JP2015500654A - 液体クリーマー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

液体クリーマー及び当該液体クリーマーを製造する方法が提供される。一般的な実施形態において、本開示は、約0.1%〜10%の油と、約0.1%〜約35%の糖と、カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:33である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む親水コロイド安定化システムとを含む、液体クリーマーを提供する。【選択図】 なし

Description

背景
[0001]本開示は、一般的には食品製品に関する。より詳細には、本開示は、コーヒー及び茶などの食品製品のための液体クリーマーを対象とする。
[0002]クリーマーは、例えば、コーヒー、ココア、茶などの熱い及び冷たい飲料に対する、白色化剤として広く用いられている。クリーマーは、ミルク及び/又は乳製品クリームの代わりに良く使われている。クリーマーは、様々な異なる風味を帯びることができ、かつ食感、コク及びより滑らかなテクスチャーをもたらすことができる。
[0003]クリーマーは、液体又は粉末形態を取ることができる。粉末形態の欠点の一つは、伝統的な乳製品クリーマーの印象を一般的に与えないということである。粉末クリーマーを用いることの別の欠点は、コーヒーに加えた場合に溶解するのに困難を伴い得るということであり、また不均質な飲料になる可能性があるということである。
[0004]新鮮な又は冷蔵された乳製品である液体ホワイトナーは、通常、良好な食感をもたらすが、伝統的に脂肪及び糖を多く含んでいる。また、乳製品である液体ホワイトナーは、冷蔵条件においても急速に劣化するため、短期間の貯蔵能力により、用いるのに不便な場合もある。
[0005]現在の消費者動向によって、クリーマーを含む、減脂肪及び減糖製品の消費が増加していることが、明らかになっている。しかしながら、脂肪及び糖は、脂肪及び糖が無ければ達成するのが難しい食感をもたらす。また、脂肪及び糖含有量を減らすことは、クリーミング、相分離、脱油などに対する、無菌で保存安定性のあるクリーマーの安定性にも影響を及ぼす。
[0006]乳濁液及び懸濁液が、熱力学的に安定でないことは周知である。また、真の課題は、油及び他の不溶性物質を含有する液体クリーマー、特に長い貯蔵時間にわたり高温におかれる無菌の液体クリーマーにおける物理化学的不安定性の問題を克服することである。その上、室温及び高温で貯蔵された液体飲料中ではまだ目に見えないクリーミングが、冷蔵された場合に、時間とともに、ボトルの中にプラグを生じ得る恐れがある。
[0007]先の議論を考慮に入れると、脂肪と糖を減らしても良好な食感を有し、無菌で生産された場合に長期間の保存安定性のある乳製品クリーマーを作ることには、多くの課題がある。従って、良好な食感及び良好な物理化学的安定性を有する、安定な、低脂肪及び/又は低糖の液体クリーマーが必要とされている。
概要
[0008]本開示は、食品製品用の液体クリーマー及び当該液体クリーマーを製造する方法に関する。本発明の液体クリーマーは、保存安定性があり無菌であり得る。本発明の液体クリーマーは、低脂肪及び/又は低糖であり、かつ快い食感を有し得る。本発明の液体クリーマーは、良好な物理化学的特性、特に扱いやすい粘度における乳化安定性及び懸濁安定性を、相分離(例えば、クリーミング、沈殿、経時ゲル化)を起こさずに、異なる貯蔵条件のもとで、液体クリーマーの最大保存期間にわたって、保つことができる。
[0009]一般的な実施形態において、本開示は、約0.1%〜10%の油と、約0.1%〜約35%の糖と、カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:33である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む親水コロイド安定化システムとを含む、液体クリーマーを提供する。
[0010]本明細書に記載された液体クリーマーの任意の実施形態において、液体クリーマーは、75s−1のせん断速度において20℃で測定された場合に、約5cP〜約12cPの粘度を有することができる。
[0011]本明細書に記載された液体クリーマーの任意の実施形態において、親水コロイド安定化システムは、カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:5である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含んでもよい。
[0012]本明細書に記載された液体クリーマーの任意の実施形態において、液体クリーマーは、4℃及び20℃で少なくとも約6ヶ月間、30℃で3ヶ月間、並びに38℃で1ヶ月間、均質な状態に保つことができる。
[0013]本明細書に記載された液体クリーマーの任意の実施形態において、親水コロイド安定化システムは、液体クリーマーの約0.005重量%〜約1重量%の範囲にわたる量で存在することができる。
[0014]本明細書に記載された液体クリーマーの任意の実施形態において、液体クリーマーは、微結晶セルロース又はカルボキシメチルセルロースなどのセルロースを含まなくてもよい。
[0015]本明細書に記載された液体クリーマーの任意の実施形態において、油は、約10重量%〜100重量%の乳脂肪を含んでもよい。
[0016]本明細書に記載された液体クリーマーの任意の実施形態において、液体クリーマーは、乳タンパク質をさらに含んでもよい。
[0017]本明細書に記載された液体クリーマーの任意の実施形態において、液体クリーマーは、脱脂乳固形物をさらに含んでもよい。
[0018]本明細書に記載された液体クリーマーの任意の実施形態において、液体クリーマーは、風味原材料をさらに含んでもよい。
[0019]別の実施形態において、本開示は、安定な液体クリーマーを製造する方法であって、約0.1%〜10%の油と、約0.1%〜約35%の糖と、カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:33である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む親水コロイド安定化システムとを混合するステップと、容器に上記液体クリーマーを充填するステップとを含む方法を提供する。
[0020]一実施形態において、上記方法は、容器に充填する前に、液体クリーマーを熱処理するステップを含む。
[0021]本発明の方法の任意の実施形態において、液体クリーマーは、75s−1のせん断速度において20℃で測定された場合に、約5cP〜約12cPの粘度を有することができる。
[0022]本発明の方法の任意の実施形態において、微結晶セルロース又はカルボキシメチルセルロースなどのセルロースを、液体クリーマーに加えないことが好ましい。
[0023]本開示の効果の一つは、改良された低脂肪及び/又は低糖の液体クリーマーを提供することである。
[0024]本開示の別の効果は、快い食感を有する、低脂肪の液体クリーマーを提供することである。
[0025]本開示のまた別の効果は、貯蔵の間に、脱油、凝集、及び/又は沈殿などの安定性の問題を有さない液体クリーマーを提供することである。
[0026]その他の特徴及び効果は、本明細書に記載されており、次の詳細な説明と図面から明らかになるであろう。
例1〜5で、ルミサイザーによって測定された、時間(t)の関数として表された積算透過光量(T)の曲線の傾き(ΔT/Δt)を示す図である。より高い傾きは、より速い分離を示すことから、より安定でない製品を示す。
例1〜5の試料に関する、75s−1のせん断速度において測定された温度の関数としての粘度を示す図である。
詳細な説明
[0029]本開示は、液体クリーマー及び当該液体クリーマーを製造する方法に関する。当該液体クリーマーは、飲料にクリーミング効果をもたらすのに十分な量で、任意の好適な飲料に加えることができる。クリーミング効果によって、望ましい風味、テクスチャー、コク及び/又は色(例えば、明色化又は白色化)などの、クリーム又は乳製品に関連した性質が与えられる。他の実施形態において、液体クリーマーは、安定であって、冷蔵温度(例えば、約4℃)、室温(例えば、約20℃)及び高温(例えば、約30℃〜38℃)での貯蔵中の相分離の問題(例えば、クリーミング、プラグ形成、ゲル化、シネレシス、沈殿など)を克服する。当該安定な液体クリーマーは、例えば、20℃で少なくとも6ヶ月間、30℃で6ヶ月間、及び38℃で1ヶ月間の、保存寿命安定性を有することができる。
[0030]本開示の実施形態における低脂肪の液体クリーマーは、油、糖、並びに任意選択の乳タンパク質及び風味料の相互作用によって形成されることができ、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む親水コロイド安定化システムを使用することによって安定化されることができる。カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンの特定の組み合わせにより、低脂肪及び/又は低糖の液体クリーマーの食感と物理化学的安定性が著しく改良されたことが、驚くべきことに見出された。例えば、これらの成分の特定の組み合わせにより、長期間にわたって、異なる貯蔵条件のもとで相分離を起こさない、安定な、低脂肪及び/又は低糖の液体クリーマーが提供される。それに加えて、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンの独特な組み合わせによって、有利なことに、また予期しないことに、クリーマーに良好な食感及び粘度を与えることが見出された。
[0031]本明細書で用いられた用語「安定な」は、長期間(例えば、少なくとも1ヶ月間)、最小限の相分離(例えば、クリーミング、沈殿、経時ゲル化)を伴う状態又は条件に留まることを意味する。本開示の実施形態による安定な液体クリーマーは、少なくとも1ヶ月間保たれた場合に安定であると見出すことができ、かつ一般的に、4℃又は20℃で、6ヶ月間又はそれよりも長い間、フェザリング、凝集、沈殿の問題を起こすことなく、安定である。
[0032]一般的な実施形態において、本開示は、1)油と、2)糖と、3)カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:33である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む親水コロイド安定化システムとを含む、液体クリーマーを提供する。一実施形態において、親水コロイド安定化システムは、カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:5である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む。1つの実施形態において、親水コロイド安定化システムは、液体クリーマーの約0.005重量%〜約1重量%の範囲、例えば、約0.02重量%〜約0.5重量%の範囲にわたる量で存在する。
[0033]親水コロイド安定化システムは、クリーマーを安定化し、かつ快い食感及び粘度を与えることができる。一実施形態において、液体クリーマーは、75s−1のせん断速度において20℃で測定された場合に、約5cP〜約12cPの粘度を有する。1つの実施形態において、液体クリーマーは、微結晶セルロース又はカルボキシメチルセルロースなどのセルロースを含まない。
[0034]液体クリーマーの油含有量は、液体クリーマーの約0.1重量%〜約10重量%の範囲にわたってもよい。1つの実施形態において、油含有量は、液体クリーマーの約1重量%〜約7重量%の範囲にわたる。別の実施形態において、液体クリーマーは、20℃で少なくとも約6ヶ月間、4℃で6ヶ月間、30℃で3ヶ月間、及び38℃で1ヶ月間、均質な状態に保たれる。
[0035]油は、任意の好適な油又は脂肪であり得る。油は、任意の好適な方法で乳化されることができ、一実施形態において、油は、乳固形物中に乳化される。1つの実施形態において、油は、乳脂肪を含むか、又は乳脂肪から成る。油は、例えば、約10%〜100%の乳脂肪を含んでもよい。乳脂肪は、例えば、クリーム、バター及び/又はバターオイルなどとして、任意の好適な方法で提供することができる。乳脂肪がクリームの形態で提供される場合は、さらなる乳化剤は必要とされないことがある。
[0036]1つの実施形態において、液体クリーマーは、乳タンパク質を含む。乳タンパク質は、例えば脱脂乳、全乳、クリーム、バターミルク、カゼイン塩、乳清タンパク質、粉ミルク及び/又はクリームパウダーの形態を取り得る。1つの実施形態において、液体クリーマーは、脱脂乳固形物を含む。脱脂乳固形物は、脱脂乳の固形成分の組成物であると理解され、乳清タンパク質、カゼイン、ラクトース、カルシウム及び微量の乳脂肪が含まれる。脱脂乳固形物は、例えば、脱脂乳、脱脂粉乳、全乳、クリーム、全粉乳及び/又はクリームパウダーの形態で提供することができる。
[0037]本発明の液体クリーマーは、0.1%〜35%の糖を含む。糖は、蔗糖、グルコース、果糖などの形態で提供されてもよい。1つの実施形態では、糖は、液体クリーマーの1重量%〜10重量%を占める。
[0038]1つの実施形態において、本発明の液体クリーマーは、乳製品クリーマーである。乳製品クリーマーは、油が乳脂肪であって、非乳タンパク質が実質的に存在しないクリーマーであると理解される。一実施形態において、液体クリーマーは、クリーム及び脱脂乳を含む。
[0039]1つの実施形態において、脱脂乳は、液体クリーマーの約50重量%〜約90重量%の範囲にわたる。別の実施形態において、クリームは、液体クリーマーの約5重量%〜約10重量%の範囲にわたる。
[0040]1つの実施形態において、液体クリーマーは、風味料、甘味料又はそれらの組み合わせなどの追加原材料を1種又は複種さらに含む。例えば、風味料の受容を改良するために、液体クリーマーは、甘味料を含有することができる。甘味料は、天然甘味料及び/若しくは人工甘味料、又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限らない。より詳細には、甘味料は、例えば、デキストロース、麦芽糖、デキストリン、レブロース、タガトース、ガラクトース、及び他の天然又は人工甘味料を挙げることができる。無糖の甘味料は、単独で又は組み合わされた、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マンニトール、イソマルト、ラクチトール、水素化デンプン加水分解物などの糖アルコールが挙げられるが、これらに限らない。さらに、液体クリーマーは、単独で又は組み合わされた、フレンチバニラ、カラメル、ヘーゼルナッツ、イチゴ及び/又は他の果実風味料などの風味料を1種又は複種含有することができる。
[0041]風味料と甘味料の使用濃度は、大幅に変動し、甘味料の強さ、製品の望ましい甘味、使用される風味料の濃度と種類、及び費用の考慮などの要因によって決まる。
[0042]本開示の実施形態における安定な液体クリーマーは、容易にコーヒーの中に分散することができ、熱い及び冷たい酸性環境の中で、フェザリング、乳化破壊、脱油、凝集及び沈殿を生じることなく、安定である。コーヒー、茶、ココア又は他の液体製品に加えた場合に、本発明の液体クリーマーは、良好な食感、濃厚なコク、滑らかなテクスチャーを与えることができる。液体クリーマーは、シリアルなどの他の様々な食品製品と共に、ベリー類用のクリーム、スープ用のクリーマーとして、及び多くの料理用途において、用いることができる。
[0043]1つの実施形態において、本開示は、安定な液体クリーマーを製造する方法を提供する。この方法は、約0.1%〜10%の油と、約0.1%〜約35%の糖と、カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:33である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む親水コロイド安定化システムとを混合するステップと、容器に液体クリーマーを充填するステップとを含む。
[0044]例えば、クリーム及び脱脂乳などの液体原材料が用いられる場合、原材料は、水を加えないで混合することができ、或いは水を加えることができる。混合は、撹拌しながら、例えば、4℃〜90℃で行うことができる。続いて熱処理(例えば、混合物を従来の超高温(「UHT」)処理を用いて殺菌すること)を行うことができる。液体クリーマーは、容器に充填する前に、冷却することができる。無菌条件で、容器に充填することができる。無菌熱処理は、直接又は間接UHTプロセスを用いることができる。UHTプロセスは、当技術分野で知られている。UHTプロセスの例として、UHT殺菌及びUHT低温殺菌が挙げられる。
[0045]直接熱処理は、水蒸気を製品に注入することによってなされることができる。この場合、過剰な水を、例えば、フラッシングによって、取り除くことが必要なことがある。間接熱処理は、製品に接触している伝熱界面を用いてなされることができる。均質化は、熱処理の前及び/又は後になされることができる。乳濁液における伝熱を改良することによって熱処理の改良を達成するために、熱処理前に均質化を行うことは魅力的な場合がある。熱処理後に均質化を行うことは、通常、乳濁液中の油滴が、望ましい大きさを確実に有するようにする。無菌充填は、例えば、L.Grimmによる「Beverage Aseptic Cold Filling」(Fruit Processing、1998年7月、262〜265ページ)、R.Nicolasによる「Aseptic Filling of UHT Dairy Products in HDPE Bottles」(Food Tech.Europe、3月/4月、1995年、52〜58ページ)又はTaggartの米国特許第6,536,188号の文献などの様々な刊行物の中に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。
[0046]1つの実施形態において、本発明の方法は、容器に充填する前に、液体クリーマーを熱処理するステップを含む。一実施形態において、液体クリーマーは、75s−1のせん断速度において20℃で測定された場合に、約5cP〜約12cPの粘度を有する。さらなる実施形態において、微結晶セルロース又はカルボキシメチルセルロースなどのセルロースを、液体クリーマーに加えない。
[0047]本発明の無菌の液体クリーマーは、飲料に加えた場合、良好な食感、コク及び滑らかなテクスチャーを有する、物理的に安定で、均質な、白色化された飲み物をもたらす。本発明の液体クリーマーの使用は、コーヒー用途だけに限られるのではない。例えば、本発明のクリーマーは、茶若しくはココアなどの他の飲料にも用いることができ、又はシリアル若しくはベリーと共に、スープ用のクリーマーとして、及び多くの料理用途などに用いることができる。
[0048]要約すると、実施形態における本発明の液体クリーマーは、冷蔵温度(約4℃)、室温(例えば、20℃及び25℃)並びに高温(例えば、30℃及び38℃)での貯蔵中の相分離の問題(例えば、クリーミング、プラグ形成、ゲル化、シネレシス、沈殿など)を克服することができる。本発明の液体クリーマーは、4℃及び20℃で少なくとも6ヶ月間、30℃で3ヶ月間、及び38℃で1ヶ月間の、保存寿命安定性を有することができる。本発明の液体クリーマーは、快い食感及び粘度をもたらすことができる。熱くて、高い酸性で、カルシウム/マグネシウムを多く含有する飲料に加えられた場合、本発明の液体クリーマーは、脱油、凝集、フェザリング及び/又は沈殿などの物理化学的不安定性の問題を有さず、それ自体で、及び例えばコーヒー又は茶などの飲料に加えられた場合に、良好な食感、コク、滑らかなテクスチャー及び良好な粘度をもたらす。
例示
[0049]例として、及び限定することなく、次の例は、本開示の様々な実施形態を例示するものである。
[0050]アントンパール社フィジカMCR501レオメーターによって、ダブルギャップジオメトリを用いて、粘度を測定した。全ての試料を、次の手順を用いて計測した。すなわち、4℃〜40℃の範囲にわたる温度で、75s−1のせん断速度において、1℃/分の加熱速度で、粘度を得た。
[0051]ルミサイザー、LS611を用いて、乳化安定性を評価した。ルミサイザーは、試料の遠心分離の原理によって作動する(所定の時間内、異なるGの力で)。透過光量プロファイルを生成し、試料の時間及び空間分解吸光係数(Space and Time resolved extinction coefficients)を記録した。2325Gの遠心力を加え、全持続時間10,160秒の間、40秒毎に、試料の透過光量プロファイルを記録した。分離グラフは、例えば乳化層の動きである、分散相と透明相との間の界面の動きを、時間の関数として示した。試料間の分離速度の違いにより、製品の相対的な安定性評価が可能となった。積算透過光量(T)は、時間(t)の関数として表され、傾き(ΔT/Δt)を計算した。より高い傾きは、より速い分離を示すことから、より安定でない製品を示した。
[0052]カラギーナンと蔗糖の比率が1:5になるように、蔗糖とカッパ及びイオタカラギーナンを一緒に混合することによって、蔗糖とカラギーナンの乾燥ブレンドを調製した。高速撹拌下で、乾燥ブレンドを脱脂乳(約4℃〜6℃)に加えた。次に、継続撹拌下で、低温殺菌したクリームを混合タンクに加えた。粉末風味料を撹拌下でタンクに加えた。
[0053]液体を、予め加熱し、143℃で5秒間UHT処理し、140/35バールで均質化し、冷却して、液体クリーマーをボトルに無菌充填した。
[0054]液体クリーマーを、38℃で1ヶ月、30℃で3ヶ月、4℃及び室温(20℃)で6ヶ月、貯蔵した。
[0055]クリーマー及び液体クリーマーを加えたコーヒー飲料の物理化学的安定性及び感覚を、訓練を受けていないパネリストによって評価した。
[0056]例1
[0057]液体クリーマーを前述のように調製して、安定性及び粘度を測定した。その組成は、以下のようであった。
[0058]例2
[0059]液体クリーマーを前述のように調製して、安定性及び粘度を測定した。その組成は、以下のようであった。
[0060]例3
[0061]液体クリーマーを前述のように調製して、安定性及び粘度を測定した。その組成は、以下のようであった。
[0062]例4
[0063]液体クリーマーを前述のように調製して、安定性及び粘度を測定した。その組成は以下のようであった。
[0064]例5
[0065]液体クリーマーを前述のように調製して、安定性及び粘度を測定した。その組成は以下のようであった。
[0066]全ての例に対する粘度及び安定性の測定の結果を図1及び図2に示す。
[0067]本明細書に記載された現時点での好ましい実施形態への様々な変更及び変形が、当業者に明らかであろうことを理解されたい。本主題の精神及び範囲から逸脱することなく、かつ意図された効果を減少させることなく、そのような変更及び変形がなされることができる。従って、そのような変更及び変形が、添付された特許請求の範囲に含まれることが意図されている。

Claims (15)

  1. 約0.1%〜10%の油と、
    約0.1%〜約35%の糖と、
    カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:33である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む親水コロイド安定化システムと、
    を含む、液体クリーマー。
  2. 75s−1のせん断速度において20℃で測定された場合に、約5cP〜約12cPの粘度を有する、請求項1に記載の液体クリーマー。
  3. 4℃及び20℃で少なくとも約6ヶ月間、30℃で3ヶ月間、並びに38℃で1ヶ月間、均質な状態に保たれる、請求項1に記載の液体クリーマー。
  4. 前記油が、前記液体クリーマーの約1重量%〜約7重量%を占める、請求項1に記載の液体クリーマー。
  5. 約1重量%〜約10重量%の糖を含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  6. 前記親水コロイド安定化システムが、カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:5である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  7. 前記親水コロイド安定化システムが、前記液体クリーマーの約0.005重量%〜約1重量%の範囲にわたる量で存在する、請求項1に記載の液体クリーマー。
  8. 微結晶セルロース又はカルボキシメチルセルロースなどのセルロースを含まない、請求項1に記載の液体クリーマー。
  9. 前記油が、乳脂肪を含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  10. 前記油が、約10重量%〜100重量%の乳脂肪を含む、請求項9に記載の液体クリーマー。
  11. 乳タンパク質をさらに含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  12. 安定な液体クリーマーを製造する方法であって、
    約0.1%〜10%の油と、
    約0.1%〜約35%の糖と、
    カッパカラギーナン:イオタカラギーナンの重量比が約1:2.5〜約1:33である、カッパカラギーナン及びイオタカラギーナンを含む親水コロイド安定化システムと、を混合するステップと、
    容器に前記液体クリーマーを充填するステップと、
    を含む、方法。
  13. 前記容器に充填する前に、前記液体クリーマーを熱処理するステップを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記液体クリーマーが、75s−1のせん断速度において20℃で測定された場合に、約5cP〜約12cPの粘度を有する、請求項12に記載の方法。
  15. 微結晶セルロース又はカルボキシメチルセルロースなどのセルロースを、前記液体クリーマーに加えない、請求項12に記載の方法。
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