにくい。
また撹拌沈澱を繰り返し、断続的に電着する場合は、
通電を切った時、ベースのカソードに用いられるアルミ
ニウム等の金属が電極電位による電池作用により溶け出
し、ガスを発生させ電着不良が起きる等の問題がある。
本発明は、これら従来の電着砥石製造の場合の問題点
を解決するための電着砥石の製造方法を提供することを
目的とするものである。
さらに本発明は、前述のダイヤモンド砥石に用いられ
る筒状のダイヤモンド砥石セグメントに使用可能な電着
砥石の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は、 電解層の下部に導電性陰極を、上部に可溶性陽極を設
け、 (a)砥粒を電解液中に混合・撹拌分散せしめ、 (b)該電解液を静置し前記超砥粒を前記導電性陰極上
に沈降させ、 (c)次いで通電して金属を析出せしめる 上記ステップを繰返す際に、前記(a)(b)のステ
ップ中逆起電力に相当する電圧を加えて通電し、前記析
出金属の寸法を所定に仕上げ製造する ことを特徴とする電着砥石の製造方法である。
また前記導電性陰極がアルミニウム棒またはアルミニ
ウム板、前記可溶性陽極がニッケル板である上記の電着
砥石の製造方法であり、 さらに、砥粒が微細なダイヤモンド又はCBNの超砥粒
である上記の電着砥石の製造方法である。
[作用] 従来の電着砥石の製造方法は、電解槽の下部に導電性
陰極を、上部に可溶性陽極を設け、超砥粒を含んだ電解
液を、空気吹込、撹拌機、或は、電解液を循環させる等
により撹拌、超砥粒をよく分散させ、次いで撹拌を止
め、電解液を静置させて超砥粒を陰極上に沈降させ、次
に一定時間通電して金属を析出せしめる。このサイクル
を繰返して所定の寸法に仕上げる。
しかしながら、この電着砥石の製造法における問題点
は、後述する実施例の第5図に示す如く、無通電で電解
液の撹拌、超砥粒の沈降のサイクル中に、陰極が電解液
によって溶解され、逆起電力が発生し、溶解反応の産物
として気体(水素等)が発生する。
この陰極の溶出は、陰極の組成の不均一部分、或は圧
延、線引き等加工歪みの多く残っている部分、或はキズ
のある部分、又、陰極に下地メッキ処理等を行った場合
の不均一部の残留等があるとその部位で著しい。
そして溶解の起こった部分に気体泡が付着している
と、次の通電サイクルでその部分に電着が起こらず、一
度その様な部分が出来ると次の電解サイクルでも起こ
り、結局電解終了後、後述する実施例の第5図及び参考
写真2に示すように噴火孔状非電着部分を生じ均一な電
着が期待出来ない。
突出した形状の先端部は電着されやすいことは先に述
べた通りであるが、これが微細形状であっても同様であ
り、また電流密度が高ければ高い程顕著になる。
本発明は、この現象を応用し、予め陰極面を化学的或
いは電解的にエッチング等により粗し、多数の微細な突
出形状とし、断続的に電着を繰り返すことにより、後述
する実施例の第3図の模式図に示すように、安定した樹
枝状結晶7が得られ、これが成長する過程で気孔8が生
成されることを利用したものである。
また断続的な電着を行う場合、撹拌、静置の無通電サ
イクル中に、前記の逆起電力に相当する電圧を加えて通
電することにより、上記の無通電サイクル中の陰極の溶
出がなくなり、気泡の発生がなく、均一な電着を得るこ
とが出来るものである。
次に実施例について述べる。
[実施例] 本発明をダイヤモンド等の超砥粒をニッケル電着した
時の実施例について述べる。
本実施例では電解液として NiSO4・6H2O:240g/ NiCl2・6H2O: 45g/ H3BO4 : 30g/ のワット浴、陽極にニッケル板(厚さ10mm×巾10mm×50
0mml)、陰極に棒状(2.0mmφ×500mml)のアルミニウ
ムを用い、撹拌方法として、ポンプ(容量10〜15/
分)を用いた循環式で行った。
第1図及び第2図に本発明方法を実施するための電着
装置の横断面及び縦断面の模式図を示す。
図において、1は電解槽、2は電解液、3は棒状のア
ルミニウム陰極、4はニッケル板からなる陽極、5はダ
イヤモンドの超砥粒、6は循環ポンプである。
図に基づいて説明する。
先ず、予め棒状のアルミニウム陰極3の金属表面をエ
ッチング等で粗面とする。
上記の棒状アルミニウムを陰極3として電着槽1内の
底部に、その上部にニッケル板を陽極4として夫々第1
図に示すように水平に設置する。
次に、防蝕電流として電流密度8mA/dm2を得る電圧を
かけながら、電解液2を5電解槽1に入れる。
循環ポンプ6を運転撹拌しながら、2.5A/dm2×3分の
電流を流し、下地鍍金を行う。
この電解槽1の電解液2の中へ、2〜4μmのダイヤ
モンドの超砥粒5を10g入れ、循環ポンプ6を運転撹拌
し、撹拌停止後、静置し、ダイヤモンド超砥粒5を沈澱
させる。
次いで、3A/dm2×10分の電流を流し、アルミニウムの
棒状陰極3上に電着を行う。
電着後、再度撹拌を行い、ダイヤモンド超砥粒5を分
散させ、撹拌停止後、静置し、ダイヤモンド超砥粒5を
沈澱させる。
以後、〜を繰り返し、0.3mmの厚さまで電着を行
う。
但し、防蝕電流は、前記の下地鍍金、及びの電着
通電以外は常時流す。
また電着〜超砥粒沈澱の繰り返しに当たっては、陰極
3をモータ等により回転させ、超砥粒5が沈澱しなかっ
た下面を上面にして止める等の方法を行う。正し、陰極
3の回転は均一になるように、数分割して順次上面にな
るように位置させる。
上記のような方法によって得られた電着後の陰極は、
参考写真1(5分割した陰極)に示すように均一な電着
の陰極3が得られた。
これに反して、従来の方法によって得られた陰極は、
参考写真2を示すように表面が噴火孔状非電着部分を生
じ不均一な電着となる。
また第3図は、本発明方法によって得られる、安定し
た樹脂状結晶が成長して気孔が生成される状態を示す金
属組織の模式図である。
図において、3は陰極、7は樹枝状結晶、8は気孔を
示す。
次に、この陰極3をアルミニウムの場合、カセイソー
ダ等によりアルミニウムの金属棒を溶解除去し、断面筒
状の電着砥石が得られた。
第4図及び第5図は、夫々本発明方法及び従来法によ
って電着した場合の陰極断面を倍率90にて撮影した金属
組織写真である。
第4図の本発明方法によって電着した場合は、図示す
る如く、円弧状のアルミニウム棒の陰極3上の電着部分
10は、ダイヤモンド超砥粒(黒点)が散在した析出金属
ニッケル(白い部分)が均一に且つその中に気孔8を内
在させた良好な電着部分を形成している。
これに対して、第5図の従来法によって電着した場
合、図示する如く、円弧状のアルミニウム棒の陰極3上
の右側に、黒く示される噴火孔状非電着部分19及びその
下部に薄黒く示される陰極溶解部分20が示され、且つ気
孔も見られず電着部分10が不均一である。
なお、本実施例ではダイヤモンドの超砥粒を砥粒とし
て用いたが、CBN等の超砥粒は勿論他の砥粒を用いて電
着層に固定せしめることにより電着砥石は得られる。
又、本実施例では陰極断面形状が筒状の物であるが、
この形状に限定されず他の形状例えば平面でも多角形で
も任意の形状が得られる。
[発明の効果] 本発明の電着砥石の製造方法によれば、微細なダイヤ
モンド、CBN等の所謂超砥粒をNi等の金属を電着層に固
定せしめ得て、結晶材料、硬脆材料、ガラス材料、セラ
ミック材料、金属材料等の研削、研磨に適した気孔を持
った均一組成の砥石或いは砥石用セグメントが得られる
等の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】 第1図及び第2図は本発明方法を実施するための電着装
置の横断面及び縦断面の模式図、第3図は本発明の実施
例における安定した樹脂状結晶が成長し気孔が生成され
る状態を示す説明図、第4図及び第5図は夫々本発明方
法及び従来法によって電着した場合の陰極断面の金属組
織写真、第6図は樹枝状に成長した電着物の模式図、第
7図及び第8図はダイヤモンド砥石の説明図である。 1:電着槽、2:めっき液、3:アルミニウム等の陰極、4:ニ
ッケル板からなる陽極、5:ダイヤモンドの超砥粒、6:循
環ポンプ、7は樹枝状結晶、8:気孔、9:析出金属、10:
電着部、11:ホイールベース、12:基板部、13:フランジ
部、14:通孔、15:砥石セグメント取付孔、16:研削液通
路、17:ダイヤモンド砥石セグメント、18:中心孔、19:
噴火孔状非電着部分、20:陰極溶解部分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴村 聡 愛知県西春日井郡西枇杷島町地領2丁目 1番地の1 不二見研磨材工業株式会社 内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解槽の下部に導電性陰極を、上部に可溶
    性陽極を設け、 (a)砥粒を電解液中に混合・撹拌分散せしめ、 (b)該電解液を静置し前記超砥粒を前記導電性陰極上
    に沈降させ、 (c)次いで通電して金属を析出せしめる 上記ステップを繰返す際に、前記(a)(b)のステッ
    プ中逆起電力に相当する電圧を加えて通電し、前記析出
    金属の寸法を所定に仕上げ製造する ことを特徴とする電着砥石の製造方法。
  2. 【請求項2】前記導電性陰極がアルミニウム棒またはア
    ルミニウム板、前記可溶性陽極がニッケル板であること
    を特徴とする請求項1記載の電着砥石の製造方法。
  3. 【請求項3】前記砥粒が微細なダイヤモンド又はCBNの
    超砥粒であることを特徴とする請求項1又は2記載の電
    着砥石の製造方法。
JP22026289A 1989-08-29 1989-08-29 電着砥石の製造方法 Expired - Lifetime JP2736690B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22026289A JP2736690B2 (ja) 1989-08-29 1989-08-29 電着砥石の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22026289A JP2736690B2 (ja) 1989-08-29 1989-08-29 電着砥石の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0387397A JPH0387397A (ja) 1991-04-12
JP2736690B2 true JP2736690B2 (ja) 1998-04-02

Family

ID=16748427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22026289A Expired - Lifetime JP2736690B2 (ja) 1989-08-29 1989-08-29 電着砥石の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2736690B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6381230B2 (ja) * 2014-02-27 2018-08-29 国立大学法人信州大学 銅−ダイヤモンド複合材及びその製造方法
JP2017087353A (ja) * 2015-11-10 2017-05-25 株式会社ディスコ 電着砥石の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0387397A (ja) 1991-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4155721A (en) Bonding process for grinding tools
JPS6080562A (ja) 電着砥石
JPS622946B2 (ja)
US3699014A (en) Vibratory process
US3619384A (en) Electrodeposition
JP2000087282A (ja) 電着ブレード製造装置及び製造方法
JP2736690B2 (ja) 電着砥石の製造方法
CN105369328B (zh) 一种粗磨料多层悬浮电镀上砂方法及电镀装置
JP5705813B2 (ja) ダイヤモンド砥粒の製造方法、ワイヤ工具の製造方法およびワイヤ工具
JP2504418B2 (ja) 砥石の製造方法
US3427231A (en) Method of electroplating and electroforming gold in an ultrasonic field
CA1143692A (en) Bonding process for grinding tools
US3619401A (en) Apparatus for electrodeposition
JPH04318198A (ja) 砥粒子の分散めっき方法
WO1986000252A1 (en) Method for electrodeposition of metal and granular abrasive on a tool
CN109267140B (zh) 一种旋转上砂装置及利用其电镀螺旋砂轮基体的方法
JPS6333988B2 (ja)
JPS59142068A (ja) 切断加工用砥石の製造方法
JP2002166370A (ja) 電着砥石およびその製造方法
JP2687660B2 (ja) 電着砥石の製造方法
JP2007203443A (ja) 電着砥石の製造方法及びこの方法により製造される電着砥石
JP3025884B1 (ja) 帯板ヤスリの製造方法
JPH048518B2 (ja)
JPS59197592A (ja) 工器具の電着方法
JP2754888B2 (ja) 電着砥石の製造装置および製造方法