JP2002166370A - 電着砥石およびその製造方法 - Google Patents

電着砥石およびその製造方法

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JP2002166370A JP2000369133A JP2000369133A JP2002166370A JP 2002166370 A JP2002166370 A JP 2002166370A JP 2000369133 A JP2000369133 A JP 2000369133A JP 2000369133 A JP2000369133 A JP 2000369133A JP 2002166370 A JP2002166370 A JP 2002166370A
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Kimihisa Watanabe
公寿 渡邊
Takashi Iwakuma
隆 岩隈
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Noritake Co Ltd
Noritake Diamond Industries Co Ltd
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Noritake Co Ltd
Noritake Diamond Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属被覆砥粒を用いる有気孔タイプの電着砥
石において、砥粒と被覆材との密着強度を高め、また、
砥粒層の強度を高める。 【解決手段】 砥粒dに導電性被覆Cを施す前に砥粒d
表面に微小な凹凸を形成することにより砥粒dの表面積
が増加し、導電性被膜材Cが凹凸に沿って全体に被覆さ
れてアンカー効果を生じ、導電性被膜Cが砥粒dに強固
に密着して砥粒層17の強度が向上する。これにより砥
粒層17中の気孔Hの容積比率が40%であっても強度
的に安全な砥石を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコンウエハや化
合物半導体などの結晶材料、機能性セラミックス、ガラ
スなどの精密加工に使用される電着砥石、とくに砥材層
中に分散した気孔を有する有気孔タイプの電着砥石およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンウエハや化合物半導体などの結
晶材料、機能性セラミックス、ガラスなどの精密加工用
工具として電着砥石が使用されている。この電着砥石
は、円盤状、カップ状、総型状などの基材を、ダイヤモ
ンド砥粒、CBN砥粒などの砥粒を分散浮遊させたメッ
キ液内に浸漬し、基材に砥粒を電着させて砥粒層を形成
したものである。
【0003】かかる電着砥石において、基材に形成され
る砥粒層は、砥粒が所定の密度で均一に配設されている
ことが重要である。しかしながら、電着工程におけるメ
ッキ液内での砥粒の分散は均質ではなく、基材上に電着
する砥粒層の砥粒分布はどうしても不均一となる。そこ
で砥粒層の砥粒分布を均一にするための方策が特開平1
−205979号公報や特開平7−205034号公報
により提案されている。
【0004】上記の特開平1−205979号公報や特
開平7−205034号公報に記載の製造方法によれ
ば、網状部材の網目あるいは開口付きシートの開口の配
列に応じたパターン、たとえば砥粒が所定の間隔をもっ
て一様に分布した電着砥石を製造することができる。
【0005】しかしながら、このような方法により製造
することのできる電着砥石は、砥粒の粒径が100μm
程度以上の比較的大きな粒径の砥粒を使用する電着砥石
の場合であって、シリコンウエハや化合物半導体などの
結晶材料、機能性セラミックス、ガラスなどの精密加工
に用いられる粒径50μm程度以下の微粒の砥粒を使用
する電着砥石の場合は、上記のようなメッシュ方式を採
用することができない。また、上記のようなメッシュ方
式では、砥粒の配設が1層または2層までは製作可能で
あるが、それ以上の多層化は困難である。
【0006】また、電着工程において、微粒の砥粒はメ
ッキ液内での分散が完全に均質ではなく、大きな粒子か
ら順次沈降するため、基材上に電着する砥粒層の砥粒分
布が不均一となるとともに、メッキ液内での砥粒の沈降
量や沈降速度を調節することは難しいので、砥粒層の砥
粒の集中度を調節することが難しい。
【0007】従来、電着砥石の砥粒の集中度は150〜
200程度と非常に高く、耐摩耗性や形状維持性には優
れているが、砥粒間隔が小さいために切れ味が不十分と
なる場合があった。また、従来の電着砥石においては、
緻密なメッキ層により砥粒が保持されていて砥粒の自生
作用が不十分で、チップポケットも形成されにくく、使
用初期には良好な切れ味を示すが、使用が進むにしたが
って切れ味が低下する。
【0008】このような問題に対して特公平4−797
92号公報や特開平4−223876号公報に有気孔タ
イプの電着砥石が提案されている。この電着砥石は、予
め金属被覆を施した砥粒を用いることにより、電着工程
において砥粒間に気孔が形成され、この気孔がチップポ
ケットとして作用することにより砥石の切れ味が向上す
るというものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記公開公報に記載の
有気孔タイプの電着砥石に用いる金属被覆砥粒は、無電
解メッキ法、CVD法、スパッタリング法によって砥粒
に金属被覆を施したものであるが、通常の砥粒に単に金
属被膜を施しただけでは、砥粒と被覆金属との密着強度
が不足し、砥石の使用中に砥粒が脱落しやすいという問
題がある。
【0010】また、砥粒層中の気孔の容積割合は20〜
60%または30〜60%とされているが、切断用回転
砥石のような薄い砥石においては、砥粒層中の気孔の容
積割合が20%を超えると砥粒層の強度が低下し、シリ
コンウエハや化合物半導体などの結晶材料、機能性セラ
ミックス、ガラスなどの精密切断には適用しがたいとい
う問題がある。
【0011】本発明が解決すべき課題は、金属被覆砥粒
を用いる有気孔タイプの電着砥石において、砥粒と被覆
材との密着強度を高め、また、砥粒層の強度を高めるこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、砥粒と被
覆材との密着強度を高めることについて鋭意研究を重
ね、この問題は、第一義的には砥粒と被覆材との接触面
積にあるとの観点から検討を進め、さらに砥粒層の強度
を高めることについては、電気メッキ法を利用した補強
部を形成するという観点から検討を進め、本発明を完成
したものである。
【0013】すなわち本発明に係る電着砥石は、砥粒層
中に分散した気孔を有する電着砥石であって、表面に微
小な凹凸を付与した砥粒の表面に導電性被覆を施した砥
粒を基材に電着させて砥粒層を形成したことを特徴とす
る。
【0014】ここで、前記砥粒層中の気孔の容積比率
(以下、気孔率という)は、砥粒層中にチップポケット
を形成するために3%以上は必要であり、一方砥粒層の
強度の点からは40%以下とするのが望ましい。
【0015】上記の電着砥石は、砥粒の表面に微細な凹
凸を付与した後に砥粒表面に導電性皮膜を施し、導電性
皮膜を施した砥粒を基材に電着させることにより製造す
ることができる。
【0016】ここで、砥粒表面に微細な凹凸を付与する
方法としては、化学的反応をしないという点から、プラ
ズマCVD処理またはスパッタリング処理によるエッチ
ング処理が最も適している。砥粒表面の凹凸大きさ(深
さおよび径)は、砥粒と被覆材との接触面積を大きくし
て密着強度を高めるという点から、0.5〜3μmの範
囲とするのが好ましい。凹凸の大きさが0.5μmより
小さいと、砥粒と被覆材との密着強度が不足し、3μm
より大きいと、砥粒の損傷が大きくなり表面が微小破壊
しやすくなる。この範囲内で砥粒の粒径に応じた凹凸の
大きさを選択する。たとえば砥粒の平均粒径が5μmの
場合は、凹凸の大きさは1μmが適当である。
【0017】砥粒に被覆する導電性皮膜は、導電性の付
与と被覆砥粒の比重の調節という点から、金属と導電性
樹脂の複合皮膜とするのが望ましい。前記金属としては
Ni、Cu、Ti、Crのいずれかが、前記導電性樹脂
としてはポリアセチレン、ポリフェニリンビニレン、ポ
リピロール、ポリフェニリンスフィドのいずれかが適し
ている。前記の金属はいずれも導電性でかつ被膜厚みの
均一性が良好であり、これらの金属を砥粒に被覆するこ
とにより絶縁体である砥粒に導電性を与えることができ
る。また、前記の導電性樹脂は前記金属と同様に導電性
であり、これらの樹脂を砥粒に被覆することにより絶縁
体である砥粒に導電性を与えることができる。比重の大
きい金属と比重の小さい樹脂との組合せにより被覆砥粒
の比重を調節し、電着工程におけるメッキ液中での撹拌
による砥粒の浮遊性と沈降速度を調節することができ
る。
【0018】導電性皮膜の厚さは、砥粒の保持力と砥粒
層中の気孔率の点から0.1〜30μmの範囲が好まし
い。この厚さの範囲内で砥粒の粒径に応じて適当な皮膜
厚さを選定する。たとえば砥粒の平均粒径が5μmの場
合は0.5〜5μmの皮膜厚さとするのが好ましい。皮
膜厚さが薄すぎると皮膜強度そのものが弱いために砥粒
保持力が低下し、皮膜厚さが厚すぎると被覆砥粒の表面
が凹凸となり砥石の使用時にチッピングの原因となる。
また、砥粒表面に対する導電性皮膜の被覆率によっても
電着後の砥粒層中の気孔率は変化するので、導電性皮膜
の被覆率を変化させることによっても砥材層中の気孔率
を調節することができる。なお、ここでいう被覆率と
は、砥粒の全面に被覆されている状態で、砥粒体積に対
する皮膜体積の比を%表示したものである。
【0019】本発明者らの研究結果によれば、導電性皮
膜の被覆率と砥粒層中の気孔率とは図7に示すような関
係がある。ここで気孔率は、セラミックスの気孔率の測
定に用いられている水銀法により測定した値である。被
覆なしの砥粒の場合、気孔は形成されないが、砥粒への
導電性被覆の被覆率が高くなると砥粒層中の気孔率は高
くなり、被覆率が50%程度になると気孔率は約40%
に達する。この関係を利用して所定の気孔率の砥粒層を
形成することができる。
【0020】また本発明に係る電着砥石において、気孔
率を高めた場合に砥粒層の強度の低下を補うために、砥
粒層の厚さ方向に少なくとも一層の気孔の無い砥粒層ま
たは金属膜を形成することが好ましい。気孔の無い砥粒
層または金属膜は補強層として作用し、気孔率を高めた
ときの砥粒層の強度低下を補強するものとなる。望まし
くは、補強層と有気孔砥粒層とを交互に積層して形成す
るのがよい。気孔の無い砥粒層を形成するときは砥粒と
して導電性皮膜を施していない砥粒を用いて砥粒層を形
成し、金属膜を形成するときはメッキ液のみでメッキ金
属を析出させて金属皮膜を形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、試験例に基づき本発明を具
体的に説明する。 〔砥粒表面への微小凹凸の形成〕図1は試験に用いたプ
ラズマエッチング処理装置である。この処理装置1は真
空アルゴン雰囲気とし、円筒状容器6内の底板(陰極)
7の上にダイヤモンド砥粒3を置き、陽極2に高周波電
流をかけて雰囲気内のアルゴンイオンをダイヤモンド砥
粒3に衝突させる。容器6内のダイヤモンド砥粒3は、
モータ4で回転される撹拌機5によって撹拌され、砥粒
表面のほとんどの方向からエッチング処理を受けること
になる。ダイヤモンド砥粒3は処理前および処理後に超
音波洗浄処理を行い、容器6への投入および取り出しは
アルゴン雰囲気のもとで行った。
【0022】具体的な処理条件は以下のとおりである。 ・砥粒:人造単結晶ダイヤモンド 平均粒径5μm ・エッチング装置:高周波マグネトロンスパッタ装置 ・アルゴン流量:10cm3/min ・バイアス電圧:1kV ・イアス時間:30min ・真空条件:50〜80Torr
【0023】上記の条件により砥粒表面に0.5〜3μ
mの微小な凹凸を形成することができた。砥粒表面積の
測定例を表1に示す。
【表1】 砥粒表面に微小な凹凸を形成することにより砥粒表面積
が約24%増加し、これにより導電性被膜材が凹凸に沿
って全体に被覆され、アンカー効果を生じて強固に密着
することが確認された。
【0024】上記装置により表面に凹凸を形成したダイ
ヤモンド砥粒の表面に,プラズマCVD装置によりニッ
ケルとポリアセチレンによる厚さ約3μmの複合被膜を
形成した。被覆率は約30%である。 CVD条件 バイアス電圧:30V 時間:200分 ターゲット電流:3A 時間:300分 被膜厚み:ニッケル 1μm、 ポリアセチレン 2μ
m 密着強度向上を目的に、ポリアセチレンにはCVD条件
でイオン照射により砥粒と同様、表面に微小な凹凸を形
成した。
【0025】図2は試験に用いた電着装置の概略構成図
である。電着装置10は、メッキ浴槽11、撹拌機1
2,電源13、陽電極14、砥粒を電着させるための基
板であり陰電極となる台座15を主要構成とする。メッ
キ浴槽11にはニッケルメッキ液Mが満たされている。
【0026】電着条件は以下の通りである。 ・メッキ液:ワット浴(硫酸ニッケル、塩化ニッケル、
硼酸溶液) ・メッキ条件 電流密度:0.35A/dm2 時間:2時間 Ni析
出厚さ:9μm ・被覆砥粒:ニッケルとポリアセチレンの複合被膜を形
成した被覆砥粒(前述) ・台座寸法:外径52mm、 厚さ1mm(図は厚さを
誇張して表している) ・メッキ液中の被覆砥粒浮遊量:200キャラット/
1.6リットル
【0027】図2示すように、メッキ液M中の被覆砥粒
Dを撹拌機12により撹拌分散させ、電源13から直流
電流を印加して台座15にニッケルを析出させ、適宜撹
拌機12による撹拌と沈降を繰り返すことにより、気孔
を含んだ砥粒層17が台金16に形成される。補強層と
して気孔の無い砥粒層を形成するには、被覆なしの砥粒
を用いて台座15に気孔の無い砥粒層を形成し、補強層
として金属膜を形成するには、メッキ液M中に被覆砥粒
Dを投入する前に台座15上にニッケルのみを数μmな
いし10μm程度析出させて金属膜を形成する。補強層
を形成した後に上記の気孔を含んだ砥粒層17を形成す
る。
【0028】図3は補強層と有気孔砥粒層の形成状態を
模式的に示す図である。補強層18の上に気孔Hを含ん
だ砥粒層17が形成されている。図中、dはダイヤモン
ド砥粒、Cは被膜、Nは析出したニッケルである。気孔
Hは、析出ニッケルNの間に点在するかたちで存在す
る。図4は補強層18を上層、下層および中間層として
三層に形成した例を示す図である、
【0029】図5は被覆砥粒の被覆率、電着工程での撹
拌時間、撹拌停止時間、被覆砥粒の浮遊量をそれぞれ変
化させたときの砥粒層の気孔率の変化を示すグラフであ
る。図の横軸の条件A〜Fの内容は表2に示す通りであ
る。表2および図5からわかるように、電着工程での撹
拌時間、撹拌停止時間、被覆砥粒の浮遊量を変化させる
ことにより、砥粒層の気孔率を調節可能であることを確
認できた。
【表2】
【0030】図6は砥粒層中の気孔率と砥粒層の破壊強
度の関係を示すグラフである。図中、★は気孔無しの砥
粒層、△は砥粒への凹凸形成無しで金属被覆を施した被
覆砥粒を用いた砥粒層、○と●は本発明に係る砥粒層
で、○は補強層の無い砥粒層、●は補強層有りの砥粒層
の場合をそれぞれ示す。同図からかるように、砥粒への
凹凸形成無しで金属被覆を施した被覆砥粒を用いた従来
の有気孔砥粒層の場合は、気孔率が20%以上になると
破壊強度が不足するが、砥粒への凹凸形成を施した本発
明に係る有気孔砥粒層の場合は、気孔率が20%を超え
ても破壊強度は高く、とくに砥粒層に補強層を形成した
場合は、気孔率40%でも十分な破壊強度を示してい
る。砥石構造規格により安全率を2倍とすれば、本発明
に係る砥石で補強層の無い砥粒層の場合は気孔率10%
まで、補強層有りの砥粒層の場合は気孔率40%まで安
全に使用することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0032】(1)有気孔タイプの電着砥石の製造にあ
たり、砥粒に導電性被覆を施す前に砥粒表面に微小な凹
凸を形成することにより砥粒表面積が増加し、導電性被
膜材が凹凸に沿って全体に被覆されてアンカー効果を生
じ、導電性被膜が砥粒に強固に密着して砥粒層の強度が
向上する。これにより砥粒層中の気孔率が40%であっ
ても強度的に安全な砥石を得ることができる。
【0033】(2)プラズマCVD処理またはスパッタ
リング処理によるエッチング処理によって砥粒表面に化
学的反応を生じることなく微細な凹凸を付与することが
でき、、凹凸の大きさを0.5〜3μmの範囲とするこ
とにより砥粒に損傷を与えることなく砥粒と被覆金属と
の密着強度を高めることができる。
【0034】(3)砥粒に被覆する導電性皮膜を、導電
性の付与と被覆砥粒の比重の調節という点から、Ni、
Cu、Ti、Crなどの金属とポリアセチレン、ポリフ
ェニリンビニレン、ポリピロール、ポリフェニリンスフ
ィドなどの導電性樹脂の複合皮膜とすることにより、砥
粒に導電性を与えるとともに、比重の大きい金属と比重
の小さい樹脂との組合せにより被覆砥粒の比重を調節
し、電着工程におけるメッキ液中での撹拌による砥粒の
浮遊性と沈降速度を調節することができる。
【0035】(4)砥粒層の厚さ方向に少なくとも一層
の気孔の無い砥粒層または金属膜を形成することによ
り、砥粒層の強度の低下を補うことができ、砥粒層中の
気孔率を高めた場合でも砥粒層全体の強度を維持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験に用いたプラズマエッチング処理装置の
概略構成図である。
【図2】 試験に用いた電着装置の概略構成図である。
【図3】 補強層と有気孔砥粒層の形成状態を模式的に
示す図である。
【図4】 補強被膜を三層に形成した例を示す図であ
る、
【図5】 被覆砥粒の被覆率、電着条件を変化させたと
きの砥粒層の気孔率の変化を示すグラフである。
【図6】 気孔率と砥粒層の破壊強度の関係を示すグラ
フである。
【図7】 砥粒の被覆率と砥粒層中の気孔率の関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 プラズマエッチング処理装置 2 陽極 3 ダイヤモンド砥粒 4 モータ 5 撹拌機 6 容器 7 底板(陰極) 10 電着装置 11 メッキ浴槽 12 撹拌機 13 電源 14 陽電極 15 台座(陰電極) 17 砥粒層 18 補強層 D 被覆砥粒 M メッキ液 d ダイヤモンド砥粒 C 被膜 N 析出ニッケル H 気孔
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25D 15/02 C25D 15/02 F (72)発明者 岩隈 隆 愛知県津島市神守町字二ノ割16番地の1 ノリタケダイヤ株式会社名古屋工場内 Fターム(参考) 3C063 AA02 BA02 BA22 BA33 BB02 BB06 BB15 BC02 CC01 CC11 CC12 EE10 EE16 FF20 FF22

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥粒層中に分散した気孔を有する電着砥
    石であって、表面に微小な凹凸を付与した砥粒の表面に
    導電性被覆を施した砥粒を基材に電着させて砥粒層を形
    成した電着砥石。
  2. 【請求項2】 前記砥粒層中の気孔の容積比率が3〜4
    0%である請求項1記載の電着砥石。
  3. 【請求項3】 前記導電性皮膜が金属と導電性樹脂の複
    合皮膜である請求項1記載の電着砥石。
  4. 【請求項4】 砥粒を分散浮遊させたメッキ液内に浸漬
    した基材に砥粒を電着させて砥粒層を形成する電着砥石
    の製造方法において、砥粒の表面に微細な凹凸を付与し
    た後に砥粒表面に導電性皮膜を施し、導電性皮膜を施し
    た砥粒を基材に電着させることを特徴とする電着砥石の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 エッチング処理により砥粒表面に微細な
    凹凸を付与する請求項4記載の電着砥石の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記エッチング処理がプラズマCVD処
    理またはスパッタリング処理である請求項5記載の電着
    砥石の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記砥粒表面の凹凸の大きさが0.5〜
    3μmである請求項6記載の電着砥石の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記導電性皮膜として金属と導電性樹脂
    の複合皮膜を形成する請求項4記載の電着砥石の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記金属がNi、Cu、Ti、Crのい
    ずれかであり、前記導電性樹脂がポリアセチレン、ポリ
    フェニリンビニレン、ポリピロール、ポリフェニリンス
    フィドのいずれかである請求項8記載の電着砥石の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 表面に微小な凹凸を付与した砥粒の表
    面に導電性被覆を施した砥粒を基材に電着し、砥粒層中
    に分散した気孔の容積比率を3〜40%とした電着砥石
    であって、砥粒層の厚さ方向に少なくとも一層の気孔の
    無い砥粒層または金属膜を形成した電着砥石。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の電着砥石を製造す
    る方法であって、気孔を分散させた砥粒層を形成すると
    きは砥粒の表面に微細な凹凸を付与した後に砥粒表面に
    導電性皮膜を施した砥粒を用いて砥粒層を形成し、気孔
    の無い砥粒層を形成するときは導電性皮膜を施していな
    い砥粒を用いて砥粒層を形成し、金属膜を形成するとき
    はメッキ液のみでメッキ金属を析出させて金属皮膜を形
    成することを特徴とする電着砥石の製造方法。
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