JP2735927B2 - 密封容器入り中性飲料 - Google Patents

密封容器入り中性飲料

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milk
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Kanebo Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、缶や紙パック等の保存密封容器に充填さ
れ、加温販売のみならず冷蔵販売においても、風味を損
わず、長期乳化安定性に優れた密封容器入り中性飲料に
関するものである。
(従来の技術) 従来の密封容器入り中性飲料の多くは、ミルクコーヒ
ーやミルクティーなどに代表されるように、乳成分を添
加することにより苦味や渋みを抑え、こくのあるまろや
かな風味にしている。そして、その効果は乳成分中の脂
肪含有量に影響される。すなわち、脂肪含有量が多いほ
どまろやかでこくのある風味となる。しかし、従来の密
封容器入り中性飲料においては、長期間乳化安定なもの
は脂肪含有量が1.5重量%以下のものに限定されてい
た。脂肪含有量が1.5重量%を超えると、乳化安定性が
低下し、製品の液表面に脂肪が分離,凝集を起こし、商
品としての価値が低下してしまう。
このような脂肪の分離,凝集を防ぐために、乳化剤を
数種組合わせる、あるいは、均質化方法を変更する方法
がある。しかしながら、これらの方法を用いても従来の
密封容器入り中性飲料は、その脂肪分として、全脂粉
乳,全脂練乳,生乳等の乳製品を添加しているため、冷
蔵中には、製品液表面に脂肪が浮遊し、凝固し、食品と
しての価値を低下してしまうという問題があった。した
がって、冷蔵中においても長期乳化安定な密封容器入り
中性飲料の発見が望まれているが、上記問題は未解決の
ままであった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、そ
の目的とするところは、風味が良好で、かつ冷蔵保存中
においても乳化安定性に優れた密封容器入り中性飲料を
提供するにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的は、乳成分を含有する密封容器入り中性飲料
において、脂肪分として中鎖脂肪酸トリグリセライドを
含有することを特徴とする密封容器入り中性飲料によっ
て達成される。
すなわち、本発明者は脂肪中の脂肪酸の種類により、
脂肪の融点が異なり、その融点が冷蔵中の乳化安定性と
密接な関係にあることに着目し、鋭意研究を行なった。
その結果、密封容器入り中性飲料中の脂肪分として、中
鎖脂肪酸トリグリセライドを用いると、冷蔵中において
も乳化安定な密封容器入り中性飲料が得られることを見
出し本発明を完成した。
次に、本発明を詳しく説明する。
本発明の対象となる飲料としては、ミルクコーヒー,
ココア,ミルクセーキ,ミルクティー,スープ等、乳成
分及び脂肪の含有が前提条件である中性飲料が挙げられ
る。また、密封容器とは、缶,瓶,紙パック,ラミネー
トパック等の容器であって上記飲料を充填後、密封した
もののことである。本発明では、脂肪分として中鎖脂肪
酸トリグリセライドを用いる。この中鎖脂肪酸トリグリ
セライドの脂肪酸鎖長は、炭素数6〜12が好ましく、脂
肪酸として、例えば、ヘキサン酸,オクタン酸,デカン
酸,ラウリン酸等が挙げられる。脂肪酸鎖長が炭素数13
以上になると、高温保存中に熱履歴を受けやすくなり、
脂肪の劣化臭が強くなる傾向がある。これらの脂肪酸は
一種でも、組み合せて用いてもよい。また、中鎖脂肪酸
トリグリセライドの融点は、−5℃以下であることが好
ましい。
−5℃より高くなると冷蔵保存中に脂肪が製品液面を
浮遊し、凝固しやすくなる。
本発明の密封容器入り中性飲料中の中鎖脂肪酸トリグ
リセライド含有量は、10重量%未満であることが好まし
く、含有量がこれ以上になると、脂肪のべとつきが強く
なり、風味的に好ましくない状態になってしまう傾向が
ある。
上記中鎖脂肪酸トリグリセライドと共に、通常使用さ
れている乳成分、中鎖脂肪酸トリグリセライド以外の脂
肪を併用させてもよい。このとき、乳成分中の脂肪もし
くは中鎖脂肪酸トリグリセライド以外の脂肪の含有量
は、保存安定性の点から3重量%未満とすることが望ま
しい。
本発明に用いられる乳成分としては、全脂粉乳,脱脂
粉乳,練乳,牛乳等が挙げられ、これらは単独あるいは
組み合わせてもよい。
また、本発明に用いられる乳化剤としては特に限定さ
れるものでぱなく、蔗糖脂肪酸エステル,グリセリン脂
肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げら
れ、これらは単独でもあるいは組み合わせてもよい。
本発明に用いられる甘味料として、糖からは、蔗糖,
ぶどう糖,果糖,異性化糖,水飴等、糖アルコールから
は、マルチトール,ソルビトール,エリスリトール等、
非糖類甘味料からはアスパルテーム,ステビオサイド,
サッカリンナトリウム等が挙げられ、これらは単独で
も、あるいは組み合わせてもよい。
本発明の密封容器入り中性飲料は、常法に従って製造
すればよい。例えば、コーヒー飲料を例にとると、ま
ず、培煎したコーヒー豆を用いて抽出を行い、得られた
抽出液のpHを調整する。これとは別に、中鎖脂肪酸トリ
グリセライド,乳成分,糖類等を混合する。この抽出液
と乳糖液とを混合し60〜70℃に加温し、高圧ホモゲナイ
ザー等を用いて均質化を行う。そして、容器に充填,密
封し、オートクレーブ等で加熱殺菌することにより、密
封容器入りコーヒー飲料が得られる。
また、製造工程中、均質化を行う際に、均質化圧力を
250kg/cm2以上にすると、より長期乳化安定性に優れた
密封容器入り中性飲料が得られ好適である。
(発明の効果) 本発明の中鎖脂肪酸トリグリセライドを添加した密封
容器入り中性飲料は、加温販売時における高温状態にお
いて乳化破壊が起こることなく、また、低温状態におい
ても脂肪が凝固することはない。
すなわち、本発明により風味が良好で、かつ、低温、
あるいは高温での保存中の乳化安定性に優れた密封容器
入り中性飲料の製造が可能となった。
また、本発明は、高脂肪含有の密封容器入り中性飲料
としても上記効果が得られ、こくのあるまろやかな飲料
の製造が可能である。
次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。
(実施例1,2,3.比較例1,2) 焙煎したコーヒー豆をドリップ式抽出機を用い常法に
従って抽出を行い、得た液(抽出液)を重曹でpH6.5に
調整した。これとは別に第1表の抽出液以外の中鎖脂肪
酸トリグリセライド,乳,糖類等を混合し、乳糖液とし
た。この抽出液と乳糖液を第1表の割合に従って混合
し、所定量までフィルアップし調合液とした。
この調合液を60〜65℃に加温し、高圧ホモゲナイザー
を用いて、150kg/cm2の圧力で均質化を行った。ただ
し、実施例2は、250kg/cm2で均質化を行った。そし
て、85℃に昇温し充填,巻締を行い、オートクレーブで
殺菌(121℃,25分)を行いサンプルとした。得られたサ
ンプルを、5℃と55℃において4週間保存した後に、静
かに開缶しその液表面の状態を評価した。また、保存後
の風味についても評価した。
その結果を第2表に示す。
結果は、第2表に示したように、比較例1のコーヒー
飲料は、脂肪分に乳脂を用いたもので、風味的には特に
問題はなかったが、5℃の保存後に凝固物があり、脂肪
の固化したものであった。乳脂は融点が5℃よりも高い
ためこの温度による保存で固化したものと考えられる。
比較例2のコーヒー飲料は、保存後の液表面の状態は良
好であり特に問題はなかったが、55℃保存後の風味で脂
肪の劣化臭が強く問題であった。コーン油は長鎖長の脂
肪酸を含む脂肪であるが、長鎖長の脂肪は熱履歴に弱く
酸化劣化したと考えられる。
これら比較例に比べ実施例の中鎖脂肪酸トリグリセラ
イドを添加したコーヒー飲料は、低温,高温での保存後
の液表面の状態も良好であり風味についても良好であっ
た。また、実施例2のコーヒー飲料は、5℃で更に長期
保存してもオイル分離,脂肪凝固を起こすことがなく、
良好であった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乳成分を含有する密封容器入り中性飲料に
    おいて、脂肪分として中鎖脂肪酸トリグリセライドを含
    有することを特徴とする密封容器入り中性飲料。
JP2077268A 1990-03-26 1990-03-26 密封容器入り中性飲料 Expired - Lifetime JP2735927B2 (ja)

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