JPH03277260A

JPH03277260A - 密封容器入り中性飲料

Info

Publication number: JPH03277260A
Application number: JP2077268A
Authority: JP
Inventors: Toru Komoda; 薦田　徹
Original assignee: Kanebo Ltd
Current assignee: Kanebo Ltd
Priority date: 1990-03-26
Filing date: 1990-03-26
Publication date: 1991-12-09
Anticipated expiration: 2013-04-02
Also published as: JP2735927B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、缶や紙パツク等の保存密封容器に充填され、
加温販売のみならず冷蔵販売においても、風味を損わず
、長期乳化安定性に優れた密封容器入り飲料に関するも
のである。

（従来の技術）従来の密封容器入り飲料の多くは、ミルクコーヒーやミ
ルクティーなどに代表されるように、乳成分を添加する
ことにより苦味や渋みを抑え、こくのあるまろやかな風
味にしている。そして、その効果は乳成分中の脂肪含有
量に影響される。すなわち、脂肪含有量が多いほどまろ
やかでこくのある風味となる。しかし、従来の密封容器
入り飲料においては、長期間乳化安定なものは脂肪含有
量が１．５重量％以下のものに限定されていた。脂肪含
有量が１．５重量％を超えると、乳化安定性が低下し、
製品の被表面に脂肪が分離、凝集を起こし、商品として
の価値が低下してしまう。

このような脂肪の分離、凝集を防ぐために、乳化剤を数
種組合わせる、あるいは、均質化方法を変更する方法が
ある。しかしながら、これらの方法を用いても従来の密
封容器入り飲料は、その脂肪分として、全脂粉乳、全脂
練乳、生乳等の乳製品を添加しているため、冷蔵中には
、製品液表面に脂肪が浮遊し、凝固し、食品としての価
値を低下してしまうという問題があった。したがって、
冷蔵中においても長期乳化安定な密封容器入り飲料の発
見が望まれているが、上記問題は未解決のままであった
。

（発明が解決しようとする課題）本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その
目的とするところは、風味が良好で、かつ冷蔵保存中に
おいても乳化安定性に優れた密封容器入り飲料を提供す
るにある。

（課題を解決するための手段）上記目的は、脂肪分として中鎖脂肪酸トリグリセライド
を含有することを特徴とする密封容器入り飲料によって
達成される。

すなわち、本発明者は脂肪中の脂肪酸の種類により、脂
肪の融点が異なり、その融点が冷蔵中の乳化安定性と密
接な関係にあることに着目し、鋭意研究を行なった。そ
の結果、密封容器入り飲料中の脂肪分として、中鎖脂肪
酸トリグリセライドを用いると、冷蔵中においても乳化
安定な密封容器入り飲料が得られることを見出し本発明
を完成した。

次に、本発明の詳細な説明する。

本発明の対象となる飲料としては、ミルクコーヒー、コ
コア、ミルクセーキ、ミルクティー、スープ等、脂肪の
含有が前提条件である全ての飲料が挙げられる。

また、密封容器とは、缶、瓶２紙パンク、ラミネートパ
ック等の容器であって上記飲料を充填後密封したものの
ことである。

本発明では、脂肪分として中鎖脂肪酸トリグリセリドを
用いる。この中鎖脂肪酸トリグリセリドの脂肪酸鎖長は
、炭素数６〜１２が好ましく、脂肪酸として、例えば、
ヘキサン酸、オクタン酸デカン酸、ラウリン酸等が挙げ
られる。脂肪酸鎖長が炭素数１３以上になると、高温保
存中に熟に歴を受けやすくなり、脂肪の劣化臭が強くな
る傾向がある。これらの脂肪酸は一種でも、組み合せて
用いてもよい、また、中鎖脂肪酸トリグリセリドの融点
は、−５℃以下であることが好ましい。

＝５℃より高くなると冷蔵保存中に脂肪が製品液面を浮
遊し、凝固しやすくなる。

本発明の密封容器入り飲料中の中鎖脂肪酸トリグリセリ
ド含有量は、１０重量％未満であることが好ましく、含
有量がこれ以上になると、脂肪のべとつきが強（なり、
風味的に好ましくない状態になってしまう傾向がある。

上記中１！ｉ脂肪酸トリグリセリドと共に、通常使用さ
れている乳成分、中鎖脂肪酸トリグリセリド以外の脂肪
を併用させてもよい、このとき、乳成分中の脂肪もしく
は中鎖脂肪酸トリグリセリド以外の脂肪の含有量は、保
存安定性の点から３重量％未満とすることが望ましい。

本発明に用いられる乳成分としては、全脂粉乳脱脂粉乳
、ＷＬ乳、牛乳等が挙げられ、これらは単独あるいは組
み合わせてもよい。

また、本発明に用いられる乳化側としては特に限定され
るものではなく、蔗糖脂肪酸エステル。

グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル
等が挙げられ、これらは単独でもあるいは組み合わせて
もよい。

本発明に用いられる甘味料として、糟からは、Ｊ！！Ｉ
１．ぶどう糖、果糖、異性化糖、水飴等、糖アルコール
からは、マルチトール、ソルビトール。

ユリスリトール等、非ＩＩ類甘味料からはアスパルテー
ム１　ステビオサイド、サッカリンナトリウム等が挙げ
られ、これらは単独でも、あるいは組み合わせてもよい
。

本発明の密封容器入り飲料は、常法に従って製造すれば
よい０例えば、コーヒー飲料を例にとると、まず、焙煎
したコーヒー豆を用いて一抽出を行い、得られた抽出液
のｐＨを調整する。これとは別に、中鎖脂肪酸トリグリ
セ乏イド、乳成分２Ｉ！類等を混合する。この抽出液と
乳糖液とを混合し、６０〜７０゛Ｃに加温し、高圧ホモ
ゲナイザー等を用いて均質化を行う、そして、容器に充
填、密封し、オートクレーブ等で加熱殺菌することによ
り、密封容器入りコーヒー飲料が得られる。

また、製造工程中、均質化を行う際に、均質化圧力を２
５０ｋｇ／ｃｍ”以上にすると、より長期乳化安定性に
優れた密封容器入り飲料が得られ好適である。

（発明の効果）本発明の中鎖脂肪酸トリグリセライドを添加した密封容
器入り飲料は、加温販売時における高温状態において乳
化破壊が起こることなく、また、低温状態においても脂
肪が凝固することはない。

すなわち、本発明により風味が良好で、かつ、低温、あ
るいは高温での保存中の乳化安定性に優れた密封容器入
り飲料の製造が可能となった。

また、本発明は、高脂肪台をの密封容器入り飲料として
も上記効果が得られ、こくのあるまろやかな飲料の製造
が可能である。

次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。

（実施例１．２．３．比較例１．２）焙煎したコーヒー豆をドリップ式抽出機を用い常法に従
って抽出を行い、得た液（抽出液）を重曹でＰ　Ｈ６，
５に調整した。これとは別に第１表の抽出液以外の中鎖
脂肪酸トリグリセライド、乳。

ｒａｔ等を混合し、乳糖液とした。この抽出液と乳糖液
を第１表の割合に従って混合し、所定量までフィルアッ
プし調合液とした。

この調合液を６０〜６５℃に加温し、高圧ホモゲナイザ
ーを用いて、１５０ｋｇ／ｃｍ”の圧力で均質化を行っ
た。ただし、実施例２は、２５０ｋｇ／ｃｍ”で均質化
を行った。そして、８５°Ｃに昇温し充填９巻締を行い
、オートクレーブで殺菌（１２１°Ｃ１２５分）を行い
サンプルと、した。

得られたサンプルを、５℃と５５℃において４週間保存
した後に、静かに開缶しその液表面の状態を評価した。

また、保存後の風味についても評価した。

その結果を第２表に示す。

結果は、第２表に示したように、比較例１のコーヒー飲
料は、脂肪分に乳脂を用いたもので、風味的には特に問
題はなかったが、５°Ｃの保存後に凝固物があり、脂肪
の固イヒしたものであった。乳脂は融点が５°Ｃよりも
高いためこの温度による保存で固化したものと考えられ
る。比較例２のコーヒー飲料は、保存後の液表面の状態
は良好であり特に問題はなかったが、５５°Ｃ保存後の
風味で脂肪の劣化臭が強く問題であった。コーン油は長
鎖長の脂肪酸を含む脂肪であるが、長鎖長の脂肪は熱履
歴に弱く酸化劣化したと考えられる。

これら比較例に比べ実施例の中鎖脂肪酸トリグリセライ
ドを添加したコーヒー飲料は、低温、高温での保存後の
液表面の状態も良好であり風味についても良好であった
。また、実施例２のコーヒー飲料は、５°Ｃで更に長期
保存してもオイル分離脂肪凝固を起こすことがな（、良
好であった。

Claims

【特許請求の範囲】

脂肪分として中鎖脂肪酸トリグリセライドを含有するこ
とを特徴とする密封容器入り飲料。