JP2736390C - - Google Patents
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- JP2736390C JP2736390C JP2736390C JP 2736390 C JP2736390 C JP 2736390C JP 2736390 C JP2736390 C JP 2736390C
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- fishing line
- polylactide
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業状の利用分野)
本発明は、釣糸及びその製造法に関し、加水分解性を有する特殊な素材をもっ
て構成したことに特徴を有するものである。 (従来技術) 従来、釣糸を構成する素材としては安価で強度的に優れるナイロン、ポリエス
テル、ポリプロピレン等の合成繊維が用いられている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、かかる合成繊維より成る釣糸は自然の環境下で殆ど分解せず、
そのまま捨てられたり、放置されたときそのまま半永久的に残存する問題がある
。 特に、近年では釣人口の増加とともに野鳥等への影響も深刻化しており、環境
、自然保護の面よりその改善が強く望まれているところである。 本発明はかかる点、自然環境下で徐々に分解し、最終的消失してしまう従来に
ない新規な釣糸を提供したものである。 (問題を解決するための手段) しかるに、本発明はその構成において、粘度平均分子量が5万以上のポリラク
チドより成ること、ポリラクチドを構成素材とし、その切 断強度が6g/d以上,切断伸度が30〜40%,結節強度が2.3g/d以上
であることを特徴とする釣糸、粘度平均分子量が10万以上であるポリラクチド
を溶融紡糸し、10〜20倍に熱延伸した後、0.85〜0.95倍の弛緩熱処
理を行うことを特徴とする釣糸の製造法に関する。 (作用) 本発明は、その構成において、加水分解性を有するポリラクチドを素材として
いるため、自然環境下に放置し、例えば海水中において約半年でその強度が半減
し、約1年後においてモノマー化して微生物の餌となるため従来のような放置に
伴う諸問題を解消できる特徴がある。 尚、本発明を構成するポリラクチドとは、L−Lactide、D,L−La
ctide、D−Lactide、L体とD体の混合Lactideを原料とし
て化学的に重合、合成されたものでL体、DL体のポリラクチドを指す。 また、本発明の構成において、その切断強度を6g/d以上,切断伸度を30
〜40%,結節強度を2.3g/d以上(これの測定はJIS法による)とした
のは、かかる値は釣糸として要求される最低限の必要機能であること、及び、ポ
リラクチドの分解性、即ち、この値を下廻るものは分解性が速すぎ、水による強
度劣化の程度が大きくて釣糸としての機能を果し難いためで、原料であるポリラ
クチドの粘度平均分子量を10万以上としたのもかかる理由による。 また、本発明はその製造法において前記した粘度平均分子量10万以上のもの
を溶融紡糸後10〜20倍に熱延伸し、しかる後0.85〜0.95倍の弛緩熱
処理を行うことを特徴とする。 即ち、かかる製造条件は前記した必要機能を付与するために必要な条件である
。 ポリラクチドは通常180〜250℃の温度下にて溶融紡糸されるが、かかる
段階において粘度平均分子量がおよそ10〜50%程度低下し、強度低下、分解
性を早める原因となる。従ってそのために予め 分子量の高い、即ち、10万以上のポリラクチドを用い、更に、延伸、弛緩等の
処理によりその強度改善をはかったもので、これにより、釣糸を構成したとき分
子量が粘度平均分子量で5万以上となり、前記した機能を有するものとなる。 例えば、釣糸としたときの分子量7〜10万の範囲にあるものは15℃の淡水
、海水中に60日間放置したときの強度劣化が50%以上あり、また1年間後に
おいては完全に分解して消失し、本発明の目的を達成できるものである。 以下、実施例を挙げて説明する。 (実施例) 粘度平均分子量32万のポリ−L−ラクチドを原料とし、これをノズル温度2
40℃で溶融紡糸した後放冷し、120℃の環境下で15倍に延伸し、次いで0
.93倍の弛緩熱処理を行って直径0.21mmの本発明釣糸を得た。 このようにして得た釣糸は以下の第1表に示すような性能を有し、釣糸として
必要な機能を備えた。なお、これの測定はJIS法に準じた。 また、かかる糸の強度変化については15℃の海水中において50日経過後に
おいて初期強度の80%を維持し、その後徐々に低下を来し100日経過後にお
いて35%、200日経過後においては10%となり、1年後においては完全に
分解して自然界に消失した。 更に、かかる糸の特徴としてヤング率が比較的高いためアタりが分 かりやすい特徴を有した。 (発明の効果) 本発明は以上の構成であるため経時的に強度劣化し、最終的には自然の中で消
失してしまうので従来のような環境汚染等の問題を生じない。 尚、本発明においては、その分解性をコントロールするために分子量を変えた
り、界面活性剤、無機物等の充填材を添加したり、ポリグリコール酸、パラジオ
キサノン、カプロラクタム等との混合、共重合化をはかることも可能である。 また、機能改善のために釣糸に対して通常行われるところのコーティング等の
加工を行っても良い。
て構成したことに特徴を有するものである。 (従来技術) 従来、釣糸を構成する素材としては安価で強度的に優れるナイロン、ポリエス
テル、ポリプロピレン等の合成繊維が用いられている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、かかる合成繊維より成る釣糸は自然の環境下で殆ど分解せず、
そのまま捨てられたり、放置されたときそのまま半永久的に残存する問題がある
。 特に、近年では釣人口の増加とともに野鳥等への影響も深刻化しており、環境
、自然保護の面よりその改善が強く望まれているところである。 本発明はかかる点、自然環境下で徐々に分解し、最終的消失してしまう従来に
ない新規な釣糸を提供したものである。 (問題を解決するための手段) しかるに、本発明はその構成において、粘度平均分子量が5万以上のポリラク
チドより成ること、ポリラクチドを構成素材とし、その切 断強度が6g/d以上,切断伸度が30〜40%,結節強度が2.3g/d以上
であることを特徴とする釣糸、粘度平均分子量が10万以上であるポリラクチド
を溶融紡糸し、10〜20倍に熱延伸した後、0.85〜0.95倍の弛緩熱処
理を行うことを特徴とする釣糸の製造法に関する。 (作用) 本発明は、その構成において、加水分解性を有するポリラクチドを素材として
いるため、自然環境下に放置し、例えば海水中において約半年でその強度が半減
し、約1年後においてモノマー化して微生物の餌となるため従来のような放置に
伴う諸問題を解消できる特徴がある。 尚、本発明を構成するポリラクチドとは、L−Lactide、D,L−La
ctide、D−Lactide、L体とD体の混合Lactideを原料とし
て化学的に重合、合成されたものでL体、DL体のポリラクチドを指す。 また、本発明の構成において、その切断強度を6g/d以上,切断伸度を30
〜40%,結節強度を2.3g/d以上(これの測定はJIS法による)とした
のは、かかる値は釣糸として要求される最低限の必要機能であること、及び、ポ
リラクチドの分解性、即ち、この値を下廻るものは分解性が速すぎ、水による強
度劣化の程度が大きくて釣糸としての機能を果し難いためで、原料であるポリラ
クチドの粘度平均分子量を10万以上としたのもかかる理由による。 また、本発明はその製造法において前記した粘度平均分子量10万以上のもの
を溶融紡糸後10〜20倍に熱延伸し、しかる後0.85〜0.95倍の弛緩熱
処理を行うことを特徴とする。 即ち、かかる製造条件は前記した必要機能を付与するために必要な条件である
。 ポリラクチドは通常180〜250℃の温度下にて溶融紡糸されるが、かかる
段階において粘度平均分子量がおよそ10〜50%程度低下し、強度低下、分解
性を早める原因となる。従ってそのために予め 分子量の高い、即ち、10万以上のポリラクチドを用い、更に、延伸、弛緩等の
処理によりその強度改善をはかったもので、これにより、釣糸を構成したとき分
子量が粘度平均分子量で5万以上となり、前記した機能を有するものとなる。 例えば、釣糸としたときの分子量7〜10万の範囲にあるものは15℃の淡水
、海水中に60日間放置したときの強度劣化が50%以上あり、また1年間後に
おいては完全に分解して消失し、本発明の目的を達成できるものである。 以下、実施例を挙げて説明する。 (実施例) 粘度平均分子量32万のポリ−L−ラクチドを原料とし、これをノズル温度2
40℃で溶融紡糸した後放冷し、120℃の環境下で15倍に延伸し、次いで0
.93倍の弛緩熱処理を行って直径0.21mmの本発明釣糸を得た。 このようにして得た釣糸は以下の第1表に示すような性能を有し、釣糸として
必要な機能を備えた。なお、これの測定はJIS法に準じた。 また、かかる糸の強度変化については15℃の海水中において50日経過後に
おいて初期強度の80%を維持し、その後徐々に低下を来し100日経過後にお
いて35%、200日経過後においては10%となり、1年後においては完全に
分解して自然界に消失した。 更に、かかる糸の特徴としてヤング率が比較的高いためアタりが分 かりやすい特徴を有した。 (発明の効果) 本発明は以上の構成であるため経時的に強度劣化し、最終的には自然の中で消
失してしまうので従来のような環境汚染等の問題を生じない。 尚、本発明においては、その分解性をコントロールするために分子量を変えた
り、界面活性剤、無機物等の充填材を添加したり、ポリグリコール酸、パラジオ
キサノン、カプロラクタム等との混合、共重合化をはかることも可能である。 また、機能改善のために釣糸に対して通常行われるところのコーティング等の
加工を行っても良い。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.粘度平均分子量が5万以上のポリラクチドより成る釣糸。 2.ポリラクチドを構成素材とし、その切断強度が6g/d以上,切断伸度が
30〜40%,結節強度が2.3g/d以上であることを特徴とする釣糸。 3.粘度平均分子量が10万以上であるポリラクチドを溶融紡糸し、10〜2
0倍に熱延伸した後0.85〜0.95倍の弛緩熱処理を行うことを特徴とする
釣糸の製造法。
Family
ID=
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